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JP6839669B2 - 電磁波シールドフィルム - Google Patents
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Description

本開示は、電磁波シールドフィルムに関する。
電子回路を電磁ノイズから保護するために、プリント配線基板の表面に接着する電磁波シールドフィルムが用いられている。電磁波シールドフィルムは、導電性接着剤層と絶縁保護層とが積層された積層体となっており、導電性接着剤層と絶縁保護層との間に金属箔等が設けられている場合もある。
折りたたみ式のディスプレイと本体との接続部分のように、屈曲動作を繰り返し受けるプリント配線基板が存在する。このようなプリント配線基板に用いる電磁波シールドフィルムには、折り曲げに対する高い耐性が求められる。
電磁波シールドフィルムの耐屈曲性を向上させることを目的として、導電性接着剤層に用いる導電性フィラーの粒径及び形状を制御することが試みられている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2011−187895号公報
しかしながら、電磁波シールドフィルムの耐屈曲性には種々の要因が影響を与えるため、導電性フィラーの粒径及び形状を制御しても、必ずしも十分に耐屈曲性が向上するとは限らない。
本開示の課題は、耐屈曲性が高い電磁波シールドフィルムを実現できるようにすることである。
本開示の電磁波シールドフィルムの一態様は、導電性接着剤層と、絶縁保護層とを備え、導電性接着剤層は、破断伸びが100%以上、500%以下である。
電磁波シールドフィルムの一態様において、導電性接着剤層は、弾性率が30MPa以上、500MPa以下とすることができる。
電磁波シールドフィルムの一態様において、全体の厚さは4μm以上、20μm以下とすることができる。
電磁波シールドフィルムの一態様は、導電性接着剤層と絶縁保護層との間に設けられたシールド層をさらに備えていてもよい。
本開示のシールド配線基板の一態様は、グランド回路を有する可撓性のプリント配線基板と、導電性接着剤層がグランド回路と接続された本開示の電磁波シールドフィルムとを備えている。
本開示の電磁波シールドフィルムによれば、耐屈曲性を向上させることができる。
一実施形態に係る電磁波シールドフィルムを示す断面図である。 電磁波シールドフィルムの変形例を示す断面図である。 一実施形態に係る電磁波シールドフィルムを用いたシールド配線基板を示す断面図である。 電磁波シールドフィルムの耐屈曲性の評価に用いた基板を示す断面図である。 耐屈曲試験における抵抗値の変化率を示すグラフである。
図1に示すように、本実施形態の電磁波シールドフィルム101は、導電性接着剤層111と、絶縁保護層112と、導電性接着剤層111と絶縁保護層112との間に設けられたシールド層113を有している。なお、図2に示すように、導電性接着剤層111がシールド層として機能し、独立したシールド層が設けられていない構成とすることもできる。
本実施形態において、導電性接着剤層111は、破断伸びが100%以上、好ましくは200%以上である。導電性接着剤層111の破断伸びを大きくすることにより、折り曲げに対する耐性(耐屈曲性)が向上し、繰り返し折り曲げた場合の接続抵抗の上昇を抑えることができる。耐屈曲性を向上させる観点からは、破断伸びが大きい方がよいが、樹脂フローや穴部への埋め込み性の観点から破断伸びは500%以下、好ましくは400%以下である。
また、耐屈曲性をさらに向上させる観点から、導電性接着剤層の弾性率は好ましくは500MPa以下、より好ましくは300MPa以下である。耐屈曲性の観点からは、弾性率が小さい方が好ましいが、樹脂フローや穴部への埋め込み性の観点から弾性率は好ましくは30MPa以上、より好ましくは80MPa以上である。
さらに、電磁波シールドフィルム101を折り曲げた際にシールド層113に加わるストレスは、電磁波シールドフィルム101全体の厚さが厚い方が大きくなる。このため、耐屈曲性をさらに向上させる観点から、電磁波シールドフィルム101全体の厚さは、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下である。なお、シールド層113が設けられていない場合においても、全体の厚さを薄くすることにより、シールド層として機能する導電性接着剤層111に加わるストレスを低減する効果が得られる。耐屈曲性の観点からは、弾性率が小さい方が好ましいが、物理的な制限から全体の厚さは好ましくは4μm以上、より好ましくは6μm以上である。なお、電磁波シールドフィルムの厚さは、電磁波シールドフィルムをプリント配線基板に接着するプレスを行った後の値である。
