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JP6798766B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents
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JP6798766B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
積層セラミックコンデンサは、一般に、積層構造のコンデンサ本体と1対の外部電極とを備え、長さと幅と高さで規定された略直方体状を成している。この積層セラミックコンデンサの静電容量は、コンデンサ本体が有する容量部、即ち、複数の内部電極層がセラミック層を介して積層された部分によって確保されている。
この種の積層セラミックコンデンサに対しては、高密度実装に応じた低実装面積化に加えて、大容量化の要求が依然として強い。この大容量化の要求に対しては、内部電極層を薄厚化してその層数を増やす技法が一般的であるが、内部電極層の厚さが既にμmオーダーに達しているが故にさらなる薄厚化には物理的な限界がある。
また、大容量化の要求に対しては、複数の積層セラミックコンデンサを積み重ねて一体化する技法も知られている(後記特許文献1を参照)。しかしながら、この技法は、複数の積層セラミックコンデンサを積み重ねて接合し、且つ、1対の端子を設ける必要があるため、コスト増加に伴う単価高騰は避けられない。また、単独で使用可能な積層コンデンサを積み重ねて一体化するために、一体化物の高さが必要以上に高くなってしまう。
ところで、大容量化の要求に対しては、積層セラミックコンデンサの高さを幅よりも大きくすることによって内部電極層の層数を増やす考え方もある。しかしながら、高さ>幅の条件を満足する積層セラミックコンデンサは、高さ=幅の条件や高さ<幅の条件を満足する積層セラミックコンデンサに比べ、回路基板等への実装時にセルフアライメント効果が得難くなる等の懸念がある。
要するに、大容量化に要求に対して積層セラミックコンデンサの高さを幅よりも大きく考え方を採用する場合には、回路基板等への実装を良好に行うための条件を見出すことが極めて肝要となる。
特開平11−251186号公報
本発明の目的は、高さ>幅の条件を満足しつつも回路基板等への実装を良好に行える積層セラミックコンデンサを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、積層構造のコンデンサ本体と1対の外部電極とを備え、長さLと幅Wと高さHで規定された略直方体状の積層セラミックコンデンサであって、前記幅Wと前記高さHが、1.10≦H/W≦1.70の条件を満足している。
本発明によれば、高さ>幅の条件を満足しつつも回路基板等への実装を良好に行える積層セラミックコンデンサを提供することができる。
図1は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第1実施形態)の上面図である。 図2は図1に示した積層セラミックコンデンサの幅方向の側面図である。 図3は図1のS−S線に沿う縦断面図である。 図4は検証用サンプルNo.1〜No.10の仕様と特性(静電容量と電界強度と撓み強度)を示す図である。 図5は図4に示した検証用サンプルNo.1〜No.9のセルフアライメント効果を示す図である。 図6はセルフアライメント効果の確認方法の説明図である。 図7はセルフアライメント効果の確認方法の説明図である。 図8は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第2実施形態)の図3対応の縦断面図である。 図9は検証用サンプルNo.11〜No.23の仕様と特性(撓み強度)を示す図である。
《第1実施形態》
図1〜図3は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)を示す。この積層セラミックコンデンサ10-1は、積層構造のコンデンサ本体11と1対の外部電極12とを備え、長さLと幅Wと高さHで規定された略直方体状を成している。また、この積層セラミックコンデンサ10-1は、高さH>幅Wの条件、より詳しくは長さL>高さH>幅Wの条件を満足している。
