JP6801264B2 - Ag合金膜とその製造方法、Ag合金スパッタリングターゲットおよび積層膜 - Google Patents
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Description
また、このAg合金膜は、Tiの含有量が5.0原子%以下に制限されているので、Agが有する優れた光学特性と導電性を確保できる。さらに、このAg合金膜は、Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が100質量ppm以下に制限されている。この制限によって、これらの金属元素が、Ag結晶の粒界表面に酸化物として存在する量が少なくなり、Tiの酸化物が存在するAg結晶の粒界表面が広くなるので、Ag合金膜の耐硫黄性及び耐塩素性が向上する。
この場合、理由は明らかではないが、Tiの含有量Aと、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaの合計含有量Bとの原子比A/Bが、0.1以上6.0以下の範囲とされているので、Tiがより効果的に作用して、Ag合金膜の耐硫黄性及び耐塩素性が向上する。
この場合、Pd、Pt、Auといった化学安定性の高い貴金属元素を、合計で0.1原子%以上かつTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で10.0原子%以下となる範囲で含有するので、Ag合金そのものの化学安定性が向上し、Ag合金膜の耐塩素性及び耐硫黄性が向上する。
この場合、Ag合金膜は、膜厚が20nm以下の超薄膜であっても凝集して島状になりにくいので、光の透過率が高くなる。
この構成の積層膜では、Ag合金膜内のAg結晶の表面あるいは粒界がTi酸化物によって保護されているので、Ag合金膜と透明導電酸化物膜との間に生じる電食作用が抑制されて、Ag合金膜の腐食が起こりにくくなる。
この場合、このAg合金スパッタリングターゲットを用いて成膜されるAg合金膜は、耐硫黄性及び耐塩素性が向上する。
この場合、このAg合金スパッタリングターゲットを用いて成膜されるAg合金膜は、耐塩水性及び耐硫化性が向上する。
この場合、スパッタリング法による成膜時に異常放電がさらに起こりにくくなる。
この場合、スパッタリング法による成膜によってターゲットが消耗しても、スパッタ面に形成される凹凸が小さくなるので、長期間にわたって安定してスパッタリングを行うことができる。
本発明のAg合金膜の製造方法を用いることによって、成膜直後は優れた光学特性と導電性とを有し、かつ、熱湿環境下においてもその光学特性及び導電性が大きく変化することがなく、塩素や硫黄による腐食がおこりにくく、さらに超薄膜にしても凝集が起こりにくいAg合金膜を製造することができる。
この場合、成膜時にTiの酸化物をより確実に形成させることができる。このため、熱湿環境下での光学特性及び導電性の変化が小さく、耐塩素性及び耐硫黄性がさらに向上したAg合金膜を製造できる。
以下に、本発明の一実施形態であるAg合金膜について説明する。
本実施形態であるAg合金膜は、例えば、有機EL素子、反射型液晶ディスプレイ、LED、太陽電池などの反射電極膜、タッチパネルの半透明電極膜として使用できる。また、本実施形態であるAg合金膜は、導電性酸化物膜との積層膜として利用することができる。
以下に、Ag合金膜の組成、膜厚を上述のように規定した理由について説明する。
Tiは、Ag合金膜の表面もしくは内部にTiの酸化物として存在していることが好ましい。このTiの酸化物は、Ag合金膜を硫黄や塩素から保護する作用がある。すなわち、Tiは、Ag合金膜の耐硫黄性と耐塩素性を向上させる作用効果を有する元素である。
Ti酸化物は、Ag合金膜の表面に層状に存在していてもよい。なお、Ag合金膜が薄い場合、通常の測定ではTiの酸化物層の存在を確認することが困難になる場合があるが、この場合でも本実施形態のAg合金膜は十分な耐硫黄性及び耐塩素性を示す。測定困難な薄さのTiの酸化物層であっても、効果の発現に寄与するものと考えられる。
ここで、Ag合金膜のTi含有量が0.1原子%未満の場合には、耐硫黄性及び耐塩素性が十分に向上しない。一方、Tiの含有量が5.0原子%を超えた場合には、成膜直後のAg合金膜の光の透過率または反射率が低下し、また抵抗値が高くなることがある。さらに、Tiの含有量が5.0原子%を超えた場合には、Ti酸化物の自己形成が阻害されて、耐硫黄性及び耐塩素性が十分に向上しないことがある。
このような理由から、本実施形態のAg合金膜では、Tiの含有量を、0.1原子%以上5.0原子%以下の範囲に設定している。なお、上述の作用効果を確実に発揮させるために、Ag合金膜におけるTiの含有量は、0.2原子%以上3.0原子%以下の範囲とすることが好ましく、0.5原子%以上2.0原子%以下の範囲とすることがより好ましい。
Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaは、主としてAg合金膜内に存在して、成膜されたAg合金膜の熱湿環境下での光学特性及び導電性の安定性を向上させる効果とAg合金膜の凝集の発生を抑える作用効果とがある。
ここで、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素の合計含有量が0.1原子%未満の場合には、熱湿環境下での光学特性及び導電性の安定性が充分に向上せず、またAg合金膜の凝集の発生が起こりやすくなる。一方、これらの金属元素の含有量がTiとの総計で10.0原子%を超えると、成膜直後のAg合金膜の光の透過率もしくは反射率が低下し、また抵抗値が高くなることがある。
このような理由から、本実施形態のAg合金膜では、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素の合計含有量を0.1原子%以上かつTiとの総計で10.0原子%以下となる範囲に設定している。なお、上述の作用効果を確実に発揮させるために、Ag合金膜における上記金属元素の合計含有量は、0.2原子%以上かつTiとの総計で7.0原子%以下の範囲とすることが好ましく、0.5原子%以上かつTiとの総計で5.0原子%以下の範囲とすることがより好ましい。
Na、Si、V、Cr、Fe、Coは、不可避不純物として含まれている金属元素である。これらの金属元素は、Agに対する固溶度が小さいため、Ag合金膜の結晶粒界に偏析しやすく、更にはその元素が溶解雰囲気中の残留酸素と結び付いて酸化物となり、これらの酸化物がAg合金膜組織中に介在することでTiの酸化膜自己形成を阻害する。このため、これらの金属元素の合計含有量が100質量ppmを超えるとTiによる耐食性が十分に発揮されず耐塩素性及び耐硫黄性が不十分となる。
このような理由から、本実施形態のAg合金膜では、不可避不純物のうちNa、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量を100質量ppm以下に制限している。
Pd、Pt、Auは、主としてAg合金膜内に存在して、成膜されたAg合金膜の耐塩素性、耐硫黄性をより向上させる効果がある。
ここで、Pd、Pt、Auから選ばれる少なくとも1種の元素の合計含有量が0.1原子%未満の場合には、耐塩素性及び耐硫黄性が充分に向上しないおそれがある。一方、これらの金属元素の合計含有量がTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で10.0原子%を超えると、成膜直後のAg合金膜の光の透過率もしくは反射率が低下し、また抵抗値が高くなるおそれがある。
このような理由から、本実施形態のAg合金膜では、Pd、Pt、Auから選ばれる少なくとも1種の元素の合計含有量を、0.1原子%以上かつTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で10.0原子%以下となる範囲に設定している。なお、上述の作用効果を確実に発揮させるために、Ag合金膜における上記金属元素の合計含有量は、0.2原子%以上であることが好ましく、0.5原子%以上であることがより好ましい。また、Ag合金膜における上記金属元素の合計含有量は、Ti、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で7.0原子%以下であることが好ましく、5.0原子%以下であることがより好ましい。
本実施形態のAg合金膜は、膜厚が20nm以下の超薄膜であっても凝集して島状になりにくい。このため、本実施形態のAg合金膜は、膜厚が20nm以下の半透明電極膜として有利に用いることができる。
Ag合金膜の膜厚は、5nm以上であることが好ましい。Ag合金膜の厚さが5nm未満の場合には、導電性を確保できなくなるおそれがある。
本実施形態の積層膜は、上記の本実施形態のAg合金膜と、該Ag合金膜の片面または両面に形成された導電性酸化物膜とを備える。この構成の積層膜では、Ag合金膜と導電性酸化物膜と間にTi酸化物層が介在することによって、Ag合金と導電性酸化物との間に生じる電食作用が抑制されるので、Ag合金膜の腐食が起こりにくい。
本実施形態であるスパッタリングターゲットは、Tiを0.1原子%以上5.0原子%以下、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTiとの総計が10.0原子%以下となる範囲で含有し、残部がAgと不可避不純物からなり、Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が100質量ppm以下とされている。
次に、本実施形態に係るAg合金スパッタリングターゲットの製造方法について説明する。
