[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の暖房装置1は、暖房用の熱媒としての不凍液(以下、温液と称する)を貯留する貯留タンク11が搭載された貯留タンクユニット2と、温液加熱用のヒートポンプ31が搭載されたヒートポンプユニット3と、温液加熱用の補助熱源機としての燃焼式熱源機41が搭載された燃焼式熱源機ユニット4と、1台以上の暖房端末機を含む暖房端末ユニット5とを備える。
暖房端末ユニット5は、本実施形態では、運転に必要な温液温度が比較的高い高温側暖房端末機5Hと、運転に必要な温液温度が高温側暖房端末機5Hよりも低い低温側暖房端末機5Lとを備える。
貯留タンク11には、貯留タンク11内の温液を外部のヒートポンプ31の凝縮機35(詳細は後述する)を経由して循環させるための蓄熱用温液循環往路12a及び蓄熱用温液循環復路12bと、貯留タンク11内の温液を燃焼式熱源機ユニット4及び暖房端末ユニット5を経由して循環させるための暖房用温液循環往路13a及び暖房用温液循環復路13bとが接続されている。なお、貯留タンク11は設けなくてもよい。
また、貯留タンク11には、その高さ方向(上下方向)に間隔を存する複数(図示例では3つ)の高さ位置に、各高さ位置での貯留タンク11内の温液の温度を検出する温度センサ14a,14b,14cが装着されている。
蓄熱用温液循環往路12aは、貯留タンク11の下部とヒートポンプ31の凝縮機35とに接続されている。蓄熱用温液循環復路12bは、凝縮機35と貯留タンク11の上部とに接続されている。蓄熱用温液循環往路12aに装着された後述する蓄熱用循環ポンプ18は、貯留タンク11内の温液を、蓄熱用温液循環往路12a、ヒートポンプ31の凝縮機35、及び蓄熱用温液循環復路12bを介して循環させる。
蓄熱用温液循環往路12aは、その上流端が貯留タンク11の下部に接続され、下流端が凝縮機35に接続されている。そして、蓄熱用温液循環往路12aには、逆止弁15と、貯留タンク11から流出する温液の温度を蓄熱用温液循環往路12aの上流部で検出する温度センサ16と、手動式の開閉弁17と、蓄熱用温液循環往路12aの上流側から下流側に向う温液の流れを発生させる蓄熱用循環ポンプ18と、ヒートポンプ31の凝縮機35に流入する温液の温度を蓄熱用温液循環往路12aの下流部で検出する温度センサ19とが装着されている。
この場合、本実施形態の例では、逆止弁15及び温度センサ16は貯留タンクユニット2内に配置され、蓄熱用循環ポンプ18及び温度センサ19はヒートポンプユニット3内に配置され、開閉弁17は貯留タンクユニット2とヒートポンプユニット3との間に配置されている。
蓄熱用温液循環復路12bは、その上流端がヒートポンプ31の凝縮機35の出口に接続され、下流端が貯留タンク11の上部に接続されている。そして、蓄熱用温液循環復路12bには、凝縮機35から流出する温液の温度を蓄熱用温液循環復路12bの上流部で検出する温度センサ20と、手動式の開閉弁21と、貯留タンク11に流入する温液の温度を蓄熱用温液循環復路12bの下流部で検出する温度センサ22とが装着されている。
この場合、本実施形態の例では、温度センサ20はヒートポンプユニット3内に配置され、温度センサ22は貯留タンクユニット2内に配置され、開閉弁21は貯留タンクユニット2とヒートポンプユニット3との間に配置されている。
暖房用温液循環往路13aは、貯留タンク11と燃焼式熱源機ユニット4とに接続されている。暖房用温液循環復路13bは、高温側暖房端末機5Hと暖房用温液循環往路13aとに接続される高温暖房用温液循環復路13b1と、低温側暖房端末機5Lと貯留タンク11とに接続される低温暖房用温液循環復路13b2とを備える。詳しくは後述する暖房循環ポンプ51は、貯留タンク11内の温液を、暖房用温液循環往路13a、燃焼式熱源機ユニット4、暖房端末ユニット5、及び暖房用温液循環復路13bを介して循環させる。
暖房用温液循環往路13aは、その上流端が前記蓄熱用温液循環復路12bの下流端部に合流されている。従って、暖房用温液循環往路13aの上流端は、蓄熱用温液循環復路12bの下流端部を介して貯留タンク11の上部に接続されている。
低温暖房用温液循環復路13b2は、その下流端が貯留タンク11の下部に接続されている。また、低温暖房用温液循環復路13b2の下流部には、貯留タンクユニット2内に設置された分配弁23が装着されている。
さらに、低温暖房用温液循環復路13b2の下流部と、暖房用温液循環往路13aの上流部とを、貯留タンク11内を経由させずに、分配弁23を介して連通させるバイパス路24が設けられている。
分配弁23は、本実施形態では、2つの出口ポートを有しており、入口ポートから流入した温液のうち、2つの出口ポートの一方の出口ポートから流出させる温液の流量と、他方の出口ポートから流出させる温液の流量との割合を可変的に制御可能な弁である。
そして、分配弁23は、その入口ポートが低温暖房用温液循環復路13b2の上流側に連通し、一方の出口ポートが低温暖房用温液循環復路13b2の下流側に連通するように、該暖房用温液循環復路13bに介装されると共に、他方の出口ポートが、バイパス路24を介して暖房用温液循環往路13aに連通するように該バイパス路24に接続されている。
従って、貯留タンクユニット2に設けられた、後述するタンク制御部72により分配弁23を制御することで、低温暖房用温液循環復路13b2で貯留タンクユニット2に戻ってきた温液の一部又は全部を、分配弁23から貯留タンク11を経由させずに(バイパス路24を経由させて)、暖房用温液循環往路13aに環流させることが可能となっている。
なお、分配弁23は、バイパス路24と暖房用温液循環往路13aとの接続箇所に介装されていてもよい。
以降の説明では、分配弁23の入口ポートに流入する温液の全部が、下流側の低温暖房用温液循環復路13b2に連通する一方の出口ポートから流出する動作状態(バイパス路24側の出口ポートが全閉、貯留タンク11側の出口ポートが全開になる動作状態)を、分配弁23のバイパスOFF状態、分配弁23の入口ポートに流入する温液の全部が、バイパス路24に連通する他方の出口ポートから流出する動作状態(バイパス路24側の出口ポートが全開、貯留タンク11側の出口ポートが全閉になる動作状態)を分配弁23のバイパスON状態、分配弁23の入口ポートに流入する温液の一部が両方の出口ポートのそれぞれから流出する状態を分配弁23のバイパス中間状態という。
また、暖房用温液循環往路13aには、貯留タンクユニット2内で2つの温度センサ25,26が装着され、低温暖房用温液循環復路13b2には、1つの温度センサ27が装着されている。
温度センサ25は、貯留タンク11(又は蓄熱用温液循環復路12b)から暖房用温液循環往路13aに流入する温液の温度を検出するセンサであり、暖房用温液循環往路13aのうち、バイパス路24の合流箇所よりも上流側の部分に装着されている。