コンデンサ本体11は、複数の内部電極層11a1がセラミック層11a2を介して積層された容量部11bと、セラミックス製の第1保護部11bと、セラミックス製の第2保護部11cとを、高さ方向に第1保護部11b−容量部11a−第2保護部11cの順で層状に並ぶように有している。このコンデンサ本体11も、長さと幅と高さで規定された略直方体状を成していて、高さ>幅の条件、より詳しくは長さ>高さ>幅の条件を満足している。また、このコンデンサ本体11は、第1保護部11bの厚さT2=第2保護部11cの厚さT3の条件、より詳しくは容量部11aの厚さT1>第1保護部11bの厚さT2=第2保護部11cの厚さT3の条件を満足している。
容量部11aに含まれる複数(図中は20層)の内部電極層11a1は、各々の輪郭形状が略等しい矩形であり、各々の厚さも略等しい。また、隣接する内部電極層11a1の間に存するセラミック層11a2(隣接する内部電極層11a1に挟まれた部分と挟まれていない長さ方向両側部分を含む層、図中は19層)は、各々の輪郭形状が略等しく、且つ、内部電極層11a1の輪郭形状よりも大きな矩形であり、各々の厚さも略等しい。複数の内部電極層11a1は長さ方向に交互にずれていて、図3の上から奇数番目に当たる内部電極層11a1の端縁は外部電極12の一方(図3の左側)に電気的に接続され、且つ、図3の上から偶数番目に当たる内部電極層11a1の端縁は外部電極12の他方(図3の右側)に電気的に接続されている。
容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1は、組成が略同じ導体から成る。この導体には、好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、これらの合金等を主成分した良導体を使用できる。ここでの「組成が略同じ導体」は、組成が同じ導体の他、焼結度合等の関係から組成が許容範囲内で若干異なる導体を指す。また、隣接する内部電極層11a1の間に存するセラミック層11a2は、第1保護部11bと第2保護部11cを含め、組成が略同じで誘電率も略同じセラミックスから成る。このセラミックスには、好ましくはチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸バリウム、酸化チタン等を主成分とした誘電体セラミックス、より好ましくはε>1000又はクラス2(高誘電率系)の誘電体セラミックスを使用できる。ここでの「組成が略同じで誘電率も略同じセラミックス」は、組成と誘電率が同じセラミックスの他、焼結度合等の関係から組成と誘電率の少なくとも一方が許容範囲内で若干異なるセラミックスを指す。
各外部電極12は、コンデンサ本体11の長さ方向端面と該端面と隣接する4側面の一部を覆うように設けられている。図1〜図3中のLeは、各外部電極12においてコンデンサ本体11の4側面の一部を覆う部分の長さを示す。図示を省略したが、各外部電極12はコンデンサ本体11の外面に密着した下地膜と、該下地膜の外面に密着した表面膜との2層構造、或いは、下地膜と表面膜との間に少なくとも1つの中間膜を有する多層構造を有している。下地膜は例えば焼き付け膜から成り、該焼き付け膜には、好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、これらの合金等を主成分した良導体を使用できる。表面膜は例えばメッキ膜から成り、該メッキ膜には、好ましくはスズ、パラジウム、金、亜鉛、これらの合金等を主成分とした良導体を使用できる。中間膜は例えばメッキ膜から成り、該メッキ膜には、好ましくは白金、パラジウム、金、銅、ニッケル、これらの合金等を主成分とした良導体を使用できる。
図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1は、1.10≦高さH/幅W≦1.70の条件、好ましくは1.30≦高さH/幅W≦1.60の条件を満足している。これら条件の意義については後に詳述する。
ここで、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1の好ましい製造例を紹介する。容量部11aのセラミック層11a2と第1保護部11bと第2保護部11cがチタン酸バリウムを主成分とし、容量部11aの内部電極層11a1がニッケルを主成分とする場合には、先ず、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含むセラミックスラリーを準備すると共に、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む電極ペーストを準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。