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JP6798435B2 - ラテックスの製造方法、並びに前記ラテックスを含む被覆材及び微粒子の製造方法 - Google Patents
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JP6798435B2 - ラテックスの製造方法、並びに前記ラテックスを含む被覆材及び微粒子の製造方法 - Google Patents

ラテックスの製造方法、並びに前記ラテックスを含む被覆材及び微粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低分子量の重合体及び/又はマクロモノマーを含むラテックスの製造方法に関する。
近年、自動車、建築物、家電製品等の外装材や内装材の塗装工程において、揮発性有機化合物の排出量を低減するとの要求が一層高まっている。それを実現するための一つの手段としては、有機溶剤系塗料を水系塗料(被覆材)に代替する取り組みが進められている。しかし、水系塗料では、塗膜の耐水性及び外観等が不十分になりやすい。そのため、高い性能レベルが要求される自動車用外装材等の分野では、現状では水系塗料への代替が進んでいない。
塗膜の耐水性及び外観等には、塗膜を形成する重合体を低分子量とすることが重要である。一般に、乳化重合においては、メルカプタン等の連鎖移動剤を用いることにより、低分子量の重合体を含むラテックス(分散液)が得られることが知られている。しかし、このラテックスを用いて形成される塗膜は、連鎖移動剤に起因する耐候性の低下や臭気の問題がある。
エチレン性不飽和単量体をラジカル重合させる際の連鎖移動剤としては、重合体の低分子量化、重合体粒子の粒径の微細化等の効果に優れることから、コバルト錯体触媒を用いた触媒的連鎖移動重合法(Catalytic Chain Transfer Polymerization:CCTP)が注目されており、触媒的連鎖移動重合法を乳化重合に適用した例がある(例えば、特許文献1、2)。
一方、ラテックス製造のための乳化重合においては、多くの場合アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又はノニオン−アニオン混合界面活性剤が使用される。アニオン界面活性剤は一般に単量体に対する適応範囲が広く、たいていの単量体の乳化重合反応を安定に進行させる(非特許文献1)。工業的にもラテックス製造のための乳化重合では、アニオン性界面活性剤が使用されることが多い。
特表平10−508886号公報 特開2002−212210号公報
(株)高分子刊行会発行「高分子ラテックスの化学」36頁
しかし、特許文献1、2のような連鎖移動剤としてコバルト錯体を用いた乳化重合法では、重合中に凝集物が多量に発生するという課題があった。凝集物が多いとラテックスの収率が低下してしまう。また、多量の凝集物を含んだラテックスは、被覆材として用いることができない。また、該ラテックスから重合体微粒子を回収する際の収率も低くなり、該ラテックスを共重合等の次反応に用いる場合に、均一な組成の共重合体が得にくいという課題もあった。
本発明は、触媒的連鎖移動重合法を乳化重合法に適用する際の凝集物の発生を抑制し、高い収率を確保できるラテックス及び重合体微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]連鎖移動剤、重合開始剤及び界面活性剤の存在下、エチレン性不飽和単量体(a)を乳化重合させて得られる重合体(A)を含むラテックスを製造する方法であって、前記連鎖移動剤が下式(1)で表されるコバルト錯体(X)を含み、前記界面活性剤がノニオン性界面活性剤を85質量%以上含む、ラテックスの製造方法。
Figure 0006798435
(ただし、前記式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、X〜Xは、それぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基又はアリール基である。)
[2]前記重合開始剤の20℃での水への溶解度が0.1g/100g−HO以上である、[1]に記載のラテックスの製造方法。
[3]重合体(A)がマクロモノマーを含む、[1]又は[2]に記載のラテックスの製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のラテックスの製造方法によりラテックスを得て、該ラテックスを含む被覆材を得る、被覆材の製造方法。
[5][1]〜[3]のいずれかに記載のラテックスの製造方法によりラテックスを得て、該ラテックスの固形分を凝固もしくは噴霧乾燥して重合体微粒子を得る、重合体微粒子の製造方法。
本発明のラテックスの製造方法によれば、触媒的連鎖移動重合法を適用した乳化重合中の凝集物の発生を抑制し、高い収率を確保できる。
本発明の被覆材の製造方法によれば、ラテックス中の凝集物量が低減されているため、外観に優れた被覆材が得られる。
本発明の重合体微粒子の製造方法によれば、ラテックス中の凝集物量が低減されているため、重合体微粒子の収率が高い。
