JP6847692B2 - 研磨用組成物 - Google Patents
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Description
ここに開示される研磨用組成物は、エポキシガラス樹脂製のキャリアに保持された研磨対象物の研磨に用いられる。ここで、エポキシガラス樹脂とは、エポキシ樹脂とガラス繊維とからなる繊維強化樹脂をいい、ガラスエポキシ樹脂やEGとも称される。エポキシガラス樹脂は、例えばガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させて硬化することにより製造され得る。エポキシガラス樹脂製のキャリアは、少なくとも表面にエポキシガラス樹脂を有するものであれば特に限定されず、例えば、全体がエポキシガラス樹脂により構成されているキャリア、エポキシガラス樹脂の層が金属材料等の基材に支持されたキャリア等であり得る。キャリアの種類は特に限定されず、両面研磨装置用のキャリアであってもよく、片面研磨装置用のキャリアであってもよい。例えば、両面研磨装置用のキャリアは、研磨対象物を保持するための保持孔を備え、研磨対象物よりも薄い厚みに形成された円板状であり得る。研磨時にはキャリアの保持孔に研磨対象物が挿入されて保持され、両面研磨装置の上定盤と下定盤との間に研磨対象物がキャリアとともに挟み込まれる。そして、研磨対象物の研磨面に研磨液を供給しつつ、上定盤と下定盤とを回転させることにより、研磨対象物の両面がキャリアとともに研磨される。ここに開示される研磨用組成物は、このような両面研磨装置用のキャリアに保持された研磨対象物の研磨に用いられる研磨用組成物として特に好適である。
ここに開示される研磨用組成物の研磨対象物は特に限定されない。上記研磨用組成物は、例えば、シリコンウェーハ、磁気ディスク基板等の半導体基板、レンズや反射ミラー等の光学材料等、高精度な表面が要求される各種研磨対象物を研磨する用途に好ましく使用され得る。研磨対象物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン、ステンレス鋼、ゲルマニウム等の金属もしくは半金属、またはこれらの合金;石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ガラス状カーボン等のガラス状物質;アルミナ、シリカ、サファイア、窒化ケイ素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料;炭化ケイ素、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム等の化合物半導体基板材料;ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。これらのうち複数の材質により構成された研磨対象物であってもよい。なかでも、シリコンからなる表面を備えた研磨対象物の研磨に好適である。ここに開示される技術は、例えば、砥粒としてシリカ粒子を含む研磨用組成物(典型的には、砥粒としてシリカ粒子のみを含む研磨用組成物)であって、研磨対象物がシリコンである研磨用組成物に対して特に好ましく適用され得る。
(含窒素塩基性化合物)
ここに開示される研磨用組成物は、前記エポキシガラス樹脂製のキャリアの腐食を抑制する含窒素塩基性化合物を含んでいる。含窒素塩基性化合物としては、研磨用組成物に添加されることによってキャリアの腐食(典型的には表面粗さの増大)を抑制する機能を有する各種の化合物を、単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。例えば、上記含窒素塩基性化合物は、1級アミノ基および2級アミノ基の少なくとも一方を含むものであり、該アミノ基を有する含窒素塩基性化合物は、前記エポキシガラス樹脂製のキャリアに対する腐食率が低い。該アミノ基を有する含窒素塩基性化合物を研磨用組成物に含有させることによって、キャリアの腐食が効果的に抑制され得る。また、上記アミノ基を含む含窒素塩基性化合物は研磨用組成物中において塩基性を示すため、研磨対象物表面の化学的研磨が促進され、高い研磨レートが保たれ得る。含窒素塩基性化合物は、少なくとも1つの1級アミノ基を有するアミン化合物であることが好ましい。含窒素塩基性化合物における1級アミノ基の数は、典型的には1〜8であり、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3(例えば1または2)である。また、含窒素塩基性化合物におけるアミノ基の総数(すなわち1級アミノ基、2級アミノ基および3級アミノ基の総数)は、例えば1〜12であり、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4である。
R1−N(R2)−R3−N(R4)−R5 (A)
(式中、R1、R2、R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基およびアミノアルキル基からなる群から選択される。R1、R2は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。また、R4、R5は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R3はアルキレン基である。アルキレン基は環状構造を含んでいてもよく、分枝鎖を有していてもよい。)
R6−N(R7)−(CH2)n−O−R8 (B)
