JP6803152B2 - 難消化性デキストリン含有炭酸飲料 - Google Patents
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Description
(1)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有した容器詰炭酸飲料や、
(2)難消化性デキストリンの含有量が0.8重量%以上5重量%未満である上記(1)に記載の容器詰炭酸飲料や、
(3)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0〜10000の範囲内である上記(1)又は(2)に記載の容器詰炭酸飲料や、
(4)炭酸ガス濃度が2.8〜10.1g/Lの範囲内である上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の容器詰炭酸飲料や、
(5)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料が、香料、乳化剤、動物性乳成分、植物性乳成分、植物由来粉砕物、植物由来抽出物、動物由来粉砕物、動物由来抽出物、及び、微生物からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する炭酸飲料である上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の容器詰炭酸飲料に関する。
(6)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の製造方法や、
(7)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の炭酸感の増強方法に関する。
本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有すること以外は、用いる製造原料、製造方法並びに製造条件において、通常の容器詰炭酸飲料と特に相違する点はない。なお、本明細書において、「〜」で表された数値範囲には、特に言及がない限り、「〜」の両端の数値も当然含まれる。
本発明の容器詰炭酸飲料における炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上であり、好ましくは1.0〜10000の範囲内、より好ましくは2.0〜10000の範囲内、さらに好ましくは3.0〜10000の範囲内、よりさらに好ましくは5.0〜1000の範囲内である。炭酸飲料のヘイズ値(EBC)が1.0未満であると、濁度による炭酸感の低下がそもそもほとんど生じない。
[炭酸飲料の濁度]=[希釈後の炭酸飲料のヘイズ値(EBC)]×[希釈倍率]
難消化性デキストリンとは、とうもろこし、小麦、米、豆類、イモ類、タピオカなどの植物由来の澱粉を加酸(例えば塩酸を添加)及び/又は加熱して得た焙焼デキストリンを、必要に応じてαアミラーゼ及び/又はグルコアミラーゼで酵素処理した後、必要に応じて脱塩、脱色した水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。かかる難消化性デキストリンには、平成11年4月26日付衛新第13号(「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」)に記載の食物繊維の分析方法である高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)で測定される難消化性成分を含むデキストリン、好ましくは85〜95質量%の難消化性成分を含むデキストリンなどが含まれる。本発明で用いる難消化性デキストリンには、便宜上、水素添加により製造される、難消化性デキストリンの還元物も含まれるものとする。なお、難消化性デキストリンやその還元物(還元難消化性デキストリン)は、粉末、細粒、顆粒などの形態で市販されており、いずれの形態のものでも本発明に使用することができる。
本発明の容器詰炭酸飲料の炭酸ガス濃度としては、最終的な製品として、どの程度の炭酸感を得ることを目的とするか等によって左右されるため一概にいうことはできず、特に制限もされないが、例えば、2.8〜10.1g/Lの範囲内とすることができ、炭酸感の増強性の観点から4.2g/L以上、または4.5g/L以上とすることができる。また、容器の耐圧性の観点から、好ましくは9.3g/L以下、より好ましくは8.4g/L以下とすることができる。なお、かかる炭酸ガス濃度の下限値(2.8g/L、4.2g/L、4.5g/L)と上限値(10.1g/L、9.3g/L、8.4g/L)はいずれの組合せでも選択することができ、本段落はそのすべての組合せを開示しているものとする。
本発明の容器詰炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、炭酸ガス及び水(以下、これら4種を合わせて「必須成分」とも表示する。)のみを含んでいてもよいが、炭酸飲料の香味を損なわない範囲で、酸味成分、甘味成分、着色成分、香料等の任意成分を含有させ又は添加してもよい。
本発明において、「炭酸感が維持又は増強された」容器詰炭酸飲料とは、濁度を表すヘイズ値(EBC)が0.1未満、好ましくは0.02未満、より好ましくは0.01以下となるように、炭酸飲料に濁度を付与する成分を含有若しくは添加させないか、又は、含有量若しくは添加量を減少させ、かつ、難消化性デキストリンを含有させ又は添加しないこと以外は、同種の原料を同じ最終濃度になるように用いて同じ製法で製造した容器詰炭酸飲料(以下、「対照容器詰炭酸飲料」とも表示する。)と比較して、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料:又は、
難消化性デキストリンを含有させ又は添加しないこと以外は、同種の原料を同じ最終濃度になるように用いて同じ製法で製造した、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の容器詰炭酸飲料(以下、「比較容器詰炭酸飲料」とも表示する。)と比較して、炭酸感が増強された容器詰炭酸飲料:
