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JP6801866B2 - 大電流用プローブピン - Google Patents
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JP6801866B2 - 大電流用プローブピン - Google Patents

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Description

この発明は、先端を被検体に一時当接させて通電するためのプローブピンに関し、詳しくは、プランジャ(進退部材)とコイルばね(付勢部材)とをバレル(筒状案内部材)の中空に収めた直棒状のプローブピンに関し、更に詳しくは、大電流の通電にも能う大電流用プローブピンに関する。
図3は、従来のプローブピン10,20,30やソケット40の構造を示しており、そのうち図3(a)は、筒状案内部材に両端開口のスリーブ13を採用した大電流用プローブピン10の外観図と断面図であり、図3(b)は、筒状案内部材に一端開口で他端閉塞のバレル23を採用した大電流用プローブピン20の外観図であり、図3(c)は、バレル33(筒状案内部材)にプランジャ31(進退部材)とコイルばね32(付勢部材)とを収めたうえでそれらの抜け防止のためバレル33の開口端部33aに「かしめ」加工を施したプローブピン30の外観図と断面図であり、図3(d)は、ルーバー(筒状接触子)を具備したソケット(コネクタ)の外観図等である。
典型的な直棒状の大電流用プローブピン10は(図3(a),特許文献1参照)、真鍮等の金属製で導電性のプランジャ11(進退部材)と、プランジャ11を遊挿しうるコイルばね12(付勢部材)と、プランジャ11を挿通しうる円筒状のスリーブ13(筒状案内部材)とを具えたものであり、プランジャ11が細長い丸棒状に形成され、スリーブ13がプランジャ11と摺動可能かつ軸方向移動可能に嵌合した状態で、コイルばね12がスリーブ13の上端とプランジャ11の上端部とを離隔させるよう押すことで、プランジャ11が上方へ付勢されるようになっている。しかも、この大電流用プローブピン10は、プランジャ11の下端部がスリーブ13から突き出ていて電線端部を接続できるようになっており、コイルばね12がスリーブ13の外に設けられている。
また、他の大電流用プローブピン20は(図3(b)参照)、やはり直棒状のものであるが、プランジャ21(進退部材)の概ね下半分と、コイルばね22(付勢部材)の全部とを、バレル23(筒状案内部材)の中空に収めている。
これらの大電流用プローブピン10,20では、プランジャ11,21(進退部材)の上端面(突出端面)に、耐摩耗性に優れた当接部材が取り付けられて、耐久性が高められるとともに、その当接部材の上面の当接部位に、角錐状突起の接触部が多数形成されて、接触性や導電性が高められており、5A〜20Aといった大きな電流を低抵抗で通せるようになっている。
また、他の直棒状のプローブピン30は(図3(c)参照)、大電流用でなく、2A以下の通電を想定したものであり、小径部と大径部とからなるプランジャ31(進退部材)の大径部と、コイルばね32(付勢部材)の全部とを、バレル33(筒状案内部材)の中空に収めている。しかも、このプローブピン30は、バレル33の開口端部33aに「かしめ」加工が施されて、開口端部33aが窄まっており、それにプランジャ31の大径部が当たるため、プランジャ31がバレル33から抜け落ちることがないので、プランジャ31が上向きであろうと下向きであろうと横向きであろうと任意の姿勢で使用することができるようになっている。
これらのプローブピン20,30では、プランジャ21,31の外周面とバレル23,33の中空内壁面との接触により、プローブピン両端部の導通が確保される。
さらに(図3(d),特許文献2参照)、プローブピンではないが、コネクタ(40,45)のソケット40には、基体部41の中空にルーバー42(筒状接触子)を挿着したものもある。このルーバー42は、両端解放の薄い導電性筒体からなり、中間部分が少し縊れて両端部よりも小径になっている。しかも、その縊れたところに、半径方向の弾性変形容易性を付与するため、幾本かのスリットが形成されている。
