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JP6815593B2 - 森林資源流通管理システムおよび森林資源流通管理方法並びにプログラム - Google Patents
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森林資源流通管理システムおよび森林資源流通管理方法並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、森林資源としての樹木を注文するユーザー(顧客)と、森林を管理する山主もしくは林業家の双方に有益な森林資源流通管理システムおよび森林資源流通管理方法並びにプログラムに関する。
山主もしくは林業家が管理する森林において、伐採される所定区画におけるスギやヒノキなどの樹木は、特許文献1に記載されるように、丸太として玉切りされ、一般に原木市場で売買された後に、製材工場に搬送されて加工され、木材店や工務店に流通する。
特開2011−186587号公報
従来の森林資源流通管理システムでは、比較的真っ直ぐ伸びた部分を有する樹木だけが流通対象となり、これから外れた樹木(曲がったような樹木)は処分されていた。
しかしながら、例えば家具・リフォーム業にアクセスするユーザー(顧客)によっては、自分で選択する場合、あるいは家具やリフォームのデザインを行うデザイナーに相談しながら選択する場合、曲がった樹木であっても自分の好みに合う樹木について入手を希望するということが考えられる。特に、従来の流通対象から外れる樹木ということで安価に入手できるものであれば、是非入手を希望するということが考えられる。
一方、森林を管理する山主もしくは林業家において、従来処分していたに過ぎない樹木が流通対象となれば、収益が増加することで森林保護への投資を進めることができ、また林業家において新たな流通対象に応じた伐採手順が必要と考えられる。
本発明の目的は、森林資源としての樹木を注文するユーザー(顧客)と、森林を管理する山主もしくは林業家の双方に有益な森林資源流通管理システムおよび森林資源流通管理方法並びにプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る森林資源流通管理システムは、管理サーバを有する森林資源流通管理システムであって、前記管理サーバは、山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積することと、前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積することと、前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積することと、新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供すること、とを少なくとも実行するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る森林資源流通管理方法は、管理サーバが、山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積するステップと、前記管理サーバが、前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積するステップと、前記管理サーバが、前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積するステップと、新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、前記管理サーバが、データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、管理サーバに、山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積するステップと、前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積するステップと、前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積するステップと、新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供するステップと、を少なくとも実行させることを特徴とする。
本発明によれば、森林資源としての樹木を注文するユーザー(顧客)と、森林を管理する山主もしくは林業家の双方に有益な森林資源流通管理システムおよび森林資源流通管理方法並びにプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける全体概念図 従来の市場情報の流れと、本発明の実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける市場情報の流れに関する説明図 本発明の実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける管理サーバを主体としたシステム構成図 従来処分対象として認識されていた曲木が流通対象となる場合における販売予測情報および伐採手順情報に関する概念図 ユーザーが選択する樹木における計測から家具としての納品までの流れを示す図 販売予測情報および伐採手順情報の提供に至る概念図 図6の概念図に対応するフローチャート 管理サーバに関するブロック図 樹木の特徴量の類似判断に関する図
