以下、図面を参照して、本発明に係る照明制御テーブルの作成方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
[照明システム]
まず、照明制御テーブルが用いられる照明システムについて説明する。
図1に示すように、照明システム1は、複数の照明器具群2(2a,2b,2c)と、スイッチ3と、昼光導入量検出装置4と、照明制御テーブル5と、点灯制御部6と、を備える。
複数の照明器具群2は、昼光導入可能な窓部11を有する空間Sに設けられている。空間Sは、例えば、オフィス等の執務空間であり、空間S内に、複数の机12及び椅子13が配置されている。空間Sの形状、大きさ等は特に限定されるものではない。また、机12及び椅子13の数、配置等は特に限定されるものではない。窓部11は、空間Sの壁面に形成されているが、空間Sの天面、床面等に形成されていてもよい。窓部11の大きさ、数等は、特に限定されるものではない。なお、図面では、空間Sの壁に一つの窓部11が形成されているとともに、この窓部11にブラインド14が取り付けられている。
照明器具群2は、一括して点灯制御される1又は複数の照明器具で構成される。そして、この照明器具群2が、空間Sに複数設けられている。照明器具群2は、空間Sの人工照明として機能する。一方、窓部11から空間Sに導入される昼光は、空間Sの自然照明として機能する。照明器具群2としては、例えば、天井照明、壁間接照明、窓面ライトアップ照明等が用いられる。照明器具群2の数は、複数であれば特に限定されない。なお、図面では、照明器具群2a、照明器具群2b及び照明器具群2cの3つ照明器具群2が設けられている。
スイッチ3は、照明器具群2に対応して設けられている。つまり、一つのスイッチ3は、一つの照明器具群2に対応して設けられている。なお、図面では、スイッチ3a、スイッチ3b及びスイッチ3cの3つのスイッチ3が設けられており、スイッチ3a〜3cがそれぞれ照明器具群2a〜2cに対応づけられている。スイッチ3は、点灯制御部6の制御に基づいて、対応する照明器具群2の点灯(調光)及び消灯を行う。つまり、スイッチ3は、点灯制御部6の制御に基づいて、対応する照明器具群2を所定の調光率で点灯する。また、スイッチ3は、点灯制御部6の制御に基づいて、対応する照明器具群2を消灯する。
昼光導入量検出装置4は、昼光導入量を検出する。昼光導入量は、窓部11から入射しブラインド14による減光を経て空間Sに導入される昼光の導入量である。昼光導入量検出装置4は、昼光導入量として、空間S導入される昼光の輝度を検出する。なお、昼光導入量検出装置4は、昼光導入量として照度等の輝度以外の量を検出してもよいが、本実施形態では、昼光導入量として輝度を検出するものとして説明する。昼光導入量検出装置4としては、例えば、窓面輝度センサ、輝度画像センサ、屋外日射計、屋外照度計等を用いることができる。
照明制御テーブル5は、空間Sの明るさ感指標値に基づいて、昼光導入量と複数の照明器具群2の制御値パターンとを対応づけたテーブルである。制御値パターンは、複数の照明器具群2の制御値のパターンである。例えば、複数の照明器具群2が照明器具群A、照明器具群B、及び照明器具群Cで構成される場合、制御値パターンは、照明器具群Aの制御値と、照明器具群Bの制御値と、照明器具群Cの制御値と、の組み合わせとなる。制御値は、照明器具群2を点灯制御するための値である。制御値としては、例えば、調光率、目標照度等とすることができる。調光率は、0%〜100%の百分率で表わされる。調光率が0%とは、照明器具群2が点灯していない状態、つまり、照明器具群2が消灯している状態をいう。目標照度は、0ルクス以上の値で表わされる。目標照度が0ルクスとは、照明器具群2が点灯していない状態、つまり、照明器具群2が消灯している状態をいう。以下の説明では、制御値として、調光率を採用した場合について説明するが、目標照度等とした場合も同様である。照明制御テーブル5の詳細及び照明制御テーブル5の作成方法については後述する。
