JP6786282B2 - 一対のロール成形型、成形装置および成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
スタンピング成形法は、成形品の形状によっては、優れた技術であるが、長尺品やアンダーカット形状の成形品の成形には向かない。
一方、長尺品やアンダーカット形状の成形品の成形方法として、特許文献1には、成形前の繊維強化熱可塑性樹脂シートにおいて成形時に折曲部として加工される局所の両側領域にのみそれぞれ加熱装置により予め加熱する加熱工程と、その加熱工程終了後の繊維強化熱可塑性樹脂シートの前記両側領域をロールフォーミング装置により加工して成形する成形工程とを連続処理することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂シートの成形方法が開示されている。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、ロール成形型を用いて成形品を製造する際に、得られる成形品中の連続繊維にたわみが生じない成形品を製造可能な一対のロール成形型、ならびに、成形装置および成形品の製造方法を提供することを目的とする。
<1>第一の断熱部、折曲加工部、および、第二の断熱部を、それぞれ、前記順に、ロールの回転方向に垂直な方向に隣接して有する一対のロール成形型であって、前記折曲加工部は、山折部と谷折部を含み、前記山折部の折曲角度の合計と、谷折部の折曲角度の合計の差が5度以内である、一対のロール成形型。
<2>前記一対のロール成形型は、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートをロール成形するための一対のロール成形型である、<1>に記載の一対のロール成形型。
<3>前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、連続繊維が少なくとも一方向に並列している、<2>に記載の一対のロール成形型。
<4>さらに、前記一対のロール成形型の少なくとも一方のロール成形型の、前記第一の断熱部および第二の断熱部よりもロール成形型の回転軸に近い領域に、加熱装置を有する、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の一対のロール成形型。
<5>前記一対のロール成形型のロールの回転方向に垂直な方向の末端の少なくとも一方は、断熱部である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の一対のロール成形型。
<6><1>〜<5>のいずれか1つに記載の一対のロール成形型を有する、成形品のロール成形装置。
<7><1>〜<5>のいずれか1つに記載の一対のロール成形型の間を、シートを搬送させることを含む、成形品の製造方法。
<8>前記シートは、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートであり、該連続繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる連続繊維は、少なくとも、該シートの搬送方向に垂直な方向に並列している、<7>に記載の成形品の製造方法。
<9>前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂が、連続繊維に含浸している、<8>に記載の成形品の製造方法。
<10>前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さが、0.2〜5.0mmである、<8>または<9>に記載の成形品の製造方法。
<11>前記熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂、またはポリプロピレン樹脂を含む、<8>〜<10>のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
<12>前記熱可塑性樹脂がジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を含み、ジアミン由来の構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂を含む、<8>〜<10>のいずれか1つに記載の成形品の製造方法。
以下、図面に従って、本発明の一対のロール成形型、ならびに、成形装置および成形品の製造方法について説明する。本発明が図面に記載のものに限定される訳ではないことは言うまでもない。
本発明における一対のロール成形型は、通常、ロール成形用の成形装置(ロール成形装置)に装着して用いられる。図2は、本発明の一対ロール成形型を組み込んだ成形装置の一例を示したものである。図2において、21はシート状の材料であり、22は一対のロール成形型の一方のロール成形型を示し、23は他方のロール成形型を示し、24は成形装置を示す。また、Xはシート状の材料の搬送方向である。一対のロール成形型のそれぞれのロール成形型22・23の表面には、所望する成形品に応じて、折曲加工部(図示せず)と前記折曲加工部を挟んで断熱部(図示せず)が設けられている。そして、ロール成形型の断熱部よりもロール成形型の回転軸に近い領域に、加熱装置(図示せず)が設けられ、加熱装置によって、ロールの表面のうち、断熱部以外の部分が加熱され、シート状の材料が所望の形状に加工される。尚、加熱装置は、一対のロール成形型とは分離していてもよい。すなわち、一対のロール成形型は加熱装置を有さず、成形装置のロール成形型の取付け部などに加熱装置が内蔵されていてもよい。
