JP6847332B2 - 動き検出装置および動き検出方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、所定の海域内を通過した船舶の航路を示す船舶情報の履歴を取得し、取得した船舶情報の履歴に基づいて海域内の典型航路を算出し、船舶情報と、典型航路とに基づいて、海域内に存在する船舶の予測航路を算出する航行支援装置が開示されている。
例えば、特許文献1の航行支援装置は、船舶の位置が典型航路から大きく外れている場合には当該船舶の動きを不審な動きとして判定することができる。一方、船舶が他の船舶に接近する、船舶が急加速する等、船舶の位置が典型航路から外れていないが、不審な動きをする船舶を検出することができない。
また、特許文献1の航行支援装置は、船舶の位置が典型航路から逸脱しているかの時系列的な変化を見ていないため、典型航路を一時的に逸脱した船舶と、意図的に典型航路を継続的に逸脱した船舶を区別することができず、船舶の動きの判定を誤る可能性がある。典型航路を一時的に逸脱する場合とは、例えば障害物を回避する場合、または強い海流に流される場合である。
特許文献1の航行支援装置は、監視対象海域内の船舶の位置情報をAIS(Automatic Identification System:自動船舶識別装置)から取得している。しかし、実際に不審な行動をする船舶は自身の位置を知られないようにするためAISを発信しない場合があり、AISを発信しない船舶は監視対象外となってしまう。AISから船舶の位置情報が取得できない場合に、レーダから船舶の位置情報を取得することが考えられるが、AISの位置情報は高精度であるのに対し、レーダの位置観測データは高精度ではなく位置観測データが欠損しているまたは位置観測データに外れ値が含まれる可能性が高い。位置観測データが欠損しているまたは位置観測データに外れ値が含まれる位置観測データを用いた場合、移動体の動きを正確に検出することは困難である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る動き検出装置100の構成を示すブロック図である。
動き検出装置100は、モデルパラメータ入力受付部101と、モデル作成部102と、正規データ記憶部103と、正規モデル記憶部104と、観測データ取得部105と、位置算出部106と、位置観測値データ記憶部107と、位置予測部108と、位置予測値データ記憶部109と、差分算出部110と、差分データ記憶部111と、不審度パラメータ入力部112と、不審度算出部113および表示制御部114を備える。
入力装置201は、例えばマウスおよびキーボードで構成される。ユーザは、入力装置201を介して動き検出装置100に情報の入力を行う。観測装置202は、例えばカメラ、レーダまたはGPS(Global Positioning System)センサで構成され、船舶、人または車両等の移動体を撮像、観測または検知する。観測装置202は、複数の機器を組み合わせて構成してもよい。また、観測装置202は、監視対象範囲内の移動体の位置を特定するための情報を取得する機器であれば、どのような機器で構成してもよい。表示装置203は、例えばディスプレイで構成され、動き検出装置100が生成した情報を表示する。
モデルパラメータ入力受付部101は、入力装置201を介してモデルパラメータの入力を受け付ける。ここで、モデルパラメータとは、後述するモデル作成部102が正規モデルを作成する際に必要となるパラメータである。船舶の航跡(移動体の軌跡)を予測する期間(以下、航跡予測時間という)を示すパラメータは、必須のパラメータとなる。航跡予測時間は、何ステップ分の観測データを用いて、何ステップ先の航跡を予測するかを示す情報である。モデルパラメータ入力受付部101は、受け付けたモデルパラメータをモデル作成部102に出力する。
正規モデル記憶部104は、モデル作成部102で作成された正規モデルを格納する記憶領域である。
位置観測値データ記憶部107は、位置算出部106で算出された位置観測値データを格納する記憶領域である。
具体的には、位置予測部108は、正規モデル記憶部104に記憶された正規モデルに、位置観測値データ記憶部107に記憶された各船舶の観測位置座標を入力する。正規モデルの出力は航跡予測時間分の船舶の予測された軌跡であって、予測された船舶の位置座標である。位置予測部108は、予測された位置座標(以下、予測位置座標という)を、各船舶のIDおよび予測時刻と対応付けた位置予測値データとして位置予測値データ記憶部109に記憶させる。なお、位置予測部108のより詳細な説明は、後述する。