温度センサ26は、貯留タンクユニット2から暖房端末ユニット5側に送出される温液の温度を検出するセンサであり、暖房用温液循環往路13aのうち、バイパス路24の合流箇所よりも下流側の部分に装着されている。この温度センサ26の検出温度は、分配弁23のバイパスOFF状態では、温度センサ25の検出温度に一致もしくはほぼ一致する。
一方、分配弁23のバイパスON状態又はバイパス中間状態では、温度センサ26の検出温度は、貯留タンク11(又は蓄熱用温液循環復路12b)から暖房用温液循環往路13aに流入する温液に、貯留タンクユニット2に暖房端末ユニット5側から戻ってきた温液の全部又は一部を混合させた後の温液の温度(温度センサ25の検出温度よりも低い温度)となる。
低温暖房用温液循環復路13b2に装着された温度センサ27は、貯留タンクユニット2に暖房端末ユニット5側から戻ってきた温液の温度を検出するセンサであり、低温暖房用温液循環復路13b2のうち、分配弁23の上流側で暖房端末ユニット5に近い部分に装着されている。
ヒートポンプユニット3は、屋外に設置されるユニットである。このヒートポンプユニット3に搭載されたヒートポンプ31は、貯留タンクユニット2の貯留タンク11内の温液を加熱するための熱源機である。
ヒートポンプ31は、公知の構造のものであり、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等の代替フロン、あるいは、二酸化炭素等の冷媒を循環させる冷媒循環流路32と、この冷媒循環流路32に装着された蒸発器33、圧縮機34、凝縮機35、及び膨張機構36と、蒸発器33に外気(空気)を供給する回転ファン37とを有する。
蒸発器33は、冷媒循環流路32を流れる冷媒と、回転ファン37の回転により供給される外気(空気)との熱交換を行なう。
圧縮機34は、蒸発器33から供給される冷媒を圧縮することで、高温・高圧の冷媒を生成する。
凝縮機35は、前記したように蓄熱用温液循環往路12aの下流端と蓄熱用温液循環復路12bの上流端とが接続されている。
そして、凝縮機35は、圧縮機34から供給される高温・高圧の冷媒と、蓄熱用循環ポンプ18の作動によって蓄熱用温液循環往路12aを介して貯留タンク11から供給される温液との熱交換を行なうことで、該温液を加熱し、加熱した温液を蓄熱用温液循環復路12bを介して貯留タンク11に環流させる。
膨張機構36は、膨張弁等により構成され、凝縮機35から供給される放熱後の冷媒を断熱膨張させることでさらに冷却し、その冷却後の冷媒を蒸発器33に送出する。
以上の蒸発器33、圧縮機34、凝縮機35、及び膨張機構36の作動により、凝縮機35に貯留タンク11から供給される温液が熱交換されて加熱され、その加熱後の温液が貯留タンク11に戻される。これにより、貯留タンク11内の温液が加熱されて、該温液の蓄熱がなされる。
暖房端末ユニット5は、本実施形態では、運転に必要な温液温度が比較的高い高温側暖房端末機5Hと、運転に必要な温液温度が高温側暖房端末機5Hよりも低い低温側暖房端末機5Lとを備える。
高温側暖房端末機5Hは、例えば浴室暖房装置等であり、該高温側暖房端末機5Hで要求される温液温度は、例えば80°C程度である。また、低温側暖房端末機5Lは、例えば床暖房装置等であり、該低温側暖房端末機5Lで要求される温液温度は、例えば60°C程度である。
これらの高温側暖房端末機5H及び低温側暖房端末機5Lは、燃焼式熱源機ユニット4から温液が供給されるように、それぞれ、後述する温液流路42H,42Lに接続されている。さらに、高温側暖房端末機5H及び低温側暖房端末機5Lは、それぞれで放熱した温液を環流させるように、高温暖房用温液循環復路13b1及び低温暖房用温液循環復路13b2の上流端に並列に接続されている。
高温側暖房端末機5Hには温度センサ5HSが設けられ、低温側暖房端末機5Lには温度センサ5LSが設けられている。
高温側暖房端末機5Hには高温端末開閉弁5HVが設けられ、低温側暖房端末機5Lには低温端末開閉弁5LVが設けられている。高温側暖房端末機5H、低温側暖房端末機5L、高温端末開閉弁5HV及び低温端末開閉弁5LVは、端末制御部38により駆動が制御される。端末制御部38は、CPU、RAM、ROM等により構成される制御回路部を有する。なお、低温端末開閉弁5LVは設けないようにしてもよい。
端末制御部38は、高温側暖房端末機5Hの運転停止状態では、高温端末開閉弁5HVを閉弁状態とし、燃焼式熱源機ユニット4から高温側暖房端末機5Hへの温液の流入を遮断するようにしている。同様に、端末制御部38は、低温側暖房端末機5Lの運転停止状態では、低温端末開閉弁5LVを閉弁状態とし、燃焼式熱源機ユニット4から低温側暖房端末機5Lへの温液の流入を遮断するようにしている。なお、低温端末開閉弁5LVを設けない場合、低温側暖房端末機5Lの運転停止状態では、後述する低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とし、燃焼式熱源機ユニット4から低温側暖房端末機5Lへの温液の流入を遮断する。
図1では、高温側暖房端末機5Hと低温側暖房端末機5Lとを、それぞれ1つずつ代表的に記載したが、高温側暖房端末機5H又は低温側暖房端末機5Lが、暖房装置1に複数台備えられていてもよい。複数台の高温側暖房端末機5Hは、上流側の後述する高温側暖房用温液流路42Hに並列に接続される。同様に、複数台の低温側暖房端末機5Lは、上流側の後述する温液流路42Lに並列に接続される。
燃焼式熱源機ユニット4は、燃焼式熱源機41(補助熱源)と、暖房用温液循環往路13aで送られてきた温液を必要に応じて燃焼式熱源機41により加熱して、暖房端末ユニット5に供給するための流路であり、暖房用温液循環往路13aの下流側に連続する暖房用温液流路42とを備える。
燃焼式熱源機41は、燃料を燃焼させるバーナ44と、バーナ44の燃焼運転によって発生する熱により温液を加熱する主熱交換器45及び補助熱交換器46とを備える。
バーナ44で燃焼させる燃料は、例えば都市ガス、LPガス等の燃料ガスである。バーナ44の燃焼運転時には、図示を省略する電磁開閉弁や比例弁等を備える燃料供給機構を介して燃料ガスがバーナ44に供給される。また、燃焼用空気が図示しないファンによりバーナ44に供給される。そして、バーナ44に供給された燃料ガスに、図示しないイグナイタ等の点火器により点火することで、バーナ44の燃焼運転が行われる。
なお、バーナ44の燃焼運転に係わる燃料供給機構等の構成は、公知のものでよい。また、バーナ44は、燃料ガスに限らず、灯油等の液体燃料を燃焼させるものであってもよい。
主熱交換器45は、バーナ44の燃焼排気から顕熱を吸熱し、その顕熱により温液を加熱する顕熱吸熱型の熱交換器である。また、補助熱交換器46は、主熱交換器45を通過した燃焼排気中の水蒸気が凝縮する際の潜熱を吸熱し、その潜熱により温液を加熱する潜熱吸熱型の補助的な熱交換器である。
なお、燃焼式熱源機41は、主熱交換器45及び補助熱交換器46のうちの主熱交換器45だけを備えるものであってもよい。
暖房用温液流路42は、その上流端が暖房用温液循環往路13aの下流端に連通され、該暖房用温液循環往路13aを流れてきた温液が流入するようになっている。
