以下、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。ただし、本実施形態は、以下の内容に何ら制限されず、本発明の要旨を損なわない範囲内で任意に変更して実施可能である。以下、本実施形態として、6ドアタイプの冷蔵庫100を例に挙げて説明するが、ドアの数は限定されない。また、本実施形態として、回転式の冷蔵室左扉2(第一の回転扉、扉)と冷蔵室右扉3(第二の回転扉、扉)を備えた冷蔵庫100を例に挙げて説明するが、回転式の1枚の冷蔵室扉を備えた冷蔵庫に適用してもよい。また、以下では、図1に示す方向を基準として説明する。
図1は、本実施形態に係る冷蔵庫を示す外観斜視図である。図1に示す冷蔵庫100は、冷蔵庫本体1の正面に、冷蔵室左扉2と、冷蔵室右扉3と、製氷室扉4と、冷凍室上段扉5と、冷凍室下段扉6と、野菜室扉7と、を備えている。冷蔵室左扉2の上部には上ヒンジ10Bが設けられ、下部には下ヒンジ9が設けられている。また、冷蔵室右扉3の上部には上ヒンジ10Aが設けられ、下部には下ヒンジ11が設けられている。
冷蔵室左扉2は、上ヒンジ10Bおよび下ヒンジ9により、冷蔵庫本体1の左端を支点として紙面手前方向に回転可能になっている。さらに、冷蔵室右扉3は、上ヒンジ10Aおよび下ヒンジ11により、冷蔵庫本体1の右端を支点として紙面手前方向に回転可能になっている。すなわち、冷蔵室左扉2および冷蔵室右扉3は観音開き可能に備えられ、これらと冷蔵庫本体1とにより形成される空間に、冷蔵室(図示しない)が形成されている。
なお、製氷室扉4、冷凍室上段扉5、冷凍室下段扉6、および野菜室扉7は紙面手前方向に引き出し可能になっている。そして、これらと冷蔵庫本体1とにより形成される空間に、それぞれ、製氷室、上段冷凍室、下段冷凍室および野菜室(いずれも図示しない)が形成されている。
冷蔵室左扉2、冷蔵室右扉3、製氷室扉4、冷凍室上段扉5、冷凍室下段扉6および野菜室扉7は、断熱扉である。各扉2〜7は、例えば、表面に設けられた外板と、外板の周縁に設けられた扉枠と、扉枠の裏面(背面)に設けられた内板と、外板と扉枠と内板とで形成された空間に発泡液を充填することで形成された発泡断熱材と、を備えて構成されている。
発泡断熱材は、硬質ウレタンフォームで形成されている。この硬質ウレタンフォームは、各扉2〜7の内側の空間内に注入したウレタンフォーム原液(発泡断熱材の原料液)が発泡した後、硬化して形成されるものである。ちなみに、ウレタンフォーム原液としては、例えば、ポリエーテルポリオールに、シクロペンタン、水などの発泡剤、さらには触媒、整泡剤などの助剤をプレミックスした液と、イソシアネート液とを混合した液体が挙げられる。
冷蔵庫本体1は、内箱と外箱とを組み合わせたものであり、その間に断熱部材が挟まれ、断熱箱体を構成している。外箱は、薄い鋼板を門型に折り曲げて形成された天板1aおよび左右の側板1b,1c(左側は図2参照)と、別部材で構成された背板(不図示)と、別部材で構成された底板(不図示)と、によって構成されている。なお、後記する補強部材40A,40Bは、鋼板を門曲げした後に固定されている。
図2は、本実施形態に係る冷蔵庫の補強部材の配置を示す分解斜視図である。また、図2では、冷蔵室右扉3の一部分解図を示している。また、図2は、冷蔵庫本体1(図1参照)の外箱の天板1aと左右の側板1b,1cのみを示している。
図2に示すように、冷蔵室右扉3の上部には上エンドピース31が設けられ、冷蔵室右扉3の右側にはサイドピース32が設けられる。上エンドピース31およびサイドピース32は、樹脂材である。また、上エンドピース31は、冷蔵室右扉3の左端から右端まで延びている。サイドピース32は、冷蔵室右扉3の上端から下端まで延びている。冷蔵室左扉2は、冷蔵室右扉3よりも幅狭なものであり、上部に上エンドピース33が設けられ、左側にサイドピース32が設けられる。