以下、本発明の実施形態に係わる森林資源流通管理システムにおける管理サーバを主体としたシステム構成図を図3に示す。図3に示すように、管理サーバ301と公知の森林測定器302、管理サーバ301と業者ユーザーとしての家具・リフォーム業者303、個人ユーザーが携帯するモバイル端末304、山主・林業家305は、インターネットで互いに接続されている。モバイル端末304は、個人ユーザーの移動とともに移動可能な情報端末機器で、スマートフォン(スマホ)に代表されるものであり、ノート型PCやタブレット端末などを含むものである。
さて、山主・林業家305が管理する森林における所定区画の樹木(スギ、ヒノキ、マツなどの針葉樹もしくはブナ、サクラなどの広葉樹)を林業家による伐採対象とするとき、該所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段として、森林測定器302が機能する。森林測定器302としては、株式会社アドイン研究所で開発された森林3次元計測システム「OWL(登録商標)」(Optical Woods Ledger)が知られている。これは、レーザースキャナとセンサとGPS受信機を備え、立木調査として胸高直径や樹高・曲がりを計測(下方90度を除くスキャン360度で上空のデータも広くとらえる)し、計測データから位置図や平均材積などが得られ、更には3次元で森林内を表現するウォークスルーなどでパソコン上で森林を再現できるものである。
森林測定器302の使い方として、測定者は森林を歩きながら、森林測定器302を移動させる。森林測定器302によって、伐採が予定される所定区画の樹木毎(樹木α、樹木β、樹木γなど)に伐採前の樹木の情報として樹木の径および高さ並びに曲がり具合がユーザーに認識できる360度画像(歩行映像))が取得される。取得情報はインターネットを介して管理サーバ301へ送信され、管理サーバ301は第1の情報として取得情報を受信する。
なお、森林測定器302は上述したような移動型に限らず、それぞれの樹木に対応して固定して設けられるものであっても良い。
後に詳述するように、ユーザー(顧客)は家具・リフォーム業者303でユーザーが希望する家具もしくはリフォームのデザインに適合する樹木を選択することができる。この選択情報はインターネットを介して管理サーバ301へ送信され、管理サーバ301は第2の情報として選択情報を受信する。
そして、管理サーバ301は、第1の情報に対する第2の情報に基づいて、第3の情報として伐採手順情報もしくは販売予測情報を林業家もしくは山主(山主・林業家305)へ送信する。第1の情報に対する第2の情報として曲がった樹木が多く選択された場合、
第3の情報として、処分対象である廃材として認識された場合のような粗雑な伐採でなく、流通資産としての慎重な伐採が必要であり、伐採順序を含めた伐採手順情報、もしくは一般的な販売予想価格よりも高い販売予想価格という販売予測情報を送信する。
第1の情報に対する第2の情報として曲がった樹木が多く選択された場合は勿論、本発明においては、処分対象である廃材として認識されていた曲がっている等の樹木(以下、代表的に曲木(まげき)という)をユーザーが選択する場合、過去に選択された曲木と特徴量(樹木の形状を定量化したもので曲がり具合(曲がり度)を含む)が類似するときは流通対象とするように伐採手順情報を林業家へ提供する。また、上記流通対象を加えるように販売予測情報を林業家もしくは山主へ提供する。これを概念図として示したものが、図4である。
販売予測情報に関し、従来より流通対象と認識されていた真っ直ぐな樹木(以下、代表的に直木(ちょくぼく)という)に対する販売予想価格Aについては、一般的(慣用的)な算出(特定)が考えられ、曲木に対する販売予想価格Bの算出(特定)については後に詳述する。
また、伐採手順情報に関し、上記新たな流通対象となる曲木については、廃材として処分するための除伐対象あるいは間伐対象から流通対象としての主伐対象とする(これについても後に詳述する)。
ここで、主伐とは、流通対象としての樹木を収穫するための伐採である。また、除伐とは、育成途中の幼い木(幼齢木)を守るための伐採である。また、間伐とは、樹木の生育を促すために間引くための伐採である。
本実施形態において、ユーザー(顧客)とデザイナーが樹木を画像によって直接見ることにより、原木市場に卸すよりも高値が付ければ、山主と林業家は市場ではなく直接販売することにより収入を高めることができる。
なお、図3において、管理サーバ301よりSNSで市場に送信された情報をモバイル端末304で受信し、市場からの反応として管理サーバ301へ「いいね」等と評価情報を送信できる。そして、管理サーバ301は、市場からの反応を収集して伐採対象となる所定区画における樹木の価値を分析する。
