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JP6831112B2 - Pd−1経路阻害薬の著効例を予測するためのバイオマーカー - Google Patents
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Pd−1経路阻害薬の著効例を予測するためのバイオマーカー Download PDF

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Description

本発明は、PD-1経路阻害薬に対する薬剤感受性を判定する方法、PD-1経路阻害薬に対する薬剤感受性の判定用のバイオマーカー、及びPD-1経路阻害薬に対する薬剤感受性の判定用キットに関する。
PD-1 (Programmed Cell Death -1)はT細胞に発現するがん細胞に対する免疫を抑制する免疫抑制性補助シグナルの受容体であり、リガンドとしてはPD-L1及びPD-L2が知られている。近年、このPD-1経路を阻害する抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体などを用いた新しいがん治療が注目されており、更にその治療効果に関わるバイオマーカーの探索が世界中で行われている。
例えば、特許文献1ではPD-1と特異的に結合するヒトモノクローナル抗体を単離したことが報告されている。PD-1経路阻害薬の中で抗PD-1抗体としては、ニボルマブ(nivolumab)及びペンブロリズマブ(pembrolizumab)が知られている。このような抗PD-1抗体又はリガンドに結合する抗PD-L1抗体を利用することによりPD-1経路を阻害することで、がん細胞に対する免疫応答を増強できると考えられている。
PD-1経路阻害薬に関するバイオマーカーについては、例えば、非特許文献1〜3で報告されている。
非特許文献1によれば、数多くの臨床試験にて、腫瘍によるPD-L1の発現が、PD-1経路阻害薬の治療効果にある程度相関すると報告されているが、その発現の流動性、採取時期、採取法、解析方法及び評価法の不統一など、まだ問題点が多い。
非特許文献2には、腫瘍において変異によって生じる新しい抗原(ネオ抗原)は抗腫瘍T細胞のターゲットになり、さらに当該ネオ抗原はインビボで強い免疫反応を引き起こす可能性があることが記載されている。そして、当該ネオ抗原に対する免疫に対する抵抗性を有するようになった腫瘍について抗PD-1抗体処置を行うと、当該腫瘍に対する免疫が回復したことが記載されている。このように、非特許文献2で述べられているのは、ネオ抗原とPD-1阻害との関連性である。
非特許文献3では、抗PD-1治療が有効な患者において、浸潤した腫瘍でPD-1及びPD-L1を発現する細胞数が多く、T細胞抗原受容体のレパートリーが多いことが報告されている。
特許第4361545号公報
Patel SP, Kurzrock R, Mol Cancer Ther, 14(4), 847-856. 2015 Apr Jedd D. Wolchok and Timothy A. Chan, Nature, Vol.515, 496-498, 17 November 2014 Tumeh, P. C. et al. Nature, Vol.515, 568−571, 27 November 2014
本発明は、PD-1経路阻害薬に対して感受性を示す卵巣癌において発現が上昇する遺伝子を見出し、当該遺伝子を利用した卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定方法を提供することを目的とする。また、本発明は、当該遺伝子を含む、卵巣癌の薬剤感受性の判定用のバイオマーカー、及び卵巣癌の薬剤感受性の判定用キットを提供することを目的とする。
本発明者は、京都大学病院産科婦人科において再発卵巣癌患者20人を対象に、抗PD-1抗体薬を用いた第II相医師主導治験を行い、15%の患者に腫瘍縮小を認め、45%の患者に治療効果(不変含む)を認めた。そこで、これらの患者から手術検体(腫瘍組織)を入手し、腫瘍のRNAを抽出後に網羅的遺伝子発現解析を行った結果、抗PD-1抗体薬による完全奏功の治療効果を認めた患者で発現が上昇(あるいは下降)する遺伝子、及び遺伝子群を統計学的に抽出した。そして、これらの遺伝子中から、PD-1経路阻害薬に対する感受性の判定のためのバイオマーカーとして有効に機能し得る候補遺伝子を同定した。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定方法、卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用のバイオマーカー、及び卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用キットを提供するものである。
(I) 卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定方法
(I-1) 被験対象から採取された生体試料における、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを指標とする、
該被験対象における卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法。
(I-2) DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを指標とする、(I-1)に記載の方法。
(I-3) EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを指標とする、(I-1)又は(I-2)に記載の方法。
(I-4) 前記遺伝子の発現レベルの検出を、
前記遺伝子のmRNA、又は
前記遺伝子にコードされるタンパク質
を検出することにより行う、(I-1)〜(I-3)のいずれか一項に記載の方法。
(I-5) 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、(I-1)〜(I-4)のいずれか一項に記載の方法。
(I-6) 前記発現レベルが上昇していた場合に、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する、(I-1)〜(I-5)のいずれか一項に記載の方法。
(I-7) (I-1)〜(I-6)のいずれか一項に記載の方法により卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定された被験対象に対して、PD-1経路阻害薬の有効量を投与する工程を含む、卵巣癌の治療方法。