まず、溶解原料として、純度99.9質量%以上のAgと、純度99.9質量%以上のTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaを準備する。
本実施形態のAg合金膜の製造方法では、Ag合金スパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行う。スパッタ装置としては、マグネトロンスパッタ方式の装置が好ましい。スパッタ装置の電源としては、直流(DC)電源、高周波(RF)電源、中周波(MF)電源、または交流(AC)電源を使用できる。
[本発明例1〜36、比較例1〜14]
溶解原料として、純度99.9質量%以上のAgと、純度99.9質量%以上のTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Ga、Pd、Pt、Auを準備した。
ここで、不純物元素の含有量を低減させるために、Ag原料を硝酸又は硫酸で浸出した後、所定のAg濃度の電解液を用いて電解精製する方法を採用した。この精製方法で不純物が低減されたAg原料について、ICP法による不純物分析を実施し、更にNa、Si、V、Cr、Fe、Coの濃度の合計量が100ppm以下であるAg原料を、スパッタリングターゲットの製造原料として選別した。
溶解原料として、純度99.9質量%以上のAgと、純度99.9質量%以上のTi、Cu、Inを準備した。
Ag原料を電解精製しなかったこと以外は、上記と同様にして、Ag合金スパッタリングターゲットを作製した。
ターゲットの組成は、鋳造後のAg合金インゴットより分析用サンプルを採取し、そのサンプルをICP発光分光分析法により分析した。この分析結果を表1Aと表1Bに示す。
なお、以下の各実施例において、膜の組成が用いたターゲットの組成とほぼ同じであることを、ICP発光分光分析法により確認した。
下記の方法により、Ag合金スパッタリングターゲットの平均結晶粒径と結晶粒径のばらつきを分析した。分析結果を表2に示す。
ターゲットのスパッタ面内で均等に16か所の地点から一辺が10mm程度の立法体の試料片を採取する。次に各試料片のスパッタ面を研磨する。この際、#180〜#4000の耐水紙で研磨を行い、次いで3μm〜1μmの砥粒でバフ研磨をする。さらに、光学顕微鏡で粒界が見える程度にエッチングする。ここで、エッチング液には、過酸化水素水とアンモニア水との混合液を用い、室温で1〜2秒間浸漬し、粒界を現出させる。次に、各試料について、光学顕微鏡で写真を撮影する。写真の倍率は結晶粒を計数し易い倍率を選択する。各写真において、60mmの線分を、井げた状に(記号#のように)20mm間隔で縦横に合計4本引き、それぞれの直線で切断された結晶粒の数を数える。なお、線分の端の結晶粒は、0.5個とカウントする。平均切片長さ:L(μm)を、L=60000/(M・N)(ここで、Mは実倍率、Nは切断された結晶粒数の平均値である)で求める。次に、求めた平均切片長さ:L(μm)から、試料の平均粒径:d(μm)を、d=(3/2)・Lで算出する。このように16カ所からサンプリングした試料の平均粒径の平均値をターゲットの銀合金結晶の結晶粒径とする。
粒径のばらつきは、以下のようにして算出される。16カ所で求めた16個の平均粒径のうち、平均粒径の平均値との偏差の絶対値(|〔(ある1個の箇所の平均粒径)−(16カ所の平均粒径の平均値)〕|)が最大となるものを特定する。次いで、その特定した平均粒径(特定平均粒径)を用いて、下記の式により粒径のばらつきを算出する。
{|〔(特定平均粒径)−(16カ所の平均粒径の平均値)〕|/(16カ所の平均粒径の平均値)}×100(%)
上述の本発明例及び比較例で作製したAg合金スパッタリングターゲットを、無酸素銅製のバッキングプレートにインジウム半田を用いて半田付けしてターゲット複合体を作製した。
通常のマグネトロンスパッタ装置に、上述のターゲット複合体を取り付け、1×10−4Paまで排気した後、Arガス圧:0.5Pa、投入電力:直流1000W、ターゲット基板間距離:60mmの条件でスパッタを実施した。スパッタ時の異常放電回数は、MKSインスツルメント社製DC電源(RPDG−50A)のアークカウント機能により、放電開始から1時間の異常放電回数として計測した。また4時間の空スパッタと防着板の交換とを繰り返して、断続的に20時間スパッタすることによりターゲットを消耗させた。その後に更にスパッタを行い、消耗(20時間のスパッタ)後の30分間に生じた異常放電の回数を測定した。放電開始から1時間の異常放電回数を「1時間後異常放電回数」として、消耗後の30分間に生じた異常放電の回数を「消耗後異常放電回数」として、それぞれ表2に示す。
[本発明例101〜139、比較例101〜115]
実施例1で作製したAg合金スパッタリングターゲットをスパッタ装置に装着し、下記の条件でスパッタリングを実施して、ガラス基板の表面に厚さ10nmのAg合金膜を成膜した。
