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JP6848469B2 - エゼチミブ含有医薬組成物の製造方法 - Google Patents
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本発明は、エゼチミブを含む医薬組成物の製造方法に関する。より詳細には、良好な溶出特性を有するエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法に関する。
ステロール吸収阻害剤の1つであるエゼチミブ(化学名:(3R,4S)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−(4−ヒドロキシフェニル)アゼチジン−2−オン)は、式(I):
Figure 0006848469
で表され、小腸でのコレステロールの吸収を選択的に阻害し、肝臓のコレステロール含量を低下させ、血中コレステロールを低下させると考えられており、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ホモ接合体性シトステロール血症などに効果を有する高脂血症治療剤として、「ゼチーア(登録商標)錠10mg」の名称で販売されている。
特許文献1には、エゼチミブを含むヒドロキシ置換アゼチジノンが血清コレステロールレベルを低下させ、アテローム性動脈硬化症の治療に有用であること、ならびにコレステロール生合成阻害剤との併用について開示されている。また、特許文献2には、ステロール吸収阻害剤としてエゼチミブを含むヒドロキシ置換アゼチジノンを用いてシトステロール血症を治療する方法が記載されている。
特表平8−509989号公報 特表2004−532186号公報
しかしながら、特許文献1には、製剤例は2例しか記載されておらず、良好な溶出特性を得るためにはさらに改善の余地がある。また特許文献2には、具体的にエゼチミブを用いた製剤例が明確には記載されておらず、検討の余地がある。
そこで、本発明は、良好な溶出特性を有するさらなるエゼチミブ含有医薬組成物を得るための製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、エゼチミブ含有医薬組成物において、原薬となるエゼチミブを、所定の粉砕装置により微粉化する第一粉砕工程および得られた微粉砕物を所定の粉砕装置によりさらに微粉化する第二粉砕工程を設けて微粉化することにより、同程度の粒子径(粒度分布)を有するが粉砕工程を一工程のみとする製造方法により得られたエゼチミブ含有医薬組成物と比較して、溶出率の改善といった良好な溶出特性が得られることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1](a)エゼチミブをピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第一粉砕工程、
(b)工程(a)で得られた微粉砕物を原料として供給し、ピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第二粉砕工程、および
(c)工程(b)で得られた微粉化エゼチミブを造粒する工程、
を含むエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法、
[2]第二粉砕工程が、ジェットミルにより行われる上記[1]記載の製造方法、
[3]第一粉砕工程が、ジェットミルにより行われる上記[1]または[2]記載の製造方法、ならびに
[4](d)工程(c)で得られた造粒物を打錠し錠剤を得る工程
をさらに含む上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の製造方法
に関する。
本発明によれば、ピンミルまたはジェットミルを用い、粉砕工程を二工程設けて原薬であるエゼチミブを微粉化して用いることにより、良好な溶出特性を有するエゼチミブ含有医薬組成物を得ることができる。
錠剤中のエゼチミブの溶出特性を示すグラフである。
本発明は、活性薬物としてエゼチミブを含む医薬組成物の製造方法において、エゼチミブをピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第一粉砕工程、および(b)工程(a)で得られた微粉砕物を原料として供給し、ピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第二粉砕工程により、得られる微粉化エゼチミブを用いることを特徴とする。これにより良好な溶出特性を有するエゼチミブ含有医薬組成物を得ることができる。
本発明における活性薬物は、エゼチミブであり、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤として、小腸においてコレステロールの吸収を阻害する作用を有する。医薬組成物中の活性薬物の含有量は、例えば、エゼチミブとして5〜20mgが好ましく、10mgがより好ましい。
(a)第一粉砕工程
本発明のエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法によれば、まず、原薬であるエゼチミブをピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第一粉砕工程が実施される。この第一粉砕工程においては、供給原料としてエゼチミブを用いるが、使用できるエゼチミブとしては特に限定されるものではない。