また、加熱装置は、一対のロール成形型に加え、分離した加熱装置を用いてもよい。特に、ロール成形型の加熱は、ロール成形型の外部からの間接的に加熱する方法でもよい。外部からの間接的な加熱の場合、ヒートコントロールがより容易になる。
本発明のロール成形型は、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの成形に好ましく用いられる。シート状の材料の詳細は後述する。
折曲加工工程は、より具体的には、加熱装置36からの熱が折曲加工部に伝導し、ロール成形型の形状に沿って加工されることにより進行する。ロール成形型は、加熱装置36からの熱によって、通常、シート状の材料の搬送方向に垂直な方向に、帯状に均一に加熱される。しかしながら、断熱部34は断熱されているため、加熱装置36からの熱が伝導しない構成となっている。このような構成とすることにより、シート状材料の折曲加工される領域のみが加熱される。
加熱温度は、シート状の材料の種類に応じて定められる。シート状の材料が熱可塑性樹脂を含む場合、熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgを基準に定めることができる。具体的には、熱可塑性樹脂のTg+1〜Tg+200℃が好ましく、Tg+10〜Tg+150℃がより好ましい。また、熱可塑性樹脂が結晶性樹脂の場合、熱可塑性樹脂の融点Tmを基準に定めることもできる。具体的には、熱可塑性樹脂のTm−50〜Tm+50℃が好ましく、Tm−30〜Tm+30℃がより好ましい。シート状の材料が熱可塑性樹脂を2種以上含む場合、シート状の材料に含まれる熱可塑性樹脂のうち、最もTgまたはTmが高い熱可塑性樹脂のTgまたはTmが上記範囲であることが好ましい。このような範囲とすることにより、適切に折曲加工工程を進行させることができる。特に、結晶性樹脂を融点よりも低い温度で加熱することにより、より成形性に優れると共に、ロールへのシート状材料のこびりつきを効果的に抑制できる。
なお、ガラス転移温度および融点はDSC(示差走査熱量測定)法によって、観測される温度をいう。示差走査熱量の測定はJIS K7121およびK7122に準じて行うことができる。示差走査熱量計を用い、ポリアミド樹脂を示差走査熱量計の測定パンに仕込み、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分で300℃まで昇温し、その後10℃/分で30℃まで徐冷し前処理を行った後に測定を行う。測定条件は、昇温速度10℃/分で、300℃で5分保持した後、降温速度−5℃/分で100℃まで測定を行い、ガラス転移点、降温時結晶化温度および融点を求める。
示差走査熱量計としては、島津製作所社製「DSC−60」を用いることができる。
図4は、図3の破線で囲った領域Aの拡大図である。折曲加工部35は、山折部45と谷折部46を有している。本発明では、一対のロール成形型のそれぞれのロール成形型において、前記山折部の折曲角度の合計と、谷折部の折曲角度の合計の差が5度以内であり、3度以内であることが好ましく、1度以内であることがより好ましく、0度であることがさらに好ましい。ここで、折曲角度とは、山折部および谷折部の折曲点を介して形成される角度である。具体的には、山折部の折曲角度は、山折に折れ曲って形成される折角をいい、図4では、αとなる。また、後述する図6では、それぞれ、α1、α2、α3で示される角度が山折部の折曲角度になる。一方、谷折部の折曲角度は、谷折に折れ曲って形成される折角をいい、図4では、α’となる。また、後述する図6では、α1’、α2’、α3’となる。そして、一対のロール成形型のそれぞれについて、山折部の折曲角度の合計と、谷折部の折曲角度の合計の差を5度以内とすることにより、加熱成形時の、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート中の連続繊維のたわみを解消できる。つまり、図4では山折部の折曲角度αが90度であり、谷折部の折曲角度が90度であり、これらの折曲角度の差が0度となるように設定されている。このような構成とすることにより、得られる成形品中の連続繊維のたわみを抑制できる。
より具体的には、図5を用いて説明する。すなわち、図5(a)に示すように、山折部の折曲角度の合計と谷折部の折曲角度の合計の差が0度でない場合、得られる成形品51中において、連続繊維52のうち、折曲部の内側の領域では連続繊維がたわみ(図5の53)、折曲部の外側では連続繊維が緊張状態(図5の54)となっていた。これに対し、本発明では、図5(b)に示すように、山折部の折曲角度αの合計と谷折部の折曲角度のα’の合計の差を概ね0度となるように設定することにより、1つの折曲加工部において、連続繊維のたわみと緊張状態を相殺させて成形することができる。この結果、成形品の機械的強度を向上させることができる。
図6は、2つの断熱部の間に位置する折曲加工部の山折部の折曲角度の合計と谷折部の折曲角度の合計の差が概ね0となる他の一例である。図6では、61が断熱部であり、62が折曲加工部である。図6では、α1〜α3で表される山折部の折曲角度と、α1’〜α3’で表される谷折部の折曲角度があり、これらの山折部の折曲角度の合計と谷折部の折曲角度の合計の差が概ね0度となっている。
