図1は本発明に係る基板処理装置の一例である部品実装機を模式的に示す部分平面図である。同図および以下の図では、鉛直方向に平行なZ方向、それぞれ水平方向に平行なX方向およびY方向からなるXYZ直交座標を適宜示す。この部品実装機1は、X方向(基板搬送方向)に所定範囲を有する作業範囲Roに対して基板Bを搬入・搬出する基板搬送装置2を、基台11の上に備える。そして、部品実装機1は、基板搬送装置2によりX方向の上流側から作業範囲Roに搬入した基板Bに対してヘッドユニット3により部品Cを実装し、部品実装を完了した基板Bを基板搬送装置2により作業範囲RoからX方向の下流側へ搬出する。
部品実装機1は、2個のヘッドユニット3それぞれをXY方向に個別に駆動するXY駆動機構4を備える。このXY駆動機構4は、それぞれX方向に平行に延設されてヘッドユニット3をX方向に移動可能に支持する一対のXビーム41、41を有する。各Xビーム41には、X方向に平行に延設されたボールネジ42と、ボールネジ42を回転駆動するXモーター43とが取り付けられている。Xモーター43は、ここの例ではサーボモーターである。そして、ボールネジ42のナットにヘッドユニット3が取り付けられている。さらに、XY駆動機構4は、それぞれY方向に平行に延設された一対のYビーム44、44を有する。各Xビーム41の一端は一方のYビーム44によりY方向に移動可能に支持され、各Xビーム41の他端は他方のYビーム44によりY方向に移動可能に支持される。各Yビーム44には、Xビーム41、41をY方向に駆動するYモーター45が取り付けられている。各Yモーター45は、ここの例ではリニアモーターであり、Xビーム41、41の端に取り付けられた可動子451、451と、Y方向に平行に延設された固定子452とを有する。そして、可動子451と固定子452との間に働く磁力によって可動子451とともにXビーム41がY方向に駆動される。かかるXY駆動機構4によれば、Xモーター43およびYモーター45によって、ヘッドユニット3をXY方向に移動させることができる。
部品供給部5は、基板搬送装置2のY方向の両側のそれぞれに配設されている。部品供給部5では、X方向に並ぶ複数のテープフィーダー51(以下、単に「フィーダー51」と称する)が着脱可能に装着されている。各フィーダー51は集積回路、トランジスター、コンデンサ等の小片状の部品C(チップ部品)を所定間隔おきに収納したテープをY方向に間欠的に送り出すことによって、テープ内の部品Cを部品供給位置に供給する。
ヘッドユニット3は、X方向に平行に配列された複数の実装ヘッド31を有している。各実装ヘッド31はZ方向(鉛直方向)に延びた長尺形状を有し、その下端に係脱可能に取り付けられた吸着ノズルによって部品Cを吸着・保持することが可能となっている。そして、ヘッドユニット3はフィーダー51の上方へ移動して、フィーダー51により供給される部品Cを吸着ノズルで吸着して保持する。それに続いて、ヘッドユニット3は作業範囲Roの基板Bの上方に移動して部品Cの吸着を解除することで、基板Bに部品Cを実装する。
また、部品供給部5と基板搬送装置2との間には、部品認識カメラ6およびノズル保管部7が配置されている。部品認識カメラ6は、部品供給部5において吸着ノズルにより吸着された部品Cを撮像し、部品情報および位置ずれ情報を取得するための画像情報を提供する。この部品撮像は、部品供給部5から基板Bへの移動中にヘッドユニット3が部品認識カメラ6の上方を通過することで実行される。こうして取得された画像を解析することで、吸着された部品CのXY平面における位置ずれ量および回転角度を求めることが可能となっている。また、上記画像情報から部品Cが吸着ノズルに保持されているか否かを確認することも可能となる。
ノズル保管部7は互いに異なる種類の複数の吸着ノズルを保管する機能を有している。部品Cに対応した吸着ノズルを取り付けるように指示された場合、ヘッドユニット3がノズル保管部7の上方まで移動した後に実装ヘッド31が鉛直方向Zに昇降して吸着ノズルを交換する。