点灯制御部6は、照明制御テーブル5を参照して、窓部11からの昼光導入量に応じて複数の照明器具群2の点灯制御を行う制御サーバである。つまり、点灯制御部6は、照明制御テーブル5から、昼光導入量検出装置4で検出した昼光導入量に対応する照明器具群2の制御値(調光率)を取得する。そして、点灯制御部6は、取得した制御値(調光率)で、複数の照明器具群2の点灯制御を行う。つまり、点灯制御部6は、スイッチ3を制御することにより、スイッチ3毎に照明器具群2を取得した制御値(調光率)で点灯制御する。
次に、点灯制御部6による点灯制御方法について説明する。
図2に示すように、まず、点灯制御部6は、昼光導入量検出装置4が検出した昼光導入量を取得する(S101)。次に、点灯制御部6は、照明制御テーブル5から、ステップS101で取得した昼光導入量に対応する照明器具群2の制御値パターンを取得する(S102)。次に、点灯制御部6は、ステップS102で取得した制御値パターンで、照明器具群2の点灯制御を行う(S103)。なお、上述した点灯制御部6による点灯制御は、所定の間隔で繰り返し行われる。
[照明制御テーブル]
次に、照明制御テーブル5について説明する。
照明制御テーブル5は、空間Sの明るさ感を指標として、昼光導入量と複数の照明器具群2の制御値とが対応付けられている。
明るさ感指標値は、明るさ感を指標とした値であれば如何なる値であってもよい。また、明るさ感指標値は、如何なる方法により求めてもよい。本実施形態では、一例として、平均輝度、AD値及びCD値により表される明るさ感指標値を求める方法について説明する。
明るさ感は、人の感覚量であるため、人の感覚量を定量化した明るさ感指標値として表される。明るさ感指標値は、NSB(Natural-scale Space Brightness)値とも言う。明るさ感指標値は、1から13までの13段階(1:非常に暗い,3:暗い,5:やや暗い,7:どちらでもない,9:やや明るい,11:明るい,13:非常に明るい)の順序尺度で表わされる。明るさ感に影響を及ぼす要因として、例えば、平均輝度、AD値(ambient-directivity value)及びCD値(contrast-detail value)が挙げられる。
AD値は、明るさ感を低下させる明暗の空間的な周期が長い輝度対比の量である。AD値は、環境光(アンビエント光)の無指向性を表す第一空間周波数成分の不均一度ともいう。なお、環境光は、窓部11から導入される昼光、照明器具群2による照明等であり、無指向性は、拡散性ともいう。CD値は、明るさ感を向上させる明暗の空間的な周期が短い輝度対比の量である。CD値は、細部の濃淡を表す第二空間周波数成分の不均一度ともいう。平均輝度が大きくなると、明るさ感が大きくなり、AD値が小さくなると、明るさ感が大きくなり、CD値が大きくなると、明るさ感が大きくなる。明るさ感指標値は、次の式(1)により表される。
NSB値=0.28e1.6[a×(平均輝度)−b×(AD値)+c×(CD値)+d] …(1)
つまり、明るさ感指標値は、平均輝度、AD値及びCD値を説明変数とした関数により表される。式(1)において、a,b,c,dは定数である。
図3に示すように、照明制御テーブル5は、目標NSB値と、昼光導入量(cd/m2)と、照明器具群2の制御値である調光率(%)と、を備える。目標NSB値は、空間Sの目標となる明るさ感指標値である。照明制御テーブル5には、一つの目標NSB値が設定されていてもよく、複数の目標NSB値が設定されていてもよい。照明制御テーブル5に複数の目標NSB値が設定されている場合、点灯制御部6は、ユーザ等により選択された何れかの目標NSB値に対応するテーブルを参照する。なお、図面では、2つの目標NSB値が設定されている。調光率は、制御対象の照明器具群2毎に設定されている。
昼光導入量の幅は、照明制御テーブル5の規模が過大となるのを抑制するとともに、照明制御テーブル5の作成工数を削減する観点から、明るさ感指標値に大きな影響が表れる幅とすることができる。この場合、昼光導入量の間隔(幅)は、等間隔である必要は無く、例えば、対数で等間隔になるようにしてもよい。具体的には、昼光導入量としては、例えば、0cd/m2以上300cd/m2未満の範囲を0cd/m2とし、300cd/m2以上500cd/m2未満の範囲を300cd/m2とし、500cd/m2以上750cd/m2未満の範囲を500cd/m2とし、750cd/m2以上1000cd/m2未満の範囲を750cd/m2とし、1000cd/m2以上2000cd/m2未満の範囲を1000cd/m2とし、2000cd/m2以上の範囲を2000cd/m2とする。
