以下、本発明のコンテナクレーンを図に示した実施形態に基づいて説明する。図中では、X方向を水平方向のうちの主桁4の延在方向とし、Y方向を水平方向のうちのX方向と直交する主桁4の幅方向とし、Z方向を上下方向(鉛直方向)とする。なお、以下の説明では、X方向におけるコンテナ船40が停泊する海側(図1の紙面右側)を海側といい、運搬機8が停車する陸地G側(図1の紙面左側)を陸側という。また、図1の紙面手前側(図2における下側)をY方向手前側(幅方向手前側)といい、図1の紙面奥側(図2における上側)をY方向奥側(幅方向奥側)という。
図1に例示するように、本発明に係る実施形態のコンテナクレーン1は、岸壁に停泊するコンテナ船40と陸地Gに停車する運搬機8(シャーシ等)との間でコンテナ20の荷役を行う岸壁クレーン(橋形クレーンやガントリークレーンともいう)である。
図1及び図2に例示するように、コンテナクレーン1は、脚構造体2、主桁4、中間桁5、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中継荷役装置9、作業台10、及び制御装置12を備えている。
脚構造体2は、Z方向に延在する複数の脚2a、2bを有して構成されている。岸壁に近い海側の陸地GにY方向に離間して2本の海側脚2aが配置されていて、海側脚2aよりも陸側の位置にY方向に離間して2本の陸側脚2bが配置されている。海側脚2aどうし及び陸側脚2bどうしは、それぞれY方向に延在する水平梁2cによって連結されている。海側脚2a及び陸側脚2bのそれぞれの下端部には、それぞれ走行装置3が設けられている。
コンテナクレーン1はこれらの複数の走行装置3により、陸地Gに敷設されたレールに沿ってY方向に移動することができる。脚構造体2には、さらに、作業員Hがコンテナクレーン1の各所に移動するための階段や通路、エレベータ等の図示しない付帯設備が設けられている。なお、脚構造体2を構成する脚2a、2b及び水平梁2cのそれぞれの数や、形状、連結位置等はこの実施形態に限定されず、他にも様々な構成にすることができる。
主桁4は、脚構造体2の上部に支持されている。主桁4は、X方向に延在し脚構造体2から海側に張り出している。この実施形態の主桁4は、脚構造体2の上部に支持されて陸地G上に延在するガーダ4aと、ガーダ4aの海側に連結され脚構造体2から海側に張り出したブーム4bとから構成されている。ガーダ4aとブーム4bはピン接合されていて、図示しない起伏機構によりガーダ4aに対してブーム4bをXZ平面上において起伏できる構造になっている。
主桁4としては、この実施形態のようにガーダ4aに対してブーム4bが起伏する構造の主桁4に限らず、他にも例えば、脚構造体2に対して固定されたひとつづきのガーダで構成される主桁や、脚構造体2に対してガーダがX方向に相対移動可能なシャトルブーム式の主桁、ブームが中途位置で屈曲可能な中折式の主桁等にすることもできる。
中間桁5は、脚構造体2のZ方向における主桁4と陸地Gとの中途位置に支持されている。中間桁5は、X方向に延在し脚構造体2から陸側に張り出している。この実施形態の中間桁5は、Y方向に離間して配置されたX方向に延在する2本の桁5a、5bと、その2本の桁5a、5bの陸側端部どうしを連結するY方向に延在する連結梁5cを有して構成されている。中間桁5を構成する2本の桁5a、5bはそれぞれ、脚構造体2(海側脚2a及び陸側脚2b)に接合されている。
2本の桁5a、5bの各々の上部には、Y方向においてコンテナクレーン1の中心側に配置された内側レール5dと、Y方向においてコンテナクレーン1の外側(中心側と反対側)に配置された外側レール5eが、Y方向に離間してそれぞれ1本ずつ敷設されている。内側レール5d及び外側レール5eは、桁5a、5bと平行にX方向に延在している。つまり、中間桁5には、Y方向においてコンテナクレーン1の中心側に配置された一対の内側レール5dと、コンテナクレーン1の外側に配置された一対の外側レール5eが敷設されている。
船用荷役装置6は、主桁4に沿ってX方向に移動して、コンテナ船40に対してコンテナ20の荷役を行う装置であり、トロリ6aと、ワイヤロープ6bと、吊具6c(スプレッダ)とを有して構成されている。トロリ6aは主桁4に支持されていて、主桁4(ガーダ4a及びブーム4b)に沿ってX方向に移動可能に構成されている。トロリ6aには回転ドラムが設置されていて、回転ドラムから繰り出されたワイヤロープ6bに吊具6cが吊り下げられている。船用荷役装置6は、回転ドラムによりワイヤロープ6bを巻き取るあるいは繰り出すことで、吊具6cをZ方向に昇降させてコンテナ20の荷役を行う。なお、この実施形態では、トロリ6aに回転ドラムが設置されている場合を例示しているが、脚構造体2に設けられた機械室に回転ドラムが設置され、その回転ドラムから繰り出されたワイヤロープ6bがトロリ6aに設置されたシーブを経由して吊具6cに接続されている構成にすることもできる。
