以下、図面を参照して本発明の一形態に係る商取引支援システムを説明する。図1に示すように、本形態の商取引支援システム(以下、支援システムと略称することがある。)1は、複数種類の商品の提供者の一例としての複数の製造者2A、2Bと、複数の料飲店3との間に複数の販売店4が介在する商取引形態に適用される。ただし、図1では料飲店3及び販売店4をそれぞれ一店舗のみ例示している。以下では、製造者2A、2Bを区別することなく製造者2と表記することがある。
製造者2は、商品の一例としてのビール等の飲料を製造し、市場に提供する。製造者2は、数多くの種類の商品を市場に大量かつ継続的に提供する大手ビール会社のような大規模な企業体、限られた種類の商品を限られた規模で提供するクラフトブルワリーのような小規模の醸造所、あるいはそれらの中間的な規模の企業等を適宜に含むことができる。図1では、大規模な製造者として製造者2Aを、小規模な製造者として製造者2Bを例示しているが、支援システム1における提供者はそれらの者に限られるものではない。製造者2Aは、少なくとも製造部門2aと管理部門2bとを含み、各地の販売店4との間に継続的な取引関係を有している。支援システム1は、一例として、製造者2Aの管理部門2bによりその運営が管理されるものとする。つまり、製造者2Aは、商品の提供者のみならず支援システム1を構築してこれを運営する事業者を兼ねる。ただし、製造者2A、2Bとは異なる第三者により支援システム1が運営されてもよい。製造者2Bは、支援システム1を利用した商品の販売を製造者2Aに委託し、製造者2Aはこれを受託している。つまり、製造者2A、2B間には、商品の取引に関して製造者2Bを委託者、製造者2Aを受託者とする委託関係が存在する。なお、複数の製造者2のうち、いずれか一の製造者2が支援システム1の運営事業者を兼ねる場合、その運営事業者の製造者2を受託者として、他の全ての製造者2が運営事業者の製造者2に販売を委託することを支援システム1の利用条件としてもよい。「委託」は、製造者2間で取引を仲介する契約等の取り決めが具体的に存在するような形態に限られず、一の製造者2が提供する商品を他の製造者2が購入してこれを販売店4に販売するといったように、製造者2と販売店4との間に他の製造者2が介在する場合を含む広義の概念である。
料飲店3は各地で顧客に飲食物を提供する商業店舗である。料飲店3は、営業主体が法人によるか個人によるかを問わず、その規模の大小も問わない。複数の系列店をひとまとめに料飲店3として扱ってもよい。販売店4は、製造者2から商品を仕入れて料飲店3に販売する中間業者である。販売店4は酒販店と呼ばれることもある。料飲店3は、一般に製造者2から直接商品を仕入れることはなく、料飲店3が営業している地域の特定の販売店4と継続的な取引関係を構築し、その販売店4から日常的に酒類等の商品を仕入れることが通例である。図1に示された料飲店3と販売店4との間にはそうした取引関係が既に構築されているものとする。
製造者2A、2Bにて製造された商品は所定の物流拠点5A、5B(以下では、参照符号5で代表することがある。)に保管され、注文の発生に応じて適宜に出荷される。図1の例では、一点鎖線の矢印で示したように、製造者2Aの商品が物流拠点5Aに、製造者2Bの商品が物流拠点5A及び5Bにそれぞれ保管され、それらの物流拠点5A、5Bから料飲店3に商品が配送される。図1では2箇所の物流拠点5のみを例示するが、物流拠点5は全国各地に適宜に設けられてよく、物流拠点5ごとに担当する地域が設定されてもよい。物流拠点5は製造者2、又はその関連企業が運営するものでもよいし、製造者2とは別の第三者としての保管業者等が運営するものでもよい。以下では、一例として、物流拠点5Aが製造者2Aの関連企業の運営によるもので、物流拠点5Bは製造者2Bが例えば醸造施設と一体で運営する保管場所であるものとする。なお、一つの物流拠点5にて複数の製造者2の商品が保管されてもよいし、一つの物流拠点5にて単一の製造者2の商品のみが保管されてもよい。図1の例では、物流拠点5Aに複数の製造者2A、2Bのそれぞれの商品が保管されているため、物流拠点5Aからは、製造者2Aが提供する商品と製造者2Bが提供する商品とを同梱して料飲店3に商品を配送することが可能である。それにより、製造者2A、2Bごとに別梱包で商品が届けられることによる手間を省くことが可能である。
支援システム1は、サーバSV及びそのサーバSVがアクセス可能な記憶手段の一例としてのデータストレージDS等を含んだコンピュータシステム10上に構築されている。サーバSVは、単一のサーバユニット、又は複数のサーバユニットを組み合わせて構成される。クラウドコンピューティング技術を利用してサーバSVが構築されてもよい。一方、製造者2、料飲店3、販売店4及び物流拠点5のそれぞれには、支援システム1との間で所定の通信回線(一例としてインターネット)を介して情報交換するためのコンピュータ機器の一例としての端末装置12、13、14、15が設けられている。ただし、例えば製造者2Bの端末装置12と物流拠点5Bの端末装置15とが兼用されるといったように、コンピュータ機器は適宜に兼用されてもよい。
端末装置12〜15のそれぞれは、サーバSVに対するクライアントとして機能するパーソナルコンピュータ等の端末装置として設けられている。ただし、コンピュータ機器は、クライアント・サーバ型の業務処理システムを構成するように設けられてもよい。それらの業務処理システムが支援システム1と接続される場合には、例えば、EDI(Electronic Data Interchange(電子データ交換)の略)を利用して支援システム1のサーバSVと製造者2等の業務処理システムとがデータ交換可能に接続される。あるいは、サーバSVと端末装置12〜15とは、電子メールの送受信により情報を交換するように接続されてもよい。その場合、電子メールは自動的に送受信されてもよいし、端末装置12〜15のオペレータの操作により適宜に送受信されるものとしてもよい。製造者2Aに関しては、製造部門2aに設置される端末装置12aと、管理部門2bに設置される端末装置12bとがコンピュータ機器の一例として含まれている。管理部門2bの端末装置12bは、支援システム1を運営するための部署に設置され、支援システム1に対する管理者用の端末装置として機能する。
次に、支援システム1による商取引の概要を説明する。図1の実線の矢印は支援システム1と端末装置12〜15との間における情報の流れを、破線の矢印は取引に伴う売上代金の決済処理の流れをそれぞれ示している。一点鎖線の矢印は、既に述べたように実際の商品の流通を示す。料飲店3が商品を購入する場合、まず支援システム1が提供するWebサイトに料飲店3が端末装置13を利用してアクセスし、購入を希望する商品及びその数量を選択して商品を注文する(P1)。ここでいう数量は、一例として、樽、壜、缶といった容器に収容された商品であれば「個数」、「本数」といった単位で計数することができる。
料飲店3から商品が注文されると、支援システム1は、注文された商品を保管している物流拠点5へと商品の配送を指示する(P2)。指示を受けた物流拠点5では、注文された商品の在庫が引き当てられ、引き当てられた商品がピッキング、検品、梱包といった作業を経て出荷される。出荷された商品は適宜の配送業者又は物流業者により料飲店3が指定する配送先へと配送される。支援システム1では、全ての物流拠点5における商品の在庫を一元的に管理している。物流拠点5から商品が出荷され、製造者2から商品が納入され、あるいは商品の破損や賞味期限切れ等の理由で在庫が破棄されるといったように、物流拠点5における商品の在庫量に変動が生じると、その変動を示す情報が支援システム1に通知される(P3)。支援システム1は物流拠点5から得た情報に基づいて在庫量を把握し、料飲店3が商品を注文する際に、出荷が不可能な注文が生じないように料飲店3の商品選択を制御する。製造者2は支援システム1に対して商品の在庫量を適宜に照会し、商品の製造や物流拠点5への商品の補充を検討するための参考情報を取得することができる。
