以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る帯状金属薄板W1,W2の縦型突合せ溶接装置を示し、当該縦型突合せ溶接装置は、主に、ステンレス、鉄、銅、アルミ等の帯状金属薄板W1,W2を連続的に供給しながら帯状金属薄板W1,W2にメッキ処理を行うメッキラインに設置されるものであり、幅方向を垂直(上下方向)にしてメッキライン上を流れている先行の帯状金属薄板W1の後端に、同じく幅方向を垂直(上下方向)にした後行の帯状金属薄板W2の先端を突合せ溶接により接合し、新しい後行の帯状金属薄板W2を先行の帯状金属薄板W1に引き続いてメッキライン上へ供給できるようにしたものである。
即ち、前記縦型突合せ溶接装置は、図1に示す如く、キャビネット本体1と、キャビネット本体1に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の背面及び後行の帯状金属薄板W2の背面に面接触状態で当接し得る垂直姿勢の作業テーブル2と、作業テーブル2に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断する切断装置3と、作業テーブル2に設けられ、切断装置3により各帯状金属薄板W1,W2を幅方向に沿って切断する際に各帯状金属薄板W1,W2を背面側から真空吸着により作業テーブル2の前面へ吸引保持する切断用真空吸引機構4と、作業テーブル2に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から支持して両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の背面に対向するバックバー35を有する背面治具ユニット5と、背面治具ユニット5の前方位置に上下動自在に設けられ、先行の帯状金属薄板W1の後端と後行の帯状金属薄板W2の先端とを突き合せた状態で両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を背面治具ユニット5のバックバー35とで前後方向から挟持固定する左右の前部クランプ6と、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部に沿って上下動し、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接するTIG溶接用トーチ52を有する溶接装置7と、突合せ溶接した両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を垂直姿勢の状態で圧延加工する圧延装置8を備えており、例えば、板厚が0.1mm〜0.5mmで且つ幅が最大で400mmの帯状金属薄板W1,W2を突合せ溶接できるようになっている。
前記キャビネット本体1は、図1に示す如く、フレーム材及び金属板により縦長の直方体状に形成されており、キャビネット本体1の内部には、溶接用ガスボンベ9、溶接用電源装置(図示省略)、油圧ユニット(図示省略)、切断装置3及び溶接装置7等の制御装置(図示省略)等がそれぞれ格納されていると共に、キャビネット本体1の底面には、キャスター10及びフットロック11が設けられている。
また、キャビネット本体1の前面には、図1に示す如く、垂直姿勢の板状の上下移動台12と、上下移動台12に設けられ、背面が開放された開閉可能なボックス状の下部正面カバー13と、下部正面カバー13に固定され、切断装置3や溶接装置7等を作動させる各種スイッチ14aを備えた正面操作盤14と、作業灯15aを備えた上部正面カバー15とが設けられている。
前記上下移動台12は、図2に示す如く、キャビネット本体1の前面に垂直姿勢で配設した案内レール16a及び案内レール16a上を摺動するスライダー16bから成るリニアガイド16を介してキャビネット本体1の前面に上下動自在に支持されており、モータ17a、ピニオン17b及びラック17cから成る移動台駆動装置17によりキャビネット本体1の前面に沿って上下動するようになっている。この上下移動台12の上下動に伴って下部正面カバー13及び正面操作盤14も上下動動するようになっている。
更に、キャビネット本体1の背面には、図1に示す如く、溶接条件等を設定して溶接電流や溶接速度等を表示するタッチパネル18a及び設定用の各種スイッチ18bを備えた主操作盤18が設けられている。
前記作業テーブル2は、図1に示す如く、厚肉の金属板により矩形状に形成されており、上下移動台12の前面に、テーブル面が前方を向く姿勢で且つ垂直姿勢で固定されている。この作業テーブル2の左側部分には、切断装置3が挿通される縦長の細長い開口2aが形成されていると共に、作業テーブル2の幅方向中間位置には、背面治具ユニット5が収容される縦長の長方形状の開口2bが形成されている。
また、作業テーブル2の前面位置には、図5に示す如く、背面治具ユニット5を挟むようにして長尺ブロック状の位置決めストッパー19が水平姿勢で設けられている。この位置決めストッパー19は、作業テーブル2の前面に面接触状態で当接した先行の帯状金属薄板W1及び後行の帯状金属薄板W2の下辺を支持して両帯状金属薄板W1,W2の幅方向(上下方向)の位置決めを行うものである。