位置予測値データ記憶部109は、位置予測部108で予測された位置予測値データを格納する記憶領域である。
差分データ記憶部111は、差分算出部110で算出された差分データを格納する記憶領域である。
第1のパラメータ:不審船と判定される不審度の第1の閾値
第2のパラメータ:差分の大きさの第2の閾値
第3のパラメータ:差分の累積値の第3の閾値
第4のパラメータ:不審度に影響を与える各要素の評価値に対する重み値
第1の評価条件:差分の変動(差分が減少しているか否か)
第2の評価条件:差分の大きさ(差分の大きさが、第2のパラメータである第2の閾値を超えているか否か)
第3の評価条件:差分の累積値(差分の累積値が、第3のパラメータである第3の閾値を超えているか否か)
なお、不審度算出部113が第1の評価条件から第3の評価条件の全てを評価する場合を示したが、当該処理に限定されるものではない。例えば、不審度算出部113は少なくとも第1の評価条件について評価する処理を行えば、船舶の動きを検出する精度を高めることができる。
図2Aおよび図2Bは、実施の形態1に係る動き検出装置100のハードウェア構成例を示す図である。
動き検出装置100におけるモデルパラメータ入力受付部101、モデル作成部102、観測データ取得部105、位置算出部106、位置予測部108、差分算出部110、不審度パラメータ入力部112、不審度算出部113および表示制御部114の各機能は、処理回路により実現される。即ち、動き検出装置100は、上記各機能を実現するための処理回路を備える。当該処理回路は、図2Aに示すように専用のハードウェアである処理回路100aであってもよいし、図2Bに示すようにメモリ100cに格納されているプログラムを実行するプロセッサ100bであってもよい。
メモリ100cは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)等の不揮発性または揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスク、フレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、ミニディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクであってもよい。
正規データ103aは、正常船のID103b、データ取得時刻103c、正常船の位置を示すx座標103dおよびy座標103eで構成される。図3で示した正規データは、各正常船の位置を示す時系列データのみで構成したが、正常船の速力また針路等の時系列データを含む構成としてもよい。
なお、図示は省略するが、位置観測値データ記憶部107に格納された位置観測値データは、正規データと同様のデータ構成を有するものとする。
図4は、表示制御部114の表示制御に基づいて、表示装置203に表示された検出結果の一例を示している。
検出結果203aは、一覧情報203bおよびリアルタイム情報203cで構成される。一覧情報203bは、不審フラグが経っている船舶のID203dおよび当該船舶の不審度203eで構成される。リアルタイム情報203cは、監視領域情報203f、監視領域内の船舶のリアルタイムの位置203gおよび船舶のID203hで構成される。ID203hは、一覧情報203bのID203dに対応している。
図5は、実施の形態1に係る動き検出装置100の動作を示すフローチャートである。
モデルパラメータ入力受付部101は、モデルパラメータの入力を受け付け、モデル作成部102に出力する(ステップST1)。モデル作成部102は、ステップST1で入力されたモデルパラメータを用いて航跡予測期間を設定し、当該航跡予測期間分の航行データを予測する正規モデルを作成する(ステップST2)。モデル作成部102は、ステップST2で作成した正規モデルを、正規モデル記憶部104に記憶させる。
図6は、実施の形態1に係る動き検出装置100のモデル作成部102の動作を示すフローチャートである。
図5のフローチャートのステップST2で示したモデル作成部102の動作の詳細について、図6を参照しながら説明する。