運搬機用荷役装置7は、中間桁5の陸側に設けられている。運搬機用荷役装置7は、運搬機8に対してコンテナ20の荷役を行う装置であり、門型のトロリ7aと、ワイヤロープ7bと、吊具7c(スプレッダ)とを有して構成されている。門型のトロリ7aは、一対の外側レール5e上に立設された複数の脚と、複数の脚の上部どうしを連結して一方の外側レール5eから他方の外側レール5eまでY方向に延在する上部構造体とを有して構成されている。
門型のトロリ7aを構成する複数の脚の下端部にそれぞれ、外側レール5e上に配置された車輪と、車輪を駆動させる駆動部が設けられている。門型のトロリ7aを構成する上部構造体には、回転ドラムが設置されていて、回転ドラムから繰り出されたワイヤロープ7bに吊具7cが吊り下げられている。運搬機用荷役装置7は、回転ドラムによりワイヤロープ7bを巻き取るあるいは繰り出すことで、吊具7cをZ方向に昇降させてコンテナ20の荷役を行う。
運搬機8の停車位置は中間桁5の、陸側にはみ出した部分の下方、又は、海側脚2aと陸側脚2bの間の部分の下方に設定されている。そのため、運搬機用荷役装置7は中間桁5の、陸側にはみ出した部分、又は、海側脚2aと陸側脚2bの間の部分において運搬機8に対してコンテナ20の荷役を行う。なお、この実施形態の運搬機用荷役装置7は中間桁5に沿ってX方向に移動可能に構成されているが、運搬機用荷役装置7は中間桁5の所定位置に固定された構成にすることもできる。
中継荷役装置9(トラバーサ)は、中間桁5に沿ってX方向に移動して、船用荷役装置6と運搬機用荷役装置7との間におけるコンテナ20の中継荷役を行う装置である。中継荷役装置9は、中間桁5に沿ってX方向に移動可能な走行台車9aと、コンテナ20が載置される台座9bとを有して構成されている。
走行台車9aは、一方の内側レール5dから他方の内側レール5dまでY方向に延在していて、複数の車輪と車輪を駆動させる駆動部とを有して構成されている。走行台車9aを構成する車輪はそれぞれ一対の内側レール5d上に配置されていて、中継荷役装置9は、一対の外側レール5e上を移動する運搬機用荷役装置7と、中間桁5においてX方向にすれ違える構成になっている。
台座9bは走行台車9a上に固定されていて、コンテナ20が、長手方向がY方向となる向きで載置される。図2及び図3に例示するように、コンテナ20の底部の四隅には連結金具30が着脱可能な係合部21が設けられているが、この台座9bはコンテナ20の係合部21よりも内側を支持する構成となっている。台座9bにコンテナ20が載置されると、コンテナ20の係合部21は台座9bに支持されずに外部に露出し、係合部21に対して連結金具30の着脱が行なえる状態となる。この実施形態の台座9bは、平面視で直方体の四隅にそれぞれ内側に窪んでなる凹部が設けられた形状に形成されているが、台座9bは他にも様々な形状で構成することができる。また、台座9bのコンテナ20が着床する部分にコンテナ20が着床する際の衝撃を吸収する緩衝器や緩衝部材を設けることもできる。台座9bに緩衝器や緩衝部材を設けると、中継荷役装置9が損傷するリスクやコンテナの着床時に発生する騒音を低減するには有利になる。
なお、この実施形態では、運搬機用荷役装置7及び中継荷役装置9が車輪と車輪を駆動させる駆動部によって中間桁5上を移動する構成を例示しているが、運搬機用荷役装置7及び中継荷役装置9を移動させる機構はこの実施形態に限定されず、他にも様々な構成にすることができる。例えば、中間桁5にワイヤロープが巻装された回転ドラムを設置して、運搬機用荷役装置7や中継荷役装置9を回転ドラムに巻装されたワイヤロープでX方向に牽引移動させる構成にすることもできる。
連結金具30は、コンテナ船40にコンテナ20を多段積みする際に、コンテナ船40の揺動によるコンテナ20のズレや脱落を防止するために上下に隣接するコンテナ20どうしを仮固定する金具である。連結金具30は、運搬機8で運搬されたコンテナ20をコンテナ船40に荷揚げする際に係合部21に取り付けられ、コンテナ船40に段積されたコンテナ20を運搬機8に荷卸しする際に係合部21から取り外される。連結金具30としては、スタッキングコーン等が例示できる。
作業台10は、中間桁5に設置されていて、作業員Hが搭乗可能な構成となっている。この実施形態のコンテナクレーン1は、X方向において、中継荷役装置9よりも海側に配置された海側の作業台10(10A)と、中継荷役装置9よりも陸側に配置された陸側の作業台10(10B)とを備えている。
