JP6809849B2 - ゴム組成物 - Google Patents
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Description
〔1〕 ゴムと、下記一般式(1)で表される置換基及び下記一般式(2)で表される置換基から選ばれる1種又は2種以上の置換基がエーテル結合を介して結合しており、セルロースI型結晶構造を有する、改質セルロース繊維とを含有する、ゴム組成物。
−CH2−CH(OH)−R1 (1)
−CH2−CH(OH)−CH2−(OA)n−O−R1 (2)
〔式中、一般式(1)及び一般式(2)におけるR1はそれぞれ独立して炭素数3以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、一般式(2)におけるnは0以上50以下の数、Aは炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示す〕
〔2〕 ゴムと改質セルロース繊維とを含有するゴム組成物の製造方法であって、
セルロース系原料に対し、塩基存在下、1分子あたりの総炭素数が5以上32以下のノニオン性酸化アルキレン化合物及び1分子あたりの総炭素数が5以上100以下のノニオン性グリシジルエーテル化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、エーテル結合を介して導入して改質セルロース繊維を得る工程、並びに、
得られた改質セルロース繊維とゴムとを混合する工程
を含む、ゴム組成物の製造方法。
〔3〕 前記〔1〕記載のゴム組成物を含有する、工業用ゴム部品。
〔4〕 前記〔1〕記載のゴム組成物を含有する、タイヤ。
本発明のゴム組成物は、ゴムに、特定の改質セルロース繊維を含有することを特徴とする。
本発明における改質セルロース繊維は、セルロース繊維表面に特定の置換基がエーテル結合を介して結合していることを特徴とする。以降、前記改質セルロース繊維のことを、本発明の改質セルロース繊維と記載することもある。なお、本明細書において、「エーテル結合を介して結合」とは、セルロース繊維表面の水酸基に修飾基が反応して、エーテル結合した状態を意味する。
本発明の改質セルロース繊維は、機械的強度向上、取扱い性、入手性、及びコストの観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは7μm以上、更に好ましくは10μm以上である。また、上限は特に設定されないが、取扱い性、及び機械的強度向上の観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、更に好ましくは50μm以下、更に好ましくは40μm以下、更に好ましくは30μm以下である。なお、本明細書において、セルロース繊維の平均繊維径は、以下の方法に従って測定することができる。
本発明の改質セルロース繊維における修飾基は、以下の一般式(1)で表される置換基及び一般式(2)で表される置換基であり、これらの置換基群は単独で又は任意の組み合わせで導入される。なお、導入される修飾基が前記置換基群のいずれか一方の場合であっても、各置換基群においては同一の置換基であっても2種以上が組み合わさって導入されてもよい。
−CH2−CH(OH)−R1 (1)
−CH2−CH(OH)−CH2−(OA)n−O−R1 (2)
〔式中、一般式(1)及び一般式(2)におけるR1はそれぞれ独立して炭素数3以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、一般式(2)におけるnは0以上50以下の数、Aは炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示す〕
本発明の改質セルロース繊維において、セルロースの無水グルコースユニット1モルに対する前記一般式(1)で表される置換基及び一般式(2)で表される置換基から選ばれる置換基の導入率は、溶媒との親和性の観点から、好ましくは0.001モル以上、より好ましくは0.005モル以上、更に好ましくは0.01モル以上、更に好ましくは0.05モル以上、更に好ましくは0.1モル以上、更に好ましくは0.2モル以上、更に好ましくは0.3モル以上、更に好ましくは0.4モル以上である。また、セルロースI型結晶構造を有し、強度を発現する観点から、好ましくは1.5モル以下、より好ましくは1.3モル以下、更に好ましくは1.0モル以下、更に好ましくは0.8モル以下、更に好ましくは0.6モル以下、更に好ましくは0.5モル以下である。ここで、一般式(1)で表される置換基と一般式(2)で表される置換基のいずれもが導入されている場合は合計した導入モル率のことである。なお、本明細書において、導入率は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができ、また、導入モル比又は修飾率と記載することもある。
改質セルロース繊維の結晶化度は、強度発現の観点から、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、更に好ましくは20%以上である。また、原料入手性の観点から、好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下、更に好ましくは75%以下である。なお、本明細書において、セルロースの結晶化度は、X線回折法による回折強度値から算出したセルロースI型結晶化度であり、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。なお、セルロースI型とは天然セルロースの結晶形のことであり、セルロースI型結晶化度とは、セルロース全体のうち結晶領域量の占める割合のことを意味する。また、本発明の改質セルロース繊維は、微細化処理の有無によって、結晶化度やセルロース結晶形が大きく変動することはない。
本発明の改質セルロース繊維は、上記したようにセルロース繊維表面に前記置換基がエーテル結合を介して結合しているが、置換基の導入は、特に限定なく公知の方法に従って行うことができる。
本発明で用いられるセルロース系原料は、特に制限はなく、木本系(針葉樹・広葉樹)、草本系(イネ科、アオイ科、マメ科の植物原料、ヤシ科の植物の非木質原料)、パルプ類(綿の種子の周囲の繊維から得られるコットンリンターパルプ等)、紙類(新聞紙、段ボール、雑誌、上質紙等)が挙げられる。なかでも、入手性及びコストの観点から、木本系、草本系が好ましい。
本発明では、前記セルロース系原料に、塩基を混合する。
次に、前記で得られたセルロース系原料と塩基の混合物に、置換基を有する化合物として、前記一般式(1)で表される置換基を有する化合物及び一般式(2)で表される置換基を有する化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を反応させる。かかる化合物はセルロース系原料と反応する際に、前記置換基を結合させることができるものであれば特に制限はなく、本発明においては、反応性及び非ハロゲン含有化合物の観点から、反応性を有する環状構造基を有する化合物を用いることが好ましく、エポキシ基を有する化合物を用いることが好ましい。以下に、それぞれの化合物を例示する。
前記化合物とセルロース系原料とのエーテル反応は、溶媒の存在下で、両者を混合することにより行うことができる。溶媒としては、特に制限はなく、前記塩基を存在させる際に使用することができると例示した溶媒を用いることができる。
