JP6792850B2 - 光刺激により形態制御可能な高分子材料 - Google Patents
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(1)前駆体高分子が架橋してなる架橋高分子であって、前記前駆体高分子は、骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した高分子であり;前記架橋高分子は、前記前駆体高分子における前記ロフィン基が共有結合によって分子間で架橋した構造を有しており;前記架橋高分子は、光刺激によって前記架橋が開裂し、可逆的に固体状態から液体状態に変化し得ることを特徴とする、該架橋高分子;
(2)前記光刺激が、紫外線の照射である、上記(1)に記載の架橋高分子;
(3)前記光刺激を停止することによって再び固体状態に戻ることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の架橋高分子;
(4)前記骨格高分子は、ポリアクリレート又はポリシロキサンである、上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の架橋高分子;
(5)前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、上記(4)に記載の架橋高分子;
(6)前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、上記(5)に記載の架橋高分子;
(7)前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の分子量を有する上記(1)〜(6)のいずれか1に記載の架橋高分子;
(8)前記骨格高分子は、−130℃〜30℃の範囲のガラス転移温度を有する、上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の架橋高分子;及び
(9)前記前駆体高分子が以下の構造を有する四分岐型ポリアクリレート
又は、以下の構造を有する四分岐型ポリシロキサン
である、上記(1)に記載の架橋高分子
を提供するものである。
(10) 骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を有する化合物であって、常温で液体状態である、該化合物;
(11)前記骨格高分子が、ポリアクリレート又はポリシロキサンである、上記(10)に記載の化合物;
(12)前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、上記(11)に記載の化合物;
(13)前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、上記(12)に記載の化合物。
(14)前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の分子量を有する、上記(10)〜(13)のいずれか1に記載の化合物;
(15)前記骨格高分子は、−130℃〜30℃の範囲のガラス転移温度を有する、上記(10)〜(14)のいずれか1に記載の化合物;
(16)以下の構造を有する四分岐型ポリアクリレート
又は、以下の構造を有する四分岐型ポリシロキサン
である、上記(10)に記載の化合物;
を提供するものであり、及び
(17)上記(10)〜(16)のいずれか1に記載の化合物が、前記ロフィン基において分子間又は分子内で架橋してなる、架橋高分子
を提供するものである。
(18)高分子材料の流動性を可逆的に制御する方法であって、 骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した、液体状態の前駆体高分子を分子間で架橋させることによって、固体状態の架橋高分子を得る工程、ここで、前記架橋高分子は、前記前駆体高分子における前記ロフィン基が共有結合によって分子間で架橋した構造を有する;及び固体状態の前記架橋高分子に光刺激を付与することにより、前記架橋を開裂させ、前記架橋高分子を固体状態から液体状態とする工程を含むことを特徴とする、該方法;
(19)前記光刺激が、紫外線の照射である、上記(18)に記載の方法;
(20)前記光刺激を停止することによって再び固体状態に戻す工程をさらに含む、上記(18)又は(19)に記載の方法;
(21)前記架橋が、塩基の存在下で行われる、上記(18)〜(20)のいずれか1に記載の方法;
(22)前記固体状態の架橋高分子を得る工程が、分子内でロフィン基が架橋している前駆体高分子に光刺激を付与し当該分子内の架橋を開裂させた後、当該前駆体高分子を分子間で架橋させることによって固体状態の架橋高分子を得る工程である、上記(18)〜(21)のいずれか1に記載の方法;
(23)前記骨格高分子は、ポリアクリレート又はポリシロキサンである、上記(18)〜(22)のいずれか1に記載の方法;
(24)前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、上記(11)に記載の化合物である、上記(23)に記載の方法;
(25)前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、上記(24)に記載の方法;
(26)前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の分子量を有する、上記(18)〜(25)のいずれか1に記載の方法;
(27)前記骨格高分子は、−130℃〜30℃の範囲のガラス転移温度を有する、上記(18)〜(26)のいずれか1に記載の方法;及び
(28)前記前駆体高分子が以下の構造を有する四分岐型ポリアクリレート
又は、以下の構造を有する四分岐型ポリシロキサン
である、上記(18)に記載の方法
を提供するものである。
(29)上記(1)〜(9)のいずれか1に記載の架橋高分子を含む接着剤;
(30)ホットメルト型接着剤である、上記(29)に記載の接着剤;
(31)上記(1)〜(9)のいずれか1に記載の架橋高分子を表面に有する材料;
(32)上記(18)〜(28)のいずれか1に記載の方法を用いて2つ以上の材料の接着及び脱着を行うことを含む、材料の接着方法;及び
(33)上記(1)〜(9)のいずれか1に記載の架橋高分子を含む3Dプリンター用樹脂材料。
にも関する。
本発明の架橋高分子は、骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した前駆体高分子が、当該ロフィン基が共有結合によって分子間で架橋した構造を有する。ここで、前駆体高分子は、常温において流動性を有する、すなわち液体状態の化合物であり、これが分子間で架橋することによって非流動性を有する固体の架橋高分子が得られる。
本発明は、別の実施態様において、上述の前駆体高分子と架橋高分子における光刺激による架橋形成及び開裂の反応を利用した、高分子材料の流動性を可逆的に制御する方法にも関する。
