JP6798437B2 - 電動車両 - Google Patents
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Description
本開示は、リチウムイオン電池を備える電動車両に関する。
国際公開第2010/005079号パンフレット(特許文献1)には、駆動輪に機械的に接続されるモータジェネレータと、モータジェネレータに電気的に接続されるリチウムイオン電池と、制御装置とを備えるハイブリッド車両が開示されている。このハイブリッド車両においては、リチウムイオン電池の負極における金属リチウムの析出を抑制するために、モータジェネレータの回生量が制限される。具体的には、ハイブリッド車両に搭載される制御装置は、リチウムイオン電池の入出力電流の履歴に基づいて、リチウムイオン電池の負極における金属リチウムの析出を抑制可能な充電電流の最大値を許容充電電流として算出する。そして、制御装置は、リチウムイオン電池の充電電流が許容充電電流を超えた場合には、モータジェネレータの回生量を制限して充電電流を許容充電電流未満に低下させる。これにより、リチウムイオン電池の負極における金属リチウムの析出が抑制される。
しかしながら、特許文献1に開示されたハイブリッド車両においては、モータジェネレータの回生電力を十分に回収できない可能性がある。すなわち、たとえば車両が長い下り坂を走行する場合には長期間に亘ってモータジェネレータが回生状態となるが、この期間において充電を継続したまま金属リチウムの析出を抑制するためには許容充電電流の大きさをかなり小さい値に低下させる必要があり、その結果、モータジェネレータの回生が過剰に制限されて、モータジェネレータの回生電力を十分に回収できなくなることが懸念される。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、リチウムイオン電池の負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、モータジェネレータの回生の過剰な制限を回避することである。
本開示による電動車両は、駆動輪に機械的に接続されるモータジェネレータと、モータジェネレータに電気的に接続されるリチウムイオン電池と、電動車両の補機を作動するための電力を蓄える補機電池と、リチウムイオン電池と補機電池との間で電圧変換を行なう変換装置と、リチウムイオン電池の充電電流の大きさが許容充電電流の大きさを超える場合にモータジェネレータの回生量を制限するように構成された制御装置とを備える。許容充電電流は、リチウムイオン電池の負極に金属リチウムが析出することを抑制可能な充電電流の最大値であって、リチウムイオン電池から放電される場合に増加される値である。制御装置は、充電電流の大きさが許容充電電流の大きさを超えておらず、かつ充電電流の大きさと許容充電電流の大きさとの差がしきい値未満である場合、変換装置を制御することによってリチウムイオン電池から補機電池へ一時的に放電させる。
上記構成によれば、充電電流の大きさが許容充電電流の大きさを超えておらず(すなわちモータジェネレータの回生量を制限しておらず)、かつ充電電流の大きさと許容充電電流の大きさとの差がしきい値未満である場合、リチウムイオン電池から補機電池へ一時的に放電される。この放電によって、モータジェネレータの回生量を制限する前に、許容充電電流の大きさ(金属リチウムが析出することを抑制可能な充電電流の最大値)を増加させて、充電電流の大きさが許容充電電流の大きさを超えないようにすることができる。その結果、リチウムイオン電池の負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、モータジェネレータの回生の過剰な制限を回避することができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[車両の構成]
図1は、本実施の形態による車両1の構成を概略的に示す図である。以下では、車両1がハイブリッド車両である場合について説明するが、本実施の形態による車両1は、ハイブリッド車両に限定されず、リチウムイオン電池を搭載した電動車両(電気自動車など)全般に適用可能である。
図1は、本実施の形態による車両1の構成を概略的に示す図である。以下では、車両1がハイブリッド車両である場合について説明するが、本実施の形態による車両1は、ハイブリッド車両に限定されず、リチウムイオン電池を搭載した電動車両(電気自動車など)全般に適用可能である。
車両1は、主バッテリ10と、監視ユニット20と、パワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)30と、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)41,42と、エンジン50と、動力分割装置60と、駆動軸70と、駆動輪80と、補機バッテリ90と、DC/DCコンバータ91と、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)100とを備える。
エンジン50は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギによって、クランクシャフトを回転させる駆動力を発生する。MG41,42は、発電機としても電動機としても機能する。