なお、暖房用温液流路42の上流端は、高温の温液の体積増加分を吸収する膨張タンク(図示せず)にも接続されている。
暖房用温液流路42は、燃焼式熱源機ユニット4内で、燃焼式熱源機41の補助熱交換器46を経由するように構成され、さらに、該補助熱交換器46の下流側で、高温側暖房用温液流路42Hと、低温側暖房用温液流路42Lとに分流されている。
高温側暖房用温液流路42Hは、暖房端末ユニット5の高温側暖房端末機5Hに温液を供給するための温液流路である。この高温側暖房用温液流路42Hは、燃焼式熱源機41の主熱交換器45を経由するように流路され、その下流端に高温側暖房端末機5Hが接続される。
低温側暖房用温液流路42Lは、暖房端末ユニット5の低温側暖房端末機5Lに温液を供給するための温液流路である。この低温側暖房用温液流路42Lは、その下流端に低温側暖房端末機5Lが接続される。
低温側暖房用温液流路42Lには、低温暖房流路開閉弁42LVが装着されている。この低温暖房流路開閉弁42LVは、開閉弁制御部48により開閉が制御される。なお、高温側暖房用温液流路42Hには、開閉弁は装着されていない。
暖房用温液流路42には、暖房用温液流路42の上流側から下流側に向う温液の流れを発生させる暖房循環ポンプ51が、暖房用温液流路42の高温側暖房用温液流路42H及び低温側暖房用温液流路42Lへの分流箇所よりも上流側に装着されている。
また、高温側暖房用温液流路42Hには、その上流側の基幹の暖房用温液流路42から該高温側暖房用温液流路42Hに流入する温液の温度を検出する温度センサ54と、主熱交換器45から流出する温液の温度を検出する温度センサ55とが装着されている。
本実施形態の例では、温度センサ54は、高温側暖房用温液流路42Hの上流端近傍の位置に配置され、温度センサ55は、主熱交換器45の近くで該主熱交換器45の下流側に配置されている。
なお、温度センサ54が検出する温度は、換言すれば、低温側暖房端末機5Lに供給される温液の温度であり、温度センサ55が検出する温度は、換言すれば、高温側暖房端末機5Hに供給される温液の温度である。
本実施形態の暖房装置1では、貯留タンクユニット2にはタンク制御部72が、ヒートポンプユニット3にはポンプ制御部73が、燃焼式熱源機ユニット4には燃焼制御部74が、それぞれが搭載されている。
各制御部72〜74は、詳細な図示は省略するが、制御回路部と、電源回路部とを含んでいる。それぞれの制御回路部は、CPU、RAM、ROM等により構成される回路部であり、相互に通信可能とされている。
そして、貯留タンクユニット2のタンク制御部72の制御回路部は、貯留タンクユニット2に備えられた温度センサ14a,14b,14c,16,22,25,26,27の検出データ、あるいは、ヒートポンプユニット3もしくは燃焼式熱源機ユニット4の制御回路部から与えられた通信データ等に基づいて、プログラム処理を実行することで、分配弁23の作動を制御する。本実施形態では、タンク制御部72は、分配制御部に相当する。
また、ヒートポンプユニット3のポンプ制御部73の制御回路部は、ヒートポンプユニット3に備えられた温度センサ19,20の検出データ、あるいは、貯留タンクユニット2もしくは燃焼式熱源機ユニット4の制御回路部から与えられた通信データ等に基づいて、プログラム処理を実行することで、蓄熱用循環ポンプ18、回転ファン37、圧縮機34等の作動を制御する。
また、ヒートポンプユニット3には、外気温を検出する外気温センサ(図示せず)が設けられ、この外気温センサで検出された外気温データは、ポンプ制御部73の制御回路部に送られる。
燃焼式熱源機ユニット4の燃焼制御部74の制御回路部は、燃焼式熱源機ユニット4に備えられた温度センサ54,55の検出データ、あるいは、図示しないリモコンから与えられる指示データ(暖房運転を行うための指示データ)、あるいは、貯留タンクユニット2もしくはヒートポンプユニット3の制御回路部から与えられた通信データ等に基づいて、プログラム処理を実行することで、燃焼式熱源機41や暖房循環ポンプ51等の作動を制御する。
なお、各制御部72〜74の制御回路部は、1つの回路基板により構成されていてもよい。
各制御部72〜74の電源回路部は、それぞれ、貯留タンクユニット2の各アクチュエータ(分配弁23等)、ヒートポンプユニット3の各電子機器(蓄熱用循環ポンプ18、圧縮機34、回転ファン37等)、燃焼式熱源機ユニット4の各アクチュエータ(暖房循環ポンプ51等)に電力を供給する回路部である。
本実施形態の暖房装置1では、各制御部72〜74の電源回路部に、運転用の電源電力として、通常の家庭用電力又は商用電力(以下、通常電力と称する)が供給されるようになっている。
また、本実施形態では、貯留タンクユニット2のタンク制御部72の電源回路部に供給される電力の一部は、貯留タンクユニット2の分配弁23等の電装品の動作用の電源電力として利用される。
次に、本実施形態の暖房装置1の作動を説明する。
貯留タンクユニット2のタンク制御部72及びヒートポンプユニット3のポンプ制御部73に通常電力が供給されている状態で、ポンプ制御部73の制御回路部の制御処理によって、蓄熱用循環ポンプ18及びヒートポンプ31の運転が行われる。
これにより、貯留タンク11内の温液が蓄熱用温液循環往路12a及び蓄熱用温液循環復路12bで凝縮機35を経由して循環しつつ所定の温度(例えば60°C程度)に加熱され、貯留タンク11内の温液の蓄熱が行なわれる。
一方、リモコンによって高温側暖房端末機5H又は低温側暖房端末機5Lの暖房運転を行なうことが指示された場合には、貯留タンクユニット2のタンク制御部72及び燃焼式熱源機ユニット4の燃焼制御部74の一方の制御回路部の制御処理、又は両方の制御回路部の協働の制御処理によって、暖房運転が行われる。燃焼制御部74の制御回路部は、燃焼式熱源機41や暖房循環ポンプ51を作動させている場合には、その旨を示す燃焼作動データを、開閉弁制御部48に送信する。
端末制御部38は、高温側暖房端末機5Hの暖房運転を行うことが指示された場合には、高温端末開閉弁5HVを開弁状態とし、低温側暖房端末機5Lの暖房運転を行うことが指示された場合には、低温端末開閉弁5LVを開弁状態とする制御を行う。
ヒートポンプ31が運転可能である場合の暖房運転は、具体的には、次のように行なわれる。なお、ヒートポンプ31の運転は、低温側暖房端末機5Lの暖房運転が指示されている場合に行われる。
まず、暖房端末ユニット5に供給すべき温液(暖房用媒体)の目標温度である暖房設定温度が設定される。本実施形態では、暖房運転を行うことが指示されている暖房端末機5H,5Lの中で暖房要求温度(暖房運転のために必要な温液の温度)が最も高い暖房端末機の暖房要求温度が暖房設定温度として設定される。
従って、例えば暖房要求温度が80°Cである浴室暖房装置等の高温側暖房端末機5Hと、暖房要求温度が60°Cである床暖房装置等の低温側暖房端末機5Lとの両方の暖房運転を行なうことが指示されている場合、あるいは、高温側暖房端末機5Hだけの暖房運転を行うことが指示されている場合には、暖房設定温度は、80°Cに設定される。
また、例えば、低温側暖房端末機5Lだけの暖房運転を行うことが指示されている場合には、暖房設定温度は、60°Cに設定される。
