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JP6838490B2 - 車両のフロア構造 - Google Patents
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本発明は、車両のフロア構造に関する。
近年、EVやHEVなどのモータを駆動源とする電動車両が生産されている。この種の車両は、通常の補機バッテリ(いわゆる12/24Vバッテリ)の他にモータに電力を供給する高電圧バッテリ(走行エネルギー供給用のバッテリ)も備えている。このような走行エネルギー供給用のバッテリは大型で質量も大きいので、車載時にどこへ配置するかが重要となる。下記特許文献1は、車両の前後方向に延設された一対のサイドメンバの間で、かつ、フロアパネルの下方にバッテリを配置したフロア構造を開示している。バッテリには補機が必要であり、例えば、発熱するバッテリを冷却するための冷却ファン及びダクトや、DC−DCコンバータ、ジャンクションボックス、配線等が必要である。これらの補機をバッテリの近くに搭載することで、ダクトや配線の長さを短くすることができる。
特開2013−147137号公報
しかし、特許文献1に開示された構造では、フロアパネルの下方において、バッテリの両側に近接してサイドメンバが配置されるため、バッテリの近くに効率よく補機を配置するのが困難である。また、バッテリをフロアパネルの下方ではなく上方に配する場合、即ち、バッテリを車室内に配する場合は、車室内の他の部品との空間的要件も満たさなければならない(例えば、シートとの位置関係など)。
本発明の目的は、走行エネルギー供給用のバッテリを備えた車両においてスペース効率に優れたフロア構造を提供することにある。
本発明の車両のフロア構造は、走行エネルギー供給用のバッテリと、フロアパネルと、フロアパネル上面に固定された一対のアッパクロスメンバと、フロアパネル下面に固定された一対のロアクロスメンバと、一対のロアクロスメンバと交差する一対のサイドメンバとを備えている。バッテリは、一対のアッパクロスメンバの間で、かつ、一対のサイドメンバの間に配置され、一対のアッパクロスメンバに固定されている。一対のアッパクロスメンバの間で、かつ、一対のサイドメンバの少なくとも一方の外側のフロアパネルに、補機が設置される窪みが形成されている。窪みは、フロア一般面より下方に凹まされている。
本発明によれば、フロア構造のスペース効率を向上させることができる。
実施形態に係るフロア構造の斜視図である。 上記フロア構造の拡大分解斜視図である。 図1中のIII−III線断面図である。 上記フロア構造の分解斜視図である。 上記フロア構造の拡大斜視図である。 図5中のVI−VI線端面図である。 図5中のVII−VII線端面図である。 図5中のVIII−VIII線端面図である。 側突後の上記フロア構造の拡大断面図(車両左側)である。
以下、車両のフロア構造の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示されるように、本実施形態のフロア構造は、車体のフロアパネル1上にバッテリ2が固定されて構築されている。即ち、バッテリ2は、車室内に配置されている。この車両はHEVであり、バッテリ2から走行エネルギー(電力)がモータジェネレータ(図示せず)に供給される。また、内燃機関の動力を用いて発電された電力やモータジェネレータで回生発電された電力がバッテリ2に充電される。
バッテリ2は、補機を備えており、図1及び図2には、バッテリ2を冷却するための一対の冷却ファン3と、冷却ファン3とバッテリ2とを連結する一対のダクト4とが示されている。バッテリ2は、補機として、冷却ファン3やダクト4の他にも、DC−DCコンバータ、ジャンクションボックス、配線等も備えている(図示せず)。
バッテリ2は、その筐体内に複数のバッテリセルを備えており、このバッテリセルは電力供給時や充電時に発熱する。冷却ファン3は、バッテリ2の筐体内の空気をダクト4を通して吸引した後に排出する。従って、バッテリ2の筐体には、排出された空気に相当する新しい空気を吸い込む吸引口(図示せず)も形成されている。
各冷却ファン3は、その下部にモータ30を備え、その上部にファン31を備えている(図3参照)。ファン31はケース32内に収納されている。ファン31はモータ30の出力軸に取り付けられており、ファン31の中心部でダクト4を通してバッテリ2内部の空気を吸引する。吸引された空気は、遠心力でファン31の側方に流され、ケース32の内面によって案内されて排出される。