次に、本発明の実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける全体概念図を図1に示す。
図1のaにおいて、A社が樹木の伐採前の画像を含む情報を取得する取得手段としての森林測定器302をハードウエアとして、地域の有力な山主・林業家に販売する。及び、測定作業の支援または測定全体を有料で請け負う。
図1のbにおいて、有力な山主・林業家は、周囲の山主・林業家に有料(安価)で森林測定器302をレンタルする。このレンタルをA社は無料でサポートする。
図1のcにおいて、地域の有力な山主・林業家や周囲の山主・林業家は、売り出したい森林領域(管理している森林の所定区画)において、森林測定器302を用いた測定を行う。測定データはA社に伝送され、A社が有料で分析結果を提供する。
図1のdにおいて、測定データは山主・林業家の許可を得て、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やHP(ホームページ)のサイトにて大まかな映像情報として一般に開放し閲覧可能とする。
図1のeにおいて、地域のイベント・観光業者・飲食店や家具・リフォームの業者などからサイトへのバナー広告を掲載してもらい、A社更には山主・林業家は広告代を収入として受け取る。
図1のfにおいて、A社は、山主・林業家の許可を得て、管理サーバ301より、測定データを詳細な樹木情報として地域の森林樹木プロヂューサーや家具・リフォーム業者303(図3)に無料で提供(送信)する。ユーザー(顧客)は、詳細な樹木のデータおよび映像を見ながら、自ら選択(決定)する場合もあるが、デザイナーや林業家とともに「どの樹木でどのような家具を制作するのか」を検討し選択(決定)する。その際、タッチパネルで樹木の情報を見たり選定したりするとともに、デザイナーとユーザー(顧客)の決定内容も画面にインプットできるようにする。
ユーザーによっては、曲がった樹木(癖樹)などを自分の趣味に合ったものとして決定することができ、これまで間伐以前にコストをかけて処分(廃棄)されていた樹木が高値で売れることとなる。
図1のgにおいて、A社は、SNSで得られた対象者のプロフィル、会話の内容などから、どのような樹木がどのような意味・価値をもつのかを分析し、把握する。そして、この分析結果をデザイナーに提供する。さらに、ユーザー(顧客)が選択(決定)し売れた樹木の実績や制作した家具のデザインなど多くのデータから、どのような樹木がどのような値段で売れるのか、どのようなデザイン、デザイナーと相性が良いかを判定する。
図1のhにおいて、管理サーバ301を備えるA社は、どの樹木をどのように伐採するのか(伐採手順情報)をデータとして林業者へ送る。そして、自動伐採機を用いる場合は、このデータが自動伐採機に伝送され、直ちに自動伐採を行うことができる。
更にA社は、森林を管理する山主・林業家に、販売予測情報を送る。さらにA社は、森林を管理する山主・林業家に、森林樹木の育て方(管理方法)や好ましい伐採の仕方(時期)などを有料で提供する。また、市場やデザイナーには、樹木とデザインの相性を情報としてフィードバックする。
なお、上述した説明では、森林測定器302と管理サーバ301について同じA社が主体となるものとしたが、森林測定器302がB社、管理サーバ301がA社と異なる主体となる場合も有り得る。
次に、ユーザーが選択(購入)する樹木における計測(測定)から家具としての納品までの流れを図5に、また販売予測情報および伐採手順情報の提供に至る概念図を図6に示す。
図5において、伐採対象となる森林において、除伐前の森林における各樹木(樹)の特徴量(樹木の形状を定量化したもので曲がり具合(曲がり度)を含む)が計測(測定)される。そのデータの一覧は表示可能であり、ユーザー(個人・業者)が自身で、あるいはデザイナー(家具・リフォーム業者)と共に嗜好の合う樹木を選択(購入)できる。
樹木の選択がされると、家具に用いる樹木の場合、家具のデザインが決定され完成品としての家具の価格が決定される。すると、完成品の価格より割り出された樹木の顧客価値が決定される。すなわち、ユーザーが納得する樹木の価格が決定されることとなる。
選択された樹木は、除伐対象あるいは間伐対象から外れ、流通対象として主伐対象となる。そして、ユーザーが選択した樹木は製材として伐採され、木工の工程を経て家具として納品されることとなる。
このような販売経験を重ねて、データを蓄積することにより、どのような樹木が顧客価値を生み出すのかを定量的に把握し、山主・林業家にフィードバックすることができる。
図6において、伐採対象となる森林における樹木の情報に係る計測データ(測定データ)が管理サーバに蓄積される。管理サーバに蓄積された計測データは、不図示の表示器で一覧が表示される。また、ユーザー、デザイナー、林業家はそれぞれの表示器を用いて表示される一覧を確認できる。なお、ユーザー、デザイナー、林業家、更には山主が、同一の端末における表示器を見て表示される一覧を確認することもできる。