本明細書では、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。他の化合物についても同様であり、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」を意味する。「(メタ)アクリロニトリル」は、「アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリル」を意味する。「(メタ)アクリルアミド」は、「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を意味する。
[ラテックスの製造方法]
本発明のラテックスの製造方法は、連鎖移動剤、重合開始剤及び界面活性剤の存在下、エチレン性不飽和単量体(a)を乳化重合させて得られる重合体(A)を含むラテックスを製造する方法であって、連鎖移動剤が後述のコバルト錯体(X)を含み、界面活性剤がノニオン性界面活性剤を85質量%以上含む方法である。
(エチレン性不飽和単量体(a))
本発明の製造方法で用いるエチレン性不飽和単量体(a)は、特に限定されず、必要に応じて各種の単量体を使用でき、例えば、後述の(メタ)アクリル酸エステル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基含有ビニル系単量体、酸無水物基含有ビニル系単量体、エポキシ基含有ビニル系単量体、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミド基含有ビニル系単量体、単官能ビニル系単量体、多官能性ビニル系単量体等が挙げられる。
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基含有ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルコハク酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル等が挙げられる。
酸無水物基含有ビニル系単量体としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
エポキシ基含有ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル等が挙げられる。
アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミド基含有ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等が挙げられる。
単官能ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
多官能性ビニル系単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
エチレン性不飽和単量体(a)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン性不飽和単量体(a)としては、コバルト錯体(X)による連鎖移動の起こりやすさから、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレートがさらに好ましく、メチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
また、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中にエチレン性不飽和結合を有する反応性界面活性剤が含まれる場合、該反応性界面活性剤はエチレン性不飽和単量体(a)とともに重合して重合体(A)を構成する。エチレン性不飽和単量体(a)とともに重合し得る反応性界面活性としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両イオン性等の各種反応性界面活性剤が挙げられる。
本発明においては、反応性界面活性剤には界面活性を有する界面活性剤であり、エチレン性不飽和単量体(a)に反応性界面活性剤は含まれないものとする。
(連鎖移動剤)
連鎖移動剤は、下式(1)で表されるコバルト錯体(X)を含む。
Figure 0006798435
ただし、式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、X〜Xは、それぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基又はアリール基である。
〜Rのアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。R〜Rのアルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましい。
〜Rのシクロアルキル基の炭素数は、3〜11が好ましく、3〜6がより好ましい。
〜Rのアリール基の炭素数は、6〜14が好ましく、6〜11がより好ましい。
〜Rとしては、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、フェニル基、メチルフェニル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