モデル作成部102は、モデルパラメータ入力受付部101から入力されたモデルパラメータから航跡予測期間を設定する(ステップST21)。モデル作成部102は、例えば、過去から現在までのnステップ分のデータから、現在から未来までのmステップ分のデータを予測すると設定する。以下では、航跡予測期間が、過去から現在までのnステップ分のデータから、現在から未来までのmステップ分のデータを予測する期間であるものとして説明を行う。
なお、動き検出装置100は、図5のフローチャートのステップST3からステップST9までの処理を、所定時間ごとにオンラインで繰り返し実行する。
図5のフローチャートのステップST4で示した位置算出部106の動作の詳細について、図7を参照しながら説明する。
位置算出部106は、観測データ取得部105から入力された観測データを内部メモリに蓄積する(ステップST31)。位置算出部106は、内部メモリに蓄積した観測データ内の全ての船舶について固有のIDを割り当てる(ステップST32)。IDは、船舶間で重複しないものであり、船舶が監視対象範囲内に出現してから消えるまでの間変わらないものとする。IDは、例えば、船舶を一意に特定可能な数字とする。
図5のフローチャートのステップST5で示した位置予測部108の動作の詳細について、図8を参照しながら説明する。
位置予測部108は、正規モデル記憶部104に記憶された正規モデルを取得する(ステップST41)。位置予測部108は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST42)。
一方、船舶番号iが位置観測値データ内の船舶数以下でない場合(ステップST44;NO)、位置予測部108は処理を終了する。
入力:時刻t−(n−1)から時刻tまでのnステップ分の船舶の観測位置座標
出力:時刻t+1から時刻t+mまでのmステップ分の船舶の予測位置座標
図5のフローチャートのステップST6で示した差分算出部110の動作の詳細について、図9を参照しながら説明する。
差分算出部110は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST61)。差分算出部110は、位置予測値データ記憶部109に記憶された位置予測値データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST62)。差分算出部110は、船舶番号iに「1」を設定する(ステップST63)。差分算出部110は、船舶番号iがステップST61で取得した位置観測値データ内の船舶数以下であるか否か判定を行う(ステップST64)。
一方、船舶番号iが位置観測値データ内の船舶数以下でない場合(ステップST64;NO)、差分算出部110は処理を終了する。
図10Aは位置予測部108による位置座標の予測のイメージを示している。図10Aでは、北方面に直進する傾向を学習した正規モデルを用いて船舶の位置座標を予測した場合を示している。予測する1ステップを10分、n=2、m=4とした場合、即ち40分後を船舶の位置座標を予測する場合のイメージを示している。具体的には、時刻12:20から40分後の時刻13:00までの5ステップ分の予測結果を示している。図10Aに示すように、例えば6ステップ分の観測位置座標がある場合、位置予測部108は現在時刻に近いほうから2ステップ分の観測位置座標を用いて、未来の4ステップ分の予測位置座標を予測する。
前述の通り、図5のフローチャートで示したステップST2からステップST9処理までの一連の流れは、所定時間ごとに繰り返し実行される。そのため、位置予測部108が予測した結果は、所定時間ごとに更新して表示装置203に表示される。
差分算出部110の差分算出方法は、種々適用可能である。例えば、差分算出部110は、例えば図10Bで示した時刻12:30、時刻12:40、時刻12:50および時刻13:00におけるそれぞれの予測位置座標と、対応する時刻における観測位置座標との2点間の距離の平均を差分として算出してもよい。
図5のフローチャートのステップST8で示した不審度算出部113の動作の詳細について、図11を参照しながら説明する。
不審度算出部113は、不審度パラメータ入力部112から入力された不審度パラメータを取得する(ステップST81)。不審度算出部113は、差分データ記憶部111に記憶された差分データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST82)。不審度算出部113は、船舶番号iに「1」を設定する(ステップST83)。不審度算出部113は、船舶番号iがステップST82で取得した差分データ内の船舶数以下であるか否か判定を行う(ステップST84)。
