以下、本発明の好適な第1から第8実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
(第1実施形態)
まず、本実施形態にかかる分離装置を適用したシート製造装置について説明する。図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す模式図である。
図1に示すように、シート製造装置100は、供給部10と、製造部102と、制御部104と、を備える。製造部102は、シートを製造する。製造部102は、粗砕部12と、解繊部20と、選別部40と、第1ウェブ形成部45と、回転体49と、混合部50と、堆積部60と、第2ウェブ形成部70と、シート形成部80と、切断部90と、を有している。さらに、シート製造装置100は、分離装置3000を備えている。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。供給部10は、例えば、粗砕部12に原料を連続的に投入するための自動投入部である。供給部10によって供給される原料は、例えば、古紙やパルプシートなどの繊維を含むものである。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。図示の例では、粗砕部12は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部12としては、例えば、シュレッダーを用いる。粗砕部12によって裁断された原料は、ホッパー1で受けてから管2を介して、解繊部20に移送(搬送)される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料を解繊する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナーを、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、インク、トナーなどの色材を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。解繊部20として、本実施形態ではインペラーミルを用いる。解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有している。これにより、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、解繊物を排出口24へと搬送することができる。解繊部20を通過した解繊物は、管3を介して、選別部40に移送される。なお、解繊部20から選別部40に解繊物を搬送させるための気流は、解繊部20が発生させる気流を利用してもよいし、ブロアー等の気流発生装置を設け、その気流を利用してもよい。
選別部40(堆積部400の一部)は、解繊部20により解繊された繊維と色材とを含む解繊物を導入口42から導入し、繊維の長さによって選別するとともに解繊物をメッシュベルト上に堆積させる。選別部40は、ドラム部41と、ドラム部41を収容するハウジング部43とを有している。ドラム部41としては、例えば、篩(ふるい)を用いる。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの、第1選別物)と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ(網を通過しないもの、第2選別物)と、を分けることができる。例えば、第1選別物は、管7を介して、混合部50に移送される。第2選別物は、排出口44から管8を介して、解繊部20に戻される。具体的には、ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部41の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
第1ウェブ形成部45(堆積部400の一部)は、選別部40を通過した第1選別物を、混合部50に搬送する。第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。
吸引部48(堆積部400の一部)は、選別部40の開口(網の開口)を通過して空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。第1選別物は、移動するメッシュベルト46上に堆積し、ウェブV(ウェブ状堆積物に相当)を形成する。メッシュベルト46、張架ローラー47および吸引部48の基本的な構成は、後述する第2ウェブ形成部70のメッシュベルト72、張架ローラー74およびサクション機構76と同様である。
ウェブVは、選別部40および第1ウェブ形成部45を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態に形成される。メッシュベルト46に堆積されたウェブVは、管7へ投入され、混合部50へと搬送される。
また、本実施形態では、堆積部400(分離装置3000の一部)により堆積されたウェブVを振動させ、振動によりウェブVから色材を取り除く分離部600(分離装置3000の一部)が設けられている。そして、分離部600によって色材が取り除かれたウェブVが管7へ投入される。なお、分離装置3000の詳細な説明は後述する。
回転体49は、ウェブVが混合部50に搬送される前に、ウェブVを切断することができる。図示の例では、回転体49は、基部49aと、基部49aから突出している突部49bを有している。突部49bは、例えば、板状の形状を有している。図示の例では、突部49bは4つ設けられ、4つの突部49bが等間隔に設けられている。基部49aが方向Rに回転することにより、突部49bは、基部49aを軸として回転することができる。回転体49によってウェブVを切断することにより、例えば、堆積部60に供給される単位時間当たりの解繊物の量の変動を小さくすることができる。
回転体49は、第1ウェブ形成部45の近傍に設けられている。図示の例では、回転体49は、ウェブVの経路において下流側に位置する張架ローラー47aの近傍に(張架ローラー47aの横に)設けられている。回転体49は、突部49bがウェブVと接触可能な位置であって、ウェブVが堆積されるメッシュベルト46と接触しない位置に設けられている。これにより、メッシュベルト46が突部49bによって磨耗する(破損する)ことを抑制することができる。突部49bとメッシュベルト46との間の最短距離は、例えば、0.05mm以上0.5mm以下であり、メッシュベルト46が損傷を受けずにウェブVを切断することができる距離である。
混合部50は、選別部40を通過した第1選別物(第1ウェブ形成部45により搬送された第1選別物)と、樹脂を含む添加物と、を混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、第1選別物と添加物とを搬送する管54と、ブロアー56と、を有している。図示の例では、添加物は、添加物供給部52からホッパー9を介して管54に供給される。管54は、管7と連続している。
混合部50では、ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、第1選別物と添加物とを混合させながら、搬送することができる。なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよい。
添加物供給部52としては、図1に示すようなスクリューフィーダーや、図示せぬディスクフィーダーなどを用いる。添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂(結着剤)を含む。樹脂が供給された時点では、複数の繊維は結着されていない。樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。
添加物供給部52から供給される樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。添加物供給部52から供給される添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
なお、添加物供給部52から供給される添加物には、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色材や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤が含まれていてもよい。混合部50を通過した混合物(第1選別物と添加物との混合物)は、管54を介して、堆積部60に移送される。
堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部63とを有している。ドラム部61としては、回転する円筒の篩を用いる。ドラム部61は、網を有し、混合部50を通過した混合物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの)を降らせる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。
なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、ウェブWを形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有している。
メッシュベルト72は、移動しながら、堆積部60の開口(網の開口)を通過した通過物を堆積する。メッシュベルト72は、張架ローラー74によって張架され、通過物を通しにくく空気を通す構成となっている。メッシュベルト72は、張架ローラー74が自転することによって移動する。メッシュベルト72が連続的に移動しながら、堆積部60を通過した通過物が連続的に降り積もることにより、メッシュベルト72上にウェブWが形成される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられている。サクション機構76は、下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引することができる。これにより、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態のウェブWが形成される。メッシュベルト72に堆積されたウェブWは、シート形成部80へと搬送される。
なお、図示の例では、ウェブWを調湿する調湿部78が設けられている。調湿部78は、ウェブWに対して水や水蒸気を添加して、ウェブWと水との量比を調節することができる。