〜Rは、コバルト錯体(X)の水への溶解度や安定性を調整するために適宜選択される。メチル基やエチル基の場合はわずかに水への溶解性を有するコバルト錯体(X)が得られ、フェニル基やメチルフェニル基の場合は水への溶解性がほとんど無いコバルト錯体(X)が得られる。
〜Xのアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。X〜Xのアルコキシ基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましい。
〜Xのアリールオキシ基の炭素数は、6〜14が好ましく、6〜11がより好ましい。
〜Xのアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。X〜Xのアルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましい。
〜Xのアリール基の炭素数は、6〜14が好ましく、6〜11がより好ましい。
〜Xとしては、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
コバルト錯体(X)としては、例えば、特許第3587530号公報、特公平6−23209号公報、特公平7−35411号公報、米国特許第45269945号明細書、米国特許第4694054号明細書、米国特許第4837326号明細書、米国特許第4886861号明細書、米国特許第5324879号明細書、国際公開第1995/17435号、特表平9−510499号公報等に記載されているものが挙げられる。
コバルト錯体(X)の具体例としては、ビス(ボロンジフルオロジメチルジオキシイミノシロヘキサン)コバルト(II)、ビス(ボロンジフルオロジメチルグリオキシメイト)コバルト(II)、ビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシメイト)コバルト(II)、ビシナルイミノヒドロキシイミノ化合物のコバルト(II)錯体、テトラアザテトラアルキルシクロテトラデカテトラエンのコバルト(II)錯体、N,N’−ビス(サリチリデン)エチレンジアミノコバルト(II)錯体、ジアルキルジアザジオキソジアルキルドデカジエンのコバルト(II)錯体、コバルト(II)ポルフィリン錯体等が挙げられる。一般的に、水存在下での安定性が高く、且つ連鎖移動効果が高いことから、ビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシメイト)コバルト(II)(R〜R:フェニル基、X〜X:フッ素原子)が好ましい。
コバルト錯体(X)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
連鎖移動剤としては、コバルト錯体(X)のみを使用することが好ましい。連鎖移動剤としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、コバルト錯体(X)に加えて、コバルト錯体(X)以外の他の連鎖移動剤(Y)を使用してもよい。他の連鎖移動剤(Y)としては、特に限定されず、例えば、メルカプタン類、水素、αメチルスチレンダイマー、テルぺノイド類等が挙げられる。他の連鎖移動剤(Y)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
連鎖移動剤の使用量は、特に制限されないが、コバルト錯体(X)の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)100質量部に対して、0.001〜0.05質量部が好ましく、0.002〜0.035質量部がより好ましく、0.002〜0.02質量部がさらに好ましい。コバルト錯体(X)の使用量が下限値以上であれば、重合体(A)を低分子量化する効果が充分に得られやすい。コバルト錯体(X)の使用量が上限値以下であれば、反応時間をより短くでき、また重合体が着色しづらい。
なお、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中に反応性界面活性剤が含まれる場合、コバルト錯体(X)の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)と反応性界面活性剤との合計量100質量部に対して、前記範囲となるようにすることが好ましい。
コバルト錯体(X)に加えて、コバルト錯体(X)以外の他の連鎖移動剤(Y)を使用する場合、他の連鎖移動剤(Y)の使用量は特に制限されないが、エチレン性不飽和単量体(a)100質量部に対して、0.0001〜1.0質量部が好ましく、0.01〜0.6質量部がより好ましく、0.05〜0.3質量部がさらに好ましい。他の連鎖移動剤(Y)の使用量が下限値以上であれば、重合体(A)を低分子量化する効果が充分に得られやすい。他の連鎖移動剤(Y)の使用量が上限値以下であれば、反応時間をより短くでき、また重合体が着色しづらい。
