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JP6848405B2 - 電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents
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JP6848405B2 - 電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電界効果型トランジスタの製造方法に関する。
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ(OLED)、電子ペーパー等の平面薄型ディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)は、非晶質シリコンや多結晶シリコンを活性層に用いた薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を含む駆動回路により駆動されている。そして、FPDは、さらなる大型化、高精細化、高速駆動性が求められており、それに伴って、キャリア移動度が高くオン・オフ比が高いといった良好なスイッチング特性を有するトランジスタが求められている。
しかしながら、非晶質シリコン(a−Si)や多結晶シリコン(特に低温ポリシリコン:Low−Temperature Poly Silicon:LTPS)を活性層に用いたTFTは、それぞれに一長一短があり、同時に全ての要求を満たすことは困難であった。
例えば、a−Si TFTは、大画面のLCDを高速駆動するには移動度が不足しており、また連続駆動時の閾値電圧シフトが大きいという欠点を抱えている。LTPS−TFTは、移動度は大きいが、エキシマレーザーアニーリングによって活性層を結晶化するプロセスのために閾値電圧のバラツキが大きく、量産ラインのマザーガラスサイズを大きくできないという問題が存在する。
そこで、アモルファス状態でa−Si以上の移動度を示すInGaZnO4(a−IGZO)が提案され(非特許文献1参照)、これをきっかけとして、移動度の高い酸化物半導体を活性層とするトランジスタが精力的に研究されるに至った。
トランジスタは、活性層となる半導体の他に、金属等の導電膜や絶縁膜が積層された構成を持つ。各膜を形成する方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)、ALD(Atomic Layer Deposition)、スパッタリング等の真空プロセスにより成膜する方法が従来用いられてきた。
一方、近年、基板サイズの大型化に伴う製造装置の大型化による製造コストの増大といった問題等から、トランジスタを塗布プロセスで製造するための技術開発が盛んに行われている。ここで塗布プロセスとは、原料となる塗布液を被塗物に塗布した後、熱処理によって塗布液から目的の膜を生成するプロセスを指す。
本発明は、塗布液を用いて絶縁膜を形成する工程を含む際にも、移動度が大きく、ソース・ドレイン間電流のオン・オフ比が大きい電界効果型トランジスタを作製できる電界効果型トランジスタの作製方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の電界効果型トランジスタの製造方法は、
ゲート電極と、
ソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極及び前記ドレイン電極に隣接して設けられ、酸化物半導体からなる活性層と、
前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられたゲート絶縁層と、
を備える電界効果型トランジスタの製造方法であって、
前記ゲート絶縁層が、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む化物であり、
前記ゲート絶縁層を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記ゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を含む。
本発明によると、塗布液を用いた工程で形成された絶縁膜を有し、移動度が大きく、ソース・ドレイン間電流のオン・オフ比が大きい電界効果型トランジスタを提供することができる。
図1Aは、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す図である(その1)。 図1Bは、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す図である(その2)。 図1Cは、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す図である(その3)。 図1Dは、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を示す図である(その4)。 図2は、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの一例を示す概略構成図である。 図3は、ボトムコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの一例を示す概略構成図である。 図4は、トップコンタクト・ボトムゲート型の電界効果型トランジスタの一例を示す概略構成図である。 図5は、ボトムコンタクト・ボトムゲート型の電界効果型トランジスタの一例を示す概略構成図である。 図6は、実施例1のトランスファー特性(Vds=2V)を示すグラフである。 図7は、実施例1のトランスファー特性(Vds=10V)を示すグラフである。 図8は、比較例1のトランスファー特性(Vds=2V)を示すグラフである。 図9は、比較例1のトランスファー特性(Vds=10V)を示すグラフである。 図10は、比較例2のトランスファー特性(Vds=2V)を示すグラフである。
本発明の実施形態を説明する前に、本発明に関連する技術について説明する。
トランジスタの作製に塗布プロセスを用いることは、製造装置の簡略化や製造コストの低減といった利点につながるが、一方で塗布プロセス特有の課題も存在する。すなわち、トランジスタを構成するある層を塗布液の焼成によって形成する場合、基板及びそれ以前に基板上に形成された層(以降、下層と表記する)も同時に加熱されるため、焼成の温度や時間によっては下層の特性に影響が生じることがある。例えば、下層に金属層が含まれている場合、焼成工程においてその金属が酸化され高抵抗化することがある。下層に酸化物層が含まれている場合、焼成工程においてその酸化物層と外部(隣接する層や大気)との間での酸素のやり取りが促進され、酸化物層の酸化度が変化することがある。このような金属層や酸化物層の熱による特性変化によって、良好な特性のトランジスタが得られないことが課題となっていた。
特に、酸化物半導体からなる活性層とソース電極及びドレイン電極との間の電気的な接触の悪化は大きな問題となる。例えば、トップゲート構成のトランジスタにおいて、塗布液を用いたプロセスでゲート絶縁層を形成する場合、ゲート絶縁層の焼成工程では下層の活性層とソース電極とドレイン電極も加熱工程を経ることになる。一般的に、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の電気的な接触は、高い温度や長時間の加熱によって悪化する傾向があり、接触抵抗が増大したりショットキー障壁ができたりすることが知られている。そのような電気的な接触の悪化はトランジスタの特性の悪化につながる。特に、活性層とソース電極及びドレイン電極との間にショットキー障壁ができてしまうと、障壁を越えられるような電圧を印加しないとソース電極とドレイン電極間に電流が流れないことから、高い電圧では正常動作するトランジスタが電圧を下げていくと極端に特性が悪化する現象が起こり、問題となっていた。
従って、塗布プロセスを用いながらも、高性能なトランジスタが得られる作製方法が求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。そして、上記の課題を達成するためには、ゲート絶縁層を形成する材料として、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む常誘電体アモルファス酸化物を用い、更にこの常誘電体アモルファス酸化物を塗布プロセスで形成し、該塗布液を焼成する温度を350度以上400度未満とすることが有効であることを見出した。焼成温度を350度以上とすることにより、ゲート絶縁層の絶縁性を高めてリーク電流を小さく抑えることができ、オフ電流低減の効果が得られる。また、焼成温度を400度未満とすることにより、下層が加熱されることによる特性劣化を抑制できる。すなわち、下層の金属が酸化されて高抵抗化したり、活性層とソース電極及びドレイン電極との間にショットキー障壁が生じたりすることを防ぎ、良好な電流・電圧特性を有するトランジスタが得られる。
以上により、本発明の完成に至った。
(電界効果型トランジスタの製造方法)