第一粉砕工程には、ピンミルまたはジェットミルを用いることができる。ピンミルとは、例えば、高速で回転する多数の相対するピンの間を原料が通ることにより、衝撃力により、原料を微粉砕することのできる粉砕装置である。ピンミルとしては、製薬分野において一般的に使用されているものを用いることができ、例えば、槇野産業(株)製のイクシードミル EM−1A、イクシードミル EM−2などが挙げられる。ジェットミルとは、数気圧以上の圧縮空気または高圧蒸気、高圧ガスを噴射ノズルより噴出させ、このジェット気流によって原料粒子を加速し、加速された粒子どうしの衝突または加速された粒子との衝突作用や衝撃作用および摩砕によって粉砕する装置である。ジェットミルとしては、(株)セイシン企業製のSK−ジェット・オー・ミル、シングルトラック・ジェットミル、ホソカワミクロン(株)製のスパイラルジェットミルAS、カウンタジェットミル、ミクロンジェットなどが挙げられる
第一粉砕工程の粉砕条件は、使用する装置、原料エゼチミブの状態などにもよるが、例えば、得られる微粉末の平均粒径が1〜30μmおよび/または粒度分布が0.5〜50μmの範囲内となるように装置の条件を設定することが好ましい。
第一粉砕工程は、より良好な本発明の効果が得られ、良好な溶出特性を発揮できるという点からジェットミルにより行うことが好ましい。
(b)第二粉砕工程
本発明のエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法によれば、第一粉砕工程により得られる微粉砕物を供給原料として、ピンミルまたはジェットミルにより再度微粉化する第二粉砕工程が実施される。この第二粉砕工程において使用するピンミルおよびジェットミルは、上記第一粉砕工程において用いたものと同様のものを使用することができる。この第二粉砕工程を行うことにより、最終粒子径(粒度分布)が同程度のものであっても、第一粉砕工程のみで得られたエゼチミブを用いた場合と比較して溶出率を改善することができる。このように、二回粉砕工程を行うことにより、粒子径(粒度分布)に関わらず溶解度が向上するものと考えられる。
第二粉砕工程の粉砕条件は、使用する装置、供給原料としての第一粉砕工程により得られる微粉砕物の状態などにもよるが、例えば、得られる微粉末の平均粒径が1〜4μmおよび/または粒度分布が0.5〜15μmの範囲内となるように装置の条件を設定することが好ましい。
第二粉砕工程は、より良好な本発明の効果が得られ、良好な溶出特性を発揮できるという点からジェットミルにより行うことが好ましい。
第二粉砕工程により得られる微粉化エゼチミブの粒度分布は、本発明の効果がより発揮されやすく、より良好な溶出特性が得られる点から、d50が1〜4μmであることが好ましく、1〜2μmであることがより好ましく、1〜1.5μmであることがさらに好ましく、d90が1〜6μmであることが好ましく、1〜4μmであることがより好ましく、1〜2μmであることがさらに好ましい。粒度分布は、粒子を球形と仮定し、レーザー回折/散乱法(乾式測定法)により、体積基準で求められる値である。
(c)造粒工程
本発明のエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法によれば、上記のとおり得られる微粉化エゼチミブは造粒工程に付される。エゼチミブの造粒方法としては、特に限定されるものではないが、通常、本技術分野において用いられる、噴霧乾燥造粒法、流動層造粒法等を用いることができる。流動層造粒を採用する場合、例えば微粉化エゼチミブを賦形剤および崩壊剤と共に流動層造粒機に入れ、結合剤および界面活性剤を含む造粒液を用いて、流動層造粒を行い、乾燥、整粒する。
賦形剤としては、特に限定されるものではなく、例えばセルロース類(結晶セルロース、エチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)など)およびその誘導体、デンプン(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチなど)およびその誘導体、糖(ブドウ糖、乳糖、白糖、精製白糖、粉糖、トレハロース、デキストラン、デキストリンなど)、糖アルコール(D−マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)、グリセリン脂肪酸エステル、無機粉体(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト)、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩が挙げられる。なかでも結晶セルロースなどのセルロース類、乳糖や乳糖水和物などの糖が好ましい。賦形剤は、単独で使用してもよく、2種以上混合して用いてもよい。
賦形剤を使用する場合の医薬組成物における使用量は、用いる賦形剤の種類に応じて異なり、特に限定されるものではないが、通常、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
崩壊剤としては、特に限定されるものではないが、例えばクロスポビドン、カルボキシスターチナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、デンプン、部分アルファー化デンプン、コーンスターチ、乳糖、クエン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルメロース、ヒドロキシプロピルスターチなどが挙げられる。なかでも崩壊性が速やかな点からクロスカルメロースナトリウムなどが好ましい。崩壊剤は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
崩壊剤を使用する場合の医薬組成物における使用量は、用いる崩壊剤の種類に応じて異なり、特に限定されるものではないが、通常、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。医薬組成物における崩壊剤の含有量は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。
結合剤としては、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウムなどが挙げられる。なかでも、良好な溶出特性の点からポビドンが好ましい。結合剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