図2は本発明に係る基板搬送装置の一例を模式的に示す平面図である。図3および図4は図2の基板搬送装置の部分的構成を模式的に示す正面図である。図5および図6は図2の基板搬送装置の部分的構成を模式的に示す側面図である。図7は図2の基板搬送装置の電気的構成を示すブロック図である。続いては、これらの図を用いて基板搬送装置2について説明する。
基板搬送装置2は、図7に示すように制御部20を備える。制御部20は、例えばCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)で構成されたプロセッサーと、例えばHDD(Hard Disk Drive)で構成された記憶部とを有する。そして、制御部20が基板搬送装置2の各部を制御する機能を一括して担当する。
この基板搬送装置2は、X方向に直列に配列された搬入コンベア21、作業コンベア22および搬出コンベア23を有するコンベア部24を備え、これらのコンベア21、22、23によってX方向に平行な搬送路Pxに沿って基板Bを搬送する。搬入コンベア21は作業範囲RoのX方向の上流側に設けられ、作業コンベア22は作業範囲Roに対して設けられ、搬出コンベア23は作業範囲RoのX方向の下流側に設けられている。
搬入コンベア21は、コンベアハウジング211と、コンベアハウジング211の内側(搬送路Px側)に取り付けられたベルトコンベア212とを有する。これらコンベアハウジング211は搬送路Pxに沿って搬送される基板BのY方向の両端のそれぞれに対して設けられ、基板BのY方向の両端のそれぞれはベルトコンベア212によって支持される。
作業コンベア22は、コンベアハウジング221と、コンベアハウジング221の内側(搬送路Px側)に取り付けられたベルトコンベア222とを有する。これらコンベアハウジング221は搬送路Pxに沿って搬送される基板BのY方向の両端のそれぞれに対して設けられ、基板BのY方向の両端のそれぞれはベルトコンベア222によって支持される。
搬出コンベア23は、コンベアハウジング231と、コンベアハウジング231の内側(搬送路Px側)に取り付けられたベルトコンベア232とを有する。これらコンベアハウジング231は搬送路Pxに沿って搬送される基板BのY方向の両端のそれぞれに対して設けられ、基板BのY方向の両端のそれぞれはベルトコンベア232によって支持される。
そして、制御部20からの指令に応じてコンベア21、22がそれぞれのベルトコンベア212、222をX方向に駆動することで、搬入コンベア21がX方向の上流側から搬入した基板Bを作業コンベア22に受け渡し、作業コンベア22が当該基板Bを作業範囲Ro内に搬入する。また、制御部20からの指令に応じてコンベア22、23がそれぞれのベルトコンベア222、232をX方向に駆動することで、作業範囲Roでの部品実装が完了した基板Bを作業コンベア22が搬出コンベア23に受け渡し、搬出コンベア23が当該基板BをX方向の下流側へ搬出する。
さらに、基板搬送装置2は、作業範囲Roに搬入された基板Bを固定するための基板固定部26を備える。この基板固定部26は、作業範囲RoにおいてX方向に直列に配列された4個のクランプ機構27を、基板BのY方向の両端それぞれに対応して有する。なお、4個のクランプ機構27を区別する際には、図3および図4に示すように、クランプ機構27a、27b、27c、27dと表記する。4個のクランプ機構27は同一の構成を具備するため、ここでは1個のクランプ機構27で代表してその構成を説明する。
クランプ機構27は、クランプシリンダー271と、クランプシリンダー271に取り付けられた基板クランプ273とを有する。クランプシリンダー271のシリンダーボディは、コンベアハウジング221に収容されており、クランプシリンダー271のシリンダーロッド271aがコンベアハウジング221の下面から下方に突出する。そして、コンベアハウジング221に取り付けられたシリンダーポート271bに対するエアーの供給を制御することで、シリンダーロッド271aをZ方向に駆動することができる。