一方、船舶番号iが位置観測値データ内の船舶数以下でない場合(ステップST84;NO)、不審度算出部113は処理を終了する。
まず、差分の変動の評価は、船舶の正常な行動に対して生じた差分と、船舶の不審な行動に対して生じた差分とを見分けるための要素である。船舶の正常な行動に対して差分が生じる場合とは、正規モデルによる予測誤差、障害物に対する船舶の避航、および海流の影響等により、船舶が一時的に通常と異なる動きをした場合等である。
図12は、実施の形態1に係る動き検出装置100の観測位置座標と予測位置座標との比較結果を示すイメージを示す図である。
図12の下段は、時刻12:20の予測位置座標と時刻13:00の観測位置座標との差分Xd、時刻12:40の予測位置座標と時刻13:20の観測位置座標との差分Xe、および時刻13:00の予測位置座標と時刻13:40の観測位置座標との差分Xfを示している。上述のように、位置予測部108が位置座標を予測する処理を繰り返し、新たな予測位置座標と観測位置座標との差分を算出する処理を繰り返すことにより、観測位置座標と予測位置座標との差分が減少する。図12の下段の例では、差分Xd,Xe,Xfの順に減少している。このように、位置予測部108は、船舶の正常な行動に対して生じた差分を減少させることができる。
簡易的には、不審度算出部113は、数ステップ分の差分をプロットして線形近似を行い、近似した線形の傾きがマイナス∞に近い場合は評価値を「0」とし、近似した線形の傾きが0以上の場合は評価値を「100」とし、それ以外は近似した線形の傾きに応じて0から100の範囲の連続値として算出する方法が適用可能である。
差分の累積値で評価する場合とは、例えば差分は小さいが正常船とは異なる動きを継続している場合、正常な行動と異常な行動を繰り返す場合等が該当する。不審度算出部113は、差分の累積値が、差分の累積値の第3の閾値以上である場合は評価値を「100」とし、第3の閾値未満である場合は評価値を「0」とする。上述した差分の変動の評価、差分の大きさの評価および差分の累積値の評価の算出方法は、上述した方法に限定されるものではなく、異なる方法を適用してもよい。
各要素の評価値に対する重み:a1 = 0.7、a2 = 0.2、a3 = 0.1
各要素の評価値:b1 = 60、b2 = 100、b3 = 0
不審度:(a1*b1 + a2*b2 + a3*b3)/(a1 + a2 + a3) = 42 + 20 + 0 = 62 (1)
また、不審度算出部113は、算出した差分の変動の評価、差分の大きさの評価および差分の累積値の評価のうち、最大値を不審度として算出してもよい。
図5のフローチャートのステップST9で示した表示制御部114の動作の詳細について、図13を参照しながら説明する。
表示制御部114は、不審度算出部113から入力された不審度データから、不審フラグが立っている船舶のIDおよび不審度を取得する(ステップST101)。表示制御部114は、ステップST101で取得した船舶のIDおよび不審度を示した不審船一覧情報を生成する(ステップST102)。
例えば、位置予測部108が作成した位置予測値データに、船舶が第1の航路に分岐した場合の予測位置座標と、船舶が第2の航路に分岐した場合の予測位置座標とが含まれているとする。差分算出部110は、観測位置座標が、第1の航路と第2の航路とのどちらに近いかを判断する。差分算出部110は、観測位置座標が第2の航路に近かった場合、監視対象船舶は第2の航路に分岐した可能性高いと判断する。差分算出部110は、第2の航路に分岐する場合の予測位置座標と、観測位置座標との差分を算出する。
この実施の形態2では、上述した実施の形態1で示した構成に加え、位置観測値データと正規データとの比較に基づく不審度を算出する構成を示す。
図14は、実施の形態2に係る動き検出装置100Aの構成を示すブロック図である。
実施の形態2の動き検出装置100Aは、実施の形態1で示した正規データ記憶部103および不審度算出部113に替えて、正規データ記憶部103aおよび不審度算出部113aを備えて構成している。