シート形成部80(形成部)は、メッシュベルト72に堆積したウェブW(堆積物)を加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、ウェブWにおいて混ぜ合された解繊物および添加物の混合物に、熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着することができる。
シート形成部80は、ウェブWを加圧する加圧部82と、加圧部82により加圧されたウェブWを加熱する加熱部84と、を備えている。加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、ウェブWに対して圧力を加える。ウェブWは、加圧されることによりその厚さが小さくなり、ウェブWの密度が高められる。加熱部84としては、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロワー、赤外線加熱器、フラッシュ加熱器を用いる。図示の例では、加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備えている。加熱部84を加熱ローラー86として構成することにより、加熱部84を板状のプレス装置(平板プレス装置)として構成する場合に比べて、ウェブWを連続的に搬送しながらシートSを成形することができる。ここで、カレンダーローラー85(加圧部82)は、加熱ローラー86(加熱部84)によってウェブWに印加される圧力よりも高い圧力をウェブWに印加することができる。なお、カレンダーローラー85や加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。図示の例では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有している。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。
なお、切断部90を省略し、ロール状(長尺状)のシートSを形成する構成であってもよい。
次に、分離装置の構成について説明する。図2A及び図2Bは本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図2Aに示すように、分離装置3000は、堆積部400と、分離部600と、を備えている。さらに、本実施形態の分離装置3000は、画像取得部120と、導出部130と、解繊部20と、調湿部200等を備えている。
画像取得部120は、供給部10によって供給された単票のシート(印刷済み古紙)の画像を読み取る(シートを撮像する)ものである。画像取得部120としては、例えば、ラインセンサー等を備えたスキャナー装置を用いる。本実施形態では、供給されるシートの両面の画像を取得可能にするため、供給されるシートの各面に対向するように2つの画像取得部120が配置されている。
導出部130は、画像取得部120により取得された画像に基づいて、シートに含まれる色材の量を導出する。具体的には、シートにおける印刷部分(印刷されている領域)とシートにおける非印刷部分(印刷されていない領域)とを判断し、シートにおける印刷部分の位置や大きさ及び形状を算出する。また、シートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を算出する。そして、導出部130による導出結果を調湿部200や分離部600に供給する。なお、導出部130は、各部を制御する機能を有するものであるため、導出部130に替えて制御部104(図1参照)を用いてもよい。
画像が読み取られたシートは、粗砕部12を介して解繊部20に搬送され解繊される。なお、粗砕部12及び解繊部20の構成は上記同様なので説明を省略する(図1参照)。
解繊部20で解繊処理された解繊物は堆積部400に搬送される。
堆積部400は、繊維と色材とを含む解繊物を堆積させるものである。本実施形態の堆積部400は、選別部40と、第1ウェブ形成部45と、吸引部48と、を備えている。
そして、堆積部400によってメッシュベルト46上に堆積物(ウェブV)が堆積される。
分離部600は、堆積部400により堆積したウェブVを振動させ、振動によりウェブVから色材を取り除くものである。すなわち、本実施形態の分離部600は振動分離機構を備えたものである。
分離部600は、ウェブVまたはウェブVを支持するメッシュベルト46(支持部に相当)に、接触して振動を与える振動付与部としてのブラシローラー601を備えている。本実施形態では、メッシュベルト46に堆積されたウェブVに接触する第1ブラシローラー601aと、メッシュベルト46のウェブVが堆積される面とは反対側の面に接触する第2ブラシローラー601bとを備えている。第1ブラシローラー601aは、選別部40の搬送方向下流側のメッシュベルト46の上方に配置されている。第2ブラシローラー601bは、メッシュベルト46の下方(選別部40側とは反対側)であって、吸引部48のウェブVの搬送方向下流側に配置されている。なお、本実施形態では、第1ブラシローラー601aと第2ブラシローラー601bとがメッシュベルト46及びウェブVを介して対向するように配置されている。第1ブラシローラー601a及び第2ブラシローラー601bのそれぞれには駆動モーターが接続され、回転可能に構成されている。
第1ブラシローラー601aは、回転軸を有するローラー部602aと、ローラー部602aの表面に所定の間隔で設けられたブラシ部602bとを有し、ブラシ部602bの先端部がウェブVに接触するように配置される。第1ブラシローラー601aにおける軸方向の長さは、メッシュベルト46に堆積されたウェブVの幅(搬送方向に交差する方向の寸法)と同様またはより長くなるように設定されている。そして、第1ブラシローラー601aを回転軸中心に回転させることにより、搬送されるウェブVの幅方向(搬送方向に交差する方向)に対して一様に接触し振動させることができる。なお、第1ブラシローラー601aは、ブラシ部602bがローラー部602aの表面に所定の間隔で設けられているため、第1ブラシローラー601aは、ウェブVを間欠的に振動させることができる。
また、第2ブラシローラー601bは、回転軸を有するローラー部603aと、ローラー部603aの表面に所定の間隔で設けられたブラシ部603bとを有し、ブラシ部603bの先端部がメッシュベルト46に接触するように配置される。第2ブラシローラー601bにおける軸方向の長さは、メッシュベルト46の幅(搬送方向に交差する方向の寸法)と同様またはより長くなるように設定されている。そして、第2ブラシローラー601bを回転軸中心に回転させることにより、メッシュベルト46の幅方向(搬送方向に交差する方向)に対して一様に接触し振動させることができる。なお、第2ブラシローラー601bは、ブラシ部603bがローラー部603aの表面に所定の間隔で設けられているため、第2ブラシローラー601bは、メッシュベルト46を間欠的に振動させることができる。また、第2ブラシローラー601bの回転により、メッシュベルト46とともにメッシュベルト46上のウェブVも振動させることができる。
なお、第1ブラシローラー601aまたは第2ブラシローラー601bの鉛直方向下方に、ウェブVから除去された色材を収容するための収容器を配置してもよい。
第1ブラシローラー601a及び第2ブラシローラー601bの回転方向は特に限定されないが、ウェブVの搬送方向に倣うように回転させることが好ましい。このようにすれば、ウェブVの搬送性を高めながら振動を付与することができる。
なお、本実施形態では、第1ブラシローラー601aと第2ブラシローラー601bとを備えたが、いずれか一方のみを配置した構成であってもよい。また、図2Aに示すように、第1ブラシローラー601aと第2ブラシローラー601bとを鉛直方向に対向するように配置してもよいし、第1ブラシローラー601aと第2ブラシローラー601bとをウェブVの搬送方向にずらして配置してもよい。さらに、第1ブラシローラー601a及び第2ブラシローラー601bを複数配置した構成であってもよい。
また、振動付与部としてのブラシローラー601に限らず、例えば、凹凸ローラーやバフローラー等の各種振動付与可能なローラーであってもよい。
ここで、メッシュベルト46上に堆積されたウェブVは繊維と色材とを含むが、繊維は繊維同士の結合力が比較的大きい。一方、色材は繊維との結合力が弱く、色材は繊維間にある程度の自由度を持ちながら捕集された状態である。
そこで、ウェブVおよびメッシュベルト46をブラシローラー601によって振動を与えることにより、繊維は繊維間の結合力によりメッシュベルト上に留まるが、色材は振動によって繊維から脱離する。これにより、ウェブVに含まれる色材が取り除かれる。色材の一部は脱離することなくウェブVに残留する場合もある。すなわち、ウェブVに含まれる少なくとも一部の色材は取り除かれ、ウェブVに含まれる色材量が減少する。ウェブVから脱離した色材は、メッシュベルト46から下方に落下し、収容器に収容される。
なお、ブラシローラー601(第1ブラシローラー601a、第2ブラシローラー601b)によって付与される振動が脈を打つような脈動状となるように、分離部600を制御してもよい。例えば、振動の振幅や振動の周期を変動させて、ウェブVに対して脈動状の振動を付与する。
図3は分離部の制御方法の一例を示す説明図である。図3に示すように、ブラシローラー601の駆動制御において駆動ONと駆動OFFとを繰り返す。これにより、ブラシローラー601から振動が付与されたり、振動が止まったりしてウェブVに対して脈動状の振動が付与される。そして、ウェブVに対して強弱のある振動が付与されるため、さらに、繊維と色材との結合力が弱められ、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
なお、ブラシローラー601による脈動状の振動付与方法は、図3の例に示す一定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返す振動パターンに限らず、不定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返す振動パターンであってもよい。
また、ブラシローラー601の他の制御方法として、導出部130による導出結果に基づいて、ブラシローラー601のウェブVに対する加振力を制御してもよい。例えば、導出部130によるシートの印刷領域の比率に基づいて、ブラシローラー601のウェブVに対する加振力を制御する。図4A及び図4Bは分離部の他の制御方法の一例を示す説明図である。
図4Aに示すように、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、ウェブVに与える加振力を大きくする。
図4Aの例では、加振力(圧接量)の制御レベルが4段階設けられている。