支援システム1は、料飲店3から注文を受けると、その料飲店3と取引関係がある販売店4を判別する。そして、支援システム1は、料飲店3に対する商品の取引を、判別された販売店4における商品の仕入及び売上として処理するために必要な情報をその販売店4に提供する(P4)。また、支援システム1は、製造者2に対しても、料飲店3に対する商品の取引を、自己の商品の売上として処理するために必要な情報を提供する(P5)。支援システム1では、料飲店3からの注文に応じて物流拠点5に配送が指示されて商品が配送されるので、販売店4は自己と取引関係がある料飲店3における商品の発注を知り得ない状態にある。そこで、料飲店3が商品を注文した場合、注文された商品を販売店4が製造者2から仕入れて料飲店3に販売したものとみなし、それらの仕入及び売上の処理に必要な情報を販売店4に提供することとした。支援システム1から提供される情報に基づいて、販売店4は料飲店3に販売代金を請求し、料飲店3は請求された代金を販売店4に支払う(P6)。この決済処理は、販売店4と料飲店3との間における通常の取引、つまり実際に商品を仕入れて販売する場合と同様に行えばよい。また、製造者2と販売店4との間においても、製造者2が料飲店3に売上代金を直接請求するのではなく、製造者2が販売店4に商品を販売したものとみなして、その売上処理に必要な情報を製造者2に提供することとした。製造者2は、支援システム1から提供される情報に基づいて販売店4に売上代金を請求し、販売店4は請求された代金を製造者2に支払う(P7)。
なお、製造者2Aの商品に関しては、製造者2Aから販売店4に対する商品の販売として扱われるが、製造者2Bの商品については委託関係にある製造者2Aに対する商品の販売として扱われる。すなわち、製造者2Bの商品を料飲店3が購入すると、その購入分に相当する商品を受託者の製造者2Aが委託者である製造者2Bから仕入れて販売店4に販売したものとして取引が取り扱われる。したがって、製造者2Bの商品に関しては、支援システム1から提供される情報に基づいて、製造者2Aと販売店4との間で販売代金の請求及び支払いが行われるとともに、それに対応して製造者2Bが製造者2Aに販売代金を請求し、製造者2Aが製造者2Bに代金を支払うことになる(P8)。したがって、小規模な製造者2Bは、数多くの販売店4との間で取引関係を構築する手間をかけなくとも、既にそのような取引関係を構築している製造者2Aに販売を委託することにより、支援システム1を利用して各地の料飲店3に商品を販売する機会を獲得することができる。それにより、小規模の製造者2Bが市場に参入する際の負担が軽減され、かつ料飲店3からみれば小規模の製造者2Bが製造する商品を容易かつ安全に入手することが可能となる。
図2は、支援システム1の具体的構成を示している。サーバSVには、コンピュータハードウエア資源とソフトウエア資源との組み合わせによって実現される各種の論理的装置が設けられる。詳細は後述する。一方、データストレージDSにはマスターデータ20が保存されている。マスターデータ20は、支援システム1の運営にあたって参照されるべき基本的な情報を記録したデータである。マスターデータ20には、商品マスタ21、製造者マスタ22、料飲店マスタ23、販売店マスタ24、帳合マスタ25及び運営マスタ26が含まれている。
商品マスタ21は、製造者2から提供可能な商品を各料飲店3が選択するために必要な商品の情報を商品ごとに記録したデータであって、商品データの一例に相当する。商品マスタ21には、例えば商品の名称、画像、特徴といった商品の選択に必要な情報が商品コードと対応付けて記録される。商品マスタ21に記録される情報は、製造者2の申請に基づいて決定される。商品コードは、支援システム1にて商品を一意に判別するために設定される識別情報である。支援システム1にて用いられる商品コードに加えて、販売店4が自社における取引の管理等のために独自の商品コードを付番することも可能である。その場合、支援システム1の商品コードと販売店4における商品コードとの対応関係を記録したデータを設けることにより、いずれか一方の商品コードから他方の商品コードを特定可能としてもよい。また、商品マスタ21には、商品の価格情報27も記録される。価格情報27は製造者2が販売店4に商品を販売する際の卸価格、及び販売店4が料飲店3に商品を販売する際の小売価格が記録される。委託者の製造者2Bの商品に関しては、製造者2Bから製造者2Aへの卸価格、受託者の製造者2Aから販売店4への卸価格の両者が価格情報27に記録される。なお、価格情報27は商品マスタ21の一部としてデータストレージDSに保存される例に限らず、商品マスタ21とは区別して価格マスタとして保存されてもよい。その場合、商品コードと卸価格及び小売価格とを対応付けて価格マスタに記録することにより、商品コードを介して商品の情報と価格とを相互に結び付けることができる。
製造者マスタ22は、商品マスタ21に登録されている商品の製造者2に関する情報を記録したデータである。製造者マスタ22には、製造者の名称、所在地といった製造者2の詳細を判別するために必要な情報が製造者2ごとにユニークな識別情報としての製造者コードと対応付けて記録される。製造者マスタ22に記録される情報は、製造者2の申請に基づいて決定される。製造者2が支援システム1の各種の機能を利用する場合に、その製造者2を認証するために必要な認証情報(一例としてID及びパスワード)も製造者マスタ22に記録される。支援システム1を利用して商品を販売する場合、製造者マスタ22への登録が必須である。なお、支援システム1の運営事業者を兼ねる製造者2については自社の情報となるので、製造者マスタ22への登録が省略されてもよい。
料飲店マスタ23は、料飲店3に関する情報を記録したデータである。料飲店マスタ23には、料飲店3の名称、所在地といった料飲店3の詳細を判別するために必要な情報が料飲店3ごとにユニークな識別情報としての料飲店コードと対応付けて記録される。支援システム1にて用いられる料飲店コードに加えて、販売店4が自社における取引の管理等のために独自の料飲店コードを付番することも可能である。その場合、支援システム1の料飲店コードと販売店4における料飲店コードとの対応関係を記録したデータを設けることにより、いずれか一方の料飲店コードから他方の料飲店コードを特定可能としてもよい。料飲店マスタ23に記録される情報は、料飲店3から提供される情報に基づいて決定されるが、支援システム1における料飲店マスタ23への登録や更新は販売店4からの申請に基づいて行われる。料飲店3が支援システム1の各種の機能を利用する場合に、その料飲店3を認証するために必要な認証情報(一例としてID及びパスワード)も料飲店マスタ23に記録される。さらに、料飲店マスタ23には与信情報28も記録される。与信情報28は、料飲店3が支援システム1を利用して購入可能な商品の上限額(与信限度額)を定めた情報である。与信情報28の与信限度額は料飲店3と取引関係を有する販売店4の申請に基づいて設定される。与信情報28は、例えば販売店4が設定した与信限度額を超えて料飲店3が支援システム1を通じて商品を購入する不都合の発生を防止するといった用途に利用される。
販売店マスタ24は、販売店4に関する情報を記録したデータである。販売店マスタ24には、販売店4の名称、所在地といった販売店4の詳細を判別するために必要な情報が販売店4ごとにユニークな識別情報としての販売店コードと対応付けて記録される。販売店マスタ24に記録される情報は、販売店4の申請に基づいて決定される。販売店4が支援システム1の各種の機能を利用する場合に、その販売店4を認証するために必要な認証情報(一例としてID及びパスワード)も販売店マスタ24に記録される。さらに、販売店マスタ24には、取引範囲情報の一例としての免許情報29も記録される。免許情報29は、酒類の販売にあたっては、法令上又は行政上の要請により、販売店4が販売可能な地域、販売可能な商品の種類といった取引範囲を定めた販売免許の取得が義務付けられることがある。免許情報29は、販売店4がどのような免許を取得しているかを判別するための情報であって、例えば料飲店3と販売店4との取引関係が販売免許に照らして適当か否かを判別するといった用途に利用される。