なお、以下では、実施の形態1に係る動き検出装置100の構成要素と同一または相当する構成には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
不審度算出部113aは、2種類の不審度を算出する。不審度算出部113aは、実施の形態1で示した差分データに基づいた不審度に加えて、位置観測値データと正規データとの比較に基づいた不審度を算出する。不審度算出部113aは、算出した2種類の不審度を統合して最終的な不審度を算出する。
第2の条件:直近の2つの位置観測値データから算出される対象の船舶の速力が、予め設定された許容範囲外である。ここで、許容範囲とは、正規データにおける正常船の平均速力の±nノット以内の範囲とする。nは、不審度パラメータ入力部112から入力される値である。
不審度算出部113aは、監視対象船舶が上述した第1の条件または第2の条件のいずれかの条件を満たす場合に、不審度を「100」とする。
第1の方法:差分データに基づいた不審度と、位置観測値データと正規データとの差分に基づいた不審度との平均を最終的な不審度とする。
第2の方法:位置観測値データと正規データとの差分に基づいた不審度が「100」の場合、差分データに基づいた不審度によらず、最終的な不審度を「100」とする。
不審度算出部113aは、算出した不審度が、第1の閾値以上となった船舶に対して不審フラグを立てる。不審度算出部113aは、船舶のID、不審度、および不審フラグの有無の組で構成される不審データを表示制御部114に出力する。
動き検出装置100Aにおける不審度算出部113aは、図2Aで示した処理回路100a、または図2Bで示したメモリ100cに格納されるプログラムを実行するプロセッサ100bである。
図15Aおよび図15Bは、実施の形態2に係る動き検出装置100Aの不審度算出部113aの動作を示すフローチャートである。
図15Aおよび図15Bにおいて、図11で示した実施の形態1のフローチャートと同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
さらに、船舶番号iが差分データ内の船舶数以下である場合(ステップST84;YES)、不審度算出部113aは、ステップST112で内部メモリに蓄積した位置観測値データから船舶番号iの位置観測値データを取得する(ステップST113)。
これにより、例えば、今まで航跡がないエリアを航行している不審な船舶(領海侵犯している船舶等)を早期に検出可能である。同様に、正常な船舶の速力より極端に速いまたは遅い船舶を不審な船舶として早期に検出可能である。
この実施の形態3では、位置観測値データのうち、精度の低い位置観測値データを補正する構成を示す。
図16は、実施の形態3に係る動き検出装置100Bの構成を示すブロック図である。
実施の形態3の動き検出装置100Bは、実施の形態1で示した動き検出装置100に観測値補正部115および補正観測値データ記憶部116を追加して設けて構成している。なお、以下では、実施の形態1に係る動き検出装置100の構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
観測値補正部115は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを取得し、内部メモリに蓄積する。観測値補正部115は、内部メモリに蓄積した各船舶の位置観測値データが、以下に示す第1の補正条件または第2の補正条件を満たすか否か判定を行う。
なお、nステップ分の観測位置座標のうち、直近の観測位置座標は判定の対象から除く。
具体的に、船舶の位置座標の予測に5ステップ分の観測位置座標を用いる場合、観測値補正部115は、直近の観測位置座標が得られた時刻を時刻tとすると、時刻t−4、時刻t−3、時刻t−2、時刻t−1の観測位置座標のうち1つ以上の観測位置座標が欠損しているか否か判定を行う。
なお、nステップ分の観測位置座標のうち、直近の観測位置座標は判定の対象から除く。
具体的に、船舶の位置座標の予測に5ステップ分の観測位置座標を用いる場合、観測値補正部115は、直近の観測位置座標が得られた時刻を時刻tとすると、時刻t−4、時刻t−3、時刻t−2、時刻t−1の観測位置座標のうち1つ以上の観測位置座標が外れ値であるか否か判定を行う。ここで、外れ値とは、判定対象となる観測位置座標の取得時刻の前後の時刻の2つの観測位置座標の2点間の距離が、船舶の通常の速力では移動不可能と考えられる距離である場合の、当該判定対象となる観測位置座標である。