基板クランプ273は、このシリンダーロッド271aに取り付けられている。この基板クランプ273は、コンベアハウジング221の内壁(搬送路Px側の壁)に沿って垂直に延設された平板状の作用部273aと、作用部273aの下端をシリンダーロッド271aに取り付ける取付部273bとを有する。基板クランプ273の作用部273aは、ベルトコンベア222に支持される基板Bに下側から対向する。
そして、シリンダーロッド271aを下降させる(伸張させる)と、基板クランプ273が図3および図5の離間位置Paに位置して、作用部273aの上端が基板Bの下面から離れる。一方、シリンダーロッド271aを上昇させる(収縮させる)と、基板クランプ273が図4および図6の接触位置Pcに位置して、作用部273aの上端が基板Bの下面に接触して、さらに基板Bを上昇させる。また、クランプ機構27では、コンベアハウジング221の上端からY方向の内側(搬送路Px側)に突出したフランジ部材274が設けられており、接触位置Pcに位置する基板クランプ273の作用部273aは、フランジ部材274との間に基板Bを挟み込んで、基板Bを固定する。なお、フランジ部材274は、4個のクランプ機構27a〜27dに対して共通に延設されている。
この基板固定部26は、基板BのY方向の一方側に設けられた4個のクランプ機構27a〜27dと、基板BのY方向の他方側に設けられた4個のクランプ機構27a〜27dとを一対一の対応関係で有する。対応関係にある2個のクランプ機構27、27(例えばクランプ機構27a、27a)は、X方向において同じ位置に配置されており、Y方向から搬送路Pxを挟んで対向する。そして、対応関係にある2個のクランプ機構27は、基板クランプ273を離間位置Paに位置させる動作と、基板クランプ273を接触位置Pcに位置させる動作とを同期して行う。
クランプ機構27a〜27dの駆動は、それぞれのクランプシリンダー271へのエアーの供給を制御するバルブV1〜V3(図7)を制御部20により制御することで実行される。つまり、クランプ機構27aのクランプシリンダー271のシリンダーポート271bにはバルブV1が接続されており、制御部20はバルブV1を開閉することでクランプ機構27aの基板クランプ273を駆動する。クランプ機構27bのクランプシリンダー271のシリンダーポート271bにはバルブV2が接続されており、制御部20はバルブV2を開閉することでクランプ機構27bの基板クランプ273を駆動する。また、クランプ機構27c、27dそれぞれのクランプシリンダー271のシリンダーポート271bにはバルブV3が接続されており、制御部20はバルブV3を開閉することでクランプ機構27c、27dそれぞれの基板クランプ273を駆動する。このように、クランプ機構27aと、クランプ機構27bと、クランプ機構27c、27dとを独立して駆動することが可能となっている。
さらに、基板搬送装置2は、基板Bを検出する3個の基板センサーSb1、Sb2、Sb3を有する。基板センサーSb1は、搬入コンベア21に対して設けられており、Y方向において2個のコンベアハウジング211の間に配置されている。この基板センサーSb1は光学式センサーであり、その上方に到達した基板Bを検出する。したがって、制御部20は、基板センサーSb1の検出結果に基づき、搬入コンベア21が搬送する基板Bの位置を認識することができる。基板センサーSb2、Sb3は作業コンベア22に対して設けられており、基板センサーSb2はY方向において2個のクランプ機構27b、27bの間に配置され、基板センサーSb3はY方向において2個のクランプ機構27d、27dの間に配置されている。基板センサーSb2、Sb3は光学式センサーであり、それぞれの上方に到達した基板Bを検出する。したがって、制御部20は、基板センサーSb2、Sb3の検出結果に基づき、作業コンベア22が搬送する基板Bの位置を認識することができる。