前記切断装置3は、図3及び図4に示す如く、帯状金属薄板W1,W2を挿通可能な垂直姿勢の板状の固定側部材20と、固定側部材20に帯状金属薄板W1,W2の幅方向(上下方向)に沿う姿勢で固定された固定刃21と、固定側部材20にリニアレール22を介して前後方向(図3の左右方向、図4の上下方向)へスライド自在に取り付けられ、帯状金属薄板W1,W2を挿通可能な垂直姿勢の板状の可動側部材23と、可動側部材23に固定刃21に沿う姿勢で固定され、固定刃21との協働作用により帯状金属薄板W1,W2を幅方向に沿って切断する可動刃24と、固定側部材20と可動側部材23との間に介設され、可動刃24が固定刃21から離間するように可動側部材23を前方(図3の左方向、図4の上方向)へ付勢する複数の圧縮コイルスプリング25と、固定側部材20と可動側部材23との間に介設され、可動側部材23を後退させて可動刃24を固定刃21側へ移動させる切断用流体圧シリンダ26と、可動側部材23に支持ピン27を介して前後方向へ移動自在に支持され、帯状金属薄板W1,W2の前面に面接触状態で当接し得るクッション材28を貼り付けた押え板29と、可動側部材23と押え板29との間に介設され、押え板29を帯状金属薄板W1,W2側へ付勢する複数の圧縮コイルスプリング30と、を備えており、可動刃24が切断用流体圧シリンダ26により固定刃21側へ近づくときに、可動刃24よりも先に押え板29がクッション材28を介して先行の帯状金属薄板W1の前面又は後行の帯状金属薄板W2の前面へ弾性的に当接し、各帯状金属薄板W1,W2を固定刃21と押え板29とでそれぞれ強固(切断時に帯状金属薄板W1,W2が動かないように)に挟持固定するようになっている。
そして、前記切断装置3は、作業テーブル2に前後方向(図3の左右方向、図4の上下方向)へ移動可能に設けられており、切断装置3の前面(可動側部材23の前面)が作業テーブル2の細長い開口2a内に位置して作業テーブル2に埋設された状態となる待機位置(図3参照)と、切断装置3の前面(可動側部材23の前面)が作業テーブル2の前面から前方へ突出して固定刃21及び可動刃24により先行の帯状金属薄板W1の後端部又は後行の帯状金属薄板W2の先端部をそれぞれ幅方向に沿って切断し得る切断作業位置(図4参照)と、を取り得るようになっている。
即ち、前記切断装置3は、作業テーブル2の細長い開口2aの内周縁部に作業テーブル2の背面側へ突出する状態で取り付けた切断装置用取付板31にリニアガイド32を介して作業テーブル2の前後方向(図4の上下方向)へ移動自在に支持されており、切断装置用取付板31と切断装置3との間に介設した前後移動用流体圧シリンダ33を伸縮動作させることによって、待機位置(図3に示す位置)と切断作業位置(図4に示す位置)とを取り得るようになっている。
前記切断用真空吸引機構4は、図1(A)に示す如く、前記作業テーブル2の切断装置3の近傍位置に設けられており、先行の帯状金属薄板W1の後端部又は後行の帯状金属薄板W2の先端部を切断装置3により切断する際に、先行の帯状金属薄板W1の後端部又は後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から真空吸着により作業テーブル2の前面へ吸引保持するものである。
即ち、切断用真空吸引機構4は、作業テーブル2の切断装置3の片側位置に埋設状態で設けられ、帯状金属薄板W1,W2の幅方向(図1の上下方向)に一定の間隔を空けて直列状に配置されると共に、真空吸引により帯状金属薄板W1,W2の背面を吸引する複数の真空吸着盤4aと、各真空吸着盤4aにマニホールド(図示省略)、配管(図示省略)及び電磁弁(図示省略)等を介して接続された真空ポンプ(図示省略)とを備えており、帯状金属薄板W1,W2の幅に応じて適宜の真空吸着盤4a(帯状金属薄板W1,W2に対向する真空吸着盤4aのみ)が作動するように構成されている。尚、切断用真空吸引機構4は、作業テーブル2の切断装置3の両側位置にそれぞれ埋設状態で設けても良い。
前記背面治具ユニット5は、図5〜図7に示す如く、作業テーブル2に形成した開口2b内に埋設状態で配設されており、少なくとも背面治具ベース34と、背面治具本体35と、バックバー36と、センタープレート37と、左右のクランプ38と、溶接用真空吸引機構39と、複数枚のクリップ板40と、スタートタブ41と、を備えている。
具体的には、前記背面治具ベース34は、図7に示す如く、金属材により横断面形状が凹状に形成されており、作業テーブル2の開口2b周縁部の背面側に複数本のボルト42により固定されている。
前記背面治具本体35は、背面治具ベース34の前面に前後方向(図6の左右方向、図7の上下方向)へ移動可能に設けられており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から支持するものである。
この背面治具本体35は、金属材により作業テーブル2の開口2bよりも若干小さい矩形の厚肉板状に形成されており、背面治具ベース34にガイドブッシュ43及びガイド軸44を介して前後方向(図6の左右方向、図7の上下方向)へ移動可能に支持され、作業テーブル2の開口2b内及び凹状の背面治具ベース34内に位置するようになっている。
また、背面治具本体35は、背面治具ベース34の背面に設けた二つの背面治具本体用流体圧シリンダ45により作業テーブル2の前面と面一になる待機位置(図6及び図7参照)と、作業テーブル2の前面から前方へ突出して前部クランプ6とで両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍を前後方向から挟持する突出位置(図13参照)とに亘って前後移動するようになっている。