本発明の電界効果型トランジスタの製造方法は、ゲート絶縁層形成工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、活性層形成工程、ゲート電極形成工程、ソース電極及びドレイン電極形成工程などのその他の工程を含む。
本発明に関する電界効果型トランジスタは、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層と、ゲート絶縁層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、基材などのその他の部材を有し、例えば、前記電界効果型トランジスタの製造方法により製造される。
<ゲート絶縁層形成工程>
前記ゲート絶縁層形成工程は、前記ゲート絶縁層を形成するための塗布液(ゲート絶縁層形成用塗布液)を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記ゲート絶縁層を形成する工程である。
前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられた絶縁層である。
前記ゲート絶縁層は、アルカリ土類金属(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)の少なくともいずれかである第B元素とを含む常誘電体アモルファス酸化物である。
前記ゲート絶縁層に含まれる前記アルカリ土類金属は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明において、前記ゲート絶縁層は塗布プロセスによって形成される。すなわち、前記常誘電体アモルファス酸化物の前駆体を含有する塗布液(ゲート絶縁層形成用塗布液)を調合し、それを被塗物上に塗布した後に熱処理を行う。塗布液を被塗物上に塗布する際は、スピンコーティング、ディップコーティング、ノズルプリンティング、ダイコート、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の方法を用いることができる。なお、いわゆる印刷は、塗布の一例である。
前記ゲート絶縁層形成工程においては、加熱温度の最高値が350度以上400度未満である。前記ゲート絶縁層形成工程を、塗布液中の溶媒の乾燥工程(以下、「乾燥処理」と称する。)と、前記常誘電体アモルファス酸化物の生成工程(以下、「生成処理」と称する。)に分けて行う場合は、乾燥処理と生成処理の両方を通して最高温度が350度以上400度未満であれば良い。乾燥処理の後に昇温して生成処理を行うことが好ましく、その場合は生成処理における最高温度が350度以上400度未満となる。乾燥処理と生成処理は連続して実施してもよいし、複数の工程に分割して実施してもよい。
また、加熱温度の最高値が350度以上400度未満であれば、生成処理を多段温度で実施しても良い。例えば、生成処理において、330度で10分間加熱し、次いで360度で20分間加熱してもよい。
なお、本明細書における温度の単位は、「℃」である。
前記乾燥処理の温度は含有する溶媒に応じて適宜選択することができる。前記乾燥においては、低温化のために減圧オーブンなどを使用することが有効である。前記乾燥処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分間〜1時間が挙げられる。
前記生成処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1時間〜5時間が挙げられる。
加熱の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。加熱における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、酸素雰囲気が好ましい。前記酸素雰囲気で熱処理を行うことにより、分解生成物を速やかに系外に排出し、前記常誘電体アモルファス酸化物の生成を促進させることができる。
加熱温度の最高値を350度以上400度未満とすることの効果について以下に述べる。
本発明者らの検討の結果、塗布液を350度以上の温度で処理した場合に、常誘電体アモルファス酸化物が緻密な膜となって充分な絶縁特性が得られることがわかった。350度未満では絶縁特性が充分ではなく、ゲート絶縁層を介した電流リークが発生してしまう。また、塗布液の熱処理温度が400度を超えないようにすることで、下層の特性劣化が抑制できることがわかった。ボトムゲート構成のトランジスタでは、ゲート絶縁層の下層にゲート電極が存在するため、熱処理温度が400度を超えると、ゲート電極の金属が酸化されて高抵抗化することがある。トランジスタを駆動する際、高抵抗化した分の電圧降下が生じることで電圧・電流特性は悪化する。トップゲート構成のトランジスタでは、ゲート絶縁層の下層に活性層とソース電極及びドレイン電極が存在するため、熱処理温度が400度を超えると、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の電気的な接触が悪化し、やはりトランジスタの電圧・電流特性が悪化する。
すなわち、塗布液の焼成温度の最高値が350度以上400度未満であれば、前述の問題は回避できる。ゲート絶縁層の絶縁性が充分高いことにより小さいオフ電流(トランジスタがオフ状態の時のソース・ドレイン電極間の電流)が得られ、オン・オフ比の高いトランジスタが得られる。また、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触抵抗が充分小さいことで、オン電流が大きく電界効果移動度が高いトランジスタが得られる。更に、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触がオーミックであることで、低い電圧に対しても正常動作するトランジスタが得られる。
以下、塗布液(ゲート絶縁層形成用塗布液)の一例について説明する。
<<ゲート絶縁層形成用塗布液>>
前記ゲート絶縁層形成用塗布液は、例えば、第A元素含有化合物と、第B元素含有化合物と、溶媒とを少なくとも含有し、好ましくは、第C元素含有化合物を含有し、更に必要に応じて、その他成分を含有する。
前記第A元素含有化合物は、前記第A元素を含有する。
前記第B元素含有化合物は、前記第B元素を含有する。
前記第C元素含有化合物は、前記第C元素を含有する。
−第A元素含有化合物−
前記第A元素含有化合物としては、例えば、第A元素の無機化合物、第A元素の有機化合物などが挙げられる。前記第A元素含有化合物における第A元素としては、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)が挙げられる。
前記第A元素の無機化合物としては、例えば、第A元素の硝酸塩、第A元素の硫酸塩、第A元素の塩化物、第A元素のフッ化物、第A元素の臭化物、第A元素のよう化物などが挙げられる。
前記第A元素の硝酸塩としては、例えば、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素の硫酸塩としては、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素の塩化物としては、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素のフッ化物としては、例えば、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素の臭化物としては、例えば、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素のよう化物としては、例えば、よう化マグネシウム、よう化カルシウム、よう化ストロンチウム、よう化バリウムなどが挙げられる。
前記第A元素の有機化合物としては、第A元素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記第A元素と前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいスルホン酸基などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。前記アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基、安息香酸のように一部がベンゼン環に置換されたアシルオキシ基、乳酸のように一部がヒドロキシ基に置換されたアシルオキシ基、シュウ酸、及びクエン酸のようにカルボニル基を2つ以上有するアシルオキシ基などが挙げられる。