導電性接着剤層111の破断伸び及び弾性率をこのような値とするために種々の手法を用いることができるが、中でも導電性接着剤層111の配合を制御する方法が好ましい。導電性接着剤層の主な配合は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の樹脂成分と、フィラー成分とである。フィラー成分は、導電性フィラーと、難燃剤、及び着色剤等の粉体成分である。フィラー成分のうち、導電性フィラー以外の粉体成分の添加量を調整することにより、破断伸び等を制御することができる。特に、導電性フィラー以外の平均粒子径D50が5μm以上の粉体を含まないことが好ましい。
導電性接着剤層111に用いることができる熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂として例えばスチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、イミド系樹脂、及びアクリル系樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電性接着剤層111に用いることができる熱可硬化性樹脂としては、例えばフェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリアミド系樹脂及びアルキッド系樹脂等を用いることができる。活性エネルギー線硬化性組成物としては、特に限定されないが、例えば、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する重合性化合物等を挙げることができる。これらの組成物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂は、例えば反応性の第1の官能基を有する第1樹脂成分と、第1の官能基と反応する第2樹脂成分とを含む。第1の官能基は、例えばエポキシ基、アミド基、又は水酸基等とすることができる。第2の官能基は、第1の官能基に応じて選択すればよく、例えば第1官能基がエポキシ基である場合、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基及びアミノ基等とすることができる。具体的には、例えば第1樹脂成分をエポキシ樹脂とした場合には、第2樹脂成分としてエポキシ基変性ポリエステル樹脂、エポキシ基変性ポリアミド樹脂、エポキシ基変性アクリル樹脂、エポキシ基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、カルボキシル基変性ポリエステル樹脂、カルボキシル基変性ポリアミド樹脂、カルボキシル基変性アクリル樹脂、カルボキシル基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、及びウレタン変性ポリエステル樹脂等を用いることができる。これらの中でも、カルボキシル基変性ポリエステル樹脂、カルボキシル基変性ポリアミド樹脂、カルボキシル基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、及びウレタン変性ポリエステル樹脂が好ましい。また、第1樹脂成分が水酸基である場合には、第2樹脂成分としてエポキシ基変性ポリエステル樹脂、エポキシ基変性ポリアミド樹脂、エポキシ基変性アクリル樹脂、エポキシ基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、カルボキシル基変性ポリエステル樹脂、カルボキシル基変性ポリアミド樹脂、カルボキシル基変性アクリル樹脂、カルボキシル基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、及びウレタン変性ポリエステル樹脂等を用いることができる。これらの中でも、カルボキシル基変性ポリエステル樹脂、カルボキシル基変性ポリアミド樹脂、カルボキシル基変性ポリウレタンポリウレア樹脂、及びウレタン変性ポリエステル樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂は、熱硬化反応を促進する硬化剤を含んでいてもよい。熱硬化性樹脂が第1の官能基と第2の官能基とを有する場合、硬化剤は、第1の官能基及び第2の官能基の種類に応じて適宜選択することができる。第1の官能基がエポキシ基であり、第2の官能基が水酸基である場合には、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、及びカチオン系硬化剤等を使用することができる。これらは1種を単独で使用することもでき、2種以上を併用することもできる。