図6において、ユーザーは自身で、あるいは必要に応じてデザイナーや林業家と相談して合意の上で好意を感じた樹木を特定したり、最終的に希望する樹木を選択する。これらの樹木の仕様としては、管理サーバ内の後述する特徴量類似判断部(図8)で直木、曲木が判断され、管理サーバは、処分対象である廃材として認識されていた樹木(曲木)であるかを判別可能に記憶し、ユーザーの選択に係る判断をデータ蓄積する。ユーザーの選択に係る判断としては、例えば「この樹に魅力を感じる」とのコメントである。
更に、管理サーバは、デザイナーおよび林業家のそれぞれの採否の判断をデータ蓄積する。デザイナーと林業家の採否の判断としては、例えばデザイナーからの「この樹はデザイン可能です」とのコメント、林業家からの「この樹は採用可能です」、「この樹は他の樹に接触しているから傷んでいる可能性が高い」とのコメントなどであり、この情報が管理サーバに記憶される。
そして、最終的に選択された樹木に関しては、完成品である家具の見積もり決定がされ、選択した樹木の価格として決定された価格データが管理サーバに記憶される。
なお、図6では、ユーザーに対するアドバイザーとしてデザイナーおよび林業家を示したが、ユーザーに対するアドバイザーとして林業家が介在せず、デザイナーだけが介在する場合もある。また、アドバイザー無し(ユーザーのみ)の場合もある。
また図6において、除伐前の森林Aとして代表的に記載されるが、過去に森林測定器により樹木の情報が計測(測定)された全ての森林におけるデータが、管理サーバに記憶され蓄積される。
ここで、新たな森林として除伐前の森林Zの森林査定を考える場合、森林Zにおいて計測(測定)された曲木に関し、データ蓄積された過去に選択された曲木と特徴量が類似する曲木を流通対象(販売可能な曲木)として特定する。そして、販売可能な曲木として特定された曲木の価格に関し、特徴量が類似関係にある樹木で完成品から割り出されて管理サーバに記憶された価格データに基づく価格とする(後に詳述)。
すなわち、データ蓄積された過去に選択された曲木と特徴量が類似関係にある曲木が、
最終的な上記流通対象として、伐採手順情報および販売予測情報の対象となる。
これにより、森林Zにおいて、従来は除伐材、間伐材として認識されていた曲木の新たな価値が算出される。そして、上記流通対象として特定された販売可能な曲木の価格を加えるようにして山主・林業家に山(森林)の価値に関わる販売予測情報を提供する。
また、このように特定された曲木は、廃棄対象から流通対象とするように(除伐や間伐の対象とされず、主伐の対象となる)伐採手順情報を林業家へ提供する。これにより、これまでの除伐、間伐、主伐の順序に変化をもたらす。
図7は、図6の概念図をフローチャートとして示したものである。データ蓄積段階にあっては、図6に示した除伐前の森林Aについて、伐採対象となる森林における樹木の情報に係る計測データ(測定データ)が管理サーバに蓄積される(ステップS100、S101)。管理サーバに蓄積された計測データは、前述したように不図示の表示器で一覧が表示される。また、ユーザー、デザイナー、林業家はそれぞれの端末における表示器を用いて表示される一覧を確認できる(S102,S103,S104)。なお、図6に関して説明したように、デザイナー、林業家、更には山主が、同一の端末における表示器を見て表示される一覧を確認することもできる。
なお、図7において、並列に設けられるS102、S103における先後に関しては、同時であっても良い。また、図7において、S102、S103は並列に設けているが、直列に設けることもできる。例えば、先ずユーザーが選択してOKの場合は次にデザイナーが判断するというフローとすることも可能である。 また、林業家が、ユーザーの選択の後でなく、ユーザーの選択の前に検証を行うフローとすることもできる。
ここで、図7のa、b、cに示すように、S102でユーザーが選択(OK)、S103でデザイナーが選択(OK)、S104で林業家が検証(OK)したとき、図6に示したそれぞれのコメントが、樹木形態(直木、曲木)に応じた販売可能性データとして管理サーバに蓄積される(ステップS105)。なお、図6に示したように、曲木であるかを判別可能に管理サーバにデータ蓄積することに関しては、図8に関して後述する。
ユーザーもデザイナーもOKで更に林業家もOKの場合、図7のdにおいて、当該樹木を用いた完成品のデザイン決定・完成品価格決定がされると、当該樹木の価格入力がされ、樹木形態(直木、曲木)に応じた販売価格データが管理サーバに蓄積される(ステップS106、S107)。
ここで、図7のdにおいて、ユーザーの購入意図がある樹木として複数候補がある場合、S106において、それぞれの候補について価格入力をしても良いし、ユーザーが最も好ましい樹木として最終選択する樹木について価格入力をしても良い。
なお、S107で決定された完成品のデザインの内容をSNSで流すこともできる。
次に、森林査定段階にあっては、新たに伐採対象となる図6に示した除伐前の森林Zについて、森林測定器を用いた計測データ(測定データ)が新たに管理サーバに蓄積される(ステップS108)。
そして、図6で説明したように、森林Zにおいて計測(測定)された曲木に関し、過去に選択された曲木と特徴量が類似する曲木を販売可能な曲木(流通対象)として特定する(ステップ109)。そして、特定された曲木の価格に関し、ステップS107で蓄積された類似関係にある過去に選択された曲木の価格データに基づく価格とする。例えば、