基板センサーSb1は後述するように、基板Bを待機させる位置を制御するために用いられる。一方、基板センサーSb2、Sb3は、部品実装の対象となる基板Bを作業範囲Ro内に停止させる位置を制御するために用いられる。つまり、制御部20は、作業コンベア22により搬送される基板Bの下流端が基板センサーSb3により検出されてから所定時間後に基板Bを停止させる。これによって、基板Bの下流端が作業範囲Roの下流端に位置した状態で、基板Bが停止する。また、順次搬入される基板Bの長さがX方向において作業範囲Roの長さの半分未満である場合は、さらに1枚の基板Bが作業範囲Roに搬入される。つまり、制御部20は、作業コンベア22により搬送される基板Bの下流端が基板センサーSb2により検出されてから所定時間後に基板Bを停止させる。これによって、基板Bの下流端が作業範囲Roの中央に位置した状態で、基板Bが停止する。こうして、2枚の基板Bを作業範囲Ro内に搬入することができる。
また、基板搬送装置2は、搬入コンベア幅調整機構281、作業コンベア幅調整機構282および搬出コンベア幅調整機構283を備える。搬入コンベア幅調整機構281は、搬入コンベア21の2個のコンベアハウジング211の少なくとも一方をY方向に駆動することで、Y方向において2個のベルトコンベア212の幅を基板Bの幅に応じて調整する。作業コンベア幅調整機構282は、作業コンベア22の2個のコンベアハウジング221の少なくとも一方をY方向に駆動することで、Y方向において2個のベルトコンベア222の幅を基板Bの幅に応じて調整する。搬出コンベア幅調整機構283は、搬出コンベア23の2個のコンベアハウジング231の少なくとも一方をY方向に駆動することで、Y方向において2個のベルトコンベア232の幅を基板Bの幅に応じて調整する。
そして、基板搬送装置2は、複数の基板Bを順番に作業範囲Roに搬入する。具体的には、ヘッドユニット3による部品実装の対象となる対象基板B1が作業範囲Roに搬入される。さらに、対象基板B1の次にヘッドユニット3による部品実装の対象となる後続基板B2(すなわち、対象基板B1よりX方向の上流側の後続基板B2)を待機させる位置が、対象基板B1のX方向の長さに応じて調整される。
図8は図2の基板搬送装置が実行する対象基板の搬送制御の一例を示すフローチャートである。図9は図2の基板搬送装置が実行する後続基板の搬送制御の一例を示すフローチャートである。図10は図8および図9のフローチャートに従って実行される第1動作例である。これら図8および図9のフローチャートは、制御部20の制御により実行される。
図8の対象基板搬送では、ステップS101において、4個のクランプ機構27a〜27dそれぞれの基板クランプ273が離間位置Paに位置決めされて、基板Bの搬送路Pxから下方へ退避する。ステップS102では、基板搬送装置2が対象基板B1の搬送を開始する。そして、X方向において4個のクランプ機構27a〜27dのうち最下流のクランプ機構27dの基板クランプ273の上流端273uより下流側に、対象基板B1の下流端Bdが進入して、対象基板B1がクランプ機構27dの基板クランプ273の全体に対向すると、基板搬送装置2が対象基板B1の搬送を停止する(ステップS103)。かかる対象基板B1の搬送停止は、上述の基板センサーSb3の検出結果に基づき制御される。こうして、図10の「ステップS103」の欄に示すように、X方向において、対象基板B1の下流端Bdが作業範囲Roの下流端に一致した状態で、対象基板B1が停止する。
続いて、制御部20は、X方向において、対象基板B1の基板長さLbが、下流側から数えて2個のクランプ機構27c、27dで固定可能な基板Bの長さL2以下であるかを判断する(ステップS104)。図10に示す第1動作例では、基板長さLbが長さL2より大きい(ステップS104で「NO」)。そのため、制御部20は、ステップS105に進んで、対象基板B1の基板長さLbがX方向において、下流側から数えて3個のクランプ機構27b、27c、27dで固定可能な基板Bの長さL3以下であるかを判断する。図10の第1動作例では、基板長さLbが長さL3より大きい(ステップS105で「NO」)。この場合、制御部20は、4個のクランプ機構27a〜27dの全ての基板クランプ273を離間位置Paから接触位置Pcに移動させる(ステップS106)。これによって、図10の「ステップS106」の欄に示すように、対象基板B1は、4個の基板クランプ273によって固定される。
