JP6837889B2 - 歩行車のブレーキ機構 - Google Patents
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Description
本発明は、歩行車のブレーキ機構に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載されているように、高齢者などの歩行を補助する歩行車が知られている。特許文献1に記載された歩行車は、U字状のハンドルと、ハンドルの両端に設けられたグリップと、ハンドルの後方に配置された肘置きと、車輪を制動するブレーキと、一端がブレーキに接続されたブレーキワイヤと、ハンドルの前方に配置されたブレーキバーと、グリップの下方に設けられたブレーキレバーと、を備えている。ブレーキワイヤの他端はブレーキレバーに接続されている。
利用者は、肘置きに肘を置きながら歩行することができ、また、グリップを握りながら歩行することができる。ブレーキバーおよびブレーキレバーのいずれを用いてもブレーキを操作できるよう、ブレーキバーおよびブレーキレバーは互いに連結されている。肘置きに肘を置きながら歩行する場合は、ブレーキバーを後方に引くことによりブレーキをかけることができる。一方、グリップを握りながら歩行する場合は、ブレーキレバーを上方に引くことによりブレーキをかけることができる。
また、上記歩行車は、ブレーキバーを前方に押すか、あるいはブレーキレバーを押し下げることにより、ブレーキバーおよびブレーキレバーをロックすることができる。これにより、歩行をしていないときにもブレーキをかけることができる。すなわち、駐車時にもブレーキをかけることができる。
ブレーキレバーの前部には、上側の回転支点部と、下側の回転支点部と、ブレーキワイヤが連結されたワイヤ連結部とが設けられている。ワイヤ連結部は、上側の回転支点部と下側の回転支点部との間に設けられている。ブレーキレバーを引き上げると、ブレーキレバーは上側の回転支点部を支点として回転し、ワイヤ連結部は後方に移動する。その結果、ブレーキワイヤが後方に引っ張られ、ブレーキが作動する。ブレーキレバーを押し下げると、ブレーキレバーは下側の回転支点部を支点として回転し、この場合にもワイヤ連結部は後方に移動する。その結果、ブレーキワイヤは後方に引っ張られ、ブレーキが作動する。
ブレーキバーは、ブレーキレバーと連動するように連結されている。ブレーキバーの後部には連結部材が設けられている。連結部材は、上側の回転支点部と、下側の回転支点部と、ブレーキレバーとの連結部とを有している。連結部は、上側の回転支点部と下側の回転支点部との間に設けられている。ブレーキバーを後方に引くと、連結部材は下側の回転支点部を支点として回転し、連結部は下斜め後方に移動する。その結果、ブレーキレバーは下斜め後方に押され、ブレーキレバーが上側の回転支点部を支点として上向きに回転すると共に、ブレーキワイヤが後方に引っ張られ、ブレーキが作動する。ブレーキバーを前方に押すと、連結部材は上側の回転支点部を支点として回転し、連結部は上斜め後方に移動する。その結果、ブレーキレバーは上斜め後方に押され、ブレーキレバーが下側の回転支点部を支点として下向きに回転すると共に、ブレーキワイヤが後方に引っ張られ、ブレーキが作動する。
上記歩行車は、ブレーキをかけるときにはブレーキレバーのワイヤ連結部が後方に移動し、ブレーキワイヤを後方に引っ張るように構成されている。そのため、ブレーキバーの連結部材とブレーキレバーの前部とを支持するケースに、ワイヤ連結部が前後に移動するための十分なスペースが必要である。そのスペースを確保するために、ケースの前後方向の寸法が大型化する傾向があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブレーキバーおよびブレーキレバーの連結部分を支持するケースの前後方向の寸法を抑えることができる歩行車のブレーキ機構を提供することである。
本発明に係る歩行車のブレーキ機構は、ブレーキバーと、ブレーキレバーと、連結軸と、ケースと、ブレーキワイヤとを備える。前記ブレーキバーは、バー把持部と、前記バー把持部よりも後方にて後方に延びるバー連結体と、を有する。前記ブレーキレバーは、レバー把持部と、前記レバー把持部の前方かつ前記バー連結体の側方に位置するレバー連結体と、を有する。前記連結軸は、前記バー連結体と前記レバー連結体とを互いに回転自在に連結している。前記ケースは、前記バー連結体および前記レバー連結体を支持する。前記ブレーキワイヤは、前記バー連結体および前記レバー連結体の少なくとも一方に連結されたワイヤ連結部を有している。前記バー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも後方に位置するバー後方支点部を有している。前記レバー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも前方に位置するレバー前方支点部を有している。前記ケースは、前記バー把持部に上向きまたは後向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記バー後方支点部を支点として前記バー連結体を回転自在に支持する第1後方支持部と、前記レバー把持部に上向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記レバー前方支点部を支点として前記レバー連結体を回転自在に支持する第1前方支持部と、を有している。
上記ブレーキ機構によれば、ブレーキバーが操作されたとき(すなわち、バー把持部に上向きまたは後向きの力が加えられたとき)、および、ブレーキレバーが操作されたとき(すなわち、レバー把持部に上向きの力が加えられたとき)のいずれにおいても、ワイヤ連結部は上方に移動し、ブレーキワイヤは上方に引っ張られる。そのため、ケースに対し、ワイヤ連結部が前後に移動するためのスペースを設ける必要はない。よって、ケースの前後方向の寸法を抑えることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも前方に位置するバー前方支点部を有している。前記レバー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも後方に位置するレバー後方支点部を有している。前記ケースは、前記バー把持部に下向きまたは前向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記バー前方支点部を支点として前記バー連結体を回転自在に支持する第2前方支持部と、前記レバー把持部に下向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記レバー後方支点部を支点として前記レバー連結体を回転自在に支持する第2後方支持部と、を有している。