(II) 卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用のバイオマーカー
(II-1) ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子を含む、
卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用のバイオマーカー。
(II-2) DNAH5、 DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子を含む、(II-1)に記載のバイオマーカー。
(II-3) EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子を含む、(II-1)又は(II-2)に記載のバイオマーカー。
(II-4) 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、(II-1)〜(II-3)のいずれか一項に記載のバイオマーカー。
(III) 卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用キット
(III-1) ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含む、
卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用キット。
(III-2) DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含む、(III-1)に記載のキット。
(III-3) EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含む、(III-1)又は(III-2)に記載のキット。
(III-4) 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、(III-1)〜(III-3)のいずれか一項に記載のキット。
本発明により、卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性に関するバイオマーカーとなる遺伝子を見出すことができ、当該遺伝子の発現レベルを指標にすることで、PD-1経路阻害薬に対する感受性を示す卵巣癌であるか否かを判定することができる。
本発明により、当該医薬に対して有効な患者を効率的に選別することが可能となる。
試験例において、CRを完全奏功例とし、PR、SD及びPDをその他の症例として階層的クラスター解析を行った結果を示す図である。 試験例において、各標本のEEF1A2遺伝子の発現レベルを示すグラフである。縦軸は、遺伝子発現強度 log2 expression signal intensity (17サンプル内で正規化、log2変換された遺伝子発現の相対量)を表す。 試験例において、各標本のVNN1遺伝子の発現レベルを示すグラフである。縦軸は、遺伝子発現強度 log2 expression signal intensityを表す。 試験例において、各標本のHNF1B遺伝子の発現レベルを示すグラフである。縦軸は、遺伝子発現強度 log2 expression signal intensityを表す。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「含む(comprise)」とは、「本質的にからなる(essentially consist of)」という意味と、「からなる(consist of)」という意味をも包含する。
本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、2本鎖DNA、1本鎖DNA(センス鎖又はアンチセンス鎖)、及びそれらの断片が含まれる。また、本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、調節領域、コード領域、エクソン、及びイントロンを区別することなく示すものとする。
また、本発明において、「核酸」、「ヌクレオチド」及び「ポリヌクレオチド」は同義であって、これらはDNA及びRNAの両方を含み、2本鎖であっても1本鎖であってもよい。
以下、本発明で使用する各遺伝子について説明する。なお、以下に示すRefSeq ID及びUniGene IDはNCBIのweb siteに登録されているものである。また、以下のRefSeq IDで示されるタンパク質は、シグナル配列を含むものも存在するが、その場合は、成熟タンパク質の意味も包含しているものとする。
ATP7B (ATPase, Cu2+ transporting, beta polypeptide)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_000053 (配列番号1)、NM_001005918、NM_0012431821として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_000044 (配列番号2)、NP_001005918、NP_001230111として登録されている。また、ATP7Bは、UniGene ID: Hs.492280として登録されている。
BAIAP2L2 (BAI1-associated protein 2-like 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_025045 (配列番号3)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_079321 (配列番号4)として登録されている。また、BAIAP2L2は、UniGene ID: Hs.474822として登録されている。
DNAH5 (Dynein, axonemal, heavy chain 5)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001369 (配列番号5)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001360 (配列番号6)として登録されている。また、DNAH5は、UniGene ID: Hs.212360として登録されている。