例えば、印刷領域の比率が5%未満の場合には、圧接量を0.25mmに制御する。具体的には、図4Bに示すように、第1ブラシローラー601aのブラシ部602bの先端部がウェブVの最上面Vaから下方に押し込まれる量(深さ寸法)を圧接量dとして第1ブラシローラー601aの鉛直方向位置を制御する。
また、印刷領域の比率が5%以上であり25%未満の場合には、圧接量を0.5mmに制御する。
また、印刷領域の比率が25%以上であり50%未満の場合には、圧接量を0.75mmに制御する。
そして、印刷領域の比率が50%以上である場合には、圧接量を1.0mmに制御する。
印刷領域の比率が高くなるに伴い、圧接量が大きくなるように制御する。すなわち、加振力が大きくなるので、振動分離を効率よく行うことができる。なお、加振力の制御は、導出部130において、例えば画像を取得したシートの10枚の印刷領域の比率の平均値を導出し、当該印刷領域の比率の平均値に基づいて、ブラシローラー601を制御する。
調湿部200は、少なくとも分離部600を含む空間の湿度(相対湿度)を制御(調湿)するものである。調湿部200は、チャンバー211と、調湿ユニット201とを備えている。チャンバー211は空間を形成するための区画壁を有している。チャンバー211は、少なくとも分離部600を区画する。なお、本実施形態では、分離部600を含む堆積部400を含む空間を囲うようにチャンバー211が配置されている。
調湿ユニット201は、調湿された空気をチャンバー211内の空間に供給するものである。そして、調湿された空気をチャンバー211内の空間に供給することにより、チャンバー211内の湿度が制御可能となる。調湿ユニット201は、気化部202と、ブロアーユニット203と、湿度検出部204と、を備えている。気化部202は、水分を蒸発させる機能を有し、例えば、気化式の加湿方式が適用される。ブロアーユニット203は、気化部202によって気化された空気を吸気し、排気口208からチャンバー211内に向けて排気する。ブロアーユニット203は、モーターの駆動により回転する羽根車を備えている。また、ブロアーユニット203は、外気を吸気可能であり、排気口208からチャンバー211内に向けて気化部202からの空気と外気とを混合させて排気することができる。ブロアーユニット203には外気からの取り込み口の開閉可能な吸気口(図示せず)を備え、外気の取り込み量を調整することができる。
湿度検出部204は、チャンバー211内の湿度を検出するものであり、例えば、ブロアーユニット203の排気口208の近傍に設置されている。湿度検出部204は導出部130に接続されている。
調湿部200は、ブロアーユニット203の駆動制御または外気の取り込み量の可変により湿度制御が可能である。例えば、湿度検出部204の検出結果に基づき、所定の湿度に対してチャンバー211内の湿度が高い場合には、例えば、ブロアーユニット203の駆動を一定にさせた状態で外気の取り込み量を多くする。外気の湿度は低いため、ブロアーユニット203の排気口208から湿度が低い空気が排気される。これにより、チャンバー211内の相対湿度を低くすることができる。一方、湿度検出部204により所定の湿度に対してチャンバー211内の湿度が低い場合には、例えば、ブロアーユニット203の駆動を一定にさせた状態で外気の取り込み量を少なくする。外気の取り込み量が抑制されるため、ブロアーユニット203の排気口208から気化部202による湿度が高い空気が排気される。これにより、チャンバー211内の相対湿度を高くすることができる。なお、調湿部200の制御方法は、特に限定されず、例えば、ブロアーユニット203のモーターの駆動制御により湿度制御を行ってもよい。
そして、調湿部200によりチャンバー211内の空間の相対湿度を任意に制御することができる。具体的には、調湿部200を制御してチャンバー211内の空間の相対湿度を55%RH以上に設定する。このようにすれば、繊維や色材、さらにメッシュベルト46の帯電量が減衰するため、静電気による色材の繊維への付着が低減され、振動分離を効率よく行うことができる。また、好ましくはチャンバー211内の空間の相対湿度を60%RH以上に設定する。より好ましくはチャンバー211内の空間の相対湿度を65%RH以上に設定する。これにより、さらに、繊維や色材、メッシュベルト46の帯電量が減衰し、振動分離を高効率で行うことができる。
また、本実施形態の調湿部200は、導出部130により導出された色材量が多いとき、色材量が少ないときに比べて、チャンバー211内の空間の湿度を高湿にする。すなわち、供給されたシートの色材量に応じてチャンバー211内の空間の湿度を制御する。具体的には、画像取得部120により読み取った供給シートの画像データを用いて、導出部130においてシートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を導出する。そして、調湿部200は、導出部130の導出結果に基づいて制御駆動し、チャンバー211内の湿度の制御を行う。
図5は、本実施形態にかかる調湿部の制御方法の一例を示す説明図である。図5に示すように、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、チャンバー211内の空間の湿度を高湿にする。
図5の例では、相対湿度の制御レベルが4段階設けられている。
例えば、印刷領域の比率が5%未満の場合には、チャンバー211内の空間の相対湿度を55%RH以上に制御する。なお、具体的には、上記のごとく調湿部200を駆動制御する。
また、印刷領域の比率が5%以上であり25%未満の場合には、チャンバー211内の空間の相対湿度を60%RH以上に制御する。
また、印刷領域の比率が25%以上であり50%未満の場合には、チャンバー211内の空間の相対湿度を62%RH以上に制御する。
そして、印刷領域の比率が50%以上である場合には、チャンバー211内の空間の相対湿度を65%RH以上に制御する。
印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211内の空間の相対湿度が高くなるように制御するので、ウェブVの繊維と色材との帯電を抑えながら、気流による色材の分離を効率よく行うことができる。なお、チャンバー211内の空間の相対湿度の制御は、導出部130において、例えば画像を取得したシートの10枚の印刷領域の比率の平均値を導出し、当該印刷領域の比率の平均値に基づいて、調湿部200を制御することによりチャンバー211内の空間の相対湿度を制御することができる。
次に、分離方法について説明する。具体的には、上記の分離装置3000(図1及び図2A参照)による分離方法を説明する。図6は、本実施形態にかかる分離方法を示すフローチャートである。
図6に示すように、本実施形態の分離方法は、繊維と色材とを含む解繊物を堆積させ(堆積工程(S16))、堆積したウェブVを振動させ、振動によりウェブVから色材を取り除く(分離工程(S17))。
以下、具体的に説明する。
まず、画像取得工程(S11)では、画像取得部120によって供給部10から供給されたシートの画像を読み取る。
次いで、導出工程(S12)では、導出部130によってシートに含まれる色材の量を導出する。具体的には、シートにおける印刷部分(印刷されている領域)と非印刷部分(印刷されていない領域)とを算出する。さらには、シートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を算出する。
次いで、調湿工程(S13)では、導出部130の導出結果に基づいて、分離部600を含むチャンバー211内の空間の相対湿度の制御を行う。具体的には、導出部130の導出結果に基づいて、印刷領域の比率に応じて調湿部200を駆動制御し、チャンバー211内の空間の相対湿度が所望の相対湿度となるように制御する。この場合、印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211内の空間の相対湿度が高くなるように制御(調湿)する(図5参照)。
次いで、裁断工程(S14)では、シートを粗砕部12で細片に裁断する。
次いで、解繊工程(S15)では、解繊部20で、細片を繊維1本1本に解きほぐして解繊する。
次いで、堆積工程(S16)では、堆積部400によってメッシュベルト46上にウェブVを堆積させる。なお、堆積工程(S16)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、分離工程(S17)では、分離部600の第1ブラシローラー601aをウェブV上に接触させた状態で回転させ、メッシュベルト46上のウェブVを振動させる。また、第2ブラシローラー601bをメッシュベルト46に接触させた状態で回転させ、メッシュベルト46及びメッシュベルト46上のウェブVを振動させる。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。なお、分離工程(S17)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
堆積部400によってメッシュベルト46上に堆積したウェブVに第1ブラシローラー601aを接触させ、さらに、メッシュベルト46に第2ブラシローラー601bを接触させた状態で第1及び第2ブラシローラー601a,601bを回転させることによりウェブVを振動させた。この付与された振動により、ウェブVに含まれる色材が脱離する。従って、ウェブVに含まれる色材を簡易な装置構成で取り除くことができる。
また、乾式のシート製造装置100に振動分離による分離装置3000を搭載することにより、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態の分離装置3000の分離部600では、振動付与部としてのブラシローラー601を用いてウェブVを振動させたが、本実施形態の分離装置3000aの分離部600aでは、振動付与部としての超音波振動付与部610を備え、超音波を用いてウェブVを振動させる。
図7は、本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図7に示すように、分離装置3000aは、堆積部400と超音波振動付与部610等を備えている。なお、超音波振動付与部610以外の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
超音波振動付与部610は、ウェブVに接触して振動を与える超音波振動付与手段であり、圧電素子611と、圧電素子611による振動エネルギーを集約させるホーン612と、ホーン612に接続された振動板613と、を備えている。