結合剤を使用する場合の医薬組成物における使用量は、用いる結合剤の種類に応じて異なり、特に限定されるものではないが、通常、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましい。結合剤の含有量が1質量%未満では、十分な錠剤強度が得られ難い傾向、十分な溶出性が得られ難い傾向がある。本発明の医薬組成物における結合剤の含有量は、10質量%以下が好ましく、4質量%未満がより好ましい。結合剤の含有量が10質量%を超えると、崩壊剤など、他の添加物の含有量が相対的に低下し、溶出性が低下する傾向、安定性(活性薬物の類縁物質の増加)に影響を与える傾向がある。
界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ポリオキシエチレン(40)モノステアレート(ステアリン酸ポリオキシル40)、ソルビタンセスキオレエート(セスキオレイン酸ソルビタン)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)、グリセリルモノステアレート(モノステアリン酸グリセリン)、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(ラウロマクロゴール)などが挙げられる。なかでもより良好な溶出特性を得ることができる点から特にアニオン性界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウムが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上混合して用いてもよい。
界面活性剤を使用する場合の医薬組成物における使用量は、用いる界面活性剤の種類に応じて異なり、特に限定されるものではないが、通常、1質量%以上が好ましく、3質量%以下が好ましい。
本発明に係る医薬組成物には、活性薬物であるエゼチミブまたはその薬学的に許容され得る塩、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である結合剤以外に、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、界面活性剤、甘味剤、香料、安定化剤、流動化剤など、この分野で通常使用される添加剤を含めることができる。
滑沢剤としては、特に限定されるものではないが、例えばステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、軽質無水ケイ酸、硬化油、グリセリン脂肪酸エステル、タルクなどが挙げられる。なかでも滑沢性が高い点からステアリン酸マグネシウムが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上混合して用いてもよい。
滑沢剤を使用する場合の医薬組成物における使用量は、用いる滑沢剤の種類に応じて異なり、特に限定されるものではないが、通常、1質量%以上が好ましく、3質量%以下が好ましい。
甘味剤、香料、安定化剤、流動化剤などの添加剤は、特に限定されるものではなく、当該技術分野において通常使用されるものが用いられ、その医薬組成物中の含有量も用いる添加剤の種類に応じて当業者が適宜設定することができる。
(d)打錠工程
本発明の医薬組成物の製造方法によれば、好ましくは、上記造粒工程で得られた造粒物に、任意には、賦形剤、崩壊剤および滑沢剤を加え、混合後、打錠して錠剤を得ることができる。使用される賦形剤、崩壊剤および滑沢剤は上述のとおりである。打錠方法は、特に限定されるものではなく、例えば、打錠用臼、打錠用上杵および下杵を用いて、油圧式ハンドプレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機などにより行う方法などを用いることができる。打錠は、得られる錠剤が、適度な硬度を有するように行えばよい。打錠圧は、打錠方法、打錠に用いる機器、錠剤の大きさ、医薬成分の種類などに応じて適宜調整される。
本発明の製造方法により得られる医薬組成物は、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤として、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ホモ接合体性シトステロール血症の治療に有用である。
本発明の製造方法により得られる医薬組成物の投与量は、年齢、体重、投与経路などにより変わるが、例えば、成人に1日当たりエゼチミブとして10mgである。投与経路は、エゼチミブの作用機序から経腸的投与、特に経口投与が好ましいため、上述したように医薬組成物を錠剤とすることが好ましい。
このようにして得られた錠剤は、従来の技術を用いてさらに加工し、最終的な製剤の溶出特性に影響を与えない、本技術分野において一般的な、適切なコーティングを行うことができ、例えば、機能性高分子によるフィルムコーティング錠などのコーティング錠とすることができる。コーティング剤には、ヒプロメロース、マクロゴールなどを使用することができる。また、酸化チタン、三二酸化鉄などの着色剤、カルナウバロウなどの光沢化剤などを適宜コーティング剤に添加することができる。また、糖衣錠とすることもできる。
このようにして得られる錠剤の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円盤状、ドーナツ状、多角形板状、球状、楕円状、カプレット状などの形状とすることができる。大きさは、小型である方が好ましく、例えばカプレット状の場合は、長径が8〜9mm程度が好ましく、短径が4〜5mmが好ましく、割線を入れることもできる。質量は80〜100mg程度が好ましい。
以下、本発明を実施例にもとづき具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることを意図するものではない。