DUX2 (Double homeobox 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_012147 (配列番号7)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_036279 (配列番号8)として登録されている。また、DUX2は、UniGene ID: Hs.729867として登録されている。
DUX4 (Double homeobox 4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_033178 (配列番号9)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_149418 (配列番号10)として登録されている。また、DUX4は、UniGene ID: Hs.553518として登録されている。
DUX4L2 (Double homeobox 4 like 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001127386 (配列番号11)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001120858 (配列番号12)として登録されている。また、DUX4L2は、UniGene ID: Hs.714689として登録されている。
DUX4L4 (Double homeobox 4 like 4)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001177376 (配列番号13)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001170847 (配列番号14)として登録されている。また、DUX4L4は、UniGene ID: Hs.725918として登録されている。
EEF1A2 (Eukaryotic translation elongation factor 1 alpha 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001958 (配列番号15)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001949 (配列番号16)として登録されている。また、EEF1A2は、UniGene ID: Hs.433839として登録されている。
EPHA7 (EPH receptor A7)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_004440 (配列番号17)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_004431 (配列番号18)として登録されている。また、EPHA7は、UniGene ID: Hs.73962として登録されている。
HNF1B (HNF1 homeobox B)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_000458 (配列番号19)、NM_001165923として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_000449 (配列番号20)、NP_001159395として登録されている。また、HNF1Bは、UniGene ID: Hs.191144として登録されている。
IL12RB2 (Interleukin 12 receptor, beta 2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001559 (配列番号21)、NM_001258214、NM_001258215、NM_001258216として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001550 (配列番号22)、NP_001245143、NP_001245144、NP_001245145として登録されている。また、IL12RB2は、UniGene ID: Hs.479347として登録されている。
GRAMD3 (GRAM domain containing 3)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_001146319 (配列番号23)、NM_001143620、NM_001146321、NM_001146322、NM_023927として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_001139791 (配列番号24)、NP_001139792、NP_001139793、NP_001139794、NP_0076416として登録されている。また、GRAMD3は、UniGene ID: Hs.363558として登録されている。
LOC100422737遺伝子の塩基配列(long non-coding RNA)は、RefSeq Accession No.NR_033557 (配列番号25)として登録されている。また、LOC100422737は、UniGene ID: Hs.634681として登録されている。
MMP24 (Matrix metallopeptidase 24 (membrane-inserted))遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_006690 (配列番号26)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_006681 (配列番号27)として登録されている。また、MMP24は、UniGene ID: Hs.715494として登録されている。
NHSL1 (NHS-like 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_020464 (配列番号28)、NM_001144060として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_065197 (配列番号29)、NP_001137532として登録されている。また、NHSL1は、UniGene ID: Hs.652741として登録されている。