ここで、照明制御テーブル5は、昼光導入量と制御値パターンとが一対一で対応付けられていてもよく、一つの昼光導入量に複数の制御値パターンが対応付けられていてもよい。図4は、一つの昼光導入量に一つの制御値パターンが対応付けられた照明制御テーブル5の一例を示しており、図5は、一つの昼光導入量に複数の制御値パターンが対応付けられた照明制御テーブル5の一例を示している。図4及び図5に示す照明制御テーブル5は、目標NSB値と、昼光導入量(cd/m2)と、複数の照明器具群2の制御値パターンと、を備える。一つの制御値パターンは、例えば、図3に示す照明器具群A〜Cの制御値のパターンに対応する。なお、図4では、一つの目標NSB値及び一つの昼光導入量に一つの制御値パターンが対応付けられた例を示しており、図5では、一つの目標NSB値及び一つの昼光導入量に三つの制御値パターンが対応付けられた例を示している。
[第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法]
次に、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法について説明する。なお、以下に説明する照明制御テーブルの作成は、如何なる主体が行ってもよく、例えば、CPU、記憶装置等を備えた計算機等で行ってもよい。
図6に示すように、まず、昼光導入量設定ステップS1を行う。昼光導入量設定ステップS1では、昼光導入量の設定値である設定昼光導入量を設定する。設定昼光導入量は、照明制御テーブル5に設定される複数の昼光導入量のうち、今回設定する昼光導入量である。
次に、目標指標値設定ステップS2を行う。目標指標値設定ステップS2では、目標明るさ感指標値を設定する。目標明るさ感指標値は、空間Sの目標となる明るさ感を実現するための明るさ感指標値である。目標明るさ感指標値は、空間Sの光環境の設計に応じて設定することができ、例えば、6.0又は7.0とすることができる。
次に、パターン候補設定ステップS3を行う。パターン候補設定ステップS3では、照明制御テーブル5の制御値パターンの候補である制御値パターン候補を複数設定する。図7に示すように、制御値パターン候補は、複数の照明器具群2の調光率のパターンである。例えば、複数の照明器具群2が照明器具群A、照明器具群B、及び照明器具群Cで構成される場合、制御値パターン候補は、照明器具群Aの調光率と、照明器具群Bの調光率と、照明器具群Cの調光率と、の組み合わせとなる。パターン候補設定ステップS3では、この制御値パターン候補を複数設定する。図7では、27個の制御値パターン候補を示している。
ところで、照明器具群2の調光率のパターンは無限に存在する。このため、あらゆるパターンについて制御値パターン候補を設定するのは現実的ではない。そこで、パターン候補設定ステップS3では、照明器具群2の調光率の上限、照明器具群の調光率の下限、及び照明器具群2間での調光率の差の上限を設定し、この設定された条件で複数の制御値パターン候補を設定する。例えば、図7に示すように、複数の制御値パターン候補の設定条件として、照明器具群2の調光率の上限を80%とし、照明器具群2の調光率の下限を40%とし、照明器具群2間での調光率の差の上限40%とする。
次に、指標値取得ステップS4を行う。指標値取得ステップS4では、昼光導入量設定ステップS1で設定した設定昼光導入量の昼光が導入された場合に、パターン候補設定ステップS3で設定した制御値パターン候補で照明器具群2を点灯制御した場合の、空間Sの明るさ感指標値を取得する。つまり、指標値取得ステップS4では、パターン候補設定ステップS3で設定した全ての制御値パターン候補について、空間Sの明るさ感指標値を取得する。図7に、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値の一例を示す。
上述したように、明るさ感は、平均輝度、AD値及びCD値により影響を受けるため、明るさ感指標値は、平均輝度、AD値及びCD値を説明変数とした関数により表すことができる。そこで、指標値取得ステップS4では、まず、制御値パターン候補の平均輝度、AD値及びCD値を取得する(S11)。