なお、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中に反応性界面活性剤が含まれる場合、他の連鎖移動剤(Y)の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)と反応性界面活性剤との合計量100質量部に対して、前記範囲となるようにすることが好ましい。
使用する連鎖移動剤の総質量に対するコバルト錯体(X)の質量割合は、コバルト錯体(X)による効果が得られやすい点から、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
(重合開始剤)
重合開始剤は、乳化重合で一般に使用されている重合開始剤であれば特に制限されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、キュメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジアシルパーオキサイド等の有機過酸化物類、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、和光純薬工業(株)製)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレックアシッド)(ACVA、大塚化学(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](VA−061、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](VA−086、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロリド(VA−044、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドレート(VA−046B、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロリド(V−50、和光純薬工業(株)製)等のアゾ化合物類等が挙げられる。水への溶解性が高い点から、過硫酸塩類、有機過酸化物類を使用することが好ましく、過硫酸塩類を使用することがより好ましい。重合開始剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、水への溶解度が高いものが好ましい。重合開始剤の20℃での水への溶解度は、0.1g/100g−HO以上が好ましく、0.5g/100g−HO以上がより好ましく、3.0g/100g−HO以上がさらに好ましい。
水への溶解度が0.1g/100g−HO以上の重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、キュメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](VA−061、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](VA−086、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロリド(VA−044、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドレート(VA−046B、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロリド(V−50、和光純薬工業(株)製)等のアゾ化合物類等が挙げられる。特に水への溶解度が高いことから、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロリド(VA−044、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドレート(VA−046B、和光純薬工業(株)製)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロリド(V−50、和光純薬工業(株)製)が好ましい。
重合開始剤の使用量は特に制限されないが、重合が進行しやすく、反応制御が容易で、凝集物量を低減しやすく、重合体(A)を低分子量化しやすい点から、エチレン性不飽和単量体(a)100質量部に対して、0.0001〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましく、0.5〜2質量部がさらに好ましい。重合開始剤の使用量が0.0001質量部以上であることで重合時の凝集物生成を抑制でき、10質量部以下であることで原料コストを抑制できる。また、重合開始剤の量が多いほど、凝集物量が減少する傾向となる。
なお、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中に反応性界面活性剤が含まれる場合、重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)と反応性界面活性剤との合計量100質量部に対して、前記範囲となるようにすることが好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤を含む。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。また、界面活性剤成分中にエチレン性不飽和結合を有する、反応性のノニオン性界面活性剤も使用できる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルについては、例えば、エマルゲン1135S−70(商品名、花王(株)製)、エマルゲン1118S−70(商品名、花王(株)製)、エマルゲン1150S−60(商品名、花王(株)製)、エマルゲン350(商品名、花王(株)製)等として入手できる。