なお、暖房端末機5H,5Lの運転の優先順位が、別途、ユーザ等により指定されているような場合には、最優先の暖房端末機の暖房要求温度を、暖房設定温度として設定するようにしてもよい。その場合、高温側暖房端末機5Hと低温側暖房端末機5Lとの両方の暖房運転を行なうことが指示されている場合であっても、低温側暖房端末機5L用の暖房要求温度(60°C)を暖房設定温度として設定するようにしてもよい。
このように暖房設定温度を設定した状態で、燃焼式熱源機ユニット4の暖房循環ポンプ51が作動され、暖房用温液循環往路13a及び暖房用温液循環復路13bでの温液の流通が行なわれる。また、分配弁23はバイパスOFF状態又はバイパス中間状態に維持される。なお、分配弁23をバイパスON状態にしてもよい。
貯留タンクユニット2から燃焼式熱源機ユニット4に供給される温液は、暖房用温液循環往路13aから燃焼式熱源機ユニット4の基幹の暖房用温液流路42に流入する。そして、高温側暖房端末機5Hの運転時には、基幹の暖房用温液流路42から高温側暖房用温液流路42Hを経由して、高温側暖房端末機5Hに温液が供給される。また、低温側暖房端末機5Lの運転時には、基幹の暖房用温液流路42から低温側暖房用温液流路42Lを経由して、低温側暖房端末機5Lに温液が供給される。
なお、高温側暖房端末機5H及び低温側暖房端末機5Lの両方の運転時には、基幹の暖房用温液流路42から高温側暖房用温液流路42H及び低温側暖房用温液流路42Lをそれぞれ経由して、高温側暖房端末機5H及び低温側暖房端末機5Lの両方に温液が供給される。
このとき、燃焼式熱源機ユニット4においては、暖房用温液流路42から暖房端末ユニット5側に供給される温液の温度(温度センサ54,55の検出温度)が、暖房設定温度に既定の許容範囲内でほぼ一致する場合には、燃焼式熱源機41は、運転停止状態(バーナ44の燃焼運転を行なわない状態)に維持される。
一方、暖房用温液流路42から暖房端末ユニット5側に供給される温液の温度(温度センサ54,55の検出温度)が、既定の許容範囲を逸脱して暖房設定温度よりも低い場合には、高温側暖房用温液流路42Hで高温側暖房端末機5Hに供給される温液の温度(温度センサ55の検出温度)又は低温側暖房用温液流路42Lで低温側暖房端末機5Lに供給される温液の温度(温度センサ54の検出温度)が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するように、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転が行われる。
この場合、高温側暖房端末機5Hだけの暖房運転時、又は高温側暖房端末機5Hと低温側暖房端末機5Lとの両方の運転時には、温度センサ55の検出温度が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するようにバーナ44の燃焼量が制御される。また、低温側暖房端末機5Lだけの暖房運転時には、温度センサ54の検出温度が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するようにバーナ44の燃焼量が制御される。
以上のようにして、貯留タンクユニット2側から供給される温液をバーナ44の燃焼運転によって加熱せずとも、暖房設定温度に一致もしくはほぼ一致する温液を暖房運転を行なう暖房端末機5H,5Lに供給できる状況では、貯留タンクユニット2側から供給される温液がそのまま、暖房端末機5H,5Lのうちの暖房運転を行う暖房端末機に供給される。
また、貯留タンクユニット2側から供給される温液の温度が、暖房設定温度に対して既定の許容範囲よりも低い場合には、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転によって、不足分の熱量が当該温液に付加される。そして、このように不足分の熱量が付加されて暖房設定温度に一致もしくはほぼ一致する温度に昇温された温液が、暖房端末機5H,5Lのうちの暖房運転を行う暖房端末機に供給される。
そして、このように暖房端末機5H,5Lの一方又は両方に供給された温液は、該暖房端末機5H,5Lから、高温暖房用温液循環復路13b1、低温暖房用温液循環復路13b2及びバイパス路24を介して、暖房用温液循環往路13aに環流される。
以上が、ヒートポンプ31が運転可能である場合の暖房運転の作動である。
次に、ヒートポンプ31が運転不能である状態での暖房運転は、次のように行なわれる。
まず、暖房設定温度が、ヒートポンプ31が運転可能である場合の暖房運転の場合と同様に設定される。
また、分配弁23が前記バイパスON状態(分配弁23のバイパス路24側の出口ポートを全開、貯留タンク11側の出口ポートを全閉にした状態)に維持される。すなわち、低温暖房用温液循環復路13b2を介して貯留タンクユニット2に戻ってくる温液の全量が、貯留タンク11を経由することなく、分配弁23からバイパス路24を通って暖房用温液循環往路13aに環流するように分配弁23が制御される。
上記のように分配弁23をバイパスON状態に制御した状態で、暖房循環ポンプ51が作動され、暖房用温液循環往路13a及び低温暖房用温液循環復路13b2(バイパス路24よりも貯留タンク11側の低温暖房用温液循環復路13b2を除く)とバイパス路24での温液の流通が行なわれる。
そして、暖房用温液循環往路13aを介して燃焼式熱源機ユニット4に供給される温液は、ヒートポンプ31が運転可能である場合の暖房運転と同様に、暖房用温液循環往路13aから燃焼式熱源機ユニット4の基幹の暖房用温液流路42に流入し、さらに、高温側暖房用温液流路42H及び低温側暖房用温液流路42Lの一方又は両方を経由して、暖房端末機5H,5Lの一方又は両方に供給される。
このとき、燃焼式熱源機ユニット4においては、高温側暖房用温液流路42Hで高温側暖房端末機5Hに供給される温液の温度(温度センサ55の検出温度)又は低温側暖房用温液流路42Lで低温側暖房端末機5Lに供給される温液の温度(温度センサ54の検出温度)が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するように、燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転が行われる。
この場合、高温側暖房端末機5Hだけの暖房運転時、又は高温側暖房端末機5Hと低温側暖房端末機5Lとの両方の運転時には、温度センサ55の検出温度が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するようにバーナ44の燃焼量が制御される。また、低温側暖房端末機5Lだけの暖房運転時には、温度センサ54の検出温度が、既定の許容範囲内で暖房設定温度にほぼ一致するようにバーナ44の燃焼量が制御される。
このように、ヒートポンプ31が運転不能である状態での暖房運転では、分配弁23をバイパスON状態に制御した状態で、暖房端末ユニット5に供給される温液の温調制御が燃焼式熱源機41のバーナ44の燃焼運転の制御により行われる。
