JP6776566B2 - ポリビニルアルコール系フィルム及び偏光膜、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
このような問題への対策として、たとえば、分子量の異なる2種類のポリビニルアルコール系樹脂を用いたポリビニルアルコール系フィルムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。また、特定の添加剤を用いるポリビニルアルコール系フィルムの製造法が提案されている(たとえば、特許文献2参照。)。
なお、かかるヘイズの下限値は、通常0.001%である。
表面粗さRaが大きすぎると偏光膜の偏光度が低下する傾向がある。
かかる線状突起の本数が、多すぎると偏光膜の色ムラが増大する傾向がある。なお、本発明においては、アスペクト比10以上をもって線状とする。
かかる線状突起数が多すぎたり、線状突起高さが高すぎると偏光膜の色ムラが増大する傾向にある。
ここで、本発明における平均ケン化度は、JIS K 6726に準じて測定されるものである。
(A)キャスト法によりフィルムを製膜する工程。
(B)製膜されたフィルムを加熱して乾燥する工程。
(C)乾燥されたフィルムをスリットした後、ロールに巻き取る工程。
以下、キャスト型がキャストドラムの場合を例にとって説明する。
かかるポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを温水や熱水に溶解して、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調整する。
かかるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の温度が低すぎると流動不良となる傾向があり、高すぎると発泡する傾向がある。
かかる水溶液の粘度が、低すぎると流動不良となる傾向があり、高すぎると流涎が困難となる傾向がある。
かかる吐出速度が遅すぎると生産性が低下する傾向があり、速すぎると流涎が困難となる傾向がある。
かかる直径が小さすぎると乾燥長が不足し速度が出にくい傾向があり、大きすぎると輸送性が低下する傾向がある。
キャストドラムの幅が小さすぎると生産性が低下する傾向がある。
かかる回転速度が遅すぎると生産性が低下する傾向があり、速すぎると乾燥が不充分となる傾向がある。
かかる表面温度が低すぎると乾燥不良となる傾向があり、高すぎると発泡してしまう傾向がある。
更に、キャストドラム表面に存在する深さ0.1μm以上のマイクロクラックが、1mm2中に10本以下であることが好ましく、特に好ましくは7本以下、更に好ましくは5本以下である。
かかるマイクロクラックの本数が、多すぎるとポリビニルアルコール系フィルムの表面粗さが増大する傾向がある。
一般的に、メッキ層にはマイクロクラックが存在し、本発明で好ましく用いられるキャスト型の表面にも、多かれ少なかれマイクロクラックが存在する。かかるマイクロクラックは、金属メッキ層のストレスにより生じるものであり、その形状や本数は、金属メッキ層の厚さ、メッキ条件、加熱処理、薬品処理、層構成などにより異なるが、金属メッキ層の厚さ、メッキ条件、加熱処理条件が不均一の場合に生じやすい。
R1 nSi(OR2)4−n ・・・(1)
(ここで、R1は炭素数1〜10の炭化水素基、R2は炭素数1〜3の炭化水素基、nは1〜3の整数を示す。)
具体的な封孔処理は、以下の工程[I]〜[IV]で行われることが好ましい。
[I]キャストドラム表面を溶剤洗浄する工程。
[II]無機系封孔材を塗布する工程。
[III]無機系封孔材を焼成する工程。
[IV]キャストドラム表面の残渣を溶剤で拭き取る工程。
マイクロクラックが局所的に多い場合は、洗浄前にかかる局所を研磨してもよい。研磨は、市販の砥石や砥布を使用することができる。
なお、製造開始後、目的とするフィルムの表面粗さが得られない場合は、無機系封孔材の肉盛部や封孔部周辺を研磨してもよい。研磨は、市販の砥石や砥布を使用することができる。
また、熱ロールは、例えば、表面をハードクロムメッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mのロールであり、通常2〜30本、好ましくは10〜25本を用いて乾燥を行うことが好ましい。
なお、偏光度は、一般的に2枚の偏光膜を、その配向方向が同一方向になるように重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H11)と、2枚の偏光膜を、配向方向が互いに直交する方向になる様に重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H1)より、下式にしたがって算出される。
〔(H11−H1)/(H11+H1)〕1/2
単体透過率は、分光光度計を用いて偏光膜単体の光線透過率を測定して得られる値である。
以下、本発明の偏光板の製造方法について説明する。
限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
各物性について、次のようにして測定を行った。
(1)ヘイズ(%)
ロールフィルムから50mm×50mmの試験片を10枚採取し、日本電色工業社製ヘイズメーター「NDH−2000」を用いて測定し、10枚の平均値をヘイズとした。
キーエンス社製レーザーフォーカス顕微鏡VK−9700(測定長0.1mm、対物レンズ50倍)を用いて、キャストドラムの3か所を測定し、平均値を表面粗さとした。
キーエンス社製レーザーフォーカス顕微鏡VK−9700(測定長:0.1mm、対物レンズ:50倍)を用いて、ロールフィルムの10か所を測定し、平均値を表面粗さとした。
キーエンス社製レーザーフォーカス顕微鏡VK−9700(対物レンズ:50倍)を用いて、キャストドラム3か所(各面積1mm2)に存在する深さ1μm以上のマイクロクラックを観察し、平均値をマイクロクラック本数とした。
