ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)情報入力システムの構成:
(2)情報入力処理:
(3)他の実施形態:
(1)情報入力システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる情報入力システム10の構成を示すブロック図である。情報入力システム10は、車両に搭載されたカーナビゲーション装置等の車載器である。情報入力システム10は、制御部20と記録媒体30とを備えている。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備え、記録媒体30やROMに記憶された情報入力プログラム21を実行する。
記録媒体30は、地図情報30aと運転計画情報30bとを記録している。地図情報30aは、ノードデータとリンクデータと施設データとを含む。ノードデータは、おもに交差点についての情報を示す。具体的に、ノードデータは、交差点に対応するノードの座標や交差点の形状を示す。リンクデータは、道路区間に対応するリンクについて区間長や制限速度やレーン数や幅員等の各種情報を示す。道路区間は、長さ方向に連続する交差点で区切った道路の単位であり、リンクの両端にはノードが存在する。なお、3個以上のリンクが接続しているノードが交差点に対応する。区間長は、道路区間の長さであり、道路区間を走行する場合の走行距離を意味する。
リンクデータは、形状補間点データを含む。形状補間点データは、道路区間の幅方向の中央に設定された形状補間点の座標を示すデータである。制御部20は、ノードの座標と形状補間点の座標とを取得し、これらの座標を接続する折れ線、または、これらの座標の近似曲線を道路区間の形状として取得する。
運転計画情報30bは、目標とする車両の現在地である目標位置ごとに制御目標値を規定したデータである。本実施形態において、制御目標値として、目標車速と目標加減速度と目標操舵角が運転計画情報30bに記録されていることとする。なお、制御目標値は、自動運転中の時刻ごとに記録されてもよい。制御部20は、現在地が各目標位置に到達するように車両の各部を制御するとともに、現在地が各目標位置に到達するタイミングで各制御目標値が実現するように車両の各部を制御する。運転計画情報30bは、車両の走行状況に応じて適宜修正されてもよい。車両を自動運転する技術は特に限定されず、公知の自動運転技術を適用でき、制御目標値も上述したものに限られない。
本実施形態において、目的地までの最適な経路として移動予定経路が探索されており、当該移動予定経路上を走行するための運転計画情報30bが作成されている。すなわち、運転計画情報30bが示す目標位置は、例えば移動予定経路上において一定の間隔で設定された複数の位置となっており、当該目標位置を辿るように走行することで移動予定経路上を走行することができる。ただし、運転計画情報30bが示す目標位置は、必ずしも移動予定経路の全体に設定されていなくてもよく、移動予定経路のうち自動運転を行わない手動運転区間においては目標位置が設定されていない。
ここで、手動運転区間とは、何らかの要因で自動運転が困難となる区間であり、例えば道路形状が複雑な区間や、現在地の特定精度が低下する区間や、歩行者等の障害物が多い区間や、車両の挙動が不安定となる区間であってもよい。さらに、手動運転区間は、天候等の動的な要因に応じて設定されてもよい。手動運転区間においては、運転者による手動運転が行われることとなる。
目標車速は、地図情報30aのリンクデータが示す制限車速で定速度走行ができるように設定されている。また、目標車速は、停止予定地点に向けて徐々に減速したり、停止予定地点から徐々に制限車速まで加速するように設定されている。さらに、目標車速は、形状補間点データに基づいて特定される道路区間のカーブ形状に基づいて設定されている。
車両は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43と車両制御ECU(Electronic Control Unit)44と操舵部44aと加減速部44bとステアリング操作部45とタッチパネルディスプレイ46とタッチセンサ47とを備えている。GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の位置を算出するための信号を出力する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、車速センサ42からの信号に基づいて車速を取得する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、ジャイロセンサ43からの信号に基づいて車両の進行方向を取得する。制御部20は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43の出力信号に基づいて車両の現在地を取得する。