上記態様によれば、駐車時にブレーキバーが操作されたとき(すなわち、バー把持部に下向きまたは前向きの力が加えられたとき)、および、ブレーキレバーが操作されたとき(すなわち、レバー把持部に下向きの力が加えられたとき)のいずれにおいても、ワイヤ連結部は上方に移動し、ブレーキワイヤは上方に引っ張られる。よって、駐車時にブレーキをかけることができると共に、ケースの前後方向の寸法を抑えることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バー連結体には、前記バー後方支点部から下方に延びる円弧状の第1の溝が形成されている。前記ケースの前記第1後方支持部は、前記第1の溝に挿入された第1支持軸によって構成されている。
上記態様によれば、歩行中にブレーキバーが操作されたときには、バー後方支点部が第1支持軸によって支持され、バー連結体が回転する。駐車時にブレーキバーが操作されたときには、バー後方支点部は第1支持軸から離れるが、第1支持軸は円弧状の第1の溝に挿入されているので、バー連結体はバー前方支点部を支点として円滑に回転する。よって、ブレーキバーを円滑に操作することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1の溝に段部が形成されている。
上記態様によれば、駐車時にブレーキバーが操作されたときに、第1支持軸が段部に係止されることにより、ブレーキバーの位置をロックすることができる。よって、簡単な構成により、駐車時にブレーキをロックすることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記レバー連結体には、前記レバー前方支点部から下方に延びる円弧状の第2の溝が形成されている。前記ケースの前記第1前方支持部は、前記第2の溝に挿入された第2支持軸によって構成されている。
上記態様によれば、歩行中にブレーキレバーが操作されたときには、レバー前方支点部が第2支持軸によって支持され、レバー連結体が回転する。駐車時にブレーキレバーが操作されたときには、レバー前方支点部は第2支持軸から離れるが、第2支持軸は円弧状の第2の溝に挿入されているので、レバー連結体はレバー後方支点部を支点として円滑に回転する。よって、ブレーキレバーを円滑に操作することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第2の溝に段部が形成されている。
上記態様によれば、駐車時にブレーキレバーが操作されたときに、第2支持軸が段部に係止されることにより、ブレーキレバーの位置をロックすることができる。よって、簡単な構成により、駐車時にブレーキをロックすることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バー連結体は、前記レバー連結体に対向するバー内側面と、前記バー内側面と反対側に位置するバー外側面とを有している。前記レバー連結体は、前記バー連結体に対向するレバー内側面と、前記レバー内側面と反対側に位置するレバー外側面とを有している。前記ケースは、前記バー連結体および前記レバー連結体を挟持するように前記バー連結体および前記レバー連結体と接触している。
上記態様によれば、バー連結体およびレバー連結体はケースによって挟持されているので、バー連結体およびレバー連結体が側方に倒れることがない。そのため、ブレーキバーおよびブレーキレバーを円滑に操作することができ、また、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記ケースは、前記バー外側面に対向しかつ前記バー外側面から離間したバー対向壁と、前記レバー外側面に対向しかつ前記レバー外側面から離間したレバー対向壁と、を備えている。前記ケースは更に、前記バー対向壁から突出しかつ前記バー外側面に接触する突起、および/または、前記レバー対向壁から突出しかつ前記レバー外側面に接触する突起を有している。
バー連結体およびレバー連結体がケースに挟持されている場合、バー連結体とケースとの接触面積が大きいと、あるいは、レバー連結体とケースとの接触面積が大きいと、摺動抵抗が大きくなってしまい、バー連結体およびレバー連結体がケース内において円滑に回転しないおそれがある。しかし、上記態様によれば、バー連結体とケースとの接触面積を小さくすることができ、または、レバー連結体とケースとの接触面積を小さくすることができる。よって、ケース内においてバー連結体およびレバー連結体が回転するときの摺動抵抗が抑えられる。したがって、バー連結体およびレバー連結体はケース内において円滑に回転する。そのため、ブレーキバーおよびブレーキレバーを円滑に操作することができ、また、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バー連結体は前記バー外側面から突出しかつ前記ケースに接触するバー摺動部を有し、および/または、前記レバー連結体は前記レバー外側面から突出しかつ前記ケースに接触するレバー摺動部を有している。
上記態様によれば、バー連結体とケースとの接触面積を小さくすることができ、または、レバー連結体とケースとの接触面積を小さくすることができる。よって、ケース内においてバー連結体およびレバー連結体が回転するときの摺動抵抗が抑えられる。ブレーキバーおよびブレーキレバーを円滑に操作することができ、また、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい他の一態様によれば、側方から見て、前記ワイヤ連結部は、前記バー摺動部および/または前記レバー摺動部と重なっている。
バー連結体が回転する際、バー摺動部はケースに対し摺動する。そのため、バー摺動部は側方に傾くことがなく、安定して移動する。同様に、レバー連結体が回転する際、レバー摺動部はケースに対し摺動する。そのため、レバー摺動部は側方に傾くことがなく、安定して移動する。したがって、上記態様によれば、ワイヤ連結部は安定して移動する。よって、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バー連結体は前記バー内側面から突出しかつ前記レバー内側面に接触する摺動部を有し、および/または、前記レバー連結体は前記レバー内側面から突出しかつ前記バー内側面に接触する摺動部を有している。
上記態様によれば、バー連結体とレバー連結体との接触面積を小さくすることができる。よって、バー連結体およびレバー連結体が回転するときの摺動抵抗が抑えられる。ブレーキバーおよびブレーキレバーを円滑に操作することができ、また、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記ワイヤ連結部は、前記バー連結体の前記バー外側面と前記レバー連結体の前記レバー外側面との間に配置されている。