エチレン性不飽和結合を有する反応性のノニオン性界面活性剤としては、例えば、エチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、アリルオキシポリオキシエチレン等が挙げられる。エチレンオキシド変性(メタ)アクリレートのうち、アルコキシ化2−フェノキシエチルアクリレートについては、サートマーCD9087(商品名、サートマー社製)として入手できる。また、アリルオキシポリオキシエチレンについては、アデカリアソープER−30(商品名、(株)ADEKA製)等として入手できる。
ノニオン性界面活性剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤を含む必要があるが、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、ノニオン性界面活性剤に加えて、ノニオン性界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用してもよい。他の界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。他の界面活性剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
使用する界面活性剤の総質量に対するノニオン性界面活性剤の質量割合は、85質量%以上が好ましく、92質量%以上がより好ましく、97質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上が特に好ましい。ノニオン性界面活性剤の質量割合が高いほど重合時の凝集物生成が抑制可能である。
界面活性剤の使用量(固形分)は特に限定されないが、エチレン性不飽和単量体(a)100質量部に対して、0.001〜20質量部が好ましく、0.002〜5質量部がより好ましく、0.01〜2.5質量部がさらに好ましい。界面活性剤の使用量が下限値以上であれば、重合安定性、及びラテックスの貯蔵安定性が向上する。界面活性剤の使用量が上限値以下であれば、ラテックスを被覆材に用いる際の安定性を維持しやすい。さらに、ラテックスから回収した重合体微粒子の安定性を維持しやすい。
なお、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中に反応性界面活性剤が含まれる場合、界面活性剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)と反応性界面活性剤との合計量100質量部に対して、前記範囲となるようにすることが好ましい。
(乳化重合)
本発明でのエチレン性不飽和単量体(a)の乳化重合には、ミニエマルション重合やマイクロエマルション重合等の、乳化剤の存在下で単量体を重合する、あらゆる乳化重合が含まれる。乳化重合の方法としては、シード重合、一括重合、滴下重合、多段重合等、目的に応じて様々な方法を用いることができる。
乳化重合反応液には、コバルト錯体(X)を含む連鎖移動剤、重合開始剤、ノニオン性界面活性剤を含む界面活性剤、エチレン性不飽和単量体(a)、及び、水の他、公知の重合添加剤等を使用できる。
反応液の調製方法としては、特に限定されず、例えば、以下の方法(α)〜(γ)が挙げられる。
(α)重合開始剤を含む水中に、連鎖移動剤を含むエチレン性不飽和単量体(a)を仕込んだ後、界面活性剤を投入する方法。
(β)重合開始剤を含む水中に界面活性剤を仕込んだ後、連鎖移動剤を含むエチレン性不飽和単量体(a)を投入する方法。
(γ)連鎖移動剤を含むエチレン性不飽和単量体(a)中に界面活性剤を仕込んだ後、重合開始剤を含む水を投入する方法。
反応液を調製するための混合装置としては、撹拌翼を備えた撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー等の各種強制乳化装置、膜乳化装置等が挙げられる。
調製する反応液しては、W/O型(Water in Oil型、油中水滴型)、O/W型(Oil in Water型、水中油滴型)のいずれの分散構造でもよいが、特に水中にエチレン性不飽和単量体(a)を含む油滴が分散したO/W型であることが好ましい。
反応液中の水の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)100質量部に対して、10〜900質量部が好ましく、100〜400質量部がより好ましい。水の使用量が下限値以上であれば、乳化重合の安定性を維持しやすい。水の使用量が上限値以下であれば、固形分濃度の高いラテックスが得られやすく、重合体微粒子を効率的に回収できる。