車両制御ECU44は、車両の各被制御装置を制御するためのコンピュータである。被制御装置には、少なくとも操舵部44aと加減速部44bとが含まれる。操舵部44aは、車輪(操舵輪)の方向を制御するための機構であり、車両制御ECU44の制御に基づいて動作するステアリングギアボックス等が含まれる。自動運転中において、操舵部44aがステアリングギアボックスを動作させることにより、自動で操舵が行われる。ステアリングギアボックスとステアリング操作部45とは機械的に連結されており、自動運転中において、ステアリングギアボックスの動作に追従するようにステアリング操作部45が回転する。ステアリング操作部45は、いわゆるステアリングホイールである。手動運転中において、運転者はステアリング操作部45を把持して回転させてステアリングギアボックスを動作させることにより、手動で操舵を行うことができる。
加減速部44bは、車両制御ECU44の制御に基づいて動作する加速部と減速部とを含む。加速部は、エンジンやモータ等の駆動源の出力を増大させるための機構である。減速部は、摩擦ブレーキやエンジンブレーキや回生ブレーキを制御するための機構である。車両は図示しないアクセルペダルとブレーキペダルを備えており、運転者がアクセルペダルとブレーキペダルとを操作することによっても加減速部44bを制御できる。
車両制御ECU44は、操舵部44aと加減速部44bの制御状態を示す信号を取得し、当該信号に基づいて操舵部44aと加減速部44bをフィードバック制御することにより、運転計画情報30bにしたがって自動運転を実現することができる。
図2Aは、直進時かつ手動運転中におけるステアリング操作部45を示す。ステアリング操作部45は、タッチパネルディスプレイ46とタッチセンサ47とを備える。ステアリング操作部45は、運転者が把持可能な円環状の把持部Hを有しており、当該把持部Hに内接するように矩形状のタッチパネルディスプレイ46が備えられている。タッチパネルディスプレイ46は、運転者の指の接触位置を検知するタッチデバイスと、制御部20の制御の下で画像を表示するディスプレイとを兼ねている。つまり、本実施形態において、タッチデバイスがタッチパネルディスプレイ46によって構成されている。タッチセンサ47も、運転者の手の接触位置を検知するタッチデバイスであり、把持部Hの全体において運転者の手の把持位置を検知する。タッチパネルディスプレイ46の上辺と下辺は、直進時において水平となる。
情報入力プログラム21は、自動運転モジュール21aと操作受付モジュール21bと状態判定モジュール21cと操作領域設定モジュール21dと表示制御モジュール21eとを含む。操作受付モジュール21bと状態判定モジュール21cと操作領域設定モジュール21dと表示制御モジュール21eとは、それぞれコンピュータとしての制御部20を操作受付部と状態判定部と操作領域設定部として機能させるプログラムモジュールである。
自動運転モジュール21aの機能により制御部20は、上述した運転計画情報30bを作成し、当該運転計画情報30bにしたがって車両制御ECU44を制御する。すなわち、自動運転モジュール21aの機能により制御部20は、公知の自動運転技術によって、目標位置と、当該目標位置ごとに車両を自動制御するための制御目標値とを規定した運転計画情報30bを作成する。そして、制御部20は、運転計画情報30bに規定された制御目標値を順次車両制御ECU44に出力することで、車両の自動運転を実現する。また、制御部20は、運転計画情報30bを作成するにあたり、予めダイクストラ法等の公知の手法によって目的地までの最適な移動予定経路を探索し、当該移動予定経路上に目標位置を設定することにより、移動予定経路上を走行するための運転計画情報30bを作成する。
自動運転モジュール21aの機能により制御部20は、車両の現在地が予め運転計画情報30bに規定された開始地点(最初の目標位置)を通過した場合に自動運転を開始する。同様に、制御部20は、運転計画情報30bに規定された終了地点(最後の目標位置)を通過した場合に自動運転を終了し、手動運転へと移行する。自動運転中においては操舵部44aの操舵と加減速部44bの加減速とが自動で制御される。最後の目標位置とは、移動予定経路の目的地、または、手動運転区間の開始地点である。
操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、ステアリング操作部45に備えられたタッチデバイス(タッチパネルディスプレイ46)に対する操作を受け付ける。具体的に、操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、タッチパネルディスプレイ46上における指の接触位置の移動ベクトルを取得し、当該移動ベクトルの方向を車内空間座標系の方向に変換する。制御部20は、ステアリング操作部45の直進時からの回転角θ(紙面時計回りを正とする)を車両制御ECU44から取得し、移動ベクトルの方向を−θ度だけ回転補正する。これにより、運転者が指を移動させた方向を移動ベクトルの方向として取得できる。車内空間座標系とは、ステアリング操作部45の回転角θに非依存の座標系であり、車両内の空間における位置を示す座標系である。