上記態様によれば、ブレーキバーまたはブレーキレバーを操作したときにブレーキワイヤに加わる力が、左右に偏りにくい。よって、ブレーキワイヤは上方に良好に引っ張られ、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記ワイヤ連結部の中心と前記連結軸の中心とが一致している。
上記態様によれば、ブレーキバーを操作したとき、および、ブレーキレバーを操作したときのいずれにおいても、ワイヤ連結部を好適に上方に移動させることができる。ブレーキワイヤを好適に引っ張ることができ、ブレーキを円滑に作動させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記連結軸は、前記バー連結体および前記レバー連結体に回転自在に嵌め込まれた円筒状のスリーブからなっている。前記ワイヤ連結部は、前記スリーブ内に嵌め込まれた部材により構成されている。
上記態様によれば、ブレーキバーを操作したとき、および、ブレーキレバーを操作したときのいずれにおいても、ワイヤ連結部を好適に上方に移動させることができる。また、バー連結体およびレバー連結体を良好に連結させることができ、ブレーキバーおよびブレーキレバーを円滑に操作することができる。
本発明に係る歩行車は、前記ブレーキ機構を備え、前記ブレーキワイヤが前記ワイヤ連結部から下方に延びているものである。
上記歩行車によれば、ブレーキワイヤがケースから前方に飛び出ることを避けることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、車輪と、前記車輪を支持するベースフレームと、前記ベースフレームに取り付けられ、前記ベースフレームから上方に延びる縦フレームと、前記縦フレームの前方に設けられ、少なくとも一部が前記ブレーキバーの前記バー把持部の上方または後方に位置するハンドルと、前記縦フレームの後方に設けられ、少なくとも一部が前記ブレーキレバーの前記レバー把持部の上方に位置するグリップと、を備えている。側方から見て、前記ブレーキワイヤのうち前記ベースフレームよりも上方の部分は、前記縦フレームと重なっている。
上記態様によれば、ブレーキワイヤの上方部分は、縦フレームよりも前方または後方に飛び出ていない。そのため、ブレーキワイヤが邪魔になりにくい。
本発明の好ましい一態様によれば、車輪と、前記車輪を支持するベースフレームと、前記ベースフレームに取り付けられ、前記ベースフレームから上方に延びる縦フレームと、前記縦フレームの前方に設けられ、少なくとも一部が前記ブレーキバーの前記バー把持部の上方または後方に位置するハンドルと、前記縦フレームの後方に設けられ、少なくとも一部が前記ブレーキレバーの前記レバー把持部の上方に位置するグリップと、を備えている。前記ブレーキワイヤのうち前記ベースフレームよりも上方の部分は、前記縦フレームよりも車両中央側に配置されている。
上記態様によれば、ブレーキワイヤの上方部分は、縦フレームよりも車幅方向の外方に飛び出ていない。そのため、ブレーキワイヤが邪魔になりにくい。
本発明によれば、ブレーキバーおよびブレーキレバーの連結部分を支持するケースの前後方向の寸法を抑えることができる歩行車のブレーキ機構を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、歩行車1の斜視図である。図2は歩行車1の平面図であり、図3は図2のIII−III線断面図である。以下の説明では、前、後、左、右、上、下とは、歩行車1を利用して歩行する利用者(図示せず)から見た前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。図中の符号F、Rr、L、R、U、Dがそれぞれ前、後、左、右、上、下を表すものとする。
図1に示すように、歩行車1は、左右の前輪2および左右の後輪4と、これら前輪2および後輪4を支持するベースフレーム6と、ベースフレーム6に取り付けられた左右の縦フレーム8と、縦フレーム8に支持されたハンドル10と、左右のグリップ12(図3参照)とを備えている。また、歩行車1は、後輪4を制動するブレーキ機構3を備えている。歩行車1は、後輪4を制動するブレーキ5と、ブレーキ5に連結されたブレーキワイヤ7と、ブレーキワイヤ7を操作するブレーキバー14と、ブレーキワイヤ7を操作する左右のブレーキレバー16と、を備えている。
ベースフレーム6は、左右の後フレーム18と左右の前フレーム20とを有している。後フレーム18の下部は後方に向けて湾曲している。後輪4は、それぞれ左右の後フレーム18の下端部に回転可能に支持されている。後フレーム18の上端部にはブラケット22が固定されている。ブラケット22には、前フレーム20の上端部が回転可能に支持されている。前フレーム20はブラケット22から前斜め下向きに延びてから、下向きに延びている。前輪2は、前フレーム20の下端部に回転可能に支持されている。左の前フレーム20と右の前フレーム20とには、左右に延びる横バー21が接続されている。左の後フレーム18と右の後フレーム18とには、左右に延びる横バー25が接続されている。
図3に示すように、左右のブラケット22には、横バー27が架け渡されている。後フレーム18にはブラケット29Aが接続されている。左右のブラケット29Aには、横バー29が架け渡されている。これら横バー27および29には、収容かご32が支持されている。収容かご32は後フレーム18よりも前方に配置されている。収容かご32の上には、トレイ34が支持されている。
前フレーム20と後フレーム18とは、リンク機構24によって連結されている。リンク機構24は、バー24Aと、バー24Bと、バー24Aとバー24Bとを回転可能に連結する軸24Cとを有している。歩行車1は、利用しないときには折り畳むことができる。折り畳み時には、前フレーム20がその上端部を中心として後方に回転すると共に、軸24Cが上方に移動するようにリンク機構24が折り畳まれる。その結果、前輪2が後輪4に接近し、歩行車1の前後の寸法が小さくなる。
本実施形態では、歩行車1は左右対称の構造を有している。そこで、以下の説明では、主に歩行車1の右側の構造を説明し、左側の構造の説明は省略することとする。
図3に示すように、縦フレーム8はベースフレーム6から上方に延びている。縦フレーム8の形状は特に限定されないが、本実施形態では、真っ直ぐに延びる中空のパイプ状に形成されている。後フレーム18は中空のパイプ状に形成されており、縦フレーム8は後フレーム18にスライド可能に挿入されている。縦フレーム8は、ねじ9(図1参照)によりブラケット22に固定されている。縦フレーム8には、上下に並ぶ複数のねじ孔8aが形成されている。ねじ9を嵌めるねじ孔8aを選択することにより、縦フレーム8の後フレーム18からの突出長さを調整することができる。これにより、ハンドル10およびグリップ12等の高さを調整することができる。
