JP6788872B2 - 蛍光体及び発光装置 - Google Patents
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Description
[化1]
Lu2CaMg2(SiO4)3 (E1)
[化2]
Ln3Mg2(SiO4)2(AlO4) (E2)
(但し、前記Lnは、Lu及びYから選択される少なくとも一つの元素である)
はじめに、実施形態に係る蛍光体について説明する。
本実施形態に係る蛍光体は、母体ガーネット化合物と同様に、ガーネット構造を有する。このため、本実施形態に係る蛍光体は、いわゆるガーネット蛍光体である。
母体ガーネット化合物は、ガーネット構造を有し、かつ発光中心であるCe3+を含む母体となる化合物である。ここで、ガーネット構造とは、A3B2(CO4)3(式中、A、B、Cは、元素を示す)で表される結晶構造である。母体ガーネット化合物は、2種以上の端成分からなる固溶体になっている。
[化3]
Lu2CaMg2(SiO4)3 (E1)
また、固溶体を構成する2種以上の端成分は、必須の第2の端成分として下記組成式(E2)で表される第2の端成分を含む。
[化4]ぬ
Ln3Mg2(SiO4)2(AlO4) (E2)
(但し、前記Lnは、Lu及びYから選択される少なくとも一つの元素である)
下記組成式(E1)で表される第1の端成分は、母体ガーネット化合物に必須の端成分である。
[化5]
Lu2CaMg2(SiO4)3 (E1)
母体ガーネット化合物が第1の端成分を含む固溶体であると、発光スペクトルの半値幅が相対的に広く、視感度の高い波長領域の発光強度が大きい新規な蛍光体が得られやすい。ここで、「半値幅が相対的に広く」とは、本実施形態の固溶体を母体ガーネット化合物とする蛍光体の半値幅が、第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3のみを母体ガーネット化合物とする蛍光体の半値幅に比較して広い、ことを意味する。本明細書において、視感度とは、明所比視感度を意味する。
下記組成式(E2)で表される第2の端成分は、第1の端成分と同様に、母体ガーネット化合物に必須の端成分である。
[化6]
Ln3Mg2(SiO4)2(AlO4) (E2)
(但し、前記Lnは、Lu及びYから選択される少なくとも一つの元素である)
母体ガーネット化合物は、上記第1の端成分及び第2の端成分に加えて、他の端成分を含むことが可能である。他の端成分としては、例えば、Y3Al2(AlO4)3、Lu3Al2(AlO4)3等が用いられる。母体ガーネット化合物がY3Al2(AlO4)3を含む固溶体であると、Y3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長い蛍光体が得られやすい。また、母体ガーネット化合物がY3Al2(AlO4)3を含む固溶体であると、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善されやすい。また、母体ガーネット化合物がLu3Al2(AlO4)3を含む固溶体であると、Lu3Al2(AlO4)3:Ce3+よりも発光ピーク波長が相対的に長い蛍光体が得られやすい。また、母体ガーネット化合物がLu3Al2(AlO4)3を含む固溶体であると、同じ光色を放つ他のガーネット蛍光体と比較して温度消光が改善された蛍光体が得られやすい。
母体ガーネット化合物は、上記の第1の端成分Lu2CaMg2(SiO4)3及び第2の端成分Ln3Mg2(SiO4)2(AlO4)を必須の端成分として含む固溶体である。また、母体ガーネット化合物は、必要により、第1の端成分及び第2の端成分に加え、その他の端成分を有していてもよい。以下、母体ガーネット化合物を構成する固溶体の具体例について説明する。
第1の端成分及び第2の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物としては、例えば、一般式(1)で表される固溶体が挙げられる。
[化7]
(1−x)Lu3Mg2(SiO4)2(AlO4)・xLu2CaMg2(SiO4)3
(1)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
第1の端成分及び第2の端成分を必須の端成分として含む固溶体である母体ガーネット化合物の他の例としては、例えば、一般式(2)で表される固溶体が挙げられる。
[化8]
(1−x)Y3Mg2(SiO4)2(AlO4)・xLu2CaMg2(SiO4)3
(2)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である)
本実施形態に係る蛍光体は、上記母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体である。
(1−x)(Lu1−aCea)3Mg2(SiO4)2(AlO4)・x(Lu1−bCeb)2CaMg2(SiO4)3 (3)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、aは0≦a≦0.2を満足する数値であり、bは0≦b≦0.2を満足する数値であり、a+bは0<a+b≦0.4を満足する数値である。)
(1−x)(Y1−aCea)3Mg2(SiO4)2(AlO4)・x(Lu1−bCeb)2CaMg2(SiO4)3 (4)
(式中、xは0<x<1を満足する数値であり、cは0≦c≦0.2を満足する数値であり、dは0≦d≦0.2を満足する数値であり、c+dは0<c+d≦0.4を満足する数値である。)
実施形態に係る蛍光体によれば、発光スペクトルの半値幅が相対的に広く、視感度の高い波長領域の発光強度が大きい、新規なガーネット蛍光体を提供することができる。具体的には、実施形態に係る蛍光体によれば、視感度の高い500nm以上600nm未満の波長領域に半値幅が相対的に広く、高いピークを有する発光スペクトルを示す光を放射する蛍光体が得られる。
次に、実施形態に係る発光装置について、図1〜3を参照して説明する。
図1に示すように、第1の実施形態に係る発光装置114Aは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が同じ方向になる構造の発光装置である。発光装置114Aは、白色LED光源、蛍光ランプ、電子管等に、好ましく用いられる。
図2に示すように、第2の実施形態に係る発光装置114Bは、蛍光体2と、蛍光体2を励起する励起源117と、を備える。図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、励起源117が励起線又は励起光である一次光3を蛍光体2に照射する方向と、蛍光体2が出力光113を放射する方向と、が反対の方向になる構造の発光装置である。すなわち、図2に第2の実施形態として示される発光装置114Bは、図1に第1の実施形態として示される発光装置114Aに比較して、励起源117及び蛍光体2の配置、並びに一次光3に対する出力光113の方向が異なる。発光装置114Bは、プラズマディスプレイ装置、反射板付き蛍光体ホイールを用いる光源装置及びプロジェクター等に、好ましく用いられる。