帳合マスタ25は、取引関係を有する料飲店3の料飲店コードと販売店4の販売店コードとを対応付けて記録したデータであって、帳合データの一例に相当する。帳合マスタ25に記録される対応関係は、料飲店3の意思に基づいて決定されるが、支援システム1における帳合マスタ25への登録や更新は販売店4からの申請に基づいて行われる。帳合マスタ25を参照することにより、料飲店3が商品を購入した際に、その商品の販売をいずれの販売店4の仕入及び売上として計上すべきかを判別することができる。運営マスタ26は、支援システム1を運営するために必要なその他の情報、例えば酒類の製造販売に関して設定される税率、料飲店3等の所在地に対応する郵便番号といった情報が運営マスタ26に記録される。運営マスタ26の情報は支援システム1の管理者としての管理部門2bにより管理される。
データストレージDSには、マスターデータ20の他に、支援システム1の運営に伴って逐次更新されるデータとして、入荷データ31、出荷データ32、在庫データ33、受注データ34、売上データ35、発注データ36及び請求データ37が記録される。入荷データ31は物流拠点5における商品の入荷実績を記録したデータである。例えば、入荷した商品に関する製造者の製造者コード、入荷した商品の商品コード及び数量、入荷日といった情報が入荷データ31に記録される。出荷データ32は物流拠点5における商品の出荷実績を記録したデータである。例えば、出荷した商品に関する製造者コード、商品コード、出荷先となる料飲店3の料飲店コード、その料飲店3に対応する販売店4の販売店コード、出荷数量、出荷日といった情報が出荷データ32に記録される。
在庫データ33は、物流拠点5における商品の在庫量を商品ごとに記録したデータである。在庫データ33には全ての物流拠点5における商品の在庫量を一元的に管理するために利用される。各商品がどの物流拠点5に保管されているかを判別するため、在庫データ33には、例えば物流拠点5と商品の在庫量とが商品コードに対応付けて記録される。受注データ34は、支援システム1を利用した料飲店3からの注文を受け付けた実績(受注実績)を記録したデータである。受注データには、注文主の料飲店3の料飲店コード、注文日時、注文された商品の商品コード及び注文の数量、注文額といった商品の注文内容を判別するために必要な情報が記録される。
売上データ35は、支援システム1を利用した商品の売上実績を記録したデータである。売上データ35には、購入された商品の商品コード、商品を購入した料飲店3の料飲店コード、その料飲店3と対応する販売店4の販売店コード、購入された商品の製造者2の製造者コード、売上数量、売上額、売上日時といったように、支援システム1における商品の売上の内容を判別するために必要な情報が記録される。発注データ36は、料飲店3における商品の購入に対応する販売店4の仕入実績を記録したデータである。発注データ36には、販売店4が仕入れた商品の製造者コード、商品コード、仕入数量、仕入額、仕入日時といった商品の仕入内容を判別するために必要な情報が記録される。請求データ37は、販売店4の仕入実績に対応して製造者2が販売店4に請求すべき売上の明細(あるいは請求書)を記録したデータである。請求データ37には、請求書の発行元となるべき製造者2の製造者コード、請求書の発行先となるべき販売店4の販売店コード、請求期間内に販売店4が仕入れた商品の商品コード、仕入数量、仕入日時、商品ごとの請求額、合計請求額といった仕入代金(製造者2からみれば売上代金)の請求内容を判別するために必要な情報が記録される。
サーバSVには、上述した論理的装置として、受注処理部41、出荷指示部42、在庫管理部43、売上処理部44、マスタ管理部45、及び閲覧制御部46が設けられている。受注処理部41は、商品マスタ21及び在庫データ33に基づいて各料飲店3の端末装置13に注文内容を選択させるための商品選択情報を提供し、各料飲店3の端末装置13から各料飲店3の商品に関する注文を受け付けることにより、受注処理手段の一例として機能する。出荷指示部42は、受注処理部41が受け付けた注文の内容に基づいて、各料飲店3が注文した商品の出荷を物流拠点5の端末装置15に指示することにより、出荷指示手段の一例として機能する。在庫管理部43は、物流拠点5における各商品の在庫量の変動に関する情報を物流拠点5の端末装置15から取得し、得られた情報に基づいて在庫データ33を管理することにより、在庫管理手段の一例として機能する。
売上処理部44は、支援システム1を利用した料飲店3への商品の販売を、その料飲店3と取引関係を有する販売店4が料飲店3の注文した商品を製造者2から仕入れて料飲店3に販売した取引とみなし、その取引に伴って発生すべき製造者2及び販売店4のそれぞれの売上代金の処理に必要な情報を生成し、その情報を製造者2及び販売店4の端末装置12、14に適宜に提供する。それにより、売上処理部44は売上処理手段の一例として機能する。マスタ管理部45は、管理部門2bの端末装置12bからの指示に基づいて、マスターデータ20に含まれている各種のマスタ21〜26に新規のデータを登録し、あるいは既に登録されているデータを変更又は修正し、あるいはデータを削除するといったマスタ21〜26の管理に関連した処理を担当する。閲覧制御部46は、製造者2、料飲店3、販売店4及び物流拠点5のそれぞれの端末装置12〜15からの求めに応じて、データストレージDSに記録されている各種の情報を端末装置12〜15に提供して端末装置12〜15のオペレータに閲覧させる。特に、閲覧制御部46は、委託者である製造者2Bの端末装置12からの求めに応じ、その製造者2Bが提供する商品に関する在庫データ33を閲覧させることにより、閲覧制御手段の一例として機能する。
なお、支援システム1において、データストレージDSに記録されるデータ、あるいはサーバSVに設けられる論理的装置は図2に示した例に限定されず、各種のデータがデータストレージDSに記録され、あるいは各種の論理的装置がサーバSVに構成されてよい。
次に、図3〜図16を参照して、支援システム1における各種の処理を順次説明する。なお、図3〜図16において、「製造者」は製造者2Aの製造部門2aにおける端末装置12a又は製造者2Bにおける端末装置12を、「料飲店」は料飲店3における端末装置13を、「販売店」は販売店4における端末装置14を、「物流拠点」は物流拠点5における端末装置15をそれぞれ意味し、「システム」は支援システム1におけるコンピュータシステム10を意味する。図3〜図16に示した処理は支援システム1のサーバSV及び端末装置12〜15間における情報の送受信を利用して実現される処理であるが、以下では、便宜上、支援システム1、製造者2、料飲店3、販売店4及び物流拠点5のそれぞれにおける処理又は手続として説明する。また、図3〜図16における「管理者」は、管理部門2bにおける端末装置12bを意味し、製造者2Aにおける管理部門2bにて支援システム1の運営を担当する部署又は者が本来の管理者に相当するが、以下では便宜上管理者を参照符号2bで示す。
(入荷処理)
図3は、製造者2が物流拠点5に商品を納入した場合に行われる入荷処理の手順の一例を示している。入荷処理は、在庫データの管理に必要な処理の一部として行われるものである。なお、図3における支援システム1の処理は、在庫管理部43が担当する処理である。製造者2が物流拠点5に商品を納入する場合、まず製造者2から入荷予定が通知され(ステップS101)、その入荷予定は管理者2b、物流拠点5及び支援システム1に適時送信される(ステップS102、S103)。支援システム1は、入荷予定を受け取ると、その内容を入荷データ31に記録する(ステップS104)。物流拠点5に商品が納入され、検品といった作業を経て入荷が確認されると、物流拠点5から支援システム1及び管理者2bに対し、在庫量の変動に関する情報として入荷実績の情報が通知される(ステップS105)。支援システム1は入荷実績を入荷データ31に登録し(ステップS106)、管理者2bからの入荷実績の照会に応じて入荷データ31に登録された入荷実績の情報を管理者2bに提供する(ステップS107)。