位置予測部108は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データに替えて、補正観測値データ記憶部116に記憶された補正観測値データを取得し、船舶の座標位置の予測処理を行う。
図17Aは、観測値補正部115が正規データの航跡を示す図である。図17Bは、観測値補正部115が、観測位置座標が欠損していると判定し、観測位置座標を補正する処理を示す説明図である。図17Cは、観測値補正部115が、観測位置座標が外れ値であると判定し、観測位置座標を補正する処理を示す説明図である。
動き検出装置100Bにおける観測値補正部115は、図2Aで示した処理回路100a、または図2Bで示したメモリ100cに格納されるプログラムを実行するプロセッサ100bである。
図18は、実施の形態3に係る動き検出装置100Bの動作を示すフローチャートである。
図18において、図5で示した実施の形態1のフローチャートと同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
ステップST4において、位置算出部106が、船舶の観測データから、船舶の位置座標を算出し、位置観測値データとして位置観測値データ記憶部107に記憶させると、観測値補正部115は位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを補正する(ステップST11)。観測値補正部115は、ステップST11で補正した位置観測値データを、補正観測値データとして補正観測値データ記憶部116に記憶させる。
位置予測部108は、補正観測値データ記憶部116に記憶された補正観測値データの各船舶の位置座標に基づいて、ステップST3で作成された正規モデルを用いて船舶の位置座標を予測する(ステップST5a)。その後、動き検出装置100BはステップST6以降の処理を行う。
図19は、実施の形態3に係る動き検出装置100Bの観測値補正部115の動作を示すフローチャートである。
観測値補正部115は、正規データ記憶部103から正規データを取得する(ステップST121)。観測値補正部115は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST122)。観測値補正部115は、船舶番号iに「1」を設定する(ステップST123)。観測値補正部115は、船舶番号iがステップST122で取得した位置観測値データ内の船舶数以下であるか否か判定を行う(ステップST124)。
一方、船舶番号iが位置観測値データ内の船舶数以下でない場合(ステップST124;NO)、観測値補正部115は処理を終了する。
位置予測部108が予測に用いる観測位置座標のデータが少ない場合には予測処理が不可能である、または観測位置座標に外れ地が含まれると誤った予測結果が得られる等の問題が発生するが、観測値補正部115の上述した処理により、これらの問題を解決することができる。
この実施の形態4では、不審度算出の対象となる船舶の周囲に位置する周辺船舶(周辺移動体)の行動を考慮して、対象となる船舶の不審度を算出する構成を示す。
図20は、実施の形態4に係る動き検出装置100Cの構成を示すブロック図である。
実施の形態4の動き検出装置100Cは、実施の形態1で示した動き検出装置100に観測値整形部117および整形観測値データ記憶部118を追加して設けて構成している。また、実施の形態1で示した動き検出装置100のモデルパラメータ入力受付部101、モデル作成部102および正規モデル記憶部104に替えて、モデルパラメータ入力受付部101a、モデル作成部102aおよび正規モデル記憶部104aを設けて構成している。なお、以下では、実施の形態1に係る動き検出装置100の構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。また、整形観測値データ記憶部118および正規モデル記憶部104aは、動き検出装置100の外部の記憶領域で構成してもよい。
図21は、実施の形態4に係る動き検出装置100Cの動作を示すフローチャートである。
図21において、図5で示した実施の形態1のフローチャートと同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