前記第A元素の有機化合物としては、例えば、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、ジエチルマグネシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、アセチルアセトンマグネシウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、ナフテン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、アセチルアセトンカルシウム、カルシウムジピバロイルメタナート、2−エチルヘキサン酸カルシウム、乳酸カルシウム、ナフテン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、ネオデカン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ストロンチウムイソプロポキシド、酢酸ストロンチウム、ギ酸ストロンチウム、アセチルアセトンストロンチウム、2−エチルヘキサン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、ナフテン酸ストロンチウム、サリチル酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチウム、バリウムエトキシド、バリウムイソプロポキシド、酢酸バリウム、ギ酸バリウム、アセチルアセトンバリウム、2−エチルヘキサン酸バリウム、乳酸バリウム、ナフテン酸バリウム、ネオデカン酸バリウム、シュウ酸バリウム、安息香酸バリウム、トリフルオロメタンスルホン酸バリウムなどが挙げられる。
前記ゲート絶縁層形成用塗布液における前記第A元素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−第B元素含有化合物−
前記第B元素としては、Ga(ガリウム)、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。
前記第B元素含有化合物としては、例えば、第B元素の無機化合物、第B元素の有機化合物などが挙げられる。
前記第B元素の無機化合物としては、例えば、第B元素の硝酸塩、第B元素の硫酸塩、第B元素のフッ化物、第B元素の塩化物、第B元素の臭化物、第B元素のヨウ化物などが挙げられる。
前記第B元素の硝酸塩としては、例えば、硝酸ガリウム、硝酸スカンジウム、硝酸イットリウム、硝酸ランタン、硝酸セリウム、硝酸プラセオジム、硝酸ネオジム、硝酸サマリウム、硝酸ユウロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸テルビウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸ホルミウム、硝酸エルビウム、硝酸ツリウム、硝酸イッテルビウム、硝酸ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素の硫酸塩としては、例えば、硫酸ガリウム、硫酸スカンジウム、硫酸イットリウム、硫酸ランタン、硫酸セリウム、硫酸プラセオジム、硫酸ネオジム、硫酸サマリウム、硫酸ユウロピウム、硫酸ガドリニウム、硫酸テルビウム、硫酸ジスプロシウム、硫酸ホルミウム、硫酸エルビウム、硫酸ツリウム、硫酸イッテルビウム、硫酸ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素のフッ化物としては、例えば、フッ化ガリウム、フッ化スカンジウム、フッ化イットリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウム、フッ化プラセオジム、フッ化ネオジム、フッ化サマリウム、フッ化ユウロピウム、フッ化ガドリニウム、フッ化テルビウム、フッ化ジスプロシウム、フッ化ホルミウム、フッ化エルビウム、フッ化ツリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素の塩化物としては、例えば、塩化ガリウム、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化プラセオジム、塩化ネオジム、塩化サマリウム、塩化ユウロピウム、塩化ガドリニウム、塩化テルビウム、塩化ジスプロシウム、塩化ホルミウム、塩化エルビウム、塩化ツリウム、塩化イッテルビウム、塩化ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素の臭化物としては、例えば、臭化ガリウム、臭化スカンジウム、臭化イットリウム、臭化ランタン、臭化プラセオジム、臭化ネオジム、臭化サマリウム、臭化ユウロピウム、臭化ガドリニウム、臭化テルビウム、臭化ジスプロシウム、臭化ホルミウム、臭化エルビウム、臭化ツリウム、臭化イッテルビウム、臭化ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素のヨウ化物としては、例えば、ヨウ化ガリウム、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化イットリウム、ヨウ化ランタン、ヨウ化セリウム、ヨウ化プラセオジム、ヨウ化ネオジム、ヨウ化サマリウム、ヨウ化ユウロピウム、ヨウ化ガドリニウム、ヨウ化テルビウム、ヨウ化ジスプロシウム、ヨウ化ホルミウム、ヨウ化エルビウム、ヨウ化ツリウム、ヨウ化イッテルビウム、ヨウ化ルテチウムなどが挙げられる。
前記第B元素の有機化合物としては、第B元素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記第B元素と前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。前記アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基などが挙げられる。
前記第B元素の有機化合物としては、例えば、ガリウムアセチルアセトナート、スカンジウムイソプロポキシド、酢酸スカンジウム、トリス(シクロペンタジエニル)スカンジウム、イットリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸イットリウム、トリス(アセチルアセトナート)イットリウム、トリス(シクロペンタジエニル)イットリウム、ランタンイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ランタン、トリス(アセチルアセトナート)ランタン、トリス(シクロペンタジエニル)ランタン、2−エチルヘキサン酸セリウム、トリス(アセチルアセトナート)セリウム、トリス(シクロペンタジエニル)セリウム、プラセオジムイソプロポキシド、シュウ酸プラセオジム、トリス(アセチルアセトナート)プラセオジム、トリス(シクロペンタジエニル)プラセオジム、ネオジムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ネオジム、トリフルオロアセチルアセトナートネオジム、トリス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ネオジム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)プロメチウム、サマリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸サマリウム、トリス(アセチルアセトナート)サマリウム、トリス(シクロペンタジエニル)サマリウム、2−エチルヘキサン酸ユウロピウム、トリス(アセチルアセトナート)ユウロピウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ユウロピウム、ガドリニウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ガドリニウム、トリス(アセチルアセトナート)ガドリニウム、トリス(シクロペンタジエニル)ガドリニウム、酢酸テルビウム、トリス(アセチルアセトナート)テルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)テルビウム、ジスプロシウムイソプロポキシド、酢酸ジスプロシウム、トリス(アセチルアセトナート)ジスプロシウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ジスプロシウム、ホルミウムイソプロポキシド、酢酸ホルミウム、トリス(シクロペンタジエニル)ホルミウム、エルビウムイソプロポキシド、酢酸エルビウム、トリス(アセチルアセトナート)エルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)エルビウム、酢酸ツリウム、トリス(アセチルアセトナート)ツリウム、トリス(シクロペンタジエニル)ツリウム、イッテルビウムイソプロポキシド、酢酸イッテルビウム、トリス(アセチルアセトナート)イッテルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)イッテルビウム、シュウ酸ルテチウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ルテチウムなどが挙げられる。
前記ゲート絶縁層形成用塗布液における前記第B元素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−第C元素含有化合物−
前記第C元素としては、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)が挙げられる。
前記第C元素含有化合物としては、例えば、第C元素の無機化合物、第C元素の有機化合物などが挙げられる。
前記第C元素の無機化合物としては、例えば、第C元素の硝酸塩、第C元素の硫酸塩、第C元素のフッ化物、第C元素の塩化物、第C元素の臭化物、第C元素のヨウ化物などが挙げられる。
