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JP6845528B2 - 自走式送電線点検装置および自走式送電線点検装置用電線装着装置 - Google Patents
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JP6845528B2 - 自走式送電線点検装置および自走式送電線点検装置用電線装着装置 - Google Patents

自走式送電線点検装置および自走式送電線点検装置用電線装着装置 Download PDF

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本発明は、活線状態の送電線の現況を測定可能とする自走式送電線点検装置および自走式送電線点検装置用電線装着装置に関する。
発電所で発電された電力は送電線により需要家の元に輸送される。送電線は電力を輸送するための電力線と、電力線を雷の直撃から守るためのグランドワイヤで構成される。鉄塔間等に張架された送電線は、落雷や腐食による素線の劣化が進むと断線のリスクが増え、断線してしまうと大規模停電を引き起こし、社会に多大な損害を与える恐れがある。そこで、電力会社は送電線の断線を未然に防止すべく、定期的な点検を行っている。
送電線には高電圧・大電流が通っているため、従来、電力会社は送電線の点検に際し、送電を停止させた上で点検作業に移っていた。しかしながら、送電を停止させるためには代替の電力ルートを確保する必要があり、点検計画から点検実施・安全確認・復旧まで多大な時間と労力がかかっていた。また、点検作業は大きい重量の点検ロボットを送電鉄塔の上まで運んで行っていたため、危険を伴う作業となっていた。
そこで、特許文献1には、送電を停止させることなく送電線を活線のまま点検する自走式送電線点検装置が開示されている。この自走式送電線点検装置は、駆動輪により送電線上を自走しながらセンサで送電線を画像撮影し、画像データを保存するものである。
また、同じく送電線を活線のまま点検する自走式送電線点検装置として、特許文献2には、電線上を転動する導体からなる1対の車輪と、該電線に電気的に導通される導電性ケースと、該ケース内から電線を撮像するカメラと、前記車輪を駆動するモータと、前記モータ及びカメラを無線制御するテレコントローラと、電源とを備え、前記ケースによりカメラ、テレコントローラ等の電子機器を電波障害から保護すると共に、軽量化して電線の落ち込み量を小さくし、電線間の耐電圧距離を確保するようにした自走式送電線点検装置が開示されている。
ところで、特許文献3には、複数の揚力源を有する飛行体であって、複数の揚力源の作動を制御してホバリング状態を維持する静止制御機能と、飛行体への直接入力を検出し、入力に応じた飛行体の移動を実現するように複数の揚力源の作動を制御する移動制御機能と、を備え、人が飛行体に接触するだけで飛行体の移動を操作することができる搬送装置が開示されている。
特開2006−254567号公報 特許3207366号公報 国際公開第2014/068982号パンフレット
活線状態の送電線においては、作業者が自走式送電線点検装置を送電線上に設置する際に感電の危険性があることから、重厚長大な機構を設ける必要があった。例えば特許文献1の装置では、別途送電線と鉄塔間に絶縁材料からなる移送ケーブルを設置し、自走式送電線点検装置に移送ケーブル上を経由して送電線まで自走させていた。また、例えば特許文献2の装置では、絶縁性のパイプ、ロープおよびボルト等により構成される点検装置着脱装置で吊り下げて送電線上に設置していた。このように、活線状態の送電線上に自走式送電線点検装置を設置することには、多大な労力を要していた。
また、停電で行う従来の自走式送電線点検装置は、質量が例えば約20kg以上と重く、活線状態で使用する装置の場合、例えば90kgにも及び、鉄塔を登って運搬し、送電線上に設置することは作業員には多大な負担となっていた。
そこで、本発明は、重厚長大な機構を設けること無く、安全かつ容易に送電線への着脱ができ、活線状態で送電線の点検を行うことができる自走式送電線点検装置および電線装着装置を提供することを目的とする。
発明者は、無人航空機型点検装置を無線電波操作により飛行させることにより送電線上に着脱させることを当初検討したが、送電線付近には約10〜1000kVの高電圧による強い電磁界の影響により、無人航空機型点検装置の無線電波操作が不能になるという課題に直面した。また、無人航空機型点検装置が送電線に衝突した場合には、送電線を傷つけたり、飛び散った破片等により作業者がけがをしたりする恐れがあるという安全性の課題もあった。
そこで、発明者は、試行錯誤の末、自走式送電線点検装置に揚力発生部を設けると共に、絶縁棒を着脱自在に連結する連結機構を設けることにより、自走式送電線点検装置を送電線上に設置することを可能とした。すなわち、本発明は以下の技術手段から構成される。
第1の発明は、複数の回転翼を有し、揚力を発生させる揚力発生部と、送電線に装着可能な車輪を備える走行部と、送電線の現況を測定する測定装置を備える測定部と、測定部からの測定データを記憶する記憶装置を備え、揚力発生部、走行部および測定部を制御する制御部と、操作端末からの指令を受信する受信部と、本体部とを備える自走式送電線点検装置であって、前記揚力発生部が、揚力を発生させる揚力発生モードを有すること、前記制御部が、前記操作端末からの光無線指令に基づき前記揚力発生モードを開始および終了可能であること、前記揚力発生部または前記本体部が、絶縁棒と着脱自在に連結される連結機構を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置である。
第2の発明は、第1の発明において、前記操作端末が、可視光または赤外光により光無線指令を送信することを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記操作端末が、レーザ光により光無線指令を送信することを特徴とする。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明において、前記揚力発生部が、前記自走式送電線点検装置の重量を−10〜2kgfとする揚力を発生させることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、さらに、前記車輪の下方に位置し、前記送電線を支点として重量が平衡するように配置された偶数個のバランサ部材を備えることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記バランサ部材に前記回転翼が配置されることを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし6のいずれかの発明において、前記揚力発生部が、前記連結機構を備え、前記絶縁棒に連結された状態で前記本体部から脱離可能であることを特徴とする。
第8の発明は、第1ないし6のいずれかの発明において、前記本体部が、前記連結機構を備え、前記連結機構が、前記絶縁棒と係合する係合部材を備えることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明の自走式送電線点検装置が備える係合部材と係合する係合部を備え絶縁棒であって、前記受信部に光無線指令を送信する送光窓と、光ファイバーが配設された支持棒と、光ファイバーと接続された操作端末とを備えることを特徴とする。
10の発明は、第5の発明において、前記車輪は、送電線の長さ方向に配置された複数の車輪からなり、前記バランサ部材を支持するバランサ支持部材と、前記バランサ支持部材を送電線の長さ方向に揺動可能とする回転軸と、を備えることを特徴とする。
11の発明は、第10の発明において、前記測定部が、前記バランサ支持部材と独立して設けられていることを特徴とする。