平均輝度、AD値及びCD値は、輝度分布画像から算出することができる。つまり、制御値パターン候補に対応した輝度分布画像を取得し、この取得した輝度分布画像から平均輝度、AD値及びCD値を算出する。輝度分布画像の取得は、デジタルカメラ等の画像センサにより空間Sの輝度分布を測定すること、CADで作成した空間Sのモデルから当該空間Sの輝度分布を計算すること等により行うことができる。
この場合、パターン候補設定ステップS3で設定した全ての制御値パターン候補を再現して明るさ感指標値を取得してもよいが、作業の簡略化のため、一部の制御値パターン候補のみを再現して明るさ感指標値を取得し、この取得した明るさ感指標値を利用して残りの制御値パターン候補の明るさ感指標値を求めてもよい。一部の制御値パターン候補の明るさ感指標値から残りの制御値パターン候補の明るさ感指標値を求める方法としては、特に限定されるものではなく様々な方法を採用することができるが、例えば、輝度の加法性を利用した方法を採用することができる。
輝度の加法性とは、照明器具群Aと照明器具群Bとを同時に点灯したときの画像内の輝度値は、照明器具群Aを点灯したときの画像内の同座標の輝度値と照明器具群Bを点灯したときの画像内の同座標の輝度値との和となる性質をいう。このような輝度の加法性を利用する場合、窓部11毎の単位昼光導入量の輝度分布画像と、照明器具群2毎の単位調光率の輝度分布画像と、を取得しておけば、それらの一次多項式による総和によって、任意の昼光導入量及び調光率の輝度分布画像を取得することができる。
具体的に説明すると、窓部11から空間Sに昼光が導入されない光環境において、複数の照明器具群2を基準調光率で点灯させた場合の輝度分布画像を取得する。基準調光率は、任意に設定される調光率である。点灯させる照明器具群2は、任意に選択することができる。輝度分布画像は、画像センサ又はCADモデル等から取得することができる。輝度分布画像を撮像画像から取得する場合は、夜間、又は、昼光の導入を遮断する暗幕を窓部11に張った状態で空間Sを撮像することで、窓部11から空間Sに昼光が導入されない光環境の輝度分布画像を取得することができる。そして、この取得した輝度分布画像を、基準輝度分布画像とする。基準輝度分布画像の一例を図8に示す。図8では、基準調光率を50%として、全ての照明器具群2を基準調光率で点灯させた場合の基準輝度分布画像を示している。
また、全ての照明器具群2を消灯した状態で、窓部11から単位昼光導入量の昼光が導入された場合の輝度分布画像を取得する。単位昼光導入量は、任意に設定される昼光導入量である。輝度分布画像の取得は、画像センサ又はCADモデル等から取得することができる。そして、この取得した輝度分布画像を、単位昼光導入量輝度分布画像とする。空間Sに複数の窓部11が形成される場合は、窓部11毎に、単位昼光導入量の昼光が導入された場合の単位昼光導入量輝度分布画像を取得する。単位昼光導入量輝度分布画像の一例を図9に示す。図9では、単位昼光導入量を100cd/m2とした場合の単位昼光導入量輝度分布画像を示している。
また、窓部11から空間Sに昼光が導入されない光環境において、照明器具群2をそれぞれの単位調光率で点灯させた場合の輝度分布画像を取得する。例えば、複数の照明器具群2として、照明器具群A、照明器具群B、及び照明器具群Cの3つの照明器具群2を備える場合、照明器具群Aを単位調光率で点灯させた場合の輝度分布画像と、照明器具群Bを単位調光率で点灯させた場合の輝度分布画像と、照明器具群Cを単位調光率で点灯させた場合の輝度分布画像と、を取得する。単位調光率は、任意に設定される調光率である。輝度分布画像の取得は、画像センサ又はCADモデル等から取得することができる。そして、この取得した輝度分布画像を、それぞれの照明器具群2に対応する単位調光率輝度分布画像とする。単位調光率輝度分布画像の一例を図10〜図14に示す。
図10では、天井中央部に配置される天井照明である照明器具群2のみを、10%の調光率で点灯させた場合の単位調光率輝度分布画像を示している。図11では、壁際に配置される天井照明である照明器具群2のみを、10%の調光率で点灯させた場合の単位調光率輝度分布画像を示している。図12では、窓際に配置される天井照明である照明器具群2のみを、10%の調光率で点灯させた場合の単位調光率輝度分布画像を示している。図13では、窓面ライトアップ照明である照明器具群2のみを、100%の調光率で点灯させた場合の単位調光率輝度分布画像を示している。図14では、壁間接照明である照明器具群2のみを、100%の調光率で点灯させた場合の単位調光率輝度分布画像を示している。