特定された曲木の価格に関し、ステップS107で蓄積された類似関係にある過去に選択された曲木の価格データと同じ価格(類似度によらず同じ価格))としても良く、あるいはステップS107で蓄積された類似関係にある過去に選択された曲木の価格データを基準にして、類似度を指数として算定される価格(類似度が高い場合は、類似度が低い場合に対し高い価格)としても良い。
これにより、森林Zにおいて、従来は除伐材、間伐材として認識されていた曲木の新たな価値が算出される。そして、上記流通対象として特定された販売可能な曲木の価格を加えるようにして山主・林業家に山(森林)の価値に関わる販売予測情報を提供する(S111)。また、このように特定された曲木は、廃棄対象から流通対象とするように(除伐や間伐の対象とされず、主伐の対象となる)伐採手順情報を林業家へ提供する(S110)。
そして、S109で得られたデータは、S101のデータ蓄積に加えられる。
ここで、図8に示すように、管理サーバ301は、データ蓄積部310、特徴量類似度判断部320、販売予測情報出力部330、伐採手順情報出力部340を備える。
データ蓄積部310は、図7のステップS101、S105、S107、S109におけるデータ蓄積を行う。また、販売予測情報出力部330、伐採手順情報出力部340は、図7のステップS111、S110を行うためのものである。
そして、特徴量類似度判断部320は、次の2つの類似度判断を行う。1つ目として、森林Zにおける樹木に関し、直木、曲木の判断をし、処分対象である廃材として認識されていた樹木(曲木)であるかを判別可能にデータ蓄積する。
すなわち、真っ直ぐな樹木(直木)を基準に類似度を判断し、類似度が所定値以上の樹木を直木、類似度が所定値に達しない樹木を曲木として判断する。そして、直木、曲木の判断結果は、データ蓄積部310に記憶され蓄積される。
2つ目として、森林Zにおける曲木の情報に関し、森林Aにおけるユーザーが選択(購入)した曲木の特徴量と類似するかを判断する。これを簡便に行う方法を図9を用いて説明する。
曲がりを最も表す方向(以下、正面方向)から樹木(曲木)を2次元形状として観察する前提で、図9(a)は、樹木の根元側から先端側へ延びる方向の各領域における曲がり度を示すベクトルを示す。領域の数は、多い程類似判断の精度が高まるが、簡便に行うためには多すぎないことが望ましく、ここでは5つの領域として例示する(図9(b))。
図9(a)で、根元側から鉛直方向で上側に樹木がある場合を0とし、22.5度単位で鉛直方向で上側より曲がる場合を1、2、3、4(水平方向)、5、6、7、8(鉛直方向で下側)とする。また、逆方向に曲がる場合はマイナス符号を付ける。なお、曲がる方向が各数値の境界となる場合は、0に近い方の数値とすることができる。
図9(b)は、根元側から先端側に向けて、順次2,1,0、−1、−2を付ける曲木の場合を示す。また、図9(c)は、このような曲木の曲がり度を示すデータ列を示す。
なお、各領域は均等の長さでなくて良く、特徴量が変化するまでの長さを各領域の長さと定めることができる。
このようにして、0の場合は直木に相当する領域、0以外の場合は数値が大きい程曲がりが大きい領域として数値化される。
そして、数値化された根元側からのデータ列を用いて、森林Zにおける検出された曲木のデータ列と、既に森林Aにおける曲木でユーザーが選択(購入)した曲木のデータ列とを比較する。すなわち、森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列に含まれる場合、あるいは森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列と合致する場合は、森林Zにおいて流通対象となる曲木と判断する。
更に、比較するデータ列において、各領域の長さが同様の場合は類似度が最も高いと判断し、いずれかの領域の長さが異なる場合は類似度がやや低いと判断することもできる。
なお、樹木におけるこぶや枝分かれがある箇所を符号9として付与することもできる。
この場合、符号9を含めたデータ列同士の比較とすることもでき、データ列における符号9が現れる位置が同じ場合は類似度が最も高いと判断し、データ列において符号9が現れるが位置が異なる場合は類似度がやや低いと判断することもできる。
また、符号9を除いたデータ列同士の比較とすることもできる。
なお、図9(a)では22.5度単位で曲がり度を示すベクトルを示したが、これに限られず、異なる角度単位(例えば更に細かく10度単位や5度単位など)で曲がり度を示すベクトルを設定しても良い。
また、曲木を上記正面方向から見た場合を示したが、このような1方向からだけでなく、複数方向(正面方向、正面方向と直交する右側方向および左側方向、正面方向と反対側の奥側方向の4方向、あるいは、正面方向とこれに直交する右側方向もしくは左側方向の2方向など)で上述したデータ列を比較しても良い。この場合、複数方向において、森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列に含まれる場合、あるいは森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列と合致する場合は、1方向だけで森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列に含まれる場合、あるいは森林Zにおけるデータ列が森林Aにおけるデータ列と合致する場合よりも類似度が高いと判断することができる。
