以下、本発明を実施するための実施形態及びその変形例が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態及びその変形例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができる。
(1)第1実施形態
<<透析システムの全体構成>>
図1は、透析システムの構成の概略を示す図である。図1に示すように、本実施形態の透析システム1はセントラル透析液供給システムであり、RO装置2と、濃厚液供給ユニット3と、複数の透析用装置4A〜4Fとによって構成されている。
RO装置2は、RO(Reverse Osmosis)膜を用いてRO水を作成し、これを濃厚液供給ユニット3及び複数の透析用装置4A〜4Fそれぞれに供給する。なお、本実施形態の場合、RO装置2は、例えば、透析治療を施す部屋である透析室に設置される透析用装置4A〜4Fとは異なる部屋に設置される。
濃厚液供給ユニット3は、透析用装置4A、4B……又は4Fを使用する透析患者に関する情報である患者情報をデータベースとして保持している。なお、本実施形態の場合、この濃厚液供給ユニット3は、例えば、RO装置2と同じ部屋に設置される。
濃厚液供給ユニット3は、データベースに基づいて、透析用装置4A〜4Fを使用する個々の透析患者に応じた粉末状の透析用剤である粉末透析用剤と、RO装置2から供給されるRO水とを用いて濃厚液を作成する。なお、濃厚液は、当該透析患者の透析治療時刻の所定時間前に作成される。また、濃厚液供給ユニット3は、濃厚液を作成した場合、データベースに基づいてその濃厚液に対応する透析患者が使用する透析用装置4A、4B……又は4Fに濃厚液を供給する。本実施形態では、粉末透析用剤としてA剤とB剤とのペアが採用され、濃厚液としてA剤及びRO水から得られる酸性濃厚液とB剤及びRO水から得られる塩基性濃厚液とが採用される。
透析用装置4Aは、濃厚液から得た透析液を用いて血液を浄化する装置の総称であり、例えば、多用途用透析装置、個人用透析装置、又は、血液を体の外部にある透析器へ導くとともにその透析器で浄化された血液を体にもどすために用いる医療機器などとされる。なお、多用途用透析装置は、1人の透析患者用の透析液を用いて血液を浄化する個人用透析装置と、例えば透析液の濃度を調整する等といった透析以外の用途を司る装置とを有するものである。このような透析用装置4Aには、透析患者のシャントに接続される血液回路と、その血液回路の所定部位に設けられるダイアライザーと、そのダイアライザーに接続される透析回路と、その透析回路に接続される透析液生成部とが含まれる。
透析用装置4Aの透析液生成部には濃厚液供給ユニット3から酸性濃厚液及び塩基性濃厚液が個別に供給され、当該透析液生成部では酸性濃厚液と塩基性濃厚液とRO水が混合されることで透析液が生成される。透析用装置4Aのダイアライザーでは、透析患者のシャントから血液回路を介して供給される血液と、透析液生成部から透析回路を介して供給される透析液とが半透膜を隔てて流される。これによりダイアライザーでは、透析患者から取り出された血液中の老廃物が除去されるとともに必要な電解質が補充され、この結果得られる血液がダイアライザーから血液回路を介してシャントから透析患者に戻される。なお、老廃物としては、尿素窒素、クレアチニン及び尿素を含む尿毒症性物質などが挙げられる。
透析用装置4B〜4Fは、透析用装置4Aと同じ構成である。各透析用装置4B〜4Fでは、透析用装置4Aと同様に、透析患者から取り出された血液中の老廃物が除去されるとともに必要な電解質が補充され、この結果得られる血液がダイアライザーから血液回路を介してシャントから透析患者に戻される。
<濃厚液供給ユニットの構成>
図2は、濃厚液供給ユニットの構成の概略を示す図である。図2に示すように、濃厚液供給ユニット3は、ロボットアーム10とコントローラ20とを有している。
ロボットアーム10は、物体を把持して移動可能なアーム状のロボットであり、粉末透析用剤をRO水に溶解して濃厚液を調整する溶解装置の構成要素の1つである。本実施形態のロボットアーム10は、台座11、複数のアーム片12A〜12C、把持部13及びカメラ14を主な構成要素として備える。台座11は、複数のアーム片12A〜12Cを支持するものである。
複数のアーム片12A〜12Cのうち根元側となるアーム片12Aは、ヨー軸を介して回転可能、かつ、ピッチ軸を介して回転可能に台座11に取り付けられる。複数のアーム片12A〜12C同士は、ヨー軸を介して回転可能に連結される。
把持部13は、一対の把持片を挟むようにして物体を保持可能になっている。また、把持部13は、複数のアーム片12A〜12Cのうち先端側となるアーム片12Cに対してヨー軸を介して回転可能、かつ、ピッチ軸を介して回転可能に取り付けられている。