図2及び図4に示されるように、フロアパネル1の上面には、車両の幅方向に平行に配置された一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URが固定されている。この一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URに対応させて、フロアパネル1の下面には、一対のロアクロスメンバ10LF及び10LRも固定されている。即ち、フロントアッパクロスメンバ10UFとフロントロアクロスメンバ10LFとでフロアパネル1を挟んで、強固な閉断面構造を構築している。同様に、リアアッパクロスメンバ10URとリアロアクロスメンバ10LRとでフロアパネル1を挟んで、強固な閉断面構造を構築している。
なお、図4に示されるように、フロントロアクロスメンバ10LFの両端には、車両外側に向けて徐々に高さを増すアウトリガ10LFOがそれぞれ結合されている。同様に、リアロアクロスメンバ10LRの両端にも、車両外側に向けて徐々に高さを増すアウトリガ10LROがそれぞれ結合されている。アウトリガ10LFO及び10LROも、フロアパネル1の下面に固定されている。一対のロアクロスメンバ10LF及び10LRの両端は、アウトリガ10LFO及び10LROを介して、後述する一対のサイドシル12L及び12Rにそれぞれ結合されている。
また、車両には、前後方向に平行に配された一対のサイドメンバ11L及び11Rも設けられている。一対のサイドメンバ11L及び11Rは、重要な車両骨格部材である。図4に示されるように、レフトサイドメンバ11Lは、エンジンコンパートメントからフロアパネル1の前部までをカバーするフロントサイドメンバ11LFと、フロントサイドメンバ11LFから後方に延在されたサイドメンバエクステンション11LEとで構成されている。フロントサイドメンバ11LFとサイドメンバエクステンション11LEとは結合されている。また、サイドメンバ11Lのフロアパネル1と重なる部分は、フロアパネル1の下面に固定されている。
ライトサイドメンバ11Rも、フロントサイドメンバ11RFとサイドメンバエクステンション11REとで同様に構成されている。フロントサイドメンバ11RFとサイドメンバエクステンション11REとは結合されている。また、サイドメンバ11Rのフロアパネル1と重なる部分も、フロアパネル1の下面に固定されている。ここで、図3に示されるように、フロアパネル1と一対のサイドメンバ11L及び11Rとの固定面を含む面をフロア一般面FPとする。
図4に示されるように、一対のサイドメンバ11L及び11Rは、一対のロアクロスメンバ10LF及び10LRと交差しており、フロアパネル1の下方に強固なフレーム構造を構築している。即ち、上述したようにロアクロスメンバ10LF及び10LRに対応してアッパクロスメンバ10UF及び10URも配置されているので、フロアパネル1を含めて、サイドメンバ11L及び11R、並びに、クロスメンバ10UF、10UR、10LF及び10LRによって、強固なフレーム構造が構築されている。
上述した走行エネルギー(電力)を供給する高電圧のバッテリ2は、この強固なフレーム構造の内部に配置されている。バッテリ2の上方には一対のフロントシート(図示せず)が配置される。従って、側突を含む車両の衝突時には、バッテリ2はこのフレーム構造によって保護される。図2及び図3に示されるように、フロアパネル1のフレーム構造の内部に位置する部分には、下方に凹まされたバッテリ収容部13が形成されている。走行エネルギー供給用のバッテリ2は大型で重量も重いので、バッテリ収容部13によって収容容積を稼ぐとともに、バッテリ2の重心GBの位置を下げている。車両にとって低重心であることは運動性能上重要であり、重量物であるバッテリ2の重心GBの位置を低くすることは重要である。
図2に示されるように、バッテリ2は、それ自身に取り付けられたブラケットを介して、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URに固定されている。バッテリ2は、上述したフレーム構造の内部に配置されているが、言い換えれば、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URの間(即ち、一対のロアクロスメンバ10LF及び10LRの間でもある)で、かつ、一対のサイドメンバ11L及び11Rの間に配置されている。より詳しくは、フロントアッパクロスメンバ10UFの前端とリアアッパクロスメンバ10URの後端との間で、かつ、レフトサイドメンバ11Lの左端とライトサイドメンバ11Rの右端との間に配置されている。