本発明では、折曲加工部の山折部の折曲角度の合計と谷折部の折曲角度の合計の差が概ね0度であればよいが、複雑な形状では山折部の折曲角度の合計と谷折部の折曲角度の合計の差が概ね0度になるところで断熱部を設け、折曲加工部の幅および表面長さを短くすることが好ましい。
また、折曲加工部の表面に形成される折曲は、必ずしも直線状である必要はない。例えば、図7に示すように曲面状の折曲加工部を含んでいてもよい。図7において、71が断熱部であり、72が折曲加工部である。曲面状の折曲加工部における折曲角度は、折曲加工部の極大点または極小点(例えば、図7の73)と、前記折曲加工部に隣接する折曲加工部の頂点(曲面の場合は極大点または極小点、例えば、図7の74・75)をそれぞれ線で結んで形成される折角(例えば、図7のα4’)をいう。また、図7に示すように、断熱部に隣接する折曲加工部が曲面状である場合、断熱部につながる直線に対し、折曲加工部の屈曲開始点(例えば、図7の75)と前記折曲加工部に隣接する折曲加工部の頂点(曲面の場合は極大点または極小点、例えば、図7の73)を結ぶ直線の折角(例えば、図7のα4)をいう。
さらに、図7に記載の折曲加工部では、上記α4およびα4’に加え、折曲角度がα5である山折部、および、折曲角度がα5’である谷折部も有している。そして、山折部の折曲角度の合計(α4とα5の合計)と、谷折部の折曲角度の合計(α4’とα5’の合計)の差が概ね0度となる。
前記折曲加工部の幅(例えば、図4の41)に対する、折曲加工部の表面長さ(例えば、図4の42から2つの折曲点を経て43までの距離)の長さの比率(折曲加工部の幅/折曲加工部の表面長さ)は、1:1.5〜1:20が好ましく、1:2〜1:10がより好ましい。このような範囲とすることにより、より機械的強度に優れた成形品が得られる。
また、シート状の材料の搬送速度は、0.1〜100m/分であることが好ましい。
加えて、本発明の成形装置は含浸工程を含んでいてもよい。含浸工程とは、熱可塑性樹脂を連続繊維に含浸させる工程をいう。例えば、連続繊維束を開繊しつつ、溶融した熱可塑性樹脂を押出し、加圧して含浸させる工程などが挙げられる。また、シート状の連続繊維に、溶融した熱可塑性樹脂を押出し、あるいは、加熱した熱可塑性樹脂フィルムを適用し、熱プレスする工程などが挙げられる。含浸工程と折曲加工工程を連続して行うことにより、熱エネルギーを効率的に利用でき、省コスト化を達成できる。
さらにまた、本発明の成形装置は、シート状の材料を供給する供給部や加熱成形後の成形品を冷却する冷却装置を含んでいてもよい。さらに、シート状の材料として、熱可塑性樹脂シートや連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いる場合、シート状の材料の巻出部などを有していてもよい。シート状の材料を巻いて保存することにより、成形装置の省スペース化が達成できる。
本発明において、成形品の製造に用いる材料は、シート状の材料であれば特に定めるものではないが、熱可塑性樹脂シートであることが好ましく、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートであることがより好ましい。本発明で用いるシート状の材料に含まれる熱可塑性樹脂は1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
さらに、含浸率を求める場合は、得られた材料の断面の写真に対し、ポリアミド樹脂が溶融し含浸した領域を、画像解析ソフトImageJを用いて選択し、その面積を測定して算出することができる。
含浸率=(撮影断面におけるポリアミド樹脂が連続繊維に含浸している領域)/(撮影断面積)×100(単位%)として示すことができる。
本発明では、含浸率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
(1)連続繊維を一方向に並列させたものに、熱可塑性樹脂を含浸させた材料
(2)連続繊維を経糸および緯糸とした織物に熱可塑性樹脂を含浸させた材料
(3)連続繊維と連続熱可塑性樹脂繊維の一方を経糸、他方を緯糸とした織物
(4)連続繊維と連続熱可塑性樹脂繊維を含む混繊糸を経糸および緯糸の両方に用いた織物
(5)連続繊維と連続熱可塑性樹脂繊維を含む混繊糸を経糸および緯糸の一方に用い、他方に、連続繊維および/または連続熱可塑性樹脂繊維を用いた織物
(6)上記(3)〜(5)において、熱可塑性樹脂繊維を連続繊維に含浸させた材料
ここで、織物とは、平織、綾織の他、繻子織、魚子織などの経糸と緯糸を交錯させる織物の他、経糸と緯糸を交錯させず、ステッチで固定するノンクリンプファブリックを含む。
本発明で用いるシート状の材料の幅は、好ましくは5〜100cmであり、より好ましくは10〜50cmである。
また、本発明で用いるシート状の材料の長さは、好ましくは0.1m〜10mであり、より好ましくは0.2〜5mである。
シート状の材料に用いることができる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、熱可塑性ポリエーテルイミド等が例示され、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂であることが好ましく、ポリアミド樹脂であることがより好ましい。
また、ポリアミド樹脂が混合物である場合は、ポリアミド樹脂中のXD系ポリアミドの比率が50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