PTHLH (Parathyroid hormone-like hormone)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No. NM_198965 (配列番号30)、NM_002820、NM_198964、NM_198966として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No. NP_945316 (配列番号31)、NP_002811、NP_945315、NP_945317として登録されている。また、PTHLHは、UniGene ID: Hs.591159として登録されている。
RHOD (Ras homolog family member D)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_014578 (配列番号32)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_055393 (配列番号33)として登録されている。また、RHODは、UniGene ID: Hs.15114として登録されている。
RNF182 (Ring finger protein 182)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_152737 (配列番号34)、NM_001165034、NM_001165033、NM_001165032として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_689950 (配列番号35)、NP_001158506、NP_001158505、NP_001158504として登録されている。また、RNF182は、UniGene ID: Hs.111164として登録されている。
SAA2 (Serm amyloid A2)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_030754 (配列番号36)、NM_001127380として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_110381 (配列番号37)、NP_001120852として登録されている。また、SAA2は、UniGene ID: Hs.731376として登録されている。
SLCO4A1 (Solute carrier organic anion transporter family, member 4A1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_016354 (配列番号38)として登録されており、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_057438 (配列番号39)として登録されている。また、SLCO4A1は、UniGene ID: Hs.235782として登録されている。
UNC5A (Unc-5 netrin receptor A)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_133369 (配列番号40)として登録されており、また、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_588610 (配列番号41)として登録されている。また、UNC5Aは、UniGene ID: Hs.33191として登録されている。
VNN1 (Vanin 1)遺伝子の塩基配列は、RefSeq Accession No.NM_004666 (配列番号42)として登録されており、また、アミノ酸配列についてもRefSeq Accession No.NP_004657 (配列番号43)として登録されている。また、VNN1は、UniGene ID: Hs.12114として登録されている。
本発明においては、上記遺伝子には、前述するようなデータベースに登録されている塩基配列を有するもの以外であっても、その縮重物及び変異体も含まれ、縮重物及び変異体としては上記アミノ酸配列からなるタンパク質と同等の生物学的活性を有するタンパク質をコードするものが望ましい。同等の生物学的活性を有するタンパク質としては、例えば、他の生物由来のタンパク質が挙げられる。
変異体としては、例えば、(a)前述するようなデータベースに登録されているアミノ酸配列において、1又は2個以上、例えば1〜50個、1〜25個、1〜12個、1〜9個、1〜5個のアミノ酸が置換、欠失又は付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする遺伝子、(b)前述するようなデータベースに登録されている塩基配列と70%以上、80%以上、90%以上、95%以上の同一性を有する塩基配列からなる遺伝子などが挙げられる。
塩基配列の同一性は、市販の又は電気通信回線(インターネット)を通じて利用可能な解析ツールを用いて算出することができる。塩基配列の同一性(%)は、当該分野で慣用のプログラム(例えば、BLAST、FASTA等)を初期設定で用いて決定することができる。
卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定方法
本発明の被験対象における卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法は、該被験対象から採取された生体試料における、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを指標とすることを特徴とする。
上記遺伝子としては、好ましくはDNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子であり、より好ましくはEEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子である。
なお、本発明の方法において、上記の遺伝子に加えて上記以外の遺伝子の発現レベルを利用することを排除するものではなく、上記以外の遺伝子の発現レベルをPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定に利用することができる。
本発明における被験対象は、卵巣癌に罹患している哺乳動物(ヒト、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウマ、ウシ等)であり、好ましくはヒト、特にヒトの女性である。生体試料は、被験対象から単離された細胞、組織(バイオプシー試料、手術により摘出された検体、組織標本など)、体液(血液、血漿、血清、リンパ液、唾液、尿、髄液など)、便等であり、好ましくは腫瘍の細胞又は組織、特に卵巣癌の細胞又は組織である。