ハンドル10は、左右の縦フレーム8に支持されている。図2に示すように、ハンドル10は平面視において後方に開いたU字状に形成されている。図3に示すように、ハンドル10は、縦フレーム8の上方に位置する左右の水平部10aと、水平部10aの前方において、前斜め上向きに傾斜した左右の傾斜部10bと、左右の傾斜部10bに架け渡された把持部10cとを含んでいる。
図1に示すように、左右の縦フレーム8の上には、肘置き23が設けられている。肘置き23はハンドル10の後方に配置されている。利用者は、肘置き23の上に肘を置きながらハンドル10を握ることができる。
グリップ12は、ハンドル10の左右の後端部に設けられている。図3に示すように、グリップ12は、ハンドル10の水平部10aよりも後方に配置されている。また、グリップ12は、縦フレーム8よりも後方に配置されている。本実施形態では、グリップ12は水平に配置されている。ただし、グリップ12は水平方向から傾いていてもよい。
ブレーキバー14は、ハンドル10の下方に配置されている。ブレーキバー14は、バー把持部13と、バー把持部13よりも後方にて後方に延びるバー連結体15とを有している。バー把持部13とバー連結体15とは一体物であってもよいが、本実施形態では別体である。バー把持部13はバー連結体15に組み立てられている。
バー把持部13は利用者によって掴まれる部分である。図1に示すように、バー把持部13はハンドル10と同様の形状を有している。すなわち、バー把持部13は、平面視において後方に開いたU字状に形成されている。また、バー把持部13は、側面視において、前斜め上向きに傾斜している。バー把持部13の前端は、ハンドル10の前端よりも前方に位置している。バー把持部13の一部は、ハンドル10の前方および下方に配置されている。
図4(a)は右側のバー連結体15の平面図であり、図4(b)は右側のバー連結体15の側面図である。バー連結体15は板状に形成されており、バー内側面15Aと、バー内側面15Aと反対側に位置するバー外側面15Bとを有している。図4(a)に示すように、バー連結体15は、バー内側面15Aから突出する突出部15rを有している。図4(b)に示すように本実施形態では、突出部15rは上下方向に延びるリブによって形成されている。しかし、突出部15rの形状は何ら限定されない。突出部15rは、例えば半球状に形成されていてもよい。突出部15rの数も限定されず、1つでもよく、2つ以上であってもよい。
図4(b)に示すように、バー連結体15には孔15aが形成されている。また、バー連結体15における孔15aよりも後方には、第1の溝15dが形成されている。後述するように、バー連結体15は所定の支点部を支点として回転可能である。バー連結体15における孔15aよりも前方には凹部が形成され、この凹部はバー前方支点部15cとなっている。バー連結体15における第1の溝15dの上方の部分は、バー後方支点部15bとなっている。第1の溝15dは、バー後方支点部15bから下方に延び、円弧状に形成されている。第1の溝15dの中途部には段部15eが形成されている。
図3に示すように、ブレーキレバー16はグリップ12よりも下方に配置されている。図5(a)は右側のブレーキレバー16の平面図であり、図5(b)は右側のブレーキレバー16の側面図である。ブレーキレバー16は、レバー把持部17と、レバー把持部17の前方に位置するレバー連結体19とを有している。図5(a)に示すように、ブレーキレバー16は屈曲した板状に形成されている。本実施形態では、レバー把持部17は周囲が閉じた孔を有している。しかし、レバー把持部17は利用者が把持できるものであればよく、その具体的形状は何ら限定されない。例えば、レバー把持部17は棒状に形成されていてもよい。
図5(a)に示すように、レバー連結体19は、レバー内側面19Aと、レバー内側面19Aと反対側に位置するレバー外側面19Bとを有している。レバー連結体19には、レバー内側面19Aから突出する突出部19rを有している。図5(b)に示すように本実施形態では、突出部19rは上下方向に延びるリブによって形成されている。しかし、突出部19rの形状は何ら限定されない。突出部19rは、例えば半球状に形成されていてもよい。突出部19rの数も限定されず、1でもよく、2つ以上であってもよい。
図5(b)に示すように、レバー連結体19には孔19aが形成されている。また、レバー連結体19における孔19aよりも前方には、第2の溝19dが形成されている。後述するように、レバー連結体19は所定の支点部を支点として回転可能である。レバー連結体19における孔19aよりも後方には凹部が形成され、この凹部はレバー後方支点部19cとなっている。レバー連結体19における第2の溝19dの上方の部分は、レバー前方支点部19bとなっている。第2の溝19dは、レバー前方支点部19bから下方に延び、円弧状に形成されている。第2の溝19dの中途部には、段部19eが形成されている。
図3に示すように、縦フレーム8の上端部にはケース26が配置されている。ケース26の内部には、バー連結体15の少なくとも一部およびレバー連結体19の少なくとも一部が収容されている。バー連結体15およびレバー連結体19は、ケース26に支持されている。バー連結体15およびレバー連結体19は、ケース26の内部において互いに連結されている。また、バー連結体15およびレバー連結体19は、ケース26の内部においてブレーキワイヤ7に連結されている。
図3に示すように、側方から見て、ブレーキワイヤ7のうちベースフレーム6よりも上方の部分は、縦フレーム8と重なっている。また、ブレーキワイヤ7のうちベースフレーム6よりも上方の部分は、縦フレーム8よりも車両中央側に配置されている。すなわち、左側のブレーキワイヤ7のうちベースフレーム6よりも上方の部分は、左側の縦フレーム8よりも右側に配置されている。右側のブレーキワイヤ7のうちベースフレーム6よりも上方の部分は、右側の縦フレーム8よりも左側に配置されている。
図6、図7、図8は、それぞれ右側のブレーキレバー16、ブレーキバー14の右側のバー連結体15、および右側のケース26の平面図、背面図(図6のVII方向から見た図)、右側面図(図6のVIII方向から見た図)である。図9は図8のIX−IX線断面図であり、図10は図8のX−X線断面図である。ケース26は、第1ケース部品26Aと第2ケース部品26Bとがねじ26C(図8参照)により固定されることによって組み立てられている。
図9に示すように、バー連結体15およびレバー連結体19は、バー内側面15Aとレバー内側面19Aとが対向するように配置されている。図10に示すように、バー連結体15の突出部15rは、レバー内側面19Aに接触している。レバー連結体19の突出部19rは、バー内側面15Aに接触している。