12の発明は、第10または11の発明において、前記回転軸より走行方向側に位置する部分と前記回転軸より走行方向と反対側に位置する部分の重量比が、45:55〜55:45であることを特徴とする。
13の発明は、自走式送電線点検装置用電線装着装置であって、複数の回転翼を有し、揚力を発生させる揚力発生部と、前記揚力発生部と連結する絶縁棒と、前記絶縁棒の先端部または先端部近傍に設けられ、自走式送電線点検装置と着脱自在に連結される連結機構と、前記連結機構による連結および非連結を操作する連結操作部と、を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置用電線装着装置である。
14の発明は、第13の発明の自走式送電線点検装置用電線装着装置が備える連結機構と連結される連結部材を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置。
15の発明は、揚力を発生させる複数の回転翼を有し、送電線の長さ方向に配置された複数の車輪を備える走行部と、送電線の現況を測定する測定装置を備える測定部と、測定部からの測定データを記憶する記憶装置を備え、走行部および測定部を制御する制御部と、操作端末からの指令を受信する受信部と、本体部とを備える自走式送電線点検装置であって、前記車輪の下方に位置し、前記送電線を支点として重量が平衡するように配置された偶数個のバランサ部材と、前記バランサ部材を支持するバランサ支持部材と、前記バランサ支持部材を送電線の長さ方向に揺動可能とする回転軸と、を備えること、前記本体部が、絶縁棒と着脱自在に連結される連結機構を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置である。
本発明によれば、重厚長大な機構を設けること無く、安全かつ容易に送電線への着脱ができ、活線状態で送電線の点検を行うことができる自走式送電線点検装置および自走式送電線点検装置用電線装着装置を提供することが可能となる。
第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置の正面図である。 第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置の側面図である。 第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置の平面図である。 第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置の姿勢制御の説明図である。 第一実施形態例に係る絶縁棒の側面図である。 第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置の使用態様を示す図である。 第二実施形態例に係る自走式送電線点検装置の正面図である。 第二実施形態例に係る自走式送電線点検装置の側面図である。 第二実施形態例に係る自走式送電線点検装置の平面図である。 第二実施形態例に係る自走式送電線点検装置の使用態様を示す図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の正面図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の側面図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の平面図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の動作を説明するための図である。 揺動機構を有しない自走式送電線点検装置の動作を説明するための図である。 揺動機構を有しない自走式送電線点検装置と第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の走行試験結果を示すグラフである。 第三実施形態例に係る電線装着装置の側面図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の送電線への装着方法を説明するための図である。 従来の自走式送電線点検装置の送電線への装着方法を説明するための図である。 第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置の変形例の正面図である。
[第一実施形態例]
[構成]
第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置1は、絶縁棒を着脱自在に連結し、揚力発生部に揚力を発生させて重量を軽減させることにより、作業者が絶縁棒を容易に操作して送電線への脱着を可能とするものである。また、光無線通信により、送電線による強い電磁界の下でも遠隔操作を可能とするものである。以下、自走式送電線点検装置1の構成を説明する。
図1〜3を参照しながら自走式送電線点検装置1について説明する。自走式送電線点検装置1は、点検ロボット100と、点検ロボット100の上部に設けられ、点検ロボット100の下部にバッテリを有する揚力発生部200とを主な構成要素とする。
[点検ロボット100]
点検ロボット100は、本体部110と、走行部120と、測定部130と、制御部140と、操作部150とを主な構成要素としている。
[本体部110]
本体部110は、後述する処理装置や記憶装置などの装置を収納し、活線状態の電力線の近傍で発生する強い電磁界から各装置を保護するための箱体である。本体部110は、導電性を付与するため、例えばアルミ等の金属材料からなり、電子部品やモータ等の動力系統が収納されている電磁遮蔽容器と同電位に電気接続されている。なお、本体部110は、軽量化を図るために導電性樹脂により構成してもよい。
[走行部120]
走行部120は、図2に示すように、2個のプーリ121と、2組のアーム122と、モータ123とを備え、送電線W上を自走するための機構である。
プーリ121a,121bは、それぞれの中心に軸部1211a,1211bを備えるVプーリであり(図1参照)、本体部110の底部の前後に設けられている。プーリ121aの軸部1211aは2本のアーム122aに両面から支持され、プーリ121bの軸部1211bは2本のアーム122bに両面から支持されている(図2参照)。プーリ121a,121bは、図示しないギア、シャフト、およびベルト等で構成される駆動伝達機構を介してモータ123の動力を受けて回転駆動し、車輪として機能する。
プーリ121a,121bは、それぞれの周面にV字溝1212a,1212bを備え、V字溝1212a,1212bの谷部に送電線Wを案内し、嵌まり込ませることが可能となっており(図1参照)、点検ロボット100の姿勢が傾いても送電線Wから滑落しないようになっている。
プーリ121は、活線状態の送電線Wとの接触・非接触による放電を防ぐため、属材料や導電性樹脂材料等で構成されるが、軽量化や滑り防止の観点からは、導電性のカーボン粉を混入したウレタン樹脂材料で構成されることが好ましい。また、ABS等の樹脂材料にすべり止め材として市販のシリコーン充填剤を塗布することで構成してもよい。
プーリ121には、図示しないロータリエンコーダが設けられており、後述する制御部140の処理装置によって回転数が計測され、走行距離や走行速度が算出される。
モータ123は、本体部110内に設置され、プーリ121を駆動するための動力を生成するものであり、メンテナンスフリーの観点からは、摩耗部品のないモータ(例えばブラシレスモータ)が用いられることが好ましい。モータ123の回転動作は、後述する制御部140の処理装置によって制御される。
[測定部130]
測定部130は、図1に示すように、撮像装置131と、2個のミラー132と、2本のアーム133とを備え、送電線Wの現況を測定するための測定系を構成する。