そして、設定昼光導入量となるように、基準輝度分布画像に、単位昼光導入量輝度分布画像を任意の値で乗算した輝度分布画像を合成する。また、全ての照明器具群2について、制御値パターン候補における照明器具群2の調光率となるように、基準輝度分布画像に、単位調光率輝度分布画像を任意の値で乗算した輝度分布画像を合成する。これにより、制御値パターン候補における輝度分布画像が取得できる。輝度分布画像は、画素数と同数の数値が縦横に配列された行列として表される。基準輝度分布画像を行列Xとし、照明器具群Aの単位調光率輝度分布画像を行列Yaとし、照明器具群Bの単位調光率輝度分布画像を行列Ybとし、照明器具群Cの単位調光率輝度分布画像を行列Ycとし、単位昼光導入量輝度分布画像を行列Zとした場合に、制御値パターン候補における輝度分布画像は、次の式(2)で表わされる。
輝度分布画像=X+a×Ya+b×Yb+c×Yc+d×Z…(2)
式(2)において、a,b,c,dは任意の値である。
輝度分布画像からAD値及びCD値を算出する方法は、様々な方法により行うことができ、例えば、次のように行うこともできる。次の方法は、特開2017−020993号公報に記載された方法である。まず、輝度分布画像を複数の異なる周波数成分に周波数分解する。周波数分解としては、例えば、Symlet6のウェーブレット分解を採用することができる。そして、0.01[cycle/deg]以上0.03[cycle/deg]以下の空間周波数に分解した空間周波数成分は、環境光(アンビエント光)の無指向性を表す成分となる。このため、0.01[cycle/deg]以上0.03[cycle/deg]以下の空間周波数の所定画角内における輝度の分散、すなわち不均一度を、AD値とする。一方、0.2[cycle/deg]以上1.0[cycle/deg]以下の空間周波数に分解した空間周波数成分は、家具のエッジなどの細部(ディテール)の濃淡を表す成分となる。このため、0.2[cycle/deg]以上1.0[cycle/deg]以下の空間周波数の所定画角内における輝度の分散、すなわち不均一度を、CD値とする。
なお、平均輝度、AD値及びCD値の取得に際して、基準輝度分布画像は必ずしも用いなくてもよい。つまり、単位昼光導入量輝度分布画像を任意の値で乗算した輝度分布画像と、単位調光率輝度分布画像を任意の値で乗算した輝度分布画像と、を合成することにより、制御値パターン候補における輝度分布画像を取得してもよい。
そして、取得した制御値パターン候補における輝度分布画像から、平均輝度、AD値及びCD値を算出する。この場合、輝度分布画像全体から平均輝度、AD値及びCD値を算出してもよいが、輝度分布画像の所定画角内から平均輝度、AD値及びCD値を算出してもよい。
平均輝度、AD値及びCD値は、輝度分布画像を用いずに取得してもよい。例えば、平均輝度は、平均輝度計、照度計、輝度計アレイ等の実測値から算出することができる。AD値は、照度計アレイ、輝度計アレイ等の実測値から算出することができる。CD値は、輝度計アレイ等の実測値から算出することができる。照度計アレイは、指向性の低い複数の照度計で構成されており、周囲の複数領域の照度を計測することができる。このため、照度計アレイは、AD値の算出に用いることが好適である。輝度計アレイは、指向性の高い複数の輝度計で構成されており、周囲の複数領域の輝度を計測することができる。このため、輝度計アレイは、CD値の算出に用いることが好適である。
また、平均輝度の取得に関して、デジタルカメラ等の画像センサによって輝度分布画像を複数条件で撮像して、輝度分布画像と照度計の計測値との回帰式を求めておけば、照度計の計測値と平均輝度との線形性を得ることができる。そこで、この線形性を利用して、照度計の計測値から平均輝度を算出することができる。
また、AD値の取得に関して、デジタルカメラ等の画像センサによって輝度分布画像を複数条件で撮像して、輝度分布画像と複数の照度計の比等との回帰式を求めておけば、照度計の計測値とAD値との線形性を得ることができる。そこで、この線形性を利用して、照度計の計測値からAD値を算出することができる。