操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、車内空間座標系における移動ベクトルの方向に対応付けられている操作を受け付ける。例えば、図2Aの操作領域ORにおいて上方向に接触位置が移動する移動ベクトルを取得した場合、制御部20は、スピーカ(不図示)が出力する音の音量を大きくする操作や、音楽再生部(不図示)が再生している楽曲を曲送りする操作を受け付けてもよい。ステアリング操作部45の回転角θに基づいて移動ベクトルの方向が回転補正されるため、図2B,図2Cのようにステアリング操作部45が直進時から回転角θだけ回転していても、運転者が指を移動させた方向に応じた操作を受け付けることができる。
状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、ステアリング操作部45によって操舵される移動体としての車両が自動運転中であるか手動運転中であるかを判定する。状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、自動運転モジュール21aの機能によって自動運転が行われているか否かを判定する。すなわち、制御部20は、操舵部44aと加減速部44bの制御が自動で行われているか否かを判定する。
操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、自動運転中である場合に、手動運転中である場合よりも、タッチデバイス(タッチパネルディスプレイ46)上において操作を受け付ける操作領域を大きくする。図2Aは手動運転中のステアリング操作部45を示し、図2Bは自動運転中のステアリング操作部45を示している。図2A,図2Bにおいて、操作領域OL,OR,OAを破線枠で示している。図2Bに示す自動運転中の操作領域OAは、図2Aに示す手動運転中の操作領域OL,ORよりも大きくなっている。なお、操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、タッチパネルディスプレイ46上における操作領域OL,OR,OA以外の領域における接触位置の移動ベクトルを取得しても何ら操作を受け付けない。
操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、タッチパネルディスプレイ46上における操作領域OL,ORの方向を、回転角θに基づいて回転補正しておく。すなわち、制御部20は、車内空間座標系における操作領域OL,ORの方向がステアリング操作部45の回転角θに非依存となるように、操作領域OL,ORの方向を補正しておく。従って、図2Cのようにステアリング操作部45が回転角θだけ回転していても、操作領域OL,ORは図2Aの方向から回転してないこととなる。
操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、手動運転中である場合に、運転者によるステアリング操作部45の把持位置を検出し、当該把持位置に操作領域OL,OAを追従させる。手動運転中において、操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、把持部Hに備えられたタッチセンサ47の出力信号に基づいて、把持部Hのうち運転者が把持している把持位置TL,TRを検出する。基本的には、把持部Hが両手で把持されるため、左右の把持位置TL,TRが検出されることとなる。
手動運転中において、制御部20は、操作領域OL,ORのそれぞれが把持位置TL,TRに最も近くなるように、タッチパネルディスプレイ46における操作領域OL,ORの位置を設定する。例えば、制御部20は、手動運転中において、操作領域OL,ORの全体がタッチパネルディスプレイ46内に収まり、かつ、把持位置TL,TRの重心と操作領域OL,ORの重心との距離が最も短くなるように、操作領域OL,ORの位置を設定する。なお、操作領域OL,ORは予め決められた一定の形状で保たれることとする。
操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、自動運転中である場合に、タッチデバイス(タッチパネルディスプレイ46)の全体を操作領域OAとして設定する。すなわち、図2Bに示すように、操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、地図が表示されているタッチパネルディスプレイ46の全体において操作が可能となるように設定する。例えば、操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、操作領域OAのいずれかの位置においてフリック操作が行われた場合に、当該フリック操作の方向に地図をスクロールさせる操作を受け付けてもよい。さらに、制御部20は、操作領域OAのいずれかの位置においてピンチ操作(ピンチイン操作・ピンチアウト操作)が行われた場合に、地図の縮尺を変更させる操作を受け付けてもよい。