本発明において使用するゴムは特に限定されないが、補強性の観点からジエン系ゴムが好ましい。ジエン系ゴム以外にも、ウレタンゴムやシリコーンゴム、多硫化ゴムといった非ジエン系ゴムにも用いることができる。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴム等が挙げられる。変性ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム、水素化天然ゴム、水素化ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム(HNBR)等が挙げられる。これらの中では、ゴム組成物の良好な加工性と高反発弾性を両立させる観点から、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴムから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴムから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。ジエン系ゴムは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、ゴム工業界で通常用いられる補強用充填材、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、老化防止剤、プロセスオイル、植物油脂、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、酸化マグネシウム、ワックス、フェノール樹脂等のタイヤ用、その他一般ゴム用に配合されている各種添加剤を従来の一般的な量で配合させることができる。
工程(1):セルロース系原料に対し、塩基存在下、1分子あたりの総炭素数が5以上32以下のノニオン性酸化アルキレン化合物及び1分子あたりの総炭素数が5以上100以下のノニオン性グリシジルエーテル化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、エーテル結合を介して導入して改質セルロース繊維を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた改質セルロース繊維とゴムとを混合する工程
<1> ゴムと、下記一般式(1)で表される置換基及び下記一般式(2)で表される置換基から選ばれる1種又は2種以上の置換基がエーテル結合を介して結合しており、セルロースI型結晶構造を有する、改質セルロース繊維とを含有する、ゴム組成物。
−CH2−CH(OH)−R1 (1)
−CH2−CH(OH)−CH2−(OA)n−O−R1 (2)
〔式中、一般式(1)及び一般式(2)におけるR1はそれぞれ独立して炭素数3以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、一般式(2)におけるnは0以上50以下の数、Aは炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示す〕
<3> 改質セルロース繊維の平均繊維径が、好ましくは3nm以上、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは20nm以上であり、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、更に好ましくは150nm以下、より更に好ましくは120nm以下である、前記<1>記載のゴム組成物。
<4> 一般式(1)におけるR1の炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは10以上であり、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、更に好ましくは12以下、より更に好ましくは10以下である、前記<1>〜<3>いずれか記載のゴム組成物。
<5> 一般式(2)におけるR1の炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは8以上、より更に好ましくは10以上であり、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下である、前記<1>〜<4>いずれか記載のゴム組成物。
<6> 一般式(2)におけるAの炭素数は、好ましくは2以上であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である、前記<1>〜<5>いずれか記載のゴム組成物。
<7> 一般式(2)におけるAは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、及びヘキシレン基からなる群より選ばれる基が好ましく、エチレン基、プロピレン基がより好ましく、エチレン基が更に好ましい、前記<1>〜<6>いずれか記載のゴム組成物。
<8> 一般式(2)におけるnは、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である、前記<1>〜<7>いずれか記載のゴム組成物。
<9> 一般式(2)におけるAとnの組み合わせとしては、好ましくはAが炭素数2以上3以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基で、nが0以上20以下の数の組み合わせであり、より好ましくはAが炭素数2以上3以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基で、nが5以上15以下の数の組み合わせである、前記<1>〜<8>いずれか記載のゴム組成物。
<10> 一般式(1)で表される置換基としては、プロピルヒドロキシエチル基、ブチルヒドロキシエチル基、ペンチルヒドロキシエチル基、ヘキシルヒドロキシエチル基、ヘプチルヒドロキシエチル基、オクチルヒドロキシエチル基、ノニルヒドロキシエチル基、デシルヒドロキシエチル基、ウンデシルヒドロキシエチル基、ドデシルヒドロキシエチル基、ヘキサデシルヒドロキシエチル基、オクタデシルヒドロキシエチル基、イコシルヒドロキシエチル基、及びトリアコンチルヒドロキシエチル基から選ばれる基が好ましい、前記<1>〜<9>いずれか記載のゴム組成物。
<11> 一般式(2)で表される置換基としては、3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ヘキトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ヘキトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−オクトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−オクトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、6−エチル―3−ヘキトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、6−エチル―3−ヘキトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−デトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−デトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ウンデトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ウンデトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ドデトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ドデトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ヘキサデトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−ヘキサデトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−オクタデトキシエチレンオキシド−2−ヒドロキシ−プロピル基、3−オクタデトキシ−2−ヒドロキシ−プロピル基から選ばれる基が好ましい、前記<1>〜<10>いずれか記載のゴム組成物。