管理者2bにおいては、物流拠点5からの入荷実績の通知が取得される(ステップS108)。その後、支援システム1に入荷実績を照会してこれを確認する処理が行われる(ステップS109)。その確認は、一例として物流拠点5から通知される入荷実績と、支援システム1から送られる情報との整合性のチェック、あるいは端末装置12bのオペレータによる目視確認を利用して行われてよい。入荷実績が確認されると、管理者2bから支援システム1に対して入荷実績の登録確定が指示される(ステップS110)。その指示を受けて支援システム1は入荷実績の登録を確定し、入荷された商品の数量が入荷数量に応じて加算されるように在庫データ33を更新する(ステップS111)。その後、支援システム1は、製造者2からの入荷実績の照会に応じて入荷実績の登録情報を製造者2に提供する(ステップS112)。製造者2は、その情報を受け取ることにより、自己の商品が物流拠点5に入荷されて入荷データ31に正しく反映されていることを確認することができる(ステップS113)。なお、図3において、入荷予定に関連するステップS101〜S104の処理は省略されてもよい。
(受注処理)
図4〜図6は、料飲店3から商品が注文された場合に行われる受注処理の手順の一例を示している。なお、図4〜図6における支援システム1の処理は支援システム1の受注処理部41が担当する処理である。料飲店3が商品を注文する場合、まず料飲店3から支援システム1に対して商品選択情報の提供が要求される(ステップS121)。これを受けて支援システム1は商品マスタ21及び在庫データ33を取得し(ステップS122)、料飲店3に商品及びその数量を選択させるための商品選択情報を料飲店3に提供する(ステップS123)。この場合、支援システム1は、商品(ただし、商品マスタ21に登録されているもの。)の在庫量を在庫データ33から取得し、料飲店3に対して販売することが可能な商品の名称、画像、価格、特徴といった各種の属性、及びその商品の販売可能な数量を商品選択情報に含めるようにして料飲店3に商品選択情報を提供する。ここでいう価格は、料飲店3に対する販売価格であり、いわゆる小売価格に相当する。料飲店3では、例えばWebブラウザ等を利用して商品選択情報が端末装置13のオペレータにより閲覧される(ステップS124)。料飲店3ではその商品選択情報を利用して購入を希望する商品及び数量が選択される(ステップS125)。その選択の間、支援システム1には選択状況を判別するための情報が適時送信され、支援システム1はその情報に従って販売不可能な商品の選択、あるいは販売可能な数量を超える数量の選択が不可能となるように料飲店3における選択を制御する(ステップS126)。なお、販売可能な数量は、商品の在庫量に基づいて適宜に定めることができる。例えば、在庫量を販売可能な数量の上限として設定してもよいし、在庫量から一定の余裕値を減算した数量を販売可能な数量の上限値として設定してもよい。近日中に入荷予定がある場合には、在庫量にその入荷予定量を加えた値を販売可能な数量の上限値として設定してもよい。
料飲店3にて商品及び数量の選択が終了すると、注文確定が支援システム1に通知される(ステップS127)。なお、注文確定に先立って、支援システム1では、不正な注文を防止するために、料飲店3に認証情報を利用したログインを要求し、ログインが完了していることを条件として注文確定の通知を受け付ける。支援システム1は、注文確定が通知されると、料飲店3の注文内容、つまり商品及びその数量を判別し(ステップS128)、続いて注文した料飲店3と取引関係を有する販売店4を帳合マスタ25に基づいて判別する(ステップS129)。受注処理部41は、ステップS129の処理を行うことにより、販売店判別手段の一例として機能する。
さらに、支援システム1は与信チェックを実行する(ステップS130)。与信チェックは、料飲店3の注文内容に基づいて購入額を計算し、その購入額と、請求データ37に記録されている料飲店3の購入額を所定期間内にて合計した金額が、与信情報に記録されている料飲店3の与信限度額以内か否かを判別する処理である。与信限度額内であれば与信承認と判断され、与信限度額を超えていれば与信が不承認と判断される。ここまでの処理では販売店4が料飲店3による商品の注文を知り得ず、販売店4が知らないうちに与信限度額を超えた取引が成立する可能性があるため、そのような不都合を防止するために支援システム1にて自動的に与信チェックが行われる。
与信チェックが終わると、支援システム1は受注結果を料飲店3に通知する(ステップS131)。ここでは、料飲店3の注文内容と与信チェックの結果とが受注結果として通知される。料飲店3では支援システム1から受注結果が取得され(ステップS132)、与信が承認されたか否かが判断される(ステップS133)。与信が承認されている場合、料飲店3から支援システム1に受注確認が通知される(ステップS134)。その通知を受けて支援システム1は料飲店3からの受注を一旦確定させ、その注文内容、すなわち注文された商品のコード、数量、注文日時、注文元の料飲店3、注文先の販売店4といった注文内容を記録した受注情報を受注データ34に登録する(ステップS135)。一方、与信が不承認であった場合、料飲店3では所定のエラー処理が行われる(ステップS136)。エラー処理としては、例えば購入額が与信限度額内に収まるように注文内容を修正する機会を料飲店3に付与し、料飲店3からの指示に応じて支援システム1が注文を修正するといった処理を設定することができる。あるいは、与信の不承認が生じた場合、与信限度額を修正(引き上げ)する機会を与えることも可能である。その場合の処理の一例を図5に示す。
図5の処理において、まず支援システム1は図4のステップS130の与信チェックにて与信が不承認と判断されたことをトリガとして、料飲店3に対応する販売店4に対して与信エラーの発生を通知する(ステップS141)。その通知は、与信が不承認となった料飲店3を特定する情報を少なくとも含む。販売店4では、支援システム1からの通知を受けて与信エラーの発生が確認される(ステップS142)。一方、料飲店3では、図4のステップS132、S133の処理により料飲店3では与信の不承認が生じたことを確認することができる。料飲店3が与信限度額の引き上げを希望し、料飲店3と販売店4との間で合意が形成された場合に図5の処理が続行される。その場合、販売店4にて与信限度額の修正内容が入力され(ステップS143)、その修正が支援システム1に対して指示される(ステップS144)。これを受けて支援システム1は料飲店3に関する与信限度額が修正されるように与信情報を修正する(ステップS145)。なお、与信限度額の修正は期間を限ることにより、一時的に引き上げられるようにしてもよいし、新たな指示がない限り、修正後の与信限度額が適用されるものとしてもよい。
以上のように、支援システム1では、与信の不承認が生じた場合、注文内容が修正され、あるいは与信限度額が引き上げられるといった措置により、注文内容が与信限度額の範囲内に収まらない限り、ステップS135にて受注が登録されることがないように注文の受け付けが制御される。