以上が、ヒートポンプ31が運転不能である状態での暖房運転の作動である。
ヒートポンプ31が運転不能である状態では、貯留タンク11内の温液をヒートポンプ31により適切に加熱することができないので、該貯留タンク11内の温液が、自然放熱等によって、やがて暖房設定温度よりも低い温度に低下してしまう。
このような状況で、仮に、暖房運転のための温液を貯留タンク11を経由させて循環させると、暖房端末ユニット5から貯留タンクユニット2に戻って来る温液が、貯留タンク11での冷えた温液との熱交換によって無駄に放熱することとなって、該温液の熱損失が増加してしまう。
しかるに、本実施形態では、貯留タンク11内の温液が冷えた状況では、暖房端末ユニット5から貯留タンクユニット2に戻って来る温液が、貯留タンク11を経由することなく、バイパス路24を経由して流れた後、燃焼式熱源機ユニット4側に供給される。
このため、燃焼式熱源機ユニット4及び暖房端末ユニット5を経由して循環する温液が貯留タンクユニット2で放熱することを最小限に留めて、該貯留タンクユニット2での温液の熱損失を低減できる。ひいては、燃焼式熱源機ユニット4のバーナ44の燃焼量を抑制することができる。
[正常接続判定:高温側暖房端末機]
暖房装置1では、設置作業後に、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であるか否かを判定する正常接続判定を行う。
図2に示すように、正常接続判定では、先ず高温側暖房端末機5Hの試運転を行う(STEP1)。この試運転では、燃焼式熱源機41による温液の加熱は行わず、端末制御部38は、高温端末開閉弁5HVを開弁状態とし、開閉弁制御部48は、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態とし、燃焼制御部74は、暖房循環ポンプ51をオンする制御を行う。なお、低温端末開閉弁5LVは、開弁状態、閉弁状態のいずれでもよい。
端末制御部38は、高温側暖房端末機5Hの温度センサ5HSでの検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP2)。
温度センサ5HSでの検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP2で「YES」)、タンク制御部72は、低温側暖房端末機5Lからの温液が流れる低温暖房用温液循環復路13b2に設けられた温度センサ27での検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP3)。温度センサ5HSでの検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP2で「NO」)、再びSTEP2が行われる。
温度センサ27での検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP3で「YES」)、端末制御部38は、現時点の温度センサ5HSでの検出温度をメモリ(図示せず)に記憶し、タンク制御部72は、現時点の温度センサ27での検出温度をメモリに記憶する(STEP4)。
一方、温度センサ27での検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP3で「NO」)、タンク制御部72は、温度センサ5HSでの検出温度が50°C未満であると判定されてからの時間をタイマ(図示せず)により計時し、所定時間(例えば、10分)経過したか否かを判定する(STEP5)。
10分経過していると判定された場合(STEP5で「YES」)、STEP4が行われ、10分経過していないと判定された場合(STEP5で「NO」)、再びSTEP3が行われる。
現時点の温度センサ5HS及び温度センサ27での検出温度を記憶した(STEP4)後、暖房燃焼を開始する(STEP6)。この暖房燃焼では、暖房設定温度は例えば80°Cに設定され、燃焼制御部74は、温液を80°Cに加熱するように燃焼式熱源機41を駆動し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする制御を行う。
暖房燃焼開始後、端末制御部38は、温度センサ5HSでの検出温度が、メモリに記憶された温度センサ5HSの検出温度(以下、暖房燃焼開始前端末記憶温度と称する)に10°C加算した温度以上であるか否かを判定する(STEP7)。
温度センサ5HSでの検出温度が、温度センサ5HSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であると判定された場合(STEP7で「YES」)、タンク制御部72は、温度センサ27での検出温度が、メモリに記憶された温度センサ27での検出温度(以下、暖房燃焼開始前戻り記憶温度と称する)に5°C加算した温度未満であるか否かを判定する(STEP8)。
タンク制御部72は、温度センサ27での検出温度が、暖房燃焼開始前戻り記憶温度に5°C加算した温度未満であると判定した場合(STEP8で「YES」)、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP9)。
一方、温度センサ5HSでの検出温度が、温度センサ5HSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上でないと判定された場合(STEP7で「NO」)や、温度センサ27での検出温度が、温度センサ27の暖房燃焼開始前戻り記憶温度に5°C加算した温度未満ではないと判定された場合(STEP8で「NO」)、タンク制御部72は、暖房燃焼を開始してからタイマにより計時された時間が、所定時間(例えば、10分)経過した否かを判定する(STEP10)。
10分経過していないと判定された場合(STEP10で「NO」)、再びSTEP7が行われる。
10分経過していると判定された場合(STEP10で「YES」)、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP11)。
本実施形態では、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに接続されている場合、高温端末開閉弁5HVを開弁状態、低温端末開閉弁5LVを閉弁状態に制御した状態で、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする(STEP6)と、80°Cの温液が高温側暖房用温液流路42Hを通って高温側暖房端末機5Hに送られる。これにより、温度センサ5HSでの検出温度は80°Cとなり、温度センサ5HSでの検出温度(80°C)が、暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度(例えば、49°Cに10°Cを加算した59°C)以上であると判定される(STEP7で「YES」)。