撮像装置131は、送電線Wの外周を連続して撮像するためのデジタルカメラであり、例えばCCDビデオカメラで構成される。撮像装置131は、本体部110の底部に対物面131Aを下方に向けて設けられており(図2参照)、送電線Wを上方から見た像、および、後述する2個のミラー132の反射によって送電線Wを斜め下方の2方から見た像を撮像する。すなわち、撮像装置131の対物面131Aには、3方向から見た送電線Wの像が映し出されるため、送電線Wの外周全周を同時に撮像することができる。対物面131Aに紫外線フィルタを装着し、破損箇所の識別性を高めてもよい。
アーム133a,133bは、本体部110の底部に下方に向けて延設された伸縮調整可能な棒状物であり、それぞれの先端付近にミラー132a,132bが設けられており、点検時にミラー132a,132bを送電線Wの斜め下方に保持する。アーム133の伸縮は、例えばテレスコピックパイプ等の機構により行われる。
ミラー132a,132bは、反射面の法線方向が互いに交差するよう反射面を斜め上方に向け、角度調節可能に設けられている。ミラー132a,132bの位置は、送電線Wの外周全周を3方向から満遍なく観察する観点からは、例えば、撮像装置131の対物面131Aから送電線Wに下した垂線と、ミラー132a,132bから送電線Wに下した2つ垂線のうち、任意の2本の垂線のなす角が120°となるように設定されることが好ましい(図1の一点鎖線参照)。
なお、ミラー132a,132bの代わりに1または2個の撮像装置を設けて、送電線Wの外周を様々な角度から撮像してもよい。
撮像装置131で撮像した映像は、後述する制御部140により、経過時間や走行地点・走行速度等のデータを示す文字表示と合成処理等され、後述する記憶装置に保存される。
なお、測定部130は例示の光学的な測定装置に限らず、X線、レーザ、超音波を用いた測定装置を用いてもよい。
[制御部140]
制御部140は、図1に示すように、処理装置141と、記憶装置142と、センサ群とを主な構成要素とする。
処理装置141は、コンピュータを備えて構成されており、モータ123、撮像装置131等の装置の制御等を行う。
記憶装置142は、送電線Wの点検中に取得した走行距離、走行速度、測定部130で測定した画像等のデータを記憶する。記憶装置142は、電磁界、振動および落下等への耐性および軽量化の観点からフラッシュメモリ型の装置が好ましい。
図示しないセンサ群は、例えば多軸センサ(3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサ、および/または3軸地磁気センサ)と、圧力センサとを備えて構成され、処置装置242で信号処理・分析され、後述する揚力モード時の姿勢制御等に用いられる。なお、送電線が活線状態にあると様々ノイズが発生するため、各センサが正常に機能するかを事前に検証しておくことが好ましい。
[操作部150]
操作部150は、図2に示すように、電源スイッチ151と、非常停止ボタン152とを主な構成要素とし、自走式送電線点検装置1の動作の指令を手動で行うためのものである。なお、後述の操作端末540によっても、電源のON/OFF操作は可能である。
電源スイッチ151は、本体部110に設けられた通電の開始および停止を行う機械式のスイッチである。非常停止ボタン152は、本体部110に設けられた通電を強制的に停止するための機械式のスイッチである。
なお、操作部150、電源スイッチ151および非常停止ボタン152の位置は、例示の本体部110に限られない。
[揚力発生部200]
揚力発生部200は、図1に示すように、ケース211と、4本のフレーム212と、連結機構213と、4個の回転翼221と、4個のモータ222と、2本の棒状部材231と、2個のバッテリ232と、受信部253とを主な構成要素とする。
ケース211は、点検ロボット100の本体部110の上部に設けられ、本体部110同様、後述するセンサ群やセンサ信号を処理する処理回路等の装置を収納し、強い電磁界から各装置を保護する箱体である。ケース211は、上面から見たときに略正方形状の立方体であり、ケース211の材質は本体部110と同様である。
フレーム212a〜212dは、ケース211の側面上部の4つの角に放射状に設けられている棒体である(図3参照)。詳細には、フレーム212a〜212dは、ケース211の中心軸C0を中心として等間隔(90°間隔)に設けられている。フレーム212a〜212dは、点検ロボット100および揚力発生部200の本体部110,211から回転翼221を離し、回転翼221の回転によって下方に生じる風が本体部110,210にぶつかって揚力が低下することを防止する。
回転翼221a〜221dは、1つの回転軸に対して対向する2枚の羽を備え、回転することによって揚力を発生する。回転翼221の羽の枚数は、自走式送電線点検装置1の重量と必要な揚力・回転翼の回転数等のバランスを考慮して適宜設定することができ、例えば3枚以上であってもよい。
回転翼221a〜221dの揚力は、自走式送電線点検装置1の質量を差し引いた、例えば約−2〜10kgfの揚力である。ここで、総揚力が20〜30kgfのマルチコプターも既に実現されているが、総揚力が大きくなると取り扱いが困難になることから、質量が10kgf以下の範囲となるような装置設計をすることが好ましい。例えば、DJI社の6010モータは230gと軽量であるが、1ローターあたり1800〜2500gのペイロードを積載することができる。
揚力発生モードの自走式送電線点検装置1の重量と回転翼221a〜221dの総揚力の和は、重力方向を正として、例えば、−3〜3kgfとすることが好ましく、−2〜2kgfとすることがより好ましく、−1〜1kgfとすることがさらに好ましく、実質0とすることがさらに好ましい。これにより、揚力発生モードの自走式送電線点検装置1を、軽い力で移動させることができる。
なお、絶縁棒500の重量を加味した自走式送電線点検装置1の重量と回転翼221a〜221dの総揚力の和が、上記各数値となるような構成としてもよい。
連結機構213は、揚力発生部200のケース211の上部に設けられ、後述する絶縁棒500を着脱自在に連結させるための機構である。本実施形態例においては、連結機構213は、リング状の係合部材を備える機械式機構であり、絶縁棒500の係合部510と係合されることで、連結が可能となっている。
なお、連結機構213は、例示の機械式機構に限られず、例えば操作端末540からの光無線指令やセンサによる絶縁棒500の接近の検知により開閉し、絶縁棒500と連結可能とする電気式機構としてもよい。また、連結機構213は、例示のケース211の上部に限られず、作業性を考慮して、ケース211の側面や点検ロボット100の本体部110に設けてもよく、複数個設けてもよい。
回転翼221a〜221dは、それぞれフレーム212a〜212dの先端付近の上方に設けられている。これにより、回転翼221a〜221dの回転軸C1〜C4は、C0を中心として等間隔(90°間隔)である回転対称の位置関係となっている(図3参照)。
上記C0〜C4の位置関係により、揚力発生モード時に回転翼221の回転の反作用によって揚力発生部200がC0周りに回転することが防止される。すなわち、C0に対して対向する2個の回転翼221a,221cが正方向に回転して反作用により生じるC0周りのトルクをキャンセルし、2個の回転翼221b,221dが逆方向に回転して反作用により生じるC0周りのトルクをキャンセルしている。
なお、回転翼221の個数は例示の4個に限られず、3個または5個以上であってもよいが、偶数個(例えば、6個または8個)であることが好ましい。偶数個であれば、正方向に回転する回転翼と逆方向に回転する回転翼を同数個ずつ設けることができるので、トルクを打ち消すための制御が容易となるからである。偶数個の回転翼を設ける場合も、ケース211の中心軸に関して等間隔で回転対称に配置し、回転方向が正方向と逆方向の回転翼を交互に配置することが好ましい。
モータ222a〜222dは、回転翼221a〜221dに回転の動力を与えるものであり、回転時の振動を少なくして送電線Wをぶれなく撮影する観点からは、例えば可動部品の接触のないブラシレスモータが用いられる。モータ222a〜222dは、それぞれフレーム212a〜212dの先端付近に設けられており、シャフトを介して回転翼221a〜221dの中心に接合されている。