MG41は、主として、動力分割装置60を通じて伝達されるエンジン50の出力の一部を用いて発電する発電機として動作する。MG41が発電した電力は、PCU30を通じてMG42または主バッテリ10に供給される。
MG42は、主バッテリ10から供給される電力およびMG41の発電電力の少なくとも一方によって駆動される。MG42の駆動力は、駆動軸70に伝達される。また、車両1の減速時には、MG42は、駆動輪80の回転力により駆動されることによって回生発電を行なう。MG41,42の発電電力は、PCU30を通じて主バッテリ10に供給される。
主バッテリ10は、MG41,42を駆動するための電力を蓄える。主バッテリ10は、リチウムイオン二次電池であり、直列に接続された複数のセルを含む。監視ユニット20は、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23とを含む。電圧センサ21は、主バッテリ10の端子間電圧(以下「電圧VB」とも称する。)を検出する。電流センサ22は、主バッテリ10の充放電電流(以下「電流IB」とも称する。)を検出する。温度センサ23は、主バッテリ10の温度(以下「温度TB」とも称する。)を検出する。各センサは、検出結果を示す信号をECU100に出力する。なお、電流センサ22の出力は、主バッテリ10の充電時には負の値を示し、主バッテリ10の放電時には正の値を示す。
PCU30は、ECU100からのスイッチング指令に従って、主バッテリ10とMG41,42との間で双方向の電力変換を実行するように構成されている。PCU30は、MG41,42の状態をそれぞれ別々に制御可能に構成されており、たとえば、MG41を発電状態にしつつ、MG42を力行状態にすることができる。
補機バッテリ90は、車両1に搭載される補機を作動させるための電力を蓄え、必要に応じて各補機に電力を供給する。なお、補機には、ECU100、ヘッドライト、オーディオなど、低電圧(たとえば12V程度)で作動する電気機器全般が含まれる。補機バッテリ90の出力電圧は、補機の作動電圧(たとえば上述のように12V程度)に合わせられており、主バッテリ10の出力電圧(たとえば200V程度)よりも低い。
補機バッテリ90には、電圧センサ92および電流センサ93が設けられる。電圧センサ92は、補機バッテリ90の端子間電圧を検出する。電流センサ93は、補機バッテリ90の充放電電流を検出する。各センサは、検出結果を示す信号をECU100に出力する。なお、ECU100は、電圧センサ92および電流センサ93の検出結果から、補機バッテリ90のSOC(State Of Charge)を算出する。
DC/DCコンバータ91は、補機バッテリ90と主バッテリ10との間に設けられる。DC/DCコンバータ91は、主バッテリ10の出力電圧を降圧して補機バッテリ90に供給可能に構成される。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)と、入出力インターフェイスと、メモリとを含んで構成されている(いずれも図示せず)。ECU100は、各センサからの信号およびメモリに記憶された情報に基づいてエンジン50、PCU30およびDC/DCコンバータ91などを制御する。
たとえば、ECU100は、車速およびユーザによるアクセル操作量などに基づいて、主バッテリ10に要求される電流(以下「要求電流IBreq」ともいう)を算出する。そして、ECU100は、主バッテリ10の電流IBが要求電流IBreqとなるように、エンジン50、PCU30およびDC/DCコンバータ91などを制御する。
なお、本実施の形態では、要求電流IBreqが正の値である場合には「放電」が要求されていることを意味し、負の値である場合には「充電」が要求されていることを意味するものとする。たとえば要求電流IBreqが負の値である場合には、要求電流IBreqの符号を含めた値が小さいほど、すなわち要求電流IBreqの大きさ(絶対値)が大きいほど、主バッテリ10に要求される充電電流が大きいことを意味する。
[主バッテリの負極における金属リチウムの析出抑制]
上述のように、本実施の形態においては主バッテリ10としてリチウムイオン二次電池が採用されている。リチウムイオン二次電池においては、充電が継続されると、負極の電位が低下し、負極の電位がある基準電位(たとえば0V程度)まで低下すると負極の表面に金属リチウムが析出することが知られている。負極において金属リチウムが析出すると、リチウムイオン二次電池の性能は低下する。
上述のように、本実施の形態においては主バッテリ10としてリチウムイオン二次電池が採用されている。リチウムイオン二次電池においては、充電が継続されると、負極の電位が低下し、負極の電位がある基準電位(たとえば0V程度)まで低下すると負極の表面に金属リチウムが析出することが知られている。負極において金属リチウムが析出すると、リチウムイオン二次電池の性能は低下する。
そこで、本実施の形態によるECU100は、主バッテリ10の負極に金属リチウムが析出することを抑制するために、主バッテリ10に入力される電力を制限する。具体的には、ECU100は、以下の処理を行なう。
ECU100は、まず、主バッテリ10の充放電履歴に基づいて主バッテリ10の許容充電電流Ilimを算出する。許容充電電流Ilimとは、主バッテリ10の負極に金属リチウムが析出することを抑制可能な最大電流として設定される充電電流である。
