JP6837820B2 - 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
前記グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において2〜10重量%であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下である、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下、「本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子」と称することがある。)に関する。
前記加圧冷却水が、温度(A)30〜80℃、水圧(B)0.5〜1.4MPaであり、かつ、前記温度(A)および水圧(B)が(式1)と(式2)を満たす、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法(以下、「本発明の製法」と称することがある。)に関する。
(式1)気泡数≦0.2653×(A×B)2−47.229×(A×B)+2200
(式2)気泡数≦700。
前記加圧冷却水が温度(A)30〜80℃、水圧(B)0.5〜1.4MPaであり、前記樹脂溶融物温度(C)140℃〜210℃であり、かつ、前記温度(A)、水圧(B)および樹脂溶融物温度(C)が(式3)、(式4)、(式5)とを満たす、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法、(以下、「本発明の製法」と称することがある。)に関する。
(式3)気泡数≦10−5×(A×B×C)2−0.2952(A×B×C)+2250
(式4)気泡数≦700
(式5)2000≦A×B×C≦14500
本発明の製法において、上記グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において2〜10重量%であり、上記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下であることが好ましい。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、グラファイトを含む発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であって、ポリスチレン系樹脂粒子中にグラファイトおよび発泡剤を含有させたものである。本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下であることにより、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を高倍率で発泡しても、得られる予備発泡粒子の予備発泡直後の収縮が抑制され、高発泡倍率および高断熱性を両立したポリスチレン系樹脂発泡成形体を得ることができる。予備発泡直後の収縮抑制と熱伝導率の観点から、前記気泡数は、20〜450であることが好ましく、30〜400がより好ましい。本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は無機物質たるグラファイトを含むことによって、気泡数の調整が可能となる。無機物質が含有されていなければ、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を作製する際に生じる気泡が形成されにくくなり、気泡数が小さくなることでセルの肥大化による熱伝導率の悪化が生じる場合があるのに対して、本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の場合は、気泡数を上記範囲に制御することにより、セルの肥大化が抑止されて熱伝導率が維持されつつ、かつ、予備発泡直後の収縮も抑制することができる。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に用いられるポリスチレン系樹脂組成物は、基材樹脂としてポリスチレン系樹脂を含む。ポリスチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体(ポリスチレンホモポリマー)のみならず、本発明の効果を損なわない範囲で、スチレンと共重合可能な他の単量体又はその誘導体とスチレンとの共重合体であっても良い。これらは一種のみであってもよいし、2種以上を組みあせて使用してもよい。ただし、後述する臭素化ポリスチレン・ブタジエン共重合体は除く。
本発明においては、輻射伝熱抑制剤としてグラファイトを発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に添加することにより、高い断熱性を有するポリスチレン系樹脂発泡成形体が得られる。輻射伝熱抑制剤とは、近赤外又は赤外領域(例えば、800〜3000nm程度の波長域)の光を反射、散乱又は吸収する特性を有する物質をいう。
本発明で用いられる発泡剤は、特に限定されないが、炭素数4〜5の炭化水素が好ましい。発泡剤の炭素数が4以上であると揮発性が高くならず、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子から発泡剤が逸散しにくくなるため十分な発泡力が得られやすい。また、炭素数が5以下であると高発泡化がし易い。炭素数4〜5の炭化水素としては、例えばノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、又はシクロペンタン等の炭化水素が挙げられる。これらの中でも、樹脂に対する溶解性や発泡性の観点から、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルブタンおよびイソブタンの群から選ばれる少なくとも一種が好ましく、ノルマルペンタンおよび/またはイソペンタンがより好ましい。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、発泡性と難燃性の観点からノルマルペンタンおよびイソペンタンを併用することがさらに好ましく、その重量比率が90/10〜60/40であることが好ましい。ノルマルペンタン/イソペンタンの重量比率においてノルマルペンタンが90重量%以下であれば、発泡性が十分であり、60重量%以上であれば、予備発泡の後に成形したポリスチレン系樹脂発泡成形体中に残存するノルマルペンタンおよび/またはイソペンタンの量が少なく、難燃性が十分である。