なお、回転翼221a〜221dおよびモータ222a〜222dは、例示のようにケース211の上方に限られず、ケース211の下方にあってもよく、フレーム212a〜212dをケース211の下半部に設けてもよい。また、回転翼221a〜221dおよびモータ222a〜222dは、後述するバッテリ232に設けてもよい。
2本の棒状部材231および2個のバッテリ232は、いわゆる「やじろべえ」の構成をなし、シンプルな構造による姿勢制御を可能としている。
棒状部材231a,231bは、図1に示すように、ケース211の左右側面から下方に向けて設けられた略円弧または略楕円弧状の棒体であり、それぞれ先端にバッテリ232a,232bが設けられている。棒状部材231a,231bは、バッテリ232a,232bの重量を支える強靱性を有し、導電性を有する材料(例えば、炭素繊維強化された導電性樹脂)からなる。
バッテリ232a,232bは、点検ロボット100および揚力発生部200の電源供給の役割の他、やじろべえの一対のバランサを構成している。別途のバランサを必要としないめ、自走式送電線点検装置1の簡素化および軽量化に貢献している。バッテリ232a,232bは、重量の平衡の観点から、実質同質量であり、プーリ121に対して対称に配置されている。また、バッテリ232は、例示の2個に限られず、複数個であってもよく、この場合、対称配置の観点から、偶数個とすることが好ましい。また、バッテリ232は、点検ロボット100と揚力発生部200とで別系統のものを設けてもよい(後述の第二実施形態例参照)。
図4を参照しながら、自走式送電線点検装置1の姿勢制御について説明する。
図4に示す矢印G1,G2,G3は、それぞれ、バッテリ232a,232bと自走式送電線点検装置1のバッテリ232a,232bを除いた部分に加わる重力を示し、矢印Gは重力G1,G2,G3の合成重力を示す。同図のように、自走式送電線点検装置1が左に傾くと、合成重力Gは支点である送電線Wよりも右に移動し、送電線W周りに右回転のモーメントを発生させる。この右回転のモーメントにより、自走式送電線点検装置1は元の姿勢に戻ろうとし、慣性力によって右に傾く。そうすると今度は送電線W周りに左回転のモーメントが発生し、自走式送電線点検装置1は再び元の姿勢に戻ろうとする。このように、自走式送電線点検装置1は左右に振り子のように振れることで姿勢制御をする(実際には、送電線Wとプーリ121の摩擦力によって振れは徐々に減衰していく)。以上のやじろべえの振り子の原理により、自走式送電線点検装置1は、姿勢制御をしている。
やじろべえの振り子の安定性の観点からは、合成重心は支点となる送電線Wより下方に位置すること、および/または、バッテリ232の重量比率を高めることが好ましい。
なお、やじろべえの振り子の状態から、さらに左右の振れを少なくして垂直姿勢を安定させるため、棒状部材231a,231bを可動とし、左右に送り出して重心位置を変える制御を行ってもよい。すなわち、自走式送電線点検装置1の送電線W周りに発生する回転モーメントを調整することにより、垂直姿勢復帰に必要な回転モーメントを得ながらも、回転速度を落として垂直姿勢復帰時における慣性力を減らす制御をしてもよい。
受信部253は、ケース211に設けられ、後述する操作端末540から送信された通信光(例えば、可視光または赤外光)を受信する受光窓(図示せず)を備えている。受信部253は、後述する絶縁棒500に設けられた送光窓と通信を行うことを可能とするため、少なくとも連結機構213の近辺に一つ設ける必要があるが、複数設けてもよい。通信光は、電磁界の影響をより受けにくくする観点から、可視光線より波長の長い光またはレーザ光を用いることが好ましい。
[絶縁棒500]
絶縁棒500は、作業者が連結機構213を介して自走式送電線点検装置1と連結させ、揚力発生モードの自走式送電線点検装置1を送電線Wに着脱するための棒体であり、鉄塔の作業箇所から送電線Wまでの距離に応じた長さ(例えば2〜12m)を有する。絶縁棒500の各部材は、活線状態の送電線Wに対する安全性を確保する観点から、高電圧(例えば約60kV)に対する高絶縁性を有する樹脂材料やゴム材料で主に構成されている。
図5に、絶縁棒500の一例を示す。絶縁棒500は、係合部510と、ハンドル部520と、支持部530と、操作端末540とを主な構成要素としている。
係合部510は、連結機構213と係合して自走式送電線点検装置1を掴持する部位であり、例えばC字形の係合部材511,512を備えている。係合部510には、操作端末540からの通信光を出射する送光窓(図示せず)が設けられている。送光窓は、係合部510と連結機構213が係合した状態において、受信部253の受光窓と対向する位置に設けられている。ここで、送光窓と受信部253の受光窓とは、互いに面接触する仕様としていてもよいし、非接触の状態(間隔を空けた状態)で光通信をする仕様としてもよい。
係合部材511,512の端部同士には間隔が空けられており、連結機構213の係合部材を出し入れするための開口部513を形成している。係合部材512は、伝達棒532に引かれることで可動して開口部513を開閉する。連結機構213の係合部材を係合部材511,512で挟むことにより、絶縁棒500と連結機構213を係合することができる。
なお、係合部510は、例示の機構に限られず、例えばフック状の係合部材で構成されていてもよく、非可動の部材で構成されてもよい。
ハンドル部520は、グリップ521と、レバー機構522とを備えている。
レバー機構522は、レバー部材523と支持部材524とを備え、レバー部材523を作業者が握ることによって、支持部材524に支持された点を支点とする梃子の作用により伝達棒532を引いて係合部材512を動かすことができる。
支持部530は、支持棒531と、伝達棒532とを備える。
支持棒531は、ハンドル部520と係合部510とを連結する絶縁材からなる棒状部材である。支持棒531には、操作端末540に接続された光ファイバー(図示せず)が配設されている。支持部530は、作業性および携帯性の観点から、例えばピンロック等の機構により長さを可変としてもよい。
操作端末540は、作業者が自走式送電線点検装置1に後述する揚力発生モードの開始/停止、点検の開始/停止等の各種動作の指令を、図示しない光ファイバーを介して受信部253に指令を送信するための電子機器(コントローラ)である。
作業者が操作端末540を操作すると、操作端末540に接続された図示しない光ファイバーが通信光を誘導し、係合部510に設けられた図示しない送光窓から通信光を発信させる。送光窓から発信された通信光は、受信部253の受光窓で受信され、制御部140で処理され、自走式送電線点検装置1の各種動作のトリガーとなる。
操作端末540には、非常停止ボタンを設けてもよい。非常停止ボタンを押すと自走式送電線点検装置1は係合部510に係合された状態のまま墜落する。非常停止ボタンは、係合部510と連結機構213が非係合状態の場合は押せず、非常停止ボタンを押すと係合部510と連結機構213の係合がロックされる仕様とすることが好ましい。
上述した絶縁棒500と連結機構213の連結は、絶縁棒500側が動いて連結機構213と係合するものであるが、連結機構213側が動いて絶縁棒500と係合するものであってもよい。この場合、例えば絶縁棒500の係合部を非可動の部材で構成し、連結機構213が前述の電気式機構により開閉動作して絶縁棒500の係合部と係合する機構とすることが開示される。
なお、絶縁棒500は、例示の構成に限られず、電気工事用の公知の絶縁操作棒(ホットスティック)を利用することもできる。この場合、操作端末540を、絶縁棒とは別体の操作端末(リモコン端末)により構成する。
[使用態様]
送電線Wへの脱着作業は、鉄塔ごとに二人一組の2組の作業者(作業者(A,B)および作業者(C,D))により、次の手順で行う(下記(1)〜(4)は図6を参照)。