カメラ14は、把持部13の所定部位に設けられている。このカメラ14は、例えば把持部13から所定距離隔てた位置の像を示す画像データを生成し、これをコントローラ20に送出するようになっている。
本実施形態の場合、図3に示すように、ロボットアーム10の作業エリアとして、そのロボットアーム10の周囲に薬剤選定エリアAR1、薬剤混合エリアAR2、溶解エリアAR3、移送エリアAR4及び廃棄エリアAR5が設けられている。
薬剤選定エリアAR1は、複数種類の粉末透析用剤のなかから透析治療すべき透析患者に用いるべき粉末透析用剤を選定する作業エリアである。例えば、薬剤選定エリアAR1には薬剤棚17が設置されており、その薬剤棚17には粉末透析用剤を入れる容器である薬剤瓶18が複数配置されている。本実施形態の場合、図4に示すように、複数のメーカによって製造される粉末透析用剤のペアの一方であるA剤の薬剤瓶18と、当該ペアの他方であるB剤の薬剤瓶18がそれぞれ薬剤棚17に配置される。これら薬剤瓶18には内部に入っている粉末透析用剤を製造したメーカの製造番号等の識別子が付される。この識別子はロボットアーム10のカメラ14に撮像され、その撮像結果に基づいて透析患者に用いるべき粉末透析用剤がコントローラ20により選定される。
薬剤混合エリアAR2は、薬剤選定エリアAR1で選定された粉末透析用剤とRO装置2で作成されるRO水とを混合する作業エリアである。本実施形態の場合、図5に示すように、薬剤混合エリアAR2には、粉末透析用剤とRO水を混合する混合機30が配置される。混合機30は、溶解装置の構成要素の1つであり、A剤タンク31A及びB剤タンク31BとA剤用漏斗34A及びB剤用漏斗34Bとを有する。A剤タンク31Aはホルダ32Aに配置されるとともに、B剤タンク31Bはホルダ32Bに配置される。このA剤タンク31AとB剤タンク31Bとは、ロボットアーム10の把持部13によって把持可能な連結部33で連結される。また、A剤タンク31A及びB剤タンク31BにはRO水や粉末透析用剤が投入される投入口を有しており、当該A剤タンク31Aの投入口にはA剤用漏斗34Aが配置されるとともにB剤タンク31Bの投入口にはB剤用漏斗34Bが配置される。
A剤用漏斗34AとB剤用漏斗34Bとは、ロボットアーム10の把持部13によって把持可能な連結部35で連結されており、当該連結部35を把持するロボットアーム10によって退避位置と使用位置との間を移動可能になっている。また、A剤用漏斗34A及びB剤用漏斗34BにはRO装置2に接続されるチューブ36A,36Bが取り付けられている。各チューブ36A,36Bにはポンプ37A,37Bが設けられており、当該ポンプ37A,37Bが駆動された場合には対応するA剤用漏斗34A,B剤用漏斗34BにRO水が供給される。
溶解エリアAR3は、薬剤混合エリアAR2で混合された粉末透析用剤とRO水を撹拌する作業エリアである。本実施形態の場合、溶解エリアAR3には、溶解装置の構成要素の1つである図示しない撹拌機が設置されている。この溶解エリアAR3では、ロボットアーム10によって薬剤混合エリアAR2から移動されるA剤タンク31A及びB剤タンク31B内のRO水及び粉末透析用剤が撹拌機によって撹拌される。これによりA剤タンク31AではA剤を含有する酸性濃厚液が生成され、B剤タンク31BではB剤を含有する塩基性濃厚液が生成される。
なお、撹拌機に代えて、ロボットアーム10が連結部33を把持部13で把持してA剤タンク31A及びB剤タンク31B内のRO水及び粉末透析用剤を撹拌するようにしてもよい。あるいは、A剤タンク31A及びB剤タンク31Bに振動子を設け、その振動子によってA剤タンク31A及びB剤タンク31B内のRO水及び粉末透析用剤が撹拌されてもよい。
移送エリアAR4は、溶解エリアAR3で粉末透析用剤とRO水とが撹拌されることで得られる濃厚液(酸性濃厚液・塩基性濃厚液)の移送を開始する作業エリアである。本実施形態の場合、図6に示すように、移送エリアAR4には、移送エリアAR4から透析用装置4A、4B……又は4Fにまで自走し得る移送器40A,40Bが配置される。移送器40A,40Bは、例えば、移送エリアAR4から透析用装置4A〜4Fまでの経路上に所定間隔ごとに配置されるマーカーからの発信電波に基づいて移送エリアAR4と透析用装置4A〜4Fとの間を自走し得る。また例えば、移送器40A,40Bは、移送エリアAR4から透析用装置4A〜4Fまでの経路上に配置されるレールを通じて、移送エリアAR4と透析用装置4A〜4Fとの間を自走し得る。また例えば、移送器40A,40Bは、GPS(Global Positioning System)を用いて移送エリアAR4と透析用装置4A〜4Fとの間を自走し得る。