本発明において、卵巣癌の種類は特に限定されず、粘液性腺癌、明細胞腺癌、類内膜腺癌、漿液性腺癌等のいずれの組織型であっても適用することができる。
PD-1経路阻害薬としては、PD-1経路を阻害することが可能な薬剤であれば特に制限なく使用することができる。本発明におけるPD-1経路阻害薬としては、特にヒトに対して使用されるものが望ましい。PD-1経路阻害薬は、PD-1経路を阻害することで、がん細胞に対する免疫抑制を阻害することができ、がん細胞に対する免疫応答を増強できると考えられる。
PD-1経路阻害薬としては、PD-L1及び/又はPD-L2のPD-1に対する結合を阻害する薬剤を挙げることができる。そのような薬剤としては、例えば、PD-L1、PD-L2又はPD-1に結合する化合物(例えば、抗体)を挙げることができる。本発明におけるPD-1経路阻害薬としては、好ましくは抗PD-1抗体である。そのような抗PD-1抗体としては、ニボルマブ及びペンブロリズマブが知られている。抗体はモノクローナル抗体及びポリクローナル抗体のいずれでもよく、またヒト化されたキメラ抗体であってもよい。抗体のアイソタイプは、IgG (IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgM、IgA、IgDなどが存在するが、制限無くいずれのものであってもよい。抗体はまた抗体断片であってもよく、そのような抗体断片としてはFab、Fab'、F(ab')2、Fv、scFv等が挙げられる。
遺伝子の発現レベルを検出する方法としては、上記遺伝子のmRNA、又は当該遺伝子にコードされるタンパク質を検出することにより行うことが挙げられる。生体試料中からのmRNA又はタンパク質の抽出は常法に従い行うことができる。
mRNAを検出する方法としては、mRNAを定量できる方法であれば特に限定されず使用することができる。当該検出方法としては、例えば、DNAチップ(又はマイクロアレイ)法、realtime PCR法、ノーザンブロット法等が挙げられる。ここでのmRNAを検出する方法は、mRNAに対応するcDNAを検出することも含む。
タンパク質を検出する方法としては、タンパク質を定量できる方法であれば特に限定されず使用することができる。当該検出方法としては、例えば、免疫組織染色、免疫細胞染色、フローサイトメトリー、プロテインチップ、ELISA法、ウェスタンブロッティング法による解析法等が挙げられる。
本発明の方法では、上記遺伝子の発現レベルを指標として、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有するか否かを判定する。この場合、例えば、上記遺伝子の発現レベルが、予め設定されたカットオフ値より高い場合、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する。上記のカットオフ値は、当業者が適宜設定することができるものであり、例えば、PD-1経路阻害薬に対する感受性を有しない卵巣癌細胞又は組織の上記遺伝子の発現レベルの平均値又は中央値と比較して有意に高い値とすることができる。また、上記のカットオフ値は過去に得られたデータから標準化されたものを使用することができる。
また、本発明において、上記遺伝子の発現レベルが、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有しない被験対象における生体試料の発現レベルと比較して、好ましくは10%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは100%以上、特に好ましくは200%以上上昇していた場合に、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定を行うことができる。
なお、上記遺伝子の内の1種の遺伝子において前述するような発現レベルの上昇が見られた場合に、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有するとの判定を行ってもよいが、2種以上の遺伝子において前述するような発現レベルが上昇していることが望ましい。
また、本発明において、上記遺伝子の複数種のセットの発現プロファイルが、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有する際の特徴を含んでいる場合にも、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定することができる。
この場合、例えば、遺伝子セットの発現レベルをスコア化し、当該スコアが予め設定されたカットオフ値より高い場合、被験対象の卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する。このように、遺伝子セットの発現レベルをスコア化する手法は周知であり、例えば、ssGSEA (single sample gene set enrichment analysis)法が知られている。上記のカットオフ値は、当業者が適宜設定することができるものであり、例えば、PD-1経路阻害薬に対する感受性を有しない卵巣癌細胞又は組織の発現レベルから得られるスコアの平均値又は中央値と比較して有意に高い値とすることができる。また、上記のカットオフ値は過去に得られたデータから標準化されたものを使用することができる。
本発明において、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定された場合、卵巣癌がPD-1経路阻害薬による治療効果が高いと予測される。すなわち、本発明の感受性の判定方法は、治療効果を予測する方法との意味をも包含するものである。本発明において感受性が高いと判定された場合に予想される治療効果は、完全奏功(CR)、部分奏功(PR)及び不変(SD)のいずれであってもよいが、好ましくは完全奏功(CR)である。
本発明において、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定された場合は、卵巣癌に対する治療効果が高いと考えられるため、被験対象に対してPD-1経路阻害薬を投与することにより卵巣癌の治療が行われることが望ましい。
PD-1経路阻害薬の投与方法は特に限定されず、例えば、動脈内投与、静脈内投与、口腔内投与、直腸投与、経腸投与、経皮投与、経口投与などにより行うことができる。