加えて、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に電極ペーストを千鳥状又はマトリクス状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定数に至るまで積み重ねて熱圧着して、第2保護部11cに対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定数に至るまで積み重ねて熱圧着して、第1保護部11bに対応した部位を作製する。そして、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、積み重ねて熱圧着したものを最終的に本圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、チタン酸バリウム及びニッケルに応じた温度プロファイルで焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、コンデンサ本体11に対応した焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向両端部に電極ペースト(内部電極層用の電極ペーストを流用)を塗布し、前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理で形成して、外部電極を作製する。外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向両端部に電極ペーストを塗布して乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
図4は検証用サンプルNo.1〜No.10の仕様と特性(静電容量ECと電界強度FIと撓み強度BS)を示す。これらサンプルNo.1〜No.10は何れも前記製造例に準じて作製されたものであって、容量部11aの内部電極層11a1の主成分はニッケル、容量部11aのセラミック層11a2と第1保護部11bと第2保護部11cの主成分はチタン酸バリウムであり、各外部電極12はニッケルを主成分とする下地膜と銅を主成分とする中間膜とスズを主成分とする表面膜の3層構造である。
サンプルNo.1〜No.9は、
・長さLが1000μm
・幅Wが500μm
・第1保護部11bの厚さT2が88μm
・第1保護部11bを構成するセラミック層の層数(層構成LCの左側に示した数値)が11層
・第2保護部11cの厚さT3が88μm
・第2保護部11cを構成するセラミック層の層数(層構成LCの右側に示した数値)が11層
・容量部11aの内部電極層11a1の厚さTiが1.0μm
・容量部11aのセラミック層11a2の厚さTdと、第1保護部11bを構成するセラミック層の厚さTdと、第2保護部11cを構成するセラミック層の厚さTdが何れも8.0μm
・各外部電極12の厚さが10μmで、コンデンサ本体11の4側面の一部を覆う部分の長さLe(図1〜図3を参照)が250μm
である点で共通しているものの、層構成LCの中央に示した数値(内部電極層11a1の層数とセラミック層11a2の層数との和)を増やすことによって容量部11aの厚さT1と高さHが徐々に増加している。
層構成LCの記載(n1−m−n2)について補足すれば、n1は第1保護部11bを構成するセラミック層の層数、mは容量部11aの内部電極層11a1の層数とセラミック層11a2の層数との和、n2は第2保護部11cを構成するセラミック層の層数であり、これら層数は前記製造例の積層工程時における積み重ね数を基準としている。また、mについては、(m−1)/2+1が内部電極層11a1の層数に該当し、(m−1)/2がセラミック層11a2の層数に該当する。層構成LC中のmと厚さTiと厚さTdに基づく単純計算では、該計算値と容量部11aの厚さT1の値とに誤差が生じるが、この誤差は前記製造例の積層工程時に内部電極層11a1となる内部電極層用パターンがセラミック層11a2となるグリーンシートに部分的にめり込むような形態となることをその理由とする。
サンプルNo.1〜No.9のうち、サンプルNo.2〜No.9は高さH>幅Wの条件を満足しているものの、サンプルNo.1は高さHが幅Wと同じであるため同条件を満足していない。つまり、サンプルNo.1は従前の積層セラミックコンデンサであり、サンプルNo.2〜No.9は図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1に対応した積層セラミックコンデンサである。