成膜に使用したAg合金スパッタリングターゲット:表3に記載
到達真空度:5×10−5Pa以下
使用ガス:Ar(本発明例101〜125、129〜139、比較例101〜115)
Arと酸素の混合ガス(本発明例126〜128)
Arガス圧:0.5Pa
酸素ガス圧:Arガス圧(0.5Pa)に対する百分率として表3に記載
電力:直流200W
ターゲット/基板間距離:70mm
(成膜後シート抵抗)
上記のようにして得られたAg合金膜のシート抵抗を、三菱化学製ロレスタ−GPによる四探針法により測定した。得られたシート抵抗を、「成膜後シート抵抗」として表3に示す。
上記のようにして得られたAg合金膜の光透過率を、分光光度計(日立ハイテク社 U−4100)を用いて行った。得られた光透過率を、「成膜後透過率」として、表3に示す。なお、表に示している数値は波長550nmの光の透過率である。
上記のようにして得られたAg合金膜を、温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽中に250時間静置し、その後恒温恒湿槽から取り出した。ついで、上記と同様にAg合金膜のシート抵抗と透過率を測定した。シート抵抗の変化率[=(恒温恒湿試験後のシート抵抗−成膜後シート抵抗)/成膜後シート抵抗×100]と、波長550nmにおける透過率の変化量[=恒温恒湿試験後の透過率−成膜後透過率]、及び膜の外観(変色・斑点の有無)により恒温恒湿試験での安定性の評価を行った。膜の外観は、恒温恒湿試験後に変色・斑点等が発生していないものを「○」、発生しているものを「×」とした。その結果を、表4に示す。
上記のようにして得られたAg合金膜を、室温で0.01wt%の硫化ナトリウム水溶液中に1時間浸漬し、その後硫化ナトリウム水溶液から取り出して、純水で十分に洗浄した後、乾燥空気を噴射して水分を取り除いた。次いで、上述と同様にAg合金膜のシート抵抗と透過率を測定した。シート抵抗の変化率、波長550nmにおける透過率の変化量及び膜の外観により耐硫黄性の評価を行った。膜の外観は、硫化試験後に変色・斑点等が発生していないものを「○」、発生しているものを「×」とした。その結果を、表4に示す。
上記のようにして得られたAg合金膜を、室温で5%のNaCl水溶液中に10日間浸漬し、その後NaCl水溶液から取り出して、純水で十分に洗浄した後、乾燥空気を噴射して水分を取り除いた。次いで、上述と同様にAg合金膜のシート抵抗と透過率を測定した。シート抵抗の変化率、波長550nmにおける透過率の変化量及び膜の外観により耐塩水性の評価を行った。膜の外観は、塩水試験後に変色・斑点等が発生していないものを「○」、Ag合金膜が消失していたものを「膜が消失」とした。その結果を、表4に示す。
[本発明例140〜141、比較例116〜117]
実施例1で作製したAg合金スパッタリングターゲットをスパッタ装置に装着し、実施例2と同じ条件でスパッタリングを実施して、ガラス基板の表面に厚さ100nmのAg合金膜を成膜し、評価した。その内容を表5に示す。
Tiの含有量が5.0原子%よりも多いAg合金スパッタリングターゲット(比較例2)を用いた比較例117においては、硫化試験の前後でシート抵抗が大きく増加し、反射率が大きく低下し、硫化試験後のAg合金膜には変色・斑点等が発生していた。さらに、塩水試験後は、Ag合金膜が消失していた。
[本発明例201〜217、比較例201〜208]
実施例1で作製したAg合金スパッタリングターゲットと下記の導電性酸化物成膜用ターゲットをスパッタ装置に装着し、実施例2と同じ条件でスパッタリングを実施して、ガラス基板の表面に厚さ20nmの導電性酸化物(A)の膜と、厚さ10nmのAg合金の膜(半透明膜)と厚さ20nmの導電性酸化物(B)の膜をこの順で積層した半透明導電積層膜を成膜し、評価した。その内容を表6,7に示す。
(導電性酸化物成膜用ターゲットの組成)
ITO:酸化インジウム90mol%、酸化錫10mol%
IZO:酸化インジウム70mol%、酸化亜鉛30mol%
AZO:酸化アルミニウム2mol%、酸化亜鉛98mol%
GZO:酸化ガリウム2mol%、酸化亜鉛98mol%
なお、導電性酸化物成膜は2%の酸素を含有するArガス雰囲気で成膜した。
[本発明例218〜219、比較例209〜210]
実施例1で作製したAg合金スパッタリングターゲットと下記の導電性酸化物成膜用ターゲットをスパッタ装置に装着し、実施例4と同じ条件でスパッタリングを実施して、ガラス基板の表面に厚さ20nmの導電性酸化物(A)の膜と、厚さ100nmのAg合金の膜(反射膜)と厚さ20nmの導電性酸化物(B)の膜をこの順で積層した反射導電積層膜を作成し、評価した。その内容を表8に示す。
Claims (13)