図6は、図4の処理に続く受注処理の手順を示している。図4のステップS135で受注を確定させた後、支援システム1は受注内容を所定の規則に従ってチェックする(ステップS151)。ここで行われるチェックは、注文の重複のチェック、あるいは数量の異常値の有無のチェックといったように、料飲店3における操作ミス等に起因して誤った注文がなされていないか否かを確認するものである。続いて、支援システム1はチェック結果にエラーが存在するか否かを判別する(ステップS152)。エラーがあった場合、支援システム1は、管理者2bに受注情報を通知する(ステップS153)。受注情報は、ステップS135で一旦確定した受注内容を記録した情報である。管理者2bでは支援システム1からの通知により、エラーが生じている受注情報が確認される(ステップS154)。この場合、管理部門2bの担当者は料飲店3に電話その他の連絡手段で連絡して受注情報をどのように修正すべきか料飲店3の意思を確認する。
料飲店3からの修正指示を受けて担当者が端末装置12bに修正内容を入力すると、その入力した修正内容が管理者2bから支援システム1に通知され(ステップS155)、これを受けて支援システム1は、管理者2bからの指示がステップS135で一旦登録した受注情報に反映されるように受注データ34を修正する(ステップS156)。受注データ34が修正され、又はステップS152でエラーがないと判断された場合に注文が成立し、支援システム1は、料飲店3からの注文に応じて登録された受注情報を、図4のステップS129で判別した販売店4に提供する(ステップS157)。販売店4では、支援システム1から提供された受注情報が取得される(ステップS158)。それにより、販売店4は、自己と取引関係を有する料飲店3の注文内容を把握し、料飲店3が注文した商品を自らの売上として処理し、あるいは料飲店3が注文した商品を自らの仕入として処理することができる。なお、ステップS157で提供する情報は、販売店4の求めに応じて適宜に設定されてよい。例えば、販売店4が売上及び仕入を管理するシステムを導入している場合、そのシステムが必要とする情報が受注情報として販売店4に提供されてよい。ステップS157にて受注情報を提供した後、支援システム1は、注文された商品を出荷するための処理を開始する(ステップS158)。なお、図6において、受注チェックに関連するステップS151〜ステップS156の処理は適宜に省略されてもよい。
(出荷処理)
図7及び図8は、図6のステップS158を受けて行われる出荷処理の手順の一例を示している。これらの処理は、図4〜図6の処理で確定された受注情報に対応した商品を注文主である料飲店3が指定する配送先に向けて出荷するための処理であり、注文された商品を保管する物流拠点5が在庫データ33を参照して選択される。複数の商品が複数の物流拠点5に分散して保管されている場合には、受注情報が物流拠点5ごとに分割されて図7の処理が行われる。また、注文された商品が複数の物流拠点5に保管されている場合には、料飲店3の所在地等、物流コスト等に応じて最適の物流拠点5が選択される。商品の配送先は、例えば料飲店マスタ23に記録されている所在地であってもよいし、商品を注文する際に料飲店3が指定した場所でもよい。なお、図7及び図8の支援システム1の処理は、特に断りがない限り出荷指示部42が担当する処理である。
出荷処理では、まず管理者2bからの指示に従って支援システム1が物流拠点5に対して出荷を指示するための出荷指示データを作成し(ステップS161、S162)、続いて管理者2bからの指示に従って支援システム1が配送業者に配送を依頼するための送り状のデータを作成する(ステップS163、S164)。出荷指示データ及び送り状データの作成時には、受注データ34に記録されている受注データのうち、今回の処理で出荷の対象となる受注情報が適宜に参照される。管理者2bにて出荷指示及び送り状のデータが確認されると、管理者2bから支援システム1にデータの確定が指示される(ステップS165)。これを受けて支援システム1は出荷指示及び送り状のデータを確定し(ステップS166)、確定したデータを物流拠点5に提供する(ステップS167)。物流拠点5では、支援システム1から提供されたデータに基づいて出荷作業が指示される(ステップS168)。出荷作業としては、注文された商品の在庫の引当、ピッキング、梱包、検品、荷札発行、配送業者の手配といった各種の作業が順次進められる。なお、図7における支援システム1の処理は出荷指示部42が担当する処理である。
出荷が完了すると、図8に示すように物流拠点5から支援システム1に在庫量の変動に関する情報として、出荷実績が通知される(ステップS171)。支援システム1は、出荷実績が通知されるとその実績を出荷データ32に登録し、かつ出荷された商品の数量が出荷数量に応じて減算されるように在庫データ33を更新する(ステップS172)。この処理は支援システム1の在庫管理部43が担当する処理である。続いて、支援システム1は出荷実績を管理者2bに通知する(ステップS173)。管理者2bにおいては、支援システム1から通知された出荷実績が確認され(ステップS174)、問題がなければ支援システム1に対して出荷通知が指示される(ステップS175)。支援システム1では、出荷通知が指示されると、出荷実績に基づいて料飲店3に出荷を案内するための出荷通知を作成し(ステップS176)、作成された出荷通知を料飲店3に送る(ステップS177)。出荷通知には、例えば出荷日時、配送予定日時、配送業者といった情報が含まれてよい。料飲店3では、支援システム1からの通知が取得されることにより、注文した商品の出荷を確認することができる(ステップS178)。続いて、支援システム1は出荷情報を販売店4に提供する(ステップS179)。出荷情報は、販売店4が料飲店3への商品の出荷を自らが管理するために必要な情報である。出荷情報のフォーマットや内容は、販売店4の都合に合わせて適宜に選択されてよい。販売店4では、支援システム1からの出荷情報が取得される(ステップS180)。それにより、販売店4は、自らが商品を仕入れて販売した場合と同様にして、料飲店3が注文した商品の出荷を管理することができる。
出荷された商品の配達が完了すると、配送業者から配達完了の情報が管理者2bに提供される。管理者2bが配達完了を確認すると、その旨が管理者2bから支援システム1に通知される(ステップS181)。支援システム1は、配達完了の通知を受けて出荷データ32に配達完了を示す情報を登録する(ステップS182)。さらに、支援システム1は配達情報を販売店4に提供する(ステップS183)。配達情報は、販売店4が料飲店3への商品の配達を自らが管理するために必要な情報である。配達情報のフォーマットや内容は、販売店4の都合に合わせて適宜に選択されてよい。販売店4では、支援システム1からの配達情報が取得される(ステップS184)。それにより、販売店4は、自らが商品を仕入れて販売した場合と同様にして、料飲店3が注文した商品の配達を管理することができる。なお、商品が注文され、出荷され、あるいは配達された場合、それらに併せて支援システム1から商品の製造者2に対して注文、出荷、又は配達があったことを示す情報が提供されてもよい。
(在庫調整処理)
図9は、物流拠点5にて商品が廃棄処分された場合に行われる在庫調整処理の手順の一例を示している。例えば、物流拠点5にて保管中の商品が何らかの理由で破損、あるいは汚損した場合、賞味期限又は消費期限のある商品が、それらの期限に余裕を見込んで設定された出荷期限までに出荷されなかった場合等には物流拠点5にて商品が廃棄処分されることがある。そのような場合、商品の在庫量が変動するため、商品の廃棄に合わせて図9の処理が行われる。なお、図9における支援システム1の処理は在庫管理部43が担当する処理である。
