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JP6763282B2 - インク、及びインクの製造方法 - Google Patents
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JP6763282B2 - インク、及びインクの製造方法 - Google Patents

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本発明は、インク、及びインクの製造方法に関する。
産業用途に用いられる記録媒体は、紙に限定されておらず透明色のものから着色されているものまで幅広く用いられている。
前記記録媒体の透明色又は着色は、前記記録媒体に白色を表現する場合やカラーインクで着色する場合には、前記記録媒体の色の影響を受けないようにするために、前記記録媒体の透明色又は着色を白色にて隠蔽する必要があることが望まれている。
そのため、前記記録媒体の透明色又は着色を隠蔽するために、白色インクが用いられている。
前記白色インクには、色材として、屈折率が高く、白色度が出やすい酸化チタンが用いられている。
前記酸化チタンは、無機顔料であり、表面がイオン性を帯びているため水と馴染みやすく、水溶性顔料分散剤の吸着を促しやすく、水性インクに用いると分散しやすいという利点がある。
しかし、酸化チタンは、水に対して比重が大きいため沈降しやすく、インクジェットインクの粘度が小さいと沈降速度が速くなってしまい、数日間で分離が進んでしまうという問題がある。
そこで、長期保存時の経時安定性に優れる、アルキレンビスメラミン誘導体を有機白色顔料として含有するインクジェット記録用水性インキ組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ビニルナフタレンとポリシロキサン構造を有する単量体を共重合してなる樹脂粒子、及び前記樹脂粒子を含有する分散液が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、保存安定性に優れ、酸化チタンと同レベルの白色度が高い画像が得られるインクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクは、下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子と、水と、を含む。
ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
本発明によると、保存安定性に優れ、酸化チタンと同レベルの白色度が高い画像が得られるインクを提供することができる。
図1は、シリアル型画像形成装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、図1の装置のメインタンクの一例を示す斜視説明図である。
(インク)
本発明のインクは、下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子と、水と、を含み、前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
本発明のインクは、従来のインクジェット記録用水性インキ組成物では、アルキルビスメラミンの屈折率が1.60であり、光散乱性が弱いため十分な白色を実現することは困難であるという問題があるという知見に基づくものである。
また、本発明のインクは、従来の樹脂粒子や前記樹脂粒子を含有する分散液では、ビニルナフタレンの屈折率は1.69で十分な白色を実現することは可能であるが、非極性溶媒中でしか安定に分散することができず、分散媒に水を使用した場合は凝集してしまうため水系インクとしては使用できないという問題があるという知見に基づくものである。
<樹脂粒子>
前記樹脂粒子は、構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を含み、前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の樹脂粒子を含む。
<<構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子>>
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子は、前記構造式(I)で表される構造単位を有し、更に必要に応じてその他の構造単位を有する。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子が、前記構造式(I)で表される構造単位を有することにより、インク中で沈降しにくく、前記インクを用いて形成した画像は、白色度に優れる。
前記構造式(I)で表される構造単位としては、例えば、1−ビニルナフタレンに由来する構造単位などが挙げられる。
前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表し、100以上800以下が好ましい。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子が構造式(I)で表される構造単位を有することは、例えば、H−NMRスペクトル、IRスペクトルなどを用いて確認することができる。
前記H−NMRスペクトルとしては、例えば、H−NMR(500MHz)(日本電子株式会社製)などを用いて測定することができる。
前記IRスペクトルとしては、例えば、FT−IR SpectrumGX(PERKIN ELMER社製)などを用いて測定することができる。
前記構造式(I)で表される構造単位を構成する1−ビニルナフタレンは、屈折率が1.69と有機化合物の中では極めて高く、前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の屈折率も同様に高くなる。そのため、前記樹脂粒子を含むインクは、白色インクとして機能することができる。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光散乱強度、及びインク中での沈降防止の点から、200nm以上1,000nm以下が好ましく、250nm以上500nm以下がより好ましい。前記体積平均粒径が、200nm以上1,000nm以下であると、光散乱強度を向上でき、及びインク中での沈降を防止することができる。なお、前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子に対する前記構造式(I)で表される構造単位の含有量としては、80モル%以上100モル%以下が好ましく、85モル%以上95モル%以下がより好ましい。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、及びインクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<<構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子>>
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子は、インク塗布膜を形成した際に、前記構造式(I)で示される構造単位を有する樹脂粒子を記録媒体上に固定することができる。
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子に用いることができる樹脂について、以下に示す。