サンプルNo.10は、
・容量部11aのセラミック層11a2の厚さTdと、第1保護部11bを構成するセラミック層の厚さTdと、第2保護部11cを構成するセラミック層の厚さTdが何れも11.3μm
・第1保護部11bの厚さT2が124.3μm
・第2保護部11cの厚さT3が124.3μm
である点で前記サンプルNo.1〜No.9と相違する。つまり、サンプルNo.10は、厚さTdが異なるものの、高さH>幅Wの条件を満足していることから、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1に対応した積層セラミックコンデンサである。
ここで、図4に示した静電容量ECの測定方法と電界強度FIの測定方法と撓み強度BSの測定方法について説明する。図5に示した静電容量ECは、サンプルNo.1〜No.10を100個ずつ用意し、それぞれの静電容量をHP4284A(Agirent社製)を用いて測定し、各サンプル毎の平均値を算出した。また、図4に示した電界強度FIは、定格電圧(100V)に対するセラミック層の厚さTdから算出した。
さらに、図4に示した撓み強度BSは、サンプルNo.1〜No.10を100個ずつ用意し、それぞれをJIS−C−6484準拠のガラスエポキシ基板の一面にハンダ付けした後、該ガラスエポキシ基板の一面におけるサンプルハンダ付け箇所から両側45mmのところを駒で支えた状態でその他面におけるサンプルハンダ付け箇所に相当する部位をジグ(押圧部が曲率半径230mmの曲面から成るもの)で0.5mm/secの一定速度で10mm下側に押圧して変形させ、該変形過程でサンプルに12.5%以上の容量低下が生じた数を各サンプル毎に計数した。
図5は検証用サンプルNo.1〜No.9のセルフアライメント効果を示す。先に述べたように、サンプルNo.1は従前の積層セラミックコンデンサであり、サンプルNo.2〜No.9は図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1に対応した積層セラミックコンデンサである。
ここで、図5に示したセルフアライメント効果の確認方法について図6及び図7を引用して説明する。先ず、サンプルNo.1〜No.9を80個ずつ用意すると共に、試験基板を36枚用意する。各試験基板には、長さL21が500μmで幅W21が550μmの2つの矩形状導体パッド21が500μmの間隔IN21をおいて20組形成されている(図6を参照)。図6及び図7に記した×印は導体パッド21の中心CPを示し、1点鎖線は組を成す導体パッド21の幅方向の中心線を示す。
続いて、4枚の試験基板の導体パッド21それぞれの上面にクリームハンダを厚さ0.20mmで塗布し、組を成す導体パッド21それぞれの上にクリームハンダを介してサンプルNo.1を搭載する(試験基板1枚につき20個)。1枚目の試験基板に20個のサンプルNo.1を搭載するときには、各サンプルNo.1の幅方向の中心線が組を成す導体パッド21の幅方向の中心線と一致するように、且つ、各サンプルNo.1の外部電極12それぞれの端面と導体パッド21の中心CPとに75μmのズレGAが生じるようにする(図6を参照)。また、2枚目の試験基板に20個のサンプルNo.1を搭載するときには前記ズレGAを50μmとし、3枚目の試験基板に20個のサンプルNo.1を搭載するときには前記ズレGAを25μmとし、4枚目の試験基板に20個のサンプルNo.1を搭載するときには前記ズレGAを10μmとする(図5のズレGAを参照)。他のサンプルNo.2〜No.9についても、それぞれ4枚の試験基板に対してサンプルNo.1と同様の搭載を行う。
続いて、サンプルNo.1〜No.9が搭載された計36枚の試験基板に対してリフローハンダ付け等の熱処理を施して、搭載された各サンプル1〜9の外部電極12それぞれをハンダを介して導体パッド21に接合する。続いて、前記熱処理過程において前記ズレGAが零になったか否か(セルフアライメント効果が得られたか否か)を、各試験基板毎に光学顕微鏡を用いて確認する(図7を参照)。
続いて、確認結果に基づき、ズレGAが異なる4種類の試験基板上の20個のサンプル(No.1〜No.9)うち、20個にセルフアライメント効果が得られた場合には効果大(図5の○印を参照)の評価をし、19〜14個にセルフアライメント効果が得られた場合には効果中(図5の△印を参照)の評価をし、13個以下にセルフアライメント効果が得られた場合には効果小(図5の×印を参照)の評価をした。