<工程1>骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した、液体状態の前駆体高分子を分子間で架橋させることによって、固体状態の架橋高分子を得る工程、及び
<工程2>固体状態の前記架橋高分子に光刺激を付与することにより、前記架橋を開裂させ、前記架橋高分子を固体状態から液体状態とする工程
を含むことを特徴とする。
<工程3>前記光刺激を停止することによって再び固体状態に戻す工程
を更に含むことができる。
本発明の架橋高分子は、光刺激によって固体−液体の流動状態を制御することができるという特性を有するため、接着剤や3Dプリンター用樹脂材料として好適である。したがって、本発明は、上記架橋高分子を含む接着剤又は3Dプリンター用樹脂材料も対象とする。接着剤としては、ホットメルト型接着剤が好ましい。本発明の架橋高分子を含む接着剤は、加熱が望ましくない環境での接着や耐熱性の低い材料同士の接着に適用できるという利点を有する。
末端にロフィン基を有する四分岐型ポリアクリレートを以下に示すとおり合成した。
工程aで得た化合物1に、アジ化ナトリウムをエンドキャッピング剤として作用させ、化合物2を得た。
工程bで得た化合物2とロフィン誘導体とのヒュスゲン環化付加反応により末端にロフィン基を導入した化合物3を得た。
工程cで得た化合物3を分子間で架橋させ、架橋高分子(化合物4)を得た。
架橋高分子(化合物4)10mgを2枚のスライドガラスの間に挟み、紫外線(365 nm)を1分間照射した。紫外線照射により架橋高分子は液状に変化したが、5分間静置したところ、2枚のスライドガラスは固化した架橋高分子を介して良好に接着していることを確認した。
さらに、当該スライドガラスの接着部分に紫外線を1分間照射したところ、架橋高分子が再び液状となり、2枚のスライドガラスは剥離した。
また、末端にロフィン基を有する四分岐型ポリシロキサンを以下に示すとおり合成した。
工程aで得た化合物5に、4−アリルオキシベンズアルデヒドを作用させ、化合物6を得た。
工程bで得た化合物6とベンジルとの反応により末端にロフィン基を導入した化合物8を得た。
Claims (31)
- 前駆体高分子が架橋してなる架橋高分子であって、
前記前駆体高分子は、骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した高分子であり;
前記架橋高分子は、前記前駆体高分子における前記ロフィン基が共有結合によって分子間で架橋した構造を有しており;
前記架橋高分子は、光刺激によって前記架橋が開裂し、可逆的に固体状態から液体状態に変化し得ることを特徴とする、該架橋高分子。 - 前記光刺激が、紫外線の照射である、請求項1に記載の架橋高分子。
- 前記光刺激を停止することによって再び固体状態に戻ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の架橋高分子。
- 前記骨格高分子は、ポリアクリレート又はポリシロキサンである、請求項1〜3のいずれか1に記載の架橋高分子。
- 前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、請求項4に記載の架橋高分子。
- 前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、請求項5に記載の架橋高分子。
- 前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の数平均分子量を有する、請求項1〜6のいずれか1に記載の架橋高分子。
- 前記骨格高分子は、−130℃〜0℃の範囲のガラス転移温度を有する、請求項1〜7のいずれか1に記載の架橋高分子。
- 骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を有する常温で液体状態の化合物であって、前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、該化合物。
- 前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、請求項10に記載の化合物。
- 前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の数平均分子量を有する、請求項10又は11に記載の化合物。
- 前記骨格高分子は、−130℃〜0℃の範囲のガラス転移温度を有する、請求項10〜12のいずれか1に記載の化合物。
- 請求項10〜14のいずれか1に記載の化合物が、前記ロフィン基において分子間又は分子内で架橋してなる、架橋高分子。
- 高分子材料の流動性を可逆的に制御する方法であって、
骨格高分子の少なくとも1つの末端にロフィン基を導入した、液体状態の前駆体高分子を分子間で架橋させることによって、固体状態の架橋高分子を得る工程、ここで、前記架橋高分子は、前記前駆体高分子における前記ロフィン基が共有結合によって分子間で架橋した構造を有する;及び
固体状態の前記架橋高分子に光刺激を付与することにより、前記架橋を開裂させ、前記架橋高分子を固体状態から液体状態とする工程
を含むことを特徴とする、該方法。 - 前記光刺激が、紫外線の照射である、請求項16に記載の方法。
- 前記光刺激を停止することによって再び固体状態に戻す工程をさらに含む、請求項16又は17に記載の方法。
- 前記架橋が、塩基の存在下で行われる、請求項16〜18のいずれか1に記載の方法。
- 前記固体状態の架橋高分子を得る工程が、分子内でロフィン基が架橋している前駆体高分子に光刺激を付与し当該分子内の架橋を開裂させた後、当該前駆体高分子を分子間で架橋させることによって固体状態の架橋高分子を得る工程である、請求項16〜19のいずれか1に記載の方法。
- 前記骨格高分子は、ポリアクリレート又はポリシロキサンである、請求項16〜20のいずれか1に記載の方法。
- 前記骨格高分子が、四分岐構造を有するポリアクリレート又は四分岐構造を有するポリシロキサンである、請求項21に記載の方法。
- 前記四分岐構造を有するポリアクリレートの全ての末端にロフィン基を有する、請求項22に記載の方法。
- 前記骨格高分子は、1,000〜100,000の範囲の数平均分子量を有する、請求項16〜23のいずれか1に記載の方法。
- 前記骨格高分子は、−130℃〜0℃の範囲のガラス転移温度を有する、請求項16〜24のいずれか1に記載の方法。
- 請求項1〜9のいずれか1に記載の架橋高分子を含む接着剤。
- ホットメルト型接着剤である、請求項27に記載の接着剤。
- 請求項1〜9のいずれか1に記載の架橋高分子を表面に有する材料。
- 請求項16〜26のいずれか1に記載の方法を用いて2つ以上の材料の接着及び脱着を行うことを含む、材料の接着方法。
- 請求項1〜9のいずれか1に記載の架橋高分子を含む3Dプリンター用樹脂材料。
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