移送器40Aは、A剤を含有する濃厚液を移送する移送器であり、移送器40BはB剤を含有する濃厚液を移送する移送器である。これら移送器40A,40Bは、コントローラ20と例えば無線通信により各種のデータを授受し得るようになっている。また移送器40A,40Bは、濃厚液が入れられる濃厚液パック41を保持する保持容器42を有している。
濃厚液パック41にはチューブ41Aが連結されており、そのチューブ41Aの先端には開閉式コック41Bが設けられている。この開閉式コック41Bはロボットアーム10の把持部13によって開閉自在とされる。なお、濃厚液パック41は、塩化ビニル等の軟性プラスチックにより形成される容器である。
また本実施形態の場合、図6に示すように、移送エリアAR4には、溶解装置の構成要素の1つである濃厚液導入器44A,44Bが配置される。この濃厚液導入器44A,44Bは、対応する移送器40A,40Bの濃厚液パック41に濃厚液を導入させるものである。
この濃厚液導入器44A,44Bは、A剤タンク31A及びB剤タンク31Bを着脱自在に接続可能なタンク側コネクタ部45と、濃厚液パック41の開閉式コック41Bを着脱自在に接続可能なパック側コネクタ部46とを有している。なお、パック側コネクタ部46に開閉式コック41Bが接続された状態であっても、その開閉式コック41Bはロボットアーム10の把持部13によって開閉自在となっている。パック側コネクタ部46に接続された開閉式コック41Bが開放された場合、タンク側コネクタ部45に接続されるA剤タンク31A又はB剤タンク31Bに貯留される濃厚液が濃厚液パック41に流入される。
廃棄エリアAR5は、薬剤選定エリアAR1、薬剤混合エリアAR2、溶解エリアAR3及び移送エリアAR4の各作業エリアで得られた廃棄物を廃棄する作業エリアである。例えば、この廃棄エリアAR5には廃棄スタンドが設けられており、当該廃棄スタンドに取り付けられる廃棄袋内に使用済みの薬剤瓶18等が廃棄される。
このような作業エリアで作業する溶解装置(ロボットアーム10、混合機30、撹拌機、濃厚液導入器44A,44B)と移送器40A,40Bとはコントローラ20によって適宜制御される。
図7は、コントローラの構成の概略を示す図である。コントローラ20は、濃厚液供給ユニット3を統括的に制御するコンピュータであり、図7に示すように、入力部21、記憶部22及び制御部23を含む構成とされる。
入力部21は、透析患者の情報を示す患者情報等の各種の情報をデータとして入力可能に構成される。例えば、入力部21は、キーボードやマウス等による操作に基づく情報をデータとして入力するようにしても良く、患者個人に割り当てられるICカードと通信することによってICカードに記憶された情報のデータを入力するようにしてもよい。なお、入力部21に入力されたデータは制御部23に与えられる。
記憶部22には、各種のプログラムを格納する第1格納領域と、入力部21に入力される設定データや、患者情報を示すデータなどの各種のデータを格納する第2格納領域と、当該プログラムやデータを展開する展開領域とが含まれる。本実施形態の第1格納領域には、濃厚液を透析用装置4A、4B……又は4Fに供給する処理を実行するための濃厚液供給プログラムが記憶される。また、第2格納領域には、データベースDBが構築される。
図8は、データベースの一例を示す図である。図8に示すように、本実施形態のデータベースDBでは、病院での管理用として透析患者に固有に付される識別子である患者IDと患者情報とが関連付けられる。
患者情報には、透析患者の氏名、性別、年齢、身長、体重、透析実施スケジュール(治療日時等)、透析液の処方(使用薬剤等)、透析時間、透析液流量、必要な前記透析液の量、並びに使用透析用装置及びベッド等が含まれる。ただし、図8に挙げた例示に加えて、あるいは、図8に挙げた例示に代えて、患者情報が採用されてもよい。
透析実施スケジュールは、患者IDによって特定される透析患者の透析治療を実施する予定を示す項目である。この透析実施スケジュールには、例えば透析患者の透析治療を実施する予定となる年月日及び時刻が表示される。図8に示す例では、便宜上、年月日は省略される。なお、図8に示すように、透析治療を実施する予定が複数ある場合には、その複数の予定が表示される。
使用薬剤は、患者IDによって特定される透析患者に用いるべき粉末透析用剤を示す項目である。この使用薬剤には、例えば、メーカで予め製造された既存の粉末透析用剤(A剤・B剤)を特定する販売名や製品番号などの透析用剤識別子が表示される。