図4に示されるように、一対のサイドメンバ11L及び11Rの車両の幅方向のさらに外側には車両の前後方向に平行に配された一対のサイドシル12L及び12Rが設けられている。一対のサイドシル12L及び12Rも、フロアパネル1と結合されており、重要な車両骨格部材である。本実施形態の車両はいわゆるワンボックスカーであり、一対のサイドシル12L及び12Rの上面は、図3に示されるように、上述したフロア一般面FPよりも下方に位置されている。
そして、図5、図6及び図8に示されるように、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URの間(即ち、一対のロアクロスメンバ10LF及び10LRの間でもある)で、かつ、一対のサイドメンバ11L及び11Rの外側のフロアパネル1には窪み14がそれぞれ形成されている。各窪み14には、上述した冷却ファン3(バッテリ2の補機)が設置される。図7及び図8に示されるように、各窪み14は、フロアパネル1を上述したフロア一般面よりも下方に凹まされて形成されている。窪み14は、サイドシル12L及び12Rよりは車両内側に位置している。即ち、窪み14は、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10UR、サイドメンバ11L(11R)及びサイドシル12L(12R)に囲まれた範囲に形成されている。窪み14の底面には、冷却ファン3を固定するためのブラケット14Bが固定されている。ブラケット14Bからは、固定用のウェルドボルトが上に向けて突設されている。
バッテリ2の補機としての冷却ファン3は、ブラケット14Bを介して、窪み14の底面上に設置されている。そして、図3に示されるように、冷却ファン3は窪み14の底面に固定されているので、冷却ファン3の重心GFは、バッテリ2の幅方向の端部2Eの下端Xよりも下方に位置されている。さらに、冷却ファン3の重心GFは、フロア一般面FPよりも下方に位置されている。
本実施形態では、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URの間で、かつ、一対のサイドメンバ11L及び11Rの外側のフロアパネル1に、冷却ファン3(バッテリ2の補機)を収納するための窪み14がそれぞれ形成された。各窪み14は、フロアパネル1を上述したフロア一般面よりも下方に凹まされて形成されている。従って、本実施形態によれば、一対のアッパクロスメンバ10UF及び10URの間で、かつ、一対のサイドメンバ11L及び11Rの間に配置されたバッテリ2の補機(冷却ファン3)をバッテリの近傍に配置でき、スペース効率に優れる。
具体的には、本実施形態におけるバッテリ2の補機は冷却ファン3であるため、ダクト4の長さや大きさを小さくすることができる。窪み14に設置されるバッテリ2の補機がDC−DCコンバータやジャンクションボックスなどの電装系部品である場合は、配線を短くできる。特に、窪み14が、フロアパネル1をフロア一般面FPよりも下方に凹ませて形成されているので、車室内のスペースを有効に利用でき、車室内のスペースを狭くしてしまうことがない。
また、本実施形態では、走行エネルギー供給用のバッテリ2がフロアパネル1の上方、即ち、車室内に配置される。このため、バッテリ2に対して要求される耐熱性や耐侯性(例えば、水密性)は、バッテリ2をフロアパネル1の下方の車外に配置する場合よりも緩くできる。この結果、バッテリ2の安全性を向上でき、かつ、製造コストも低減できる。
さらに、本実施形態では、窪み14はフロア一般面FPよりも下方に凹まされて形成されており、かつ、冷却ファン3(バッテリ2の補機)は窪み14の底面上に設置されている。従って、車両の側突時には、図9に示されるようにフロア構造が変形するが、冷却ファン3(バッテリ2の補機)は、その側方に位置するサイドメンバ11L(又は11R)と接触する。サイドメンバ11L(又は11R)は、閉断面を有しており、剛性も高いので、冷却ファン3(バッテリ2の補機)を受け止めてバッテリ2との干渉を防止する。従って、側突時のバッテリ2の損傷も防止される。