図3に例示するように、作業台10(10A、10B)は、作業員Hが搭乗する床部10aと、作業台10に搭乗した作業員Hの頭上を保護する屋根部10bとを有して構成されている。屋根部10bは床部10aに立設された柱部及び壁部によって支持されている。作業台10の中継荷役装置9側とその反対側にはそれぞれ開口部が設けられている。作業員Hは、脚構造体2や中間桁5に設けられた付帯設備(階段や通路、エレベータ等)を利用してそれぞれの作業台10に乗り降りすることができる。
このコンテナクレーン1は、作業台10(10A、10B)を中間桁5に沿ってX方向に移動させる移動機構11を備えている。移動機構11は床部10aの下部に設けられた複数の車輪と、それぞれの車輪を回転駆動させる駆動部とを有して構成されている。移動機構11を構成する複数の車輪はそれぞれ一対の内側レール5d上に配置されていて、作業台10は、運搬機用荷役装置7と中間桁5においてX方向にすれ違える構成になっている。
この実施形態では、作業台10の移動機構11を車輪と駆動部で構成しているが、移動機構11はこの実施形態に限定されず、他にも様々な構成にすることができる。例えば、中間桁5にワイヤロープが巻装された回転ドラムを設置して、作業台10を回転ドラムに巻装されたワイヤロープでX方向に牽引移動させる構成の移動機構11にすることもできる。また、この実施形態では、海側の作業台10Aと、陸側の作業台10Bがそれぞれ移動可能な構成となっているが、海側の作業台10A及び陸側の作業台10Bのいずれか一方、又は、両方が中間桁5の所定位置に固定された構成にすることもできる。
図3に例示するように、本発明にかかる実施形態のコンテナクレーン1では、作業台10及び中継荷役装置9のいずれか一方又は両方が移動することにより、作業台10に搭乗する作業員Hが中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20の係合部21に対して連結金具30の着脱を行える距離まで、作業台10と中継荷役装置9とが近接可能な構成となっている。
具体的には、作業台10と中継荷役装置9は、作業台10の中継荷役装置9側の端部と、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20の作業台10側の端部との距離が例えば、作業員Hの手が届く30cm以内となる位置まで近接可能な構成になっている。なお、本明細書でいう近接するとは間隔があいている場合と当接する場合を両方含んでいる。
この実施形態では、床部10a上の中継荷役装置9側の開口部の近傍に作業椅子が設置されていて、作業台10と中継荷役装置9とが近接すると、作業椅子に座った作業員Hの目線の高さに、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20の係合部21が位置するように、台座9bの高さが設定されている。なお、作業台10に作業椅子を設けずに、作業台10において作業員Hが立った状態で連結金具30の着脱を行う構成にすることもできる。
制御装置12は、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中継荷役装置9、及び作業台10をそれぞれ制御する装置である。船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中継荷役装置9、及び作業台10はそれぞれ制御装置12に通信可能に接続されていて、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中継荷役装置9、及び作業台10はそれぞれ制御装置12から入力される指示に従って作動する。制御装置12は、さらに、コンテナターミナルにおけるコンテナ20の管理を行う図示しないターミナルオペレーティングシステム(以下、TOSという)に通信可能に接続されている。この実施形態では、制御装置12を脚構造体2の上部に設けられた機械室に設置しているが、制御装置12の設置位置は特に限定されず、機械室以外の場所に設置することもできる。
この実施形態では、さらに、作業台10に、収納容器13、昇降装置14、距離検知装置15、入力装置16、及び表示装置17が設けられている。収納容器13はコンテナ20の係合部21から取り外した連結金具30や、これからコンテナ20の係合部21に取り付ける連結金具30を収納する容器である。昇降装置14は作業台10と陸地Gとの間で収納容器13を上げ下ろしする装置である。昇降装置14は、屋根部10bの下部に設けられたX方向に延在するガイドレールに沿って、床部10aに設けられた収納容器13の設置スペースから、床部10aよりも外側の位置まで移動できる構成になっている。