以下、図4に示した仕様と特性(静電容量ECと電界強度FIと撓み強度BS)と、図5に示したセルフアライメント効果を考慮の上で、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1によって得られる効果について説明する。
第1に、図4に示したサンプルNo.1の静電容量ECに比べ、サンプルNo.2〜No.9の静電容量ECは高さHが高くなるに従って増加している。この静電容量ECの増加は容量部11aの層数(内部電極層11a1の層数)を増したことによるものであるが、サンプルNo.2〜No.9の静電容量ECの増加傾向からすると、高さHをさほど高くしなくても大容量化を図ることができると言える。換言すれば、大容量化のためにサンプルNo.1を2個積み重ねて一体化する場合よりも低い高さHで、該サンプルNo.1の2倍以上の静電容量ECを簡単に確保することができると言える。
第2に、図4に示したサンプルNo.1の撓み強度BSに比べ、サンプルNo.2〜No.9の撓み強度BSは高さHが高くなるに従って向上している。サンプルNo.2の撓み強度BSは2/100であるが、該数値は実際の実装上ではさほど大きな問題にはならないものであるから、幅Wと高さHが1.10≦高さH/幅Wの条件を満足していれば、回路基板等への実装を良好に行うことができると言える。また、サンプルNo.4〜No.9の撓み強度BSは何れも0/100であることを勘案すると、幅Wと高さHが1.30≦高さH/幅Wの条件を満足していれば、回路基板等への実装をより一層良好に行うことができると言える。
第3に、図4に示したサンプルNo.10の電界強度FIは、サンプルNo.1は勿論のこと、サンプルNo.2〜No.9よりも低下している。この電界強度FIの低下は容量部11aのセラミック層11a2の厚さTdに依存したものであるが、高さHを幅Wよりも大きくすることによって、耐電圧性を簡単に向上させることができると言える。
第4に、図5に示したサンプルNo.9のセルフアライメント効果に比べ、サンプルNo.2〜No.8のセルフアライメント効果は向上している。サンプルNo.8のセルフアライメント効果は効果中(△印)を含んでいるが、該評価は実際の実装上でさほど大きな問題にはならないものであるから、幅Wと高さHが高さH/幅W≦1.70の条件を満足していれば、回路基板等への実装を良好に行うことができると言える。また、サンプルNo.2〜No.7のセルフアライメント効果は何れも効果大(○印)であることを勘案すると、幅Wと高さHが高さH/幅W≦1.60の条件を満足していれば、回路基板等への実装をより一層良好に行うことができると言える。
因みに、サンプル2〜8は、各外部電極12においてコンデンサ本体11の4側面の一部を覆う部分の長さLeが250μmであるが、前掲のセルフアライメント効果は主として各外部電極12の端面へのハンダの付着輪郭に依存するため、長さLeを250μm以外の数値に変更してもセルフアライメント効果は同様に得られる。
総括すれば、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1にあっては、幅Wと高さHが1.10≦高さH/幅W≦1.70の条件を満足していれば、大容量化に有効であることに加え、撓み強度BS及びセルフアライメント効果の向上に基づいて回路基板等への実装を良好に行うことができる。また、幅Wと高さHが1.30≦高さH/幅W≦1.60の条件を満足していれば、大容量化に有効であることは勿論のこと、回路基板等への実装をより一層良好に行うことができる。
《第2実施形態》
図8は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-2(第2実施形態)を示す。この積層セラミックコンデンサ10-2は、図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)と、コンデンサ本体11の容量部11aと第1保護部11bと第2保護部11cが、第2保護部11cの厚さT3>第1保護部11bの厚さT2の条件、より詳しくは容量部11aの厚さT1>第2保護部11cの厚さT3>第1保護部11bの厚さT2の条件を満足している点で相違する。他の構成は図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1と同じであるため、その説明を省略する。