第1ケース部品26Aは、バー外側面15Bに対向するバー対向壁26Vと、バー対向壁26Vから突出する突起26aとを備えている。バー対向壁26Vはバー外側面15Bから離間している。バー対向壁26Vとバー外側面15Bとの間には隙間が設けられている。突起26aはバー外側面15Bと接触している。第2ケース部品26Bは、レバー外側面19Bに対向するレバー対向壁26Wと、レバー対向壁26Wから突出する突起26bとを備えている。レバー対向壁26Wはレバー外側面19Bから離間している。レバー対向壁26Wとレバー外側面19Bとの間には隙間が設けられている。突起26bはレバー外側面19Bと接触している。
図11(a)に示すように、ブレーキワイヤ7は、アウタワイヤ7bと、アウタワイヤ7bの内部に配置されたインナワイヤ7aとを有している。インナワイヤ7aの一端部には、慣用的にタイコと呼ばれる円柱部材7cが設けられている。図11(b)に示すように、円柱部材7cにはスリーブ30が取り付けられる。円柱部材7cはスリーブ30の内部に配置される。スリーブ30には、軸線方向に延びるスリット30sが形成されている。インナワイヤ7aは、円柱部材7cからスリット30sを通じて下方に延びている。図9に示すように、ブレーキワイヤ7はケース26から下方に延びている。
図9に示すように、スリーブ30は、バー連結体15の孔15aとレバー連結体19の孔19aとに嵌め込まれている。バー連結体15およびレバー連結体19は、スリーブ30に回転可能に支持されている。本実施形態では、バー連結体15とレバー連結体19とはスリーブ30によって連結されている。スリーブ30は、バー連結体15とレバー連結体19とを連結する連結軸を構成している。バー連結体15とブレーキワイヤ7とは、スリーブ30を介して連結されている。同様に、レバー連結体19とブレーキワイヤ7とは、スリーブ30を介して連結されている。ただし、スリーブ30は必ずしも必要ではなく、省略することが可能である。その場合、バー連結体15とレバー連結体19とは円柱部材7cによって連結され、円柱部材7cが連結軸を構成する。
図9に示すように、バー連結体15の孔15aには、バー摺動部材15Dが嵌め込まれている。バー摺動部材15Dは、スリーブ30とバー対向壁26Vとの間に配置されている。バー摺動部材15Dはバー外側面15Bから突出しており、バー対向壁26Vと接触している。バー摺動部材15Dは、孔15aに挿入された小径部と、この小径部よりも直径が大きい大径部とを有している。ここでは、大径部の先端面がバー対向壁26Vと接触している。ただし、バー摺動部材15Dの上記形状は一例に過ぎず、何ら限定されるものではない。
レバー連結体19の孔19aには、レバー摺動部材19Dが嵌め込まれている。レバー摺動部材19Dは、スリーブ30とレバー対向壁26Wとの間に配置されている。レバー摺動部材19Dはレバー外側面19Bから突出しており、レバー対向壁26Wと接触している。レバー摺動部材19Dは、孔19aに挿入された小径部と、この小径部よりも直径が大きい大径部とを有している。ここでは、大径部の先端面がレバー対向壁26Wと接触している。ただし、レバー摺動部材19Dの上記形状も一例に過ぎず、何ら限定されるものではない。
図12(a)は、図7のXII−XII線断面図である。バー連結体15のバー前方支点部15cはスリーブ30よりも前方に位置し、バー後方支点部15bはスリーブ30よりも後方に位置している。第1ケース部品26Aには、バー後方支点部15bを支持する支持軸26Dと、バー前方支点部15cを支持する支持軸26Eとを有している。支持軸26Dは第1の溝15dに挿入されている。
図13(a)は、図7のXIII−XIII線断面図である。レバー連結体19のレバー前方支点部19bはスリーブ30よりも前方に位置し、レバー後方支点部19cはスリーブ30よりも後方に位置している。第2ケース部品26Bには、レバー前方支点部19bを支持する支持軸26Fと、レバー後方支点部19cを支持する支持軸26Gとを有している。支持軸26Fは第2の溝19dに挿入されている。
次に、歩行車1におけるブレーキ動作について説明する。歩行車1では、ブレーキワイヤ7は円柱部材7cから下向きに延びている。ブレーキバー14またはブレーキレバー16を操作することによって円柱部材7cが上方に移動すると、インナワイヤ7aが引っ張られ、ブレーキ5が作動する。
図3に示すように、ブレーキバー14はハンドル10の下方に配置されている。利用者がハンドル10と共にブレーキバー14のバー把持部13を握ると、図12(c)に示すように、バー把持部13は上方に移動する。すると、バー連結体15はバー後方支点部15bを支点として回転する。これにより、円柱部材7cは上方に移動し、インナワイヤ7aが引っ張られる。その結果、ブレーキ5が作動し、後輪4は制動される。利用者がバー把持部13を離すと、バー連結体15はインナワイヤ7aにより下方に引っ張られる。その結果、円柱部材7cは下方に移動し、ブレーキ5は解除される。
利用者がグリップ12と共にブレーキレバー16を握ると、図13(c)に示すように、ブレーキレバー16のレバー把持部17は上方に移動する。すると、レバー連結体19はレバー前方支点部19bを支点として回転する。これにより、円柱部材7cは上方に移動し、インナワイヤ7aが引っ張られる。その結果、ブレーキ5が作動し、後輪4は制動される。利用者がブレーキレバー16を離すと、レバー連結体19はインナワイヤ7aにより下方に引っ張られる。その結果、円柱部材7cは下方に移動し、ブレーキ5は解除される。
歩行車1では、歩行時だけでなく駐車時にもブレーキをかけることができる。図12(b)に示すように、利用者がブレーキバー14のバー把持部13を下げると、バー連結体15はバー前方支点部15cを支点として回転する。この場合にも、円柱部材7cは上方に移動し、インナワイヤ7aが引っ張られる。その結果、ブレーキ5が作動する。バー連結体15がバー前方支点部15cを支点として回転すると、バー連結体15の後方部分は上方に移動する。その結果、支持軸26Dは相対的に第1の溝15d内を移動することになる。第1の溝15dには段部15eが形成されており、支持軸26Dがいったん段部15eを乗り越えると、バー把持部13に上向きの力を加えない限り、支持軸26Dは段部15eを逆向きに乗り越えることができない。そのため、バー連結体15はバー前方支点部15cを支点として回転した状態を保持し、利用者がブレーキバー14を離したとしても、ブレーキ5は作動したままの状態にロックされる。よって、駐車時にブレーキをかけることができる。