超音波振動付与部610は、選別部40の搬送方向下流側のメッシュベルト46の上方であって、振動板613の先端部がメッシュベルト46上に堆積されたウェブVに接触するように配置されている。
振動板613のウェブVの搬送方向に交差する方向の長さは、メッシュベルト46に堆積されたウェブVの幅(搬送方向に交差する方向の寸法)と同様またはより長くなるように設定されている。そして、圧電素子611を駆動させることにより、振動板613が振動し、メッシュベルト46上のウェブVの幅方向(搬送方向に交差する方向)に対してウェブVに一様に接触しながら振動させることができる。
また、必要に応じて、振動板613に対向するメッシュベルト46の下方(選別部40側とは反対側)にメッシュベルト46を支持するプラテン615を設けてもよい。
なお、超音波振動付与部610を、メッシュベルト46の下方(選別部40側とは反対側)であって、吸引部48のウェブVの搬送方向下流側に配置してもよい。この場合、振動板613の先端部がメッシュベルト46に接触するように配置する。このようにすれば、超音波振動付与部610の駆動によりメッシュベルト46を振動させるとともに、メッシュベルト46上に堆積したウェブVを振動させることができる。また、超音波振動付与部610を、メッシュベルト46の上方と下方とにそれぞれ設けてもよい。
なお、超音波振動付与部610によって付与される振動が脈を打つような脈動状となるように、超音波振動付与部610を制御してもよい。例えば、振動の振幅や振動の周期を変動させて、ウェブVに対して脈動状の振動を付与する。
一例として、超音波振動付与部610の圧電素子611の駆動制御において駆動ONと駆動OFFとを繰り返す(図3参照)。これにより、振動板613からの振動が付与されたり、振動が止まったりしてウェブVに対して脈動状の振動が付与される。そして、ウェブVに対して強弱のある振動が付与されるため、さらに、繊維と色材との結合力が弱められ、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
なお、超音波振動付与部610による脈動状の振動付与方法は、一定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返すパターンに限らず、不定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返すパターンであってもよい。
また、超音波振動付与部610の他の制御方法として、導出部130による導出結果に基づいて、超音波振動付与部610のウェブVに対する加振力を制御してもよい。例えば、導出部130によるシートの印刷領域の比率に基づいて、超音波振動付与部610における圧電素子611の駆動電圧を制御し、ウェブVに対する加振力を制御する。
この場合、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、ウェブVに与える加振力を大きくする。これにより、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
また、分離装置3000aでは、少なくとも分離部600a(超音波振動付与部610)を含む空間の湿度(相対湿度)を制御する調湿部200を備えている。なお、調湿部200の構成及び制御方法は、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
次に、本実施形態の分離装置3000aの分離方法について説明する。具体的には、図6を用いて説明する。なお、画像取得工程(S11)から堆積工程(S16)までは、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
そして、分離工程(S17)では、振動板613の先端部をウェブV上に接触させた状態で超音波振動付与部610を駆動させ、メッシュベルト46上のウェブVを振動させる。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
堆積部400によってメッシュベルト46上に堆積したウェブVに振動板613の先端部を接触させた状態で超音波振動付与部610を駆動させ、ウェブVを振動させた。この付与された振動により、ウェブVに含まれる色材が脱離する。従って、ウェブVに含まれる色材を簡易な装置構成で取り除くことができる。
なお、乾式のシート製造装置100(第1実施形態の図1参照)に振動分離による分離装置3000aを搭載することにより、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
第1実施形態の分離装置3000の分離部600では、振動付与部としてのブラシローラー601をウェブVに接触させた状態でウェブVを振動させたが、本実施形態の分離装置3000bの分離部600bでは、振動付与部としてのスピーカー621を備え、スピーカー621から発する音波によりウェブVに接触することなくウェブVを振動させる。
図8は、本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図8に示すように、分離装置3000bは、堆積部400と分離部600b等を備えている。なお、分離部600b以外の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
本実施形態の分離部600bでは、メッシュベルト46に堆積されたウェブVに対向して配置された第1スピーカー621aと、メッシュベルト46のウェブVが堆積される面とは反対側の面に対向して配置された第2スピーカー621bとを備えている。第1スピーカー621aは、選別部40の搬送方向下流側のメッシュベルト46の上方に配置されている。第1スピーカー621aは、コイル、磁石や振動板(図示せず)等を備え、振動板とウェブVとが対向するように第1スピーカー621aが配置される。
第2スピーカー621bは、メッシュベルト46の下方(選別部40側とは反対側)であって、吸引部48のウェブVの搬送方向下流側に配置されている。第2スピーカー621bはコイル、磁石や振動板(図示せず)等を備え、振動板とメッシュベルト46とが対向するように第2スピーカー621bが配置される。なお、本実施形態では、第1スピーカー621aと第2スピーカー621bとがメッシュベルト46及びウェブVを介して対向するように配置されている。
そして、第1スピーカー621aのコイルに電流を流すことにより、振動板が震え、空気に波動(音波)が生じる。そして、第1スピーカー621aから発せられた波動によりウェブVを振動させることができる。同様にして、第2スピーカー621bのコイルに電流を流すことにより、振動板が震え、空気に波動(音波)が生じる。そして、第2スピーカー621bから発せられた波動によりメッシュベルト46を振動させることができる。なお、第2スピーカー621bの波動によりメッシュベルト46上のウェブVにも振動を付与することができる。
なお、第1スピーカー621a及び第2スピーカー621bのうち、いずれか一方のみであってもよい。また、第1スピーカー621aまたは第2スピーカー621bを複数配置してもよい。
また、スピーカー621(第1スピーカー621a、第2スピーカー621b)によって付与される振動が脈を打つような脈動状となるように、分離部600bを制御してもよい。例えば、波動の振幅や周期を変動させて、ウェブVに対して脈動状の振動を付与する。
一例として、スピーカー621の駆動において駆動ONと駆動OFFとを繰り返す(図3参照)。これにより、スピーカー621からの波動が発生したり、波動が止まったりしてウェブVに対して脈動状の振動(波動)が付与される。そして、ウェブVに対して強弱のある振動が付与されるため、さらに、繊維と色材との結合力が弱められ、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
なお、スピーカー621による脈動状の振動付与方法は、一定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返すパターンに限らず、不定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返すパターンであってもよい。
また、スピーカー621の他の制御方法として、導出部130による導出結果に基づいて、スピーカー621のウェブVに対する加振力を制御してもよい。例えば、導出部130によるシートの印刷領域の比率に基づいて、スピーカー621から発生する波動の出力を制御し、ウェブVに対する加振力を制御する。
この場合、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、ウェブVに与える加振力を大きくする。これにより、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
また、分離装置3000bでは、少なくとも分離部600b(スピーカー621)を含む空間の湿度(相対湿度)を制御する調湿部200を備えている。なお、調湿部200の構成及び制御方法は、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
次に、本実施形態の分離装置3000bの分離方法について説明する。具体的には、図6を用いて説明する。なお、画像取得工程(S11)から堆積工程(S16)までは、第1実施形態と同様なので説明を省略する。
そして、分離工程(S17)では、スピーカー621(第1及び第2スピーカー621a,621b)を駆動させ、ウェブVに接することなくウェブVを振動させる。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
ウェブV及びメッシュベルト46に対して第1及び第2スピーカー621a,621bにより非接触の状態で振動が付与される。このため、ウェブVの繊維と色材との帯電を抑えながら効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
なお、乾式のシート製造装置100(第1実施形態の図1参照)に振動分離による分離装置3000bを搭載することにより、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。
第1、第2及び第3実施形態のシート製造装置100では、分離装置3000,3000a,3000bを備え、ウェブVを振動させ、ウェブVから色材を取り除く構成としたが、さらに、他の分離装置を備えた構成であってもよい。図9は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す模式図である。図9に示すように、シート製造装置100aは、分離装置3000に加え、他の分離装置2000を備えている。分離装置2000は、堆積されたウェブVに対して気流を当て、ウェブVから色材を取り除くものである。