前記バックバー36は、図13に示す如く、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する際に、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を背面側から支持するものであり、余分な熱を吸収してビードの溶け落ちや穴あき等を防止すると共に、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の裏面側にアルゴンガス等のシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するようになっている。
このバックバー36は、銅材により厚肉の長尺板状に形成されており、幅方向中心部には、図8に示す如く、シールドガスが流れると共に、センタープレート37が前後方向へ移動可能に挿通されるスリット状溝36aが形成されている。
また、バックバー36は、背面治具本体35の前面に形成した溝状の凹部35aに、帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿う姿勢で且つ背面治具本体35の前面と面一になるように嵌め込み固定されている。
前記センタープレート37は、先行の帯状金属薄板W1の後端及び後行の帯状金属薄板W2の先端の位置決めを行うものであり、図8に示す如く、バックバー36にバックバー36の前面から前方へ突出可能に挿通されている。
このセンタープレート37は、薄板の鋼板により長尺板状に形成されており、バックバー36に形成したスリット状溝36a内に前後方向へ移動可能に挿通されている。
また、センタープレート37は、背面治具本体35の背面に取り付けたセンタープレート用流体圧シリンダ46により先端がバックバー36のスリット状溝36a内に収納される収納位置(図8の実線位置)と、センタープレート37の先端部がバックバー36の前面から前方へ数ミリ程度突出する突出位置(図8の一点鎖線位置)とに亘って前後方向(図8の上下方向)へ移動するようになっている。
前記左右のクランプ38は、先行の帯状金属薄板W1の後端部と後行の帯状金属薄板W2の先端部とをそれぞれ背面治具本体35の前面へ密着状態で保持固定するものであり、背面治具本体35に配設されている。
即ち、左右のクランプ38は、図5〜図7に示す如く、背面治具本体35の下端部前面の左右位置に前後方向(図6の左右方向、図7の上下方向)へ移動可能に配設されており、背面治具本体35の背面に固定されたクランプ用流体圧シリンダ38aと、クランプ用流体圧シリンダ38aのロッドに連結され、背面治具本体35に支持された帯状金属薄板W1,W2の前面に当接し得るクランプ板38bと、クランプ板38bの背面に貼り付けたウレタン部材等のクッション材38cとを備えている。
而して、前記左右のクランプ38によれば、クランプ用流体圧シリンダ38aの伸長時には、クランプ板38bと背面治具本体35の前面との間に帯状金属薄板W1,W2の下辺を挿入できる間隙(図6及び図7参照)が形成され、また、クランプ用流体圧シリンダ38aの短縮時には、クランプ板38bが後方(図6の左方向、図7の下方向)へ移動してクランプ板38bの下面に貼り付けたクッション材38cにより帯状金属薄板W1,W2を背面治具本体35の前面へ保持固定するようになっている。
前記溶接用真空吸引機構39は、図5に示す如く、背面治具本体35のバックバー36の両側に位置する部分に配設されており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面側から真空吸着により背面治具本体35の前面へ吸引保持するものである。
即ち、溶接用真空吸引機構39は、背面治具本体35のバックバー36の両側位置に埋設状態で設けられ、帯状金属薄板W1,W2の幅方向に一定の間隔を空けて直列状に配置されると共に、真空吸引により帯状金属薄板W1,W2の背面を吸引する複数の真空吸着盤39aと、各真空吸着盤39aにマニホールド39b、配管(図示省略)及び電磁弁(図示省略)等を介して接続された真空ポンプ(図示省略)とを備えており、帯状金属薄板W1,W2の幅に応じて適宜の真空吸着盤39a(帯状金属薄板W1,W2に対向する真空吸着盤39aのみ)が作動するように構成されている。
前記複数枚のクリップ板40は、背面治具本体35の前面に設けられており、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具ユニット5にセットする際に、クリップ板40自体の弾性力を利用して先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具本体35の前面へ押圧保持するものである。
即ち、各クリップ板40は、弾性を有する金属板により長方形状に形成されており、図5に示す如く、背面治具本体35の上端部前面及び下端部前面にそれぞれ二枚ずつボルト47により取り付けられ、各クリップ板40の先端部が背面治具本体35の前面へ弾性的に当接するようになっている。
背面治具本体35の上端部前面に取り付けた二枚のクリップ板40は、特に幅が広い先行の帯状金属薄板W1の後端部上辺及び後行の帯状金属薄板W2の先端部上辺を背面治具本体35の前面へ押圧保持するものであり、両帯状金属薄板W1,W2の上辺をそれぞれ二枚のクリップ板40の下端部と背面治具本体35の前面との間に挿入することによって、両帯状金属薄板W1,W2の上辺を背面治具本体35の前面へ押圧保持することができる。
一方、背面治具本体35の下端部前面に取り付けた二枚のクリップ板40は、先行の帯状金属薄板W1の後端部下辺及び後行の帯状金属薄板W2の先端部下辺を背面治具本体35の前面へ押圧保持するものであり、両帯状金属薄板W1,W2の下辺をそれぞれ二枚のクリップ板40の上端部と背面治具本体35の前面との間に挿入することによって、両帯状金属薄板W1,W2の下辺を背面治具本体35の前面へ押圧保持することができる。