こうして対象基板B1の作業範囲Roへの搬入が完了すると、図9の待機基板搬送が開始される。ステップS201では、後続基板B2を作業範囲Roに搬入可能であるかが判断される。具体的には、X方向において最上流のクランプ機構27aの基板クランプ273が対象基板B1の固定に用いられていない場合には、搬入可能(YES)と判断される一方、クランプ機構27aの基板クランプ273が対象基板B1の固定に用いられている場合には、搬入不可(NO)と判断される。図10の第1動作例では、搬入不可と判断されて、ステップS202、S203が実行される。つまり、搬入コンベア21は、後続基板B2のX方向の搬送を開始し(ステップS202)、後続基板B2が作業範囲Roに到達する手前で後続基板B2の搬送を停止する(ステップS203)。具体的には、上述の基板センサーSb1が後続基板B2を検出したのに伴って後続基板B2の搬送を停止することで、後続基板B2の停止位置が制御される。これによって、図10の「ステップS203」の欄に示すように、後続基板B2は搬入コンベア21に支持された状態で、作業範囲RoのX方向の上流側で待機する。
図8および図9に図11を併用して、説明を続ける。ここで、図11は図8および図9のフローチャートに従って実行される第2動作を模式的に示す図である。この第2動作例では、第1動作例と比較して対象基板B1の基板長さLbが短い。この第2動作例においても、第1動作例と同様にステップS101〜S103が実行され、対象基板B1は、X方向においてその下流端Bdが作業範囲Roの下流端に一致した状態で停止する。ただし、図11の「ステップS103」の欄に示すように、この対象基板B1は、X方向において、下流側から数えて3個のクランプ機構27b、27c、27dの基板クランプ273に対向する一方、最上流のクランプ機構27aの基板クランプ273には対向しない。
ステップS104では、制御部20は、X方向において、対象基板B1の基板長さLbが、下流側から数えて2個のクランプ機構27c、27dで固定可能な基板Bの長さL2以下であるかを判断する。図11に示す第2動作例では、基板長さLbが長さL2より大きい(ステップS104で「NO」)。そのため、制御部20は、ステップS105に進んで、対象基板B1の基板長さLbがX方向において、下流側から数えて3個のクランプ機構27b、27c、27dで固定可能な基板Bの長さL3以下であるかを判断する。図11の第2動作例では、基板長さLbが長さL3以下である(ステップS105で「YES」)。この場合、制御部20は、3個のクランプ機構27b〜27dの基板クランプ273を離間位置Paから接触位置Pcに移動させる(ステップS107)。これによって、図11の「ステップS107」の欄に示すように、対象基板B1は、3個の基板クランプ273によって固定される。
こうして対象基板B1の作業範囲Roへの搬入が完了すると、図9の待機基板搬送が開始される。ステップS201では、後続基板B2を作業範囲Roに搬入可能であるかが判断される。ここの例では、X方向において最上流のクランプ機構27aの基板クランプ273が対象基板B1の固定に用いられていないため、搬入可能(YES)と判断されて、ステップS204に進む。ステップS204では、基板搬送装置2が後続基板B2のX方向への搬送を開始する。そして、基板センサーSb1が後続基板B2を検出してから(ステップS205で「YES」)、基板搬送装置2は後続基板B2を所定距離さらに搬送する(ステップS206)。つまり、搬入コンベア21が後続基板B2を作業コンベア22に受け渡し、作業コンベア22が当該後続基板B2をさらにX方向を搬送する。こうして基板搬送装置2は、作業範囲Roに進入した後続基板B2をX方向にさらに進行させてから後続基板B2を停止させる(ステップS207)。これによって、図11の「ステップS207」の欄に示すように、基板搬送装置2は、X方向において後続基板B2の下流端Bdを1番目のクランプ機構27aの基板クランプ273の上流端273uと2番目のクランプ機構27bの基板クランプ273の上流端273uとの間に進入させつつ、搬入コンベア21と作業コンベア22とにより後続基板B2を支持する。