森林Zにおける曲木の情報に関し、森林Aにおけるユーザーが選択(購入)した曲木の特徴量と類似するかを判断するのに、簡便な方法を上述したが、これに限らず、画像同士を比較する公知のパターンマッチング技術をAI(人工知能)を用いて行うこともできる。
次に、従来の市場情報の流れと、本発明の実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける市場情報の流れに関する説明図を図2に示す。
従来の市場情報の流れは、上流に位置する顧客(ユーザー)から、順に販社、デザイナー、木工職人、製材業(業者)を経て下流に位置する林業(山主・林業家)に至るものであった。
これに対し、本実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける市場情報の流れは、
林業(山主・林業家)にマーケティング機能を置くように、林業(山主・林業家)を上流側に位置させる。すなわち、上流に位置する顧客に近いところから、順に林業(山主・林業家)、デザイナー、販社、木工職人を経て下流に位置する製材業(業者)に至る。また、顧客(ユーザー)は、林業(山主・林業家)を認識したデザイナーに直接結び付くこともある。
本実施形態に係る森林資源流通管理システムにおける市場情報の流れによれば、山主、林業者(林業家)が自ら所有する森林樹木をユーザー(顧客)にダイレクトにアピールすることができる。このように、本実施形態によれば林業をコストセンターからプロフィットセンターへ変身させることができる。
上述した本実施形態において、管理サーバ301は、第1の情報に対する第2の情報に基づいて、第3の情報として伐採手順情報もしくは販売予測情報を林業家もしくは山主へ送信するとしたが、以下の形態がより好ましいものと考えられる。すなわち、伐採手順情報を林業家へ送信、もしくは販売予測情報を山主もしくは林業家へ送信することである。勿論、伐採手順情報を林業家へ送信、および販売予測情報を山主もしくは林業家へ送信することもできる。
以上、本実施形態によれば、森林資源としての樹木を注文するユーザー(顧客)と、森林を管理する山主もしくは林業家の双方に有益な森林資源流通管理システムとすることができる。更に、本実施形態によれば、家具もしくはリフォームに関わるデザイナーに限らず、建築、装飾品なども含め木質デザインに関わる全てのデザイナーにとっても、ユーザー(顧客)とともにデザインを決める過程で新たな創作のインスピレーションが与えられることで、有益な森林資源流通管理システムとすることができる。すなわち、木を素材とするデザイナー全てに有益な森林資源流通管理システムとすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨の範囲内で適宜変形した変形例を含むものである。例えば、第1の情報として上述した実施形態では、樹木の伐採前の画像を含む情報としたが、画像を含まない情報(曲がり具合がユーザーに認識できるデータのみ)、あるいは画像のみの情報であっても良い。
そして、上述した実施形態では、森林測定器302としてGPS受信機を備えた森林3次元計測システム「OWL(登録商標)」を用いるとしたが、GPS受信機を機能させなくても、ある程度の精度で樹木情報を取得することができる。また、「OWL(登録商標)」とは別の森林測定器(異なる測定方法やソフトのプログラムを用いる)を用いて同様の樹木情報を取得するようにしても良い。
更には、AI(人工知能)により写真(画像)を基に、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)をユーザー(顧客)に提示し、ユーザー(顧客)が自身でもしくはデザイナーと相談して希望する樹木を選択するようにすることも可能である。
また、第1の情報をユーザーへ送信し、ユーザーが希望する樹木を選択して送信する情報を第2の情報として受信することに関し、ユーザーへ送信する情報は、取得手段からの情報(第1の情報)と実質的に同じものであれば良い。勿論、完全に同じものでも良い。一方、図1のdにおいて説明した、SNSやHP(ホームページ)のサイトにて一般に開放し閲覧可能とする大まかな映像情報は、取得手段からの情報(第1の情報)と完全に同じものでなく、かつ実質的に同じものではない(第1の情報に対し、情報量が相当減少した情報である)。
なお、本発明の実施形態に係わる森林資源流通管理システムを説明したが、本発明は森林資源流通管理システムに限られず、森林資源流通管理方法、これに用いられるプログラムとしての実施態様をとり得る。
301・・管理サーバ、302・・森林測定器、303・・家具・リフォーム業者、304・・モバイル端末、305・・山主・林業家、320・・特徴量類似度判断部

Claims (9)

  1. 管理サーバを有する森林資源流通管理システムであって、
    前記管理サーバは、