(式中、R6、R7は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、エーテル結合を有するアルキル基、アミノアルキル基からなる群から選択される。R6、R7は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。nは1〜15の整数である。(CH2)nは分岐鎖を有していてもよい。R8はアルキル基、エーテル結合を有するアルキル基、アミノアルキル基、アミノ基からなる群から選択される。
R9−NH−R10 (C)
(式中、R9、R10は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜15のアルキル基、シクロアルキル基およびアミノアルキル基から選択される。R9、R10は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。)
X=(R2/R1)×100;
により算出される腐食率Xが、150%以下であり得る。腐食率Xは、好ましくは140%以下(例えば30%〜140%)、より好ましくは130%以下である。腐食率Xは、例えば120%以下(例えば100%未満)、典型的には75%以下(例えば65%以下)であってもよい。ここに開示される含窒素塩基性化合物は、前記キャリアに対する腐食率が低いため、腐食抑制剤として他の塩基性化合物と組み合わせて研磨用組成物に添加されることによって、他の塩基性化合物を単独で用いる場合に比べて、キャリアの腐食(典型的には表面粗さの増大)を効果的に抑制し得る。また、ここに開示される含窒素塩基性化合物は、前記キャリアに対する腐食率が低く、かつ単独で用いても高い研磨レートを実現し得るため、他の塩基性化合物と組み合わせることなく単独で研磨用組成物に添加されてもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、上記含窒素塩基性化合物のほかに水を含む。水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。使用する水は、研磨用組成物に含有される他の成分の働きが阻害されることを極力回避するため、例えば遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下であることが好ましい。例えば、イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって水の純度を高めることができる。
ここに開示される研磨用組成物は、必要に応じて、水と均一に混合し得る有機溶剤(低級アルコール、低級ケトン等)をさらに含有してもよい。通常は、研磨用組成物に含まれる溶媒の90体積%以上が水であることが好ましく、95体積%以上(典型的には99〜100体積%)が水であることがより好ましい。
ここに開示される研磨用組成物は、前記含窒素塩基性化合物および水のほかに砥粒を含有させることができる。ここに開示される技術において、砥粒の材質や性状は特に制限されず、研磨用組成物の使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子(ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。)、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。このような砥粒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。ここに開示される技術は、研磨用組成物が上記砥粒を実質的に含有しない態様でも実施され得る。
なお、ここに開示される技術において、砥粒の平均一次粒子径DP1は、例えば、BET法により測定される比表面積(BET値)から、DP1(nm)=6000/(真密度(g/cm3)×BET値(m2/g))の式により算出され得る。例えばシリカ粒子の場合、DP1(nm)=2727/BET値(nm)の式により算出することができる。比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
有機塩基性化合物の他の例としては、テトラアルキルホスホニウム塩等の第四級ホスホニウム塩が挙げられる。上記ホスホニウム塩におけるアニオンは、例えば、OH−、F−、Cl−、Br−、I−、ClO4 −、BH4 −等であり得る。例えば、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等のハロゲン化物、水酸化物を好ましく使用し得る。
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、キレート剤、水溶性高分子、有機酸、有機酸塩、無機酸、無機酸塩、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物(典型的には、シリコンウェーハのポリシング工程に用いられる研磨用組成物)に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸およびα−メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてアミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、イソチアゾリン系化合物、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物の製造方法は特に限定されない。例えば、翼式攪拌機、超音波分散機、ホモミキサー等の周知の混合装置を用いて、研磨用組成物に含まれる各成分を混合するとよい。これらの成分を混合する態様は特に限定されず、例えば全成分を一度に混合してもよく、適宜設定した順序で混合してもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態でエポキシガラス樹脂製のキャリアに保持された研磨対象物に供給されて、その研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を希釈(典型的には、水により希釈)して調製されたものであり得る。