距離検知装置15は、中継荷役装置9と作業台10との離間距離を検知する装置である。この実施形態では、作業台10の中継荷役装置9と対向する側の端部に距離検知装置15を設置している。距離検知装置15は、中継荷役装置9や中間桁5に設置することもできる。入力装置16は、制御装置12に対して連結金具30の着脱作業が完了した情報を入力する装置である。表示装置17には、制御装置12から入力される各装置の作業状況や、作業員Hが行うべき作業指示が表示される。入力装置16及び表示装置17は、作業台10に設置された作業椅子の近くに設置されている。
この実施形態のコンテナクレーン1には、さらに、海側脚2aの作業台10Aよりも高い位置に、作業台10Aを保護するガード部材18が設けられている。ガード部材18は、海側脚2aから陸側に張り出していて、一方の海側脚2aから他方の海側脚2aまでY方向に延在して設置されている。ガード部材18は、例えば、鉄骨を組み合わせて形成される。なお、この実施形態では、脚構造体2にガード部材18が設置されている場合を例示しているが、中間桁5にガード部材18を備えた構造体を立設することもできる。
次に、このコンテナクレーン1による荷役方法を説明する。
コンテナ船40に段積されたコンテナ20を陸上の運搬機8に荷卸しする場合には、まず、TOSによって荷卸しを行うコンテナ20が指定され、そのコンテナ20を荷役する指示がTOSから制御装置12に入力される。すると、制御装置12の制御により船用荷役装置6は、コンテナ船40の指定場所のコンテナ20を掴み上げ、掴み上げたコンテナ20を主桁4付近まで上昇させる。そして、コンテナ20を掴み上げた状態の船用荷役装置6は、制御装置12によって設定された、船用荷役装置6と中継荷役装置9とのコンテナ20の受け渡し位置(以下、第1受け渡し位置という)に向かって陸側に移動する。第1受け渡し位置は、船用荷役装置6、中継荷役装置9、運搬機用荷役装置7の作業進行状況に応じて、制御装置12により中間桁5のX方向における任意の位置に設定される。第1受け渡し位置が設定されると、制御装置12の制御により、中継荷役装置9も第1受け渡し位置に向かって移動する。コンテナ20を掴み上げた状態の船用荷役装置6がガード部材18よりも陸側に移動するまでの間、海側の作業台10Aはガード部材18の下で待機している。
船用荷役装置6と中継荷役装置9が第1受け渡し位置に到着すると、船用荷役装置6は掴んでいるコンテナ20を降下させて、コンテナ20を中継荷役装置9の台座9b上に載置する。そして、船用荷役装置6の吊具6cによるコンテナ20の係合を解除し、船用荷役装置6から中継荷役装置9にコンテナ20を受け渡す。中継荷役装置9へのコンテナ20の受け渡しが完了すると、船用荷役装置6はTOSから制御装置12に入力された次の指定のコンテナ20を荷役する作業に移行する。
一方、中継荷役装置9にコンテナ20の受け渡しが完了すると、制御装置12により、中継荷役装置9と海側の作業台10Aとを近接させる連結金具30の着脱作業位置が設定される。そして、制御装置12により、海側の作業台10Aに搭乗した作業員Hが連結金具30の着脱作業を行なえる距離まで、中継荷役装置9と海側の作業台10Aとを近接させる制御が行われる。この実施形態では、距離検知装置15で検知した中継荷役装置9と海側の作業台10Aとの離間距離データが制御装置12に逐次入力され、制御装置12はその離間距離データに基づいて中継荷役装置9と作業台10Aとを近接させる制御を行う。
着脱作業位置は、船用荷役装置6、中継荷役装置9、運搬機用荷役装置7の作業進行状況に応じて、中間桁5のX方向における任意の位置に設定される。着脱作業位置が第1受け渡し位置と同じ位置に設定された場合には、第1受け渡し位置で停止している中継荷役装置9に対して、海側の作業台10Aが接近移動することで、海側の作業台10Aと中継荷役装置9とが近接した状態となる。着脱作業位置と、第1受け渡し位置とが異なる位置に設定された場合には、海側の作業台10Aと中継荷役装置9とがそれぞれ着脱作業位置に向かって移動して、海側の作業台10Aと中継荷役装置9とが近接した状態となる。
そして、海側の作業台10Aと中継荷役装置9とが近接して両者が停止すると、海側の作業台10Aに設置された表示装置17に作業台10Aに搭乗した作業員Hに対して連結金具30の取り外しを行う指示が表示される。そして、作業員Hにより、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20の海側の係合部21に取り付けられている連結金具30が取り外される。海側の連結金具30の取り外しが完了すると、海側の作業台10Aに搭乗した作業員Hは入力装置16により、連結金具30の取り外しが完了した情報を制御装置12に入力する。