(1)作業者Aは、絶縁棒500を持って鉄塔の所定の位置まで登る。作業者Bは、自走式送電線点検装置1を背負って運搬し、鉄塔を登って作業者Aよりも絶縁棒500の長さに相当する分だけ低い位置まで登る。
作業者Aは、絶縁棒500を作業者Bに向けて下ろし、係合部510を作業者Bの付近に位置させる。続いて、作業者Bは、連結機構213を開口部513に入れ、作業者Aは、レバー部材523を握って係合部510と連結機構213を係合させる。これにより、絶縁棒500と自走式送電線点検装置1が連結する。続いて、作業者Bは、自走式送電線点検装置1を手で掴んだまま手動で(または作業者Aの操作端末540の光無線指令により)揚力発生モードを開始させる。
(2)自走式送電線点検装置1が揚力発生モードになると、自走式送電線点検装置1の重量と揚力発生部200の揚力の和は、好ましくは−2〜2kgfとなり、より好ましくは−1〜1kgfとなり、さらに好ましくは、実質0となる。これにより、作業者Aは、軽い力で絶縁棒500を操作して、自走式送電線点検装置1を軽々と持ち上げることができる。
(3)作業者Bは、自走式送電線点検装置1を離し、作業者Aは、絶縁棒500を上方にスウィングして、自走式送電線点検装置を送電線W上に装着する。
(4)作業者Aは、操作端末540の光無線指令により自走式送電線点検装置1の揚力発生モードを停止する。続いて、作業者Aは、絶縁棒500を操作して係合部510と連結機構213の係合を解除し、操作端末540で点検開始の光無線指令を送信すると、自走式送電線点検装置1は送電線W上を自走および点検を開始する。
(5)自走式送電線点検装置1の行き先の鉄塔には、作業者Cが絶縁棒500および操作端末を持って所定の位置まで登って待機しており、作業者Dが作業者Cよりも絶縁棒500の長さに相当する分だけ低い位置まで登って待機している。
自走式送電線点検装置1が行き先の鉄塔に到着すると、作業員Cは、絶縁棒500の係合部510を自走式送電線点検装置1に近づけ、操作端末540から点検停止の光無線指令を発信し、自走式送電線点検装置1の自走および点検を停止させる。
(6)作業員Cは、絶縁棒500を操作して係合部510と連結機構213を係合させる。続いて、作業員Cは、操作端末により自走式送電線点検装置1を揚力発生モードとし、絶縁棒500を操作して自走式送電線点検装置1を送電線Wから取り外す。続いて、作業員Cは、絶縁棒500を下方にスウィングして自走式送電線点検装置1を下にいる作業員Dの元まで移動させる。
(7)作業員Dは、自走式送電線点検装置1を受け取り、手動または作業員Cの操作端末の光無線指令により揚力発生モードを停止する。続いて、作業員Cが係合部510と連結機構213の係合を解除することで自走式送電線点検装置1が絶縁棒500から切り離される。他の送電線の点検を実施しない場合は、作業員Dは、自走式送電線点検装置1を回収して点検を終了する。
以上に説明した本実施形態例の自走式送電線点検装置1によれば、活線状態で送電線の点検を行うことができ、別途の重厚長大な装置(移送ケーブルや吊り下げるための装置など)を必要とすることなく安全かつ容易に送電線への着脱が可能となる。
また、自走式送電線点検装置1が径間中央で停止した場合でも遠隔操作で送電線Wから降ろすことが可能である(この場合、必要に応じて送電を停止する。)。
本実施形態例では採用していないが、送電線Wの弛度(たるみ具合、はり具合)が大きく自走式送電線点検装置1がプーリ(車輪)の動力で送電線Wを登れない場合に揚力発生部の揚力で推進を扶助する制御をしてもよい。これとは異なり、回転翼を逆回転させてプーリ(車輪)を送電線Wに押し付けることで、プーリ(車輪)と送電線Wの摩擦抵抗を増やして送電線Wを登りやすくする制御をしてもよい。
[第二実施形態例]
第二実施形態例に係る自走式送電線点検装置2は、揚力発生部が点検ロボットの本体部から脱離可能とし、点検ロボット単独で自走して送電線を点検するものである。
以下、自走式送電線点検装置2の構成を説明する。以下では、相違点を中心に説明し、共通する構成については第一実施形態例と同一の符号を付し、説明を割愛する。
[構成]
図7〜9を参照しながら自走式送電線点検装置2について説明する。自走式送電線点検装置2は、点検ロボット300と、点検ロボット上部に脱離可能に設けられた揚力発生部400とを主な構成要素とする。自走式送電線点検装置2は、点検ロボット300用の2個のバッテリ232が2個の棒状部材361により本体部110に取り付けられ、揚力発生部400用バッテリがケース211内に設けられている点、および、揚力発生部400と本体部110とを着脱自在とする着脱機構を備える点で、第一実施形態例の自走式送電線点検装置1と主に相違する。
棒状部材361a,361bは、本体部110の底部の左右から下方に向けて延設された折れ線形の棒体である。棒状部材361a,361bの折れ線は、先端部の間隔を広くして自走式送電線点検装置2を送電線Wに着脱する際に、送電線Wと干渉することを防ぐため、本体部110側の底部から斜め下方に向けて延び、所定の位置で折れ曲がって互いに平行に下方に延びる形状となっている。棒状部材361a,361bの先端には、第一実施形態例の棒状部材231a,231bと同様に、それぞれバッテリ232a,232bが設けられ、やじろべえの構成をなしている。
図示しない着脱機構は、本体部110の上面および揚力発生部400のケース211の下面に設けられ、両者の連結/非連結を手動または自動で切り替えるための機構である。着脱機構は、例えば、操作端末の光無線指令により自動で開閉動作する電気式のロック機構と係合部材により構成することができる。着脱機構は、詳細には、ケース211側に設けた係合部材と係脱自在に開閉する本体部110側の係合機構を備える。揚力発生部400を本体部110上面に載置し、操作端末540によりロックの光無線指令を送信すると、本体部110側のロック機構が閉じてケース211側の係合部材と係合し、揚力発生部400と本体部110を連結させる。操作端末によりアンロックの光無線指令を行うと、本体部110側のロック機構が開いてケース211側の係合部材との係合を解除し、揚力発生部400を本体部110から脱離可能とする。
なお、着脱機構は、例示の電気式のロック機構に限られず、絶縁棒500を操作して機械的に連結/非連結を切り替える機構であってもよい。
[使用態様]
自走式送電線点検装置2の使用態様は、自走式送電線点検装置1の使用態様に対して、送電線Wへの着脱時を異にする。自走式送電線点検装置2は、送電線Wへの装着時、図10のように、揚力発生部400が連結機構213を介して絶縁棒500に連結された状態で本体部110から離脱された状態となる。
以下、自走式送電線点検装置2の送電線Wへの着脱時において、第一実施形態例との相違部分を中心に説明する。
(1)送電線Wへの装着
送電線Wへの装着前、作業者Bは、あらかじめ、揚力発生部400を本体部110に連結させておく。第一実施形態例と同様にして、絶縁棒500を操作して自走式送電線点検装置2を送電線Wに装着した後、作業者Aは、自走式送電線点検装置2を揚力発生モードにしたまま、かつ、揚力発生部400に絶縁棒500を連結させたまま、操作端末の光無線指令により着脱機構をアンロックにして揚力発生部400を本体部110から切り離す。
続いて、作業者Aは、絶縁棒500を下方にスウィングして作業者Bの元へ揚力発生部400を移動させる。作業者Bは、揚力発生部400を受け取り、手動または作業者Aの操作端末の光無線指令により揚力発生部400の揚力発生モードを停止させる。続いて、作業者Aは絶縁棒500を操作して揚力発生部400を絶縁棒500から切り離し、作業者Bが揚力発生部400を回収する。
(2)送電線Wからの取り外し
第一実施形態例と同様に作業者C,Dは鉄塔を所定の位置まで登って待機しておく。ここで、作業者Dは、作業者Bが回収した揚力発生部400、または、別途準備した揚力発生部400をあらかじめ持っている。作業者Cが作業者Dに向けて下ろした絶縁棒500には、揚力発生部400を連結されている。