前記第C元素の有機化合物としては、第C元素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記第C元素と前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記ゲート絶縁層形成用塗布液における前記第C元素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−溶媒−
前記溶媒としては、前記各種化合物を安定に溶解又は分散する溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シメン、ペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、テトラリン、デカリン、安息香酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、2−エチルヘキサン酸、ミネラルスピリッツ、ジメチルプロピレンウレア、4−ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、メタノール、水などが挙げられる。
前記ゲート絶縁層形成用塗布液における前記溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<ゲート絶縁層>>
前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられた絶縁層である。
前記ゲート絶縁層は、アルカリ土類金属(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)の少なくともいずれかである第B元素とを含む常誘電体アモルファス酸化物である。
前記ゲート絶縁層に含まれる前記アルカリ土類金属は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
前記ゲート絶縁層がアモルファス材料で形成されていることは、トランジスタの特性を向上させる点で好ましい形態である。前記ゲート絶縁層が結晶性の材料で形成されていると結晶粒界に起因するリーク電流を低く抑えることができず、トランジスタ特性の悪化につながるためである。
また、前記ゲート絶縁層が常誘電体であることは、トランジスタのトランスファー特性におけるヒステリシスを低減させる点で必要となる。トランジスタをメモリ等の用途で使用する特殊な場合は例外であるが、通常トランジスタのスイッチング特性を利用するデバイスにおいてはヒステリシスが存在することは好ましくない。
常誘電体とは、圧電体、焦電体、強誘電体以外の誘電体であり、すなわち圧力によって分極が発生したり、外部電界のない状態で自発分極を有したりすることがない誘電体を指す。また、圧電体、焦電体及び強誘電体は、その特性を発現させるために結晶である必要がある。すなわち、ゲート絶縁層をアモルファス材料で形成すると、必然的にこのゲート絶縁層は常誘電体となる。
アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む酸化物は、大気中において安定で且つ広範な組成領域で常誘電性のアモルファス膜を形成でき、ゲート絶縁層に適している。ただしCeはランタノイドの中で特異的に4価になりアルカリ土類金属との間でペロブスカイト構造の結晶を形成するため、アモルファス相を得るためには第B元素がCeではないことが好ましい。
アルカリ土類金属酸化物とGa酸化物の間にはスピネル構造などの結晶相が存在するが、これらの結晶はペロブスカイト構造結晶と比較して、非常に高温でないと析出しない(一般には1000℃以上)。また、アルカリ土類金属酸化物とSc、Y、及びランタノイドからなる酸化物との間には安定な結晶相の存在が報告されておらず、高温の後工程を経てもアモルファス相からの結晶析出は希である。更に、アルカリ土類金属と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドとを含む酸化物を3種類以上の金属元素で構成すると、アモルファス相は更に安定する。
前記ゲート絶縁層は、更に、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくともいずれかである第C元素を含むことが好ましい。これによってアモルファス相が更に安定化し、また熱安定性及び緻密性をより向上させることができる。
前記ゲート絶縁層の比誘電率は、7.0より大きいことが好ましく、8.0より大きいことがより好ましく、9.0より大きいことが更に好ましい。前記比誘電率の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記比誘電率は、50.0以下が好ましく、30.0以下がより好ましい。
前記比誘電率の値は、絶縁層の上下を電極膜で挟んでコンデンサを形成し、測定した容量の値から算出することができる。
前記ゲート絶縁層において、第A元素と第B元素の比率に応じて比誘電率は変化することから、好ましい比誘電率を実現するためにゲート絶縁層の組成を最適化することが好ましい方法である。
前記常誘電体アモルファス酸化物における前記第A元素の原子数の合計(NA)と、前記第B元素の原子数の合計(NB)との原子比(NA:NB)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
NA:NB=(3〜50)at%:(50〜97)at%
ただし、NA+NB=100at%
前記常誘電体アモルファス酸化物における前記第A元素の原子数の合計(NA)と、前記第B元素の原子数の合計(NB)と、前記第C元素の原子数の合計(NC)との原子比(NA:NB:NC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
NA:NB:NC=(3〜47)at%:(50〜94)at%:(3〜47)at%
ただし、NA+NB+NC=100at%
前記常誘電体アモルファス酸化物におけるNA、NB、NCの比率は、例えば、蛍光X線分析、電子線マイクロ分析(EPMA)、誘電結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)等により酸化物の陽イオン元素を分析することにより算出できる。
前記ゲート絶縁層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
<活性層形成工程>
前記活性層形成工程としては、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル領域に、酸化物半導体からなる活性層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、CVD法、ALD法などを用いることができる。或いは、前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布した後に加熱して形成してもよい。即ち、塗布プロセスによって活性層を形成することができ、これは製造装置やプロセスの簡略化の観点から好ましい形態である。インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって所望の位置にのみ塗布液を塗布した場合は、その塗布液を熱処理することで所望の形状の活性層が形成できる。スピンコーティング法やディップコーティング法等によって被塗物の全面に塗布液を塗布した場合は、熱処理で酸化物膜を形成した後、フォトリソグラフィー等によって所望のパターンに加工すると良い。
前記活性層を塗布プロセスで形成する場合は、塗布液を焼成する工程での温度の最高値が400度未満であることが好ましい。理由は前述のゲート絶縁層の塗布プロセスと同様で、熱による下層の特性劣化を防ぐことができるからである。
<<活性層>>
前記活性層は、ソース電極及びドレイン電極に隣接して設けられた層である。
前記活性層は、酸化物半導体からなり、所望のキャリア密度を持つことが好ましい。活性層のキャリア密度を調整する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化物の組成の調整や、成膜プロセスにおける加熱温度や雰囲気の条件の調整などが挙げられる。
前記活性層が、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有するn型酸化物半導体であることは好ましい形態である。
また、前記n型酸化物半導体は、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくともいずれかのドーパントで置換ドーピングされており、前記ドーパントの価数が、前記n型酸化物半導体を構成する金属イオン(ただし、前記ドーパントを除く)の価数よりも大きいことが好ましい。なお、前記置換ドーピングは、n型ドーピングともいう。
前記置換ドーピングは、前記活性層を形成する際の母層の原料にドーパントの原料を添加しておくことで容易に達成される。
置換ドーピングされたn型酸化物半導体においては、母相であるn型酸化物半導体を構成する金属イオンの一部が、価数がより大きいドーパントによって置換され、価数に差があることで過剰となり放出された電子がn型電導のキャリアとして寄与する。ドーパント元素の種類とドープ量の選択によってキャリア密度を容易かつ精密にコントロールすることができることから、所望のキャリア密度を持つ活性層を形成する材料として適している。