連結金具30の取り外しが完了した情報が制御装置12に入力されると、制御装置12の制御により、海側の作業台10Aは、再びガード部材18の下の待機場所まで海側に移動し、船用荷役装置6によって次のコンテナ20が中継荷役装置9に受け渡されるまで待機状態となる。
一方、連結金具30の取り外しが完了したことが制御装置12に入力されると、中継荷役装置9及び運搬機用荷役装置7は、制御装置12の制御により、中継荷役装置9と運搬機用荷役装置7とのコンテナ20の受け渡し位置(以下、第2受け渡し位置という)までそれぞれ移動する。第2受け渡し位置は、中継荷役装置9が中継荷役しているコンテナ20を搭載する予定の運搬機8の停車位置の真上に設定される。
中継荷役装置9が第2受け渡し位置に到着すると、制御装置12により、中継荷役装置9と陸側の作業台10Bとを近接させる制御が行われ、第2受け渡し位置で停止している中継荷役装置9に対して、陸側の作業台10Bが接近移動することで、陸側の作業台10Bと中継荷役装置9とが近接した状態となる。
陸側の作業台10Bと中継荷役装置9とが近接して両者が停止すると、陸側の作業台10Bに設置された表示装置17に作業台10に搭乗している作業員Hに対して連結金具30の取り外しを行う指示が表示される。そして、作業員Hにより、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20の陸側の係合部21に取り付けられている連結金具30が取り外される。以上により、コンテナ20から全ての連結金具30が取り外された状態となる。
連結金具30の取り外しが完了すると、陸側の作業台10Bに搭乗した作業員Hは入力装置16により、連結金具30の取り外しが完了した情報を制御装置12に入力する。陸側の連結金具30の取り外しが完了した情報が制御装置12に入力されると、制御装置12の制御により、陸側の作業台10Bは中間桁5の陸側端部の待機場所まで移動する。そして、陸側の作業台10Bは、中継荷役装置9によって次のコンテナ20が第2受け渡し位置に到着するまで待機状態となる。
一方、陸側の連結金具30の取り外しが完了した情報が制御装置12に入力されると、制御装置12の制御により、運搬機用荷役装置7が中継荷役装置9に載置されているコンテナ20を掴み上げ、掴み上げたコンテナ20を中継荷役装置9よりも上方に上昇させる。そして、運搬機用荷役装置7と中継荷役装置9との間でコンテナ20の受け渡しが完了すると、中継荷役装置9は、次のコンテナ20を受け取る第1受け取り位置に向かって海側へ移動する。
運搬機用荷役装置7から中継荷役装置9が離れた後、運搬機用荷役装置7は掴み上げているコンテナ20を降下させて、そのコンテナ20を運搬機8上に載置する。そして、運搬機用荷役装置7の吊具7cによるコンテナ20の係合を解除し、コンテナ20を運搬機8に受け渡す。運搬機用荷役装置7から運搬機8へのコンテナ20の受け渡しが完了すると、運搬機用荷役装置7は吊具7cを中間桁5よりも高い位置まで上昇させて、次のコンテナ20を受け取る作業に移行する。以上により、荷卸し作業の1サイクルが完了する。前述した工程を船用荷役装置6、中継荷役装置9、運搬機用荷役装置7、及び作業台10(10A、10B)が、それぞれ並行して繰り返し行うことで、複数のコンテナ20の荷卸しを順次行う。
陸上の運搬機8からコンテナ船40にコンテナ20を荷揚げする作業は、上記で説明した荷卸しの作業手順と逆の作業手順で行う。簡潔に説明すると、まず、第2受け渡し位置において運搬機8に載置されているコンテナ20を運搬機用荷役装置7によって掴み上げ、中継荷役装置9を運搬機用荷役装置7(第2受け渡し位置)よりも海側に配置した状態で、運搬機用荷役装置7が掴み上げたコンテナ20を中継荷役装置9よりも高い位置まで上昇させる。
次いで、運搬機用荷役装置7で掴み上げているコンテナ20の下方に中継荷役装置9が移動し、運搬機用荷役装置7が掴み上げているコンテナ20を中継荷役装置9の台座9b上に載置する。次いで、運搬機用荷役装置7の吊具7cによるコンテナ20の係合を解除し、コンテナ20を中継荷役装置9に受け渡す。中継荷役装置9にコンテナ20が受け渡されると、陸側の作業台10Bが中継荷役装置9に接近移動し、陸側の作業台10Bと中継荷役装置9が近接した状態で陸側の係合部21に対する連結金具30の取り付けが行われる。陸側の連結金具30の取り付けが完了すると、中継荷役装置9は海側の作業台10Aとの連結金具30の着脱作業位置に向かって海側に移動する。海側の作業台10Aも連結金具30の着脱作業位置に向かって陸側に移動する。
そして、海側の作業台10Aと中継荷役装置9とが着脱作業位置で近接した状態で、海側の係合部21に対して連結金具30の取り付けが行なわれる。海側の連結金具30の取り付けが完了すると、海側の作業台10Aはガード部材18の下の待機場所に戻る。そして、中継荷役装置9と船用荷役装置6がそれぞれ、第1受け渡し位置に向かって移動する。