さらに、低温暖房流路開閉弁42LVは閉弁状態であるので、低温側暖房用温液流路42Lから低温側暖房端末機5Lに温液は流れず、低温暖房用温液循環復路13b2にも温液は流れない。これにより、温度センサ27での検出温度は49°Cのまま上昇せず(STEP8で「YES」)、タンク制御部72は、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP9)。
これに対して、図3に示すように、高温側暖房用温液流路42Hが低温側暖房端末機5Lに接続され、低温側暖房用温液流路42Lが高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、高温端末開閉弁5HVを開弁状態、低温端末開閉弁5LVを閉弁状態に制御した状態で、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする(STEP6)と、高温側暖房端末機5Hには温液が送られない。これは、高温側暖房端末機5Hに接続された低温側暖房用温液流路42Lに設けられた低温暖房流路開閉弁42LVが閉弁状態のためである。
このため、温度センサ5HSでの検出温度は上昇しない(STEP7で「NO」)。この状態が10分経過していると判定された場合(STEP10で「YES」)、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP11)。
また、図4に示すように、高温暖房用温液循環復路13b1が低温側暖房端末機5Lに接続され、低温暖房用温液循環復路13b2が高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、高温端末開閉弁5HVを開弁状態、低温端末開閉弁5LVを閉弁状態に制御した状態で、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする(STEP6)と、80°Cの温液が高温側暖房用温液流路42Hを通って高温側暖房端末機5Hに送られる。これにより、温度センサ5HSでの検出温度は80°Cとなり、温度センサ5HSでの検出温度(80°C)が、暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度(49°Cに10°Cを加算した59°C)以上であると判定される(STEP7で「YES」)。
しかし、低温暖房用温液循環復路13b2が高温側暖房端末機5Hに接続されているため、高温側暖房端末機5Hで放熱されて80°Cから温度が低下したとしても、高温側暖房端末機5Hから低温暖房用温液循環復路13b2に65°C程度の温液が流れる。このため、温度センサ27での検出温度は65°C程度となり、暖房燃焼開始前戻り記憶温度に5°C加算した温度(49°Cに5°Cを加算した54°C)未満ではないと判定される(STEP8で「NO」)。この状態が10分経過していると判定された場合(STEP10で「YES」)、高温暖房用温液循環復路13b1が高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP11)。
さらに、図5に示すように、図3及び図4に示す状態を組み合わせ、高温側暖房用温液流路42H及び高温暖房用温液循環復路13b1が低温側暖房端末機5Lに接続され、低温側暖房用温液流路42L及び低温暖房用温液循環復路13b2が高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、温度センサ5HSでの検出温度は上昇しない(STEP7で「NO」)。この状態が10分経過していると判定された場合(STEP10で「YES」)、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP11)。
なお、この誤接続状態では、高温側暖房端末機5Hには温液が送られないため、低温暖房用温液循環復路13b2にも温液は流れない。したがって、温度センサ27での検出温度は49°Cのまま上昇しない。
[正常接続判定:低温側暖房端末機]
暖房装置1では、設置作業後に、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続状態であるか否かを判定する正常接続判定を行う。
図6に示すように、正常接続判定では、先ず低温側暖房端末機5Lの試運転を行う(STEP21)。この試運転では、燃焼式熱源機41による温液の加熱は行わず、端末制御部38は、高温端末開閉弁5HVを閉弁状態とし、低温端末開閉弁5LVを開弁状態とし、開閉弁制御部48は、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態とし、燃焼制御部74は、暖房循環ポンプ51をオンする制御を行う。
端末制御部38は、低温側暖房端末機5Lの温度センサ5LSでの検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP22)。
温度センサ5LSでの検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP22で「YES」)、タンク制御部72は、温度センサ27での検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP23)。温度センサ5LSでの検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP22で「NO」)、再びSTEP22が行われる。
温度センサ27での検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP23で「YES」)、端末制御部38は、現時点の温度センサ5LSでの検出温度をメモリ(図示せず)に記憶し、タンク制御部72は、現時点の温度センサ27での検出温度をメモリに記憶する(STEP24)。
一方、温度センサ27での検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP23で「NO」)、タンク制御部72は、温度センサ5LSでの検出温度が50°C未満であると判定されてからの時間をタイマにより計時し、所定時間(例えば、10分)経過した否かを判定する(STEP25)。
10分経過していると判定された場合(STEP25で「YES」)、STEP24が行われ、10分経過していないと判定された場合(STEP25で「NO」)、再びSTEP23が行われる。
STEP26の暖房燃焼では、暖房設定温度は例えば80°Cに設定され、燃焼制御部74は、温液を80°Cに加熱するように燃焼式熱源機41を駆動し、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態に維持する制御を行う。
暖房燃焼開始後、端末制御部38は、温度センサ5LSでの検出温度が、メモリに記憶された温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であるか否かを判定する(STEP27)。