ちなみに、上述の第1動作例および第2動作例では、いずれもステップS104で「NO」と判断される場合を示した。しかしながら、対象基板B1の基板長さLbが長さL2以下である場合には、ステップS104で「YES」と判断されて、制御部20は、2個のクランプ機構27c、27dの基板クランプ273を離間位置Paから接触位置Pcに移動させる(ステップS108)。これによって、対象基板B1は2個の基板クランプ273によって固定される。続いて、第2動作例と同様にステップS201、S204〜S207が実行され、後続基板B2が搬入コンベア21と作業コンベア22とにより支持される。
以上のように本実施形態では、作業範囲RoよりX方向の上流側に設けられた搬入コンベア21と、作業範囲Roに対して設けられた作業コンベア22と、作業範囲RoよりX方向の下流側に設けられた搬出コンベア23とにより、基板BをX方向に搬送する。また、作業範囲Ro内では、4個の基板クランプ273がX方向に並んで設けられている。各基板クランプ273は、基板Bに接触する接触位置Pcと基板Bから離間する離間位置Paとの間で移動可能であり、4個の基板クランプ273のうち基板Bに対向する基板クランプ273が接触位置Pcに位置して基板Bに接触することで、基板Bを固定する。これによって、作業範囲Roに搬入された基板Bをしっかりと支持して、実装ヘッド31による基板Bへの作業(部品実装)を確実に行うことができる。
また、本実施形態では、X方向において上流側から数えて1番目の基板クランプ273(すなわち、4個の基板クランプ273のうち最上流の基板クランプ273)より下流側の3個の基板クランプ273により対象基板B1を固定できる場合には、ステップS107、S108、S204〜S207で構成されるモード(特定支持モード)を実行する。この特定支持モードでは、X方向において1番目の基板クランプ273(クランプ機構27aの基板クランプ273)より下流側の基板クランプ273へ対象基板B1を搬送して対象基板B1に対向する基板クランプ273により対象基板B1を固定する(ステップS107、S108)。具体的には、ステップS107を実行する場合には、対象基板B1に対向する3個の基板クランプ273(クランプ機構27b〜27dの基板クランプ273)が対象基板B1を固定し、ステップS108を実行する場合には、対象基板B1に対向する2個の基板クランプ273(クランプ機構27c、27dの基板クランプ273)が対象基板B1を固定する。これによって、実装ヘッド31による対象基板B1への作業(部品実装)を確実に行うことができる。さらに、特定支持モードでは、1番目の基板クランプ273を離間位置Paに位置させた状態で、X方向において後続基板B2の下流端を1番目の基板クランプ273の上流端273uと2番目の基板クランプ273の上流端273uとの間に進入させつつ搬入コンベア21と作業コンベア22とにより後続基板B2を支持する(ステップS204〜S207)。つまり、後続基板B2を作業範囲Roに部分的に進入させた状態で待機させる。したがって、対象基板B1への作業が完了して対象基板B1を作業範囲Roから搬出するのに伴って、後続基板B2の全体を作業範囲Roに速やかに搬入することができる。こうして、作業範囲Roへの基板Bの搬入の迅速化が実現可能となっている。その結果、部品実装済みの基板Bを効率的に生産することも可能となっている。
例えば図11の第2動作例では、対象基板B1への部品実装が完了すると、クランプ機構27b〜27dの基板クランプ273を離間位置Paに移動させて、対象基板B1を作業コンベア22のベルトコンベア222に載置する。続いて、作業コンベア22が対象基板B1を搬出コンベア23に受け渡して、搬出コンベア23が当該対象基板B1を搬出するとともに、作業コンベア22が搬入コンベア21から受け取った後続基板B2の全体を、上述の対象基板B1の搬入と同様にして作業範囲Roに搬入する。こうして、X方向において、後続基板B2は、その下流端が作業範囲Roの下流端に一致した状態で停止する。この際、後続基板B2の搬送開始前に既に後続基板B2の一部が作業範囲Roに進入しているため、作業範囲Roへの後続基板B2の搬入に要する後続基板B2の搬送距離が抑えられ、作業範囲Roへの後続基板B2の搬入を迅速に行える。