前記スタートタブ41は、バークバー36の下端部に設けられており、初期アークを発生させるものである。このスタートタブ41は、銅材により形成されており、バックバー36の下端部にバックバー36の前面に対して突出量を調整できるように埋設状態で設けられている。
前記左右の前部クランプ6は、ボックス状の下部正面カバー13内に収納されて上下移動台12の前方位置で上下方向(帯状金属薄板W1,W2の幅方向)へ移動する溶接装置7の略枠状のフレーム50の背面に、両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿う姿勢で且つ所定の間隙を空けて対向状に配設されており、鋭角状に形成した先端部が両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍の前面へそれぞれ当接するようになっている(図13参照)。この左右の前部クランプ6は、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接する際に、主にアークの拡がりを遮断して両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部にアークエネルギーを集中的に与えるものである。
また、左右の前部クランプ6は、銅材により両帯状金属薄板W1,W2の幅よりも長めの長尺板状に形成されており、左右の前部クランプ6のうち、一方の前部クランプ6(例えば、図9の右側の前部クランプ6)を帯状金属薄板W1,W2の長手方向へ移動調整可能として左右の前部クランプ6の間隔を微調整できるようにし、また、他方の前部クランプ6(例えば、図9の左側の前部クランプ6)を前後方向(図9の上下方向、図13の上下方向)へ揺動可能とし、前部クランプ6の先端部を複数の加圧バネ(図示省略)により一方の帯状金属薄板W2の上面へ弾性的に当接させるようにしている。
前記溶接装置7は、上下移動台11(又は作業テーブル2)の前面に上下方向へ往復移動自在に配設されており、下部正面カバー13内に位置する待機位置(図1(A)参照)と、下部正面カバー13の天板に形成した開口から上方へ突出して背面治具ユニット5の前方に位置する溶接作業位置(図示省略)とを取り得るようになっている。この溶接装置7は、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する際に、下部正面カバー13内から上方へ引き出されてTIG溶接用トーチ52が所定の速度で両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部に沿って直線移動するようになっている。
即ち、溶接装置7は、図9〜図11に示す如く、上下移動台12(又は作業テーブル2)の前面に垂直姿勢で配設したレール台48上にリニアガイド49(案内レール及び案内レール上を摺動するスライダーから成る)を介して上下方向へ往復移動自在に支持された略枠状のフレーム50と、フレーム50を待機位置と溶接作業位置とに亘って往復移動させるロッドレスシリンダ51と、フレーム50に両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って往復移動自在に支持され、シールドガスGを外側と内側に分流し且つ内側のシールドガスGを外側のシールドガスGより高速で噴出させるようにシールドノズル52bの内側に狭窄ノズル52aを備えたTIG溶接用トーチ52と、TIG溶接用トーチ52を両帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って往復移動させるモータ53a、ラック53b及びピニオンギア(図示省略)等から成るトーチ走行用駆動装置53等から構成されている。
また、狭窄ノズル52aを備えたTIG溶接用トーチ52は、図12に示す如く、シールドノズル52bと、シールドノズル52bの内側に設けられ、タングステン電極棒52cが同芯状に挿入される狭窄ノズル52aと、シールドガスGを層流化するガスレンズ52dと、タングステン電極棒52cを把持するコレットチャック52eと、コレットチャック52eの締め付け部材52fと、シールドガス供給口52gとを備えており、シールドガス供給口52gから供給されたシールドガスGが、ガスレンズ52dを通って狭窄ノズル52aとシールドノズル52bの間を流れるシールドガスGと、ガスレンズ52dを通らずに狭窄ノズル52aの内側を流れるシールドガスGとに分流され、狭窄ノズル52aの内側を流れるシールドガスGが狭窄ノズル52aとシールドノズル52bの間を流れるシールドガスGより高速となって吐出されるようになっている。
前圧延装置8は、切断装置3の前面(可動側部材23の前面)に取り付けられており、突合せ溶接した両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を垂直姿勢の状態で圧延加工して溶接部の厚みや硬度、組織を均一化するものである。