<12> セルロースの無水グルコースユニット1モルに対する前記一般式(1)で表される置換基及び一般式(2)で表される置換基から選ばれる置換基の導入率は、好ましくは0.001モル以上、より好ましくは0.005モル以上、更に好ましくは0.01モル以上、更に好ましくは0.05モル以上、更に好ましくは0.1モル以上、更に好ましくは0.2モル以上、更に好ましくは0.3モル以上、更に好ましくは0.4モル以上であり、好ましくは1.5モル以下、より好ましくは1.3モル以下、更に好ましくは1.0モル以下、更に好ましくは0.8モル以下、更に好ましくは0.6モル以下、更に好ましくは0.5モル以下である、前記<1>〜<11>いずれか記載のゴム組成物。
<13> 改質セルロース繊維の結晶化度は、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、更に好ましくは20%以上であり、好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下、更に好ましくは75%以下である、前記<1>〜<12>いずれか記載のゴム組成物。
<14> 改質セルロース繊維が下記一般式(3)で表される、前記<1>〜<13>いずれか記載のゴム組成物。
<15> 一般式(3)で表される改質セルロース繊維は、Rが同一又は異なって、水素、もしくは、一般式(1)で表される置換基及び/又は一般式(2)で表される置換基を示すものであり、但し、全てのRが同時に水素である場合を除き、前記置換基が導入されたセルロースユニットの繰り返し構造を有し、一般式(3)におけるmは100以上2000以下が好ましい、前記<1>〜<14>いずれか記載のゴム組成物。
<16> ゴムとしては、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴムを用いることができ、ジエン系ゴムが好ましい、前記<1>〜<15>いずれか記載のゴム組成物。
<17> ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴムから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴムから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)及び変性ゴムから選ばれる1種又は2種以上が更に好ましい、前記<16>記載のゴム組成物。
<18> ゴム組成物中のゴムの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは45質量%以上、更に好ましくは55質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、よりさらに好ましくは70質量%以下である、前記<1>〜<17>いずれか記載のゴム組成物。
<19> ゴム組成物中の改質セルロース繊維の含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に15質量%以下である、前記<1>〜<18>いずれか記載のゴム組成物。
<20> ゴム組成物中の改質セルロース繊維量は、ゴム100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上、より更に好ましくは15質量部以上であり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である、前記<1>〜<19>いずれか記載のゴム組成物。
<21> 前記以外の他の成分として、ゴム工業界で通常用いられる補強用充填材、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、老化防止剤、プロセスオイル、植物油脂、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、酸化マグネシウム、ワックス、フェノール樹脂等のタイヤ用、その他一般ゴム用に配合されている各種添加剤を従来の一般的な量で配合させることができる、前記<1>〜<20>いずれか記載のゴム組成物。
<22> 補強用充填材としてはカーボンブラック及びシリカが好適に用いられる、前記<21>記載のゴム組成物。
<23> ゴムと前記した改質セルロース繊維、さらに必要により各種添加剤を含有する原料を、ロール等の開放式混練機、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等を用いて混合することにより調製することができる、前記<1>〜<22>いずれか記載の樹脂組成物。
<24> ゴムと、前記<1>〜<23>いずれか記載の改質セルロース繊維とを混合する工程を含む、ゴム組成物の製造方法。
<25> 改質セルロース繊維が、セルロース系原料に、塩基の存在下で、一般式(1)で表される置換基を有する化合物及び一般式(2)で表される置換基を有する化合物から選ばれる化合物を反応させる、前記<24>記載のゴム組成物の製造方法。
<26> セルロース系原料の平均繊維径は、好ましくは5μm以上、より好ましくは7μm以上、更に好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上であり、好ましくは10,000μm以下、より好ましくは5,000μm以下、更に好ましくは1,000μm以下、更に好ましくは500μm以下、より更に好ましくは100μm以下である、前記<25>記載のゴム組成物の製造方法。
<27> セルロース系原料の平均繊維径は、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上、更に好ましくは3nm以上、更に好ましくは10nm以上であり、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下、更に好ましくは200nm以下、更に好ましくは100nm以下、より更に好ましくは80nm以下である、前記<25>記載のゴム組成物の製造方法。