<樹脂>
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子に用いることができる樹脂の種類としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
一般式(F−1)
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F−2)
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CmF2m+1でmは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。 この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
(インクの製造方法)
前記インクの製造方法は、下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
前記樹脂粒子を生成する工程としては、乳化剤存在下での乳化重合反応を含むことが好ましい。前記乳化重合反応による樹脂粒子合成では、水中で安定分散する樹脂粒子を合成することが可能であるため、インクの安定性を向上することができる。
前記乳化重合反応の手順は以下のとおりである。
まず、油溶性モノマーである1−ビニルナフタレンと重合開始剤を公知の乳化剤を用いて水中で強制撹拌して乳化させる。次に、不活性気体(窒素、アルゴン等)雰囲気下で加熱し重合反応を行う。これにより、液滴中でモノマーが反応して樹脂粒子を得ることができる。
前記重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オキソクロロ過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサニエート、ジ−t−ブチルパ−オキサイド等の過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドリキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルビキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤として使用してもよい。レドックス系開始剤を用いることで、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
前記重合開始剤としては、市販品を用いてもよく、前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:VA−044、V−50、VA−057(以上、和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
前記乳化剤としては、市販品を用いてもよく、前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:エレミノールRS−3000(三洋化成工業株式会社製)などが挙げられる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下のようにして、「樹脂粒子の体積平均粒径」を測定した。
(樹脂粒子の体積平均粒径)
前記体積平均粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定した。
(樹脂粒子の合成例1)
<白色樹脂粒子の合成>
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた反応容器に、水100質量部、1−ビニルナフタレン(新日鉄住金化学株式会社製)10質量部、乳化剤(商品名:エレミノールRS−3000、三洋化成工業株式会社製)1質量部、及び重合開始剤(商品名:V−50、和光純薬工業株式会社製)0.1質量部を加え、窒素雰囲気下にて200rpmで撹拌しながら60℃に加熱した。この温度で8時間撹拌して反応を終了し、白色樹脂粒子分散液(固形分濃度:8.2質量%)を得た。前記白色樹脂粒子分散液中の構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の体積平均粒径は、320nmであった。前記樹脂粒子の同定方法としては、例えば、IRスペクトルを用いて同定し、樹脂粒子が、構造式(I)で表される構造単位を有することを確認した。
(実施例1)
前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子(商品名:ボンコート4001、DIC株式会社製、固形分濃度:50質量%)5.00質量部、3−メチル−1,3−ブタンジオール(東京化成工業株式会社製)29.00質量部、2−ピロリドン(東京化成工業株式会社製)1.00質量部、フッ素系界面活性剤(商品名:FS−300、デュポン社製)0.25質量部、消泡剤(商品名:エンバイロジェムAD01、エアープロダクツジャパン株式会社製)0.50質量部、及び防腐防黴剤(商品名:PROXEL GXL、ロンザ社製)0.05質量部をビーカに加え、スターラーにて15分間撹拌を行い均一に混合し混合液を得た。得られた混合液を前記白色樹脂粒子分散液100.00質量部に添加し30分間撹拌した。その後、平均孔径5μmのセルロースアセテートメンブランフィルター(商品名:ミニザルト17594K、ザルトリウス・ジャパン株式会社製)にて加圧濾過し、粗大粒子を除去して、インク1を得た。
(実施例2及び比較例1)
実施例1において、組成を下記表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、インクを得た。組成を下記表1に示す。
なお、実施例1及び2における水は、白色樹脂粒子分散液中に含有されている。
なお、前記表1において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子:DIC株式会社製、商品名:ボンコート4001、固形分濃度:50質量%
・酸化チタン:石原産業株式会社製、商品名:CR−90
・3−メチル−1,3−ブタンジオール:東京化成工業株式会社製
・2−ピロリドン:東京化成工業株式会社製
・DISPERBYK 190:ビックケミー・ジャパン株式会社製
・フッ素系界面活性剤:デュポン社製、商品名:FS−300
・エンバイロジェムAD01: エアープロダクツジャパン株式会社製
・PROXEL GXL:ロンザ社製
次に、以下のようにして、「保存安定性」、及び「白色度」を評価した。結果を下記表2に示す。
(保存安定性)
得られたインク2mLを10mL容量の試験管に入れ、密栓して25℃にて静置し、7日間経過後に観察し、下記評価基準に従って、「保存安定性」を評価した。
−評価基準−
○:上澄みが発生しない
×:上澄みが発生する
(白色度)
得られたインクを下記表2に示す基材上に、ドクターブレード(株式会社東洋精機製作所製、ウェット膜厚:25μm)を用いて、成膜した。その後、乾燥器(装置名:マルチオーブンMOV−300S、アズワン株式会社製)の自然対流モードを用いて60℃で1,800秒間乾燥させてインク塗膜を得た。得られたインク塗膜を形成した基材の下に市販の黒紙を敷いた状態で、得られた塗膜の白色度(明度:L)を分光測色濃度計(商品名:X−Rite939、エックスライト株式会社製)を用いて測定した。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子と、水と、を含むことを特徴とするインクである。
ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
<2> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の体積平均粒径が、200nm以上1,000nm以下である前記<1>に記載のインクである。
<3> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子をさらに含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクである。
<4> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子が、ウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、酢酸ビニル樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、ブタジエン樹脂粒子、スチレン−ブタジエン樹脂粒子、塩化ビニル樹脂粒子、アクリルスチレン樹脂粒子、及びアクリルシリコーン樹脂粒子から選択される少なくとも1種である前記<3>に記載のインクである。
<5> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子の体積平均粒径が、10nm以上1,000nm以下である前記<3>から<4>のいずれかに記載のインクである。
<6> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子の含有量が、1質量%以上30質量%以下である前記<3>から<5>のいずれかに記載のインクである。
<7> 有機溶剤をさらに含む前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクである。
<8> 前記有機溶剤が、3−メチル−1,3−ブタンジオール、及び2−ピロリドンの少なくともいずれかである前記<7>に記載のインクである。
<9> 前記水の含有量が、10質量%以上90質量%以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクである。
<10> 前記水の含有量が、20質量%以上60質量%以下である前記<9>に記載のインクである。
<11> 界面活性剤をさらに含む前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクである。
<12> 前記界面活性剤が、フッ素界面活性剤である前記<11>に記載のインクである。
<13> 消泡剤をさらに含む前記<1>から<12>のいずれかに記載のインクである。
<14> 下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程を含むことを特徴とするインクの製造方法である。
ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
<15> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程が、乳化剤存在下での乳化重合反応を含む前記<14>に記載のインクの製造方法である。
<16> 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子の体積平均粒径が、200nm以上1,000nm以下である前記<14>から<15>のいずれかに記載のインクの製造方法である。
<17> 前記<1>から<13>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて記録媒体に画像を記録するインク飛翔工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<18> 乾燥工程をさらに含む前記<17>に記載のインクジェット記録方法である。
<19> 前記<1>から<13>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて記録媒体に画像を記録するインク飛翔手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<20> 乾燥手段をさらに有する前記<19>に記載のインクジェット記録装置である。
前記<1>から<13>のいずれかに記載のインク、前記<14>から<16>のいずれかに記載のインクの製造方法、前記<17>から<18>のいずれかに記載のインクジェット記録方法、及び前記<19>から<20>のいずれかに記載のインクジェット記録装置は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特許第3833797号公報 特許第5013498号公報

Claims (7)

  1. 下記構造式(I)で表される構造単位を有する、体積平均粒径が200nm以上1,000nm以下である樹脂粒子と、水と、を含むことを特徴とするインク。
    ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
  2. 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子をさらに含む請求項1に記載のインク。
  3. 下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子と、下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子と、水と、を含むことを特徴とするインク。
    ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
  4. 下記構造式(I)で表される構造単位を有する、体積平均粒径が200nm以上1,000nm以下である樹脂粒子を生成する工程を含むことを特徴とするインクの製造方法。
    ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
  5. 下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程と、下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子以外の樹脂粒子を生成する工程と、を含むことを特徴とするインクの製造方法。
    ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
  6. 前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程が、乳化剤存在下での乳化重合反応を含む請求項4又は5に記載のインクの製造方法。
  7. 下記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程を含み、
    前記構造式(I)で表される構造単位を有する樹脂粒子を生成する工程が、乳化剤存在下での乳化重合反応を含むことを特徴とするインクの製造方法。
    ただし、前記構造式(I)中、nは、1以上1,000以下の整数を表す。
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