ドーパントの種類は、イオン半径、配位数、軌道エネルギー等を考慮して選択することが好ましい。ドーパント濃度は、母相の材料、ドーパントの種類や置換するサイト、成膜プロセス、所望のトランジスタ特性等に応じて、適切に選択することができる。
本発明者らの検討では、n型酸化物半導体の母相として、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有する酸化物を選択した場合に、置換ドーピングがより有効に機能し、より良好なトランジスタ特性が得られた。
また、組成や成膜プロセス条件の調整によって活性層中の酸素欠損を極力少なく抑え、キャリアが主に置換ドーピングによって生成されている状態とするのが好ましい。活性層中の酸素欠損を減らすには、成膜工程においてより多くの酸素を膜中に導入することが有効である。例えば、スパッタ法で活性層を形成する場合、スパッタ雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。或いは、塗布プロセスによって活性層を形成する場合、焼成時の雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。また、n型酸化物半導体の組成によって、酸素欠損量を減少させることもできる。例えば、酸素との親和性の高い金属元素(Si、Ge、Zr、Hf、Al、Ga、Sc、Y、Ln、及びアルカリ土類金属等)を一定量導入することで、酸素欠損の発生を抑制できる。
前記活性層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1nm〜200nmが好ましく、5nm〜100nmがより好ましい。
<ゲート電極形成工程>
前記ゲート電極形成工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
<<ゲート電極>>
前記ゲート電極としては、ゲート電圧を印加するための電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mo、Al、Au、Ag、Cu等の金属乃至合金、ITO、ATO等の透明導電性酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが挙げられる。
前記ゲート電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
<ソース電極及びドレイン電極形成工程>
前記ソース電極及びドレイン電極形成工程としては、前記ソース電極及び前記ドレイン電極を離間して形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、真空蒸着法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
<<ソース電極、及びドレイン電極>>
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、Mo、Al、Ag等の金属や合金、ITO、ATO等の透明導電性酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが利用できる。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
<基材>
基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス基材、プラスチック基材などが挙げられる。
前記ガラス基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無アルカリガラス、シリカガラスなどが挙げられる。
前記プラスチック基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。
なお、前記基材は、表面の清浄化及び密着性向上の点で、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理が行われることが好ましい。
前記電界効果型トランジスタは、例えば表示素子に好適に使用できるが、これに限られるものではなく、ICカード、IDタグなどにも使用することができる。
ここで、本発明の電界効果型トランジスタ(トップコンタクト・トップゲート型)の製造方法の一例を図を用いて説明する。
図1A〜図1Dは、トップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタの製造方法の一例を説明するための概略断面図である。
始めに、ガラス基板等からなる基材21上に、活性層22を形成する(図1A)。活性層22は、例えば、n型酸化物半導体である。n型酸化物半導体は、例えば、n型酸化物半導体膜形成用塗布液を基材21上に塗布し、焼成することによって得られる。
次いで、活性層22上に、スパッタ法等によりITO等からなる導電体膜を形成し、形成した導電体膜をエッチングによりパターニングすることによりソース電極23及びドレイン電極24を形成する(図1B)。
次いで、活性層22上の領域であって、かつソース電極23及びドレイン電極24の間に形成される領域を覆うように、ゲート絶縁層を形成するための塗布液(ゲート絶縁層形成用塗布液)を塗布する。そして、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、ゲート絶縁層25を形成する(図1C)。
次いで、ゲート絶縁層25上に、スパッタ法等によりアルミニウム等からなる導電体膜を形成し、ゲート電極26を形成する(図1D)。
以上により、電界効果型トランジスタが製造される。
(電界効果型トランジスタの製造方法<他の態様>)
ここまで、塗布液を用いて絶縁膜を形成する工程を含む際にも、移動度が大きく、ソース・ドレイン間電流のオン・オフ比が大きい電界効果型トランジスタを作製できる電界効果型トランジスタの製造方法について説明した。
係る発明の技術的思想は、活性層の形成にも当てはまる。
本発明の他の態様の目的は、塗布液を用いて活性層を形成する工程を含む際にも、移動度が大きく、ソース・ドレイン間電流のオン・オフ比が大きい電界効果型トランジスタを作製できる電界効果型トランジスタの製造方法を提供することである。
本発明の他の態様によると、塗布液を用いた工程で形成された活性層を有し、移動度が大きく、ソース・ドレイン間電流のオン・オフ比が大きい電界効果型トランジスタを提供することができる
本発明の他の態様の電界効果型トランジスタの製造方法は、活性層形成工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、ゲート電極形成工程、ソース電極及びドレイン電極形成工程などのその他の工程を含む。
本発明の他の態様に関する電界効果型トランジスタは、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層と、ゲート絶縁層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、基材などのその他の部材を有し、例えば、前記電界効果型トランジスタの製造方法により製造される。
<活性層形成工程>
前記活性層形成工程は、前記酸化物半導体を形成するための塗布液(酸化物半導体形成用塗布液)を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記活性層を形成する工程である。
本発明の他の態様において、前記活性層は塗布プロセスによって形成される。すなわち、前記酸化物半導体の前駆体を含有する塗布液(酸化物半導体形成用塗布液)を調合し、それを被塗物上に塗布した後に熱処理を行う。塗布液を被塗物上に塗布する際は、スピンコーティング、ディップコーティング、ノズルプリンティング、ダイコート、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の方法を用いることができる。
前記活性層形成工程においては、加熱温度の最高値が350度以上400度未満である。前記活性層形成工程を、塗布液中の溶媒の乾燥工程(以下、「乾燥処理」と称する。)と、前記酸化物半導体の生成工程(以下、「生成処理」と称する。)に分けて行う場合は、乾燥処理と生成処理の両方を通して最高温度が350度以上400度未満であれば良い。乾燥処理の後に昇温して生成処理を行うことが好ましく、その場合は生成処理における最高温度が350度以上400度未満となる。乾燥処理と生成処理は連続して実施してもよいし、複数の工程に分割して実施してもよい。
また、加熱温度の最高値が350度以上400度未満であれば、生成処理を多段温度で実施しても良い。例えば、生成処理において、330度で10分間加熱し、次いで360度で20分間加熱してもよい。
前記乾燥処理の温度は含有する溶媒に応じて適宜選択することができる。前記乾燥においては、低温化のために減圧オーブンなどを使用することが有効である。前記乾燥処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分間〜1時間が挙げられる。
前記生成処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1時間〜5時間が挙げられる。