表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、自動運転中である場合に、手動運転中である場合よりも、タッチデバイス(タッチパネルディスプレイ46)上において情報を表示する表示領域を大きくする。具体的に、図2A,図2Bに示すように、制御部20は、手動運転中において、操作領域OL,ORと同じ領域を表示領域DL,DRとして設定するとともに、タッチパネルディスプレイ46の画面上部の領域を表示領域DU(二点鎖線枠)として設定する。制御部20は、タッチパネルディスプレイ46上における表示領域DUの方向を、回転角θに基づいて回転補正しておく。すなわち、制御部20は、車内空間座標系における表示領域DUの方向がステアリング操作部45の回転角θに非依存となるように、表示領域DUの方向を補正しておく。そして、制御部20は、タッチパネルディスプレイ46の上辺に接するように表示領域DUを設定する。図2Cのようにステアリング操作部45が回転角θだけ回転していても、表示領域DUは図2Aの方向から回転してないこととなる。
ここで、表示領域DUは、タッチパネルディスプレイ46の上辺に接するように設定されるため、表示領域DL,DRよりも高い位置に設定される可能性が高くなる。そのため、手動運転中において、把持位置TL,TRよりも高い位置に表示領域DUを設定でき、把持部Hを把持している手によって視認が妨げられる可能性が低い位置に表示領域DUを設定できる。また、前方を視認している状態からの視線移動が少ない位置に表示領域DUを設定できる。なお、画面上部の表示領域DUは、表示のみを行う領域であり、表示領域DUに対して操作を行うことはできない。
表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、手動運転中において、表示領域DL,DR(操作領域OL,OR)にて受付可能な操作の方向(指の接触位置の移動方向)を示す矢印を当該表示領域DL,DRに表示する。また、制御部20は、画面上部の表示領域DUにおいて車速と車両の操舵の方向とを表示する。
一方、自動運転中において、制御部20は、操作領域OAと同様に、タッチパネルディスプレイ46の全体において表示領域DAを設定する。本実施形態において、制御部20は、表示領域DAに地図と車速と車両の操舵の方向とを表示する。
なお、表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、表示領域DL,DR,DU,DAに表示する画像の画像データを生成し、当該画像データをステアリング操作部45の回転角θに基づいて回転補正する。すなわち、制御部20は、車内空間座標系における画像がステアリング操作部45の回転角θに非依存となるように、画像データの方向を補正しておく。これにより、ステアリング操作部45が回転していても、表示領域DL,DR,DU,DAに表示された画像が回転してないように見せることができる。
以上説明した本実施形態において、ステアリング操作部45を把持する必要性が低下する自動運転中において、手動運転中よりも操作領域OAを大きくすることができ、受付可能な操作の自由度を高めることができる。一方、ステアリング操作部45を把持する必要性が高い手動運転中において、自動運転中よりも操作領域OL,ORを小さくすることにより、運転者の注意がタッチパネルディスプレイ46に惹かれる可能性を低減できる。特に、自動運転中である場合に、タッチパネルディスプレイ46の全体を操作領域OAとして設定するため、自動運転中においては、タッチパネルディスプレイ46にて受付可能な操作の自由度を高めることができる。
さらに、手動運転中において、ステアリング操作部45の把持位置TL,TRに操作領域OL,ORを追従させことにより、ステアリング操作部45を把持する必要性が高い手動運転中において、ステアリング操作部45を把持したままでも操作しやすい位置に操作領域を設定できる。また、把持位置TL,TRに操作領域OL,OLが追従するため、ステアリング操作部45の把持位置TL,TRが変化しても操作しやすい状態を維持できる。また、車両の前方を視認する必要性が低くなる自動運転中において、手動運転中よりも表示領域を大きくすることにより、自動運転中において多種多様な表示を可能とすることができる。
(2)情報入力処理:
図3は、情報入力処理のフローチャートである。情報入力処理は、例えば車両のアクセサリー電源がONとなった場合に開始する処理である。なお、アクセサリー電源がONとなることは、情報入力システム10の電源がONとなることを意味する。また、アクセサリー電源をONした段階では、自動運転は開始していないこととする。すなわち、情報入力処理は、手動運転中において開始することとする。
まず、操作領域設定モジュール21dと表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、把持位置TL,TR付近と画面上部に表示領域DL,DR,DUを設定し、把持位置TL,TR付近に操作領域OL,ORを設定する(ステップS100)。すなわち、図2A,図2Cに示すように、制御部20は、把持位置TL,TRとの距離が最短となるように操作領域OL,OR(表示領域DL,DR)を設定する。また、制御部20は、タッチパネルディスプレイ46上における操作領域OL,ORと表示領域DL,DR,DUの方向を、ステアリング操作部45の回転角θに基づいて補正する。