- Tiを0.1原子%以上5.0原子%以下、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTiとの総計で10.0原子%以下となる範囲で含有し、残部がAgと不可避不純物からなり、Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が100質量ppm以下であって、表面もしくは内部にTiの酸化物が存在していることを特徴とするAg合金膜。
- Tiの含有量Aと、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaの合計含有量Bとの原子比A/Bが、0.1以上6.0以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のAg合金膜。
- さらに、Pd、Pt、Auから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で10.0原子%以下となる範囲で含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のAg合金膜。
- 膜厚が20nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のAg合金膜。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のAg合金膜と、該Ag合金膜の片面または両面に形成された導電性酸化物膜と、を備えることを特徴とする積層膜。
- Tiを0.1原子%以上5.0原子%以下、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTiとの総計が10.0原子%以下となる範囲で含有し、残部がAgと不可避不純物からなり、Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が100質量ppm以下であり、複数のAg合金結晶を含む多結晶体であって、前記Ag合金結晶の粒径を複数の箇所において測定した結果、測定した全てのAg合金結晶の粒径の平均値である平均結晶粒径Cと、測定した各箇所でのAg合金結晶の粒径の平均値Dのうち、前記平均結晶粒径Cの偏差の絶対値が最大となる平均値D max とから定義されるAg合金結晶粒径のばらつきE(%)=(D max −C)/C×100が20%以内であることを特徴とするAg合金スパッタリングターゲット。
- Tiの含有量Aと、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaの合計含有量Bとの原子比A/Bが、0.1以上6.0以下の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
- さらに、Pd、Pt、Auから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTi、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaとの総計で10.0原子%以下となる範囲で含有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
- 前記Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかの一項に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
- 前記平均結晶粒径Cが、200μm以下であることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかの一項に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
- 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載のAg合金スパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行うことを特徴とするAg合金膜の製造方法。
- 不活性ガスの全圧に対して0.5〜5%の圧力となる量の酸素を含むガス雰囲気にてスパッタリングを行うことを特徴とする請求項11に記載のAg合金膜の製造方法。
- Tiを0.1原子%以上5.0原子%以下、Cu、Sn、Mg、In、Sb、Al、Zn、Ge、Gaから選ばれる少なくとも1種の元素を合計で0.1原子%以上かつTiとの総計が10.0原子%以下となる範囲で含有し、残部がAgと不可避不純物からなり、Na、Si、V、Cr、Fe、Coの合計含有量が100質量ppm以下であるAg合金スパッタリングターゲットを用い、不活性ガスの全圧に対して0.5〜5%の圧力となる量の酸素を含むガス雰囲気にてスパッタリングを行うことを特徴とするAg合金膜の製造方法。
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