導電性フィラーは、特に限定されないが、例えば、金属フィラー、金属被覆樹脂フィラー、カーボンフィラー及びそれらの混合物を使用することができる。金属フィラーとしては、銅粉、銀粉、ニッケル粉、銀コ−ト銅粉、金コート銅粉、銀コートニッケル粉、及び金コートニッケル粉等を挙げることができる。これら金属粉は、電解法、アトマイズ法、又は還元法等により作製することができる。中でも銀粉、銀コート銅粉及び銅粉のいずれかが好ましい。
導電性フィラーは、フィラー同士の接触の観点から、平均粒子径が好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、好ましくは15m以下、より好ましくは20μm以下である。導電性フィラーの形状は特に限定されず、球状、フレーク状、樹枝状、又は繊維状等とすることができる。
導電性フィラーの含有量は、用途に応じて適宜選択することができるが、全固形分中で好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。埋め込み性の観点からは、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。また、異方導電性を実現する場合には、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
この他、破断伸び等に影響を与えない範囲で、任意成分として消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤、希釈剤、沈降防止剤、レベリング剤、カップリング剤、着色剤、及び難燃剤等を含んでいてもよい。
導電性接着剤層111の厚さは、電磁波シールドフィルム101全体の厚さを薄くする観点から、1μm〜15μmとすることが好ましい。
シールド層113は、金属箔、蒸着膜及び導電性フィラー等により形成することができる。
金属箔は、特に限定されないが、ニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及び亜鉛等のいずれか、又は2つ以上を含む合金からなる箔とすることができる。
金属箔の厚さは、特に限定されないが、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。金属箔の厚さが0.5μm以上であると、シールドプリント配線基板に10MHz〜100GHzの高周波信号を伝送したときに、高周波信号の減衰量を抑制することができる。また、電磁波シールドフィルム101全体の厚さを薄くする観点から、金属箔の厚さは15μm以下が好ましく、12μm以下がより好ましく、9μm以下がさらに好ましい。金属層の厚さを薄くすることにより、原材料コストを抑えることができると共に、シールドフィルムの判断伸びが良好となるという効果も得られる。
蒸着膜は、特に限定されないが、ニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及び亜鉛等を蒸着して形成することができる。蒸着には、電解メッキ法、無電解メッキ法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、化学気相堆積(CVD)法、又はメタルオーガニック堆積(MOCVD)法等を用いることができる。
蒸着膜は、特に限定されないが、ニッケル、銅、銀、錫、金、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及び亜鉛等を蒸着して形成することができる。蒸着には、電解メッキ法、無電解メッキ法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、化学気相堆積(CVD)法、又はメタルオーガニック堆積(MOCVD)法等を用いることができる。
蒸着膜の厚さは、特に限定されないが、0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。金属蒸着膜の厚さが0.05μm以上であると、シールドプリント配線基板において電磁波シールドフィルム101が電磁波をシールドする特性に優れる。また、電磁波シールドフィルム101全体の厚さを薄くし、耐屈曲性を向上させる観点から、金属蒸着膜の厚さは0.5μm未満が好ましく、0.3μm未満であることがより好ましい。