以下、分離装置2000の構成について説明する。なお、分離装置2000以外の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
図10A及び図10Bは本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図10Aに示すように、分離装置2000は、堆積部400と、分離部300と、を備えている。さらに、本実施形態の分離装置2000は、画像取得部120と、導出部130と、解繊部20と、調湿部200等を備えている。本実施形態では、分離部300は、分離部600のウェブVの搬送方向下流側に配置されている。なお、分離部300は、選別部40と分離部600との間に配置されてもよい。
画像取得部120及び導出部130の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。なお、導出部130による導出結果は調湿部200、分離部300及び分離部600に供給される。画像取得部120によって画像が読み取られたシートは、粗砕部12を介して解繊部20に搬送され解繊される。粗砕部12及び解繊部20の構成は第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する(図1参照)。
解繊部20で解繊処理された解繊物は堆積部400に搬送される。なお、堆積部400の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
そして、堆積部400によってメッシュベルト46上に堆積物(ウェブV)が堆積される。
分離部300は、堆積部400により堆積したウェブVに対して気流を当て、気流によりウェブVから色材を取り除くものである。すなわち、本実施形態の分離部300は気流分離機構を備えたものである。
分離部300は、気流を噴射させる気流噴射部301を備えている。気流噴射部301は、例えば、エアーナイフであり、大気を圧縮させた圧縮空気を噴射口301aから噴射する。エアーナイフは、噴射口301aに向かうにつれ連通路の断面積が小さくなっており、高速空気流の発生に有効である。
なお、気流噴射部301から噴射される気流の流速は、吸引部48によって発生する気流よりも速く、気流噴射部301から高速の気流が噴射される。
気流噴射部301は、選別部40のウェブVの搬送方向下流側であって、堆積されたウェブVの上方に配置されている。気流噴射部301は、噴射口301aがメッシュベルト46上に堆積されたウェブVに向かうように配置されている。
また、図10B(メッシュベルト46に堆積されたウェブVの搬送方向から見た図)に示すように、気流が噴射される噴射口301aの幅は、メッシュベルト46に堆積されたウェブVの幅と同様またはより長くなるように設定されている。これにより、搬送されるウェブVの幅方向(搬送方向に交差する方向)に対して一様に気流を当てることができる。
また、図10A及び図10Bに示すように、噴射口301aに対向し、ウェブVが堆積されたメッシュベルト46の下方には収容器311が配置されている。収容器311は、分離部300によって取り除かれた色材を収容するものである。
ここで、メッシュベルト46上に堆積されたウェブVは繊維と色材とを含むが、繊維は繊維同士の結合力が比較的大きい。一方、色材は繊維との結合力が弱く、色材は繊維間にある程度の自由度を持ちながら捕集された状態である。
そこで、ウェブVに対して気流噴射部301から気流を当てると、繊維は繊維間の結合力によりメッシュベルト上に留まるが、色材は気流による外力によって繊維から脱離する。これにより、ウェブVに含まれる色材が取り除かれる。すなわち、ウェブVに含まれる少なくとも一部の色材は取り除かれ、ウェブVに含まれる色材量が減少する。ウェブVから脱離した色材は、メッシュベルト46から下方に落下し、収容器311に収容される。
なお、気流噴射部301から噴射される気流が脈動流となるように、分離部300を制御してもよい。例えば、流速や流量を変動させて、ウェブVに対して脈動流の気流を当てる。
図11は分離部の制御方法の一例を示す説明図である。図11に示すように、気流噴射部301の駆動制御において駆動ONと駆動OFFとを繰り返す。これにより、気流噴射部301から気流が噴射されたり、気流の噴射が止まったりしてウェブVに対して脈動流の気流が当てられる。そして、ウェブVに対して強弱のある気流が当てられるため、さらに、繊維と色材との結合力が弱められ、効率良くウェブVから色材を取り除くことができる。
なお、気流噴射部301から脈動流の噴射方法は、図11の例に示す一定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返す噴射パターンに限らず、不定の周期で駆動ONと駆動OFFとを繰り返す噴射パターンであってもよい。
また、導出部130による導出結果に基づいて、気流噴射部301の流速や流量を制御してもよい。例えば、導出部130によるシートの印刷領域の比率に基づいて、気流噴射部301の流速や流量を制御する。この場合、シートの印刷領域の比率が大きくなるにつれて、流速を速くする。または流量を多くする。これにより、例えば、シートの印刷領域の比率が比較的大きい場合は、ウェブVに含まれる色材量も増えるが、これに応じて気流噴射部301の流速を速くすることにより、より多くの色材をウェブVから脱離させることができる。
なお、気流噴射部301は、エアーナイフの他、例えば、軸流ファンやクロスフローファンであってもよい。この場合も上記同様にして、ウェブVの幅に対して一様に気流が当たるように構成する。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
調湿部200は、少なくとも分離部300を含む空間の湿度(相対湿度)を制御(調湿)するものである。本実施形態の調湿部200では、分離部300と分離部600とを含む空間の湿度(相対湿度)を制御(調湿)する。なお、調湿部200の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。また、調湿部200によるチャンバー211内の空間における湿度の制御機構及び制御方法についもて第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する(図5参照)。
次に、分離装置2000と分離装置3000とによる分離方法について説明する。図12は、本実施形態にかかる分離方法を示すフローチャートである。
なお、画像取得工程(S101)から堆積工程(S106)は、第1実施形態にかかる画像取得工程(S11)から堆積工程(S16)に対応するため説明を省略する。
そして、(振動)分離工程(S107)では、分離部600の第1ブラシローラー601aをウェブV上に接触させた状態で回転させ、メッシュベルト46上のウェブVを振動させる。また、第2ブラシローラー601bをメッシュベルト46に接触させた状態で回転させ、メッシュベルト46及びメッシュベルト46上のウェブVを振動させる。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。なお、(振動)分離工程(S107)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、(気流)分離工程(S108)では、分離部300を用いてメッシュベルト46上のウェブVに気流を当てる。この場合、気流は脈動流であってもよい。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。なお、(気流)分離工程(S108)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
分離装置2000では、堆積したウェブVに対して気流を当てることにより、ウェブVに含まれる繊維は繊維間の結合力によりメッシュベルト46上に留まるが、色材は繊維との結合力が弱いためメッシュベルト46から脱離する。これにより、ウェブVに含まれる色材を簡易な装置構成で取り除くことができる。
また、乾式のシート製造装置100aでは、ウェブVを振動させて分離する分離装置3000に加え、気流分離による分離装置2000を搭載することにより、さらに、色材の除去率が高まり、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。
第4実施形態の分離装置2000の分離部300では、気流噴射部301からウェブVに向けて気流を噴射させたが、本実施形態の分離装置2000aの分離部300aでは、ウェブVに対して吸引する気流を発生させる。
図13は、本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図13に示すように、分離装置2000aは、堆積部400と分離部300a等を備えている。なお、分離部300a以外の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
分離部300aは、堆積部400により堆積したウェブVに対して負圧となる気流を付与させてウェブVから色材を取り除くものである。分離部300aは、メッシュベルト46の下方(選別部40側とは反対側)であって、吸引部48よりもウェブVの搬送方向下流側に配置されている。さらに、詳細には、分離部600のウェブVの搬送方向下流側に配置されている。
分離部300aは、吸引器321(例えば、軸流ファンやクロスフローファン等)を有し、吸引器321の吸引口321aから下方に向く気流(メッシュベルト46上のウェブVから吸引器321に向く気流)を発生させる。これにより、ウェブV内の色材が吸引され、メッシュベルト46から離脱した色材は吸引口321aから吸引される。
なお、吸引器321による気流が脈動流となるように、分離部300aを制御してもよい。例えば、流速や流量を変動させて、ウェブVに対して脈動流の気流を付与してもよい。また、導出部130による導出結果に基づいて、吸引器321の流速や流量を制御してもよい。例えば、導出部130によるシートの印刷領域の比率に基づいて、吸引器321の流速や流量を制御する。この場合、シートの印刷領域の比率が大きくなるにつれて、流速を速くする。または流量を多くする。このようにすれば、さらに効率良く分離処理を行うことができる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