を意味する。
本発明において、「炭酸飲料の香味が保持された」飲料とは、炭酸感が維持又は増強され、かつ、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げていないことを意味する。
本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上とし、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させること以外は、従来公知の容器詰炭酸飲料の製造方法にしたがって製造することができる。本発明の製造方法としては、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させる方法が挙げられ、より具体的には、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造に際して、前記炭酸飲料の製造原料(例えば、「水」、「炭酸飲料に濁度を付与する成分を含有する水」、「炭酸ガスを含む水」、「炭酸飲料に濁度を付与する成分及び炭酸ガスを含有する水」、あるいは「これら4種のいずれかの水に任意成分の一部又は全部をさらに含有させた水」)に、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させる又は添加する方法が挙げられる。かかる製造方法においては、用いる製造原料を含有する容器詰炭酸飲料を製造し得る限り、製造原料を含有させる又は添加する順序等は特に制限されないが、用いる製造原料のうち、炭酸ガス以外の製造原料が混合されている液が容器に詰められている状態において、炭酸ガスをその液に含有させた後、密封する方法が好ましく挙げられ、その後さらに殺菌することを含む方法がより好ましく挙げられる。
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A:
調合工程Aを経た調合液に炭酸ガスを吹き込む工程B:及び
工程Bを経た液体を容器に充填する工程C:
を有する方法を挙げることができる。また、かかる方法は、殺菌工程を有していてもよい。殺菌工程を有する方法としては、
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A1:
調合工程A1を経た調合液に炭酸ガスを吹き込む工程B1:
工程B1を経た液体を容器に充填する工程C1:及び
工程C1を経た液体入り容器を殺菌する工程D1:
を有する方法の他、以下の方法を挙げることができる。
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A2:
調合工程A2を経た調合液を殺菌する工程D2:
工程D2を経た殺菌液に炭酸ガスを吹き込む工程B2:
工程B2を経た液体を容器に充填する工程C2。
本発明の「容器詰炭酸飲料の炭酸感を増強する方法」としては、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを含んでいる限り特に制限されない。
乳化成分や難消化性デキストリンが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
以下の表1〜3の処方に従い、いわゆるポストミックス法で各区の炭酸飲料を調製した。ポストミックス法とは、糖液、酸味料、香料、着色料等を混合して調合したシロップを
容器に注入し、次いで、炭酸水を容器に注入し、容器を密封した後でシロップと炭酸水を混合させる方法である。本実施例において具体的には、炭酸水以外の原材料を混合して調合したシロップを容器に注入し、次いで、別途カーボーション(炭酸ガス圧入溶解)して作製した炭酸水(炭酸ガス濃度が10.1g/L)を容器に注入し、容器を密封した後で前述のシロップと炭酸水を混合して各区の炭酸飲料を調製した。前述の炭酸水の炭酸ガス濃度は、飲料分析用測定装置であるHAZE QC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて測定した。
炭酸飲料の濁度は、ヘイズ値(Haze Value)(EBC)を指標とした。調製した各区の炭酸飲料のヘイズ値は、HAZE QC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて液温20℃で測定した。なお、炭酸飲料の濁りが強く、ヘイズ値が得られない場合は、炭酸飲料を十分に脱気した後、イオン交換水を用いて適切な濃度に希釈してからヘイズ値の測定を行った。炭酸飲料を希釈して濁度の測定を行った場合は、その炭酸飲料(希釈前の炭酸飲料)の濁度を下記の式を用いて算出した。
[炭酸飲料の濁度] = [希釈後炭酸飲料のヘイズ値(EBC)]×[希釈倍率]
表1〜3の各区の炭酸飲料においてヘイズ値を測定した結果を、後述の表4の「濁度」の項目に示す。
調製した各区の炭酸飲料の官能評価は、訓練されたパネリスト6名によって以下の方法及び基準で行った。
(評価素点)
4点;著しく強い(刺激感)、著しく大きい(炭酸の泡の大きさ)又は著しく優れている
(総合評価):
3点;若干強い(刺激感)、若干大きい(炭酸の泡の大きさ)又は若干優れている(総合評価):
2点;若干弱い(刺激感)、若干小さい(炭酸の泡の大きさ)又は若干劣っている(総合評価):
1点;著しく弱い(刺激感)、著しく小さい(炭酸の泡の大きさ)又は著しく劣っている
(総合評価):
(評価基準)
◎:(1〜4点の4段階評価で、平均点が3.0点以上)
○:(1〜4点の4段階評価で、平均点が2.3点以上3.0点未満)
△:(1〜4点の4段階評価で、平均点が1.6点以上2.3点未満)
×:(1〜4点の4段階評価で、平均点が1.6点未満)
乳化成分量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