図8に示した積層セラミックコンデンサ10-2は、1.18≦厚さT3/厚さT2≦4.36の条件、好ましくは2.18≦厚さT3/厚さT2≦3.64の条件を満足している。また、図8に示した積層セラミックコンデンサ10-2は、0.028≦(厚さT3−厚さT2)/高さH≦0.350の条件、好ましくは0.159≦(厚さT3−厚さT2)/高さH≦0.297の条件を満足している。これら条件の意義について後に詳述する。
図9は検証用サンプルNo.11〜No.23の仕様と特性(撓み強度BS)を示す。また、図9にはサンプルNo.11〜No.23の他に、比較用として、図4に示したサンプルNo.2の仕様と特性(撓み強度BS)が示されている。これらサンプルNo.11〜No.23は何れも前記製造例(第1実施形態欄を参照)に準じて作製されたものであって、容量部11aの内部電極層11a1の主成分はニッケル、容量部11aのセラミック層11a2と第1保護部11bと第2保護部11cの主成分はチタン酸バリウムであり、各外部電極12はニッケルを主成分とする下地膜と銅を主成分とする中間膜とスズを主成分とする表面膜の3層構造である。
サンプルNo.11〜No.23は、
・長さLが1000μm
・幅Wが500μm
・容量部11aの厚さT1が370μm
・容量部11aの内部電極層11a1の層数とセラミック層11a2の層数との和(層構成LCの中央に示した数値)が43層
・第1保護部11bの厚さT2が88μm
・第1保護部11bを構成するセラミック層の層数(層構成LCの左側に示した数値)が11層
・容量部11aの内部電極層11a1の厚さTiが1.0μm
・容量部11aのセラミック層11a2の厚さTdと、第1保護部11bを構成するセラミック層の厚さTdと、第2保護部11cを構成するセラミック層の厚さTdが何れも8.0μm
・各外部電極12の厚さが10μmで、コンデンサ本体11の4側面の一部を覆う部分の長さLe(図8を参照)が250μm
である点で共通しているものの、層構成LCの右側に示した数値(第2保護部11cを構成するセラミック層の層数)を増やすことによって第2保護部11cの厚さT3と高さHが徐々に増加している。
図4に示した層構成LCの記載(n1−m−n2)と撓み強度BSの測定方法は第1実施例欄で述べた通りであるため、ここでの説明を省略する。
つまり、サンプルNo.11〜No.23は、高さH>幅Wの条件に加えて厚さT3>厚さT2の条件を満足していることから、図8に示した積層セラミックコンデンサ10-2に対応した積層セラミックコンデンサである。
以下、図9に示した仕様と特性(撓み強度BS)を考慮の上で、図8に示した積層セラミックコンデンサ10-2によって得られる効果について説明する。
第1に、図9に示したサンプルNo.2の撓み強度BSに比べ、サンプルNo.11〜No.23の撓み強度BSは向上している。サンプルNo.11〜No.23が何れも第1実施形態欄の最後に述べた1.10≦高さH/幅W≦1.70の条件を満足していることを考慮した上で、第1保護部11bの厚さT2と第2保護部11cの厚さT3に着目すると、厚さT2と厚さT3が1.18≦厚さT3/厚さT2≦4.36の条件を満足していれば、大容量化に有効であることは勿論のこと、回路基板等への実装を良好に行うことができると言える。
また、サンプルNo.11〜No.23のうち、サンプルNo.15〜No.20が何れも何れも第1実施形態欄の最後に述べた1.30≦高さH/幅W≦1.60の条件を満足していることを考慮した上で、第1保護部11bの厚さT2と第2保護部11cの厚さT3に着目すると、厚さT2と厚さT3が2.18≦厚さT3/厚さT2≦3.64の条件を満足していれば、大容量化に有効であることは勿論のこと、回路基板等への実装をより一層良好に行うことができると言える。
第2に、サンプルNo.11〜No.23が何れも第1実施形態欄の最後に述べた1.10≦高さH/幅W≦1.70の条件を満足していることを考慮した上で、第1保護部11bの厚さT2と第2保護部11cの厚さT3と高さHに着目すると、厚さT2と厚さT3と高さHが0.028≦(厚さT3−厚さT2)/高さH≦0.350の条件を満足していれば、大容量化に有効であることは勿論のこと、回路基板等への実装を良好に行うことができると言える。
また、サンプルNo.11〜No.23のうち、サンプルNo.15〜No.20が何れも何れも第1実施形態欄の最後に述べた1.30≦高さH/幅W≦1.60の条件を満足していることを考慮した上で、第1保護部11bの厚さT2と第2保護部11cの厚さT3と高さHに着目すると、厚さT2と厚さT3と厚さHが0.159≦(厚さT3−厚さT2)/高さH≦0.297の条件を満足していれば、大容量化に有効であることは勿論のこと、回路基板等への実装をより一層良好に行うことができると言える。