上エンドピース31の右端部とサイドピース32の上端部とは、組み合わされて冷蔵室右扉3の右上角部を形成する。上エンドピース31は、冷蔵室右扉3の上部を略水平に覆って、冷蔵室右扉3の高さを冷蔵庫本体1の天板1aの上面の高さに揃え、冷蔵庫本体1の美観を向上させる。
また、冷蔵庫本体1(図1参照)は、外箱の一部を構成する天板1aと右側の側板1bとの角部に、補強部材40Aが取り付けられる。この補強部材40Aは、L字状に曲げ形成された鉄などの金属製のものであり、天板1aおよび側板1bの内壁面に取り付けられる。なお、図2では、補強部材40Aを天板1aの内壁面から離した状態を示している。また、冷蔵庫本体1の天板1aの上面1a1には、上ヒンジ10Aがボルト115を介して固定されている。また、上ヒンジ10Aは、補強部材40Aと一部が上下に重なるようにして配置され、ボルト115を介して天板1aを貫通して、補強部材40Aに固定されている。また、天板1aには、コネクタ収容部121を露出させるための角孔1sが形成されている。
また、冷蔵庫本体1は、外箱の一部を構成する天板1aと左側の側板1cとの角部に、補強部材40Bが取り付けられている。この補強部材40Bは、補強部材40Aと同様に形成され、天板1aおよび側板1cの内壁面に接するように取り付けられる。また、冷蔵庫本体1の天板1aの上面1a1には、上ヒンジ10Bがボルト(不図示)を介して固定されている。
上ヒンジ10Aは、上ヒンジ10Aと下ヒンジ11とが相対的に回動する際の回動中心となる上ヒンジ軸である上ヒンジピン(ピボット軸)110を備える。また、上ヒンジ10Aは、上ヒンジピン110を軸支し、上ヒンジ10Aを冷蔵庫本体1の天板1aに固定するための取付部111を備える。
上ヒンジピン110は、上エンドピース31とサイドピース32との接続部において、上エンドピース31に形成された有底円筒部312bの内部に上方から挿入される。また、下ヒンジ11の下ヒンジピン112は、下エンドピース34に形成された有底円筒部312fの内部に下方から挿入される。
図3は、冷蔵室右扉の上ヒンジの構造を示し、(a)は外観図、(b)はヒンジカバーを取り外した状態を示す斜視図である。なお、図3(a)、(b)では、補強部材40Aを破線で示している。
図3(a)に示すように、サイドピース32は、冷蔵庫100(図1参照)の正面から側板1bの表面に面一で繋がるように湾曲した外曲線部(曲面部)321と、サイドピース32の上端を水平に塞ぐ上端面322と、上端面322に開口し、上ヒンジ10Aの上ヒンジピン110(図2参照)を挿通させる半円形の切欠部323と、を有する。
外曲線部(曲面部)321は、冷蔵室右扉3の開閉時に、冷蔵室右扉3の右端部が冷蔵庫本体1(図1参照)と視覚的に一体感を持たせるように湾曲している。本実施形態では、冷蔵庫100(図1参照)の横方向の省スペース化および美観上の観点から、曲線形状がよりフラットな形状となっている(正面から見たときに幅広ではなく幅狭な曲線形状となっている)。
上ヒンジ10Aには、上ヒンジカバー20が取り付けられ、上ヒンジ10Aの全体が外側から視認できないようになっている。
図3(b)に示すように、上ヒンジ10Aは、前後方向に細長く形成され、サイドピース32の上端面322の位置から後方に延びている。
取付部111は、厚みのある金属製の板材を曲げ加工して形成されている。また、取付部111は、前方に突出した半円形の先頭部111aと、複数のねじ貫通孔111bと、曲げ剛性を高めるために、断面視で凸状の凸条部111cと、が形成されている。ねじ貫通孔111bは、4箇所に形成されている。前側の2箇所のねじ貫通孔111b,111bは左右に離間している。後側の2箇所のねじ貫通孔111b,111bは、同様に、左右に離間している。取付部111は、ねじ貫通孔111bを貫通したねじやボルトにより冷蔵庫本体1の天板1aに螺着され、さらに補強部材40Aに螺着されている。
また、取付部111には、前側のねじ貫通孔111b、111bと後側のねじ貫通孔111b,111bとの間に、取付部111を貫通する長孔111dが形成されている。長孔111dは、左右方向に細長く延びて形成されている。