中継荷役装置9と船用荷役装置6とが第1受け渡し位置に到着すると、船用荷役装置6が中継荷役装置9に載置されているコンテナ20を掴み上げ、そのコンテナ20を海側に移動させて、コンテナ船40に段積する。以上により、荷揚げ作業の1サイクルが完了する。前述した工程を船用荷役装置6、中継荷役装置9、運搬機用荷役装置7、及び作業台10(10A、10B)が、それぞれ並行して繰り返し行うことで、複数のコンテナ20の荷揚げを順次行う。
このように、本発明によれば、中間桁5において作業員Hが搭乗可能な作業台10と中継荷役装置9とを近接させることにより、中継荷役装置9によってコンテナ20を中継荷役する過程において、コンテナ20の係合部21に対して連結金具30の着脱を行うことができる。これにより、連結金具30の着脱作業中にも、船用荷役装置6及び運搬機用荷役装置7がそれぞれ荷役作業を継続して行うことが可能となる。1台のコンテナ20を荷役するのに要する作業所要時間は、通常、コンテナ船40に対してコンテナ20の移し替えを行う船用荷役装置6や、運搬機8に対してコンテナ20の移し替えを行う運搬機用荷役装置7に比して、中継荷役装置9のほうが短い。そのため、中継荷役装置9による中継荷役過程において連結金具30の着脱作業を行うことで、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、及び中継荷役装置9の作業所要時間を均一化することができる。これにより、連結金具30の着脱作業に伴う船用荷役装置6及び運搬機用荷役装置7の待機時間を短縮することができ、コンテナクレーン1全体としての荷役効率の向上を図ることができる。
この実施形態のように、中継荷役装置9に、コンテナ20の係合部21よりも内側を支持する台座9bを備えた構成にすると、係合部21が外部に露出した状態でコンテナ20を中継荷役できるので、作業台10に搭乗した作業員Hが係合部21に対する連結金具30の着脱を容易かつ安全に行うことができる。
本発明では、作業台10が移動機構11を有さずに中間桁5の所定の位置に固定された構成にすることもできるが、その場合には連結金具30の着脱作業を行う際に、コンテナ20が載置された状態の中継荷役装置9を、固定された作業台10に接近移動させる必要がある。そのため、中間荷役過程における中継荷役装置9の移動距離(荷役経路)は長くなる。一方、この実施形態のように、作業台10(10A、10B)に移動機構11を備えた構成にすると、中継荷役装置9に対して作業台10が接近移動することができるので、作業台10が固定されている場合に比して、中間荷役過程における中継荷役装置9の移動距離を短くすることができ、中間荷役装置9の作業所要時間を短縮することができる。
また、作業台10が固定されている場合には、第1受け渡し位置を作業台10の固定位置(待機位置)から遠い位置に設定すると、中継荷役装置9の移動距離が長くなり、中継荷役装置9の作業所要時間が長くなる。それ故、第1受け渡し位置は固定された作業台10に近い範囲に限定される。また、作業台10が固定されているため、連結金具30の着脱作業位置を変更することはできない。
一方、作業台10に移動機構11を備えた構成にすると、中間荷役装置9及び作業台10がそれぞれ移動することができるので、第1受け渡し位置や着脱作業位置を作業台10の待機位置から遠い位置に設定した場合にも、中継荷役装置9の作業所要時間を短くすることができる。それ故、作業台10に移動機構11を備えた構成にすることで、第1受け渡し位置と着脱作業位置とを、それぞれ中間桁5のX方向の任意の位置に設定することが可能となる。これにより、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中継荷役装置9、及び作業台10(10A、10B)の作業進行状況に応じて、コンテナ20毎に、第1受け渡し位置と、着脱作業位置とをそれぞれ、コンテナクレーン1全体としての荷役効率を向上させるのに有利な位置に設定することが可能となる。
より詳しく説明すると、船用荷役装置6が1台のコンテナ20を荷役するのに要する作業所要時間は、荷役を行うコンテナ20のコンテナ船40における載置位置によって変化する。X方向に関して言えば、コンテナ船40の海側のコンテナ20を荷役する場合のほうが、コンテナ船40の陸側のコンテナ20を荷役する場合よりも船用荷役装置6の移動距離が長くなるので、作業所要時間も長くなる。Z方向に関して言えば、コンテナ船40の深い位置のコンテナ20を荷役する場合のほうが、コンテナ船40の浅い位置のコンテナ20を荷役する場合よりも船用荷役装置6の吊具6cを昇降させる距離が長くなるので、作業所要時間も長くなる。