加熱の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、被塗物を加熱する方法などが挙げられる。加熱における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
加熱温度の最高値を350度以上400度未満とすることの効果について以下に述べる。
本発明者らの検討の結果、塗布液を350度以上の温度で処理した場合に、酸化物半導体が緻密な膜となって充分な半導体特性が得られることがわかった。350度未満では半導体特性が充分ではなく、移動度が低下してしまう。また、塗布液の熱処理温度が400度を超えないようにすることで、下層の特性劣化が抑制できることがわかった。ボトムゲート構成のトランジスタでは、活性層の下層にゲート電極が存在するため、熱処理温度が400度を超えると、ゲート電極の金属が酸化されて高抵抗化することがある。トランジスタを駆動する際、高抵抗化した分の電圧降下が生じることで電圧・電流特性は悪化する。ボトムコンタクト構成のトランジスタでは、活性層の下層にソース電極及びドレイン電極が存在するため、熱処理温度が400度を超えると、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の電気的な接触が悪化し、やはりトランジスタの電圧・電流特性が悪化する。
すなわち、塗布液の焼成温度の最高値が350度以上400度未満であれば、前述の問題は回避できる。活性層の半導体特性が充分優れ、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触抵抗が充分小さいことで、オン電流が大きく電界効果移動度が高いトランジスタが得られる。更に、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触がオーミックであることで、低い電圧に対しても正常動作するトランジスタが得られる。
<<酸化物半導体>>
前記酸化物半導体は、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有するn型酸化物半導体であることが好ましい。
また、前記n型酸化物半導体は、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくともいずれかのドーパントで置換ドーピングされており、前記ドーパントの価数が、前記n型酸化物半導体を構成する金属イオン(ただし、前記ドーパントを除く)の価数よりも大きいことが好ましい。なお、前記置換ドーピングは、n型ドーピングともいう。
前記置換ドーピングは、前記活性層を形成する際の母層の原料にドーパントの原料を添加しておくことで容易に達成される。
置換ドーピングされたn型酸化物半導体においては、母相であるn型酸化物半導体を構成する金属イオンの一部が、価数がより大きいドーパントによって置換され、価数に差があることで過剰となり放出された電子がn型電導のキャリアとして寄与する。ドーパント元素の種類とドープ量の選択によってキャリア密度を容易かつ精密にコントロールすることができることから、所望のキャリア密度を持つ活性層を形成する材料として適している。
ドーパントの種類は、イオン半径、配位数、軌道エネルギー等を考慮して選択することが好ましい。ドーパント濃度は、母相の材料、ドーパントの種類や置換するサイト、成膜プロセス、所望のトランジスタ特性等に応じて、適切に選択することができる。
本発明者らの検討では、n型酸化物半導体の母相として、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有する酸化物を選択した場合に、置換ドーピングがより有効に機能し、より良好なトランジスタ特性が得られた。
また、組成や成膜プロセス条件の調整によって活性層中の酸素欠損を極力少なく抑え、キャリアが主に置換ドーピングによって生成されている状態とするのが好ましい。活性層中の酸素欠損を減らすには、成膜工程においてより多くの酸素を膜中に導入することが有効である。例えば、スパッタ法で活性層を形成する場合、スパッタ雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。或いは、塗布プロセスによって活性層を形成する場合、焼成時の雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。また、n型酸化物半導体の組成によって、酸素欠損量を減少させることもできる。例えば、酸素との親和性の高い金属元素(Si、Ge、Zr、Hf、Al、Ga、Sc、Y、Ln、及びアルカリ土類金属等)を一定量導入することで、酸素欠損の発生を抑制できる。
−酸化物半導体形成用塗布液−
前記酸化物半導体形成用塗布液は、例えば、Inを含有する化合物、Znを含有する化合物、Snを含有する化合物、及びTiを含有する化合物の少なくともいずれかと、溶媒とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記Inを含有する化合物としては、例えば、Inの無機化合物、Inの有機化合物などが挙げられる。
前記Znを含有する化合物としては、例えば、Znの無機化合物、Znの有機化合物などが挙げられる。
前記Snを含有する化合物としては、例えば、Snの無機化合物、Snの有機化合物などが挙げられる。
前記Tiを含有する化合物としては、例えば、Tiの無機化合物、Tiの有機化合物などが挙げられる。
前記Inの無機化合物としては、例えば、Inの硝酸塩、Inの硫酸塩、Inの塩化物、Inのフッ化物、Inの臭化物、Inのよう化物などが挙げられる。
前記Znの無機化合物としては、例えば、Znの硝酸塩、Znの硫酸塩、Znの塩化物、Znのフッ化物、Znの臭化物、Znのよう化物などが挙げられる。
前記Snの無機化合物としては、例えば、Snの硝酸塩、Snの硫酸塩、Snの塩化物、Snのフッ化物、Snの臭化物、Snのよう化物などが挙げられる。
前記Tiの無機化合物としては、例えば、Tiの硝酸塩、Tiの硫酸塩、Tiの塩化物、Tiのフッ化物、Tiの臭化物、Tiのよう化物などが挙げられる。
前記Inの有機化合物としては、Inと、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記Inと前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記Znの有機化合物としては、Znと、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記Znと前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記Snの有機化合物としては、Snと、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記Snと前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記Tiの有機化合物としては、Tiと、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記Tiと前記有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
前記有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいスルホン酸基などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。前記アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基、安息香酸のように一部がベンゼン環に置換されたアシルオキシ基、乳酸のように一部がヒドロキシ基に置換されたアシルオキシ基、シュウ酸、及びクエン酸のようにカルボニル基を2つ以上有するアシルオキシ基などが挙げられる。
前記溶媒としては、前記各種化合物を安定に溶解又は分散する溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シメン、ペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、テトラリン、デカリン、安息香酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、2−エチルヘキサン酸、ミネラルスピリッツ、ジメチルプロピレンウレア、4−ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、メタノール、水などが挙げられる。
前記活性層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1nm〜200nmが好ましく、5nm〜100nmがより好ましい。
<ゲート絶縁層>
前記ゲート絶縁層としては、前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられた絶縁層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート絶縁層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiN等の既に広く量産に利用されている材料や、La、HfO等の高誘電率材料、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料などが挙げられる。