使用ベッドは、患者IDによって特定される透析患者に割り当てられた透析用装置4A、4B……又は4Fの設置場所を示す項目である。この使用ベッドには、例えば、透析用装置4A、4B……又は4Fが設置されるベッドの場所を特定する位置情報が表示される。この位置情報は、例えばGPSによる位置情報が表示される。
このような患者情報は、入力部21により入力されたときに制御部23によってデータベースDBに登録される。すなわち、入力部21により患者情報が入力された場合、その患者情報に対して新規の患者IDが制御部23によって生成され、当該患者IDと患者情報とが制御部23によってデータベースDBに登録されることで関連付けられる。制御部23は、このデータベースDBに基づいて濃厚液供給ユニット3全体を統括的に制御するようになっている。
すなわち、制御部23は、例えば日付が替わるたびにデータベースDBの透析実施スケジュールを参照し、当該日付に透析治療を実施する予定がある場合にはその予定時刻よりも所定時間前に濃厚液供給プログラムを記憶部22の展開領域に展開する。この場合、制御部23は、薬剤選定部23A、薬剤混合部23B、溶解部23C及び移送部23Dとして機能し、溶解装置(ロボットアーム10、混合機30、撹拌機、濃厚液導入器44A,44B)と移送器40A,40Bとを適宜制御して作業エリアで各種の処理を実行する。
例えば、図8に示す患者ID「6」が、当該日付である曜日1に透析治療を実施する予定である場合について説明する。この場合、予定時刻である午前9時よりも前にベッドB−1に割り当てられる例えば透析用装置4Aに、透析用剤Aを含有する濃厚液(酸性濃厚液・塩基性濃厚液)が供給されるように、薬剤選定部23A、薬剤混合部23B、溶解部23C及び移送部23Dが各々の処理を実行する。なお、図8に示す患者ID「6」の場合、透析液流量が500ml/minであり透析時間が4hrであるから、必要な透析液量は120Lであり、必要な濃厚液量としては3.5Lとされる。
薬剤選定部23Aは、データベースDBに基づいて、透析治療を実施する予定がある透析患者に使用すべき粉末透析用剤を認識する。具体的に薬剤選定部23Aは、ロボットアーム10を制御し、そのロボットアーム10のカメラ14から供給される画像データに基づいて薬剤瓶18の種類を識別し、透析用剤Aに対応するA剤の薬剤瓶18とB剤の薬剤瓶18を薬剤選定エリアAR1の薬剤棚17から選定する。
なお、薬剤選定部23Aは、重量感知センサからの重量データが濃厚液に含有させるべきとして算出した重量になると、その薬剤瓶を薬剤棚に戻すようにしてもよい。
薬剤混合部23Bは、ロボットアーム10を制御し、薬剤混合エリアAR2に設けられるA剤用漏斗34A及びB剤用漏斗34Bを退避位置から使用位置に移動させる。そして薬剤混合部23Bは、ロボットアーム10を制御し、薬剤選定部23Aで選定されたA剤の薬剤瓶18を把持させ、A剤用漏斗34Aに投入させる。このとき薬剤混合部23Bは、ポンプ37Aを駆動させて規定量(例えば3.5L)のRO水をA剤用漏斗34Aに投入させる。また薬剤混合部23Bは、ロボットアーム10を制御し、薬剤選定部23Aで選定されたB剤の薬剤瓶18を把持させ、B剤用漏斗34Bに投入させる。このとき薬剤混合部23Bは、ポンプ37Bを駆動させて規定量(例えば3.5L)のRO水をB剤用漏斗34Bに投入させる。
このようにして薬剤混合部23Bは、粉末透析用剤のペアの一方であるA剤とRO水とを混合するとともに、当該粉末透析用剤のペアの他方であるB剤とRO水とを混合するようになっている。
なお、薬剤混合部23Bは、粉末透析用剤を投入させることでその粉末透析用剤が空となった薬剤瓶18については、ロボットアーム10を制御し、廃棄エリアAR5の廃棄袋内に廃棄させる。また、薬剤混合部23Bは、粉末透析用剤とRO水とを混合し終えた場合には、A剤用漏斗34A及びB剤用漏斗34Bを使用位置から退避位置に移動させるようになっている。
溶解部23Cは、ロボットアーム10を制御し、薬剤混合エリアAR2のホルダ32A,32Bに配置されたA剤タンク31A及びB剤タンク31Bを溶解エリアAR3の撹拌機に移動させる。そして溶解部23Cは、撹拌機を駆動させてA剤タンク31A及びB剤タンク31B内のRO水及び粉末透析用剤を規定時間だけ撹拌させる。これによりA剤タンク31AではA剤を含有する酸性濃厚液が生成され、B剤タンク31BではB剤を含有する塩基性濃厚液が生成される。
なお、溶解部23Cは、規定時間を経過した場合には撹拌機を停止させるようになっている。
移送部23Dは、ロボットアーム10を制御し、溶解エリアAR3の撹拌機に配置されるA剤タンク31A及びB剤タンク31Bを、移送エリアAR4の対応する濃厚液導入器44A,44Bのタンク側コネクタ部45に接続させる。また移送部23Dは、ロボットアーム10を制御し、移送エリアAR4に配置される移送器40A,40Bの保持容器42に空の濃厚液パック41をそれぞれ配置させる。