図3に第3の実施形態として示される発光装置114Cは、上記実施形態に係る蛍光体と基板116とを含む波長変換体としての蛍光板115と、蛍光板115中の蛍光体を励起する励起源117と、を備える。発光装置114Cは、プロジェクター用の光源装置の例である。
実施形態に係る発光装置によれば、発光スペクトルの半値幅が相対的に広く、視感度の高い波長領域の発光強度が大きい、発光装置を提供することができる。
酸化イットリウム(Y2O3):純度3N、信越化学工業株式会社製
炭酸カルシウム(CaCO3):純度2N5、関東化学株式会社製
酸化マグネシウム(MgO):純度4N、株式会社高純度化学研究所製
酸化セリウム(CeO2):純度4N、信越化学工業株式会社製
酸化アルミニウム(θ−Al2O3):純度4N5、住友化学株式会社製AKP−G008
二酸化珪素(SiO2):純度>3N、日本アエロジル株式会社製AEROSIL200
はじめに、表1に示す割合で、各原料を秤量した。次に、これらの原料をガラスビーカーに適量の純水と共に投入し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌し、スラリー状の混合原料を得た。そして、このスラリー状の混合原料を容器に移し、乾燥機を用いて150℃で3時間乾燥させた。乾燥後の混合原料を乳鉢と乳棒を用いて粉砕することにより、焼成原料を得た。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.5(Lu0.98Ce0.02)3Mg2(SiO4)2(AlO4)・0.5(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3を得た。この化合物は、一般式(3)において、x=0.5としたものに相当する。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Lu0.98Ce0.02)3Mg2(SiO4)2(AlO4)・0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3を得た。この化合物は、一般式(3)において、x=0.9としたものに相当する。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3を得た。この化合物は、一般式(3)において、x=1としたものに相当する。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、(Lu0.98Ce0.02)3Mg2(SiO4)2(AlO4)を得た。この化合物は、一般式(3)において、x=0としたものに相当する。
<結晶構造解析>
はじめに、実施例1〜3の化合物の結晶構造解析を行った。図4は、実施例1〜3の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。なお、XRDパターンは、X線回折装置(製品名:MultiFlex、株式会社リガク製)を用いて評価した。
なお、比較例1及び比較例2の化合物のXRDパターンは、実施例1〜3と同様のX線回折装置を用いて測定した。
実施例1〜3の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例1〜3の化合物について励起特性及び発光特性を測定した。励起特性及び発光特性は、分光蛍光光度計(日本分光株式会社製FP−6500)を用いて測定した。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、0.1(Y0.98Ce0.02)3Mg2(SiO4)2(AlO4)・0.9(Lu0.97Ce0.03)2CaMg2(SiO4)3を得た。この化合物は、一般式(4)において、x=0.9としたものに相当する。
各原料の配合割合を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、(Y0.98Ce0.02)3Mg2(SiO4)2(AlO4)を得た。この化合物は、一般式(4)において、x=0としたものに相当する。
実施例4及び比較例3の化合物について、実施例1と同様にして、結晶構造解析、紫外線照射試験、及び励起特性及び発光特性の測定を行った。
図7は、実施例4の化合物及び公知の化合物のX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。
なお、比較例1及び比較例3の化合物のXRDパターンは、実施例1と同様のX線回折装置を用いて測定した。
実施例4の化合物に紫外線(波長365nm)を照射する紫外線照射試験を行った。
実施例4の化合物について実施例1と同様にして励起特性及び発光特性を測定した。
Claims (6)
- ガーネット構造を有する母体ガーネット化合物中に、発光中心であるCe3+が含まれてなる蛍光体であり、
前記母体ガーネット化合物は2種以上の端成分からなる固溶体であり、前記端成分として、下記組成式(E1)で表される第1の端成分と、下記組成式(E2)で表される第2の端成分とを含むことを特徴とする蛍光体。
[化1]
Lu2CaMg2(SiO4)3 (E1)
[化2]
Ln3Mg2(SiO4)2(AlO4) (E2)
(但し、前記Lnは、Lu及びYから選択される少なくとも一つの元素である) - 前記LnがLuであることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
- 前記母体ガーネット化合物は、一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光体。
[化3]
(1−x)Lu3Mg2(SiO4)2(AlO4)・xLu2CaMg2(SiO4)3
(1)
(式中、xは0<x<1を満足する数値である) - 前記xは、0.1≦x≦0.9を満足する数値であることを特徴とする請求項3に記載の蛍光体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の蛍光体を用いることを特徴とする発光装置。
- 固体発光素子を備え、
前記蛍光体は、前記固体発光素子が放射する光により励起されることを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
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