点検ロボット300が作業者Cの近くに到達すると、作業者Cの操作端末540の光無線指令または作業者Dの手動の操作により揚力発生部400を揚力発生モードとし、絶縁棒500を上方にスウィングして揚力発生部400を点検ロボット300の元へ移動させる。これと前後して、点検ロボット300は操作端末540の光無線指令により自走および点検を停止される。続いて、作業者Cは、絶縁棒500を操作して揚力発生部400を点検ロボット300上に載置し、操作端末540の光無線指令により着脱機構をロックさせ、揚力発生部400を本体部110に連結させる。
続いて、作業者Cは、操作端末540の光無線指令により、揚力発生部400を揚力発生モードとし、絶縁棒500を操作して自走式送電線点検装置2を送電線Wから取り外す。他の送電線の点検を実施しない場合は、作業員Dは、自走式送電線点検装置1を回収して点検を終了する。
本実施形態例の自走式送電線点検装置2によれば、第一実施形態例と比べ軽量な状態で点検ロボット300が自走するため、自走速度を速くすることができ、点検時間を短縮することが可能である。また、回転翼を有する揚力発生部400が切り離された状態で自走するため、風の影響を受けにくく走行中の姿勢が安定する。
[第三実施形態例]
第三実施形態例では、絶縁棒と揚力発生部とを有する電線装着装置600により、揚力発生部を有しない自走式送電線点検装置3を送電線に装着する。
以下、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3および電線装着装置600の構成を説明する。以下では、説明の便宜のため、第一実施形態例との相違点を中心に説明する。
まず、自走式送電線点検装置3の構成について説明する。図11は、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3の正面図であり、図12は、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3の側面図であり、図13は、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3の平面図である。
図11〜13に示すように、自走式送電線点検装置3は、前後に並んだ前輪(前方のプーリ)121aおよび後輪(後方のプーリ)121bが、一対のビーム322a,322bにより左右から挟持されている。水平方向に平行して延びる一対のビーム322a,322bは、図12に示す回転軸160を介して、本体部310と連結している。ビーム322aの両端部付近には、プーリ121a,121bを駆動するためのモータ123a,123bが取り付けられている。
本体部310は、図11に示すように、車輪121a,121bの上方および左右側方を囲むコの字形の部材であり、その先端には制御部140と、バランサ143と、一対のバッテリ232a,232bとが連結されている。また、本体部310の上部には、後述する電線装着装置600を連結するための連結機構213を備える。本体部310の内側には、撮像装置131が配置されている(なお、ミラー132は図示省略する。)。
モータ123a,123b、撮像装置131、ミラー132および制御部140は、第一実施形態と同様であるので説明を割愛する。バランサ143は、モータ123a,123bおよび制御部140と反対側に設けられたおもりであり、本体部310の両端の重量バランスを均衡させる(送電線Wを支点として重量を平衡させる)作用を奏している。より詳細には、バッテリ232aおよび232bも同一重量であり、バッテリ232aおよび232b並びに制御部140およびバランサ143が、バランサ部材として作用する。
本実施形態に係る自走式送電線点検装置3は、バランサ部材を送電線の長さ方向(車輪121a,121bの並び方向)に沿って揺動させる揺動機構を備えている。すなわち、ビーム322a,322bを貫通する回転軸160が、本体部310の左腕311および右腕312の間を架橋しており、送電線の勾配が変化すると、一対のビーム322a,322bと左腕311および右腕312が構成する角度が変化するようになっている。
図14は、本実施形態に係る自走式送電線点検装置3の動作を説明するための図である。例えば、図14(A)に示す例では、自走式送電線点検装置3の進行方向における送電線が勾配している。このような場合でも、自走式送電線点検装置3は、回転軸160を中心に、本体部310および一対のビーム322a,322bは、送電線の勾配に合わせて揺動する。
すなわち、本実施形態に係る自走式送電線点検装置3では、図14(B)に示すように、車輪121a,121bの並び方向である軸Xと、上述のバランサ部材と、それらを支持するバランサ支持部材である本体部310とを結ぶ軸Yとが回転軸160で交差しており、回転軸160を中心に軸Xおよび軸Yがピッチ方向に揺動する。これにより、本実施形態に係る自走式送電線点検装置3では、車輪121a,121bの並び方向である軸Xが送電線の勾配と略平行とすることができるとともに、バッテリ232a,232bと本体部310とを結ぶ軸Yを鉛直方向のままとできる。換言すれば、本体部310および付属部品の荷重が鉛直方向に車輪121aと121bとにかかることとなる。
また、本実施形態では、車輪121aと121bとの間の位置であって、回転軸160よりも走行方向側に位置する部分と回転軸160より走行方向と反対側に位置する部分の重量比が45:55〜55:45となる位置に回転軸160が設けられている。これにより、自走式送電線点検装置3の重心を車輪121aと121bとの間の中心位置とすることができ、本体部310およびバッテリ232a,232bの重みを、前輪121aと後輪121bとに略均等にかけることができる。その結果、走行歩行前方の送電線が上り勾配している場合でも、前輪121aと後輪121bとに、送電線との間で同程度の摩擦係数の摩擦を生じさせることができ、自走式送電線点検装置3の前方への推進力を高めることができる。
一方、図15は、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置の動作を説明するための図である。図15(A)に示すように、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置では、車輪を連結するビームと本体部とは固定されており、揺動自在になっていない。すなわち、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置では、図15(B)に示すように、車輪の並び方向に沿う軸Xと、バランサ部材とバランサ支持部材とを結ぶ軸Yとが略直角に固定されている。そのため、自走式送電線点検装置3の進行方向前方の送電線が傾斜している場合に、自走式送電線点検装置3の重心を、前輪と車輪とを結ぶ線の中心位置とすることができず、前輪と後輪とにかかる荷重が偏ってしまう。例えば、図15(A)に示す例では、前輪にかかる荷重が大きくなり、後輪にかかる荷重が小さくなり、後輪が送電線Wから浮いてしまっている。このような場合、後輪と送電線との間の摩擦力は低下してしまい、両輪で前方に推進できないため、進行歩行前方の送電線が上り勾配している場合に、自走式送電線点検装置の前方への推進力が低下してしまう場合があった。
以下に、傾斜した送電線における、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3と、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置との走行速度を比べた試験結果について説明する。図16(A)は、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置の走行試験結果を示す図であり、図16(B)は、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3の走行試験結果を示す図である。なお、グラフの縦軸が走行速度を示し、グラフの横軸が往復回数(走行距離)を示す。