そして、ECU100は、要求電流IBreqが負の値である場合(すなわち主バッテリ10を充電することが要求されている場合)において、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超える場合には、要求電流IBreqの大きさを許容充電電流Ilimの大きさ未満に制限する。その結果、MG42の回生量が制限され、実際の電流IBの大きさ(充電電流の大きさ)が許容充電電流Ilimの大きさ未満となる。これにより、主バッテリ10の負極における金属リチウムが析出することが抑制される。以下、金属リチウムの析出抑制のために行なわれる上記の一連の処理を「MG回生制限」とも記載する。
許容充電電流Ilimは、上述のように、主バッテリ10の充放電履歴に基づいて算出される。具体的には、ECU100は、主バッテリ10が充電される場合、主バッテリ10に充電される電力量(充電電力を充電継続時間で積算した値)が大きいほど許容充電電流Ilimの大きさを小さい値にする。また、ECU100は、主バッテリ10から放電される場合、主バッテリ10に放電される電力量(放電電力を放電継続時間で積算した値)が大きいほど許容充電電流Ilimの大きさを大きい値にする。
[瞬間放電]
上述のように、本実施の形態によるECU100は、要求電流IBreqが負の値である場合において、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超える場合には、要求電流IBreqの大きさを許容充電電流Ilimの大きさ未満に制限する「MG回生制限」を行なうことによって、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制する。
上述のように、本実施の形態によるECU100は、要求電流IBreqが負の値である場合において、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超える場合には、要求電流IBreqの大きさを許容充電電流Ilimの大きさ未満に制限する「MG回生制限」を行なうことによって、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制する。
しかしながら、上述したように許容充電電流Ilimの大きさは主バッテリ10に充電される電力量が大きいほど小さい値になるため、たとえば車両1が長い下り坂を走行する場合には、大きな充電電力が長期間継続し許容充電電流Ilimの大きさが0に向けて低下し続けるため、許容充電電流Ilimの大きさは非常に小さい値となる。その結果、MG42の回生が制限され過ぎてしまい、回生エネルギを十分に回収できないという問題が生じ得る。
そこで、本実施の形態によるECU100は、要求電流IBreqが負の値である場合(すなわち主バッテリ10を充電することが要求されている場合)において、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えておらず(すなわちMG回生制限が行なわれておらず)、かつ要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満である場合(すなわち要求電流IBreqが許容充電電流Ilimに近い場合)、DC/DCコンバータ91を制御することによって、主バッテリ10から補機バッテリ90へ瞬間的に放電させる「瞬間放電」を行なう。
具体的には、ECU100は、予め定められた短い時間(たとえば0.5秒程度)だけ、要求電流IBreqを正の大きな値(たとえば100アンペアを超える値)に設定することによって、瞬間放電を行なう。なお、瞬間放電が行なわれた後は、ECU100は、要求電流IBreqを車速およびアクセル操作量に基づく値に再び戻す。
図2は、ECU100によって瞬間放電が行なわれる場合の要求電流IBreqおよび許容充電電流Ilimの変化の一例を示す図である。図2において、横軸は時間を示し、縦軸の上段は電流の値を示し、縦軸の下段は補機バッテリ90のSOC(以下「補機SOC」ともいう)を示す。なお、上述したように、電流が正の値である場合には「放電」であることを意味し、負の値である場合には「充電」であることを意味する。
図2に示す例では、時刻t1の直前において、要求電流IBreqが負の値となる状態が継続しており、主バッテリ10の充電が継続されている。これにより、許容充電電流Ilimの大きさが0に向けて低下し続け、許容充電電流Ilimが要求電流IBreqに近づいている。
そして、時刻t1において、要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満になると、ECU100は、要求電流IBreqを短時間だけ正の大きな値に設定することによって上述の「瞬間放電」を行なう。この瞬間放電によって、MG回生制限が行なわれる前に、許容充電電流Ilimの大きさ(絶対値)を増加させることができる。そのため、瞬間放電後に要求電流IBreqが車速およびアクセル操作量に基づく負の値に戻されたとしても、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えることを回避することができる。その結果、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、MG42の回生の過剰な制限を回避することができる。