一方で、運搬機用荷役装置7が1台のコンテナ20を荷役するのに要する作業所要時間は、運搬機8の影響を受けて変化する。例えば、運搬機8が既に第2受け渡し位置に到着していれば運搬機用荷役装置7の作業所要時間は短くなるが、運搬機8の到着が遅れている場合には、それに伴って運搬機用荷役装置7の作業所要時間も長くなる。また、中継荷役装置9は、船用荷役装置6と運搬機用荷役装置7との間の中継荷役を行うので、中継荷役装置9の作業所要時間も、船用荷役装置6及び運搬機用荷役装置7の影響を受けて変化する。
このように、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、及び中継荷役装置9を備えたコンテナクレーン1では、コンテナ20毎に船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、及び中継荷役装置9の作業所要時間がそれぞれ変化するが、船用荷役装置6と中継荷役装置9との間でコンテナ20の受け渡しを行う第1受け渡し位置と、連結金具30の着脱作業位置とをそれぞれ船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、及び中間荷役装置9の作業所要時間の差が小さくなる位置に設定することで、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、及び中間荷役装置9のそれぞれの待機時間を短くして、コンテナクレーン1全体としての荷役効率を向上させることができる。
具体的に説明すると、例えば、船用荷役装置6による荷役が先行し、中継荷役装置9の荷役が遅れている場合には、中継荷役装置9の移動距離が短くなるように、第1受け渡し位置を陸側に設定することで、船用荷役装置6と中継荷役装置9の作業所要時間を均一化し、それぞれの待機時間を短縮することができる。逆に、船用荷役装置6による荷役に時間がかかり、中継荷役装置9が前のコンテナ20の荷役が完了して余裕がある場合には、船用荷役装置6の移動距離が短くなるように、第1受け渡し位置を海側に設定することで、船用荷役装置6と中継荷役装置9の作業所要時間を均一化し、それぞれの待機時間を短縮することができる。
さらに、着脱作業位置を第1受け渡し位置と同じ位置に設定することもできるが、着脱作業位置を、中継荷役装置9及び海側の作業台10Aが着脱作業位置に到着するまでの所要時間と、中継荷役装置9が第2受け渡し位置に到着するまでの所要時間とのトータルの所要時間が短くなる位置に設定すると、中継荷役装置9から運搬機用荷役装置7にコンテナ20を受け渡すトータルの作業所要時間を短縮することができる。そして、中継荷役装置9の作業所要時間を短縮することで、運搬機用荷役装置7の待機時間も短縮することができる。このように、船用荷役装置6、運搬機用荷役装置7、中間荷役装置9、及び作業台10の作業進行状況に応じて、第1受け渡し位置と着脱作業位置を適宜設定していくことで、コンテナクレーン1の1台のコンテナ20を荷役するのに要する作業所要時間を短縮して、荷役効率を向上させることができる。
なお、上記では、作業台10が移動機構11を有する場合のメリットを説明したが、作業台10が中間桁5に固定された構成にする場合には、作業台10を簡素に構成できるので、コンテナクレーン1の設備コストを低く抑えることができるというメリットがある。
本発明に係る実施形態のコンテナクレーン1では、作業台10と中継荷役装置9とを近接させた状態で、作業員Hが作業台10から中継荷役装置9に乗り移り、作業員Hが中継荷役装置9上でコンテナ20のすべての係合部21に対して連結金具30の着脱を行なう構成にすることもできる。しかし、この実施形態のように、中継荷役装置9よりも海側に配置された海側の作業台10Aと、中継荷役装置9よりも陸側に配置された陸側の作業台10Bとを備えた構成にすると、作業員Hが作業台10A、10Bに搭乗した状態で、コンテナ20の陸側と海側の連結金具30の着脱をそれぞれ行えるので、連結金具30の着脱作業の効率化を図るにはより有利になる。
この実施形態のように、作業台10に、搭乗した作業員Hの頭上を保護する屋根部10bを備えた構成にすると、万が一、船用荷役装置6によるコンテナ20の荷役中に、作業台10に対して連結金具30等が落下した場合にも、屋根部10bにより作業台10に搭乗した作業員Hを確実に保護することができる。また、屋根部10bを設けることで、雨や日光を遮ることができるので、作業員Hの作業環境の向上にも寄与する。
さらに、この実施形態のように、作業台10を保護するガード部材18を設けると、万が一、船用荷役装置6によるコンテナ20の荷役中にコンテナが落下した場合にも、ガード部材18によって作業台10を保護することができる。それ故、作業台10に搭乗する作業員Hの安全性を高めるにはより有利になる。