あるいは、該研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨対象物に供給されて該研磨対象物の研磨に用いられる研磨液(ワーキングスラリー)と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液(研磨液の原液)との双方が包含される。ここに開示される研磨用組成物を含む研磨液の他の例として、該組成物のpHを調整してなる研磨液が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば、体積換算で2倍〜60倍程度とすることができる。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコン(例えば、単結晶または多結晶のシリコンウェーハ)を研磨するための研磨用組成物として好ましく使用され得る。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(スラリー)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に、濃度調整(例えば希釈)等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。あるいは、上記研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。また、多剤型の研磨用組成物の場合、上記研磨液を用意することには、それらの剤を混合すること、該混合の前に1または複数の剤を希釈すること、該混合の後にその混合物を希釈すること、等が含まれ得る。
また、エポキシガラス樹脂製のキャリアを用意し、該キャリアに研磨対象物を保持する。そして、キャリアに保持された研磨対象物に研磨液を供給して該研磨対象物を研磨する。例えば、研磨対象物の1次研磨工程(典型的には両面研磨工程)を行う場合には、ラッピング工程を経てキャリアに保持された研磨対象物を一般的な研磨装置にセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記研磨対象物の表面(研磨対象面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、研磨対象物の表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。その後、必要に応じてさらなる2次研磨工程(典型的には片面研磨工程)を経て、最終的にファイナルポリシングを行って研磨対象物の研磨が完了する。
なお、ここに開示される研磨用組成物を用いる研磨工程において使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、ポリウレタンタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
好ましい一態様において、上記研磨用組成物を用いる研磨工程は、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程である。なかでも、ラッピング工程を終えた予備ポリシングに好ましく適用することができる。例えば、ラッピング工程を経た両面研磨工程(典型的には1次研磨工程)や、該両面研磨工程を経た基板に対して行われる最初の片面研磨工程(典型的には最初の2次研磨工程)において好ましく使用され得る。上記両面研磨工程および最初の片面研磨工程では、エポキシガラス樹脂製のキャリアが使用されるとともに、ファイナルポリシングに比べて要求される研磨レートが大きい。そのため、ここに開示される研磨用組成物は、両面研磨工程および最初の片面研磨工程の少なくとも一方(好ましくは両方)において研磨対象物の研磨に用いられる研磨用組成物として好適である。
種々の塩基性化合物を水に溶かして試験液を調製し、この試験液にエポキシガラス樹脂製のキャリアを液温25℃で1週間浸漬させる腐食標準試験を行った。塩基性化合物としては、3‐エトキシプロピルアミン(以下「EPA」と表記する。)、N‐エチルエチレンジアミン(以下「NEDA」と表記する。)、N‐(2‐アミノエチル)ピペラジン(以下「AEP」と表記する。)、1,6‐ジアミノヘキサン(以下「DAH」と表記する。)、1,2‐ジアミノシクロヘキサン(以下「DACy」と表記する。)、トリエチレンテトラミン(以下「TETA」と表記する。)、ジエチルアミン(以下「DEA」と表記する。)、水酸化カリウム(以下「KOH」と表記する。)、水酸化テトラメチルアンモニウム(以下「TMAH」と表記する。)を使用した。腐食標準試験における塩基性化合物の濃度は0.9モル/Lである。なお、水酸化カリウム及び水酸化テトラメチルアンモニウムは、他の塩基性化合物と比較してエポキシガラス樹脂の腐食がはやく進行するため、0.9モル/Lよりも低濃度で試験を行った。そして、腐食標準試験前におけるキャリアの表面粗さR1と、腐食標準試験後におけるキャリアの表面粗さR2とから、腐食率=(R2/R1)×100を算出した。なお、上記表面粗さR1、R2は、キャリアの算術平均表面粗さであり、株式会社東京精密製のサーフコムを用いて測定した。腐食標準試験前のキャリアの表面粗さR1は0.044μmであった。結果を表1に示す。
(実施例1)
砥粒とキャリアに対する腐食率が低い含窒素塩基性化合物とKOHと脱イオン水とを混合して研磨用組成物を調製した。砥粒としてはシリカ粒子(平均一次粒径50nm)を使用した。キャリアに対する腐食率が低い含窒素塩基性化合物としてはEPAを使用した。研磨用組成物における砥粒の含有量は15%、EPAの濃度は0.3モル/L、KOHの濃度は0.3モル/Lとした。