また、特定支持モードでは、X方向において、対象基板B1の下流端Bdを4個の基板クランプ273のうち最下流の基板クランプ273の上流端273uよりも下流側へ搬送して、対象基板B1を固定する。このように対象基板B1を最下流の基板クランプ273(クランプ機構27dの基板クランプ273)に対向する範囲にまで搬入しておくことで、作業が完了した対象基板B1を速やかに作業範囲Roから搬出しつつ、後続基板B2の全体を作業範囲Roに速やかに搬入することができる。
また、基板固定部26は、基板Bを基板クランプ273により作業コンベア22から離間させた状態で対象基板B1を基板クランプ273により固定する。かかる構成では、対象基板B1の固定後においても作業コンベア22による後続基板B2の搬送を実行でき、後続基板B2の搬送動作の自由度が向上する。そこで、本実施形態の特定支持モードでは、基板固定部26が対象基板B1を基板クランプ273により固定した後に、作業コンベア22による後続基板B2の搬送を実行して、搬送動作の自由度を活用している。
また、基板Bの位置を検出する基板センサーSb1が設けられている。そして、制御部20は、1番目の基板クランプ273の上流端273uと2番目の基板クランプ273の上流端273uとの間において後続基板B2の下流端273dを停止させる位置を、基板センサーSb1が後続基板B2の位置を検出した結果に基づき実行する。かかる構成では、基板センサーSb1による検出結果に基づき、対象基板B1を停止させる位置を的確に制御することができる。
このように本実施形態では、部品実装機1が本発明の「基板処理装置」の一例に相当し、実装ヘッド31が本発明の「作業ヘッド」および「実装ヘッド」の一例に相当し、基板搬送装置2が本発明の「基板搬送装置」の一例に相当し、コンベア部24が本発明の「コンベア部」の一例に相当し、搬入コンベア21が本発明の「第1コンベア」の一例に相当し、作業コンベア22が本発明の「第2コンベア」の一例に相当し、搬出コンベア23が本発明の「第3コンベア」の一例に相当し、基板固定部26が本発明の「基板固定部」の一例に相当し、基板クランプ273が本発明の「固定部材」の一例に相当し、離間位置Paが本発明の「離間位置」の一例に相当し、接触位置Pcが本発明の「接触位置」の一例に相当し、制御部20が本発明の「制御部」の一例に相当し、ステップS107、S108、S204〜S207が本発明の「特定支持モード」の一例に相当し、クランプ機構27a〜27dの基板クランプ273が本発明の「Nt個の固定部材」の一例に相当し(Nt=4)、クランプ機構27aの基板クランプ273が本発明の「Nu個の固定部材」および「Nu番目の固定部材」の一例に相当し(Nu=1)、クランプ機構27bの基板クランプ273が本発明の「(Nu+1)番目の固定部材」の一例に相当し、基板センサーSb1が本発明の「検出器」の一例に相当し、基板Bが本発明の「基板」の一例に相当し、対象基板B1が本発明の「先行基板」の一例に相当し、後続基板B2が本発明の「後続基板」の一例に相当し、X方向が本発明の「搬送方向」の一例に相当し、作業範囲Roが本発明の「作業範囲」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態では、Nu=1の場合が例示されていた。しかしながら、Nuの具体的値はこれに限られない。そこで、図12に示すように基板搬送装置2を構成しても良い。ここで、図12は図8および図9のフローチャートに従って実行される第3動作を模式的に示す図である。第3動作例では、Nuは2であり、対象基板B1の基板長さLbは長さL2以下である。
かかる第3動作例では、対象基板B1が作業範囲Roに搬入されると(ステップS103)、制御部20は、2個のクランプ機構27c、27dの基板クランプ273を離間位置Paから接触位置Pcに移動させる(ステップS108)。これによって、図12の「ステップS108」の欄に示すように、対象基板B1は、2個の基板クランプ273によって固定される。