そのため、プラグの棒状接触子45をソケット40のルーバー42(筒状接触子)に挿入すると、棒状接触子45とルーバー42(筒状接触子)とが適度な接触圧で嵌合して、安定した電気導通状態が確立される。
特開2011−137791号公報 特開2003−132975号公報
このような従来の直棒状プローブピンのうち、大電流用プローブピン10,20では、プランジャ11の上端面に対する当接部材の装備(図3(a),(b)参照)や、コイルばね12,22の強化、さらにはプランジャ11の下端部に対する電線端部の接続(図3(a)参照)あるいはプランジャ21の外周面とバレル23の中空内壁面との大きな接触面積の確保などによって、測定時の通過電流が比較的大きくてもプローブピンの両端間の電圧が極小に保たれるようになっている。
これに対し、中空収容物31,32の抜け防止用かしめ加工をバレル33の開口端部33aに施したプローブピン30は(図3(c)参照)、使用時の姿勢自由度が高いが、わりと細身でバネ力が弱めなうえプランジャ31の外周面とバレル33の中空内壁面との接触面積が少なめであるといったことから、プランジャ31とバレル33との間の電気抵抗が大電流用プローブピン20と比べると大きいので、測定時の通過電流が大きいとプローブピンの両端間の電圧が過大になるおそれがあるため、通過電流の比較的小さい箇所に係る測定に多用されている。
ところが、近年、このような使い易いプローブピン30を今までより通過電流の大きい箇所に係る測定にも使用したいという要望が高まってきた。
そして、それに応えるには、プランジャ31とバレル33との間の電気抵抗を小さくすることが必要であり、それを大電流用プローブピン20ほど大形化することなく実現するには、既述したソケット40のルーバー42のように適度な接触圧でプランジャ31と嵌合する謂わば電気導通安定確立部材を導入して、それをプランジャ31とバレル33との間に介在させることが考えられる。
しかしながら、新たな部材の追加導入には、部材費ばかりか組立や調整などの工費まで嵩むうえ、その追加部材を収めるバレル中空の長さが増加するのに伴ってプローブピンの全長が増加する、といった不都合な一面もある。
そこで、小電流にはもとより大電流の通電にも能う抜け防止タイプの大電流用プローブピンであって、プランジャ(進退部材)に対して適度な接触圧で嵌合するルーバー等(筒状接触子)をバレル(筒状案内部材)の中空に導入しても工費や全長の増加が少なくて済む大電流用プローブピンを、実現することが、技術的な課題となる。
本発明の大電流用プローブピンは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、一端から有底の中空が穿孔された導電性の筒状案内部材と、小径部と大径部とを具備しており前記小径部の先端部を前記中空から突き出す状態で前記大径部が前記中空に収められた導電性の進退部材と、前記中空の底部寄りに収められていて前記進退部材を前記中空の開口側へ押す付勢部材とを備えた大電流用プローブピンにおいて、筒状の環状幹部とそこから複数に枝分かれした分岐枝部とを具備した導電性の筒状接触子が、前記筒状案内部材の前記中空に圧入されて前記中空の開口寄りに止まるとともに前記進退部材の前記小径部を挿通させており、前記筒状接触子の前記分岐枝部が、何れも、弾性変形して前記小径部の外周面に接触しており、前記進退部材の前記大径部が前記筒状接触子のうち前記付勢部材寄りの端面に当接することにより前記進退部材の抜けが防止されるようになっていることを特徴とする。
このような本発明の大電流用プローブピンにあっては(解決手段1)、電気導通安定確立部材である筒状接触子を導入したことにより、進退部材と筒状案内部材との間の電気抵抗が小さくなるので、小電流ばかりか大電流の通電にも能うこととなる。
また、圧入によって組み込まれた筒状接触子によって進退部材の抜けが防止されることから、圧入よりも工費の掛かる「かしめ」加工が不要になるので、その差の分だけ工費が削減される或いは増加が抑制される。
さらに、進退部材の軸心を筒状案内部材の軸心に合わせる位置決め機能が、筒状案内部材の中空内壁面と進退部材の大径部の外周面との嵌合によって発揮されるだけでなく、それに加えて、進退部材の小径部の外周面と筒状接触子の分岐枝部との接触によっても発揮されることから、進退部材の大径部を多少なら問題なく短縮することができる。