導電性フィラーの場合、導電性フィラーを配合した溶剤を、絶縁保護層112の表面に塗布して乾燥することにより、シールド層113を形成することができる。導電性フィラーは、金属フィラー、金属被覆樹脂フィラー、カーボンフィラー及びそれらの混合物を使用することができる。金属フィラーとして、銅粉、銀粉、ニッケル粉、銀コ−ト銅粉、金コート銅粉、銀コートニッケル粉、及び金コートニッケル粉等を用いることができる。これら金属粉は、電解法、アトマイズ法、還元法により作成することができる。金属粉の形状は、球状、フレーク状、繊維状、樹枝状等が挙げられる。
本実施形態においてシールド層113の厚さは、求められる電磁シールド効果及び繰り返し屈曲・摺動耐性に応じて適宜選択すればよいが、金属箔である場合には、破断伸びを確保する観点から12μm以下とすることが好ましい。
なお、導電性接着剤層111がシールド層として機能する構成の場合にはシールド層113を設けなくてよい。
絶縁保護層112は、充分な絶縁性を有し、導電性接着剤層111及びシールド層113を保護できれば特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は活性エネルギー線硬化性樹脂等を用いて形成することができる。
熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、イミド系樹脂、又はアクリル系樹脂等を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリアミド系樹脂又はアルキッド系樹脂等を用いることができる。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する重合性化合物等を用いることができる。保護層は、単独の材料により形成されていても、2種以上の材料から形成されていてもよい。
絶縁保護層112には、着色剤に限らず必要に応じて硬化促進剤、粘着性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング剤、充填剤、難燃剤、粘度調節剤、及びブロッキング防止剤等の1つ以上が含まれていてもよい。
絶縁保護層112は、材質又は硬度若しくは弾性率等の物性が異なる2層以上の積層体であってもよい。例えば、硬度が低い外層と、硬度が高い内層との積層体とすれば、外層がクッション効果を有するため、電磁波シールドフィルム101をプリント配線基板102に加熱加圧する工程においてシールド層113に加わる圧力を緩和できる。このため、プリント配線基板102に設けられた段差によってシールド層113が破壊されることを抑えることができる。
絶縁保護層112の厚さは、電磁波シールドフィルム101全体の厚さを薄くする観点から、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。導電性接着剤層111及びシールド層113を保護する観点からは、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。
本実施形態の電磁波シールドフィルム101は、例えば以下のようにして形成することができる。まず、支持基材(図示せず)の上に、絶縁保護層用組成物を塗布した後、加熱乾燥して溶剤を除去し、絶縁保護層112を形成する。支持基材は例えばフィルム状とすることができる。支持基材は、特に限定されず、例えばポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリイミド系、ポリエチレンナフタレート又はポリフェニレンサルファイド系等の材料により形成することができる。支持基材と保護層用組成物との間に、離型剤層を設けてもよい。
絶縁保護層用組成物は、絶縁保護層用の樹脂組成物に溶剤及びその他の配合剤を適量加えて調製することができる。溶剤は、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール及びジメチルホルムアミド等とすることができる。その他の配合剤としては、架橋剤や重合用触媒、硬化促進剤、及び着色剤等を加えることができる。その他の配合剤は必要に応じて加えればよく、加えなくてもよい。支持基材に保護層用組成物を塗布する方法は、特に限定されず、リップコーティング、コンマコーティング、グラビアコーティング、又はスロットダイコーティング等の、公知の技術を採用することができる。
次に、必要に応じて絶縁保護層112の上に、シールド層113を形成する。シールド層113の形成方法は、シールド層113の種類に応じて適宜選択することができる。電磁波シールドフィルム101がシールド層113を有さない構成である場合には、この工程を省略することができる。
次に、絶縁保護層112又はシールド層113の上に、導電性接着剤層用組成物を塗布した後、加熱乾燥して溶剤を除去し、導電性接着剤層111を形成する。