本発明で用いることができる難燃剤としては、特に限定されず、従来からポリスチレン系樹脂発泡成形体に用いられる公知の難燃剤をいずれも使用できるが、その中でも、難燃性付与効果が高い臭素系難燃剤が好ましい。本発明で用いることができる臭素系難燃剤としては、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル))、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル))等の臭素化ビスフェノール系化合物、臭素化スチレン・ブタジエンブロック共重合体、臭素化ランダムスチレン・ブタジエン共重合体、臭素化スチレン・ブタジエングラフト共重合体等の臭素化ブタジエン・ビニル芳香族炭化水素共重合体(例えば、特表2009−516019号公報に開示されている)、テトラブロモシクロオクタン等が挙げられる。これら臭素系難燃剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子においては、さらに、熱安定剤を併用することによって、製造工程における難燃剤の分解による難燃性の悪化及び発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の劣化を抑制することができる。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子のポリスチレン系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ラジカル発生剤、加工助剤、耐光性安定剤、造核剤、発泡助剤、帯電防止剤、顔料等の着色剤よりなる群から選ばれる1種以上のその他添加剤を含有していてもよい。ラジカル発生剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、又はポリ−1,4−イソプロピルベンゼン等が挙げられる。加工助剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン等が挙げられる。耐光性安定剤としては、前述したヒンダードアミン類、リン系安定剤、エポキシ化合物の他、フェノール系抗酸化剤、窒素系安定剤、イオウ系安定剤、ベンゾトリアゾール類等が挙げられる。造核剤としては、シリカ、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、タルク等の無機化合物、メタクリル酸メチル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等の高分子化合物、ポリエチレンワックス等のオレフィン系ワックス、メチレンビスステアリルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、ヘキサメチレンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイド等の脂肪酸ビスアマイド等が挙げられる。発泡助剤としては、大気圧下での沸点が200℃以下である溶剤を望ましく使用でき、例えば、スチレン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル等が挙げられる。なお、帯電防止剤及び着色剤としては、各種樹脂組成物に用いられるものを特に限定なく使用できる。これらの他の添加剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、公知の溶融混練法で得られることができ、具体的には、ポリスチレン系樹脂、グラファイトおよび発泡剤を押出機で溶融混練し(溶融混練工程)、溶融混練物を押出機先端に取り付けられた小孔を有するダイスを通じて加圧循環水で満たされたチャンバー内に押出し(押出工程)、押出直後の溶融混練物を回転カッターにより切断すると共に、加圧循環水により冷却固化する(冷却工程)ことにより製造することができる(以下、「本発明の製法」と称することがある。)
本発明の製法においては、ポリスチレン系樹脂と各種成分との分散性の観点から、予め、二軸の攪拌機を備えた(例えばバンバリーミキサー等)混練装置を用いてポリスチレン系樹脂と各種成分とを荷重をかけて混練して混練物を作製し、得られた混練物とポリスチレン系樹脂とを押出機に投入して溶融混練した後、粒子状に切断することが好ましい。
(式1)気泡数≦0.2653×(A×B)2−47.229×(A×B)+2200
(式2)気泡数≦700。
(式3)気泡数≦10−5×(A×B×C)2−0.2952(A×B×C)+2250
(式4)気泡数≦700
(式5)2000≦A×B×C≦14500。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、特に限定されないが、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を所定の発泡倍率に発泡させて予備発泡粒子とし、この予備発泡粒子を用いて成形を行なう予備発泡法により、ポリスチレン系樹脂発泡成形体を製造することができる。
予備発泡工程は、予備発泡機を用い、従来の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の予備発泡と同様にして実施できる。
成形工程では、上述の予備発泡工程で得られた予備発泡粒子を用いる以外は、従来の発泡成形法と同様にして、ポリスチレン系樹脂発泡成形体を得ることができる。
予備発泡粒子を成形機に取り付けた型内成形用金型内に充填して、水蒸気を導入して型内発泡させた後、金型に水を噴霧して冷却させることにより、ポリスチレン系樹脂発泡成形体を得られる。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡成形体は、例えば、建築用断熱材、農水産箱、浴室用断熱材及び貯湯タンク断熱材のような各種用途に使用できる。
住宅等の断熱材は10年以上使用されるため、長期間経過後の断熱性維持が重要な課題となっている。本発明で得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体は従来のポリスチレン系樹脂発泡成形体と比較して高倍率であり、かつ長期間経過後の熱伝導率を低くすることができるため、使用する樹脂量を削減でき、軽量化ができるため床、壁、屋根等に用いられる建築用断熱材として好適に使用することができる。
本発明で得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体は従来のポリスチレン系樹脂発泡成形体と比較して高倍率であり、かつ長期間経過後の熱伝導率を低くすることができるため、使用する樹脂量を削減でき、軽量化ができるため魚等の水産物を輸送する箱や野菜等の農産物を輸送する箱に好適に使用することができる。高い断熱性を持つ農水産箱であれば鮮魚を輸送する時の氷量を低減でき、夏場においても野菜等の鮮度を良好に保つことができる。
近年、風呂の湯温低下を防ぐために浴室の壁、天井、床さらに浴槽に断熱材が使用されることがある。本発明で得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体は従来のポリスチレン系樹脂発泡成形体と比較して高倍率であり、かつ長期間経過後の熱伝導率を低くすることができるため、使用する樹脂量を削減でき、軽量化ができるため浴室用断熱材に好適に使用できる。
エコキュート(商標名)等の貯湯タンクには湯温低下を防ぐために断熱材が使用されている。本発明で得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体は従来のポリスチレン系樹脂発泡成形体と比較して高倍率であり、かつ長期間経過後の熱伝導率を低くすることができるため、使用する樹脂量を削減でき、軽量化ができるため貯湯タンク用断熱材に好適に使用できる。
(1)観察条件
装置:キーエンス社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−5000 D−500