また、図13(b)に示すように、利用者がレバー把持部17を下げると、レバー連結体19はレバー後方支点部19cを支点として回転する。これにより、円柱部材7cは上方に移動し、インナワイヤ7aが引っ張られる。その結果、ブレーキ5が作動する。レバー連結体19がレバー後方支点部19cを支点として回転すると、レバー連結体19の前方部分は上方に移動する。その結果、支持軸26Fは相対的に第2の溝19d内を移動することになる。第2の溝19dには段部19eが形成されており、支持軸26Fがいったん段部19eを乗り越えると、レバー把持部17に上向きの力を加えない限り、支持軸26Fは段部19eを逆向きに乗り越えることができない。そのため、レバー連結体19はレバー後方支点部19cを支点として回転した状態を保持し、利用者がブレーキレバー16を離したとしても、ブレーキ5は作動したままの状態にロックされる。よって、この場合にも、駐車時にブレーキをかけることができる。
なお、バー連結体15とレバー連結体19とは連結されているので、バー連結体15およびレバー連結体19のいずれか一方が回転すると、他方も回転または移動することになる。
以上のように、本実施形態に係るブレーキ機構3によれば、ブレーキバー14およびブレーキレバー16のうちいずれが操作されたときであっても、ワイヤ連結部である円柱部材7cは上方に移動し、ブレーキワイヤ7が上方に引っ張られる。そのため、ケース26に対し、円柱部材7cが前後に移動するためのスペースを設ける必要がない(図12および図13参照)。よって、ケース26の前後方向の寸法を抑えることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、駐車時にブレーキバー14およびブレーキレバー16のいずれが操作された場合であっても、円柱部材7cは上方に移動し、ブレーキワイヤ7が上方に引っ張られる。よって、駐車時にブレーキ5をかけることができると共に、ケース26の前後方向の寸法を抑えることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、歩行中にブレーキバー14が操作されたときには、バー後方支点部15bが支持軸26Dによって支持され、バー連結体15が回転する。駐車時にブレーキバー14が操作されたときには、バー後方支点部15bは支持軸26Dから離れるが、支持軸26Dは第1の溝15dに挿入されているので、第1の溝15dに沿って円滑に相対移動する。そのため、バー連結体15はバー前方支点部15cを支点として円滑に回転する。よって、ブレーキ機構3によれば、ブレーキバー14を円滑に操作することができる。
また、ブレーキ機構3によれば、駐車時にブレーキバー14が操作されたときに、支持軸26Dが第1の溝15dの段部15eに係止されることにより、ブレーキバー14の位置をロックすることができる。よって、簡単な構成により、駐車時にブレーキ5をロックすることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、歩行中にブレーキレバー16が操作されたときには、レバー前方支点部19bが支持軸26Fによって支持され、レバー連結体19が回転する。駐車時にブレーキレバー16が操作されたときには、レバー前方支点部19bは支持軸26Fから離れるが、支持軸26Fは第2の溝19dに挿入されているので、第2の溝19dに沿って円滑に相対移動する。そのため、レバー連結体19はレバー後方支点部19cを支点として円滑に回転する。よって、ブレーキ機構3によれば、ブレーキレバー16を円滑に操作することができる。
また、ブレーキ機構3によれば、駐車時にブレーキレバー16が操作されたときに、支持軸26Fが第2の溝19dの段部19eに係止されることにより、ブレーキレバー16の位置をロックすることができる。よって、簡単な構成により、駐車時にブレーキ5をロックすることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、バー連結体15およびレバー連結体19はケース26によって挟持されているので、バー連結体15およびレバー連結体19が側方に倒れることがない。そのため、ブレーキバー14およびブレーキレバー16を円滑に操作することができ、また、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
ところで、バー連結体15およびレバー連結体19がケース26に挟持されている場合、バー連結体15とケース26との接触面積が大きいと、あるいは、レバー連結体19とケース26との接触面積が大きいと、摺動抵抗が大きくなってしまい、バー連結体15およびレバー連結体19がケース26内において円滑に回転しないおそれがある。しかし、本実施形態に係るブレーキ機構3によれば、ケース26は、バー連結体15のバー外側面15Bに接触する突起26aと、レバー連結体19のレバー外側面19Bに接触する突起26bとを有している。そのため、バー連結体15とケース26との接触面積を小さくすることができ、レバー連結体19とケース26との接触面積を小さくすることができる。よって、ケース26内においてバー連結体15およびレバー連結体19が回転するときの摺動抵抗を抑えることができる。したがって、バー連結体15およびレバー連結体19はケース26内において円滑に回転する。そのため、ブレーキバー14およびブレーキレバー16を円滑に操作することができ、また、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
また、本実施形態に係るブレーキ機構3によれば、バー連結体15はバー摺動部材15Dを有し、レバー連結体19はレバー摺動部材19Dを有している(図9参照)。このことによっても、バー連結体15とケース26との接触面積を小さくすることができる。また、レバー連結体19とケース26との接触面積を小さくすることができる。よって、ケース26内においてバー連結体15およびレバー連結体19が回転するときの摺動抵抗を抑えることができる。ブレーキバー14およびブレーキレバー16を円滑に操作することができ、また、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、ブレーキワイヤ7の円柱部材7cはスリーブ30内に配置され、そのスリーブ30はバー連結体15の孔15aおよびレバー連結体19の孔19aに嵌め込まれている。バー摺動部材15Dはバー連結体15の孔15aに嵌め込まれ、レバー摺動部材19Dはレバー連結体19の孔19aに嵌め込まれている。そのため、側方から見て、円柱部材7cはバー摺動部材15Dおよびレバー摺動部材19Dと重なっている。バー連結体15が回転する際、バー摺動部材15Dはケース26に対し摺動する。そのため、バー摺動部材15Dは側方に傾くことがなく、安定して移動する。同様に、レバー連結体19が回転する際、レバー摺動部材19Dはケース26に対し摺動する。そのため、レバー摺動部材19Dは側方に傾くことがなく、安定して移動する。したがって、本実施形態に係るブレーキ機構3によれば、ブレーキバー14およびブレーキレバー16を操作したときに、ブレーキワイヤ7の円柱部材7cは安定して移動する。よって、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、バー連結体15はバー内側面15Aから突出する突出部15rを有し、レバー連結体19はレバー内側面19Aから突出する突出部19rを有している。そのため、バー連結体15とレバー連結体19との接触面積を小さくすることができる。よって、バー連結体15およびレバー連結体19が回転するときの摺動抵抗を抑えることができる。ブレーキバー14およびブレーキレバー16を円滑に操作することができ、また、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