取付部111の先頭部111aは、半円形を構成し、この半円形の先頭部111aの中心部からは上ヒンジピン110(図2参照)が下方に突出している。
なお、上ヒンジ10Aの取付部111の後方には、外気の温度を測定する外気温センサ(図示省略)や外気の湿度を測定する外気湿度センサ(図示省略)を収容するセンサ収容部121(収容部)が取り付けられている。上ヒンジ10Aおよびセンサ収容部121は、上ヒンジカバー20(図3(a)参照)で覆われる。
図4は、冷蔵室右扉の上エンドピースの構造を示し、(a)は外観図、(b)は(a)のA−A断面図である。
図4(a)に示すように、上エンドピース31の右端には、サイドピース32の上端面322(図3(b)参照)の背面に挿入される平板部311が形成されている。平板部311は、サイドピース32の外曲線部(曲面部)321(図3(a)参照)の内面に沿うように湾曲した端面311aが形成されている。また、平板部311は、上ヒンジ10Aの上ヒンジピン110(図3(b)参照)を挿通させる円形の開口部311bと、補強用リブ311cとが形成されている。この端面311aは、サイドピース32の外曲線部321(図3(b)参照)のよりフラットな形状に合わせて、曲線形状がよりフラットな形状となっている。
平板部311の開口部311bの外周からは、上方および下方に上ヒンジ10Aの上ヒンジピン110を収容する円筒形のヒンジピン収容部312が突出形成されている。
ヒンジピン収容部312は、平板部311の上面から上方に突出する円形突出部312aと、平板部311の下面から下方に延出する有底円筒部312bと、を備える。また、ヒンジピン収容部312は、有底円筒部312b内部の底面から内方(上方)に突出するねじボス312c(図4(b)参照)と、ねじボス312c内部の底に形成された切り子溜口312d(図4(b)参照)と、を備える。また、ヒンジピン収容部312は、有底円筒部312bの外筒底部に形成されたリブ312eを備える。
ねじボス312cには、ねじ313(棒状部材)が螺着されている。ねじ313は、有底円筒部312bの深さとほぼ同じ軸寸法を有する。ねじ313は、サイドピース32と上エンドピース31が破断した際に、上ヒンジピン110の内壁(後記する図5および図6参照)に引っ掛かって扉脱落を防止するための剛性部材(例えば鉄芯)である。すなわち、ねじ313は、部材同士の締結を目的として配置されるものではなく、上ヒンジピン110(図2参照)の当該内壁に引っ掛かって扉脱落を防止するための棒状部材である。したがって、ねじ313は、剛性の高い棒状部材であればよく、例えば、ねじ313に代えて鉄芯等を使用し、この鉄芯等をねじボス312cに圧入する構成でもよい。また、本実施形態では、ねじ313のねじ頭313aがねじボス312cのねじ挿入端部に接しているが、ねじ313を確実に屹立させるものであれば、ねじボス312cはどのような形状でもよい。
本実施形態では、ヒンジピン収容部312の有底円筒部312bの底部にねじボス312cを設け、このねじボス312cにねじ313を組み付けることで、上ヒンジピン110の内壁への引っ掛かりを簡易な構成で実現することができる。一般に、ねじ止めによる取り付けは、圧入等による取り付けよりも確実性や汎用性があり低コストである。なお、ねじ313の組み付けの際の切り子は、そのまま切り子溜口312dに残留させておけばよく、工数の削減を図ることができる。
また、有底円筒部312bの外筒底部は、周囲が冷蔵室右扉3の内部に充填される断熱ウレタンに囲まれている。リブ312eを設けることで、有底円筒部312bの外筒底部を断熱ウレタンに、より密着させることができる。
図5は、冷蔵室右扉3の脱落防止構造を示す斜視図である。図6は、図4のB−B断面図である。