ジアミン成分として、キシリレンジアミン以外のジアミンを用いる場合は、ジアミン由来の構成単位の50モル%未満であり、30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは1〜25モル%、さらに好ましくは5〜20モル%の割合で用いる。
数平均分子量(Mn)=2,000,000/([COOH]+[NH2])
これらの記載は、国際公開WO2012/128219号パンフレットの段落番号0027、0028、0038〜0054、特開2007−314766号公報、特開2008−127485号公報および特開2009−51989号公報、特開2012−72338号公報等の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明で用いるシート状の材料は、熱可塑性樹脂を15〜70質量%含むことが好ましい。前記熱可塑性樹脂の含有量の下限は、20質量%以上が好ましく、24質量%以上がより好ましい。また、前記熱可塑性樹脂の含有量の上限は、60質量%以下が好ましく、50質量%未満がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましく、42質量%以下が一層好ましい。
本発明における連続繊維は、長さが10cm以上のものであり、好ましくは長さが50cm以上のものをいい、より好ましくは1m以上のものをいう。上限については、特に定めるものではないが、芯材への巻きとりやすさの観点から、10000m以下が好ましく、1000m以下がより好ましい。本発明で用いられる連続繊維の例は、ロービング状のものである。
本発明に用いる連続繊維の材質としては、ガラス繊維、炭素繊維、植物繊維(ケナフ(Kenaf)、竹繊維等を含む)、アルミナ繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、金属繊維(スチール繊維等)、アラミド繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、バサルト繊維などが挙げられる。なかでも、炭素繊維およびガラス繊維から選択されることが好ましく、ガラス繊維がより好ましい。
連続繊維は、表面処理剤または集束剤で表面処理したものを用いてもよい。
また、本発明で用いるシート状の材料は、その構成成分の90質量%以上が、熱可塑性樹脂(好ましくは、ポリアミド樹脂およびポリプロピレン樹脂の少なくとも1種、さらに好ましくはポリアミド樹脂の少なくとも1種)と連続繊維からなることが好ましい。
ポリアミド樹脂にMPXD10を用いた。
MPXD10の合成
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下装置および窒素導入管、ストランドダイを備えた内容積50Lの反応容器に、精秤したセバシン酸8950g(44.25mol)、次亜リン酸カルシウム12.54g(0.074mol)、酢酸ナトリウム6.45g(0.079mol)を秤量して仕込んだ。反応容器内を十分に窒素置換した後、窒素で0.4MPaに加圧し、撹拌しながら20℃から190℃に昇温して55分間でセバシン酸を均一に溶融した。次いでメタキシリレンジアミン4172g(30.63mol)とパラキシリレンジアミン1788g(13.13mol)の混合ジアミンを撹拌下で滴下した。この間、反応容器内温は293℃まで連続的に上昇させた。滴下工程では圧力を0.42MPaに制御し、生成水は分縮器および冷却器を通して系外に除いた。分縮器の温度は145〜147℃の範囲に制御した。混合ジアミン滴下終了後、反応容器内圧力0.42MPaにて20分間重縮合反応を継続した。この間、反応容器内温は296℃まで上昇させた。その後、30分間で反応容器内圧力を0.42MPaから0.12MPaまで減圧した。この間に内温は298℃まで昇温した。その後0.002MPa/分の速度で減圧し、20分間で0.08MPaまで減圧し、分子量1,000以下の成分量を調整した。減圧完了時の反応容器内の温度は301℃であった。その後、系内を窒素で加圧し、反応容器内温度301℃、樹脂温度301℃で、ストランドダイからポリマーをストランド状に取出して20℃の冷却水にて冷却し、これをペレット化し、約13kgのポリアミド樹脂(以下、「MPXD10」ということがある)を得た。得られたMPXD10は、融点213℃、降温時結晶化温度162℃、数平均分子量16300であった。
ガラス繊維織物、日東紡績製、KS1210 1080S−935N、目付90g/m2、1枚当たりの厚さ0.08mmを用いた。
<ポリアミド樹脂フィルムの製造>
上記ポリアミド樹脂MPXD10を用いて、それぞれ、以下の方法により、フィルムを製造した。
真空乾燥機により乾燥したポリアミド樹脂を、直径30mmのスクリューを有する単軸押出機にて溶融押出しし、500mm幅のTダイを介して押出成形し、表面に凹凸状シボを設けたステンレス製の対ロールにより、ロール温度70℃、ロール圧0.4MPaで加圧し、フィルム表面にシボを有するフィルムを成形した。
得られたポリアミド樹脂フィルムの平均厚さは50μmであった。