キーエンス社製レーザーフォーカス顕微鏡VK−X110(対物レンズ:50倍)を用いて、ロールフィルムの10か所(測定長1mm)に存在する幅1μm以上の線状突起数を測定し、平均値を線状突起数A(本/mm)とした。また、ロールフィルムの10か所(測定範囲1mm×1mm)に存在する高さ1μm以上の線状突起数を測定し、平均値を線状突起数B(本/mm2)とした。
得られた偏光膜から、長さ4cm×幅4cmのサンプルを切り出し、自動偏光フィルム測定装置(日本分光社製:VAP7070)を用いて、偏光度と単体透過率を測定した。
長さ30cm×幅30cmの偏光膜をクロスニコル状態の2枚の偏光板(単体透過率43.5%、偏光度99.9%)の間に45°の角度で挟んだのちに、表面照度14,000lxのライトボックスを用いて、透過モードで光学的な色ムラを観察し、以下の基準で評価する。
(評価基準)
○:色ムラなし
×:色ムラあり
長さ30cm×幅30cmの偏光膜を15,000lxの環境下で目視検査し、100μm以上の欠点数を測定した。
(キャストドラムの補修)
表面がクロムメッキされたキャストドラム(直径3m、幅6m)の表面荒れが目立つ箇所をPVA砥石(表面粗さRz0.1μm)で研磨した後、キャストドラムを1m/分の低速で回転させながら、室温(25℃)でアセトン、エタノール、蒸留水を、この順で10分間ずつ流しかけて洗浄した。10分間室温(25℃)で乾燥した後、封孔材としてメチルトリメトキシシラン(80重量%)とジフェニルジメトキシシラン(20重量%)の加水分解縮合物を用い、これを、刷毛塗りで30g/m2で塗布し、封孔材を100℃で1時間焼成した。最後に冷却し、キャストドラム表面の封孔材残渣を、アセトンを浸み込ませたコットン布で拭き取って補修を終了した。得られたキャストドラムの特性は表1の通りである。
5000lの溶解缶に、重量平均分子量142,000、ケン化度99.8モル%のポリビニルアルコール系樹脂1,000kg、水2,500kg、可塑剤としてグリセリン105kg、および界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウム0.25kgを入れ、撹拌しながら150℃まで昇温して加圧溶解を行い、樹脂濃度25%のポリビニルアルコール系樹脂水溶液を得た。
次に該ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、2軸押出機に供給して脱泡した後、水溶液温度を95℃にし、T型スリットダイ吐出口よりキャストドラムに、吐出速度1.25m/分で流延して製膜した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを、水温25℃の水槽に浸漬しながら1.7倍に一軸延伸した。次に、ヨウ素0.5g/L、ヨウ化カリウム30g/Lよりなる28℃の水溶液中に浸漬しながら1.6倍に一軸延伸した。次に、ホウ酸40g/L、ヨウ化カリウム30g/Lよりなる55℃の水溶液に浸漬しながら2.1倍に一軸延伸した。最後に、ヨウ化カリウム水溶液で洗浄を行い、乾燥して総延伸倍率5.8倍の偏光膜を得た。得られた偏光膜の特性を表2に示す。
キャストドラムの補修において研磨せずに封孔した以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜を製造した。得られたポリビニルアルコール系フィルムの特性を表1、偏光膜の特性を表2に示す。
実施例1においてポリビニルアルコール系樹脂水溶液の吐出速度を2.5m/分に変更し、ポリビニルアルコール系フィルムの厚さを60μmとした以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜を製造した。得られたポリビニルアルコール系フィルムの特性を表1、偏光膜の特性を表2に示す。
キャストドラムの補修を行なわなかった以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜を製造した。得られたポリビニルアルコール系フィルムの特性を表1、偏光膜の特性を表2に示す。
そして、各々のポリビニルアルコール系フィルムから得られる偏光膜の偏光特性は、実施例1〜3の方が比較例1よりも優れるものであることがわかる。
Claims (6)
- 厚さ5〜60μm、幅2m以上、長さ2km以上であるポリビニルアルコール系フィルムであって、ヘイズが0.2%以下であり、かつ、ポリビニルアルコール系フィルム表面の任意の1mm2中に含まれる高さ1μm以上の線状突起数が、1本以下であることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムの表面粗さRaが、20nm以下であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルム表面の任意の位置に長さ1mmの仮想線を設けた際に、該仮想線と交差する幅1μm以上の線状突起数が、2本以下であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルム。
- 厚さが5〜30μmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルム。
- 請求項1〜4いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムからなることを特徴とする偏光膜。
- ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、キャスト型に吐出及び流涎して製膜し、連続的に乾燥して得られるポリビニルアルコール系フィルムの製造方法であり、キャスト型表面に存在する深さ1μm以上のマイクロクラックが、1mm2中に2本以下であるキャスト型を用いることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
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