分離装置2000aでは、堆積部400によって堆積されたウェブVが分離部300aの吸引器321による負圧を受ける。このとき、ウェブVに含まれる繊維は繊維間の結合力によりメッシュベルト46上に留まるが、色材は繊維との結合力が弱いためメッシュベルト46から脱離する。これにより、ウェブVに含まれる色材を簡易な装置構成で取り除くことができる。
また、乾式のシート製造装置100aでは、ウェブVを振動させて分離する分離装置3000に加え、気流分離による分離装置2000aを搭載することにより、さらに、色材の除去率が高まり、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。
第1実施形態のシート製造装置100では、分離装置3000を備え、堆積されたウェブVを振動させ、ウェブVから色材を取り除く構成としたが、さらに、他の分離装置を備えた構成であってもよい。図14は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す模式図である。図14に示すように、シート製造装置100bは、分離装置3000に加え、他の分離装置1000を備えている。分離装置1000は、解繊部20と選別部40の間の管3上に設けられている。分離装置1000は、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群と、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群と、に分離する装置である。そして、分離装置1000によって分離された第1解繊物群が選別部40に向けて移送される。なお、第2解繊物群は、色材のみを含む場合と、繊維よりも色材を多く含む場合と、色材よりも繊維を多く含むが第1解繊物群よりも色材が多く含まれる場合と、がある。そして、解繊物のうち、色材の少ない第1解繊物群をシートの材料として用いる。
以下、分離装置1000の構成について説明する。なお、分離装置1000以外の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
図15は本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図15に示すように、分離装置1000は、帯電部160と、分離部170と、調湿部200aと、を備えている。さらに、本実施形態の分離装置1000は、画像取得部120と、導出部130と、付着部140と、解繊部20等を備えている。なお、画像取得部120及び導出部130の構成は、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
付着部140は、導出部130による導出結果に基づいて、シートの印刷部分に帯電制御剤を付着させるものである。本実施形態の付着部140は、電子写真方式により印刷部分に粉体の帯電制御剤を付着させる。すなわち、付着部140は、感光ドラム141に一様の電荷を形成し、感光ドラム141に印刷部分に対応する静電潜像を形成し、静電潜像に帯電制御剤を付着させ、静電潜像に付着した帯電制御剤をシートに転写し、定着器142により帯電制御剤をシートに定着固定(固着)する。定着器142の定着温度は、付着に必要なだけの低温とする。帯電制御剤としては、摩擦帯電列において負に帯電し易い材料のうち、熱可塑性樹脂が望ましく、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの粉末を用いる。なお、付着部140は、インクジェット方式により上記粉末の分散液を吐出し、帯電制御剤として付着させてもよい。
付着部140によって付着処理されたシートは、粗砕部12を介して解繊部20に搬送され解繊される。なお、粗砕部12及び解繊部20の構成は上記構成と同様なので説明を省略する(図1参照)。
帯電部160は、繊維と色材とを含む解繊物を帯電させるものである。本実施形態の帯電部160は、管3の一部に配置されている。すなわち、解繊部20の排出口24から管排出された解繊物を帯電させる。帯電部160は、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置163を備えている。帯電装置163により解繊物を帯電すると、解繊物のうち、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群は、弱い負(または非帯電)に帯電される。一方、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群(帯電制御剤が多く含まれる解繊物)は、強い負に帯電される。なお、この場合の帯電装置163が解繊物に対して印加する帯電電圧は、例えば、−1500ボルトから−4000ボルトである。そして、帯電処理された解繊物(第1解繊物群及び第2解繊物群)は、管3を介して分離部170に搬送される。
分離部170は、帯電量に応じて、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群と、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群と、に分離するものである。すなわち、本実施形態の分離部170は静電分離機構を備えたものである。本実施形態では、分離部170により管3に搬送される解繊物のうち、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群を静電力によって吸着する。分離部170は、帯電部160と選別部40との間の管3上に配置されている。分離部170は、ローラー171と、搬送ベルト172(静電吸着ベルト)と、帯電装置173とを有している。搬送ベルト172は、ローラー171に張架され、ローラー171によって回転駆動される。搬送ベルト172は、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置173により正に帯電させる。なお、この場合の帯電装置173が搬送ベルトに対して印加する帯電電圧は、帯電部160における帯電電圧と対極であり、例えば、+1500ボルトから+4000ボルトである。
そして、管3中を移動する解繊物のうち、強く負に帯電している第2解繊物群(色材をより多く含む解繊物であり、帯電制御剤がより多く含まれる解繊物)は、正に帯電している搬送ベルト172に向けて飛翔して吸着面172aに吸着され、搬送ベルト172により搬送される。そして、第2解繊物群は、搬送ベルト172に当接するブレード174により掻き落とされ、収容部175に捕集される。一方、管3中を移動する解繊物のうち、弱く負(または非帯電)に帯電している第1解繊物群(繊維をより多く含む解繊物)は、搬送ベルト172に吸着されることなく、そのまま管3を介して搬送される。なお、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群とは繊維のみの場合も含み、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群とは色材のみの場合も含む。従って、分離部170において、繊維と色材とを完全に分類する場合も含まれる。
調湿部200aは、少なくとも分離部170を含む空間の湿度(相対湿度)を制御(調湿)するものである。調湿部200aは、チャンバー211aと、調湿ユニット201aとを備えている。チャンバー211aは空間を形成するための区画壁を有している。チャンバー211aは、少なくとも分離部170を区画する。また、分離部170に加え帯電部160を含む空間を区画してもよい。なお、本実施形態では、分離部170と、帯電部160と、粗砕部12と、解繊部20と、を含む空間を囲うようにチャンバー211aが配置されている。
調湿ユニット201aは、調湿された空気をチャンバー211a内の空間に供給するものである。そして、調湿された空気をチャンバー211a内の空間に供給することにより、チャンバー211a内の湿度が制御可能となる。調湿ユニット201aは、気化部202aと、ブロアーユニット203aと、湿度検出部204aと、を備えている。気化部202aは、水分を蒸発させる機能を有し、例えば、気化式の加湿方式が適用される。ブロアーユニット203aは、気化部202aによって気化された空気を吸気し、排気口208aからチャンバー211a内に向けて排気する。ブロアーユニット203aは、モーターの駆動により回転する羽根車を備えている。また、ブロアーユニット203aは、外気を吸気可能であり、排気口208aからチャンバー211a内に向けて気化部202aからの空気と外気とを混合させて排気することができる。ブロアーユニット203aには外気からの取り込み口の開閉可能な吸気口(図示せず)を備え、外気の取り込み量を調整することができる。
湿度検出部204aは、チャンバー211a内の湿度を検出するものであり、例えば、ブロアーユニット203aの排気口208の近傍に設置されている。湿度検出部204aは導出部130に接続されている。
調湿部200aは、ブロアーユニット203aの駆動制御または外気の取り込み量の可変により湿度制御が可能である。例えば、湿度検出部204aの検出結果に基づき、所定の湿度に対してチャンバー211a内の湿度が高い場合には、例えば、ブロアーユニット203aの駆動を一定にさせた状態で外気の取り込み量を多くする。外気の湿度は低いため、ブロアーユニット203aの排気口208aから湿度が低い空気が排気される。これにより、チャンバー211a内の相対湿度を低くすることができる。一方、湿度検出部204aにより所定の湿度に対してチャンバー211a内の湿度が低い場合には、例えば、ブロアーユニット203aの駆動を一定にさせた状態で外気の取り込み量を少なくする。外気の取り込み量が抑制されるため、ブロアーユニット203aの排気口208aから気化部202aによる湿度が高い空気が排気される。これにより、チャンバー211a内の相対湿度を高くすることができる。なお、調湿部200aの制御方法は、特に限定されず、例えば、ブロアーユニット203aのモーターの駆動制御により湿度制御を行ってもよい。
そして、調湿部200aによりチャンバー211a内の空間の相対湿度を任意に制御することができる。具体的には、調湿部200aを制御してチャンバー211a内の空間の相対湿度を60%RH以下に設定する。このようにすれば、帯電部160及び分離部170による静電分離を効率よく行うことができる。また、好ましくはチャンバー211a内の空間の相対湿度を30%RH以下に設定する。より好ましくはチャンバー211a内の空間の相対湿度を20%RH以下に設定する。これにより、解繊物(特に第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群)の電荷の減衰の抑制、また、搬送ベルト172上の電荷の減衰の抑制が図られ、静電分離を高効率で行うことができる。