《他の実施形態》
(1)図4に示したサンプルNo.2〜No.10、並びに、図9に示したサンプルNo.11〜No.23として、容量部11aの内部電極層11a1の厚さTiが1.0μmのものを示したが、該内部電極層11a1の厚さTiを1.0μm超過又は1.0μm未満としても、前記同様の効果を得ることができる。また、容量部11aのセラミック層11a2の厚さTdを8.0μm未満にして容量部11aの層数(内部電極層11a1の層数)を増せば、大容量化により一層貢献することができる。
(2)図1〜図3に示した積層セラミックコンデンサ10-1、並びに、図8に示した積層セラミックコンデンサ10-2として、長さL>高さH>幅Wの条件を満足するものを示したが、少なくとも高さH>幅Wの条件を満足していれば、長さLと高さHとの寸法関係に拘わらず、前記同様の効果を得ることができる。
10-1,10-2…積層セラミックコンデンサ、11…コンデンサ本体、11a…容量部、11a1…内部電極層、11a2…セラミック層、11b…第1保護部、11c…第2保護部、12…外部電極、L…積層セラミックコンデンサの長さ、W…積層セラミックコンデンサの幅、H…積層セラミックコンデンサの高さ、T1…コンデンサ本体の容量部の厚さ、T2…コンデンサ本体の第1保護部の厚さ、T3…コンデンサ本体の第2保護部の厚さ。

Claims (5)

  1. 積層構造のコンデンサ本体と外部電極とを備え、長さLと幅Wと高さHで規定された略直方体状の積層セラミックコンデンサであって、
    前記長さLと前記幅Wと前記高さHが、L>H>Wの条件を満足し、
    前記幅Wと前記高さHが、1.30≦H/W≦1.60の条件を満足し、
    前記外部電極は、前記コンデンサ本体の長さ方向の両端部に設けられ、
    前記コンデンサ本体は、複数の内部電極層がセラミック層を介して積層された容量部と、セラミック製の第1保護部と、セラミック製の第2保護部とを、高さ方向に第1保護部−容量部−第2保護部の順で層状に並ぶように有し、
    前記セラミック層と前記第1保護部と前記第2保護部は、チタン酸バリウムを主成分とし、
    前記コンデンサ本体の第1保護部の厚さをT2とし第2保護部の厚さをT3としたとき、前記厚さT2と前記厚さT3と前記高さHが、0.028≦(T3−T2)/H≦0.350の条件を満足している、
    積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記厚さT2と前記厚さT3が、1.18≦T3/T2≦4.36の条件を満足している、
    請求項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 積層構造のコンデンサ本体と外部電極とを備え、長さLと幅Wと高さHで規定された略直方体状の積層セラミックコンデンサであって、
    前記長さLと前記幅Wと前記高さHが、L>H>Wの条件を満足し、
    前記幅Wと前記高さHが、1.10≦H/W≦1.70の条件を満足し、
    前記外部電極は、前記コンデンサ本体の長さ方向の両端部に設けられ、
    前記コンデンサ本体は、複数の内部電極層がセラミック層を介して積層された容量部と、セラミック製の第1保護部と、セラミック製の第2保護部とを、高さ方向に第1保護部−容量部−第2保護部の順で層状に並ぶように有し、
    前記セラミック層と前記第1保護部と前記第2保護部は、チタン酸バリウムを主成分とし、
    前記コンデンサ本体の第1保護部の厚さをT2とし第2保護部の厚さをT3としたとき、前記厚さT2と前記厚さT3と前記高さHが、0.028≦(T3−T2)/H≦0.350の条件を満足し
    前記厚さT2と前記厚さT3が、1.18≦T3/T2≦4.36の条件を満足している積層セラミックコンデンサ。
  4. 請求項2又は3に記載の1.18≦T3/T2≦4.36の条件が、2.18≦T3/T2≦3.64である、
    請求項2又は3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 請求項1又は3に記載の0.028≦(T3−T2)/H≦0.350の条件が、0.159≦(T3−T2)/H≦0.297である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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