そのため、そのような進退部材の大径部の短縮分と上述の「かしめ」取り止め部の短縮分との合計長だけ、筒状接触子の導入による増加長が、相殺・減殺されるので、プローブピン全長の増加が少なくて済むことになる。
本発明の実施例1について、大電流用プローブピンの構造を示し、(a)が外観図、(b)が内部を破線で示した外観図、(c)が断面図、(d)が展開図、(e)がコンタクト(筒状接触子)の素材図、(f)の上側部分がコンタクトを環状幹部の方から見た外観図、(f)の上側部分がコンタクトを分岐枝部の方から見た外観図、(g)がプランジャ(進退部材)を押し込まれた大電流用プローブピンの断面図である。 本発明の実施例2について、大電流用プローブピンの構造を示し、(a)が外観図、(b)が内部を破線で示した外観図、(c)が断面図、(d)が展開図、(e)がプランジャを押し込まれた大電流用プローブピンの断面図である。 従来品の構造を示し、(a)が筒状案内部材に両端開口のスリーブを採用した大電流用プローブピンの外観図と断面図、(b)が筒状案内部材に一端開口で他端閉塞のバレルを採用した大電流用プローブピンの外観図、(c)がバレルにプランジャ等の抜け防止用の加工を施したプローブピンの外観図と断面図、(d)がルーバー(筒状接触子)を具備したソケット(コネクタ)の外観図等である。
このような本発明の大電流用プローブピンについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、その変形例である。
本発明の大電流用プローブピンの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1(a)〜(d)は、自由状態の大電流用プローブピン50の全体を示しており、(a)が外観図、(b)が内部を破線で示した外観図、(c)が断面図、(d)が展開外観図である。また、図1のうち(e)は、コンタクト54(筒状接触子)の板状の素材の表面図、(f)は、上側部分がコンタクト54を環状幹部54a側から見た外観図、下側部分がコンタクト54を分岐枝部54b側から見た外観図、(g)は、プランジャ51(進退部材)を押し込まれた使用状態の大電流用プローブピン50の断面図である。
この大電流用プローブピン50は、既述したプローブピン30を小電流だけでなく5A以上の大電流でも不都合なく通せるよう電気抵抗を低減させる改造を施したものであり、進退部材としてのプランジャ51と、付勢部材としてのコイルばね52と、筒状案内部材としてのバレル53と、筒状接触子としてのコンタクト54とを具えている。
プランジャ51(進退部材)は、既述のプランジャ31を踏襲したものであり、電気良導体からなる小径部51aと大径部51bとを具備していることや、各部51a,51bの径は既述のものと同じであるが、小径部51aの長さは既述のものより少し長くなっており、大径部51bの長さは既述のものより少し短くなっている。
コイルばね52(付勢部材)は、形状ばかりかバネ特性などまで既述のコイルばね32と同じものでも良く、バレル53の中空53bに収められて中空53bの底部寄りに置かれる。それから、プランジャ51も大径部51bを先にしてバレル53の中空53bに収められ、コイルばね52に寄せられるので、プランジャ51が、小径部51aの先端部をバレル53の中空53bの中空から突き出す状態で大径部51bを中空53bに収めているものになるとともに、コイルばね52が、バレル53の中空53bに収められていてプランジャ51を中空53bの開口側へ押すものとなる。
バレル53(筒状案内部材)は、既述のバレル33を踏襲したものであり、段付き丸棒状の外観をした電気良導体からなるが、有底の中空53bが開口端部53aから他端の手前まで穿孔された形状のものとなっている。各段の外径や中空53bの径などは既述のバレル33のものと同じあるが、開口端部33aに「かしめ」加工が施されることは無く、中空53bの深さ及びバレル53の全長が、既述のバレル33のそれらより多少ではあるが長くなっている。