また、本実施形態の調湿部200aは、導出部130により導出された色材量が多いとき、色材量が少ないときに比べて、チャンバー211a内の空間の湿度を低湿にする。すなわち、供給されたシートの色材量に応じてチャンバー211a内の空間の湿度を制御する。具体的には、画像取得部120により読み取った供給シートの画像データを用いて、導出部130においてシートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を導出する。そして、調湿部200aは、導出部130の導出結果に基づいて制御駆動し、チャンバー211a内の湿度の制御を行う。
図16は、本実施形態にかかる湿度制御の一例を示す説明図である。図16に示すように、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、チャンバー211a内の空間の湿度を低湿にする。
図16の例では、相対湿度の制御レベルが4段階設けられている。
例えば、印刷領域の比率が10%未満の場合には、チャンバー211a内の空間の相対湿度を60%RH以下に制御する。なお、具体的には、上記のごとく調湿部200aを駆動制御する。
また、印刷領域の比率が10%以上であり25%未満の場合には、チャンバー211a内の空間の相対湿度を40%RH以下に制御する。
また、印刷領域の比率が25%以上であり50%未満の場合には、チャンバー211a内の空間の相対湿度を30%RH以下に制御する。
そして、印刷領域の比率が50%以上である場合には、チャンバー211a内の空間の相対湿度を20%RH以下に制御する。
印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211a内の空間の相対湿度が低くなるように制御するので、静電分離を効率よく行うことができる。なお、チャンバー211a内の空間の相対湿度の制御は、導出部130において、例えば画像を取得したシートの10枚の印刷領域の比率の平均値を導出し、当該印刷領域の比率の平均値に基づいて、調湿部200aを制御することによりチャンバー211a内の空間の相対湿度を制御することができる。
次に、分離方法について説明する。具体的には、分離装置1000と分離装置3000とによる分離方法を説明する。図17は、本実施形態にかかる分離方法を示すフローチャートである。
図17に示すように、まず、画像取得工程(S201)では、画像取得部120によって供給部10から供給されたシートの画像を読み取る。
次いで、導出工程(S202)では、導出部130によってシートに含まれる色材の量を導出する。具体的には、シートにおける印刷部分(印刷されている領域)と非印刷部分(印刷されていない領域)とを算出する。さらには、シートにおける印刷部分の位置や大きさ及び形状を算出する。また、シートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を算出する。
次いで、付着工程(S203)では、付着部140により、導出部130の導出結果に基づいて、シートの印刷部分に帯電制御剤を付着させる。
次いで、調湿工程(S204)では、導出部130の導出結果に基づいて、分離部170を含むチャンバー211a内の空間の相対湿度の制御を行う。具体的には、導出部130の導出結果に基づいて、印刷領域の比率に応じて調湿部200aを駆動制御し、チャンバー211a内の空間の相対湿度が所望の相対湿度となるように制御する。この場合、印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211a内の空間の相対湿度が低くなるように制御(調湿)する(図16参照)。
また、調湿工程(S204)では、導出部130の導出結果に基づいて、分離部600を含むチャンバー211内の空間の相対湿度の制御を行う。具体的には、導出部130の導出結果に基づいて、印刷領域の比率に応じて調湿部200を駆動制御し、チャンバー211内の空間の相対湿度が所望の相対湿度となるように制御する。この場合、印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211内の空間の相対湿度が高くなるように制御(調湿)する(図5参照)。
なお、付着工程(S203)及び調湿工程(S204)の工程順序は逆でもよいし、同時期であってもよい。
次いで、裁断工程(S205)では、帯電制御剤が付着されたシートを粗砕部12で細片に裁断する。
次いで、解繊工程(S206)では、解繊部20で、細片を繊維1本1本に解きほぐして解繊する。なお、裁断工程(S205)及び解繊工程(S206)は、チャンバー211a内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、帯電工程(S207)では、繊維と色材とを含む解繊物を帯電させる。具体的には、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置163により解繊物を帯電させる。本実施形態では、解繊物のうち、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群は、弱い負(または非帯電)に帯電させる。一方、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群(帯電制御剤が多く含まれる解繊物)は、強い負に帯電させる。
次いで、(静電)分離工程(S208)では、分離部170を用いて第1解繊物群と第2解繊物群とに分類する。具体的には、分離部170の搬送ベルトを、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置173により正に帯電させる。これにより、解繊物のうち、強く負に帯電している第2解繊物群(色材をより多く含む解繊物)は、正に帯電している搬送ベルト172に向けて飛翔して吸着面172aに吸着され、搬送ベルト172により搬送される。そして、第2解繊物群は、搬送ベルト172に当接するブレード174により掻き落とされ、収容部175に捕集される。一方、管3中を移動する解繊物のうち、弱く負(または非帯電)に帯電している第1解繊物群(繊維をより多く含む解繊物)は、搬送ベルト172に吸着されることなく、そのまま搬送される。なお、帯電工程(S207)及び分離工程(S208)は、チャンバー211a内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、堆積工程(S209)では、堆積部400によってメッシュベルト46上にウェブVを堆積させる。なお、堆積工程(S209)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、(振動)分離工程(S210)では、分離部600を用いてメッシュベルト46上のウェブVを振動させる。この場合、振動は脈動であってもよい。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。なお、(振動)分離工程(S210)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
分離装置1000では、調湿部200aを制御してチャンバー211a内の相対湿度が制御(調湿)された空間において、帯電された解繊物が第1解繊物群と第2解繊物群とに分離される。これにより、静電分離を効率よく行うことができる。また、大量の処理水等を扱う大型設備を要することなく、簡易な分離装置1000の構成によって繊維を多く含む第1解繊物群と第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群とを容易に分離することができる。
また、分離装置1000と分離装置3000とにより効率良く色材を除去することができる。
また、乾式のシート製造装置100bでは、ウェブVを振動させて分離する分離装置3000に加え、静電分離による分離装置1000を搭載することにより、さらに、色材の除去率が高まり、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。
第6実施形態の分離装置1000では、導出部130による導出結果に応じてチャンバー211a内の空間の湿度を制御したが、本実施形態の分離装置1000aでは、帯電部160は、導出部130により導出された色材量が多いとき、色材量が少ないときに比べて、帯電電圧または帯電電流を大きくするものである。以下、導出部130による導出結果に応じて帯電部160の帯電電圧を制御する構成について説明する。なお、本実施形態の分離装置1000の構成は、第6実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
本実施形態では、画像取得部120により読み取った供給シートの画像データを用いて、導出部130においてシートに含まれる色材の量を導出する。具体的には、シートにおける印刷部分(印刷されている領域)と非印刷部分(印刷されていない領域)とを算出した後、シートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を導出する。そして、導出部130の導出結果に基づいて解繊物に対して印加する帯電部160(帯電装置163)の帯電電圧を制御する。
図18は、本実施形態にかかる帯電電圧制御の一例を示す説明図である。
図18に示すように、導出部130により導出された色材量が多いとき、すなわち、印刷領域が大きいときには、色材量が少ないとき、すなわち、印刷領域が小さいときに比べて、帯電装置163の帯電電圧を大きくする。また、帯電部160の帯電装置163の帯電電圧の制御に対応して、分離部170の帯電装置173の帯電電圧を制御する。
図18の例では、帯電電圧の制御レベルが4段階設けられている。
例えば、印刷領域の比率が10%未満の場合には、帯電装置163の帯電電圧を−1500ボルトに設定し、帯電装置173の帯電電圧を+1500ボルトに設定する。
また、印刷領域の比率が10%以上であり25%未満の場合には、帯電装置163の帯電電圧を−2000ボルトに設定し、帯電装置173の帯電電圧を+2000ボルトに設定する。
また、印刷領域の比率が25%以上であり50%未満の場合には、帯電装置163の帯電電圧を−3000ボルトに設定し、帯電装置173の帯電電圧を+3000ボルトに設定する。
そして、印刷領域の比率が50%以上である場合には、帯電装置163の帯電電圧を−4000ボルトに設定し、帯電装置173の帯電電圧を+4000ボルトに設定する。
印刷領域の比率が高くなるに伴い、帯電装置163及び帯電装置173の帯電電圧を大きく設定するため、静電分離を効率よく行うことができる。なお、帯電装置163及び帯電装置173の帯電電圧の制御は、導出部130において、例えば画像を取得したシートの10枚の印刷領域の比率の平均値を導出し、当該印刷領域の比率の平均値に基づいて、帯電装置163及び帯電装置173を制御する。