温度センサ5LSでの検出温度が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であると判定された場合(STEP27で「YES」)、タンク制御部72は、温度センサ27での検出温度が、メモリに記憶された温度センサ27の暖房燃焼開始前戻り記憶温度に10°C加算した温度以上であるか否かを判定する(STEP28)。
タンク制御部72は、温度センサ27での検出温度が、温度センサ27の暖房燃焼開始前戻り記憶温度に10°C加算した温度以上であると判定した場合(STEP28で「YES」)、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP29)。
一方、温度センサ5LSでの検出温度が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上でないと判定された場合(STEP27で「NO」)や、温度センサ27での検出温度が、温度センサ27の暖房燃焼開始前戻り記憶温度に10°C加算した温度以上ではないと判定された場合(STEP28で「NO」)、タンク制御部72は、暖房燃焼を開始してからタイマにより計時された時間が、所定時間(例えば、10分)経過した否かを判定する(STEP30)。
10分経過していないと判定された場合(STEP30で「NO」)、再びSTEP27が行われる。
10分経過していると判定された場合(STEP30で「YES」)、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP31)。
本実施形態では、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに接続されている場合、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態に維持する(STEP26)と、80°Cの温液が低温側暖房用温液流路42L(図1参照)又は高温側暖房用温液流路42H(図3参照)を通って低温側暖房端末機5Lに送られる。これにより、温度センサ5LSでの検出温度は80°Cとなり、温度センサ5LSでの検出温度(80°C)が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度(49°Cに10°Cを加算した59°C)以上であると判定される(STEP27で「YES」)。
さらに、低温側暖房端末機5Lで放熱されて80°Cから温度が低下したとしても、低温側暖房端末機5Lから低温暖房用温液循環復路13b2に65°C程度の温液が流れる。このため、温度センサ27での検出温度は65°C程度となり、温度センサ27での検出温度(65°C)が、温度センサ27の暖房燃焼開始前戻り記憶温度に10°C加算した温度(49°Cに10°Cを加算した59°C)以上であると判定され(STEP28で「YES」)、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP29)。
これに対して、図4及び図5に示すように、高温暖房用温液循環復路13b1が低温側暖房端末機5Lに接続され、低温暖房用温液循環復路13b2が高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、高温端末開閉弁5HVを閉弁状態、低温端末開閉弁5LVを開弁状態に制御した状態で、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態に維持する(STEP26)と、低温暖房用温液循環復路13b2が接続された高温側暖房端末機5Hの高温端末開閉弁5HVは閉弁状態であるため、低温暖房用温液循環復路13b2には温液が送られない。このため、温度センサ27での検出温度は上昇しない(STEP28で「NO」)。この状態が10分経過していると判定された場合(STEP30で「YES」)、低温暖房用温液循環復路13b2が低温側暖房端末機5Lに接続に正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP31)。
[正常接続判定:低温側暖房端末機]
暖房装置1では、設置作業後に、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続状態であるか否かを判定する正常接続判定を行う。
図7に示すように、正常接続判定では、先ず高温側暖房端末機5Hの試運転を行う(STEP41)。この試運転では、燃焼式熱源機41による温液の加熱は行わず、端末制御部38は、高温端末開閉弁5HV及び低温端末開閉弁5LVを開弁状態とし、開閉弁制御部48は、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態とし、燃焼制御部74は、暖房循環ポンプ51をオンする制御を行う。
端末制御部38は、低温側暖房端末機5Lの温度センサ5LSでの検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP42)。温度センサ5LSでの検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP42で「NO」)、再びSTEP42が行われる。
温度センサ5LSでの検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP42で「YES」)、端末制御部38は、現時点の温度センサ5LSでの検出温度をメモリ(図示せず)に記憶する(STEP43)。
STEP44の暖房燃焼では、暖房設定温度は例えば80°Cに設定され、燃焼制御部74は、温液を80°Cに加熱するように燃焼式熱源機41を駆動し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態にする制御を行う。
暖房燃焼開始後、端末制御部38は、温度センサ5LSでの検出温度が、メモリに記憶された温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であるか否かを判定する(STEP45)。
端末制御部38は、温度センサ5LSでの検出温度が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であると判定された場合(STEP45で「YES」)、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP46)。
一方、温度センサ5LSでの検出温度が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上でないと判定された場合(STEP45で「NO」)、端末制御部38は、高温側暖房端末機5Hの試運転を終了したか否かを判定する(STEP47)。
高温側暖房端末機5Hの試運転を終了していないと判定された場合(STEP47で「NO」)、再びSTEP45が行われる。
高温側暖房端末機5Hの試運転を終了したと判定された場合(STEP47で「YES」)、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP48)。