前記ゲート絶縁層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)等の真空成膜法、スピンコート、ダイコート、インクジェット等の印刷法などが挙げられる。
また、前記ゲート絶縁層は、前述の前記ゲート絶縁層、即ち、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む常誘電体アモルファス酸化物であるゲート絶縁層であってもよい。そのため、前記ゲート絶縁層は、前述の前記ゲート絶縁層形成工程により形成された前記ゲート絶縁層であってもよい。即ち、本発明の他の態様においても、前記ゲート絶縁層を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記ゲート絶縁層を形成してもよい。
前記ゲート絶縁層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
<ゲート電極形成工程及びゲート電極>
前記ゲート電極形成工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前述の前記ゲート電極形成工程などが挙げられる。
前記ゲート電極としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前述の前記ゲート電極などが挙げられる。
<ソース電極及びドレイン電極形成工程、及びソース電極及びドレイン電極>
前記ソース電極及びドレイン電極形成工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前述の前記ソース電極及びドレイン電極形成工程などが挙げられる。
前記ソース電極としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前述の前記ソース電極などが挙げられる。
前記ドレイン電極としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前述の前記ドレイン電極などが挙げられる。
前記電界効果型トランジスタの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トップコンタクト・トップゲート型(図2)、ボトムコンタクト・トップゲート型(図3)、トップコンタクト・ボトムゲート型(図4)、ボトムコンタクト・ボトムゲート型(図5)などが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<電界効果型トランジスタの作製>
−活性層の形成−
35.488g(0.1mol)の硝酸インジウム(In(NO・3HO)を秤量し、プロピレングリコール100mLに溶解し、A液とした。
0.3965g(0.001mol)の塩化タングステン(WCl)を秤量し、プロピレングリコール100mLに溶解し、B液とした。
2.330g(0.01mol)の塩化ジルコニウム(ZrCl)を秤量し、プロピレングリコール100mLに溶解し、C液とした。
A液99.9mL、B液10mL、及びC液50mLと、メタノール80mLと2−メトキシエタノール80mLとを室温で混合撹拌し、n型酸化物半導体形成用塗布液を作製した。
次に、ガラス基材上に上記n型酸化物半導体形成用塗布液をスピンコート法により塗布し、360℃で1時間大気中で焼成しn型酸化物半導体膜を形成した。次に、フォトリソグラフィー法を用いて所望の形状にエッチングした。
これによって得られる活性層の酸素以外の元素の比率はIn:W:Zr=99.9:0.1:5である。In(+3価)に対してW(+6価)が0.1mol%の濃度で置換ドープされており、これによってキャリアが発生する。Zrは酸素欠損の発生を抑制する目的で加えている。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
前記活性層を含むガラス基材上に、真空蒸着法を用いて厚み100nmのソース電極及びドレイン電極を形成した。蒸着源にはAuを用いた。次に、フォトリソグラフィー法を用いてAu膜を所望の形状にエッチングし、チャネル幅が30μm、チャネル長が10μmとなるチャネル領域を形成した。
−ゲート絶縁層の形成−
トルエン10mLにネオデカン酸ストロンチウム(Sr含量20wt%)0.43gを溶解し、これに2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7wt%)4mLと、2−エチルヘキサン酸ニオブ(IV)2−エチルヘキサン酸溶液(Nb含量11wt%)0.83mLとを室温で混合撹拌し、絶縁膜形成用塗布液を得た。塗布液中の原子数の比率はSr:La:Nb=1:2:1である。
前記活性層と前記ソース電極と前記ドレイン電極とを含むガラス基材上に前記絶縁膜形成用塗布液をスピンコートし、オーブンを用いて120℃大気中1時間で乾燥させた後、酸素雰囲気下で360℃3時間の焼成を行い、Sr−La−Nb酸化物膜を形成した。平均厚みは132nmであった。次に、フォトリソグラフィー法を用いてこのSr−La−Nb膜を所望の形状にエッチングした。
また、別の基板上に、上述のゲート絶縁層の形成条件と同じ条件で形成したSr−La−Nb酸化物膜をAl電極で挟んだコンデンサ構造を作製し、この酸化物膜の比誘電率を計測したところ11.7であった。
−ゲート電極の形成−
前記活性層と前記ソース電極と前記ドレイン電極と前記ゲート絶縁層とを含むガラス基材上に、100nmの厚さのAl合金膜をスパッタで形成した。次に、Al合金膜をフォトリソグラフィー法によって所望の形状にエッチングし、ゲート電極とした。
以上のプロセスにより、図2に類似のトップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタを得た。
<トランジスタ性能評価>
得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザ4156C)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース・ドレイン間電圧Vdsを2V或いは10Vの2条件とし、ゲート電圧Vgを−15Vから+15Vに変化させてソース・ドレイン間電流Idsを計測し、トランスファー特性(Vg−Ids特性)を評価した。Vds=2Vの結果を図6に、Vds=10Vの結果を図7に示した。ゲート絶縁層を介したリーク電流を見積もるため、ゲート電流Igの絶対値も同図に示した。
飽和領域において電界効果移動度μを算出した。また、ゲート電流Igの絶対値の平均値を算出し、結果を表1に示した。
ゲート絶縁膜の焼成温度を360度とした実施例1の電界効果型トランジスタでは、Vdsが2Vの時と10Vの時の両方で、μが10cm/Vsを超える良好な特性が得られている。また、|Ig|は充分小さく、ゲート絶縁膜が充分な絶縁性を有していることがわかる。すなわち、低い電圧で駆動しても特性が変わらず正常に動作するトランジスタが得られた。
(比較例1)
<電界効果型トランジスタの作製>
ゲート絶縁層であるSr−La−Nb酸化物膜を焼成する時の条件を酸素雰囲気下400度3時間に変えた他は、実施例1と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。実施例1と同様に、このSr−La−Nb膜の比誘電率を計測したところ12.1であった。厚さは120nmであった。
<トランジスタ性能評価>
実施例1と同様にトランスファー特性を計測した。Vds=2Vの結果を図8に、Vds=10Vの結果を図9に示した。実施例1と同様に電界効果移動度μとゲート電流Igの絶対値の平均値を算出した結果を表1に示した。
ゲート絶縁膜の焼成温度を400度とした比較例1の電界効果型トランジスタでは、Vds=2Vのトランスファー特性(図8)において、オン電流の値が極端に小さい。μも3.4cm/Vsと小さい。図8のトランスファー特性では、オフ状態からオン状態への立ち上がりは良好であるものの、オン状態でVgを増加させた時にVgに追従してIdsの値が増えていかない傾向が見て取れる。これは、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触抵抗が、チャネル部の活性層の抵抗と比べて無視できない程度に大きいことに起因する。一方、Vds=10Vとすると(図9)、μが10cm/Vsを超える特性が得られることから、活性層とソース電極及びドレイン電極との電気的な接触においては障壁が形成されており、これを超える電圧を印加すれば、活性層の本来の特性が反映された正常なトランジスタ特性が発現されることがわかる。すなわち、比較例1のトランジスタにおいては、ゲート絶縁膜を400度で焼成した際に、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の接触状態が悪化したため、低い電圧ではトランジスタが正常に動作しなかった。
Figure 0006848405
(実施例2〜5、比較例2)
<電界効果型トランジスタの作製>