その後、移送部23Dは、移送器40Aの保持容器42に配置した濃厚液パック41の開閉式コック41Bを濃厚液導入器44Aのパック側コネクタ部46に接続させ、当該濃厚液パック41とA剤タンク31Aとを連通させる。また移送部23Dは、移送器40Bの保持容器42に配置した濃厚液パック41の開閉式コック41Bを濃厚液導入器44Bのパック側コネクタ部46に接続させ、当該濃厚液パック41とB剤タンク31Bとを連通させる。
移送部23Dは、A剤タンク31A及びB剤タンク31Bそれぞれに濃厚液パック41を連通させると、当該濃厚液パック41の開閉式コック41Bを開放させる。これにより移送器40Aの濃厚液パック41には酸性濃厚液が流入し、移送器40Bの濃厚液パック41には塩基性濃厚液が流入する。
移送部23Dは、酸性濃厚液及び塩基性濃厚液を対応する濃厚液パック41に流入させ終えると、その濃厚液パック41を移送させるべき場所をデータベースDBに基づいて認識する。そして移送部23Dは、移送器40A,40Bと無線通信し、当該移送器40A,40Bに対して、例えば透析用装置4Aの位置情報と、当該位置情報で示される位置に移動すべき指令を与える。これにより移送器40A,40Bは透析用装置4Aまで自走し、当該移送器40A,40Bによって酸性濃厚液が入った濃厚液パック41と塩基性濃厚液が入った濃厚液パック41とが搬送される。
移送部23Dは、移送器40A,40Bに所定位置に移動すべき指令を与えた以後、当該移送器40A,40Bから濃厚液パック41の移送を完了したことを示すデータを受信するまで待機し、当該データを受信した場合にはデータベースDBを更新する。具体的には、例えば、図8に示す「6」の患者IDの曜日1における濃厚液の移送を完了したことを示すデータが受信された場合、当該曜日1に該当する予定欄に表示されている事項が削除されることによりデータベースDBが更新される。
このような薬剤選定部23A、薬剤混合部23B、溶解部23C及び移送部23Dとして制御部23が機能し、濃厚液供給処理が実行される。
<濃厚液供給方法>
図9は、濃厚液供給方法を示すフローチャートである。図9に示すように、制御部23は、例えば日付が替わるたびにデータベースDBの透析実施スケジュールを参照し、当該日付に透析治療を実施する予定がある場合を契機として濃厚液供給処理を開始し、薬剤選定ステップSP1に進む。
制御部23は、薬剤選定ステップSP1では、データベースDBに基づいて、透析治療を実施する予定がある透析患者に使用すべき粉末透析用剤であるA剤とB剤を認識する。そして制御部23は、ロボットアーム10のカメラ14を用いて、A剤が入れられた薬剤瓶18とB剤が入れられた薬剤瓶18とを薬剤棚17から選定した後、混合ステップSP2に進む。
制御部23は、混合ステップSP2では、ロボットアーム10を制御して、薬剤選定ステップSP1で選定したA剤と、RO装置2で作成されるRO水とをA剤タンク31Aに入れて混合させる。また制御部23は、薬剤選定ステップSP1で選定したB剤と、RO装置2で作成されるRO水とをB剤タンク31Bに入れて混合させ、溶解ステップSP3に進む。
制御部23は、溶解ステップSP3では、混合ステップSP2でA剤タンク31Aに入れられたA剤とRO水とを撹拌機で撹拌させて酸性濃厚液を生成する。また制御部23は、混合ステップSP2でB剤タンク31Bに入れられたB剤とRO水とを撹拌機で撹拌させて塩基性濃厚液を生成し、移送準備ステップSP4に進む。
制御部23は、移送準備ステップSP4では、ロボットアーム10を制御して、溶解ステップSP3で生成した酸性濃厚液が貯留されるA剤タンク31Aと、塩基性濃厚液が貯留されるB剤タンク31Bとを対応する濃厚液導入器44A,44Bに移動させる。そして制御部23は、濃厚液導入器44Aを通じて移送器40Aの保持容器42に配置される濃厚液パック41とA剤タンク31Aとを連通させることで、当該A剤タンク31Aに貯留される酸性濃厚液を濃厚液パック41に入れる。また制御部23は、濃厚液導入器44Bを通じて移送器40Bの保持容器42に配置される濃厚液パック41とB剤タンク31Bとを連通させることで、当該B剤タンク31Bに貯留される塩基性濃厚液を濃厚液パック41に入れ、移送ステップSP5に進む。
制御部23は、移送ステップSP5では、データベースDBに基づいて、移送準備ステップSP4で酸性濃厚液を入れた濃厚液パック41と、当該移送準備ステップSP4で塩基性濃厚液を入れた濃厚液パック41とを移送させるべき位置情報を認識する。そして制御部23は、酸性濃厚液を入れた濃厚液パック41が配置される移送器40Aに対して、例えば透析用装置4Aの位置情報と、当該位置情報で示される位置に移動すべき指令を与える。また制御部23は、塩基性濃厚液を入れた濃厚液パック41が配置される移送器40Bに対して、例えば透析用装置4Aの位置情報と、当該位置情報で示される位置に移動すべき指令を与え、待機ステップSP6に進む。