作業台10に収納容器13及び昇降装置14を備えた構成にすると、作業員Hが作業台10からおりることなく、連結金具20を作業台10と陸地Gとの間で容易に移動させることが可能になる。それ故、作業台10から連結金具20を回収する作業や、作業台10に連結金具20を供給する作業の効率化を図るには有利になる。
図4及び図5に、本発明に係る別の実施形態のコンテナクレーン1を例示する。この実施形態のコンテナクレーン1は図1〜図3に例示した実施形態のコンテナクレーン1と、中間桁5及び作業台10の構成が異なっている。その他の構成は、図1〜図3に例示した実施形態のコンテナクレーン1と同じである。
図1〜3で例示した実施形態のコンテナクレーン1では、X方向に関して、中間桁5が陸側脚2bよりも陸側に張り出している場合を例示したが、図4に例示するように、この実施形態のコンテナクレーン1の中間桁5の陸側端部は陸側脚2bと同じ位置に設定されている。この実施形態では、運搬機8の停車位置は中間桁5の海側脚2aと陸側脚2bの間の部分の下方に設定され、運搬機用荷役装置7は中間桁5の海側脚2aと陸側脚2bの間の部分において運搬機8に対してコンテナ20の荷役を行う。
図4に例示するように、このコンテナクレーン1には、中間桁5の中継荷役装置9よりも海側に1台の作業台10(10C)が設けられていて、陸側には作業台10が設けられていない。この実施形態では、コンテナクレーン1をY方向から見て、作業台10Cが、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20のY方向手前側(幅方向手前側)及びY方向奥側(幅方向奥側)に位置する床部10aを備えている。見方を変えると、この作業台10Cの床部10aは、平面視で中継荷役装置9に載置されたコンテナ20を海側、Y方向手前側、及びY方向奥側の3方向から囲むU字形状に形成されている。そして、Y方向手前側の床部10aに搭乗した作業員H及びY方向奥側の床部10aに搭乗した作業員Hが、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20に設けられているY方向手前側の係合部21及びY方向奥側の係合部21に対して連結金具30の着脱を行なえる距離まで、作業台10Cと中継荷役装置9とが近接可能な構成となっている。
図5に例示するように、作業台10Cの陸側に位置するY方向手前側とY方向奥側の床部10aの下端部は、中継荷役装置9の走行台車9aの上端部よりも高い位置に設定されていて、Y方向手前側の床部10a及びY方向奥側の床部10aがそれぞれ、中継荷役装置9の走行台車9aとオーバーラップ可能な構成になっている。
この実施形態では、Y方向手前側の床部10aとY方向奥側の床部10aにそれぞれ作業員Hが搭乗し、Y方向手前側の床部10aに搭乗している作業員Hと、Y方向奥側の床部10aに搭乗している作業員Hが、それぞれコンテナ20の短手方向に離間して配置された2つの係合部21に対する連結金具30の着脱を行なう。
このように、作業台10Cが、中継荷役装置9と作業台10とを近接させた状態で、中継荷役装置9で中継荷役しているコンテナ20のY方向手前側とY方向奥側に位置する床部10aを備えた構成にすると、1台の作業台10Cでコンテナ20の四隅のすべての係合部21に対して連結金具30の着脱を行えるので、連結金具30の着脱に要する時間を短縮するにはより有利になる。また、コンテナ20の短手方向に離間して配置された2つの係合部21の離間距離は約2.4mと近いので、1人の作業員Hで2ヶ所の係合部21に対する連結金具30の着脱を短時間で完了することができる。それ故、少ない人員で効率よく連結金具30の着脱作業を行うことができる。
この実施形態の作業台10Cには、Y方向手前側の床部10aとY方向奥側の床部10aにそれぞれX方向に移動な作業椅子が設けられている。このように、作業台10Cに移動可能な作業椅子を設けると、作業員Hが座った状態で、係合部21どうしの間を移動することができるので、連結金具30の着脱作業の効率化と作業員Hの軽労化を図ることができる。
なお、上記では、海側と陸側にそれぞれ作業台10A、10Bを備えた場合と、海側にU字型の作業台10Cを備えた場合を例示したが、作業台10の形状や配置、移動機構11の有無などは上記の実施形態に限定されず、他にも様々な構成にすることができる。例えば、中継荷役装置9よりも海側の作業台10が移動機構11を備え、中継荷役装置9よりも陸側の作業台10が中間桁5に固定された構成にすることもできる。また、例えば、図4及び図5で例示したU字形状の作業台10Cを中継移送装置9の陸側に設けた構成にすることもできる。