本実施形態では、図1及び図4に示すように、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されている場合、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態にする(STEP44)と、低温側暖房端末機5Lには温液が送られない。これにより、温度センサ5LSでの検出温度は上昇せず、温度センサ5LSでの検出温度は、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上ではないと判定される(STEP45で「NO」)。この状態で高温側暖房端末機5Hの試運転を終了したと判定された場合(STEP47で「YES」)、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP48)。
これに対して、図3及び図5に示すように、高温側暖房用温液流路42Hが低温側暖房端末機5Lに接続され、低温側暖房用温液流路42Lが高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態にする(STEP44)と、低温端末開閉弁5LVは開弁状態であるので、高温側暖房用温液流路42Hから低温側暖房端末機5Lに80°Cの温液が流れる。
低温側暖房端末機5Lに80°Cの温液が流れると、温度センサ5LSでの検出温度は80°Cとなり、温度センサ5LSでの検出温度(80°C)が、温度センサ5LSの暖房燃焼開始前端末記憶温度(例えば、49°C)に10°C加算した温度以上であると判定され(STEP45で「YES」)、低温側暖房用温液流路42Lが低温側暖房端末機5Lに接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP46)。
[第2実施形態]
図8に示す第2実施形態の暖房装置80では、貯留タンクユニット及びヒートポンプユニットは設けられていない。なお、上記実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、低温端末開閉弁5LV及び温度センサ5LSは設けなくてもよい。
高温暖房用温液循環復路13b1及び低温暖房用温液循環復路13b2は、暖房用温液流路42に接続されている。高温側暖房端末機5H及び低温側暖房端末機5Lからの温液は、燃焼式熱源機ユニット4に流れる。
[正常接続判定:高温側暖房端末機]
暖房装置80では、設置作業後に、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であるか否かを判定する正常接続判定を行う。
図9に示すように、正常接続判定では、先ず高温側暖房端末機5Hの試運転を行う(STEP51)。この試運転では、上記STEP1と同様に、燃焼式熱源機41による温液の加熱は行わず、端末制御部38は、高温端末開閉弁5HVを開弁状態とし、開閉弁制御部48は、低温暖房流路開閉弁42LVを開弁状態とし、燃焼制御部74は、暖房循環ポンプ51をオンする制御を行う。なお、低温端末開閉弁5LVは、開弁状態、閉弁状態のいずれでもよい。
端末制御部38は、高温側暖房端末機5Hの温度センサ5HSでの検出温度が所定温度(例えば、50°C)未満であるか否かを判定する(STEP52)。
温度センサ5HSでの検出温度が50°C未満であると判定された場合(STEP52で「YES」)、端末制御部38は、現時点の温度センサ5HSでの検出温度をメモリ(図示せず)に記憶する(STEP53)。温度センサ5HSでの検出温度が50°C未満ではないと判定された場合(STEP52で「NO」)、再びSTEP52を行う。
STEP54の暖房燃焼では、暖房設定温度は例えば80°Cに設定され、燃焼制御部74は、温液を80°Cに加熱するように燃焼式熱源機41を駆動し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする制御を行う。
暖房燃焼開始後、端末制御部38は、温度センサ5HSでの検出温度が、メモリに記憶された温度センサ5HSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であるか否かを判定する(STEP55)。
温度センサ5HSでの検出温度が、温度センサ5HSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上であると判定された場合(STEP55で「YES」)、端末制御部38は、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP56)。
一方、温度センサ5HSでの検出温度が、温度センサ5HSの暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度以上でないと判定された場合(STEP55で「NO」)、端末制御部38は、暖房燃焼を開始してからタイマにより計時された時間が、所定時間(例えば、10分)経過した否かを判定する(STEP57)。
10分経過していないと判定された場合(STEP57で「NO」)、再びSTEP55が行われる。
10分経過していると判定された場合(STEP57で「YES」)、端末制御部38は、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP58)。
本実施形態では、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに接続されている場合、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする(STEP54)と、80°Cの温液が高温側暖房用温液流路42Hを通って高温側暖房端末機5Hに送られる。これにより、温度センサ5HSでの検出温度は80°Cとなり、温度センサ5HSでの検出温度(80°C)が、暖房燃焼開始前端末記憶温度に10°C加算した温度(49°Cに10°Cを加算した59°C)以上であると判定され(STEP55で「YES」)、端末制御部38は、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに接続されている正常接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP56)。
これに対して、図10に示すように、高温側暖房用温液流路42Hが低温側暖房端末機5Lに接続され、低温側暖房用温液流路42Lが高温側暖房端末機5Hに接続された誤接続状態である場合には、燃焼式熱源機41により温液を80°Cに加熱し、低温暖房流路開閉弁42LVを閉弁状態とする(STEP54)と、高温側暖房端末機5Hには温液が送られない。このため、温度センサ5HSでの検出温度は上昇しない(STEP55で「NO」)。この状態が10分経過していると判定された場合(STEP57で「YES」)、高温側暖房用温液流路42Hが高温側暖房端末機5Hに正常に接続されていない誤接続状態であると判定し、その旨をリモコンに表示させる(STEP58)。