図5および図6に示すように、上エンドピース31の右端の平板部311がサイドピース32の上端面322で覆われるように組み合わされて冷蔵室右扉3の右上角部が形成される。上エンドピース31の平板部311の開口部311b(図4参照)の外周からは、上方および下方に円筒形のヒンジピン収容部312(図4参照)が突出している。そして、上エンドピース31のヒンジピン収容部312の円形開口部の上端は、サイドピース32の上端面322に揃えられる。また、上エンドピース31の平板部311の開口部311bとサイドピース32の上端面322の切欠部323とは、上方向から見て上ヒンジピン110の軸方向に揃うように重ねられて配置される。
ここで、ヒンジピン収容部312の有底円筒部312bの底部には、ねじボス312cが突設されており、このねじボス312cにはねじ313が螺着されている。上ヒンジ10Aの上ヒンジピン110は、ねじ313とヒンジピン収容部312との間に位置している。
図6に示すように、冷蔵室右扉3に上エンドピース31およびサイドピース32が取り付けられた状態で、上ヒンジ10Aの上ヒンジピン110が、サイドピース32の切欠部323を介して上エンドピース31のヒンジピン収容部312に挿通される。そして、図6に示すように、上ヒンジ10Aの取付部111のねじ貫通孔111bをねじ115(図2参照)によりねじ止めすることで、上ヒンジ10Aが冷蔵庫本体1の天板1a(図5参照)に固定される。
図7は、冷蔵室右扉に負荷を与えたときの補強無しの場合の冷蔵庫の変形を模式的に示す図である。なお、補強無しとは、前記した補強部材40A(図2参照)を取り付けていない場合である。また、図中の矢印は、変形する方向を示し、矢印の長さは、変形の大きさ(変形量)を示している。すなわち、矢印の長さが長い場合には、変形量が大きく、矢印の長さが短い場合には、変形量が小さいことを意味している。
図7に示すように、冷蔵室右扉3に鉛直方向下向きの荷重F(例えば、15kg)を与えた場合(言い換えると、冷蔵室右扉3の内側のポケットに複数のボトル飲料を収納した場合)、上ヒンジ10Aの取付面(天板1aの上面1a1)が上向きに大きく変形する。これにより、側板1bは、上ヒンジ10Aに近い領域R1が左方向(側板1bが内側に倒れる方向)に大きく変形する。この場合、領域R1の後端は、天板1aの前後方向の中央よりも前側に位置している。
また、側板1bは、領域R1の周囲の領域R2が左方向(側板1bが内側に倒れる方向)に、領域R1における変形量よりも小さく変形する。この場合、領域R2の後端は、天板1aの前後方向の中央に位置している。また、側板1bは、領域R2の周囲の領域R3が左方向(側板1bが内側に倒れる方向)に、領域R2における変形量よりも小さく変形する。この場合、領域R3の後端は、天板1aの前後方向の中央よりも後方に位置している。また、天板1aは、領域R4が鉛直方向下向き(天板1aが内側に凹む方向)に小さく(領域R3の変形量と同じ)変形する。領域R4は、天板1aと側板1bとの角部から左方向(反対側の側板1cの方向)に広がっている。
なお、天板1aの領域R4を除く領域、側板1bの領域R3の外側の領域は、ほとんど変形しない領域である。また、冷蔵室右扉3は、上ヒンジ10Aの取付面が上向きに大きく変形することで、冷蔵室右扉3の前面の全体が前方に飛び出る方向に大きく変形する。
このように、冷蔵室右扉3に下向きの荷重(負荷)Fを与えることで、冷蔵室右扉3が下がる方向に変形し且つ前方に飛び出る方向に変形する。このように変形するのは、側板1bが内側に引っ張られる(倒れる)と同時に天板1aも変形することによる。これにより、上ヒンジ10Aが正常な形状を維持できなくなり、冷蔵室右扉3が下がる方向に変形するだけでなく前方に向けて変形することになる。本実施形態では、冷蔵室左扉2(図1参照)と、冷蔵室左扉2よりも大きい冷蔵室右扉3の2つの扉が設けられているが、負荷量の違いで冷蔵室右扉3が冷蔵室左扉2よりも下がり易くなり、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3との間で段差(ずれ)が発生し、意匠性(外観上の美観)が損なわれる。