図16に示す試験例では、30°に傾斜した10メートルの送電線を、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置および第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3に走行させ、上り勾配時、および下り勾配時のそれぞれにおいて走行時間(走行速度)を計測した。各装置の重量は、いずれも約10kgである。なお、本試験例では、送電線の長さは10メートルのため往復回数1回が20メートルに相当する。
図16(A)に示すように、上り勾配時において、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置では、前輪と後輪とにかかる荷重が偏るため、走行速度は時速1kmよりも遅くなった。これに対して、図16(B)に示す第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置3では、重心が前輪121aと後輪121bとの間の中心位置とすることができ、前輪121aと後輪121bとにかかる荷重が略均等となるため、走行速度は時速1kmよりも速くなった。さらに、図16(A)に示すように、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置では、走行時の速度が一定でなく、自走式送電線点検装置を安定に走行させることは困難であった。これに対して、図16(B)に示すように、第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置3では、揺動機構を有しない自走式送電線点検装置と比べて、略一定の速度で走行することができており、自走式送電線点検装置3を安定的に走行できることが確認された。
次に、第三実施形態例に係る電線装着装置600について説明する。図17は、第三実施形態に係る電線装着装置600を説明するための図である。図17に示すように、第三実施形態例に係る電線装着装置600は、複数の回転翼を有し揚力を発生させる揚力発生部610と、揚力発生部610と連結する絶縁棒620とを備える。以下に、電線装着装置600の各構成について説明する。
揚力発生部610は、絶縁棒620と連結しており、電線装着装置600を用いて自走式送電線点検装置3を送電線に装着する場合に、発生させた揚力により、作業者に加わる自走式送電線点検装置3の質量を軽減させることができる。揚力発生部610は、2個の回転翼を有し、第一実施形態例の揚力発生部200と同様に動作することができる。
絶縁棒620は、第一実施形態に係る絶縁棒500と同様に、高絶縁性の材料から構成され、鉄塔の作業箇所から送電線Wまでの距離に応じた長さ(例えば2〜12m)を有する棒体である。図17に示すように、絶縁棒620は、連結部630および連結操作部640を有している。連結部630は、絶縁棒620の先端部または先端部近傍に設けられ自走式送電線点検装置3と着脱自在に連結される部材であり、例えば開閉式のフックなどが挙げられる。連結操作部640は、連結部630と自走式送電線点検装置3との連結および非連結を作業者が操作するための部材であり、例えば連結部630の開閉を制御するレバーなどが挙げられる。
図18は、本実施形態にかかる電線装着装置600と自走式送電線点検装置3との装着方法を説明するための図である。図18(A)に示すように、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3は下部が開口しており、自走式送電線点検装置3を送電線の上まで移動させた後、図18(B)に示すように、自走式送電線点検装置3をそのまま下ろすことで、自走式送電線点検装置3を送電線に装着させることができる。
そのため、作業者は、以下のように、第三実施形態例に係る自走式送電線点検装置3および電線装着装置600を使用することができる。すなわち、第一実施形態例に係る自走式送電線点検装置1および絶縁棒500と同様に、図6に示すように、鉄塔に登った作業者Aは、電線装着装置600を作業者Bに向けて下ろし、連結部630を作業者Bの付近に位置させる。続いて、作業者Bは、自走式送電線点検装置3の連結機構213の開口部に電線装着装置600の連結部630を引掛け、作業者Aは、電線装着装置600の連結操作部640を操作して連結部630と自走式送電線点検装置3の連結機構213とを係合させる。これにより、電線装着装置600と自走式送電線点検装置3が連結する。続いて、作業者Bは、電線装着装置600を手動で(または作業者Aの操作端末の光無線指令により)、電線装着装置600の揚力発生モードを開始させる。
作業者Bは、自走式送電線点検装置3を離し、作業者Aは、電線装着装置600を上方にスウィングして、自走式送電線点検装置3を送電線W上に装着する。このとき、作業者Aは、自走式送電線点検装置3を送電線Wの上まで移動させ、その後、そのまま下ろすことで、自走式送電線点検装置3を送電線Wに装着させることができる。作業者Aは、操作端末の光無線指令により自走式送電線点検装置3の揚力発生モードを停止する。続いて、作業者Aは、電線装着装置600の連結操作部640を操作して連結部630と連結機構213との係合を解除し、操作端末で点検開始の光無線指令を送信する。これにより、自走式送電線点検装置3は送電線W上を自走および点検を開始する。なお、自走式送電線点検装置3を送電線Wから外す場合も、第一実施形態例と同様のため、説明は割愛する。
一方、図19は、第三実施形態に係る電線装着装置600を用いて、従来の自走式送電線点検装置を装着する方法を説明する図である。図19(A)に示すように、従来の自走式送電線点検装置は、車輪の下部を本体部が覆い、本体部の左右一方の側面が開口している。そのため、従来の自走式送電線点検装置では、送電線の上まで移動させた後、自走式送電線点検装置をそのまま下ろして、自走式送電線点検装置を送電線Wに装着することはできず、作業者は、図19(A)に示す矢印方向に自走式送電線点検装置を振って送電線を躱した後に、図19(B)に示すように、開口している側面側から自走式送電線点検装置を送電線までスライドさせ、自走式送電線点検装置を装着する必要があった。
これに対して、本実施形態に係る自走式送電線点検装置3では、下部が開口しており、自走式送電線点検装置3を送電線の上まで移動させた後、自走式送電線点検装置3をそのまま下ろすことで、自走式送電線点検装置3を送電線に装着させることができるため、自走式送電線点検装置3を送電線に装着させる作業者の労力を軽減することができる。
以上のように、第三実施形態に係る自走式送電線点検装置3では、回転軸160を中心に、本体部310および一対のビーム322a,322bが、送電線Wの勾配に合わせて揺動するため、送電線Wが勾配している場合もバッテリ232a,232bと本体部310とを結ぶ軸Yを鉛直方向のままとでき、バッテリ232a,232bと本体部310との荷重が鉛直方向に車輪121aと121bとにかけることができる。さらに、本実施形態では、車輪121aと121bとの間の位置であって、回転軸160よりも走行方向側に位置する部分と回転軸160より走行方向と反対側に位置する部分の重量比が45:55〜55:45となる位置に回転軸160が設けられているため、自走式送電線点検装置3の重心を車輪121aと121bとの間の中心位置とすることができ、送電線が傾斜している場合も、重心が前輪121aと後輪121bとの間の中心位置となり、前輪121aと後輪121bとに略均等に荷重がかかるため、進行方向前方の送電線が上り勾配である場合に、前方への推進力を高めることができる。