<28> セルロース系原料中のセルロース含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である、前記<25>〜<27>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<29> セルロース系原料中の水分含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2.0質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である、前記<25>〜<28>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<30> セルロース系原料に塩基を混合する、前記<25>〜<29>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<31> 塩基としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、1〜3級アミン、4級アンモニウム塩、イミダゾール及びその誘導体、ピリジン及びその誘導体、並びにアルコキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上が好ましい、前記<25>〜<30>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<32> アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<33> 1〜3級アミンとしては、エチレンジアミン、ジエチルアミン、プロリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、及びトリエチルアミンからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<34> 4級アンモニウム塩としては、水酸化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、及び臭化テトラメチルアンモニウムからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<35> イミダゾール及びその誘導体としては、1−メチルイミダゾール、3−アミノプロピルイミダゾール、及びカルボニルジイミダゾールからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<36> ピリジン及びその誘導体としては、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、及びピコリンからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<37> アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、及びカリウム−t−ブトキシドからなる群より選ばれる、前記<31>記載のゴム組成物の製造方法。
<38> 塩基の量は、セルロース系原料の無水グルコースユニットに対して、好ましくは0.01等量以上、より好ましくは0.05等量以上、更に好ましくは0.1等量以上、更に好ましくは0.2等量以上であり、好ましくは10等量以下、より好ましくは8等量以下、更に好ましくは5等量以下、更に好ましくは3等量以下である、前記<25>〜<37>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<39> 一般式(1)で表される置換基を有する化合物としては、下記一般式(1A)で示されるノニオン性の酸化アルキレン化合物が好ましく、該化合物の総炭素数としては、5以上、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは12以上であり、32以下、好ましくは27以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは18以下、更に好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である、前記<25>〜<38>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<40> 一般式(1A)におけるR1の炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは10以上であり、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、更に好ましくは12以下、更に好ましくは10以下である、前記<39>記載のゴム組成物の製造方法。
<41> 一般式(1A)で示される化合物としては、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシデカン、及び1,2−エポキシオクタデカンからなる群より選ばれる、前記<39>又は<40>記載のゴム組成物の製造方法。
<42> 一般式(2)で表される置換基を有する化合物としては、下記一般式(2A)で示されるノニオン性のグリシジルエーテル化合物が好ましく、該化合物の総炭素数としては、5以上、好ましくは6以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは20以上であり、100以下、好ましくは75以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは25以下である、前記<25>〜<38>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<43> 一般式(2A)におけるR1の炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは8以上、より更に好ましくは10以上であり、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下である、前記<42>記載のゴム組成物の製造方法。
<44> 一般式(2A)におけるAの炭素数は、好ましくは2以上であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である、前記<42>又は<43>記載のゴム組成物の製造方法。
<45> 一般式(2A)におけるnは、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である、前記<42>〜<44>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<46> 一般式(2A)で示される化合物としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群より選ばれる、前記<42>〜<45>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<47> 一般式(1)で表される置換基を有する化合物及び/又は一般式(2)で表される置換基を有する化合物の使用量は、セルロース系原料の無水グルコースユニットに対して、好ましくは0.01等量以上、より好ましくは0.1等量以上、更に好ましくは0.3等量以上、更に好ましくは0.5等量以上、更に好ましくは0.1等量以上であり、好ましくは10等量以下、より好ましくは8等量以下、更に好ましくは6.5等量以下、更に好ましくは5等量以下である、前記<25>〜<46>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<48> 溶媒として、水、イソプロパノール、t−ブタノール、ジメチルホルムアミド、トルエン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサン、1,4−ジオキサン、及びこれらの混合物を用いることができる、前記<25>〜<47>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<49> 溶媒の使用量としては、セルロース系原料100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは75質量部以上、更に好ましくは100質量部以上、更に好ましくは200質量部以上であり、好ましくは10,000質量部以下、より好ましくは5,000質量部以下、更に好ましくは2,500質量部以下、更に好ましくは1,000質量部以下、更に好ましくは500質量部以下である、前記<48>記載のゴム組成物の製造方法。