観察倍率:500倍
(2)測定条件
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面で割断した断面をキーエンス社製の走査型電子顕微鏡を用いて、観察倍率500倍で写真を撮影する。その断面の中心点から半径300μmの範囲内において、200μm×200μm四方の範囲を重ならないように5箇所選定し、気泡数をカウントする。その5箇所の平均値から単位平方ミリメートル当たりの気泡数を算出する。この際、気泡としてカウントするのは、球状や楕円状を有しており、かつ直径が10μm以上のものとする。
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を測定試料としてW(kg)採取し、この測定試料をエタノールが入ったメスシリンダー内に自然落下させ、その質量(kg)と体積(m3)を測定し、以下の式に基づき、真密度を測定した。
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を測定試料としてW(kg)採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させた後にメスシリンダーをたたき試料の見掛け体積V(m3)を一定とし、その質量(kg)と体積(m3)を測定し、以下の式に基づき、かさ密度を測定した。
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子および予備発泡粒子を各々測定試料としてW(g)採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させた後にメスシリンダーをたたき試料の見掛け体積V(cm3)を一定とし、その質量(g)と体積(cm3)を測定し、以下の式に基づき、かさ倍率を測定した。
予備発泡粒子において、予備発泡機から予備発泡粒子が排出された後5〜10分以内に測定したかさ倍率を予備発泡後に収縮が生じた予備発泡粒子のかさ倍率と定義する。
(1)観察条件
装置:キーエンス社製 DIGITAL MICROSCOPE VHX−900
観察倍率:100倍
(2)測定条件
予備発泡粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面でカミソリを用いて切断し、その断面をキーエンス社製 DIGITAL MICROSCOPEを用いて、観察倍率100倍で写真を撮影する。その断面の中心点から半径1000μmの範囲内において1500μm×1500μm四方の範囲内に存在するセル数をカウントする。そのセル数を用い、以下の式に基づき、平均セル径を算出した。
平均セル径(μm)=2×[1500μm×1500μm/(セル数×円周率)]0.5
ポリスチレン系樹脂発泡成形体をカミソリで切削し、予備発泡粒子と同様の装置、観察倍率および平均セル径計算式を用いて平均セル径を算出した。
一般的に熱伝導率の測定平均温度が大きい方が熱伝導率の値は大きくなることが知られており、断熱性を比較するためには測定平均温度を定める必要がある。本明細書では発泡プラスチック保温材の規格であるJIS A9511:2006Rで定められた23℃を基準に採用している。
ポリスチレン系樹脂発泡成形体から、長さ300mm×幅300mm×厚さ25mmのサンプルを切り出した。サンプルの重量(g)を測定すると共に、ノギスを用いて、縦寸法、横寸法、厚さ寸法を測定した。測定された各寸法からサンプルの体積(cm3)を計算し、下記計算式に従って発泡倍率を算出した。
なお、ポリスチレン系樹脂発泡成形体の発泡倍率「倍」は慣習的に「cm3/g」でも表されている。
以下に、実施例及び比較例で用いた原材料を示す。
(A)スチレンホモポリマー[PSジャパン(株)製、680]
(グラファイト)
(B)グラファイト[(株)丸豊鋳材製作所製、鱗片状黒鉛SGP−40B]
(臭素系難燃剤)
(C)2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン[第一工業製薬(株)製、SR−130、臭素含有量=66重量%]
(D1)テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジルオキシカルボニル)ブタン[(株)ADEKA製 LA−57]
(D2)ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト[(株)ADEKA製 PEP−36]
(E1)ノルマルペンタン[和光純薬工業(株)製、試薬品]
(E2)イソペンタン[和光純薬工業(株)製、試薬品]
(その他添加剤)
(F)エチレンビスステアリン酸アミド[日油(株)製、アルフローH−50S]
(グラファイトマスターバッチ)
(G)バンバリーミキサーに、スチレンホモポリマー(A)49重量%、グラファイト(B)50重量%、エチレンビスステアリン酸アミド(F)1重量%の全重量(A+B+F)が100重量%となる様に原料投入して、5kgf/cm2の荷重をかけた状態で加温冷却を行わずに20分間溶融混練した。この際、樹脂温度を測定したところ180℃であった。ルーダーに供給して先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して吐出250kg/hrで押出されたストランド状の樹脂を30℃の水槽で冷却固化させた後、切断してマスターバッチを得た。マスターバッチ中のグラファイト含有量は50重量%であった。
(H)二軸押出機に、スチレンホモポリマー(A)を供給して溶融混練した後、押出機途中より臭素系難燃剤(C)、安定剤(D1)及び(D2)の混合物を供給して、さらに溶融混練した。ただし、各材料の重量比率は、(A):(C):(D1):(D2)=70:28.5:0.6:0.9、(A)+(C)+(D1)+(D2)=100重量%とした。押出機先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して、吐出300kg/hrで押出されたストランド状の樹脂を20℃の水槽で冷却固化させた後、切断して臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチを得た。このとき押出機の設定温度は170℃で実施した。
[発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の作製]
ポリスチレン系樹脂(A)、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物のマスターバッチ(H)、及びバンバリーミキサーを用いて上述のごとく作製したグラファイトマスターバッチ(G)を、それぞれブレンダーに投入して、10分間ブレンドし、樹脂混合物を得た。各材料の重量比は、(A):(H):(G)=83.65:8.35:8.00、(A)+(H)+(G)=100重量%であった。
得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を、15℃で2週間以上保管した後に発泡性ポリスチレン系樹脂粒子にステアリン酸亜鉛を0.04部ドライブレンドした。前記添加剤を含む発泡性ポリスチレン系樹脂粒子880gを予備発泡機[大開工業株式会社製、BHP−300]に投入し、缶内圧力設定を0.05kg/cm2〜0.15kg/cm2とし、0.10MPaの水蒸気を予備発泡機に導入して発泡させ、予備発泡粒子を得た。