コンタクト54(筒状接触子)は、既述のルーバー42を軸方向に二分割したかのようなものであり、円筒状の環状幹部54aと、そこから複数(図示の例では4本)に枝分かれした羽と呼ばれる分岐枝部54b,…,54bとからなる。これは、例えば、山脈形に打ち抜いた電気良導体の平板(図1(e)参照)を筒状に丸めるとともに、複数の分岐枝部54bを何れも軸心に寄せる、といった成形加工にて作られる。
そして、コイルばね52とプランジャ51とを収めたバレル53の中空53bに対し、開口端部53aから環状幹部54aを圧入し、それから更に分岐枝部54bを押し込むことで、コンタクト54の全体が中空53bに収まる。
こうして、大電流用プローブピン50が組み上がり、単体の自由状態では(図1(a)〜(c)参照)、バレル53の中空53b内には、底部寄り部分にコイルばね52が伸縮可能な状態で保持され、開口端部53a寄り部分にコンタクト54が固定保持され、コイルばね52の一端とコンタクト54の環状幹部54aとの間にプランジャ51の大径部51bが挟持され、そこからプランジャ51の小径部51aがコンタクト54の軸心を貫通して更にバレル53の開口端部53aも貫いて、バレル53から外部へ突き出ている。
そして、このような自由状態では、コンタクト54(筒状接触子)がプランジャ51(進退部材)の小径部51aを挿通させているとともに、コンタクト54の複数の分岐枝部54bが、何れも、弾性変形して小径部51aの外周面に接触し続けることから、プランジャ51とコンタクト54との電気抵抗ひいてはプランジャ51とバレル53との電気抵抗が極小に保たれるとともに、プランジャ51の小径部51aをバレル53の中空53bの中心に寄せる求心力が働くので、プランジャ51の大径部51bが短くて済むものとなっている。しかも、その接触によるプランジャ51とコンタクト54との摩擦力は、分岐枝部54bが片持ち梁のように形成されている等のことで、弾性変形による弾撥力が適度に軽減緩和されているので、コイルばね52の弾撥力によるプランジャ51の進退運動を妨げないようなっている。
また、その自由状態では、プランジャ51(進退部材)の大径部51bがコンタクト54(筒状接触子)のコイルばね52(付勢部材)寄りの端面に当接することで、コンタクト54がバレル53(筒状案内部材)の中空53bから抜け落ちることが防止されるので、既述のプローブピン30に有った開口端部33aの「かしめ」が不要なものとなっている。さらに、コンタクト54の追加導入により、バレル53ひいては大電流用プローブピン50の全長が既述のバレル33ひいてはプローブピン30の全長より増加しているが、その増加量は、コンタクト54の全長よりは小さく、コンタクト54の全長から、既述のバレル33の「かしめ」の厚み分と、既述のプランジャ31の大径部からプランジャ51の大径部51bへの長さ短縮分とを、差し引いた長さにとどまる。
この実施例1の大電流用プローブピン50について、その使用態様及び動作を説明する。大電流用プローブピン50は、測定時にプランジャ51(進退部材)の小径部51aの先端を被検体に一時当接させて使用する点で、既述のプローブピン10,30と同様に使用されるが、測定に先立つ他端側への配線については、大電流用プローブピン10のプランジャ11(進退部材)の下端部と同様にしてバレル53(筒状案内部材)の先端部に電線を接続しても良く、プローブピン30のバレル33(筒状案内部材)の先端部と同様にしてバレル53(筒状案内部材)の先端部をプリント基板の配線部に稠密植設したり既述のソケット40孔に挿着したりしても接続できるので、使い易い。
そして、測定時にプランジャ51の小径部51aの先端が被検体に押し当てられると、プランジャ51(進退部材)がコイルばね52(付勢部材)を押し縮めながらバレル53(筒状案内部材)の中空53b内に後退し(図1(g)参照)、被検体から離れるとプランジャ51の小径部51aとコンタクト54の分岐枝部54bとの摩擦力に勝るコイルばね52の弾撥力によって押されてプランジャ51が前進するが(図1(a)〜(c)参照)、その際、プランジャ51の大径部51bが中空53bの内周壁によって案内されるとともに、プランジャ51の小径部51aの先端寄りの部分がコンタクト54(筒状接触子)の複数の分岐枝部54bによって案内されるので、プランジャ51は、バレル53の軸心に沿って円滑に進退する。
こうして、この大電流用プローブピン50は、プローブピン30と同様、手軽に使用されて、不都合なく動作する。