なお、本発明の製造方法で用いる界面活性剤成分中に反応性界面活性剤が含まれる場合、水の使用量は、エチレン性不飽和単量体(a)と反応性界面活性剤との合計量100質量部に対して、前記範囲となるようにすることが好ましい。
重合温度は、適宜設定でき、50〜130℃が好ましく、60〜85℃がより好ましく、60〜74℃がさらに好ましい。重合温度が高いほど反応時間を短くできる。重合温度が低いほど凝集物量を低減しやすい。
本発明のラテックスの製造方法では、重合体(A)がマクロモノマーを含むラテックスを製造してもよい。マクロモノマーとは、重合可能な官能基を持った重合体であり、別名マクロマーとも呼ばれるものである。すなわち、本発明のラテックスの製造方法では、末端不飽和構造を有する重合体(A)を含むラテックスを製造してもよい。これにより得られるマクロモノマーを含む重合体(A)は、広範囲の用途に使用可能である。
例えば、エチレン性不飽和単量体(a)としてα−メチルビニルモノマー(CH=C(CH)Z)を用いてラテックスを製造した場合、形成される重合体(A)は式(2)で表される末端基を有する。
Figure 0006798435
本発明のラテックスの製造方法では、ノニオン性界面活性剤を多く含む界面活性剤を用いることで、乳化重合におけるミセル反応場及び単量体油滴表面のイオン基の量が少なく、ミセル反応場と単量体油滴との衝突が起こりやすいことが予測される。そのため、単量体油滴からミセル反応場へのコバルト錯体(X)の移動が効率的に起こり、ミセル反応場中でコバルト錯体(X)による触媒的連鎖移動重合が効率的に生じると考えられる。その結果、単量体油滴中でのコバルト錯体(X)による触媒的連鎖移動重合により低分子量オリゴマーが生じることが抑制され、乳化重合時に凝集物が少ないと考えられる。
[被覆材]
本発明のラテックスの製造方法により得られるラテックスは被覆材に好適に用いられる。本発明の製造方法で得られるラテックスは凝集物が少ないため、被覆材の原料として用いることで、外観に優れた被覆材が得られる。
被覆材には、必要に応じて、各種顔料、消泡剤、顔料分散剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、スリップ剤、防腐剤等を配合してもよい。また、被覆材には、必要に応じて、他のエマルション樹脂、水溶性樹脂、粘性制御剤、メラミン類等の硬化剤を配合してもよい。
被覆材の固形分は、主成分であるラテックス及び各種界面活性剤、添加剤等で形成され、例えば、20〜80質量%とすることができる。
本発明の製造方法で得られる被覆材は、セメントモルタル、スレート板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート、金属、ガラス、磁器タイル、アスファルト、木材、防水ゴム材、プラスチック、珪酸カルシウム基材等の各種素材の表面仕上げ被覆材として有用であり、特に建築物、土木構造物等の躯体保護用被覆材として有用である。
被覆材を各種基材の表面に塗装する方法としては、例えば、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアナイフコート法、刷毛塗り法、ディッピング法、フローコート法等の各種の塗装法が選択できる。
[重合体微粒子]
本発明のラテックスの製造方法により得られるラテックスの固形分を凝固もしくは噴霧乾燥することで、重合体(A)からなる重合体微粒子が得られる。本発明の製造方法で得られるラテックスは凝集物が少ないため、ラテックス固形分から重合体微粒子を収率良く回収できる。
固形分の凝固方法としては、公知の方法を用いることができ、以下の方法が好ましい。ラテックスを凝固剤の水溶液と接触させて凝固させた後、重合体(A)に対する質量比で1〜100倍程度の水でこれを洗浄し、ろ別等の脱水処理により湿潤状態の粉体とする。次いで、この湿潤状態の粉体を、圧搾脱水機や流動乾燥機等の熱風乾燥機で乾燥させて重合体微粒子を得る。乾燥温度及び乾燥時間は重合体(A)の種類によって適宜決定できる。
噴霧乾燥としては、例えば、以下の方法が挙げられる。噴霧乾燥機を用いて、乾燥用ガス(熱風)中にラテックスを噴霧(微細化)することにより、重合体(A)を重合体微粒子として回収する。
噴霧乾燥機としては、公知の噴霧乾燥機を用いることができ、小試験的なスケールから工業的スケールまで、いずれの容量の乾燥機でも用いることができる。噴霧乾燥機としては、例えば、乾燥に用いる乾燥用ガスを循環して用いる方式の循環式噴霧乾燥機が挙げられる。該循環式噴霧乾燥機は、従来の噴霧乾燥と比べて乾燥機から排出される排ガス量を低減でき、また、循環ガスに含有される揮発成分を回収することが容易であるため、重合体微粒子の回収に適している。
噴霧乾燥機によるラテックスの噴霧方式は、圧力ノズル式、2流体ノズル式、加圧2流体ノズル式等のいずれの方式でもよい。乾燥用ガスの温度は、120〜250℃が好ましい。
本発明においては、さらに、回収した重合体(A)の重合体微粒子の乾燥を流動乾燥等により行なってもよい。
ラテックスから回収された重合体微粒子は、必要に応じて一般の配合剤が添加され、押出成形法、射出成形法、真空成形法、ブロー成形法、圧縮成形法等の方法により各種樹脂成形体に成形される。
[マクロモノマー共重合体]