そこで、発明者らが鋭意実験を重ねた結果、補強部材40Aを冷蔵庫本体1に取り付けることで、冷蔵室右扉3のずれを抑えることができることが見出された。以下、補強部材40Aの詳細について図8および図9を参照して説明する。図8は、補強部材を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)のC−C断面図である。図9は、補強部材と真空断熱材との位置関係を示す透視斜視図である。
図8(a)および図8(b)に示すように、補強部材40Aは、天板1a(図2参照)の右端に取り付けられるものである。また補強部材40Aは、外板の鉄板(例えば、0.5mm)よりも厚い鉄板(例えば、2.0mm)で形成されている。
また、補強部材40Aは、天板1a(図2参照)に沿って水平に配置される水平面部41と、側板1b(側面)に沿って配置される垂直面部42と、を有し、L字に折り曲げ形成されている。水平面部41の幅寸法W1は、垂直面部42の幅寸法(図示高さ方向)W2よりも長く形成されている。
また、補強部材40Aは、水平面部41の前端に、前記した上ヒンジ10Aのねじ貫通孔111bと対応する4つのねじ固定孔41aが形成されている。また、水平面部41には、前側の2つのねじ固定孔41aと、後側の2つのねじ固定孔41aとの間に、位置決め突起41b,41bが上方に突出して形成されている。また、水平面部41には、位置決め突起41b,41b間に、補強部材40Aを天板1aに固定するためのねじ孔41cが形成されている。また、水平面部41の後端には、補強部材40Aを天板1aに固定するためのねじ孔41dが形成されている。
また、補強部材40Aには、4つのねじ固定孔41aの後方に、切欠孔41eが窓状に形成されている。この切欠孔41eは、前記したセンサ収容部121(図3(b)参照)を逃げるようにして形成されている。なお、図8では、切欠孔41eが、水平面部41と垂直面部42とに渡って形成されているが、切欠孔41eが水平面部41にのみ形成される構成であってもよい。
また、補強部材40Aには、水平面部41と垂直面部42との角部に、補強リブ43が前後方向に間隔を置いて形成されている。補強リブ43は、角部の外側からくさび状に打ち込まれることで角部の内側にリブが突出して形成される。
図8(b)に示すように、ねじ孔41c,41dは、水平面部41の幅寸法W1の中央線Lよりも垂直面部42寄りに形成されている(中央線Lよりも外側に形成されている)。これにより、ねじ孔を内側に形成する場合よりも、補強部材40Aを天板1aに強固に固定できる。
また、ねじ固定孔41aも、中央線Lに対して垂直面部42寄りに形成されている。これにより、上ヒンジ10Aを、天板1aを通して補強部材40Aにねじ固定したときに、補強部材40Aが、上ヒンジ10Aを介して天板1aに強固に固定できる。
図8(c)に示すように、水平面部41の縁部は、裏面側(天板1aとは反対側)に向けて折り返す折り返し部41fが形成されている。この折り返し部41fは、水平面部41の前端から後端にかけて全体に形成されている。また、折り返し部41fの折り返す長さは、折り返した先端が、切欠孔41e内に突出しない程度に長く形成することが好ましい。これにより、補強部材40Aに切欠孔41eを形成することで、切欠孔41eの部分が強度的に弱くなるが、折り返し部41fを形成することで、切欠孔41eの部分の強度が低下するのを防ぐことができる。
図9は、補強部材と真空断熱材との位置関係を示す透視斜視図である。なお、図9では、補強部材40A,40B、天板1aに設けられる真空断熱材51、側板1bに設けられる真空断熱材52、側板1cに設けられる真空断熱材53の一部を透視して図示している。また、図9では、上ヒンジ10A,10Bの図示を省略している。
図9に示すように、補強部材40Aは、天板1aの右端に固定されている。補強部材40Aは、前後方向の中央P1よりも後方まで延びている。換言すると、補強部材40Aは、センサ収容部121を越えて後方まで延びている。