即ち、前記圧延装置8は、図1、図14及び図15に示す如く、切断装置3の前面に取り付けられ、突合せ溶接した両帯状金属薄板W1,W2の溶接部が当接する垂直姿勢の圧延台54と、圧延台54に前方へ突出する状態で設けた水平姿勢の圧延支持軸55と、圧延台54に前方へ突出する状態で設けられ、圧延支持軸55に対向する水平姿勢の取付エンド部材56と、一端部が圧延支持軸55に回動自在に支持されていると共に、他端部が取付エンド部材56に着脱自在に支持され、圧延台54の前面に位置して両帯状金属薄板W1,W2の溶接部に沿う圧延位置(図14の実線位置及び図15に示す位置)と作業テーブル2の前面に沿って上方へ回動して水平姿勢になる待避位置(図19及び図20に示す位置)とを取り得る圧延シャフト57と、圧延シャフト57に当該圧延シャフト57の軸線方向へ往復移動自在に支持された圧延移動台58と、圧延移動台58に回転自在に設けられ、圧延台54に当接する両帯状金属薄板W1,W2の溶接部上を転動する圧延ローラ60と、圧延移動台58に設けられ、圧延ローラ60を圧延台54側へ加圧する加圧手段61と、圧延台54に設けられ、圧延位置から待避位置に回動した圧延シャフト57を待避位置に保持するシャフト保持機構62と、を備えている。
具体的には、前記圧延台54は、図14及び図15に示す如く、金属材により厚肉の長尺板状に形成されており、切断装置3の前面である可動側部材23の前面に複数本のボルト(図示省略)により可動側部材23に沿う姿勢で固定されている。
前記圧延支持軸55は、図15及び図20に示す如く、金属材により円柱状に形成されており、圧延支持軸55の一端部には、圧延台54に螺着固定される小径の雄ネジ部55aが突出形成され、また、圧延支持軸55の他端部には、圧延シャフト57の一端部が回動自在に取り付けられる小径の軸部55bが突出形成されている。
この圧延支持軸55は、その雄ネジ部55aを圧延台54の上端部に形成した雌ネジ穴に螺着することによって、圧延台54の上端部に前方へ突出する水平姿勢の状態で取り付けられている。
前記取付エンド部材56は、図14、図15及び図18に示す如く、金属材により長方形の板状に形成され、圧延台54の下端部に複数本のボルト63により前方へ突出する水平姿勢の状態で固定された取付エンド板56′と、金属材により板状に形成され、取付エンド板56′の圧延支持軸55に対向する面(取付エンド板56′の上面)に複数本のボルト64により固定された案内板56″とを備えている。
また、取付エンド部材56の案内板56″には、図18に示す如く、圧延シャフト57の他端部が抜き差し自在に挿入係止されるU字状の案内溝56aが形成されていると共に、U字状の案内溝56aに挿入された圧延シャフト57の他端部を抜け止めするための止めネジ65が螺挿されている。この案内板56″に形成したU字状の案内溝56aは、圧延支持軸55の小径の軸部55bに対向し且つ作業テーブル2の左右方向を向くようになっている。
尚、上記の実施形態においては、取付エンド部材56は、取付エンド板56′と案内板56″とを別体に形成し、両者をボルト64により固定するようにしたが、他の実施形態においては、取付エンド部材56は、取付エンド板56′と案内板56″とを一体的に形成するようにしても良い。
前記圧延シャフト57は、図15及び図20に示す如く、金属材により棒状に形成されており、圧延シャフト57の一端部(上端部)が圧延支持軸55の小径の軸部55bに挿通され、二つのスラストベアリング66を介して回転自在に支持されている。この圧延シャフト57の一端部(上端部)は、小径の軸部55b端面に螺着した抜け止めボルト82により抜け止めされている。また、圧延シャフト57の他端部(下端部)は、取付エンド部材56のU字状の案内溝56aに抜き差し自在に挿入されている。
そして、圧延シャフト57は、当該圧延シャフト57の下端部を取付エンド部材56のU字状の案内溝56aに挿入し、止めネジ65を締め付けることによって、圧延台54の前面に位置する両帯状金属薄板W1,W2の溶接部に沿う圧延位置を取り、また、止めネジ65を緩め、圧延シャフト57の下端部をU字状の案内溝56aから引き抜いて作業テーブル2の前面に沿って上方へ回動させることによって、水平姿勢になる待避位置を取るようになっている。圧延シャフト57が圧延位置のときには、圧延シャフト57は圧延台54と平行になっている。また、圧延シャフト57が待避位置のときには、圧延シャフト57は両帯状金属薄板W1,W2と干渉しないようになっている。
尚、本実施形態においては、圧延シャフト57には、従来公知のボールスプラインのスプライン軸57が使用されている。ボールスプラインは、軸線方向に沿う軸溝を形成したスプライン軸57と、スプライン軸57が挿通され、内部に保持器(図示省略)及び複数個の転動体(図示省略)等が組み込まれた外筒体67とを備えており、外筒体67がスプライン軸57に対して軸方向へ相対的に移動するときに、受ける摩擦力が転動体の転がり摩擦だけであるので、滑らかに移動することができるようになっている。
前記圧延移動台58は、図14及び図15に示す如く、金属材によりブロック状に形成されており、圧延移動台58の中心部に挿着したボールスプラインの外筒体67を介して圧延シャフト57にその軸線方向へ沿って往復移動自在に支持されている。
この圧延移動台58の前面には、圧延移動台58を圧延シャフト57に沿って移動操作するための球状の取っ手59が設けられ、また、圧延移動台58の背面には、圧延ローラ60を取り付けるための支持片58aが後方へ向って一体的に突出形成されている。
前記圧延ローラ60は、図15及び図17に示す如く、圧延移動台58の支持片58aの両側面に支持軸68を介して前後方向(図15の左右方向)へ揺動自在に支持された一対のローラ側板69間に回転自在に取り付けられており、一対のローラ側板69間に水平姿勢で架設したローラ軸70にベアリング(図示省略)を介してローラ軸70の軸線回りに回転自在に支持され、その外周縁部が一対のローラ側板69の前面、背面及び下面から外方へ突出している。
また、圧延ローラ60を支持するローラ軸70は、圧延台54の前面に当接する両帯状金属薄板W1,W2の溶接部に直交する水平姿勢となっている。その結果、圧延ローラ60は、圧延台54の前面に当接する両帯状金属薄板W1,W2の溶接部上を転動することになる。