制御部23は、待機ステップSP6では、移送器40A,40Bから濃厚液パック41の移送を完了したことを示す位置に移動されたことを示すデータを受信するまで待機し、当該データを受信した場合には更新ステップSP7に進む。
制御部23は、更新ステップSP7では、データベースDBにおける透析実施スケジュールのうち、当該日付に該当する予定欄に表示されている事項を削除することによりデータベースDBを更新し、その後、濃厚液供給処理を終了する。
<小括>
以上のとおり、本実施形態の透析システム1では、コントローラ20が、溶解装置におけるロボットアーム10、混合機30及び撹拌機を用いて、透析患者に対する濃厚液をA剤タンク31AとB剤タンク31Bとに分けて調整させるようになっている。このため、本実施形態の透析システム1では、濃厚液を医療従事者が調整する作業が回避され、医療従事者の負担が軽減される。
また本実施形態の透析システム1では、コントローラ20が、溶解装置におけるロボットアーム10及び濃厚液導入器44A,44Bを用いて、A剤タンク31A及びB剤タンク31Bから対応する移送器40A,40Bに配置される濃厚液パック41に酸性濃厚液及び塩基性濃厚液を分けて移させる。そしてコントローラ20は、移送器40A,40Bに対して、透析患者に割り当てられる透析用装置4Aの場所に移動すべき指令を与える。例えば、透析用装置4Aの場所を示す位置情報を与える。このため、本実施形態の透析システム1では、粉末透析用剤や濃厚液を医療従事者が運搬する作業が回避され、医療従事者の負担を軽減できる。
ところで本実施形態の場合、コントローラ20は、個々の透析患者ごとに、当該透析患者に関する情報である患者情報が登録されるデータベースDBを有している。コントローラ20は、このデータベースDBに基づいて、透析治療を実施する予定がある透析患者に使用すべき粉末透析用剤を選定させるようになっている。このため、本実施形態の透析システム1では、粉末透析用剤を医療従事者が選定する作業が回避され、ヒューマンエラーが低減され、また、各透析患者により最適な透析治療を受けさせることもできる。
また本実施形態の場合、コントローラ20は、データベースDBに基づいて、透析治療を実施する予定がある透析患者に応じた量の濃厚液を調整させるようになっている。このため、本実施形態の透析システム1では、コントローラ20が濃厚液を調整後にその濃厚液の量を医療従事者が微調整することが抑制され、医療従事者の負担を軽減でき、必要充分量の透析液を調製するので廃棄する透析液を低減できる。
また本実施形態の場合、コントローラ20は、データベースDBに基づいて、透析治療が実施される予定時刻の所定時間前に、濃厚液を調整させるようになっている。このため、本実施形態の透析システム1では、使用直前に生成されるべき透析液の前駆体である濃厚液(酸性濃厚液及び塩基性濃厚液)が得られるため、当該濃厚液の不要な反応を低減して濃厚液をより長く適正に保持しつつも、濃厚液を調整する医療従事者の負担が軽減される。
また本実施形態の場合、コントローラ20は、データベースDBに基づいて、透析患者に割り当てられる透析用装置4Aの場所を認識し、当該場所を示す情報を移送器40A,40Bに与えるようになっている。このため、本実施形態の透析システム1では、粉末透析用剤や濃厚液の運搬先を間違えることが回避される。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態として透析液供給システムの一部の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態における濃厚液供給ユニット3では、ロボットアーム10のカメラ14が省略され、薬剤混合スプーン15が新たに設けられる。
この薬剤混合スプーン15は、粉末透析用剤を構成する成分である組成薬剤を貯留可能な容器部15Aと把持部13によって把持可能な取っ手部15Bとにより構成される。この薬剤混合スプーン15には、容器部15Aに入れられる組成薬剤の重量を感知する重量感知センサ(図示せず)が設けられている。重量感知センサは、薬剤混合スプーン15の容器部15Aに入れられる組成薬剤の重量を示す重量データを生成し、これをコントローラ20に送出するようになっている。なお、重量感知センサを薬剤混合スプーン15に代えてロボットアーム10に設けることでロボットアーム10自体が組成薬剤の重量を感知してもよい。