導電性接着剤層用組成物は、導電性接着剤と溶剤とを含む。溶剤は、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール及びジメチルホルムアミド等とすることができる。導電性接着剤層用組成物中における導電性接着剤の比率は、導電性接着剤層111の厚さ等に応じて適宜設定すればよい。
シールド層113の上に導電性接着剤層用組成物を塗布する方法としては、特に限定されず、リップコーティング、コンマコーティング、グラビアコーティング、又はスロットダイコーティング等を用いることができる。
なお、必要に応じて、導電性接着剤層111の表面に剥離基材(セパレートフィルム)を貼り合わせてもよい。剥離基材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のベースフィルム上に、シリコン系又は非シリコン系の離型剤を、導電性接着剤層111が形成される側の表面に塗布されたものを使用することができる。なお、剥離基材の厚さは特に限定されるものではなく、適宜、使い易さを考慮して決定することができる。
本実施形態の電磁波シールドフィルム101は、図3に示すようにプリント配線基板102と組み合わせてシールド配線基板103とすることができる。電磁波シールドフィルム101は、シールド層113を有するものであってもよい。
プリント配線基板102は、例えば、ベース部材122と、ベース部材122の上に設けられたグランド回路125を含むプリント回路を有している。ベース部材122の上には接着剤層123により絶縁フィルム121が接着されている。絶縁フィルム121にはグランド回路125を露出する開口部が設けられている。グランド回路125の露出部分には金めっき層等の表面層が設けられていてもよい。なお、プリント配線基板102は、特に限定されないが、屈曲が行われるフレキシブル基板とすることができる。
電磁波シールドフィルム101をプリント配線基板102に接着する際には、導電性接着剤層111がグランド回路125を露出する開口部の上に位置するように、電磁波シールドフィルム101をプリント配線基板102上に配置する。そして、所定の温度(例えば120℃)に加熱した2枚の加熱板(図示せず)により、電磁波シールドフィルム101とプリント配線基板102とを、上下方向から挟んで所定の圧力(例えば0.5MPa)で短時間(例えば5秒間)押圧する。これによって、電磁波シールドフィルム101はプリント配線基板102に仮止めされる。
続いて、2枚の加熱板の温度を、上記仮止め時よりも高温の所定の温度(例えば、170℃)とし、所定の圧力(例えば3MPa)で所定時間(例えば30分)加圧する。これによって、電磁波シールドフィルム101をプリント配線基板102に固定できる。加圧した際に、導電性接着剤層111が開口部に十分に埋め込まれることにより、電磁波シールドフィルム101が必要とする強度及び導電性を実現することができる。
以下に、本開示の電磁波シールドフィルムについて実施例を用いてさらに詳細に説明する。以下の実施例は例示であり、本発明を限定することを意図するものではない。
<電磁波シールドフィルムの作製>
所定の剥離フィルムの表面に、非シリコン系の離型剤を塗布して離型剤層を形成した。次に、絶縁保護層用組成物を、ワイヤーバーを用いて塗布し、加熱乾燥して絶縁保護層を形成した。次に、絶縁保護層の上にアルミニウムを蒸着して厚さが0.15μmのシールド層を形成した。次に、シールド層の上に所定の導電性接着剤層用組成物をワイヤーバーにより塗布した後、100℃×3分の乾燥を行い、電磁波シールドフィルムを得た。
<耐屈曲性の評価>
作製した電磁波シールドフィルム101を、評価用基板201に接着した。接着は、プレス機を用いて温度170℃、時間30分、圧力2MPa〜3MPaの条件で行った。接着後の電磁波シールドフィルム101の厚さは、評価用基板201と評価用基板201に接着した電磁波シールドフィルムの平滑部の厚さから、評価用基板201の厚さを引いた値とした。なお、厚さはそれぞれ、マイクロメーター(株式会社ミツトヨ製、MDH−25)を用いてJIS C 2151に準拠して測定した。
図4に示すように、評価用基板201は、長さが50mm、幅が20mm、厚さが53μmの基材フィルム211と、基材フィルム211の両端部に互いに分離されて設けられた5mm×8mmの電極212を有している。電極212は電磁波シールドフィルム101の導電性接着剤層111と接続されている。
電磁波シールドフィルム101を接着した評価用基板201の試験端子間の抵抗値を抵抗計(日置電機株式会社製、RM3544−01)により測定し、初期抵抗値とした。次に、評価用基板201を中央部から180度屈曲させ、この状態で直径5cmで1kgの円柱状の錘を、電極212を除いた評価用基板201に乗せて測定した抵抗値を屈曲時抵抗値として測定した。この後、再び元の状態に戻した状態の抵抗値を解放時抵抗値として測定した。これを20回繰り返し、屈曲時抵抗値の変化率R1と解放時抵抗値の変化率R2とを算出した。変化率は、(測定値−初期抵抗値)/初期抵抗値として計算した。