<50> 反応温度としては、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは60℃以上であり、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、更に好ましくは100℃以下である、前記<25>〜<49>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<51> 反応時間としては、好ましくは3時間以上、より好ましくは6時間以上、更に好ましくは10時間以上であり、好ましくは60時間以下、より好ましくは48時間以下、更に好ましくは36時間以下である、前記<25>〜<50>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<52> 前記反応後に、公知の微細化処理を更に行う、前記<25>〜<51>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
<53> 以下の工程を含む、前記<24>〜<52>いずれか記載のゴム組成物の製造方法。
工程(1):セルロース系原料に対し、塩基存在下、1分子あたりの総炭素数が5以上32以下のノニオン性酸化アルキレン化合物及び1分子あたりの総炭素数が5以上100以下のノニオン性グリシジルエーテル化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、エーテル結合を介して導入して改質セルロース繊維を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた改質セルロース繊維とゴムとを混合する工程
<54> 日用雑貨品、家電部品、自動車部品等各種用途に好適に用いることができる、前記<1>〜<23>いずれか記載のゴム組成物。
<55> 前記<1>〜<23>いずれか記載のゴム組成物を含有する、工業用ゴム部品。
<56> 前記<1>〜<23>いずれか記載のゴム組成物を含有する、タイヤ。
100L反応槽に、ステアリルアルコール(花王社製、カルコール8098)10kg、テトラブチルアンモニウムブロマイド(広栄化学工業社製)0.36kg、エピクロルヒドリン(ダウケミカル社製)7.5kg、ヘキサン10kgを投入し、窒素雰囲気下で混合した。混合液を50℃に保持しながら48質量%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学社製)12kgを30分かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で4時間熟成した後、水13kgで8回水洗を繰り返し、塩及びアルカリの除去を行った。その後、槽内温度を90℃に昇温して上層からヘキサンを留去し、減圧下(6.6kPa)、さらに水蒸気を吹き込んで低沸点化合物を除去した。脱水後、槽内温度250℃、槽内圧力1.3kPaで減圧蒸留することによって、白色のステアリルグリシジルエーテル8.6kgを得た。
バガス(サトウキビの搾りかす)100質量部(乾燥重量)に対し、処理液全体として水937質量部、水酸化ナトリウム15.2質量部となるよう顆粒状の水酸化ナトリウム及びイオン交換水を加え、オートクレーブ(トミー精工社製、LSX−700)にて、温度120℃で2時間加熱処理を行った。処理後、ろ過・イオン交換水洗浄し、一昼夜70℃で真空乾燥することによりアルカリ処理バガス(繊維状、平均繊維径24μm、セルロース含有量70質量%、水分含有量3質量%)を得た。
針葉樹の漂白クラフトパルプ(以後NBKPと略称、フレッチャー チャレンジ カナダ社製、「Machenzie」、CSF650ml、繊維状、平均繊維径24μm、セルロース含有量90質量%、水分含有量5質量%)を乾燥質量として100g計り取り、バッチ式振動ミル(中央化工機社製「MB−1」:容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッドを13本使用、ロッド充填率57%)に投入し、20分間粉砕処理することで粉末セルロースA(平均繊維径25μm、結晶化度35%、水分含有量3質量%)を得た。
セルロース系原料の製造例1で調製したアルカリ処理バガスをセルロース繊維として用いた。還流管と滴下ロートを取り付けたニーダー(入江商会社製、PNV−1型、容積1.0L)に絶乾したアルカリ処理バガス100gを投入し、6.4質量%の水酸化ナトリウム水溶液100g(和光純薬製水酸化ナトリウム顆粒及びイオン交換水により調製、0.26等量/AGU:セルロース原料がすべて無水グルコースユニットで構成されていると仮定し算出、以下同様)及びイソプロパノール100gを順次添加した後、室温、50rpmで30分間攪拌して均一に混合した。さらに1,2−エポキシヘキサン92.7g(和光純薬社製、1.5等量/AGU)を1分で滴下し、攪拌を行いながら70℃還流条件にて24h反応を行った。反応後、酢酸(和光純薬社製)で中和し、水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
絶乾したNBKP1.5gに6.4質量%の水酸化ナトリウム水溶液1.5g(NaOH0.26等量/AGU)及びイソプロパノール1.5gを添加し、均一に混合した後、1,2−エポキシヘキサン1.4g(1.5等量/AGU)を添加し、密閉した後に70℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
絶乾したNBKP1.5gにジメチルホルムアミド6.0g(和光純薬製、DMF)及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン1.8g(DMAP、1.6等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、1,2−エポキシデカン7.2g(和光純薬社製、5等量/AGU)を添加し、密閉した後に90℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
還流管と滴下ロートを取り付けたニーダーに絶乾したNBKP50gを投入し、DMF100g及びDMAP60g(1.6等量/AGU)を順次添加した後、室温、50rpmで30分間攪拌して均一に混合した。さらに1,2−エポキシデカン141g(5等量/AGU)を1分で滴下し、攪拌を行いながら90℃還流条件にて24h反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
絶乾したNBKP1.5gにDMF6.0g及びDMAP1.8g(1.6等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、1,2−エポキシオクタデカン24.8g(東京化成社製、10等量/AGU)を添加し、密閉した後に90℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