補強部材40Aは、ねじ116a,116bを介して天板1aの内壁面に固定されている。すなわち、補強部材40Aの位置決め突起41b,41bが天板1aに形成された位置決め孔1p(図2参照)に挿入されることで、補強部材40Aが天板1aの裏面に位置決めされ、ねじ孔41c,41d(図8(a)参照)と、天板1aのねじ挿通孔1q,1r(図2参照)が位置決めされる。そして、ねじ116aが、天板1aに形成されたねじ挿通孔1q(図2参照)に挿通され、ねじ孔41c(図8(a)参照)に螺着される。また、ねじ116bが天板1aに形成されたねじ挿通孔1r(図2参照)に挿通され、ねじ孔41d(図8(a)参照)に螺着される。また、補強部材40Aが天板1aの裏面にねじ固定されることで、補強部材40Aのねじ固定孔41aと、天板1aに形成されたねじ挿通孔1t(図2参照)とが位置決めされる。このようにして補強部材40Aが天板1aに固定されることで、天板1aの裏面に水平面部41が接した状態、かつ、側板1bの裏面に垂直面部42が接した状態で固定される。
そして、上ヒンジ10Aが天板1aに固定される。すなわち、ねじ115(図2参照)が、天板1aに形成されたねじ挿通孔(不図示)に挿通され、補強部材40Aのねじ固定孔41aに螺着されることで、上ヒンジ10Aが天板1aに固定される。このとき、上ヒンジ10Aに形成された長孔111d(図3(b)参照)内に位置決め突起41b,41bおよびねじ116aが位置する(図3(b)参照)。
また、図9に示すように、センサ収容部121は、補強部材40Aの切欠孔41e内に配置され、天板1aに形成された角孔1sから突出する。そして、センサ収容部121の縁部(つば部)が天板1aの裏面にシール材(不図示)を介して固定される。
また、天板1aの裏面(内壁面)には、真空断熱材51が設けられている。また、側板1b,1cの裏面(内壁面)には、真空断熱材52,53が設けられている。真空断熱材51,52,53は、その材質は特に限定されないが、一例を挙げると、多孔質構造のグラスウール等の芯材をラミネートフィルムで真空パックして内部を減圧して封止した断熱材から成り、気体熱伝導率が略ゼロであるため、優れた断熱性能を有している。また、真空断熱材51,52,53は、平板状に形成され、天板1a、側板1b,1cの裏面側に接着固定されている。
ところで、真空断熱材51は、芯材を袋に収納するので、袋に傷が付くと、袋内部の真空状態が損なわれる。補強部材40Aの鉄板のバリ(端面)に袋が触れると傷つきやすいので、真空断熱材を鉄板の縁(バリ)を避けて配置することが一般的に行われている。本実施形態では、補強部材40Aの水平面部41に折り返し部41f(図8(c)参照)が形成されているので、真空断熱材51を近接または接触させて配置したとしても、真空断熱材51が傷つくことがない。これにより、真空断熱材51の設置面積を大きくできるので、冷蔵庫100の断熱性能を向上できる。このように、補強部材40Aに折り返し部41fを形成することで、補強部材40の強度向上と真空断熱材51の設置面積の拡大を両立することができる。
なお、補強部材40Aに折り返し部41fを設ける構成に替えて、水平面部41の縁部にアルミニウム製などのテープを縁部に沿って貼り付けるようにしてもよい。これにより、真空断熱材51を補強部材40Aに近接または接触させて配置できるので、真空断熱材51の設置面積の拡大を図ることができる。
また、本実施形態では、補強部材40Aが、水平面部41と垂直面部42とでL字状に形成され、垂直面部42の幅寸法W2(図8(a)参照)が、水平面部41の幅寸法W1(図8(a)参照)よりも短く形成されている。これにより、側板1bに設けられた真空断熱材52を側板1bの上端近傍まで延ばして配置できるので、真空断熱材52の設置面積を大きくでき、冷蔵庫100の断熱性能を向上できる。ちなみに、発明者らが実験により検討したところ、補強部材40Aの垂直面部42の幅寸法W2を広くしたとしても、扉(冷蔵室右扉3)のずれを抑える効果には大きく寄与しないことが見出された。
なお、前記した説明では、冷蔵室右扉3側の補強部材40Aについて説明したが、左側の補強部材40Bは補強部材40Aと左右対称に構成されているので、補強部材40Bについての説明は省略する。よって、補強部材40Bについても、補強部材40Aと同様な効果を得ることができる。