モデルパラメータ入力受付部101aは、モデルパラメータおよび船舶が相互に作用を受ける範囲を設定する入力を受け付け、モデル作成部102aに出力する(ステップST1a)。また、モデルパラメータ入力受付部101aは、設定した船舶が相互に作用を受ける範囲を、観測値整形部117に出力する。
図22は、実施の形態4に係る動き検出装置100Cの観測値整形部117の動作を示すフローチャートである。
観測値整形部117は、位置観測値データ記憶部107に記憶された位置観測値データを取得し、内部メモリに蓄積する(ステップST141)。観測値整形部117は、船舶番号iに「1」を設定する(ステップST142)。観測値整形部117は、船舶番号iがステップST141で取得した位置観測値データ内の船舶数以下であるか否か判定を行う(ステップST143)。
例えば、海上衝突予防法など船舶間に適用されるルールを用いて、位置予測部108が予測した船舶の位置座標を補正する。当該補正の場合、モデル作成部102aは、実施の形態1と同様に単独の船舶の航跡を学習し、正規モデルを作成する。一方、位置予測部108は、予測した船舶の位置座標を、上述した船舶間に適用されるルールに基づいて補正する。即ち、位置予測部108は、実施の形態1の図8のフローチャートのステップST47において、予測した船舶の位置座標を補正する処理を行う。
位置予測部108は、当該ルールに基づいて予測した船舶の位置座標を補正する場合、船舶Aが、右側から来る船舶Bと衝突する危険が発生する距離まで近づくという予測位置座標が得られた場合、船舶Aが当該危険を避けるというルールに基づいて、船舶Aの位置座標を船舶Bに対して右方向に移動させる補正を行い、真の予測位置座標とする。
この実施の形態5では、移動体の周囲の状況に応じて、位置予測値データを補正する構成を示す。
図23は、実施の形態5に係る動き検出装置100Dの構成を示すブロック図である。
実施の形態5の動き検出装置100Dは、実施の形態1で示した動き検出装置100に周辺情報取得部119を追加して構成している。また、実施の形態1で示した動き検出装置100の位置予測部108に替えて、位置予測部108aを設けて構成している。なお、以下では、実施の形態1に係る動き検出装置100の構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
動き検出装置100Dにおける周辺情報取得部119および位置予測部108aは、図2Aで示した処理回路100a、または図2Bで示したメモリ100cに格納されるプログラムを実行するプロセッサ100bである。
図24は、実施の形態5に係る動き検出装置100Dの位置予測部108aの動作を示すフローチャートである。
図24において、図8で示した実施の形態1のフローチャートと同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。
位置予測部108aは、船舶の位置座標を予測すると(ステップST47)、周辺情報取得部119から入力された周辺情報を用いて補正する(ステップST151)。位置予測部108aは、補正した船舶の予測位置座標と、時刻の組で構成される位置予測値データを作成する(ステップST48a)。その後、位置予測部108aは、ステップST49以降の処理を行う。
動き検出装置100,100A,100B,100C,100Dが人の動きを検出する場合、観測データ取得部105は、観測装置202であるカメラが取得した画像データを取得する。位置算出部106は、画像データに画像処理を行うことにより、人の位置を算出する。位置算出部106は、算出した人の位置を位置観測値データとして位置観測値データ記憶部107に記憶させる。
なお、観測装置202がGPSセンサである場合、観測データ取得部105は、人を識別するIDと、人の位置座標とを組み合わせた位置観測値データを直接取得することが可能である。その場合、位置算出部106は、位置観測値データの取得処理を省略する。
これにより、動き検出装置100,100A,100B,100C,100Dは、不審者の検出に適用可能である。
動き検出装置100,100A,100B,100C,100Dが車両の動きを検出する場合、観測データ取得部105は、観測装置202である車両に搭載されたGPSセンサが取得した位置情報を取得する。観測データ取得部105は、車両を識別するIDと、車両の位置座標とを組み合わせた位置観測値データを直接取得することが可能である。その場合、位置算出部106は、位置観測値データの取得処理を省略する。