改質セルロース繊維の添加を行わなかった以外は実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
反応試薬を酸化プロピレンに変更し、試薬添加量を0.16g(0.3等量/AGU)にした以外は、実施例1と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を調製し、表1に示す配合組成において、実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
反応試薬をブチルグリシジルエーテル(東京化成工業社製)に変更し、試薬添加量を6.0g(5等量/AGU)にした以外は、実施例32と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を調製し、表2に示す配合組成において、実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
反応試薬を2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(東京化成工業社製)に変更し、試薬添加量を8.6g(5等量/AGU)にした以外は、実施例32と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を調製し、表2に示す配合組成において、実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
反応試薬を置換基を有する化合物の製造例1で調製したステアリルグリシジルエーテルに変更し、試薬添加量を31.0g(6等量/AGU)にした以外は、実施例32と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を調製し、表2に示す配合組成において、実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
反応試薬をグリシジルメチルエーテル(東京化成工業社製)に変更し、試薬添加量を0.48g(0.6等量/AGU)にした以外は、実施例1と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を調製し、表2に示す配合組成において、実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
改質セルロース繊維の添加量及びカーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
NBKPをセルロース系原料として用い、実施例1と同様の処理を行うことで改質セルロース繊維を得た。
改質セルロース繊維の添加量及びカーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例5と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
カーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例31と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
カーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例33と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
カーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例34と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
カーボンブラックの添加量を表3のように変更したこと以外は実施例36と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
カーボンブラックを50質量部添加した以外は比較例1と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
セルロース系原料の製造例1で調製したアルカリ処理バガスを、化学修飾をせずにそのまま10質量部添加した以外は、比較例2と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
ユーカリ由来の広葉樹漂白クラフトパルプ(以後LBKPと略称、CENIBRA社製、繊維状、平均繊維径24μm、セルロース含有量90質量%、水分含有量5質量%)を原料セルロースとして用いた。還流管と滴下ロートを取り付けたニーダー(入江商会社製、PNV−1型、容積1.0L)に絶乾したLBKP100gを投入し、6.4質量%の水酸化ナトリウム水溶液100g(0.26等量/AGU)及びイソプロパノール100gを順次添加した後、室温、50rpmで30分間攪拌して均一に混合した。さらに1,2−エポキシヘキサン92.7g(1.5等量/AGU)を1分で滴下し、攪拌を行いながら70℃還流条件にて24h反応を行った。反応後、酢酸で中和し、水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
使用する原料をスプルース由来のHighYieldPulp(以後HYPと略称、Rottneros社製、繊維状、平均繊維径28μm、セルロース含有量55質量%、水分含有量15質量%)に変更した以外は、実施例41と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を得た。
使用する原料をARBOCEL BC200(以後ARBOCELと略称、レッテンマイヤー社製、粉末状、平均繊維径65μm、セルロース含有量90質量%、水分含有量5質量%)に変更した以外は、実施例41と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を得た。
使用する原料を、セルロース系原料の製造例2で調製した粉末セルロースA(粉末状、平均繊維径25μm、セルロース含有量90質量%、水分含有量3質量%)に変更した以外は、実施例41と同様の手法を用いることで改質セルロース繊維を得た。
実施例36と同様にして得られた改質セルロース繊維100g(乾燥重量)に対し、あらかじめバッチ式振動ミル(中央化工機社製「MB−1」:容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッドを13本使用、ロッド充填率57%)に投入し、20分間粉砕処理することで得られた粉末状の改質セルロース繊維を用いて、表5に示す配合組成において、実施例1に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
実施例36と同様にして得られた改質セルロース繊維50g(乾燥重量)に対し、水25gを混合したものを、あらかじめバッチ式振動ミル(中央化工機社製「MB−1」:容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッドを13本使用、ロッド充填率57%)に投入し、20分間粉砕処理することで得られた粉末状の改質セルロース繊維を用いて、表5に示す配合組成において、実施例1に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