時刻t1において瞬間放電が行なわれることによって、補機SOCは、所定値S0から所定値S1に増加する。すなわち、瞬間放電によって主バッテリ10から出力された電力は、無駄に消費されるのではなく、補機バッテリ90に蓄えられる。
その後、再び充電が継続し、時刻t2において要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満になると、ECU100は再び「瞬間放電」を行なう。これにより、許容充電電流Ilimの大きさ(絶対値)が増加される。これにより、負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、MG42の回生の過剰な制限を回避することができる。
時刻t2において瞬間放電が行なわれることによって、補機SOCは、所定値S1から所定値S2に増加する。なお、所定値S2は、補機SOCの上限値Smax未満の値であるため、補機バッテリ90の過充電も生じない。
図3は、ECU100によって瞬間放電およびMG回生制限が行なわれる場合の要求電流IBreqおよび許容充電電流Ilimの変化の一例を示す図である。図3においても、図2と同様、横軸は時間を示し、縦軸の上段は電流の値を示し、縦軸の下段は補機SOCを示す。
図3に示す例では、時刻t11において、要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満になったことに伴なって、ECU100は「瞬間放電」を行なう。これにより、許容充電電流Ilimの大きさ(絶対値)が増加される。これにより、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えることが回避される。
時刻t11において瞬間放電が行なわれることによって、補機SOCは、所定値S11から上限値Smaxに近い値まで増加している。
その後の時刻t12においては、要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差が再びしきい値未満になっているが、補機SOCが上限値Smaxに近い値まで増加している状態(満充電状態に近い状態)である。このような状態で仮に「瞬間放電」が行なわれると、補機バッテリ90が過充電状態となることが懸念される。
そこで、ECU100は、時刻t12において要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満になったとしても、補機SOCが上限値Smaxに近い値(基準値Sthを超える値)であるため、瞬間放電を行なわない。その結果、許容充電電流Ilimの大きさがさらに低下し、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えた場合には、ECU100は、要求電流IBreqの大きさを許容充電電流Ilimの大きさ未満に制限する「MG回生制限」を行なう。そのため、MG42の回生量は制限されるものの、補機バッテリ90が過充電状態となることを抑制しつつ、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制することができる。
図4は、ECU100の処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、所定周期で繰り返し実行される。
まず、ECU100は、車速およびユーザによるアクセル操作量などに基づいて要求電流IBreqを算出する(ステップS10)。
次いで、ECU100は、主バッテリ10の充放電履歴に基づいて許容充電電流Ilimを算出する(ステップS12)。具体的には、ECU100は、上述したように、主バッテリ10が充電される場合、主バッテリ10に充電される電力量(充電電力を充電継続時間で積算した値)が大きいほど許容充電電流Ilimの大きさを小さい値にする。また、ECU100は、主バッテリ10から放電される場合、主バッテリ10に放電される電力量(放電電力を放電継続時間で積算した値)が大きいほど許容充電電流Ilimの大きさを大きい値にする。
次いで、ECU100は、要求電流IBreqが負の値であるか否かを判定する(ステップS14)。要求電流IBreqが負の値でない場合(ステップS14においてNO)、ECU100は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移す。
要求電流IBreqが負の値である場合(ステップS14においてYES)、ECU100は、要求電流IBreqの大きさ(=|IBreq|)が許容充電電流Ilimの大きさ(=|Ilim|)を超えているか否かを判定する(ステップS16)。
要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えている場合(ステップS16においてYES)、ECU100は、上述のMG回生制限を行なう(ステップS20)。具体的には、ECU100は、要求電流IBreqの大きさを許容充電電流Ilimの大きさ未満に制限する。
一方、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えていない場合(ステップS16においてNO)、ECU100は、要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満であるか否かを判定する(ステップS22)。