PD-1経路阻害薬は、有効成分をそのまま使用するか、又は医薬品において許容される無毒性の担体、希釈剤若しくは賦形剤とともに、タブレット(素錠、糖衣錠、発泡錠、フィルムコート錠、チュアブル錠、トローチ剤などを含む)、カプセル剤、丸剤、粉末剤(散剤)、細粒剤、顆粒剤、液剤、懸濁液、乳濁液、シロップ、ペースト、注射剤(使用時に、蒸留水又はアミノ酸輸液、電解質輸液等の輸液に配合して液剤として調製する場合を含む)などの形態に調製して使用される。
被験対象に投与されるPD-1経路阻害薬中の有効成分の含量は、医薬製剤全量中0.0001〜100重量%、好ましくは0.001〜99.9重量%、より好ましくは0.01〜99重量%の範囲から適宜選択することが可能である。
PD-1経路阻害薬の投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状などの種々の条件に応じて適宜決定することができる。
卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用のバイオマーカー
本発明の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用のバイオマーカーは、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子を含むことを特徴とする。
上記遺伝子の発現レベルを指標にすることで、PD-1経路阻害薬に対する感受性を示す卵巣癌であるか否かを判定することができることから、上記遺伝子は卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用のバイオマーカーとなり得る。
なお、卵巣癌、PD-1経路阻害薬、感受性の判定方法等は前述するものと同様である。
卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定用キット
本発明の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用キットは、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含むことを特徴とする。
上記遺伝子に結合する核酸とは、当該遺伝子にハイブリダイズできるポリヌクレオチドのことであり、例えば、DNAチップ(又はマイクロアレイ)法、realtime PCR法、ノーザンブロット法等に使用することでmRNAを検出し、当該遺伝子の発現レベルを検出することができる。
上記タンパク質に結合する抗体又は抗体断片は、当該タンパク質に特異的に結合する抗体が主に意図される。抗体又は抗体断片は、公知の方法に従って取得することが可能であり、抗体はモノクローナル抗体及びポリクローナル抗体のいずれでもよく、またヒト化されたキメラ抗体であってもよい。抗体のアイソタイプは、IgG (IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgM、IgA、IgDなどが存在するが、制限無くいずれのものも使用できる。抗体断片としてはFab、Fab'、F(ab')2、Fv、scFv等が挙げられ、抗体又は抗体断片は蛍光色素等により修飾されていてもよい。当該抗体又は抗体断片は、免疫組織染色、免疫細胞染色、フローサイトメトリー、プロテインチップ、ELISA法、ウェスタンブロッティング法による解析法等に使用することでタンパク質を検出し、当該遺伝子の発現レベルを検出することができる。
本発明において、上記感受性判定用キットを使用して、前述するのと同様な方法で、被験対照の生体試料における上記遺伝子の発現レベルを検出し、当該発現レベルを指標として、卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有するか否かを判定することができる。
また、本発明のキットには、必要により上記以外の物が含まれていてもよい。そのような物としては、例えば、ポジティブコントロール、ネガティブコントロール、本発明のキットを使用した上記遺伝子の検出方法を記載したインストラクションなどが挙げられる。
なお、卵巣癌、PD-1経路阻害薬、感受性の判定方法等は前述するものと同様である。
本発明により、卵巣癌のPD-1経路阻害薬(特に、抗PD-1抗体)に対する感受性に関するバイオマーカーとなる遺伝子の発現レベルを指標にすることで、PD-1経路阻害薬に対する感受性を示す卵巣癌であるか否かを判定することが可能となる。それにより、PD-1経路阻害薬(特に、抗PD-1抗体)に対して有効な患者(著効を示す患者)を効率的に選別することが可能となる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
試験例
<対象>
京都大学医学部附属病院産科婦人科で行われたプラチナ抵抗性再発・進行卵巣癌に対する抗PD-1抗体(nivolumab)を用いた試験を受けた患者20例のうち、倫理委員会の承認のもと患者もしくはその家族に同意を得た後に、下記の網羅的遺伝子発現解析(マイクロアレイ解析)が評価可能であった17例を対象とした。
<発現解析>
上記治験を受けた患者の手術標本(腫瘍部)からRNAをQIAGEN AllPrep DNA/RNA Kit (Cat. No.80234)を用いて抽出した後、SensationPlus Amplification and WT Labeling Kit (Affymetrix社、Part no.902312)を用いてRNAを増幅及び標識化した。次に、標識化されたDNAを用いてGeneChip(登録商標) Human Transcriptome Array 2.0 (Affymetrix社、Part No.902312)による発現解析を行い、GeneChip(登録商標) Scanner 3000 system (Affymetrix社、Part No.00-0218)によりマイクロアレイをスキャンしマイクロアレイデータを取得した。
得られたマイクロアレイデータについてExpression Console ver 1.4.1 (Affymetrix社)によりSignal Space Transformation-Robust multi-array Average (SST-RMA) normalizationを行い、遺伝子レベルで解析を行った。
<統計解析>
統計解析は、階層的クラスター解析(Average linkage)により行った。完全奏功の治療効果を認めた症例とそれ以外の症例(PR+SD+PD)の間で、有意に発現の差を認める遺伝子あるいは遺伝子群を抽出した(完全奏効(CR):2例、部分奏効(PR):1例、不変(SD):4例、増悪(PD):10例)