実施例36と同様にして得られた改質セルロース繊維を用いて、表5に示す配合組成において、練り工程Aと練り工程Bの間に密閉型ミキサーで6分間混練し、温度が150℃に達したときに容器を解放してゴム組成物を得る工程(練り工程C)を加えた以外は、実施例1に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
実施例36と同様にして得られた改質セルロース繊維を用いて、表5に示す配合組成において、練り工程Aの際にシランカップリング剤としてSi69(エボニックインダストリー社製)2質量%(対SBR)を加えた以外は、実施例1に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
絶乾したNBKP1.5gにDMF6.0g及びDMAP1.8g(1.6等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、1,2−エポキシオクタデカン12.4g(5等量/AGU)を添加し、密閉した後に90℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
実施例33と同様にして得られた改質セルロース繊維を用いて、実施例10と同様の処理を行なって微細改質セルロース分散体を調製し、得られた微細改質セルロース分散体を用いて、表6に示す配合組成において、実施例10に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
絶乾したNBKP1.5gにアセトニトリル6.0g(和光純薬社製)及び水酸化テトラブチルアンモニウム2.7g(和光純薬製、10%水溶液、TBAH、0.8等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、置換基を有する化合物の製造例1で調製したステアリルグリシジルエーテル15.5g(3等量/AGU)を添加し、密閉した後に70℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。得られた改質セルロース繊維を用いて実施例10と同様の微細化処理を行い、微細化した改質セルロース繊維がトルエンに分散した微細改質セルロース分散体(固形分濃度1.0質量%)を得た。
実施例32と同様にして得られた改質セルロース繊維を用いて、実施例10と同様の処理を行なって微細改質セルロース分散体を調製し、得られた微細改質セルロース分散体を用いて、表6に示す配合組成において、実施例10に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
セルロース系原料を、予めDMFに溶媒置換したミクロフィブリル化セルロース1.5g(固形分含有量として)(ダイセルファインケム社製、商品名「セリッシュ FD100−G」)に、DMAP1.8g(1.6等量/AGU)を添加し、均一に混合した後、1,2−エポキシデカン7.2g(5等量/AGU)を添加し、密閉した後に90℃、24h静置反応を行った。反応後、酢酸で中和し、DMF及び水/イソプロパノール混合溶媒で十分に洗浄することで不純物を取り除き、さらに50℃で一晩真空乾燥を行うことで、改質セルロース繊維を得た。
実施例36と同様にして得られた改質セルロース繊維を用いて、実施例10と同様の処理を行なって微細改質セルロース分散体を調製し、得られた微細改質セルロース分散体を用いて、表6に示す配合組成において、実施例10に記載の方法と同様の処理を行い、加硫ゴムシートを調製した。
改質セルロース繊維の添加を行わなかった以外は実施例10と同様にして加硫ゴムシートを調製した。
〔ゴム〕
SBR:Nipol NS210、日本ゼオン社製
〔添加剤〕
カーボンブラック:シースト3、東洋カーボン社製
ステアリン酸:ルナックS−70V、工業用ステアリン酸、花王社製
硫黄:加硫剤、和光純薬工業社製
酸化亜鉛:和光純薬工業社製
TBBS:加硫促進剤、和光純薬工業社製
MBTS:加硫促進剤、東京化成工業社製
DPG:加硫促進剤、和光純薬工業社製
得られた改質セルロース繊維中に含有される、疎水エーテル基の含有量%(質量%)は、Analytical Chemistry,Vol.51,No.13,2172(1979)、「第十五改正日本薬局方(ヒドロキシプロピルセルロースの分析方法の項)」等に記載の、セルロースエーテルのアルコキシ基の平均付加モル数を分析する手法として知られるZeisel法に準じて算出した。以下に手順を示す。
(i)200mLメスフラスコにn−オクタデカン0.1gを加え、ヘキサンにて標線までメスアップを行い、内標溶液を調製した。
(ii)精製、乾燥を行った改質セルロース繊維100mg、アジピン酸100mgを10mLバイアル瓶に精秤し、ヨウ化水素酸2mLを加えて密栓した。
(iii)上記バイアル瓶中の混合物を、スターラーチップにより攪拌しながら、160℃のブロックヒーターにて1時間加熱した。
(iv)加熱後、バイアルに内標溶液3mL、ジエチルエーテル3mLを順次注入し、室温で1分間攪拌した。
(v)バイアル瓶中の2相に分離した混合物の上層(ジエチルエーテル層)をガスクロマトグラフィー(SHIMADZU社製、「GC2010Plus」)にて分析した。分析条件は以下のとおりであった。
カラム:アジレント・テクノロジー社製DB−5(12m、0.2mm×0.33μm)
カラム温度:100℃→10℃/min→280℃(10min Hold)
インジェクター温度:300℃、検出器温度:300℃、打ち込み量:1μL
使用したエーテル化試薬の検出量から改質セルロース繊維中のエーテル基の含有量(質量%)を算出した。
得られたエーテル基含有量から、下記数式(1)を用いてモル置換度(MS)(無水グルコースユニット1モルに対する置換基モル量)を算出した。
(数式1)
MS=(W1/Mw)/((100−W1)/162.14)
W1:改質セルロース繊維中のエーテル基の含有量(質量%)
Mw:導入したエーテル化試薬の分子量(g/mol)
セルロース系原料及び改質セルロース繊維の繊維径は、以下の手法により求めた。絶乾したサンプル約0.3gを精秤し、1.0Lのイオン交換水中で家庭用ミキサーを用いて1分間攪拌し、繊維を水中に解した。その後、さらにイオン交換水4.0Lを加え、均一になるよう攪拌した。得られた水分散液から、約50gを測定液として回収し、精秤した。得られた測定液を、メッツォオートメーション社製の「Kajaani Fiber Lab」にて分析することで、平均繊維径を得た。
得られた分散体を光学顕微鏡(キーエンス社製、「デジタルマイクロスコープVHX−1000」)を用い、倍率300〜1000倍で観察した繊維30本以上の平均値を計測した(四捨五入して有効数字1ケタで計算)。光学顕微鏡での観察が困難な場合は、セルロース繊維分散体に溶媒をさらに加えて0.0001質量%の分散液を調製し、該分散液をマイカ(雲母)上に滴下して乾燥したものを観察試料として、原子間力顕微鏡(AFM、Nanoscope III Tapping mode AFM、Digital instrument社製、プローブはナノセンサーズ社製Point Probe (NCH)を使用)を用いて、該観察試料中のセルロース繊維の繊維高さを測定した。その際、該セルロース繊維が確認できる顕微鏡画像において、微細セルロース繊維を5本以上抽出し、それらの繊維高さから平均繊維径(分散体中の繊維径)を算出した。なお、分散体中に繊維が凝集して分析が不可能な場合を「>10000」と記載した。