しかも、コンタクト54(筒状接触子)の導入によってプローブピン30よりも拡大された通電許容範囲は、2A以下の小電流から5A以上の大電流にまで及んでいる。
本発明の大電流用プローブピンの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2(a)〜(d)は、自由状態の大電流用プローブピン60の全体を示しており、(a)が外観図、(b)が内部を破線で示した外観図、(c)が断面図、(d)が展開図である。また、図2(e)は、プランジャ61(進退部材)を押し込まれた使用状態の大電流用プローブピン60の断面図である。
この大電流用プローブピン60が上述した実施例1の大電流用プローブピン50と相違するのは、一体物だったプランジャ51が二体物のプランジャ61+62(進退部材)になった点と、コンタクト54(筒状接触子)がバレル53の中空53bへの挿着に際し分岐枝部54bを先にし環状幹部54aを後にして圧入されて環状幹部54aがバレル53の開口端部53aの所に位置し分岐枝部54bが中空53bの中央付近に位置している点である。プランジャ61+62(進退部材)は、プランジャ51の小径部51aを変形したプランジャ要部61(小径部)と、プランジャ51の大径部51bを踏襲した大径部62(大径部)とに分かれており、バレル53の中空53bの中で両者を組み合わせるようになっている。
プランジャ要部61は、電気良導体からなる一本の丸棒状の部材であるが、径の異なる幾つかの部分を具備している。具体的には、測定時に被検体に一時当接させる先端部61aと、それに続く中径部61bと、プランジャ51の小径部51aとほぼ同径の小径部61cと、それより小径の端部であって先端部61aと反対側の位置する差込部61dと、中径部61bと小径部61cと間に位置するテーパ部61eとを具備しており、それらのうち、先端部61aと中径部61bとテーパ部61eと小径部61cとが、大径部62と対比される小径部に含まれる。このようなプランジャ要部61は、先端部61aがプランジャ51の先端部より大きくなっているので、被検体との当接を繰り返しても、大電流を通しても、痛みが少なくて済むものとなっている。
大径部62は、少し厚めの円板状体からなるが、その中心・軸心に貫通孔が形成されたものである。バレル53の中空53bにコイルばね52と大径部62とコンタクト54とをその順に収めてからプランジャ要部61を挿入することで大電流用プローブピン60が組み立てられるが、そのとき、大径部62の貫通孔にプランジャ要部61の差込部61dが差し込まれる。そして、その状態で、さらにはプランジャ要部61が押し込まれたときにも、常時、コイルばね52によって大径部62がプランジャ要部61に押しつけられるので、プランジャ要部61と大径部62とが一緒に進退するようになっている。
この場合、プランジャ要部61のうち先端部61aから小径部61cまでの長さと上述したプランジャ51の小径部51aの長さとが等しく、大径部62の長さ・厚みと上述したプランジャ51の大径部51bの長さ・厚みとが等しいので、大電流用プローブピン60は取付や測定の仕様に関して上述の大電流用プローブピン50と高い互換性を示す。また、プランジャ61+62(進退部材)のうち、大径部62はコンタクト54の分岐枝部54bとの当接によって確実に抜けが防止される。
また、プランジャ要部61は、コンタクト54の分岐枝部54bとの摩擦によって、自重程度の弱い力では抜けないように保持される。そのため、通常の使用状態であれば、大電流用プローブピン60も上述の大電流用プローブピン50と同様に自由な姿勢で使用することができる。それでいて、プランジャ要部61は、人為的に強く引っ張ると、上記の摩擦に打ち勝って移動して、大径部62をコンタクト54とコイルばね52との間に残したまま、バレル53から離脱するため、コンタクト54を抜き出すことなく、プランジャ要部61の交換や付け直しを行うことができる。そのため、大電流用プローブピン60は、プランジャ要部61の先端部61aが被検体への当接や通電の繰り返し等によって傷んだときなど、傷んで交換したくなったプランジャ要部61をバレル53の中空53bから開口側(図では上方)へ引き抜き、それから新品のプランジャ要部61を差し込むだけ、といった簡便な部品交換による補修で不具合を解消して使い続けることができる。