得られた予備発泡粒子を30℃で24時間養生させた後に、発泡スチロール用成形機[ダイセン工業(株)製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型(長さ400mm×幅400mm×厚み50mm)内に充填して、0.06MPaの水蒸気を導入して型内発泡させた後、金型に水を噴霧して冷却した。ポリスチレン系樹脂発泡成形体が金型を押す圧力が0.01MPa(ゲージ圧力)なるまでポリスチレン系樹脂発泡成形体を金型内に保持した後に、ポリスチレン系樹脂発泡成形体取り出して、ポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を65℃、水圧を0.8MPa、カッター回転速度を2900rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を65℃に変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を75℃、水圧を0.8MPa、カッター回転速度を3000rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を75℃、カッター回転速度を3000rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水の、水圧を0.8MPa、カッター回転速度を3000rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を50℃、水圧を0.6MPaに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を65℃、水圧を0.6MPaに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
[ポリスチレン系樹脂粒子の作製]において、加圧循環水中の水温度を75℃、水圧を0.6MPa、カッター回転速度を3000rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理によりポリスチレン系樹脂発泡成形体を作製した。
Claims (9)
- グラファイトを含むポリスチレン系樹脂組成物および発泡剤からなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であって、
前記グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において2〜10重量%であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の真密度が1000〜1060kg/m 3 である、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。 - グラファイトを含むポリスチレン系樹脂組成物および発泡剤からなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であって、
前記グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において2〜10重量%であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子のかさ密度が620〜720kg/m 3 である、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。 - 前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子のかさ密度が620〜720kg/m3である、請求項1に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に含有される発泡剤が、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルブタンおよびイソブタンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記ポリスチレン系樹脂組成物が、難燃剤を前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において0.5〜6重量%含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- グラファイトを含むポリスチレン系樹脂組成物および発泡剤からなるポリスチレン系樹脂溶融物を複数の小孔を有するダイスから加圧冷却水中に押出し、ダイスに接する回転カッターで切断して粒子化する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
前記加圧冷却水が、温度(A)30〜80℃、水圧(B)0.5〜1.4MPaであり、かつ、前記温度(A)および水圧(B)が(式1)と(式2)を満たす、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
(式1)気泡数≦0.2653×(A×B)2−47.229×(A×B)+2200
(式2)気泡数≦700 - グラファイトを含むポリスチレン系樹脂組成物および発泡剤からなるポリスチレン系樹脂溶融物を複数の小孔を有するダイスから加圧冷却水中に押出し、ダイスに接する回転カッターで切断して粒子化する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
前記加圧冷却水が温度(A)30〜80℃、水圧(B)0.5〜1.4MPaであり、前記樹脂溶融物温度(C)140℃〜210℃であり、かつ、前記温度(A)、水圧(B)および樹脂溶融物温度(C)が(式3)、(式4)、(式5)とを満たす、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
(式3)気泡数≦10−5×(A×B×C)2−0.2952(A×B×C)+2250
(式4)気泡数≦700
(式5)2000≦A×B×C≦14500 - 前記グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂組成物100重量%において2〜10重量%であり、
前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中の長軸直径に対する垂直二等分面の中心点から半径300μmの範囲内に存在する気泡数が単位平方ミリメートル当たりで550以下である、請求項6または7に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 前記発泡剤が、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルブタンおよびイソブタンからなる群から選択される少なくも1種である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
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