本発明のラテックスの製造方法により得られたラテックス中の重合体(A)がマクロモノマーを含む場合、エチレン性不飽和単量体(b)と共重合させてマクロモノマー共重合体を得ることができる。本発明の製造方法で得られたラテックスは、ラテックス中の凝集物が少ないため、マクロモノマーを含む重合体(A)とエチレン性不飽和単量体(b)の共重合組成を均一にしやすく、マクロモノマー共重合体を容易に製造できる。
共重合の方法は、特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の各種の方法を用いることができる。重合発熱の制御が容易で生産性に優れることから、懸濁重合又は乳化重合のような水系重合が好ましく、マクロモノマーを含むラテックスを用いることから、乳化重合がより好ましい。
エチレン性不飽和単量体(b)としては、マクロモノマーを含む重合体(A)と共重合可能なものであればよく、各種の単量体を適宜使用できる。エチレン性不飽和単量体(b)としては、例えば、エチレン性不飽和単量体(a)で挙げたものと同じものが挙げられる。エチレン性不飽和単量体(b)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
マクロモノマー共重合体は、マクロモノマーに由来する単位とエチレン性不飽和単量体(b)に由来する単位を有するブロック共重合体であってもよく、側鎖にマクロモノマーに由来する単位を有する、エチレン性不飽和単量体(b)のグラフト共重合体であってもよい。
マクロモノマー共重合体には、マクロモノマー単位のみを有する重合体、エチレン性不飽和単量体(b)のみからなる重合体、未反応のマクロモノマー、未反応のエチレン性不飽和単量体(b)からなる群から選ばれる1種以上が含まれていてもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。なお、以下の記載において「部」は「質量部」を表す。
[測定方法]
1.収率
各例で得た正常なラテックスの固形分濃度を測定し、収率(%)を下式(3)〜(5)から算出した。なお、正常なラテックスとは、正味の質量を意味し、重合中に重合装置に付着した凝集物や、100メッシュのステンレスメッシュによる濾過で除去された凝集物等を除いたものである。
収率(%)=A/B×100 ・・・(3)
A=M/M×100 ・・・(4)
B=M/M×100 ・・・(5)
ただし、式(3)中、Aは正常なラテックスの固形分濃度(質量%)であり、Bは反応液中の仕込みの単量体濃度(質量%)である。また、式(4)中、Mは正常なラテックスを窒素雰囲気下120℃で2時間乾燥させた後の残渣の質量(g)であり、Mは乾燥前の正常なラテックスの質量(g)である。式(5)中、Mは仕込みの単量体質量(g)であり、Mは仕込みの反応液全体の質量(g)である。
2.凝集物量
重合反応後のラテックスを100メッシュのステンレスメッシュを用いて濾過し、凝集物を回収した。回収した凝集物を常圧、25℃で12時間乾燥させた後に質量を測定し、仕込みの単量体質量を100部としたとき割合(部)を凝集物量とした。ただし、重合反応後の反応装置内に凝集物が多く付着し、ステンレスメッシュで回収できた凝集物よりも多い場合、及び、重合反応後の反応装置内に未反応の単量体が多く、粘性のあるシラップ状のものが重合装置の底に溜まり正常なラテックスの回収率が低い場合(収率10%未満)は、「測定不可」とした。
3.数平均分子量(Mn)質量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
重合体のMw及びMnは、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
サンプル調整:100メッシュのステンレスメッシュを用いた濾過により得た正常なラテックスを、窒素雰囲気下、120℃で2時間乾燥させた後、テトラヒドロフラン(和光純薬工業(株)製、和光一級、安定剤2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール(ジブチルヒドロキシトルエン)(BHT)約0.03%含有)に0.2質量%となるように溶解した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER H−H(4.6mmφ×35mm、東ソー(株)製)と2本のTSK−GEL SUPER HM−H(6.0mmφ×150mm、東ソー(株)製)を直列に接続した。
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
Mw及びMnは、American Polymer Standards Corporation製のポリメタクリル酸メチル(Mp(ピークトップ分子量)=2,100,000、1,100,000、600,000、300,000、122,300、51,000、35,000、11,800、4,900及び1,950の10種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
[製造例1]