こうして対象基板B1の作業範囲Roへの搬入が完了すると、図9の待機基板搬送が開始される。つまり、ステップS204で後続基板B2の搬送が開始され、基板センサーSb1が後続基板B2を検出してから(ステップS205で「YES」)、基板搬送装置2は後続基板B2を所定距離さらに搬送する(ステップS206)。こうして基板搬送装置2は、作業範囲Roに進入した後続基板B2をX方向にさらに進行させてから後続基板B2を停止させる(ステップS207)。なお、この第3動作例では、ステップS206での後続基板B2の搬送距離が第2動作例より長く設定されている。これによって、図12の「ステップS207」の欄に示すように、基板搬送装置2は、X方向において後続基板B2の下流端Bdを2番目のクランプ機構27bの基板クランプ273の上流端273uと3番目のクランプ機構27cの基板クランプ273の上流端273uとの間に進入させつつ、搬入コンベア21と作業コンベア22とにより後続基板B2を支持する。
このように第3動作例においても、後続基板B2を作業範囲Roに部分的に進入させた状態で待機させる。したがって、対象基板B1への作業が完了して対象基板B1を作業範囲Roから搬出するのに伴って、後続基板B2の全体を作業範囲Roに速やかに搬入することができる。こうして、作業範囲Roへの基板Bの搬入の迅速化が実現可能となっている。その結果、実装基板を効率的に生産することも可能となっている。
また、第2動作例のように後続基板B2を1番目の基板クランプ273まで進入させる制御と、第3動作例のように後続基板B2を2番目の基板クランプ273まで進入させる制御とを、ステップS104、S105の判断結果に応じて切り換えても良い。つまり、ステップS104で「NO」と判断され、ステップS105で「YES」と判断された場合には、下流側の3個の基板クランプ273が対象基板B1の固定に用いられているため、第2動作例を実行する。一方、ステップS104で「YES」と判断された場合は、下流側の2個の基板クランプ273が対象基板B1の固定に用いられるため、第3動作例を実行する。換言すれば、4個の基板クランプ273のうち、上流側から数えて、対象基板B1の固定に用いられない基板クランプ273の個数に応じて、後続基板B2を作業範囲Roに進入させる距離を変えれば良い。さらに具体的に言うと、上流側から数えて、対象基板B1の固定に用いられない基板クランプ273の個数の増大に応じて、後続基板B2を作業範囲Roに進入させる距離を長くする。
また、上述の例では、対象基板B1と後続基板B2とがY方向(幅方向)に同じ幅を有するとの前提で説明を行った。しかしながら、これらの幅が異なる場合も想定される。このように対象基板B1と後続基板B2とのY方向の幅が異なる場合には、制御部20は、ステップS201で、後続基板B2の作業範囲Roへの搬入を不可と判断し、ステップS204〜S207の実行を禁止する一方、ステップS202、S203を実行すればよい。これによって、幅の異なる対象基板B1と後続基板B2とが同時に作業コンベア22へ搬入されるのを防止することができる。
また、基板クランプ273に関する具体的な構成も適宜変更が可能である。つまり、基板クランプ273の個数(Nt)は4に限られず、2以上であれば良い。また、各基板クランプ273がX方向に同一の長さを有する必要も無い。
また、上述の4個の基板クランプ273のそれぞれを個別に駆動できるように構成しても良いし、2〜4番目の基板クランプ273は一括で駆動する一方、1番目の基板クランプ273を2〜4番目の基板クランプ273と個別で駆動するように構成しても良い。
また、作業範囲Roへの対象基板B1の搬入態様は上記の例に限られない。したがって、X方向において、対象基板B1の下流端が作業範囲Roの下流端より上流側に位置する状態で、対象基板B1の搬送を停止しても良い。
また、基板センサーSb1についても種々の変更が可能である。例えば、基板センサーSb1を配置する位置を変更してもよい。
また、上述の基板搬送装置2を搭載可能な基板処理装置は、部品実装機1に限られない。したがって、基板B上の半田等の外観を検査する外観検査装置に上述の基板搬送装置2を搭載することもできる。