前記加圧手段61は、図15及び図17に示す如く、圧延移動台58の背面側に形成した二つのスプリング収納穴58bに挿入され、一端部がスプリング収納穴58bから突出して一対のローラ側板69の前面にそれぞれ弾性的に当接する一対の圧縮コイルスプリング60から成り、一対のローラ側板69を圧延台54側へ押圧付勢することによって、圧延ローラ60を圧延台54側へ加圧するようになっている。
前記シャフト保持機構62は、図14〜図16、図19〜図21に示す如く、圧延支持軸55の基端部に圧延台54の上端部前面に接触する状態で取り付けられ、圧延台54に直交する状態の金属製の連結板71と、連結板71の先端部に複数本のボルト72により前方へ突出する状態で固定され、圧延シャフト57の一部が抜き差し自在に挿入される下向きのU字状の凹部73aを形成した金属製の保持具73と、保持具73に設けられ、保持具73のU字状の凹部73aに挿入された圧延シャフト57をU字状の凹部73aから抜け止めする締め付け具74とを備えている。
また、連結板71は、図16に示す如く、圧延支持軸55の雄ネジ部55a近傍の外周面に形成した環状のV溝55cに連結板71に螺着した複数本の止めネジ75の先端部を締め付け固定することによって、圧延支持軸55に強固に取り付けられている。
更に、締め付け具74には、ノブ付きボルト74が使用されており、保持具73に螺着したノブ付きボルト74を締め付け操作し、保持具73のU字状の凹部73aに挿入された圧延シャフト57をU字状の凹部73a内へ押圧することによって、圧延シャフト57を待避位置に保持できるようになっている。
尚、図1において、76は上部正面カバー15に設けられ、上下移動台12が上下動するときに上部正面カバー15と上下移動台12の上端部との間に形成される開口を引き出し可能なスクリーン76aにより覆うロールカーテンである。
次に、上述した縦型突合せ溶接装置を用いて先行の帯状金属薄板W1と後行の帯状金属薄板W2を突合せ溶接により接合する場合について説明する。
先ず、待機位置にある切断装置3を切断作業位置に前進させ、切断装置3により先行の帯状金属薄板W1の後端部と後行の帯状金属薄板W2の先端部とをそれぞれ幅方向に沿って順次切断する。切断装置3は、両帯状金属薄板W1,W2を切断した後、切断作業位置から待機位置へ後退させる。
尚、切断装置3により両帯状金属薄板W1,W2をそれぞれ切断する際には、作業テーブル2に設けた切断用真空吸引機構4を作動させ、先行の帯状金属薄板W1の後端部又は後行の帯状金属薄板W2の先端部を作業テーブル2の前面にそれぞれ吸引保持する。その結果、垂直姿勢の両帯状金属薄板W1,W2であっても、作業テーブル2の前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、切断装置3による帯状金属薄板W1,W2の切断処理を高精度で行うことができる。
次に、センタープレート37をセンタープレート用流体圧シリンダ46により前進させ、センタープレート37の先端部をバックバー36の前面よりも前方へ突出させる。
センタープレート37の先端をバックバー36の前面よりも前方へ突出させたら、先行の帯状金属薄板W1の後端部下辺を、右側のクランプ38のクランプ板38bと背面治具本体35との間及び右側のクリップ板40の上端部と背面治具本体35との間にそれぞれ挿入し、先行の帯状金属薄板W1の後端部下辺を作業テーブル2に設けた右側の位置決めストッパー19に当接させて先行の帯状金属薄板W1の幅方向(上下方向)の位置決めした後、先行の帯状金属薄板W1の切断した後端をセンタープレート37の一方の側面に押し当てると共に、先行の帯状金属薄板W1の下辺先端をスタートタブ41に押し当て、この状態で右側のクランプ38を作動させて先行の帯状金属薄板W1の後端部下辺を、右側のクランプ38により背面治具本体35の前面及び作業テーブル2の前面へ密着状に保持固定する。また、背面治具ユニット5に設けた右側の溶接用真空吸引機構39を作動させ、先行の帯状金属薄板W1の後端部を背面治具本体34の前面に吸引保持する。
その後、センタープレート37をセンタープレート用流体圧シリンダ46により後退させてバックバー36内に収納し、後行の帯状金属薄板W2の先端部下辺を、左側のクランプ38のクランプ板38bと背面治具本体35との間及び左側のクリップ板40の上端部と背面治具本体35との間にそれぞれ挿入し、作業テーブル2に設けた左側の位置決めストッパー19に当接させて後行の帯状金属薄板W2の幅方向(上下方向)の位置決めをした後、後行の帯状金属薄板W2の切断した先端を目視によって先に背面治具本体34の前面及び作業テーブル2の前面に保持固定した先行の帯状金属薄板W1の後端に突き合せると共に、先行の帯状金属薄板W1の下辺先端をスタートタブ41に押し当て、この状態で左側のクランプ38を作動させて後行の帯状金属薄板W2の先端部を、左側のクランプ38により背面治具本体34の前面及び作業テーブル2の前面へ密着状に保持固定する。また、背面治具ユニット5に設けた左側の溶接用真空吸引機構39を作動させ、後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具本体35の前面に吸引保持する。
尚、先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具ユニット5にセットする際に、クリップ板40を用いて先行の帯状金属薄板W1の後端部及び後行の帯状金属薄板W2の先端部を背面治具本体35の前面へ押圧保持するようにしているため、両帯状金属薄板W1,W2を作業員が常時保持しておく必要もなく、両帯状金属薄板W1,W2のセットを行い易くなる。