また、ブレーキ機構3によれば、図9に示すように、ブレーキワイヤ7の円柱部材7cは、バー外側面15Bとレバー外側面19Bとの間に配置されている。そのため、ブレーキバー14またはブレーキレバー16を操作したときにブレーキワイヤ7に加わる力が、左右に偏りにくい。よって、ブレーキバー14またはブレーキレバー16を操作したときに、ブレーキワイヤ7は上方に良好に引っ張られ、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。なお、円柱部材7cがバー外側面15Bとレバー外側面19Bとの中間に配置されていれば、更に好ましい。
本実施形態では、ブレーキワイヤ7の円柱部材7cは、ブレーキワイヤ7のうちバー連結体15およびレバー連結体19に連結されたワイヤ連結部を構成している。スリーブ30は、バー連結体15とレバー連結体19とを連結する連結軸を構成している。本実施形態では、円柱部材7cの中心とスリーブ30の中心とは一致している。すなわち、ワイヤ連結部の中心と連結軸の中心とは一致している。そのため、ブレーキバー14を操作したとき、および、ブレーキレバーを操作したときのいずれにおいても、ワイヤ連結部(円柱部材7c)を好適に上方に移動させることができる。よって、ブレーキワイヤ7を好適に引っ張ることができ、ブレーキ5を円滑に作動させることができる。
また、本実施形態に係るブレーキ機構3によれば、前記連結軸はスリーブ30からなり、前記ワイヤ連結部は円柱部材7cからなっているので、ブレーキバー14を操作したとき、および、ブレーキレバー16を操作したときのいずれにおいても、ワイヤ連結部を好適に上方に移動させることができる。また、バー連結体15およびレバー連結体19を良好に連結させることができ、ブレーキバー14およびブレーキレバー16を円滑に操作することができる。
本実施形態に係る歩行車1によれば、ブレーキワイヤ7は円柱部材7cから下方に延びている。ブレーキワイヤ7は、ケース26から下方に延びている。歩行車1によれば、ブレーキワイヤ7がケース26から前方に飛び出ることを避けることができる。本実施形態によれば、使い勝手の良い歩行車1を実現することができる。
また、歩行車1によれば、ブレーキワイヤ7のうちベースフレーム6よりも上方の部分(以下、ブレーキワイヤ7の上方部分という)は、縦フレーム8よりも前方または後方に飛び出ていない。そのため、ブレーキワイヤ7が邪魔になりにくい。
また、歩行車1によれば、ブレーキワイヤ7の上方部分は、縦フレーム8よりも車両中央側に配置されている。ブレーキワイヤ7の上方部分は、縦フレーム8よりも車幅方向の外方に飛び出ていない。そのため、ブレーキワイヤ7が邪魔になりにくい。
以上、本発明に係るブレーキ機構および歩行車の実施の一形態について説明したが、本発明が前記実施形態に限定されないことは勿論であり、本発明は他にも種々の形態にて実施することができる。次に、他の実施形態の例について簡単に説明する。
前記実施形態に係る歩行車1は、左右方向の中央を境として左右対称の形状を有していたが、それに限定されない。歩行車1は、左右非対称の形状を有していてもよい。
前記実施形態に係るブレーキ機構3は、駐車時のブレーキが可能に構成されている。しかし、駐車時のブレーキは必ずしも必要ではない。例えば、バー連結体15はバー前方支持部15cを有していなくてもよく、レバー連結体19はバー後方支持部19bを有していなくてもよい。
前記実施形態では、ブレーキバー14はハンドル10の下方または前方に配置されている。前記実施形態では、歩行時にはブレーキバー14のバー把持部13を上方または後方に移動させることによりブレーキ5を作動させ、駐車時にはバー把持部13を下方または前方に移動させることによりブレーキ5を作動させる。しかし、ハンドル10に対するブレーキバー14の相対位置は特に限定されない。例えば、ブレーキバー14をハンドル10の上方または後方に配置することも可能である。この場合、歩行時にはバー把持部13を下方または前方に移動させることによりブレーキ5を作動させ、駐車時にはバー把持部13を上方または後方に移動させることによりブレーキ5を作動させてもよい。バー連結体15は、前記実施形態と上下反転した形状を有していてもよい。
また、前記実施形態では、ブレーキレバー16はグリップ12の下方に配置されている。しかし、ブレーキレバー16はグリップ12の側方に配置されていてもよく、グリップ12の上方に配置されていてもよい。例えば、歩行時にはレバー把持部17を下方に移動させることによりブレーキ5を作動させ、駐車時にはレバー把持部17を上方に移動させることによりブレーキ5を作動させてもよい。レバー連結体19は、前記実施形態と上下反転した形状を有していてもよい。
バー連結体15の第1の溝15dは必ずしも必要ではない。レバー連結体19の第2の溝19dも必ずしも必要ではない。段部15eおよび19eは、凸状の段部であってもよく、凹状の段部であってもよい。また、バー連結体15のうち、駐車時に支持軸26Dと係止する部分は段部15eに限定されない。レバー連結体19のうち、駐車時に支持軸26Fと係止する部分は段部19eに限定されない。段部15eおよび19eに代えて、外力を加えない限り係合が解除されない任意の係合構造を採用することができる。
前記実施形態では、バー連結体15のうち、バー摺動部材15Dとそれ以外の部分とは別体であるが、それらは一体物であってもよい。同様に、レバー連結体19のうち、レバー摺動部材19Dとそれ以外の部分とは別体であるが、それらは一体物であってもよい。また、バー摺動部材15Dおよびレバー摺動部材19Dは必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。バー連結体15の突出部15rおよびレバー連結体19の突出部19rも必ずしも必要ではなく、省略することが可能である。ケース26の突起26aおよび26bも省略可能である。