処方を以下の表5〜6としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表5〜6の各区の炭酸飲料を調製した。
試験1に記載の方法と同様の方法で、表5〜6の各区の炭酸飲料のヘイズ値を測定した結果を、後述の表7の「濁度」の項目に示す。
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表5〜6の各試験例の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表7に示す。
難消化性デキストリンの添加濃度が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
処方を以下の表8としたこと以外は、試験1に記載の方法と同様の方法で、表8の各区の炭酸飲料を調製した。
試験1に記載の方法と同様の方法で、表8の各区の炭酸飲料のヘイズ値(EBC)を測定した結果を、後述の表9の「濁度」の項目に示す。
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表8の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を表9に示す。
炭酸ガス濃度の違いが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
処方を以下の表10としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表10の各区の炭酸飲料を調製した。
表10の各区の炭酸飲料の炭酸ガス濃度は、飲料分析用測定装置であるCarboQC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて測定した。炭酸ガス濃度の測定条件は、測定対象となる炭酸飲料のBrixに対応するCarboQCの測定条件に従った。炭酸飲料の濁度については、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表10の各区の炭酸飲料の濁度(ヘイズ値)を測定した。測定した炭酸ガス濃度及び濁度(ヘイズ値、EBC)を後述の表11に示す。
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表10の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表11に示す。
乳原料の量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
処方を以下の表12及び表13としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表12及び表13の各区の炭酸飲料を調製した。
試験1、試験4に記載の方法と同じ方法で炭酸ガス濃度及び濁度を測定した。結果を表14の濁度、炭酸ガスの項目に示す。
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表12及び表13の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表14に示す。
乳化成分、動物乳(粉乳、発酵乳)以外の成分で濁度付与された炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
植物原料(胡麻、粉末豆腐、くるみ、ヘーゼルナッツ、ココナッツ、松の実、きなこ)を表15及び表16に示す水を添加して混合した後、不織布に包み、圧搾して植物抽出エキスとした。得られた植物抽出エキス又は市販の豆乳ヨーグルトを用いて、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表15及び表16の各区の炭酸飲料を調製した。
試験1、試験4に記載の方法と同じ方法で炭酸ガス濃度及び濁度を測定した。結果を表17の濁度、炭酸ガスの項目に示す。
試験1に記載の方法及び基準と、同様の方法及び基準で、表15及び表16の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を表17に示す。
Claims (7)
- 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有した容器詰炭酸飲料(但し、ポリフェノールの総含有量が100ppm以上である非発酵ビールテイスト飲料を除く)。
- 難消化性デキストリンの含有量が0.8重量%以上5重量%未満である請求項1に記載の容器詰炭酸飲料。
- 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0〜10000の範囲内である請求項1又は2に記載の容器詰炭酸飲料。
- 炭酸ガス濃度が2.8〜10.1g/Lの範囲内である請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰炭酸飲料。
- 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料が、香料、乳化剤、動物性乳成分、植物性乳成分、植物由来粉砕物、植物由来抽出物、動物由来粉砕物、動物由来抽出物、及び、微生物からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する炭酸飲料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰炭酸飲料。
- 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料(但し、ポリフェノールの総含有量が100ppm以上である非発酵ビールテイスト飲料を除く)の製造方法。
- 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の炭酸感の増強方法。
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