実施例において使用した試薬の詳細を以下に記載する。
乳糖一水和物:日局XVI
結晶セルロース:日局XVI
ポビドン:日局XVI
クロスカルメロースナトリウム:日局XVI
ラウリル硫酸ナトリウム:日局XVI
ステアリン酸マグネシウム:日局XVI
上記において、日局XVIとは第十六改正日本薬局方を表す。
実施例1
エゼチミブの第一粉砕工程として、エゼチミブをピンミルにより、得られる微粉末の平均粒径が10〜30μm、粒度分布が5〜50μmの範囲内となる条件で粉砕した。第二粉砕工程として、第一粉砕工程で得られた微粉砕物をジェットミルにより、得られる微粉末の平均粒径が1〜4μm、粒度分布が0.5〜15μmの範囲内となる条件で粉砕した。得られた微粉化エゼチミブを用い、表1の組成にしたがい、カプレット錠を製造した。まず、表1中のポビドンをラウリル硫酸ナトリウムの水溶液に加え、造粒液を得た。次に、微粉化エゼチミブ、乳糖水和物、およびクロスカルメロースナトリウムの一部(3mg/錠)を混合し、造粒核を得た。流動層造粒機の流動を開始して、得られた造粒核を流動化させながら、上記造粒液を噴霧して、流動層造粒物を得た。得られた造粒物を500μmの篩で篩過して整粒顆粒を得た。
得られた整粒顆粒に、結晶セルロース、残りのクロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、打錠機(長径:8.1mm、短径:4.1mm)に投入して打錠し、質量100mgのカプレット錠を得た。
Figure 0006848469
実施例2
エゼチミブの第一粉砕工程を、ジェットミルにより、得られる微粉末の平均粒径が1〜4μm、粒度分布が0.5〜15μmの範囲内となる条件で行った以外は、実施例1と同様にしてカプレット錠を得た。
比較例1
エゼチミブの第一粉砕工程を、ジェットミルにより、得られる微粉末の平均粒径が1〜4μm、粒度分布が0.5〜15μmの範囲内となる条件で行い、第二粉砕工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてカプレット錠を得た。
試験例1:粒度分布測定
実施例1および2ならびに比較例1で用いた微粉化エゼチミブの粒度分布を、乾式測定法のレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置((株)堀場製作所製のPartica LA−950、分散溶媒:エタノール、試料屈折率1.60)により体積基準で測定した。結果を表2に示す。

平均粒子径=Σ{q(J)×X(J)}÷Σ{q(J)}
J:粒子径分割番号
q(J):頻度分布値(%)
X(J):J番目の粒子径範囲の代表径(μm)
Figure 0006848469
試験例2:溶出特性の測定
各実施例および比較例で得られたエゼチミブの錠剤(各n=6)について溶出試験を行った。溶出試験は、日本薬局方溶出試験法にしたがい、溶出試験機(商品名:NTR−6000シリーズ、富山産業(株)製)において、溶出試験液として日本薬局方溶出試験第二液(pH6.8)に0.1%ポリソルベート80を添加した試験液を用いてパドル法により実施した。試験条件は、溶出溶媒の容積900ml、温度37±0.5℃、パドル速度50rpmとした。結果を図1に示す。
図1より、ジェットミルにより1回粉砕したのみのエゼチミブ原薬を使用した比較例1では、粉砕工程を2回行った実施例1および2のいずれと比較しても溶出率が低い値となった。試験例1の結果より、実施例1の粒度と比較例1の粒子径(粒度分布)が同程度であることを考慮すれば、粉砕工程の回数が溶出率に影響を与えているものと考えられる。
試験例3:安定性の測定
実施例1で得られたエゼチミブの錠剤について、製造後すぐ(n=3)、およびPTP包装材(ポリプロピレン単層)で包装し、60℃、湿度75%RHの恒温器に入れて保存した。保存開始時(n=3)、保存1週間後(n=3)および保存2週間後の錠剤の安定性(類縁物質量)を測定した。結果を表3に示す。
エゼチミブの類縁物質の濃度は、第十六改正日本薬局方にしたがい、液体クロマトグラフ法により以下の条件下で測定した。
試験条件:
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:232nm)
カラム:内径3.9mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクチルシリル化シリカゲルを充填した。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:20mM KH2PO4/CH3CN(1/1)
流量:1.0mL/分
面積測定範囲:試料注入後7分間
注入量:50μL
希釈液:0.05M 塩酸:アセトニトリル混液(1:1)
Figure 0006848469
類縁物質量は、保存期間2週間でケトン体0.131%、類縁物質総量0.184%と、非常に良好な結果が得られた。

Claims (4)

  1. (a)エゼチミブをピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第一粉砕工程、
    (b)工程(a)で得られた微粉砕物を原料として供給し、ピンミルまたはジェットミルにより微粉砕する第二粉砕工程、および
    (c)工程(b)で得られた微粉化エゼチミブを造粒する工程
    を含むエゼチミブ含有医薬組成物の製造方法。
  2. 第二粉砕工程が、ジェットミルにより行われる請求項1記載の製造方法。
  3. 第一粉砕工程が、ジェットミルにより行われる請求項1または2記載の製造方法。
  4. (d)工程(c)で得られた造粒物を打錠し錠剤を得る工程
    をさらに含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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