要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値以上である場合(ステップS22においてNO)、ECU100は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移す。
要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満である場合(ステップS22においてYES)、ECU100は、補機SOCが基準値Sthを超えているか否かを判定する(ステップS24)。この判定は、1回の瞬間放電によって補機SOCが上限値Smaxを超えるか否かを判定するためのものである。したがって、基準値Sthは、上限値Smaxから、1回の瞬間放電による補機SOCの上昇量を差し引いた値に基づいて予め決定されている。
補機SOCが基準値Sthを超えていない場合(ステップS24においてNO)、ECU100は、上述の瞬間放電を行なう(ステップS26)。具体的には、ECU100は、DC/DCコンバータ91を制御することによって、主バッテリ10から補機バッテリ90へ瞬間的に放電させる。これにより、許容充電電流Ilimの大きさ(絶対値)が増加される。そのため、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超え難くなる。その結果、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、MG42の回生の過剰な制限を回避することができる。
一方、補機SOCが基準値Sthを超えている場合(ステップS24においてYES)、ECU100は、ステップS26の「瞬間放電」を行なうことなく、リターンへと処理を移す。これにより、瞬間放電によって補機バッテリ90が過充電状態となることが抑制される。そして、次回サイクルにおいて、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えた場合(ステップS16においてYES)には、MG回生制限が行なわれる(ステップS20)ことによって、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出が抑制される。
以上のように、本実施の形態によるECU100は、要求電流IBreqが負の値である場合(すなわち主バッテリ10を充電することが要求されている場合)において、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えておらず(すなわちMG回生制限が行なわれておらず)、かつ要求電流IBreqの大きさと許容充電電流Ilimの大きさとの差がしきい値未満である場合(すなわち要求電流IBreqが許容充電電流Ilimに近い場合)、DC/DCコンバータ91を制御することによって、主バッテリ10から補機バッテリ90へ瞬間的に放電させる「瞬間放電」を行なう。この瞬間放電によって、MG回生制限が行なわれる前に、許容充電電流Ilimの大きさ(絶対値)を増加させて、要求電流IBreqの大きさが許容充電電流Ilimの大きさを超えることを回避することができる。その結果、主バッテリ10の負極における金属リチウムの析出を抑制しつつ、MG42の回生の過剰な制限を回避することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 主バッテリ、20 監視ユニット、21,92 電圧センサ、22,93 電流センサ、23 温度センサ、30 PCU、41,42 MG、50 エンジン、60 動力分割装置、70 駆動軸、80 駆動輪、90 補機バッテリ、91 DC/DCコンバータ、100 ECU。
Claims (1)
- 電動車両であって、
駆動輪に機械的に接続されるモータジェネレータと、
前記モータジェネレータに電気的に接続されるリチウムイオン電池と、
前記電動車両の補機を作動するための電力を蓄える補機電池と、
前記リチウムイオン電池と前記補機電池との間で電圧変換を行なう変換装置と、
前記リチウムイオン電池の充電電流の大きさが許容充電電流の大きさを超える場合に前記モータジェネレータの回生量を制限するように構成された制御装置とを備え、
前記許容充電電流は、前記リチウムイオン電池の負極に金属リチウムが析出することを抑制可能な充電電流の最大値であって、前記リチウムイオン電池から放電される場合に増加される値であり、
前記制御装置は、前記充電電流の大きさが前記許容充電電流の大きさを超えておらず、かつ前記充電電流の大きさと前記許容充電電流の大きさとの差がしきい値未満である場合、前記変換装置を制御することによって前記リチウムイオン電池から前記補機電池へ一時的に放電させる、電動車両。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017136354A JP6798437B2 (ja) | 2017-07-12 | 2017-07-12 | 電動車両 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017136354A JP6798437B2 (ja) | 2017-07-12 | 2017-07-12 | 電動車両 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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