図10は、図1のD−D断面図である。
図10に示すように、冷蔵室左扉2の中央側端縁2a近傍には、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3が閉じた際に、隙間sを閉塞する回転仕切体60が、鉛直方向の軸周りに回転自在に軸支されている。回転仕切体60は冷蔵室左扉2の扉内板2bの突出部2cの側壁2dに対して、ヒンジ61を介して回動軸62を中心に回動自在に取り付けられている。
回転仕切体60は、冷蔵室左扉2、冷蔵室右扉3の冷蔵室側にそれぞれ配置されるガスケット63a,63bの受け面を構成する。ガスケット63a,63bは、庫内を密閉するためのゴム製の部品である。すなわち、図10に示すように、回転仕切体60は冷蔵室左扉2が閉塞しているときには、実線の位置にあり、庫内をシールする。一方、冷蔵室左扉2が開いているときには、弾性手段64の弾性力で付勢されて回動して、二点鎖線の位置にある。
弾性手段64はねじりコイルばねであり、回転仕切体60と扉内板2bの突出部2cとの間に取り付けられ、回転仕切体60を前側に付勢している。そして、冷蔵室左扉2が閉じた際の回転仕切体60が図10の実線の位置のときには、回転仕切体60をガスケット63a,63b側に付勢する。これにより、冷蔵室の内部は、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3bと、回転仕切体60とで、密閉状態となり、冷気の外部への漏出が防止される。
図10に示すように、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3とが閉じた場合、隙間sから回転仕切体60の一部が外部に露出する。ここで、冷蔵室内は、冷蔵温度帯に冷蔵され、冷蔵庫100の外部空間は外気温の状態にあり、回転仕切体60の内部側が冷蔵温度であり、外側が外気温度である。そのため、夏等の外部空間が高温の場合には、庫内と庫外との温度差が大きく、回転仕切体60が断熱構造または外気温に近い温度でない場合、回転仕切体60の露出部周りに露付きが発生する。
そこで、回転仕切体60は以下の構成としている。図11は、回転仕切体を示し、(a)は外観斜視図、(b)は回転仕切体の蓋を取り外した状態を示す斜視図である。
図11(a)に示すように、回転仕切体60は、樹脂製のケース65と、薄い鋼板製の当て板66と、ヒータ67と、真空断熱材68と、が組み合わされて構成されている。ケース65は、低い高さの長形の箱形状に成形されている。当て板66は、ケース65に蓋をする板形状である。
図11(b)に示すように、当て板66の内面には、ヒータ67が粘着テープ等で取着されている。ヒータ67は、当て板66の長手方向の全面に配置されている。また、ヒータ67の表面はアルミ箔69が取り付けられ覆われている。アルミ箔69は、ヒータ67の熱を拡散して当て板66に広く伝熱する役割を果たす。なお、ヒータ67には配線ケーブル70が接続され、回転仕切体60の外部に延びている。また、ケース65内には、真空断熱材15が収容され、回転仕切体60の断熱を行っている。
ここで、前記した冷蔵室右扉3の上ヒンジ10Aは、後記する扉脱落防止構造を有するが、冷蔵室左扉2の上ヒンジ10Bは、かかる扉脱落防止構造を有しない。すなわち、本実施形態では、冷蔵庫100は、冷蔵室左扉2にヒータ67を備えた回転仕切体60(図10および図11参照)を有し、当該ヒータ67の基板等から伸びる配線ケーブル70(図12参照)が冷蔵室左扉2の内部に配線され、上ヒンジ10Bの上ヒンジピン110(図12参照)の軸芯を通って冷蔵庫本体1の天板1aまで引き延ばされた構成を採用している。この構成により、冷蔵室左扉2については、当該配線ケーブル70(図12参照)が上ヒンジピン110に引っ掛かって冷蔵室左扉2の脱落を防止する。勿論、冷蔵室左扉2に電気部品を搭載しない場合には、冷蔵室右扉3の上ヒンジ10Aと同様の扉脱落膨構造を冷蔵室左扉2に適用してもよい。