上述したように、本実施形態では、冷却ファン3(バッテリ2の補機)の重心GFが、バッテリ2の幅方向の端部2Eの下端Xよりも下方に位置されている(図3参照)。従って、車両の側突時には、図9に示されるように、冷却ファン3は下方へと移動する傾向となる。即ち、冷却ファン3は、バッテリ2から遠ざかる方向へと移動する傾向、言い換えれば、バッテリ2(の下端X)よりも下方へと移動する傾向となる。従って、側突時のバッテリ2の損傷がより防止される。
また、このことに併せて、本実施形態では、冷却ファン3(バッテリ2の補機)の重心GFが、フロア一般面FPよりも下方に位置されている(図3参照)。従って、下方へと移動する傾向の冷却ファン3(バッテリ2の補機)は、サイドメンバ11L(又は11R)と接触して、図9に示されるように、バッテリ2から遠ざかるように回転する傾向となる。この結果、側突時の車体の変形ストロークをより多く確保でき、衝突時の運動エネルギーの車体変形による吸収性が向上する。
さらに、本実施形態では、サイドシル12L(12R)の上面が前記フロア一般面FPよりも下方に位置されている。従って、側突時に車両内側に移動するサイドシル12L(12R)は、窪み14の側方又は下方に位置することとなり、窪み14内に設置された冷却ファン3(バッテリ2の補機)の下部を車両内側に押す傾向となる。この結果、上述した冷却ファン3(バッテリ2の補機)のバッテリ2から遠ざかるように回転する傾向が促進され、衝突時の運動エネルギーの車体変形による吸収性がより向上する。
なお、本実施形態では、一対のサイドメンバ11L及び11Rの外側にそれぞれ窪み14が形成されて、これらの窪み14の底面上に冷却ファン3がそれぞれ設置された。しかし、窪み14は、一対のサイドメンバ11L及び11Rの少なくとも一方の外側にだけ設けられてもよい。本実施形態では、バッテリ2の排熱に対する設計要求値を考慮して、小型の冷却ファン3をバッテリ2の両側に設けることとした。一概には言えないが、小型の冷却ファン3を二つ設ける方が騒音的に有利である。本実施形態ではバッテリ2と共に冷却ファン3も室内に(フロアパネル1よりも上方に)配置されるため、バッテリ2の両側にそれぞれ小型の冷却ファン3を設けた。
1 フロアパネル
2 バッテリ
2E (バッテリ2の幅方向の)端部
X (端部2Eの)下端
3 冷却ファン(バッテリ2の補機)
10UF,10UR アッパクロスメンバ
10LF,10LR ロアクロスメンバ
11L,11R サイドメンバ
12L,12R サイドシル
14 窪み
FP フロア一般面
GF (冷却ファン3の)重心

Claims (4)

  1. 走行エネルギー供給用のバッテリを備えた車両のフロア構造であって、
    フロアパネルと、
    前記フロアパネルの上面に固定された、前記車両の幅方向に平行に配置された一対のアッパクロスメンバと、
    前記一対のアッパクロスメンバに対応させて、前記フロアパネルの下面に固定された一対のロアクロスメンバと、
    前記フロアパネルの前記下面に固定され、前記車両の前後方向に平行に配置されて前記一対のロアクロスメンバと交差する一対のサイドメンバと、
    前記一対のアッパクロスメンバの間で、かつ、前記一対のサイドメンバの間に配置され、前記一対のアッパクロスメンバに固定された前記バッテリと、
    前記一対のアッパクロスメンバの間で、かつ、前記一対のサイドメンバの少なくとも一方の外側の前記フロアパネルに形成された、前記フロアパネルと前記一対のサイドメンバとの固定面を含むフロア一般面より下方に凹まされた窪みと、
    前記窪みの底面上に設置された、前記バッテリの補機と、を備えた、ことを特徴とするフロア構造。
  2. 前記補機の重心が、前記バッテリの前記幅方向の端部の下端よりも下方に位置されている、請求項1に記載のフロア構造。
  3. 前記補機の重心が、前記フロア一般面よりも下方に位置されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフロア構造。
  4. 前記一対のサイドメンバの外側に、一対のサイドシルをさらに備えており、
    前記サイドシルの上面が前記フロア一般面よりも下方に位置されている、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のフロア構造。
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