コントローラ20では、制御部23における薬剤選定部23A、薬剤混合部23B、溶解部23C及び移送部23Dのうち、薬剤選定エリアAR1で薬剤選定ステップSP1の処理を実行する薬剤選定部23Aの処理内容が上記第1実施形態と相違している。
本実施形態の薬剤選定エリアAR1には、上記第1実施形態の薬剤棚17に代えて、図11に示すように、粉末透析用剤を貯留する容器である薬剤カセット19が、粉末透析用剤の調合に用いられる組成薬剤ごとに設けられる。本実施形態では、A剤の組成薬剤として氷酢酸(CH3COOH)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)、塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)、無水酢酸ナトリウム(CH3COONa)及びブドウ糖(glucose)が採用される。また、B剤の組成薬剤として炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が採用される。これら組成薬剤は対応する薬剤カセット19に入れられており、当該薬剤カセット19は例えば薬剤選定部23Aの指令に応じて薬剤カセット19内の組成薬剤を供給機構19Aから排出可能になっている。
薬剤選定部23Aによって参照されるデータベースDBの透析患者の使用薬剤には、例えば図12に示すように、医療従事者により処方される粉末透析用剤の組成薬剤である各種のイオン濃度が表示される。なお、イオン濃度は、入力部21により入力され制御部23によってデータベースDBに登録されることで、医療従事者に処方対象である透析患者の患者IDに関連付けられる。薬剤選定部23Aは、これらイオン濃度に基づいて濃厚液に含有させるべき粉末透析用剤のペアの一方であるA剤の組成薬剤と、当該ペアの他方であるB剤の組成薬剤とを認識し、当該組成薬剤の重量を算出する。
例えば、重炭酸イオンの濃度に基づいて炭酸水素ナトリウムの重量がB剤の組成薬剤として算出される。具体的には、重炭酸イオンの濃度に対して炭酸水素ナトリウムの分子量が乗算され、その乗算結果に対して1000が除算されて単位変換され、その結果に対して必要な透析液量が乗算される。例えば、図12に示す例の場合、重炭酸イオンの濃度(27mEq/L)×炭酸水素ナトリウムの分子量(84.01g/mol)÷1000×必要な透析液量(120L)が演算され、炭酸水素ナトリウムの重量(272.2g)が算出される。
また、カリウムイオン濃度に基づいて塩化カリウムの重量がA剤の組成薬剤として算出され、カルシウムイオン濃度に基づいて塩化カルシウムの重量がA剤の組成薬剤として算出され、マグネシウムイオン濃度に基づいて塩化マグネシウムの重量がA剤の組成薬剤として算出される。これらの算出方法は、上述の炭酸水素ナトリウムの重量の算出方法と同じである。
また、ブドウ糖の濃度に基づいてブドウ糖の重量がA剤の組成薬剤として算出される。具体的には、ブドウ糖の濃度に対して必要な透析液量が乗算される。例えば、図12に示す例の場合、ブドウ糖の濃度(100mg/dL)×必要な透析液量(120L)×100が演算され、ブドウ糖の重量(120g)が算出される。
また、酢酸イオン(CH3COO−)の濃度に基づいて氷酢酸及び無水酢酸ナトリウムの重量がA剤の組成薬剤として算出される。具体的には、酢酸イオンの濃度の50%が氷酢酸分の酢酸イオン濃度とされ、残りの50%が無水酢酸ナトリウム分の酢酸イオン濃度とされる。そして、氷酢酸分の酢酸イオン濃度に対して氷酢酸の分子量が乗算され、その乗算結果に対して1000が除算されて単位変換され、その結果に対して必要な透析液量が乗算される。例えば、図12に示す例の場合、酢酸イオンの濃度(4mEq/L)÷2×氷酢酸の分子量(82.03g/mol)÷1000×必要な透析液量(120L)が演算され、氷酢酸量の重量(19.7g)が算出される。なお、無水酢酸ナトリウムの算出方法は、氷酢酸の重量の算出方法と同じである。
また、ナトリウムの濃度に基づいて塩化ナトリウムの重量がA剤の組成薬剤として算出される。具体的には、ナトリウムの濃度から、炭酸水素ナトリウム分のナトリウムイオン及び無水酢酸ナトリウム分のナトリウムイオンが減算され、その減算結果に対して塩化ナトリウムの分子量が乗算され、その乗算結果に対して1000が除算されて単位変換され、その結果に対して必要な透析液量が乗算される。例えば、図12に示す例の場合、ナトリウムの濃度(140mEq/L)−炭酸水素ナトリウム分のナトリウムイオン(27mEq/L)−無水酢酸ナトリウム分のナトリウムイオン(2mEq/L)が演算される。そして、この演算結果(111mEq/L)×塩化ナトリウムの分子量(58.44g/mol)÷1000×必要な透析液量(120L)が演算され、塩化ナトリウムの重量(778.4g)が算出される。