図12は、本実施形態に係る冷蔵庫の冷蔵室左扉の上ヒンジの構造を示す一部切欠断面斜視図である。なお、上ヒンジ10Bは、前記した上ヒンジ10Aと左右対称な形状であり、上ヒンジ10Aと同様な上ヒンジピン110を有している。
図12に示すように、上エンドピース33には、上ヒンジピン110を収容する円筒形のヒンジピン収容部312が形成されている。このヒンジピン収容部312は、平板部311の上面から上方に突出する円形突出部312aと、平板部311の下面から下方に延出する円筒部312gと、を備える。なお、上エンドピース33には、前記した上エンドピース31に設けられていたねじボス312c(図4(b)参照)などは設けられていない。よって、ヒンジピン収容部312は、鉛直方向に貫通して形成されている。このヒンジピン収容部312内に配線ケーブル70が通される。そして、配線ケーブル70は、上ヒンジ10B上を通って、コネクタ収容部122(収容部)まで配設される。また、配線ケーブル70の先端には、コネクタ71が接続されている。このコネクタ71は、天板1aに設けられた制御装置80(図9参照)から延びる配線81(図9参照)のコネクタ(不図示)とコネクタ収容部122内で接続される。
以上説明したように、本実施形態では、冷蔵庫本体1が、上ヒンジ10A,10Bを冷蔵庫本体1の天板1aに固定する金属製の補強部材40A,40Bを有し、補強部材40A,40Bが天板1aの前後方向の中央P1よりも後方まで延びている(図9参照)。これにより、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3に作用する荷重によって、冷蔵室左扉2、冷蔵室右扉3が変形するのが抑えられ、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3との間で段差(ずれ)が生じるのを抑えることができる。このような段差を抑えることができることで、意匠性(外観上の美観)を高めることができる。
また、本実施形態では、冷蔵庫本体1が、上ヒンジ10Bを当該冷蔵庫本体1の天板1aに固定する金属製の補強部材40Bを有している。天板1aには、配線ケーブル70のコネクタ71が収納されるコネクタ収容部122が設けられ、補強部材40Bは、コネクタ収容部122を越えて後方まで延びている。これにより、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3が変形するのが抑えられ、冷蔵室左扉2と冷蔵室右扉3との間で段差(ずれ)が生じるのを抑えることができる。このような段差を抑えることができることで、意匠性(外観上の美観)を高めることができる。
また、本実施形態では、補強部材40Aは、天板1aに沿って水平に配置される水平面部41と、冷蔵庫本体1の側板1bに沿って配置される垂直面部42と、を有している。水平面部41の左右方向の幅寸法W1は、垂直面部42の高さ方向の幅寸法W2よりも長く形成されている。また、水平面部41には、補強部材40Aを固定するねじ孔41c,41dが形成されている。このように水平面部41のみにねじ孔41c,41dが形成されることで、ユーザから視認し易い側板1bにはねじ頭がなく、ユーザから視認し難い天板1aにねじ頭が位置するので、冷蔵庫100の意匠性(外観上の美観)を高めることができる。
以上、本実施形態について図面を参照しながら説明したが、本実施形態は前記の内容に何ら限定されるものではない。したがって、本発明には、様々な変形例が含まれる。すなわち、前記の実施形態は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、補強部材40A,40Bを冷蔵庫100の左右両側に適用した場合を例を挙げたが、いずれか一方のみに適用してもよい。
また、前記した実施形態では、補強部材40A,40Bに切欠孔41eが形成された構成を例に挙げて説明したが、センサ収容部121を必要としないもの、コネクタ収容部を必要としないものであれば、切欠孔41eを塞いでもよい。