EPAに代えてAEPを使用した。研磨用組成物におけるAEPの濃度は0.3モル/Lとした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
EPAに代えてTETAを使用した。研磨用組成物におけるTETAの濃度は0.3モル/Lとした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
EPAに代えてDEAを使用した。研磨用組成物におけるDEAの濃度は0.3モル/Lとした。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
研磨用組成物におけるEPA濃度を0.9モル/Lとしたこと、および、KOHを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
研磨用組成物におけるAEP濃度を0.9モル/Lとしたこと、および、KOHを用いなかったこと以外は実施例2と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
研磨用組成物におけるTETA濃度を0.9モル/Lとしたこと、および、KOHを用いなかったこと以外は実施例3と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
研磨用組成物におけるDEA濃度を0.9モル/Lとしたこと、および、KOHを用いなかったこと以外は実施例4と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
EPAを使用せずに研磨用組成物を調製した。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
各例に係る研磨用組成物にエポキシガラス樹脂製のキャリアを液温25℃で1週間浸漬させる腐食試験を実施した。そして、腐食試験後におけるキャリアの前記表面粗さを評価した。結果を表2の該当欄に示す。
各例に係る研磨用組成物を30倍に希釈して研磨液として使用して、シリコンウェーハに対して研磨試験を行い、シリコンの研磨レートを評価した。試験片としては、6cm×6cmのシリコンウェーハ(伝導型:P型、結晶方位:<100>)を使用した。この試験片を以下の条件で研磨した。そして、以下の計算式(a)、(b)に従って研磨レートを算出した。結果を表2の該当欄に示す。
(a)研磨取り代[cm]=研磨前後のシリコンウェーハの重量の差[g]/シリコンの密度[g/cm3](=2.33g/cm3)/研磨対象面積[cm2](=36cm2)
(b)研磨レート[nm/分]=研磨取り代[μm]×103/研磨時間[分]
[研磨条件]
研磨装置:日本エンギス社製卓上研磨機、型式「EJ−380IN」
研磨パッド :ニッタハース社製、商品名「MH S−15A」
研磨圧力:16.8kPa
定盤回転数:50回転/分
ヘッド回転数:40回転/分
研磨液の供給レート:100mL/分(掛け流し使用)
研磨液の温度:25℃
Claims (7)
- エポキシガラス樹脂製のキャリアに保持された研磨対象物の研磨に用いられる研磨用組成物であって、ここで、前記研磨対象物はシリコンからなる表面を備えた研磨対象物であり、
水溶性高分子を含有せず、
前記キャリアの腐食を抑制する含窒素塩基性化合物を含み、該含窒素塩基性化合物のモル濃度は、0.0001モル/L以上0.05モル/L以下であり、
前記含窒素塩基性化合物以外の塩基性化合物をさらに含み、該塩基性化合物のモル濃度は、0.00005モル/L以上0.05モル/L以下であり、
前記含窒素塩基性化合物以外の前記塩基性化合物は、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択された少なくとも1種の塩基性化合物であることを特徴とする、研磨用組成物。 - 前記含窒素塩基性化合物は、1級アミノ基および2級アミノ基からなる群から選択された少なくとも1種のアミノ基を含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
- 前記含窒素塩基性化合物における1級アミノ基の数が、1〜2つである、請求項2に記載の研磨用組成物。
- 前記含窒素塩基性化合物は、分子内にエーテル結合を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
- 前記研磨対象物は、シリコンウェーハである、請求項1から4のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
- 前記含窒素塩基性化合物は、
一般式;R1−N(R2)−R3−N(R4)−R5
で表されるアミン化合物であって、
(1)前記一般式中、R1,R2のうち一方が水素原子もしくはアルキル基であり、他方がアミノアルキル基であり、R4,R5の両方が水素原子であり、かつ、R3がアルキレン基である;または、
(2)前記一般式中、R1、R2は、それぞれ独立に、アルキル基またはアミノアルキル基であり、R4,R5の両方が水素原子であり、R1、R2が互いに結合して環状構造を形成しており、かつ、R3がアルキレン基である、
アミン化合物である、請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。 - エポキシガラス樹脂製のキャリアを用意する工程と、
前記キャリアに研磨対象物を保持する工程と、
前記キャリアに保持された前記研磨対象物に請求項1〜6のいずれか一項に記載された研磨用組成物を供給して該研磨対象物を研磨する工程と
を包含する、研磨方法。
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