改質セルロース繊維の結晶構造は、リガク社製の「RigakuRINT 2500VC X−RAY diffractometer」を用いて以下の条件で測定することにより確認した。測定条件は、X線源:Cu/Kα−radiation、管電圧:40kv、管電流:120mA、測定範囲:回折角2θ=5〜45°、X線のスキャンスピード:10°/minとした。測定用サンプルは面積320mm2×厚さ1mmのペレットを圧縮し作製した。また、セルロースI型結晶構造の結晶化度は得られたX線回折強度を、以下の式(A)に基づいて算出した。
セルロースI型結晶化度(%)=[(I22.6−I18.5)/I22.6]×100 (A)
〔式中、I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、I18.5は,アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
一方、上記式(A)で得られる結晶化度が35%以下の場合には、算出精度の向上の観点から、「木質科学実験マニュアル」(日本木材学会編)のP199−200の記載に則り、以下の式(B)に基づいて算出することが好ましい。
したがって、上記式(A)で得られる結晶化度が35%以下の場合には、以下の式(B)に基づいて算出した値を結晶化度として用いることができる。
セルロースI型結晶化度(%)=[Ac/(Ac+Aa)]×100 (B)
〔式中、Acは、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)、(011面)(回折角2θ=15.1°)および(0-11面)(回折角2θ=16.2°)のピーク面積の総和、Aaは,アモルファス部(回折角2θ=18.5°)のピーク面積を示し、各ピーク面積は得られたX線回折チャートをガウス関数でフィッティングすることで求める〕
動的粘弾性装置(SII社製、「DMS6100」)を用いて、得られたシートから幅5mm、長さ20mmで切り出した短冊型サンプルの貯蔵弾性率及びtanδを、窒素雰囲気下、周波数1Hzで、−50℃から200℃まで、1分間に2℃の割合で温度を上昇させて、引張モードで計測した。得られた貯蔵弾性率及びtanδの値から、比較例1又は比較例4のそれぞれの値を100とした時の相対弾性率、相対tanδの値として算出し共に表1及び表2に示す。対応する比較例との相対貯蔵弾性率が高いほど強度に優れていることを示す。また、対応する比較例との相対tanδの値が小さいほど、変形時のエネルギーの熱変換が少なく低エネルギーロス性に優れていることを示す。
熱応力歪測定装置(セイコー電子社製、「EXSTAR TMA/SS6100」)を用いて、幅3mm、長さ20mmの短冊型サンプルを窒素雰囲気下1分間に5℃の割合で温度を上昇させて引張モードで荷重を50gで計測した。線熱膨張係数(CTE)は80℃での値を用いた。得られたCTEの値を比較例4の値を100とした時の相対CTEの値として算出し共に表2に示す。対応する比較例との相対CTEが小さい方が寸法安定性に優れていることを示す。
Claims (12)
- ゴムと、
下記一般式(1)で表される置換基及び下記一般式(2)で表される置換基から選ばれる1種又は2種以上の置換基がエーテル結合を介して結合しており、セルロースI型結晶構造を有する、下記一般式(3)で表される改質セルロース繊維
とを含有する、ゴム組成物。
−CH2−CH(OH)−R1 (1)
−CH2−CH(OH)−CH2−(OA)n−O−R1 (2)
〔式中、一般式(1)及び一般式(2)におけるR1はそれぞれ独立して炭素数3以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、一般式(2)におけるnは0以上50以下の数、Aは炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示す〕
〔式中、Rは同一又は異なって、水素、もしくは前記一般式(1)で表される置換基及び前記一般式(2)で表される置換基から選ばれる置換基を示し、mは20以上3000以下の整数を示し、但し、全てのRが同時に水素である場合を除く〕 - 一般式(1)で表される置換基及び一般式(2)で表される置換基から選ばれる置換基の導入率が無水グルコースユニット1モルに対し0.001モル以上1.5モル以下である、請求項1に記載のゴム組成物。
- 一般式(2)で表される置換基における、nが0以上20以下の数、Aが炭素数2以上3以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- 改質セルロース繊維の平均繊維径が5μm以上である、請求項1〜3いずれかに記載のゴム組成物。
- 改質セルロース繊維の平均繊維径が1nm以上500nm以下である、請求項1〜3いずれかに記載のゴム組成物。
- 改質セルロース繊維の含有量が、ゴム100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下である、請求項1〜5いずれかに記載のゴム組成物。
- 改質セルロース繊維の結晶化度が10%以上である、請求項1〜6いずれかに記載のゴム組成物。
- ゴムと改質セルロース繊維とを含有するゴム組成物の製造方法であって、
セルロース系原料に対し、塩基存在下、1分子あたりの総炭素数が5以上32以下のノニオン性酸化アルキレン化合物及び1分子あたりの総炭素数が5以上100以下のノニオン性グリシジルエーテル化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、エーテル結合を介して導入して改質セルロース繊維を得る工程、並びに、
得られた改質セルロース繊維とゴムとを混合する工程
を含み、
前記改質セルロース繊維が、下記一般式(1)で表される置換基及び下記一般式(2)で表される置換基から選ばれる1種又は2種以上の置換基がエーテル結合を介して結合しており、セルロースI型結晶構造を有する、下記一般式(3)で表される改質セルロース繊維である、
ゴム組成物の製造方法。
−CH 2 −CH(OH)−R 1 (1)
−CH 2 −CH(OH)−CH 2 −(OA) n −O−R 1 (2)
〔式中、R 1 はそれぞれ独立して炭素数3以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、nは0以上50以下の数を示し、Aは炭素数1以上6以下の直鎖又は分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示す〕
〔式中、Rは同一又は異なって、水素、もしくは前記一般式(1)で表される置換基及び前記一般式(2)で表される置換基から選ばれる置換基を示し、mは20以上3000以下の整数を示し、但し、全てのRが同時に水素である場合を除く〕 - 塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、1〜3級アミン、4級アンモニウム塩、イミダゾール及びその誘導体、ピリジン及びその誘導体、並びにアルコキシドから選ばれる1種又は2種以上である、請求項8に記載のゴム組成物の製造方法。
- 塩基の量が、セルロース系原料中の無水グルコースユニットに対し0.01等量以上10等量以下である、請求項8又は9に記載のゴム組成物の製造方法。
- 請求項1〜7いずれかに記載のゴム組成物を含有する、工業用ゴム部品。
- 請求項1〜7いずれかに記載のゴム組成物を含有する、タイヤ。
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