上記ポリアミド樹脂フィルムと、上記ガラス繊維織物を、交互にそれぞれ14枚積層し、搬送速度1.0分/mでHELD社製のダブルベルトプレス機のスチールベルト間に投入し、300℃、4MPaの圧力で2分間連続熱プレスし、ポリアミド樹脂フィルムをガラス繊維織物に含浸させ、連続して4MPaに加圧したまま140℃で1分間冷却し、繊維強化熱可塑性樹脂シートを得た。得られたシート状材料中のガラス繊維の割合は61質量%であり、シートの厚さは1.5mmであった。
上記で得られたシート状の材料を、シート表面温度が220℃になるまで予備加熱した後に、断熱部と断熱部の間に、山折部(折曲角度90度)を1か所、および、谷折部(折曲角度90度)を1か所有する一対のロール成形型の間に搬送し、ロール表面温度が200℃になるように加熱装置で成形した後、室温で冷却した。得られた成形品を確認したところ、成形品の折曲加工された部位において、連続繊維がたわまず、各折曲げ加工された部位のたわみが相殺されていることを確認した。
シート状材料に、LANXESS社製TepexR dynalite 104(樹脂成分の主成分は、ポリプロピレン樹脂である、ガラス繊維の割合71質量%、シート厚1.0mm)をシート表面温度165℃になるまで予備加熱した後に、断熱部と断熱部の間に、山折部(折曲角度90度)を1か所、および、谷折部(折曲角度90度)を1か所有する一対のロール成形型の間に搬送し、ロール表面温度が145℃になるように加熱装置で成形した後、室温で冷却した。得られた成形品を確認したところ、成形品の折曲加工された部位において、連続繊維がたわまず、各折曲げ加工された部位のたわみが相殺されていることを確認した。
実施例1で得られたシート状の材料を、シート表面温度が220℃になるまで予備加熱した後に、断熱部と断熱部の間に、山折部(折曲角度90度)を1か所有する折曲加工部を有する一対のロール成形型の間に搬送し、ロール表面温度が200℃になるように加熱装置で成形した後、室温で冷却した。得られた成形品を確認したところ、成形品の折曲加工された部位において、連続繊維がたわんでいることが確認された。
13 折曲加工部
14 連続繊維強化熱可塑性樹脂シート
15・52 連続繊維
21・33 シート状の材料
24 成形装置
36 加熱装置
37 ロールの回転軸
34・61・71 断熱部
35・62・72 折曲加工部
45 山折部
46 谷折部
51 成形品
Claims (11)
- 第一の断熱部、折曲加工部、および、第二の断熱部を、それぞれ、該順に、ロールの回転方向に垂直な方向に隣接して有する一対のロール成形型であって、前記折曲加工部は、山折部と谷折部を含み、前記山折部の折曲角度の合計と、谷折部の折曲角度の合計の差が5度以内である、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートをロール成形するための一対のロール成形型である、一対のロール成形型。
- 前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、連続繊維が少なくとも一方向に並列している、請求項1に記載の一対のロール成形型。
- さらに、前記一対のロール成形型の少なくとも一方のロール成形型の、前記第一の断熱部および第二の断熱部よりもロール成形型の回転軸に近い領域に、加熱装置を有する、請求項1または2に記載の一対のロール成形型。
- 前記一対のロール成形型のロールの回転方向に垂直な方向の末端の少なくとも一方は、断熱部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の一対のロール成形型。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の一対のロール成形型を有する、成形品のロール成形装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の一対のロール成形型の間を、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを搬送させることを含む、成形品の製造方法。
- 前記シートは、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる連続繊維は、少なくとも、該シートの搬送方向に垂直な方向に並列している、請求項6に記載の成形品の製造方法。
- 前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂が、連続繊維に含浸している、請求項6または7に記載の成形品の製造方法。
- 前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さが、0.2〜5.0mmである、請求項6〜8のいずれか1項に記載の成形品の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂またはポリプロピレン樹脂を含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の成形品の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂がジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を含み、ジアミン由来の構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂を含む、請求項6〜10のいずれか1項に記載の成形品の製造方法。
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