また、背面治具ユニット5が溶接用真空吸引機構39を備えているため、垂直姿勢の両帯状金属薄板W1,W2であっても、背面治具ユニット5の前面に確実且つ良好に吸引保持することができ、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ精度を保つことができる。
そして、先行の帯状金属薄板W1の後端と後行の帯状金属薄板W2の先端とがバックバー36の前面で突き合せ固定されたら、溶接装置7を待機位置から溶接作業位置へ上昇させ、左右の前部クランプ6を両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の前方位置へ移動させる。この状態で背面治具本体35を背面治具本体用流体圧シリンダ45により突出位置へ前進させ、背面治具本体35の前面の位置を固定状態になっている一方の前部クランプ6の背面側先端の位置と略同じ位置にする。これにより、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍が左右の前部クランプ6と背面治具本体35に設けたバックバー36とにより前後方向から挾持固定されることになる。
両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部近傍が左右の前部クランプ6と背面治具本体35に設けたバックバー36とにより前後方向から挾持固定されたら、溶接装置7のTIG溶接用トーチ52の前後位置を調整した後、溶接用トーチ52のタングステン電極棒52c先端とスタートタブ41との間にアークを発生させる。アークが安定したら、この状態で溶接用トーチ52を帯状金属薄板W1,W2の幅方向に沿って移動させ、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を突合せ溶接する。
このとき、TIG溶接用トーチ52は、狭窄ノズル52aを備えているため、アークに作用する電磁力及び磁界を強化してアークのエネルギー密度、アークの指向性及び硬直性を高めて安定したアークが得られることになり、その結果、溶接速度を高めることができるうえ、ビード幅が裏表とも均一で且つビードの波形の間隔が等間隔に形成されることになり、垂直姿勢の帯状金属薄板W1,W2を突合せ溶接しても、溶融プールが垂れ下がることがなく、高品質の安定した溶接を行える。
両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部の突合せ溶接が終了したら、アーク及びシールドガスGが停止され、背面治具本体35が後退すると共に、溶接装置7が溶接作業位置から待機位置へ後退する。また、左右のクランプ38及び溶接用真空吸引機構39による両帯状金属薄板W1,W2の保持固定状態を解除する。これにより、突合せ溶接された両帯状金属薄板W1,W2は、フリーの状態となる。
突合せ溶接された両帯状金属薄板W1,W2がフリーの状態になったら、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を圧延装置8により圧延加工する。
即ち、突合せ溶接が終了した両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を圧延台54の前面に当接させ、切断用真空吸引機構4や溶接用真空吸引機構39を作動させて両帯状金属薄板W1,W2を真空吸着により作業テーブル2の前面へ吸引保持する。
両帯状金属薄板W1,W2が作業テーブル2の前面へ吸引保持されたら、取っ手59を持って圧延移動台58を圧延シャフト57に沿って上下方向へ往復移動させ、圧延移動台58に回転自在に支持された圧延ローラ60を両帯状金属薄板W1,W2の溶接部上で転動させる。これによって、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部が圧延加工され、両帯状金属薄板W1,W2の厚みや硬さ、組織が均一化される。
このとき、圧延装置8においては、圧延ローラ60を回転自在に支持するローラ側板69が加圧手段61により圧延台54側へ押圧付勢され、圧延ローラ60に圧延台54へ向って加圧力が加えられているため、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を確実且つ良好に圧延加工することができる。
また、圧延装置8においては、圧延シャフト57が、圧延台54に対向して平行になる圧延位置と、圧延位置から外れて水平姿勢になる待避位置とに亘って、圧延支持軸55に回動自在に設けられているため、圧延シャフト57を待避位置にすると、突合せ溶接された両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を圧延装置8に容易にセットすることができると共に、帯状金属薄板W1,W2の搬送時に圧延装置8が帯状金属薄板W1,W2と干渉するのを防止することができる。
このように、上述した縦型突合せ溶接装置は、垂直姿勢の作業テーブル2、垂直姿勢の背面治具ユニット5、上下移動するTIG溶接用トーチ52を有する溶接装置7等を備えているため、メッキ設備のように幅方向を垂直にして搬送される帯状金属薄板W1,W2であっても、帯状金属薄板W1,W2の突合せ溶接を高精度で行うことができる。