撹拌装置を備えた合成装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物1.00g、ジフェニルグリオキシム1.93g、及びあらかじめ窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル80mLを入れ、室温で30分間撹拌した。次いで、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体10mLを加え、さらに6時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾物をジエチルエーテルで洗浄し、15時間真空乾燥して、赤褐色固体であるコバルト錯体(X−1)(ビス(ボロンジフルオロジフェニルグリオキシメイト)コバルト(II)、後記式(1)中、R〜R:フェニル基、X〜X:フッ素原子)を2.12g得た。
Figure 0006798435
[実施例1]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、以下に示す原料(イ)を入れて200rpmで撹拌し、均一な水溶液とした。次に撹拌を行いながら、予め混合しておいた以下に示す原料(ロ)を加え、30分間撹拌を実施して乳化液を調製した。次いで撹拌を行いながら、以下に示す原料(ハ)を加え、200rpmで撹拌しながら窒素置換し、70℃に昇温して約3時間重合反応を継続させた。反応の経過中、重合装置内を窒素雰囲気下に保った。その後、反応液を40℃に冷却してラテックス(I−1)を得た。
原料(イ):
脱イオン水 385.00部
エマルゲン1135S−70 1.43部(固形分として1.00部)
原料(ロ):
メチルメタクリレート 100.00部
コバルト錯体(X−1) 0.01部
原料(ハ):
脱イオン水 13.00部
過硫酸カリウム 0.80部
[実施例2〜9、比較例1〜5、参考例1]
重合開始剤、界面活性剤の種類及び添加量、重合温度を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてラテックス(I−2)〜(I−15)を得た。
各例の評価結果を表1に示す。
Figure 0006798435
なお、表1中の記号は以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート(アクリエステルM、三菱レイヨン(株)製)
KPS:過硫酸カリウム(20℃での水への溶解度:5.2g/100g−HO、和光純薬工業(株)製、和光一級)
ACVA:4,4’−アゾビス(4−シアノバレックアシッド)(20℃での水への溶解度:水に不溶(0.1g未満/100g−HO)、大塚化学(株)製)
1135S−70:商品名「エマルゲン1135S−70」(ノニオン性界面活性剤、固形分70質量%、花王(株)製)
1118S−70:商品名「エマルゲン1118S−70」(ノニオン性界面活性剤、固形分70質量%、花王(株)製)
1150S−60:商品名「エマルゲン1150S−60」(ノニオン性界面活性剤、固形分60質量%、花王(株)製)
350:商品名「エマルゲン350」(ノニオン性界面活性剤、花王(株)製)
G−15:商品名「ネオペレックスG−15」(アニオン性界面活性剤、固形分16質量%、花王(株)製)
本発明の製造方法でラテックスを製造した実施例1〜9では、収率が高く、得られたラテックス中の凝集物量が少なかった。
これに対し、界面活性剤に占めるノニオン性界面活性剤の割合が85質量%未満である比較例1〜5では、同量のコバルト錯体を使用した実施例1〜9と比較して、凝集物量が多く、収率が低かった。
重合開始剤として水溶性の低いアゾ開始剤を使用した参考例1では、乳化重合が適切に進行せず、粘性のあるシラップ状のものが重合装置の底に溜まり、ラテックスの収率が低かった。

Claims (5)

  1. 連鎖移動剤、重合開始剤及び界面活性剤の存在下、エチレン性不飽和単量体(a)を乳化重合させて得られる重合体(A)を含むラテックスを製造する方法であって、
    前記連鎖移動剤が下式(1)で表されるコバルト錯体(X)を含み、
    前記界面活性剤がノニオン性界面活性剤を85質量%以上含む、ラテックスの製造方法。
    Figure 0006798435
    (ただし、前記式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、X〜Xは、それぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基又はアリール基である。)
  2. 前記重合開始剤の20℃での水への溶解度が0.1g/100g−HO以上である、請求項1に記載のラテックスの製造方法。
  3. 重合体(A)がマクロモノマーを含む、請求項1又は2に記載のラテックスの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラテックスの製造方法によりラテックスを得て、該ラテックスを含む被覆材を得る、被覆材の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラテックスの製造方法によりラテックスを得て、該ラテックスの固形分を凝固もしくは噴霧乾燥して重合体微粒子を得る、重合体微粒子の製造方法。
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