これにより、動き検出装置100,100A,100B,100C,100Dは、不審車両の検出に適用可能である。
Claims (6)
- 監視対象範囲内に位置する正常な移動を行う正常移動体の時系列データである正規データから軌跡の特徴を学習し、監視対象の移動体の位置座標を入力した場合に、当該移動体の軌跡を予測して出力する第1の正規モデルを作成するモデル作成部と、
前記監視対象範囲内に位置する前記移動体の観測データから前記移動体の位置座標を観測位置座標として算出する位置算出部と、
前記位置算出部が算出した位置座標を、前記第1の正規モデルに入力し、予測された前記移動体の位置座標を予測位置座標として取得する位置予測部と、
前記位置算出部が算出した観測位置座標と、前記位置予測部が取得した予測位置座標との差分を算出する差分算出部と、
前記差分算出部が算出した前記差分が減少しているか否かを評価し、評価値から前記移動体の不審度を算出する不審度算出部と、
を備え、
前記不審度算出部は、さらに前記差分算出部が算出した前記差分の大きさ、および前記差分の累積値を評価して、前記差分が減少しているか否かの評価値、前記差分の大きさの評価値および前記差分の累積値の評価値から前記移動体の不審度を算出すること
を特徴とする動き検出装置。 - 前記不審度算出部は、前記位置算出部が算出した前記観測位置座標と、前記正規データとを比較し、前記観測位置座標に対応した軌跡が前記正規データに存在するか否か、および前記観測位置座標から算出される前記移動体の移動速度が許容範囲内であるか否かの判定結果と、前記評価値とに基づいて前記不審度を算出すること
を特徴とする請求項1記載の動き検出装置。 - 前記位置算出部が算出した前記観測位置座標が欠損している、または前記観測位置座標に外れ値が存在する場合に、前記観測位置座標に対応した軌跡と類似する前記正規データを用いて、前記観測位置座標が欠損している部分または前記観測位置座標の外れ値を補正する観測値補正部を備えたこと
を特徴とする請求項1記載の動き検出装置。 - 前記移動体が相互作用を受ける範囲内に位置する移動体を周辺移動体として検索し、前記移動体の観測位置座標と前記周辺移動体の観測位置座標とを紐付ける観測値整形部を備え、
前記モデル作成部は、当該移動体の位置座標および前記周辺移動体の位置座標を入力した場合に、前記移動体の軌跡を予測して出力する第2の正規モデルを作成し、
前記位置予測部は、前記観測値整形部が紐付けた前記移動体の観測位置座標と前記周辺移動体の観測位置座標とを、前記第2の正規モデルに入力し、前記移動体の位置座標を予測し前記予測位置座標を取得すること
を特徴とする請求項1記載の動き検出装置。 - 前記監視対象範囲の天候を示す情報および前記移動体の移動に影響を与える要因に関する情報である周辺情報を取得する周辺情報取得部を備え、
前記位置予測部は、前記周辺情報取得部が取得した周辺情報を用いて、取得した前記予測位置座標を補正すること
を特徴とする請求項1記載の動き検出装置。 - モデル作成部が、監視対象範囲内に位置する正常な移動を行う正常移動体の時系列データである正規データから軌跡の特徴を学習し、監視対象の移動体の位置座標を入力した場合に、当該移動体の軌跡を予測して出力する第1の正規モデルを作成するステップと、
位置算出部が、前記監視対象範囲内に位置する前記移動体の観測データから前記移動体の位置座標を観測位置座標として算出するステップと、
位置予測部が、前記算出された位置座標を、前記第1の正規モデルに入力し、予測された前記移動体の位置座標を予測位置座標として取得するステップと、
差分算出部が、前記算出された観測位置座標と、前記取得された予測位置座標との差分を算出するステップと、
不審度算出部が、前記算出された差分が減少しているか否かを評価し、評価値から前記移動体の不審度を算出するステップと、
を備え、
前記不審度算出部は、さらに前記差分算出部が算出した前記差分の大きさ、および前記差分の累積値を評価して、前記差分が減少しているか否かの評価値、前記差分の大きさの評価値および前記差分の累積値の評価値から前記移動体の不審度を算出すること
を特徴とする動き検出方法。
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