また、第三実施形態では、電線装着装置600が揚力発生部を備えることで、自走式送電線点検装置3を送電線Wに装着する作業者の労力を軽減することができる。特に、第一実施形態例および第二実施形態例では複数の自走式送電線点検装置1,2がそれぞれ揚力発生部を有する必要があったが、第三実施形態例では一本の電線装着装置600に揚力発生部を取り付けるだけで、複数の自走式送電線点検装置3に対して使用することができるため、送電線の点検にかかるコストを削減することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、上述した第三実施形態例では、撮像装置131を本体部310の内側に配置する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、図20に示すように、撮像装置131をビーム322a,322bに連結させる構成とすることができる。たとえば、図20に示す例では、ビーム322aと延伸部323とが連結しており、延伸部323に撮像装置131を固定することで、延伸部323を介してビーム322aと撮像装置131とが連結している。このように、撮像装置131とビーム322a,322bとを連結することで、たとえば、図14に示すように、送電線Wが勾配している場合でも、ビーム322a,322bが送電線Wの勾配に合わせて傾き、さらに撮像装置131がビーム322a,322bと連動して傾くため、送電線Wを一定の角度(撮像装置131の撮像面が送電線Wの側面と対向する角度)から撮像することが可能となり、送電線Wの点検精度を高めることができる。
また、上述した実施形態では、揚力発生部200,400,610を、図1〜3に示すように、4個の回転翼221a〜221dが同一水平面上で正方形を形成するように(4個の回転翼221a〜221dを結ぶ線が正方形となるように)配置する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、2個の回転翼221a,221bを鉛直方向(上下)に配列する構成としてもよいし、あるいは、3個の回転翼221a〜221cを同一水平面上で正三角形を形成するように(回転翼221a〜221cの位置を結ぶ線が正三角形となるように)配置する構成としてもよい。
たとえば、2個の回転翼221a,221bを鉛直方向に配列させて揚力発生部を構成した場合の飛行試験では、当該揚力発生部のモータの電圧が44.4V(バッテリの残容量が95%以上)、揚力発生部本体の重みが2680gである場合において、モータの出力を100%とした場合には、5.5kgの重りを付加した状態であっても揚力を発生する(離陸する)ことが分かった。
1,2,3 自走式送電線点検装置
100,300 点検ロボット
110 本体部
111 ケース
112 取手
120 走行部
121 プーリ
122 アーム
123 モータ
130 測定部
131 撮像装置(カメラ)
132 ミラー
133 アーム
140 制御部
141 処理装置
142 記憶装置
143 バランサ
150 操作部
151 電源スイッチ
152 非常停止ボタン
160 回転軸
200,400 揚力発生部
211 ケース
212 フレーム
213 連結機構
221 回転翼
222 モータ
231,361 棒状部材
232 バッテリ
253 受信部
310 本体部
311 右腕
312 左腕
322 ビーム
500 絶縁棒
510 係合部
511,512 係合部材
513 開口部
520 ハンドル部
521 グリップ
522 レバー機構
523 レバー部材
524 支持部材
530 支持部
531 支持棒
532 伝達棒
540 操作端末
600 電線装着装置
610 揚力発生部
620 絶縁棒
630 連結部
640 連結操作部
C0 中心軸
G,G1〜G3 重心に加わる重力
W 送電線

Claims (14)

  1. 複数の回転翼を有し、揚力を発生させる揚力発生部と、
    送電線に装着可能な車輪を備える走行部と、
    送電線の現況を測定する測定装置を備える測定部と、
    測定部からの測定データを記憶する記憶装置を備え、揚力発生部、走行部および測定部を制御する制御部と、
    操作端末からの光無線指令を受信する受信部と、
    本体部とを備える自走式送電線点検装置であって、
    前記揚力発生部が、揚力を発生させる揚力発生モードを有すること、
    前記制御部が、前記操作端末からの光無線指令に基づき前記揚力発生モードを開始および終了可能であること、
    前記揚力発生部または前記本体部が、絶縁棒と着脱自在に連結される連結機構を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置。
  2. 前記操作端末が、可視光または赤外光により光無線指令を送信することを特徴とする請求項1に記載の自走式送電線点検装置。
  3. 前記操作端末が、レーザ光により光無線指令を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の自走式送電線点検装置。
  4. 前記揚力発生部が、前記自走式送電線点検装置の重量を−10〜2kgfとする揚力を発生させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自走式送電線点検装置。
  5. さらに、前記車輪の下方に位置し、前記送電線を支点として重量が平衡するように配置された偶数個のバランサ部材を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自走式送電線点検装置。
  6. 前記バランサ部材に前記回転翼が配置されることを特徴とする請求項5に記載の自走式送電線点検装置。
  7. 前記揚力発生部が、前記連結機構を備え、前記絶縁棒に連結された状態で前記本体部から脱離可能であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の自走式送電線点検装置。
  8. 前記本体部が、前記連結機構を備え、
    前記連結機構が、前記絶縁棒と係合する係合部材を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の自走式送電線点検装置。
  9. 請求項8に記載の自走式送電線点検装置が備える係合部材と係合する係合部を備え、前記受信部に光無線指令を送信する送光窓と、光ファイバーが配設された支持棒と、光ファイバーと接続された操作端末とを備えることを特徴とする絶縁棒。
  10. 前記車輪は、送電線の長さ方向に配置された複数の車輪からなり、
    前記バランサ部材を支持するバランサ支持部材と、
    前記バランサ支持部材を送電線の長さ方向に揺動可能とする回転軸と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の自走式送電線点検装置。
  11. 前記測定部が、前記バランサ支持部材と独立して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の自走式送電線点検装置。
  12. 前記回転軸より走行方向側に位置する部分と前記回転軸より走行方向と反対側に位置する部分の重量比が、45:55〜55:45であることを特徴とする請求項10または11に記載の自走式送電線点検装置。
  13. 自走式送電線点検装置用電線装着装置であって、
    複数の回転翼を有し、揚力を発生させる揚力発生部と、
    前記揚力発生部と連結する絶縁棒と、
    前記絶縁棒の先端部または先端部近傍に設けられ、自走式送電線点検装置と着脱自在に連結される連結部と、
    前記連結部による連結および非連結を操作する連結操作部と、
    を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置用電線装着装置。
  14. 請求項13に記載の自走式送電線点検装置用電線装着装置が備える連結機構と連結される連結部材を備えることを特徴とする自走式送電線点検装置。
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