さらに、自由状態の大電流用プローブピン60では(図2(a)〜(c)参照)、プランジャ要部61のうち先端部61aと中径部61bと小径部61cの一部とがバレル53の中空53bから進出しているので、プランジャ61+62の径方向位置決めが、大径部62に対するバレル53の中空53bの内周壁によるものと、小径部61cに対するコンタクト54の分岐枝部54bによるものとだけで行われるところ、大径部62の位置決めは堅実になされるが、小径部61cに対するコンタクト54の分岐枝部54bによる位置決めは複数で完璧に揃えるのが困難なうえ大径部62の極近傍でなされるので、プランジャ要部61の先端部61aはバレル53の軸心から僅かであるが偏倚することが多い。
一方、プランジャ要部61は、中径部61bの外径がコンタクト54の環状幹部54aの内径より僅かに小さくて、中径部61bと環状幹部54aとが嵌合状態では軸心をほぼ一致させた状態で摺動するようになっているため、測定時に先端部61aが押されてプランジャ要部61が後退すると、先ずテーパ部61eが環状幹部54aに遊嵌され、次いで中径部61bが環状幹部54aに嵌合される(図2(e)参照)。そうすると、その嵌合による強い求心力によって、プランジャ要部61の先端部61aが、バレル53に対する偏心を解消する向きに僅かではあるが横移動することから、被検体の当接部位の表面を軽く擦るため、薄い絶縁性の酸化皮膜が低い印加電圧下でも迅速に破れたりして被検体との導電性が高まるので、測定性能の向上が期待できる。
[その他]
上記実施例では、単体の大電流用プローブピン50,60を図示して説明したが、一つの支持体に多数の大電流用プローブピン50,60を立設して使用しても良い。
また、上記実施例の大電流用プローブピン50,60は、5A以上の大電流が通る所でも的確に測定できるようになったものであるが、それに限られるものでなく、2A以下の小電流や、2A〜5Aの中電流が通る所でも、的確な測定に資するものである。
また、上記実施例では、コンタクト54の分岐枝部54bが4本であったが、分岐枝部54bの本数は、それに限られる訳でなく、例えば6本など、他の本数でも良い。
本発明の大電流用プローブピンは、半導体デバイスや、プリント配線板その他の回路基板などを対象とした電気的な検査や試験に利用することができる。
10,20…大電流用プローブピン、30…プローブピン、
11,21,31…プランジャ(進退部材)、
12,22,32…コイルばね(付勢部材)、
13…スリーブ(筒状案内部材)、23…バレル(筒状案内部材)、
33…バレル(筒状案内部材)、33a…開口端部(かしめ部)、
40…ソケット(コネクタ)、41…基体部、42…ルーバー(筒状接触子)、
50…大電流用プローブピン、
51…プランジャ(進退部材)、51a…小径部、51b…大径部、
52…コイルばね(付勢部材)、
53…バレル(筒状案内部材)、53a…開口端部、53b…中空、
54…コンタクト(筒状接触子)、54a…環状幹部、54b…分岐枝部、
60…大電流用プローブピン、
61+62…プランジャ(進退部材)、61…プランジャ要部、
61a…先端部(被検体当接部)、61b…中径部、
61c…小径部、61d…差込部、61e…テーパ部、62…大径部

Claims (1)

  1. 一端から有底の中空が穿孔された導電性の筒状案内部材と、小径部と大径部とを具備しており前記小径部の先端部を前記中空から突き出す状態で前記大径部が前記中空に収められた導電性の進退部材と、前記中空の底部寄りに収められていて前記進退部材を前記中空の開口側へ押す付勢部材とを備えた大電流用プローブピンにおいて、筒状の環状幹部とそこから複数に枝分かれした分岐枝部とを具備した導電性の筒状接触子が、前記筒状案内部材の前記中空に圧入されて前記中空の開口寄りに止まるとともに前記進退部材の前記小径部を挿通させており、前記筒状接触子の前記分岐枝部が、何れも、弾性変形して前記小径部の外周面に接触しており、前記進退部材の前記大径部が前記筒状接触子のうち前記付勢部材寄りの端面に当接することにより前記進退部材の抜けが防止されるようになっていることを特徴とする大電流用プローブピン。
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