図9の処理において、物流拠点5で商品の廃棄が発生すると、物流拠点5から管理者2bに廃棄発生が通知される(ステップS191)。その通知により、管理者2bにて商品の廃棄が発生したことが確認され(ステップS192)、管理者2bから物流拠点5に廃棄が指示される(ステップS193)。その指示に従って物流拠点5では廃棄作業が指示され(ステップS194)、廃棄作業に応じた在庫修正の情報が在庫量の変動に関する情報として支援システム1に通知される(ステップS195)。ここでの通知には、廃棄された商品及びその廃棄した数量が含まれる。なお、ステップS195において在庫修正を管理者2bに通知し、管理者2bが支援システム1に在庫データの更新を指示するものとしてもよい。つまり、在庫データは物流拠点5からの情報に基づいて更新される限りにおいて、その指示は管理者2b等の物流拠点5以外の者が行ってもよい。在庫データの更新は、支援システム1は、物流拠点5からの通知に従って、在庫データ33に記録されている商品の在庫量が廃棄量に応じて減算されるように在庫データ33を更新する(ステップS196)。その後、支援システム1は、廃棄された商品の製造者2に対して在庫変動を通知する(ステップS197)。製造者2においては、その通知により、自己の商品の在庫量が変動したことが確認される(ステップS198)。製造者2は在庫変動を確認することにより、損金計上といった経理処理を行い、あるいは変動に対応した製造計画の修正等を検討することができる。なお、在庫量は、廃棄以外にも、例えば料飲店3からの返品、配達不能に伴う配送業者からの返却といった事態が生じた場合にも生じ得る。そのような場合は、図9と同様にして在庫量の増減を示す情報を支援システム1に通知して在庫データ33に反映させればよい。
(売上処理)
次に、図10〜図12を参照して、支援システム1を利用した商品の販売に伴う売上計上、代金請求といった代金決済に関連して行われる売上処理の手順の一例を説明する。支援システム1を利用した代金決済では、図1で示したように、料飲店3と販売店4との間の代金決済(P6)と、製造者2Aと販売店4との間の代金決済(P7)と、製造者2A、2B間の代金決済(P8)とが存在する。以下、それらの決済に伴う処理を順に説明する。なお、図10〜図12における支援システム1の処理は、売上処理部44が担当する処理である。
図10は、製造者2Aと販売店4との間における売上代金の決済のために実行される売上処理の手順の一例を示している。図10の処理において、支援システム1は、まず所定の集計期間、例えば所定の締め日から過去に一か月の期間における出荷実績を出荷データ32から取得する(ステップS201)。ここで取得される出荷実績の情報は、集計期間における商品の販売実績を示す情報の一例に相当する。次に、支援システム1は、取得された出荷実績の情報に基づいて、販売店4別に発注データ36を作成する(ステップS202)。
続いて、支援システム1は、発注データ36に基づいて、製造者2Aが販売する商品に関する販売店4ごとの売上データ35を作成する(ステップS203)。さらに、支援システム1は、ステップS203で生成した売上データ35に基づいて、製造者2Aから各販売店4に対して請求すべき代金(販売店4からみれば仕入代金である。)を記録した請求データ37を作成する(ステップS204)。請求データ37を作成する際の商品の価格は、製造者2Aから販売店4に販売される際の卸価格であり、価格情報27から取得される。その後、支援システム1は請求データ37に基づいて請求書を発行し、これを管理者2bに提供する(ステップS205)。この段階の請求書は電子データである。その請求書のデータは、製造者2Aにおける売上代金の処理に必要な情報の一種に相当する。管理者2bに請求書が提供されると、管理者2bから販売店4に請求書が発行され(ステップS206)、その請求書が販売店4にて受領される(ステップS207)。なお、請求書の発行及び受領は、端末装置12b、14を利用した送受に限らず、郵送その他の手段により行われてもよい。販売店4が請求書に従って仕入代金を支払うと、管理者2bにおいて所定の消し込み処理が行われて支援システム1における請求データ37に反映されるが、その手順は図示を省略した。
図11は、販売店4と料飲店3との間における代金決済のために実行される売上処理の手順の一例を示している。販売店4が料飲店3に対して売上代金を請求する場合、まず販売店4から支援システム1に対して所定の集計期間内における売上明細が要求される(ステップS211)。その要求に対して、支援システム1は集計期間内における出荷データ32に基づいて、販売店4が出荷元となっている出荷実績をその販売店4における売上明細として抽出し(ステップS212)、得られた売上明細を、販売店4における売上代金の処理に必要な情報の一例として販売店4に提供する(ステップS213)。ここで抽出される売上明細の情報は、集計期間内における商品の販売の実績を示す情報の一例に相当する。ただし、売上明細は、出荷データ32に代えて受注データ34から抽出されてもよい。料飲店3に対する商品の配達実績が記録されている場合には、その配達実績の情報が商品の販売の実績を示す情報の一例として利用されてもよい。売上明細は、集計期間内に販売された商品及びその数量、販売日時、販売代金が販売先の料飲店3と対応付けて記録された情報である。販売代金は、価格情報27に記録された小売価格(単価)に商品の数量を乗算して得られる金額である。
支援システム1から提供される売上明細が販売店4にて取得されると(ステップS214)、販売店4ではその売上明細に基づいて料飲店3ごとの請求書が作成される(ステップS215)。その後、販売店4から料飲店3に請求書が発行され(ステップS216)、その請求書が料飲店3にて受領される(ステップS217)。なお、請求書の発行及び受領は、端末装置14、13を利用した送受に限らず、郵送その他の手段により行われてもよい。販売店4が売上明細を取得した後の処理は販売店4が適宜に定めて実行すればよい。例えば、販売店4から料飲店3に対する請求書の発行を、現実の商品の仕入及び販売を伴った販売店4と料飲店3との間の商取引における代金決済と一括して行うようにしてもよい。販売店4が料飲店3に対する取引を処理するシステムを保有している場合には、そのシステムに適合した売上明細を支援システム1から取得し、あるいは支援システム1から取得した売上明細を販売店4のシステムに適合した内容に加工することにより、販売店4の既存システムにて代金決済を処理するようにしてもよい。
図12は、委託関係にある製造者2A、2B間における代金決済のために実行される売上処理の手順の一例を示している。なお、図12における「製造者」は委託者の製造者2Bであり、「管理者」が受託者の製造者2Aに相当する。製造者2Aが製造者2Bに対して商品の仕入代金を支払う場合、まず管理者2bから支援システム1に対して所定の集計期間内における出荷実績の提供が要求される(ステップS221)。これを受けて支援システム1は、集計期間内に製造者2Bの商品に関する出荷実績を出荷データ32から抽出し(ステップS222)、得られた出荷実績を管理者2bに提供する(ステップS223)。管理者2bにおいては、支援システム1から提供された出荷実績に基づいて、製造者2Aが製造者2Bから商品を仕入れた実績、その実績に対応して製造者2Bが製造者2Aに請求すべき代金、製造者2Aの支払い予定といった代金決済に必要な事項が決定される(ステップS224)。なお、ここで計算される代金は、製造者2Bが製造者2Aに商品を販売する価格から、支援システム1を利用して商品を販売する製造者2Aの手数料を差し引いた額として決定される。その後、管理者2bから製造者2Bに対してステップS224で決定した仕入実績等の情報が提供される(ステップS225)。ここで提供される情報は、委託者における売上代金の処理に必要な情報の一例に相当する。
製造者2Bにおいては、管理者2bから提供された情報に従って仕入実績等が確認され(ステップS226)、その情報に基づいて製造者2Aに対する請求書が発行され(ステップS227)、その請求書が管理者2bにて受領される(ステップS228)。なお、図12の処理においても、請求書の発行及び受領は、端末装置12を利用した送受に限らず、郵送その他の手段により行われてもよい。管理者2bが請求書を受領した後の処理は製造者2A、2B間の取り決めに従って進められてよい。