なお、統計解析は、統計ソフトR3.1.1及びBioconductor ‘SAGx’ packageよりSamrocを用いて、FDR Q value < 0.05を有意差ありと定義して分類した。
<結果>
階層的クラスター解析を行った結果、CRで有意に発現上昇又は低下した遺伝子が497遺伝子あった。階層的クラスター解析の結果は図1に示す。
このCRで有意に発現上昇又は低下した遺伝子群の中で、FDP Q value < 0.0005、p < 1×10-6となり、且つCR 2例がCR以外の全症例の2倍(log2スケールで1)以上の発現上昇を認めた遺伝子として以下の22遺伝子が挙げられた。
Figure 0006831112
上記の22遺伝子の中から、CR 2例において特異的な発現パターンを示すこと、及びその遺伝子の特徴から、13種類の遺伝子(DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1)を抽出した。
さらに上記の22遺伝子の中で、遺伝子変異や細胞増殖に関与する遺伝子であり且つ特に感受性に寄与した遺伝子はEEF1A2、VNN1及びHNF1Bの3種の遺伝子であった(図2〜4)。

Claims (14)

  1. 被験対象から採取された生体試料における、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを測定する工程、並びに
    測定した発現レベル又は測定した複数遺伝子の発現レベルをスコア化したスコアが予め設定されたカットオフ値より高い場合に該被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する工程
    を含む、該被験対象における卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法。
  2. 前記測定する工程において、EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを測定する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記遺伝子の発現レベルの測定を、
    前記遺伝子のmRNA、又は
    前記遺伝子にコードされるタンパク質
    を検出することにより行う、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記カットオフ値が、PD-1経路阻害薬に対する感受性を有しない被験対象の生体試料における発現レベルの2倍以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記判定する工程において、2種以上の遺伝子において測定した発現レベルが前記カットオフ値より高い場合に被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群のうち発現レベルが予め設定されたカットオフ値より高い少なくとも1種の遺伝子卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用のバイオマーカーとしての使用
  8. EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群のうち発現レベルが予め設定されたカットオフ値より高い少なくとも1種の遺伝子の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性の判定用のバイオマーカーとしての使用
  9. 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、請求項7又は8に記載の使用
  10. DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、MMP24、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含む、
    請求項1に記載の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性判定する方法に用いるためのキット。
  11. EEF1A2、HNF1B、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子に結合する核酸、又は該遺伝子にコードされるタンパク質に結合する抗体若しくは抗体断片を含む、
    請求項2に記載の卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法に用いるためのキット。
  12. 前記PD-1経路阻害薬が、抗PD-1抗体である、請求項10又は11に記載のキット。
  13. 被験対象から採取された生体試料における、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも1種の遺伝子の発現レベルを測定する工程、並びに
    測定した発現レベルが予め設定されたカットオフ値より高い場合に該被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する工程
    を含み、前記カットオフ値がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有しない被験対象の生体試料における発現レベルの2倍以上である、該被験対象における卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法。
  14. 被験対象から採取された生体試料における、ATP7B、BAIAP2L2、DNAH5、DUX2、DUX4、DUX4L2、DUX4L4、EEF1A2、EPHA7、HNF1B、IL12RB2、GRAMD3、LOC100422737、MMP24、NHSL1、PTHLH、RHOD、RNF182、SAA2、SLCO4A1、UNC5A、及びVNN1からなる群から選択される少なくとも2種の遺伝子の発現レベルを測定する工程、並びに
    測定した発現レベルが予め設定されたカットオフ値より高い場合に被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する工程
    を含み、前記判定する工程において、2種以上の遺伝子において測定した発現レベルが前記カットオフ値より高い場合に被験対象における卵巣癌がPD-1経路阻害薬に対する感受性を有すると判定する、該被験対象における卵巣癌のPD-1経路阻害薬に対する感受性を判定する方法。
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