また、前記縦型突合せ接合装置は、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部を垂直姿勢の状態で圧延加工する圧延装置8を備えているため、両帯状金属薄板W1,W2の溶接部の厚みや硬度、組織を均一化することができると共に、突合せ溶接した帯状金属薄板W1,W2の溶接部を別の場所に設置した圧延装置により圧延加工したりする必要もなく、取扱性や作業性にも優れている。
図22〜図26は圧延装置8の他の例を示し、当該圧延装置8は、図14〜図21に示す圧延装置8のシャフト保持機構62を省略し、当該シャフト保持機構62に換えてロック機構77を設けたものである。
尚、図22〜図26に示す圧延装置8のロック機構77を除くその他の構成(圧延台54、圧延支持軸55、取付エンド部材56、圧延シャフト57、圧延移動台58、圧延ローラ60及び加圧手段61等)は、図14〜図21に示す圧延装置8のものと同様構造に構成されており、図14〜図21に示す圧延装置8と同じ部材・部位には同一の参照番号を付し、その詳細な説明を省略する。
前記ロック機構77は、圧延支持軸55と圧延シャフト57との間に設けられており、圧延位置(図22〜図25に示す位置)から待避位置(図26に示す位置)に回動した圧延シャフト57を待避位置にロックし得ると共に、圧延シャフト57のロック状態を解除し得るものである。
即ち、ロック機構77は、図24〜図26に示す如く、圧延シャフト57の一端部(上端部)に形成され、圧延シャフト57の軸線方向に沿う長穴状の回転用穴78a及び回転用穴78aに連通して回転用穴78aの内径よりも幅の狭い圧延シャフト57の軸線方向に沿うスリット状の溝穴78bから成るガイド穴78と、ガイド穴57に挿通されて圧延支持軸55の先端部に螺着され、ガイド穴78内に位置する水平姿勢の板状軸部79aを有するロック用ボルト79とを備えている。
具体的には、前記ガイド穴78は、図24及び図25に示す如く、回転用穴78aが圧延シャフト57の先端側へ位置するように圧延シャフト57の上端部に形成されており、圧延シャフト57のガイド穴78の前面側周囲には、ロック用ボルト79の円盤状の頭部79bが摺動自在に嵌合される前面側凹部80が形成され、また、圧延シャフト57のガイド穴78の背面側周囲には、圧延支持軸55の先端部が摺動自在に嵌合される背面側凹部81が形成されている。
一方、前記ロック用ボルト79は、図24及び図25に示す如く、圧延支持軸55の先端面に螺着される雄ネジ部79cと、雄ネジ部79cに連設され、圧延シャフト57に形成したガイド穴78に挿通される水平姿勢の板状軸部79aと、板状軸部79aに連設され、圧延シャフト57の前面側凹部80に摺動自在に嵌合される円盤状の頭部79bとを備えている。
また、ロック用ボルト79の板状軸部79aの幅(図24に示す板状軸部79aの左右方向の幅)は、ガイド穴78の回転用穴78aの対向する内周面に当接し、また、板状軸部79aの厚み(図24に示す板状軸部79aの上下方向の厚み)は、ガイド穴78のスリット状の溝穴78bに摺動自在に挿入されるようにそれぞれ設定されている。
而して、前記ロック機構77によれば、圧延シャフト57が圧延位置のときには、図24に示す如く、ロック用ボルト79の水平姿勢の板状軸部79aが圧延シャフト57の回転用穴78a内に位置して回転用穴78aの内周面に当接し、圧延シャフト57の左右方向及び下方向の移動を規制している。
この状態から取付エンド部材56に支持固定されている圧延シャフト57の下端部を開放し、図26(A)に示す如く、圧延シャフト57を圧延位置から上方へ90度回動させて水平姿勢にした後、図26(B)に示す如く、圧延シャフト57を左方向へスライドさせると、ロック用ボルト79の水平姿勢の板状軸部79aが圧延シャフト57のスリット状の溝穴79bに摺動自在に挿入され、圧延シャフト57の回動が阻止されて圧延シャフト57が待避位置にロックされた状態で保持されることになる。
また、圧延シャフト57を図26(B)の状態から右方向へスライドさせると、ロック用ボルト79の板状軸部79aがガイド穴78のスリット状の溝穴78bから抜けて回転用穴78a内に位置し、圧延シャフト57が回動可能となってロック状態が解除されることになる。
尚、上記の実施形態においては、縦型突合せ溶接装置をメッキラインに設置したが、縦型突合せ溶接装置の設置場所は、メッキラインに限定されるものではなく、帯状金属薄板W1,W2をその幅方向を垂直にして搬送するラインであれば、如何なるライン(例えば、プレイライン、焼鈍ライン、造管ライン等)であっても良い。
また、上記の実施形態においては、先行の帯状金属薄板W1及び後行の帯状金属薄板W2の両方を切断した後、両方の帯状金属薄板W1,W2を背面治具ユニット5にセットするようにしたが、他の実施形態においては、一方の帯状金属薄板W1,W2を切断し、背面治具ユニット5にセットした後、他方の帯状金属薄板W1,W2を切断し、背面治具ユニット5にセットするようにしても良い。
更に、上記の実施形態においては、背面治具ユニット5にセットされた両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接装置7により下方から上方へ向って突合せ溶接するようにしたが、他の実施形態においては、両帯状金属薄板W1,W2の突合せ部を溶接装置7により上方から下方へ向って突合せ溶接するようにしても良い。
更に、上記の実施形態においては、圧延装置8を切断装置3の前面(可動側部材23の前面)に取り付けるようにしたが、他の実施形態においては、圧延装置8を作業テーブル2に設けるようにしても良い。この場合、圧延装置8は、切断装置3による両帯状金属薄板W1,W2の切断作業や溶接装置7による両帯状金属薄板W1,W2の溶接作業に支障を来たさないように作業テーブル2に設ける。