なお、製造者2Bは商品の販売を製造者2Aに委託しているため、製造者2Bと販売店4との間の代金決済は存在しない。製造者2A以外にも各販売店4と取引関係を構築している他の製造者が支援システム1の利用者に含まれている場合には、その製造者2に関して図10の処理が行われてよい。
(マスタ管理処理)
図13〜図16はマスターデータ20を管理するために実行される処理の手順の一例を示している。以下では、商品マスタ21、製造者マスタ22、料飲店マスタ23、及び帳合マスタ25の登録、修正又は更新を管理するための処理を順に説明する。なお、図13〜図16における支援システム1の処理はマスタ管理部45が担当する処理である。
図13は商品マスタ21に新たな商品を登録するために行われる処理の手順の一例を示している。この処理は支援システム1を利用して商品を販売しようとする製造者2の申請に基づいて行われる。製造者2は、支援システム1の運営主体である製造者2A、委託者である製造者2Bのいずれでもよいが、ここでは委託者である製造者2Bの商品を登録する場合を例にして説明する。商品マスタ21への登録にあたっては、まず、製造者2Bから管理者2bに対して商品マスタ21への商品の登録が申請され(ステップS301)、その申請が管理者2bにて確認される(ステップS302)。製造者2からの申請は、商品マスタ21に登録されるべき各種の情報、例えば商品の名称、価格、画像、特徴等の情報を含む。価格は、製造者2Bから製造者2Aへの販売する際に設定される卸価格である。管理者2bの確認において、申請内容の適否がチェックされてもよい。例えば、商品名称に関する法的妥当性等が管理者2bにてチェックされ、適当でない場合には製造者2にその修正が求められてもよい。
管理者2bによるチェックが終わると、管理者2bから支援システム1に対して商品マスタ21への情報の登録が指示される(ステップS303)。これを受けて支援システム1では管理者2bから指示された内容に従って商品マスタ21に製造者2Bの商品を登録する(ステップS304)。ただし、この段階では、商品が販売不可能であることを示す情報が併せて登録される。その登録に併せて、支援システム1は商品マスタ21に登録された卸価格に基づいて、製造者2Aから販売店4への卸価格、販売店4から料飲店3への小売価格を予め設定された条件に従って計算し、これを商品マスタ21の価格情報27に設定する(ステップS305)。ステップS305の処理を行うことにより、マスタ管理部45は価格設定手段の一例として機能する。
商品マスタ21への登録指示の後、管理者2bからは製造者2Bに対して登録が通知される(ステップS306)。製造者2Bはその通知を取得することにより、自己の商品が登録されたことを確認する(ステップS307)。その後、製造者2Bが出荷に備えて物流拠点5に商品を納入するといった作業を適宜に進めるが、これと並行して管理者2bと物流拠点5との間では、登録された商品の入荷を確認する処理が行われる(ステップS308、S309)。入荷が確認されると管理者2bから支援システム1に入荷が確認されたことが通知される。これを受けて、支援システム1では、今回登録された商品が販売不可能な商品から販売可能な商品へと変更されるように商品マスタ21を更新する(ステップS310)。なお、新たに登録された商品が入庫された場合、図3の処理によりその商品の入荷データ31及び在庫データ33が生成される。
図13の処理では、マスタ管理部45がステップS304及びステップS306の処理を行うことにより、商品情報設定手段の一例として機能する。なお、マスタ管理部45は、新規に商品を登録する場合に限らず、商品マスタ21の各種の情報、例えば価格情報27を変更し、あるいは商品マスタ21から商品を削除するといったように、商品マスタ21に登録されている各種の情報を変更し、あるいは削除する必要が生じた場合にも、図13と同様の手順で商品マスタ21を更新することができる。
図14は製造者マスタ22に新規の製造者2を登録するために実行される処理の手順の一例を示している。まず、製造者2が製造者マスタ22への自己の登録を申請すると(ステップS321)、その申請が管理者2bにて確認される(ステップS322)。この場合、管理者2bにて、製造者2の登録適否が審査されてもよい。登録が不適当と判断された場合には管理者2bから製造者2にその旨が通知されてもよい。その確認後に管理者2bから支援システム1に対して製造者マスタ22への情報の登録が指示される(ステップS323)。これを受けて支援システム1では管理者2bから指示された内容に従って製造者マスタ22に製造者2Bの情報を登録する(ステップS324)。製造者マスタ22への登録指示の後、管理者2bからは製造者2に対して登録が通知される(ステップS325)。製造者2はその通知を取得することにより、自己が支援システム1に登録されたことを確認する(ステップS326)。
図15は料飲店3が支援システム1を利用して商品を購入するためにその料飲店3を料飲店マスタ23に登録すべく行われる処理の手順の一例を示している。料飲店3を登録する場合には、まず料飲店3から販売店4に登録が依頼され(ステップS331)、その依頼を受けた販売店4から管理者2bに登録が申請される(ステップS332)。その申請は料飲店マスタ23に登録するために必要な情報を含む。この場合、料飲店3と販売店4との間には既に取引関係が構築されているか、あるいは新たに取引関係が形成されることが好ましい。その理由は、支援システム1が料飲店3と販売店4との間に取引関係が存在することを前提とするためである。また、料飲店3の登録を販売店4からの申請によるものとした理由は、料飲店3が販売店4の承諾なく自由に販売店4を選択して登録するおそれを排除するためである。
販売店4からの申請を受けた管理者2bにおいては、その申請内容が確認される(ステップS333)。この段階で申請内容がチェックされ、不適当な申請が管理者2bにて排除されてもよい。申請内容の確認が完了すると、管理者2bから支援システム1に対して料飲店マスタ23への申請内容の登録が指示される(ステップS334)。これを受けて支援システム1は販売店4に関する取引条件をチェックし(ステップS335)、登録の申請がその取引条件に適合するか否かを判別する(ステップS336)。この処理は、料飲店3と販売店4との間の取引関係が販売店マスタ24に登録されている販売店4の免許情報29に照らして適正であるか否か、言い換えれば販売店4に対して許可された取引範囲内における料飲店3の登録であるか否かを判別する処理である。
取引条件に適合する料飲店3の登録であると判断された場合、支援システム1は申請内容に従って料飲店3の情報を料飲店マスタ23に登録し(ステップS337)、その後、料飲店3とその登録を申請した販売店4とが取引関係があることを示す情報を帳合マスタ25に登録する(ステップS338)。ステップS338の処理を行うことにより、マスタ管理部45は帳合データ設定手段の一例として機能する。その後、支援システム1は管理者2bに対して登録を通知する(ステップS339)。登録通知はさらに管理者2bから販売店4、販売店4から料飲店3へと順次通知され(ステップS340、S341)、料飲店3は販売店4からの通知により登録完了を確認する(ステップS342)。
支援システム1は、ステップS336にて料飲店3が販売店4に関する取引条件に適合しないと判断された場合、所定のエラー処理を実行し(ステップS343)、その後に図15の処理を終える。ステップS335、S336及びS343の処理を実行することにより、マスタ管理部45は取引制限手段の一例として機能する。なお、エラー処理としては、例えば管理者2bに対して取引条件に適合しない登録申請であることを通知し、管理者2bから販売店4又は料飲店3に申請内容を修正し、あるいは再申請を検討することを連絡するように指示する、といった処理が適用可能である。このように、料飲店3の登録時に免許情報に照らして販売店4が販売可能な範囲内の料飲店3か否かを判別することにより、支援システム1を通じて販売免許に適合しない取引が販売店4と料飲店3との間で行われる不都合を未然に防止することができる。