次に、表示制御モジュール21eと操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、表示と操作の監視を行う(ステップS110)。すなわち、表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、表示領域DL,DR,DUにおいて表示する画像データを生成し、当該画像データをステアリング操作部45の回転角θに基づいて回転補正した上でタッチパネルディスプレイ46に出力する。また、操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、操作領域OL,ORにおける指の接触位置の移動を監視する。ここで、操作領域OL,ORにおける指の接触位置の移動が検出された場合、当該接触位置の移動ベクトルを取得し、当該移動ベクトルをステアリング操作部45の回転角θに基づいて回転補正した方向に対応する操作を受け付ける。
予め決められた期間(例えば1秒)だけステップS110を継続すると、状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、自動運転に移行したか否かを判定する(ステップS120)。すなわち、状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、自動運転モジュール21aの機能によって自動運転が行われている状態に移行したか否かを判定する。
自動運転に移行したと判定しなかった場合(ステップS120:N)、制御部20は、ステップS100に戻る。これにより、手動運転中において、表示領域DL,DR,DUに表示する画像を更新することができる。また、逐次、ステアリング操作部45の回転角θに応じた回転補正を行うことにより、車内空間座標系において表示領域DL,DR,DUや操作領域OL,ORが回転しないようにすることができる。
自動運転に移行したと判定した場合(ステップS120:Y)、操作領域設定モジュール21dと表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、画面全体に操作領域OAと表示領域DAとを設定する(ステップS130)。すなわち、図2Bに示すように、制御部20は、タッチパネルディスプレイ46の全体に操作領域OAと表示領域DAとを設定する。
次に、表示制御モジュール21eと操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、表示と操作の監視を行う(ステップS140)。すなわち、表示制御モジュール21eの機能により制御部20は、表示領域DAにおいて表示する画像データを生成し、当該画像データをステアリング操作部45の回転角θに基づいて回転補正した上でタッチパネルディスプレイ46に出力する。また、操作受付モジュール21bの機能により制御部20は、操作領域OAにおける指の接触位置の移動を監視する。ここで、操作領域OAにおける指の接触位置の移動が検出された場合、当該接触位置の移動ベクトルを取得し、当該移動ベクトルをステアリング操作部45の回転角θに基づいて回転補正した方向に対応する操作を受け付ける。
予め決められた期間(例えば1秒)だけステップS140を継続すると、状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、手動運転に移行したか否かを判定する(ステップS150)。すなわち、状態判定モジュール21cの機能により制御部20は、自動運転モジュール21aの機能によって自動運転が行われていない状態に移行したか否かを判定する。
手動運転に移行したと判定しなかった場合(ステップS150:N)、制御部20は、ステップS130に戻る。これにより、自動運転中において、表示領域DAに表示する画像を更新することができる。一方、手動運転に移行したと判定した場合(ステップS150:Y)、制御部20は、ステップS100にリターンし、手動運転中の処理を実行する。
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、操作領域設定モジュール21dの機能により制御部20は、ステアリング操作部45の直進時からの回転角θが閾値以上である場合、操作領域を設定しないようにしてもよい。具体的に、制御部20は、手動運転中において、ステアリング操作部45の直進時からの回転角θの絶対値が閾値(例えば70度)以上である場合、操作領域OL,ORと表示領域DL,DRを設定しないようにしてもよい。操作領域OL,ORを設定しないということは、タッチパネルディスプレイ46にて何ら操作を受け付けないことを意味する。