ゲート絶縁層であるSr−La−Nb酸化物膜を焼成する時の条件を表2に示した温度に変えた他は、実施例1と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。
<トランジスタ性能評価>
実施例1と同様にVds=2Vでトランスファー特性を計測し、電界効果移動度μとゲート電流の平均値 |Ig|を算出した結果を表2に示した。また、比較例2の電界効果型トランジスタのトランスファー特性と|Ig|を図10に示した。
表2の実施例2〜5より、ゲート絶縁層の焼成温度が350度から390度までの場合は、高い電界効果移動度と小さいゲート電流が保たれていることがわかる。すなわち、活性層とソース電極及びドレイン電極との間の電気的な接触は良好で、ゲート絶縁層の絶縁性も充分高い。一方、比較例2では、ゲート電流の値が実施例よりも1桁以上大きい。図10を見ると、Vgの変化に追従してゲート電流が変化していることがわかり、すなわちゲート絶縁層の絶縁性が充分でないために電圧に応じて絶縁層を介したリーク電流が発生している。
以上の結果より、ゲート絶縁層の焼成温度は、充分な絶縁性を確保するために350度以上である必要があり、加熱による下層の特性劣化を防ぐために400度未満とすることが有効であることがわかった。
Figure 0006848405
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> ゲート電圧を印加するためのゲート電極と、
電流を取り出すためのソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極及びドレイン電極に隣接して設けられ、酸化物半導体からなる活性層と、
前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられたゲート絶縁層と、
を備える電界効果型トランジスタの製造方法であって、
前記ゲート絶縁層が、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む常誘電体アモルファス酸化物であり、
前記ゲート絶縁層を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記ゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を含む、
ことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法である。
<2> 前記ゲート絶縁層形成工程の前に、前記酸化物半導体を形成する活性層形成工程を含む、前記<1>に記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<3> 前記酸化物半導体が、前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布して形成される前記<1>から<2>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<4> 前記酸化物半導体が、前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が400度未満で加熱して形成される、前記<1>から<3>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<5> 前記ゲート絶縁層が、更に、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくともいずれかである第C元素を含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<6> 前記酸化物半導体が、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有するn型酸化物半導体である前記<1>から<5>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<7> 前記n型酸化物半導体が、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくともいずれかのドーパントで置換ドーピングされており、
前記ドーパントの価数が、前記n型酸化物半導体を構成する金属イオン(ただし、前記ドーパントを除く)の価数よりも大きい前記<6>に記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<8> ゲート電圧を印加するためのゲート電極と、
電流を取り出すためのソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極及びドレイン電極に隣接して設けられ、酸化物半導体からなる活性層と、
前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられたゲート絶縁層と、
を備える電界効果型トランジスタの製造方法であって、
前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記活性層を形成する活性層形成工程を含む、
ことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法である。
21 基材
22 活性層
23 ソース電極
24 ドレイン電極
25 ゲート絶縁層
26 ゲート電極
K.Nomura,他5名、「Room−temperature fabrication of transparent flexible thin−film transistors using amorphous oxide semiconductors」、NATURE、VOL432、No.25、NOVEMBER、2004、p.488−492

Claims (8)

  1. ゲート電極と、
    ソース電極及びドレイン電極と、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極に隣接して設けられ、酸化物半導体からなる活性層と、
    前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられたゲート絶縁層と、
    を備える電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    前記ゲート絶縁層が、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくともいずれかである第B元素とを含む化物であり、
    前記ゲート絶縁層を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が350度以上400度未満で加熱し、前記ゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を含む、ことを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  2. 前記ゲート絶縁層形成工程の前に、前記酸化物半導体を形成する活性層形成工程を含む、請求項1に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  3. 前記酸化物半導体が、前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布して形成される請求項1から2のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  4. 前記酸化物半導体が、前記酸化物半導体を形成するための塗布液を塗布した後に、最高温度が400度未満で加熱して形成される、請求項1から3のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  5. 前記ゲート絶縁層が、更に、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくともいずれかである第C元素を含む請求項1から4のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 前記酸化物半導体が、In、Zn、Sn、及びTiの少なくともいずれかを含有するn型酸化物半導体である請求項1から5のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  7. 前記n型酸化物半導体が、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくともいずれかのドーパントで置換ドーピングされており、
    前記ドーパントの価数が、前記n型酸化物半導体を構成する金属イオン(ただし、前記ドーパントを除く)の価数よりも大きい請求項6に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  8. 前記第A元素が、Mg、Ca、及びSrのうちすくなくとも1つを含む請求項1から7のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
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