薬剤選定部23Aは、上述のようにして濃厚液に含有させるべきA剤の組成薬剤の重量を算出した場合、ロボットアーム10を制御して、薬剤混合スプーン15の容器部15AでA剤を調合する。
具体的に薬剤選定部23Aは、薬剤混合スプーン15に設けられる重量感知センサからの重量データに示される値が算出した重量になるまで、A剤の組成薬剤それぞれを所定の順序で対応する薬剤カセット19から薬剤混合スプーン15の容器部15Aに投入させる。このようにして薬剤混合スプーン15の容器部15Aで調合されたA剤は、薬剤混合部23BによってA剤用漏斗34Aに投入される。
また薬剤選定部23Aは、上述のようにして濃厚液に含有させるべきB剤の組成薬剤の重量を算出した場合、ロボットアーム10を制御して、薬剤混合スプーン15の容器部15AでB剤を調合する。
具体的に薬剤選定部23Aは、薬剤混合スプーン15に設けられる重量感知センサからの重量データに示される値が算出した重量になるまで、B剤の組成薬剤である炭酸水素ナトリウムを対応する薬剤カセット19から薬剤混合スプーン15の容器部15Aに投入させる。このようにして薬剤混合スプーン15の容器部分で調合されたB剤は、薬剤混合部23BによってB剤用漏斗34Bに投入される。
なお、薬剤混合スプーン15は、A剤の各組成薬剤を投入させた後とB剤の組成薬剤を投入させた後とで洗浄することを条件に、当該A剤とB剤とで共通のものを用いてもよく、当該A剤とB剤とで別々のものを用いてもよい。また、薬剤混合スプーン15は、組成薬剤を投入後に廃棄し、当該組成薬剤の投入を開始する度に新たなものを用いてもよい。
このように本実施形態の場合、粉末透析用剤を構成する成分である組成薬剤のイオン濃度がデータベースDBに登録される。この場合、コントローラ20は、各イオン濃度から組成薬剤の重量をそれぞれ算出し、当該算出した重量分の組成薬剤を重量感知センサから与えられるデータに基づいて調合するようになっている。このため、濃厚液を作成する医療従事者の負担をより軽減できるのみならず、組成薬剤のイオン濃度に対応する組成薬剤の重量の計算に関するヒューマンエラーを回避できる。
なお、上記第2実施形態では、薬剤混合スプーン15を用いて、所定量の調合されたA剤がA剤用漏斗34Aに投入されるとともに所定量の調合されたB剤がB剤用漏斗34Bに投入された。しかしながら、薬剤混合スプーン15を用いることなく直接的に、所定量のA剤の組成薬剤がA剤用漏斗34Aに投入されるとともに所定量のB剤の組成薬剤がB剤用漏斗34Bに投入されてもよい。具体的には、例えば、薬剤カセット19とA剤用漏斗34Aとの間、及び、当該薬剤カセット19とB剤用漏斗34Bとの間が個別のチューブ等で連結され、当該薬剤カセット19に重量感知センサが設けられた構成とすることで実現可能である。
また、上記第1実施形態と第2実施形態とが組み合わされていてもよい。具体的には、例えば、第1実施形態の薬剤棚17と第2実施形態の薬剤カセット19とがそれぞれ薬剤選定エリアAR1に設置された状態とする。そして、薬剤選定部23Aは、データベースDBの使用薬剤に表示される内容に応じて第1モードと第2モードとを切り替えるようにする。第1モードでは、上記第1実施形態で上述したように、薬剤瓶18に入れられる粉末透析用剤がA剤用漏斗34A又はB剤用漏斗34Bに投入される。第2モードでは、上記第2実施形態で上述したように、粉末透析用剤における組成薬剤のイオン濃度に基づいて薬剤カセット19に入れられる粉末透析用剤が調合された後にA剤用漏斗34A又はB剤用漏斗34Bに投入される。このようにすれば、既存の粉末透析用剤であっても処方に応じて粉末透析用剤を調合する場合であっても濃厚液が運搬可能となる。
(3)変形例
なお、上記実施形態では、濃厚液が濃厚液パック41に導入された状態で、移送器40A,40Bが濃厚液パック41を透析用装置4A、4B……又は4Fに移送した。しかしながら、溶解装置が移送器を兼ねていてもよい。例えば、溶解装置における混合機30のA剤タンク31A及びB剤タンクに濃厚液が貯留されている状態で、溶解装置のロボットアーム10が混合機30を透析用装置4A、4B……又は4Fに移送する。このように、溶解装置が移送器を兼ねる場合には、当該溶解装置自体が移送することになるので物理的な移送器40A,40Bは省略される。
また、上記実施形態では、溶解装置がロボットアーム10、混合機30、撹拌機及び濃厚液導入器44A,44Bの構成要素により構成された。しかしながら、溶解装置は、粉末透析用剤をRO水に溶解して濃厚液を調整するものであれば、上記実施形態の構成要素以外の構成要素により構成されていてもよい。