以上の構成により、ステアリング操作部45の直進時からの回転角θの絶対値が閾値以上であり車両の進行方向が大きく変化している状態において、運転者の注意がタッチデバイスの操作に惹かれる可能性を低減できる。なお、制御部20は、自動運転中においても、ステアリング操作部45の直進時からの回転角θの絶対値が閾値以上である場合に、操作領域OAと表示領域DAを設定しないようにしてもよい。また、ステアリング操作部45の回転角θは、必ずしも現在の回転角でなくてもよく、例えば近い将来の回転角であってもよい。例えば、制御部20は、車両が走行している道路区間のカーブ形状に基づいて、一定距離(例えば10m)前方における操舵角を予測し、当該操舵角に対応するステアリング操作部45の回転角の絶対値が閾値以上である場合に、操作領域を設定しないようにしてもよい。
上述した操作の内容はあくまでも一例であり、制御部20が受け付ける操作の内容は特に限定されない。また、制御部20が表示する内容も特に限定されない。さらに、制御部20は、必ずしも自動運転中である場合に、タッチパネルディスプレイ46の全体を操作領域OAとして設定しなくてもよい。例えば、制御部20は、自動運転に移行した際に、手動運転における操作領域OL,ORを、予め決められた倍率で拡大した領域を操作領域として設定してもよい。
また、必ずしも手動運転中における操作領域OL,ORが把持位置TL,TRに追従しなくてもよい。例えば、手動運転中において、ステアリング操作部45から片手が離れた場合に、制御部20は、操作領域OL,ORを固定してもよい。さらに、制御部20は、自動運転中においても、把持位置TL,TRに追従した操作領域を設定してもよい。
さらに、タッチデバイスは、必ずしもタッチパネルディスプレイ46でなくてもよい。すなわち、ステアリング操作部45に表示を行わないタッチデバイスが備えられてもよい。この場合でも、手動運転中において、ステアリング操作部45上において指を移動させる範囲を限定することができるため、運転者の注意がタッチデバイスに惹かれる可能性を低減できる。
ステアリング操作部は、操舵のために運転者が把持して回転等をさせる操作部であればよく、必ずしも円形でなくてもよい。ステアリング操作部によって操舵される移動体は必ずしも車両でなくてもよく、船舶や航空機であってもよい。また、タッチデバイスは、ステアリング操作部に備えられればよく、ステアリング操作部のどの位置に備えられてもよい。例えば、ステアリング操作部としてのステアリングホイールの内側にタッチデバイスが備えられてもよいし、ステアリングホイール自体がタッチデバイスであってもよい。操作受付部は、タッチデバイスに対する操作を受け付ければよく、受け付ける操作の種類(タップ操作,ダブルタップ操作,ドラッグ&ドロップ操作,フリック操作)は特に限定されない。
自動運転中であるとは、少なくとも操舵が自動で制御されている状態を意味し、操舵だけでなく加減速も自動で制御されている状態であってもよい。手動運転中とは、少なくとも操舵が自動で制御されていない状態を意味し、加減速については自動で制御されている状態であってもよい。操作領域設定部は、自動運転中である場合に、手動運転中である場合よりも、タッチデバイス上において操作を受け付ける操作領域を大きくすればよく、操作領域を大きくすると同時に、受付可能な操作の種類を増加させてもよい。ただし、必ずしも、自動運転中において、タッチデバイスにて受け付ける操作の種類を増加させなくてもよく、同じ操作でも操作領域を大きくすることで操作をしやすくすることができる。操作領域設定部は、タッチデバイス上において操作を受け付ける操作領域の大きさを変化させるにあたり、操作領域の大きさを変化することを運転者に通知してもよい。
また、操作領域設定部は、自動運転中である場合に、タッチデバイスの全体を操作領域として設定してもよい。これにより、自動運転中においては、タッチデバイスにて受付可能な操作の自由度を高めることができる。
さらに、操作領域設定部は、手動運転中である場合に、運転者によるステアリング操作部の把持位置を検出し、当該把持位置に操作領域を追従させてもよい。これにより、ステアリング操作部を把持する必要性が高い手動運転中において、ステアリング操作部を把持したままでも操作しやすい位置に操作領域を設定できる。また、把持位置に操作領域が追従するため、ステアリング操作部の把持位置が変化しても操作しやすい状態を維持できる。
さらに、操作領域設定部は、ステアリング操作部の直進時からの回転角が閾値以上である場合、操作領域を設定しないようにしてもよい。これにより、ステアリング操作部の直進時からの回転角が閾値以上であり車両の進行方向が大きく変化している状態において、運転者の注意がタッチデバイスの操作に惹かれる可能性を低減できる。
また、タッチデバイスはタッチパネルディスプレイであり、自動運転中である場合に、手動運転中である場合よりも、タッチデバイス上において情報を表示する表示領域を大きくする表示制御部をさらに備えてもよい。このように、車両の前方を視認する必要性が低くなる自動運転中において、手動運転中よりも表示領域を大きくすることにより、自動運転中において多種多様な表示を可能とすることができる。
さらに、本発明のように、停止地点にて手動運転への切替を案内する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーションシステム、情報入力システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。