図16は料飲店マスタ23に登録されている料飲店3が帳合マスタ25に登録されている販売店4を変更したい場合に行われる処理の手順の一例を示している。料飲店3が販売店4を変更する場合には、まず料飲店3から新たな販売店4に対して取引関係を変更する意思表示がなされる(ステップS351)。その意思表示を販売店4が承諾した場合、販売店4から管理者2bに帳合マスタ25の登録変更が申請される(ステップS353)。その申請は、料飲店3及び新たな販売店4の両者を特定する情報が含まれる。管理者2bにおいては、帳合マスタ25の登録変更が申請されると、その申請内容が確認され(ステップS353)、料飲店3と管理者2bとの間で取引関係の変更に関する意思確認の手続が行われる(ステップS354、S355)。これは、料飲店3の意思によることなく、帳合マスタ25が変更される不都合を未然に防止するための手続である。
料飲店3の意思確認がなされると、管理者2bは申請内容に従って帳合マスタ25の変更を支援システム1に指示する(ステップS356)。これを受けて支援システム1は申請内容が販売店4に関する取引条件をチェックし(ステップS357)、変更の申請がその取引条件に適合するか否かを判別する(ステップS358)。この処理は、図15のステップS336の処理と同様に、販売店マスタ24に登録されている料飲店3と販売店4との間の取引関係が、販売店4の免許情報に照らして適正であるか否かを判別する処理である。帳合マスタ25の変更時にも取引条件をチェックする理由は、帳合マスタ25の変更によって料飲店3と販売店4との関係が販売店4の販売免許に照らして不適切な関係になるリスクが存在するためである。
ステップS358にて取引条件に適合する変更申請であると判断された場合、支援システム1は申請内容に従って帳合マスタ25の料飲店3と販売店4との取引関係が変更されるように帳合マスタ25を更新する(ステップS359)。ステップS359の処理を行うことにより、マスタ管理部45は帳合データ設定手段の一例として機能する。その後、帳合マスタ25が更新されたことを管理者2bに対して通知する(ステップS360)。更新の通知はさらに管理者2bから販売店4、販売店4から料飲店3へと順次通知され(ステップS361、362)、料飲店3は販売店4からの通知により登録完了を確認する(ステップS363)。この場合、取引関係が解消された販売店4に対しても帳合マスタ25の更新が通知されてもよい。
支援システム1はステップS358にて変更申請が取引条件に適合しないと判断した場合には、所定のエラー処理を実行し(ステップS364)、その後に図16の処理を終える。ステップS357、S358及びS364の処理を行うことにより、マスタ管理部45は取引制限手段の一例として機能する。エラー処理としては、例えば管理者2bに対して取引条件に適合しない登録変更の申請であることを通知し、変更を取り消し、あるいは適切な販売店4を選択するように料飲店3に通知するといった処理が適用可能である。
なお、販売店マスタ24に対する販売店4の登録に関しては、図14の処理における「製造者」を「販売店」に読み替えた処理により実現することが可能である。ただし、販売店4の登録にあたっては、その販売店4が所有する販売免許の情報を申告させ、その申告に基づいて免許情報29を販売店マスタ24に登録することが必要である。販売店4に関する情報が変更された場合(免許情報29が変更された場合も含む)においても、図14と同様の手順にて販売店マスタ24の登録内容を適宜に修正すればよい。運営マスタ26の登録内容に関しては、管理者2bからの指示で適宜に修正されてよい。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、販売店や提供者が売上代金を処理するために必要な情報は、上記の形態に限定されない。例えば販売店と提供者とが売上代金の処理のために別途の業務処理システムあるいは決済処理システムを共有している場合には、そのシステムが必要とする情報が支援システムから提供されるものとすれば足りる。販売店と料飲店との間、提供者同士の間に関しても同様である。
在庫データの管理に関して、上記の形態では、在庫の変動に関する情報として、物流拠点から入荷実績の情報、出荷実績の情報、及び在庫破棄等の在庫変動の情報の3種類の情報を取得し、支援システムにて在庫量を増減させるものとしたが、物流拠点が実在庫量を管理している場合には、物流拠点における実在庫量を適宜のタイミングで物流拠点のコンピュータ機器から取得し、得られた情報に従って在庫データを更新するものとしてもよい。
図13〜図15の例では、商品マスタ等の更新に関して管理者を経由して支援システムのデータを設定するものとしたが、例えば商品マスタはその商品の提供者が支援システムに直接アクセスして情報を設定でき、料飲店マスタや帳合マスタは販売店が支援システムに直接アクセスして情報を設定できるようにしてもよい。
売上処理のために必要な販売実績の情報は、物流拠点5から得られる出荷実績の情報に限られない。例えば、料飲店のコンピュータ機器から取得した注文内容が受注データ34に記録された場合において、その注文内容自身を販売実績の情報として利用してもよい。あるいは料飲店が受領した商品の明細(商品及びその数量)を、例えば、納品確認のICタグを読み込むといった処理を通じて料飲店のコンピュータ機器が取得可能な場合には、支援システムがその料飲店のコンピュータ機器から販売実績の情報を取得するものとしてもよい。料飲店が注文した内容を販売店に通知した後、販売店と料飲店との間で売上内容を確認させ、確認された販売実績の情報を販売店のコンピュータ機器から支援システムが取得するものとしてもよい。
上記の形態では、一つの料飲店が一つの販売店と帳合データにて対応付けられるものとしたが、一つの料飲店が複数の販売店と帳合データにて対応付けられてもよい。その場合、例えば商品の種類、提供者その他の属性、注文日時、注文金額の大小といった情報を販売店の選択情報として利用し、その選択情報に基づいて、商品を売り上げたものと見なされる一の販売店が選択されるように販売店判別手段の処理を追加してもよい。あるいは、一の料飲店が複数の販売店との間で取引を行う場合には、販売店ごとに異なるアカウントを料飲店3に発行し、アカウントごとに帳合データに料飲店と販売店との取引関係を記録することにより、いずれのアカウントで料飲店3がシステムを利用したかに応じて販売店4を一意に特定するようにしてもよい。上記の形態では複数の提供者が存在することを前提としたが、単一の提供者に対応付けて支援システムが運営されてもよい。複数の提供者が存在する場合において、委託関係が存在する提供者の有無は任意である。提供者は、商品を自ら製造又は生産する者に限定されない。例えば、商品を輸入して市場に提供する輸入業者、他人からの委託を受けて市場に提供する代理業者など、支援システムを介して料飲店に商品を提供し得る限りにおいて各種の者が提供者として取り扱われてよい。
上記の形態では、図4のステップS126にて商品の購入量の選択が在庫量からみて販売可能な範囲を超えないように制御することにより、販売可能な範囲を超える注文が成立しないように注文の受け付けを制御したが、注文の制御はそのような形態に限定されない。例えば、商品選択の過程で料飲店からの注文を一旦仮注文として受け付け、その後に在庫量に照らして受注可能な数量か否かを判断して受注不可能な場合には数量の修正を求め、その修正を経て注文が成立するように注文の受け付けが制御されてもよい。
商品としての飲料はビールに限定されず、日本酒、焼酎、ウイスキー、ワインその他の各種のアルコール飲料、アルコール分を含まないソフトドリンク、蒸留水、炭酸水といった飲用水、その他、料飲店3にて顧客に提供される各種の飲料が支援システムの取り扱い商品に含まれてよい。さらに、料飲店が販売店から購入する限りにおいて、商品は飲料に限定されず、食料品その他の各種の商品が支援システムにて取り扱われてよい。