前記実施形態では、ブレーキワイヤ7のインナワイヤ7aの先端に円柱部材7cが設けられているが、円柱部材7cに代えて円筒部材を用いることも可能である。また、円柱部材7cに代えて、球状部材、直方体部材など、スリーブ30に支持可能な他の形状の部材を用いてもよい。
前記実施形態では、バー連結体15およびレバー連結体19の両方がブレーキワイヤ7(詳しくは円柱部材7c)に連結されているが、バー連結体15およびレバー連結体19のいずれか一方のみがブレーキワイヤ7に連結されていてもよい。バー連結体15およびレバー連結体19は互いに連結されているので、バー連結体15およびレバー連結体19のうちブレーキワイヤ7に連結されていない方を回転させても、ブレーキワイヤ7に連結されている方を移動させることができ、ブレーキワイヤ7を引っ張ることができる。
前記実施形態では、ワイヤ連結部(円柱部材7c)の中心と連結軸(スリーブ30)の中心とが一致しているが、ワイヤ連結部と連結軸とは別々の箇所に設けられていてもよい。
前記実施形態では、ワイヤ連結部(円柱部材7c)はバー連結体15のバー外側面15Bとレバー連結体19のレバー外側面19Bとの間に配置されているが(図9参照)、それに限定されない。
前記実施形態に係る歩行車1は折り畳み可能に構成されているが、歩行車1は折り畳むことができないものであってもよい。
1…歩行車、2…前輪、3…ブレーキ機構、4…後輪(車輪)、5…ブレーキ、6…ベースフレーム、7…ブレーキワイヤ、7c…円柱部材(ワイヤ連結部)、8…縦フレーム、10…ハンドル、12…グリップ、13…バー把持部、14…ブレーキバー、15…バー連結体、15A…バー内側面、15B…バー外側面、15D…バー摺動部材(バー摺動部)、15b…バー後方支点部、15c…バー前方支点部、15d…第1の溝、15e…段部、15r…突出部(摺動部)、16…ブレーキレバー、17…レバー把持部、19…レバー連結体、19A…バー内側面、19B…バー外側面、19D…レバー摺動部材(レバー摺動部)、19b…レバー前方支点部、19c…レバー後方支点部、19d…第2の溝、19e…段部、19r…突出部(摺動部)、26…ケース、26D…支持軸(第1後方支持部、第1支持軸)、26E…支持軸(第2前方支持部)、26F…支持軸(第1前方支持部、第2支持軸)、26G…支持軸(第2後方支持部)、26V…バー対向壁、26W…レバー対向壁、26a…突起、26b…突起、30…スリーブ(連結軸)
Claims (9)
- バー把持部と、前記バー把持部よりも後方にて後方に延びるバー連結体と、を有するブレーキバーと、
レバー把持部と、前記レバー把持部の前方かつ前記バー連結体の側方に位置するレバー連結体と、を有するブレーキレバーと、
前記バー連結体と前記レバー連結体とを互いに回転自在に連結する連結軸と、
前記バー連結体および前記レバー連結体を支持するケースと、
前記バー連結体および前記レバー連結体の少なくとも一方に連結されたワイヤ連結部を有するブレーキワイヤと、を備え、
前記バー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも後方に位置するバー後方支点部を有し、
前記レバー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも前方に位置するレバー前方支点部を有し、
前記ケースは、
前記バー把持部に上向きまたは後向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記バー後方支点部を支点として前記バー連結体を回転自在に支持する第1後方支持部と、
前記レバー把持部に上向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記レバー前方支点部を支点として前記レバー連結体を回転自在に支持する第1前方支持部と、を有している、歩行車のブレーキ機構。 - 前記バー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも前方に位置するバー前方支点部を有し、
前記レバー連結体は、前記連結軸および前記ワイヤ連結部よりも後方に位置するレバー後方支点部を有し、
前記ケースは、
前記バー把持部に下向きまたは前向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記バー前方支点部を支点として前記バー連結体を回転自在に支持する第2前方支持部と、
前記レバー把持部に下向きの力が加えられたときに、前記ワイヤ連結部が上方に向かうように前記レバー後方支点部を支点として前記レバー連結体を回転自在に支持する第2後方支持部と、を有している、請求項1に記載の歩行車のブレーキ機構。 - 前記バー連結体には、前記バー後方支点部から下方に延びる円弧状の第1の溝が形成され、
前記ケースの前記第1後方支持部は、前記第1の溝に挿入された第1支持軸によって構成されている、請求項2に記載の歩行車のブレーキ機構。 - 前記レバー連結体には、前記レバー前方支点部から下方に延びる円弧状の第2の溝が形成され、
前記ケースの前記第1前方支持部は、前記第2の溝に挿入された第2支持軸によって構成されている、請求項1〜3のいずれか一つに記載の歩行車のブレーキ機構。 - 前記バー連結体は、前記レバー連結体に対向するバー内側面と、前記バー内側面と反対側に位置するバー外側面とを有し、
前記レバー連結体は、前記バー連結体に対向するレバー内側面と、前記レバー内側面と反対側に位置するレバー外側面とを有し、
前記ケースは、前記バー連結体および前記レバー連結体を挟持するように前記バー連結体および前記レバー連結体と接触している、請求項1〜4のいずれか一つに記載の歩行車のブレーキ機構。 - 前記バー連結体は前記バー外側面から突出しかつ前記ケースに接触するバー摺動部を有し、および/または、前記レバー連結体は前記レバー外側面から突出しかつ前記ケースに接触するレバー摺動部を有している、請求項5に記載の歩行車のブレーキ機構。
- 前記バー連結体は前記バー内側面から突出しかつ前記レバー内側面に接触する摺動部を有し、および/または、前記レバー連結体は前記レバー内側面から突出しかつ前記バー内側面に接触する摺動部を有している、請求項5または6に記載の歩行車のブレーキ機構。
- 前記ワイヤ連結部の中心と前記連結軸の中心とが一致している、請求項1〜7のいずれか一つに記載の歩行車のブレーキ機構。
- 前記連結軸は、前記バー連結体および前記レバー連結体に回転自在に嵌め込まれた円筒状のスリーブからなり、
前記ワイヤ連結部は、前記スリーブ内に嵌め込まれた部材により構成されている、請求項1〜8のいずれか一つに記載の歩行車のブレーキ機構。
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