<物性の測定>
電磁波シールドフィルムの導電性接着剤層を作製するのに用いた導電性接着剤を離型フィルムにコートし、離型フィルムを剥離して試験用導電性接着剤層を作製した。試験用導電性接着剤層から、ダンベル試験片(100mm×10mm、標線間20mm)を作製し、引張試験機(AGS−X50S、島津製作所製)を用いて、弾性率、破断伸び及び最大応力を測定した。測定条件は、引張速度:50mm/min、ロードセル:50Nとし、弾性率は応力(2〜3MPa)と破断伸びの傾斜から算出した。
(実施例1)
熱硬化性樹脂に平均粒径D50が5μmの球状の銀コート銅粉を樹脂100質量部に対し43質量部添加した導電性接着剤を用いて、厚さが5μmの導電性接着剤層を形成した。絶縁保護層の厚さは5μmとした。
プリント配線基板に接着した後の電磁波シールドフィルム全体の厚さは8μmであった。導電性接着剤層の破断伸びは280%であり、導電性接着剤層の弾性率は227MPaであった。折り曲げを20回行った際の屈曲時抵抗値の変化率R1は26%であり、解放時抵抗値の変化率R2は108%であった。
(実施例2)
熱硬化性樹脂に、平均粒径D50が13μmのデンドライト状の銀コート銅粉を樹脂100質量部に対し21質量部添加した導電性接着剤を用いて、厚さが17μmの導電性接着剤層を形成した。絶縁保護層の厚さは5μmとした。
プリント配線基板に接着した後の電磁波シールドフィルム全体の厚さは15μmであった。導電性接着剤層の破断伸びは325%であり、導電性接着剤層の弾性率は165MPaであった。折り曲げを20回行った際の屈曲時抵抗値の変化率R1は31%であり、解放時抵抗値の変化率R2は282%であった。
(比較例1)
熱硬化性樹脂に、平均粒径D50が13μmのデンドライト状の銀コート銅粉を樹脂100質量部に対し27質量部と、窒素系難燃剤を樹脂100質量部に対し55質量部添加した導電性接着剤を用いて、厚さが17μmの導電性接着剤層を形成した。絶縁保護層の厚さは5μmとした。
プリント配線基板に接着した後の電磁波シールドフィルム全体の厚さは15μmであった。導電性接着剤層の破断伸びは24%であり、導電性接着剤層の弾性率は748MPaであった。折り曲げを20回行った際の屈曲時抵抗値の変化率R1は67%であり、解放時抵抗値の変化率R2は632%であった。
表1に各実施例及び比較例の結果を示す。また、各実施例及び比較例の抵抗値の変化率を図5に示す。
Figure 0006839669
本開示の電磁波シールドフィルムは、耐屈曲性が高く、特に屈曲する部位のフレキシブルプリント配線基板をシールドする電磁波シールドフィルム等として有用である。
101 電磁波シールドフィルム
102 プリント配線基板
103 シールド配線基板
111 導電性接着剤層
112 絶縁保護層
113 シールド層
115 剥離フィルム
121 絶縁フィルム
122 ベース部材
123 接着剤層
125 グランド回路
201 評価用基板
211 基材フィルム
212 電極
213 絶縁フィルム

Claims (5)

  1. 導電性接着剤層と、
    絶縁保護層とを備え、
    前記導電性接着剤層は、破断伸びが200%以上、400%以下であり、弾性率が80MPa以上、300MPa以下であり、導電性フィラーを含む、電磁波シールドフィルム。
  2. 全体の厚さが4μm以上、20μm以下である、請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 前記導電性接着剤層と前記絶縁保護層との間に設けられたシールド層をさらに備えている、請求項1又は2に記載の電磁波シールドフィルム。
  4. 前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラー以外に平均粒子径が5μm以上の粒子を含まない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルム。
  5. グランド回路を有する可撓性のプリント配線基板と、
    前記導電性接着剤層が前記グランド回路と接続された請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁波シールドフィルムとを備えている、シールド配線基板。
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