次に、本実施形態にかかる分離方法について説明する。図19は、本実施形態にかかる分離方法を示すフローチャートである。
図19に示すように、まず、画像取得工程(S301)では、画像取得部120によって供給部10から供給された供給されたシートの画像を読み取る。
次いで、導出工程(S302)では、導出部130によってシートに含まれる色材の量を導出する。具体的には、シートにおける印刷部分(印刷されている領域)と非印刷部分(印刷されていない領域)とを算出する。さらには、シートにおける印刷部分の位置や大きさ及び形状を算出する。また、シートにおける印刷部分(印刷領域)の比率を算出する。
次いで、付着工程(S303)では、付着部140により、導出部130の導出結果に基づいて、シートの印刷部分に帯電制御剤を付着させる。
次いで、調湿工程(S304)では、調湿部200aによりチャンバー211a内の空間の湿度を任意に制御する。具体的には、調湿部200aを制御してチャンバー211a内の空間の相対湿度を60%RH以下に設定する。なお、好ましくはチャンバー211a内の空間の相対湿度を30%RH以下に設定する。より好ましくはチャンバー211a内の空間の相対湿度を20%RH以下に設定する。これにより、解繊物(特に第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群)の電荷の減衰の抑制、また、ベルト172上の電荷の減衰の抑制が図られ、静電分離を高効率で行うことができる。
また、調湿工程(S304)では、導出部130の導出結果に基づいて、分離部600を含むチャンバー211内の空間の相対湿度の制御を行う。具体的には、導出部130の導出結果に基づいて、印刷領域の比率に応じて調湿部200を駆動制御し、チャンバー211内の空間の相対湿度が所望の相対湿度となるように制御する。この場合、印刷領域の比率が高くなるに伴い、チャンバー211内の空間の相対湿度が高くなるように制御(調湿)する(図5参照)。
なお、付着工程(S303)及び調湿工程(S304)の工程順序は逆でもよいし、同時期であってもよい。
次いで、裁断工程(S305)では、帯電制御剤が付着されたシートを粗砕部12で細片に裁断する。
次いで、解繊工程(S306)では、解繊部20で、細片を繊維1本1本に解きほぐして解繊する。なお、裁断工程(S305)及び解繊工程(S306)は、チャンバー211a内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、帯電工程(S307)では、繊維と色材とを含む解繊物を帯電させる。具体的には、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置163により解繊物を帯電させる。ここで、導出結果に基づいて、帯電部160の帯電装置163の帯電電圧を制御する。この場合、印刷領域の比率が高くなるに伴い、印加する帯電電圧を大きくする(図18参照)。
これにより、解繊物のうち、色材よりも繊維を多く含む第1解繊物群は、弱い負(または非帯電)に帯電される。一方、第1解繊物群よりも多くの色材を含む第2解繊物群(帯電制御剤が多く含まれる解繊物)は、強い負に帯電される。なお、帯電工程(S307)は、チャンバー211a内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、(静電)分離工程(S308)では、分離部170を用いて第1解繊物群と第2解繊物群とに分類する。具体的には、分離部170の搬送ベルトを、コロトロン、スコロトロン等の帯電装置173により正に帯電させる。また、導出結果に基づいて、帯電装置173の帯電電圧を制御する。この場合、帯電装置163の制御に対応して印刷領域の比率が高くなるに伴い、印加する帯電電圧を大きくする(図18参照)。
これにより、解繊物のうち、強く負に帯電している第2解繊物群(色材をより多く含む解繊物)は、正に帯電している搬送ベルト172に向けて飛翔して吸着面172aに吸着され、搬送ベルト172により搬送される。そして、第2解繊物群は、搬送ベルト172に当接するブレード174により掻き落とされ、収容部175に捕集される。一方、管3中を移動する解繊物のうち、弱く負(または非帯電)に帯電している第1解繊物群(繊維をより多く含む解繊物)は、搬送ベルト172に吸着されることなく、そのまま搬送される。なお、(静電)分離工程(S308)は、チャンバー211a内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、堆積工程(S309)では、堆積部400によってメッシュベルト46上にウェブVを堆積させる。なお、堆積工程(S309)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
次いで、(振動)分離工程(S310)では、分離部600を用いてメッシュベルト46上のウェブVを振動させる。この場合、振動は脈動であってもよい。これにより、ウェブVに含まれる色材が繊維間から離脱する。すなわち、ウェブVから色材が取り除かれる。なお、(振動)分離工程(S310)は、チャンバー211内で行われる。すなわち、相対湿度が制御された環境下において実施される。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
色材量が多いときは、色材量が少ないときに比べて帯電電圧が大きくなるように帯電装置163,173が制御される。従って、解繊物に対して適切に帯電処理がなされるので、効率良く分離処理を実行することができる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。
図20は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す模式図である。また、図21は本実施形態にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図20に示すように、シート製造装置100cは、解繊物を帯電させ、解繊物から色材を取り除く分離装置1000と、堆積されたウェブVに対して気流を当て、ウェブVから色材を取り除く分離装置2000と、堆積されたウェブVを振動させ、ウェブVから色材を取り除く分離装置3000と、を含むものである。
また、図21に示すように、分離装置2000の分離部300及び分離装置3000の分離部600はチャンバー211内に配置されている。
なお、各分離装置1000,2000,3000の構成は、上記実施形態の構成と同様なので、説明を省略する。
また、図20及び図21では、分離装置2000の分離部300が分離装置3000の分離部600のウェブVの搬送方向下流側に配置された構成を示しているが、これに限定されず、分離装置3000の分離部600が分離装置2000の分離部300のウェブVの搬送方向下流側に配置された構成であってもよい。
次に、分離装置1000と分離装置2000と分離装置3000とによる分離方法について説明する。図22は本実施形態にかかる分離方法を示すフローチャートである。
図22に示すように、本実施形態では、(静電)分離工程(S408)において、帯電された解繊物から色材を取り除き、堆積工程(S409)においてメッシュベルト46上にウェブVを堆積させ、(振動)分離工程(S410)において堆積されたウェブVを振動させ、ウェブVから色材を取り除き、さらに、(気流)分離工程(S411)において堆積されたウェブVに対して気流を当て、ウェブVから色材を取り除く。
なお、画像取得工程(S401)から(振動)分離工程(S410)は、第6実施形態と同様なので説明を省略する。また、(気流)分離工程(S411)は第4実施形態と同様なので説明を省略する。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
分離装置1000と分離装置2000と分離装置3000とにより、解繊部及びウェブVから効率良く色材を取り除くことができる。
また、乾式のシート製造装置100cでは、解繊物を帯電させて分離する分離装置1000に加え、気流分離による分離装置2000と振動分離による分離装置3000とを搭載することにより、さらに、色材の除去率が高まり、良好な白色度を有するシートSを製造することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良等を加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)第1実施形態において、供給されるシートの帯電を抑止する帯電抑制剤を付与させる構成をさらに加えてもよい。図23は、本変形例にかかる分離装置の構成を示す模式図である。図23に示すように、分離装置3000cは、付着部140を備えている。付着部140は、画像取得部120と粗砕部12との間のシートの搬送経路上に配置されている。
付着部140は供給されるシートに帯電抑制剤を付着させるものである。帯電抑制剤は、例えば、水や水溶液等である。
付着部140は、インクジェットヘッド143(吐出装置)を備え、当該インクジェットヘッドにより、シート面に帯電抑制溶液を吐出して付着させる。なお、帯電抑制溶液の付着手段としては、インクジェット方式の他、霧吹き器等であってもよい。そして、帯電抑制溶液が付着されたシートは粗砕部12に搬送される。このようにすれば、シートが湿った状態で供給されるため、ウェブVにおいて繊維と色材とによる静電気による結合力が弱められる。これにより、効率良く分離処理を実行することができる。また、帯電制御剤として水や水溶液といった安価な材料を用いることができる。このため、分離処理にかかるコストを低減させることができる。
なお、導出部130の導出結果に基づいて、印刷領域の比率に応じてシートへの帯電抑制剤の付着量を制御してもよい。例えば、印刷領域の比率が大きくなるにつれ、付着量を多くなるように制御する。このようにすれば、さらに効率良く分離処理を実行することができる。
また、第2及び第3実施形態に付着部140を備えてもよい。
(変形例2)第1実施形態において、さらに気流分級装置を配置してもよい。具体的には、解繊部20と選別部40との間に気流分級装置を備える。気流分級装置は、例えば、接線入力方式のサイクロンである。このようにすれば、気流分級装置と分離装置3000(3000a,3000b)との相乗効果により繊維と色材とをさらに効率良く分離することができる。
(変形例3)上記実施形態及び上記変形例を適宜組み合わせた構成であってもよい。このようにすれば、さらに効率的な分離処理を実行することができる。