    山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積することと、
    前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積することと、
    前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積することと、
    新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、
    データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供すること、とを少なくとも実行するように構成されていることを特徴とする森林資源流通管理システム。
  2. 前記ユーザーが希望する樹木は、家具もしくはリフォーム、建築、装飾品のいずれかにおける木質デザインに関わるデザイナー、および前記林業家のうち、少なくとも前記デザイナーと共に、前記ユーザーが選択することを特徴とする請求項1に記載の森林資源流通管理システム。
  3. 前記ユーザーが希望する樹木は、家具もしくはリフォーム、建築、装飾品のいずれかにおける木質デザインに関わるデザイナー、および前記林業家と共に、前記ユーザーが選択し、
    蓄積される前記第2の情報には、前記デザイナーおよび前記林業家のそれぞれの採否の判断を含むことを特徴とする請求項1に記載の森林資源流通管理システム。
  4. 前記取得手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の森林資源流通管理システム。
  5. 前記管理サーバは、前記第1の情報の概略をSNSで市場に送信し、市場からの反応を収集して前記所定区画における樹木の価値を分析することを実行するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の森林資源流通管理システム。
  6. 前記取得手段は、それぞれの樹木の径および高さ並びに曲がり具合がユーザーに認識できる360度画像を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の森林資源流通管理システム。
  7. 前記第3の情報は、林業家へ提供される伐採手順情報を備え、
    林業家に提供される前記伐採手順情報に基づいて自動伐採を行う自動伐採機を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の森林資源流通管理システム。
  8. 森林資源流通管理方法であって、
    管理サーバが、山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積するステップと、
    前記管理サーバが、前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積するステップと、
    前記管理サーバが、前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積するステップと、
    新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、
    前記管理サーバが、データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供するステップと、
    備えることを特徴とする森林資源流通管理方法。
  9. 管理サーバに、
    山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木を林業家による伐採対象とし、前記所定区画におけるそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得する取得手段からの情報を第1の情報として受信しデータ蓄積するステップと、
    前記第1の情報の内、ユーザーが希望する樹木として選択する情報を第2の情報として少なくとも含むように受信し、処分対象である廃材として認識されていた樹木であるかを判別可能にデータ蓄積するステップと、
    前記ユーザーが希望する樹木として選択した樹木を用いた完成品の価格から割り出される前記選択した樹木の価格データを蓄積するステップと、
    新たに山主もしくは林業家が管理する森林における所定区画の樹木に対し、前記取得手段でそれぞれの樹木の伐採前の情報を取得するとき、
    データ蓄積された前記第2の情報の内で処分対象である廃材として認識されていた樹木であって、前記選択された樹木と特徴量が類似する、新たに情報が取得された樹木を流通対象とするように林業家へ提供される伐採手順情報、および前記流通対象の価格として前記完成品の価格から割り出される価格データに基づく価格を加えるようにして林業家もしくは山主へ提供される販売予測情報の少なくとも一方を第3の情報として提供するステップと、
    を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。
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