また、AD値の取得に関して、デジタルカメラ等の画像センサによって輝度分布画像を複数条件で撮像しておき、複数の照明器具群2の制御値パターン候補とAD値との関係性をデータベースとして構築しておくこともできる。これにより、複数の照明器具群2の制御値パターン候補からAD値を求めることができる。
また、CD値の取得に関して、デジタルカメラ等の画像センサによって輝度分布画像を複数条件で撮像しておき、複数の照明器具群2の制御値パターン候補とCD値との関係性をデータベースとして構築しておくこともできる。これにより、複数の照明器具群2の制御値パターン候補からCD値を求めることができる。なお、複数の照明器具群2の制御値パターン候補のバリエーションが無い場合は、CD値は、ほぼ家具の配置によって決まり殆ど変動することがないため、CD値を固定値として新たな取得を省略することができる。
また、平均輝度及びAD値を輝度分布画像から取得し、CD値を輝度計、照度計等から取得してもよく、平均輝度及びCD値を輝度分布画像から取得し、AD値を輝度計、照度計等から取得してもよい。つまり、平均輝度、AD値及びCD値のうち、2つの値を同一の情報源から得てもよい。
このように、平均輝度、AD値及びCD値の取得は、それぞれ異なる方法を採用することができるため、画像センサ、輝度計、照度計等の中からそれぞれ簡易に取得できる方法を採用すればよい。
指標値取得ステップS4では、次に、取得した平均輝度、AD値及びCD値から制御値パターン候補の明るさ感指標値を算出する(S12)。明るさ感指標値の算出は、上述した式(1)に、取得した平均輝度、AD値及びCD値を代入することにより行うことができる。
次に、パターン選定ステップS5を行う。パターン選定ステップS5では、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値に基づいて、パターン候補設定ステップS3で設定した複数の制御値パターン候補から、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブル5の制御値パターンを選定する。選定された制御値パターンは、照明制御テーブルにおける設定昼光導入量に対応する制御置テーブルとなる。
より詳細に説明すると、パターン選定ステップS5では、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値及び目標指標値設定ステップS2で設定した目標明るさ感指標値に基づいて、パターン候補設定ステップS3で設定した複数の制御値パターン候補から、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブル5の制御値パターンを選定する。例えば、パターン選定ステップS5では、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となる制御値パターン候補の中から、設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定する。明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となる制御値パターン候補が複数ある場合は、何れの制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。この場合、例えば、明るさ感指標値が最も小さい制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよく、明るさ感指標値が最も大きい制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。
ここで、一つの昼光導入量に一つの制御値パターンが対応付けられた照明制御テーブル5(図4参照)を作成する場合、パターン選定ステップS5では、一つの設定昼光導入量に対応して一つの制御値パターンを選定する。一方、一つの昼光導入量に複数の制御値パターンが対応付けられた照明制御テーブル5(図5参照)を作成する場合、パターン選定ステップS5では、一つの設定昼光導入量に対応して複数の制御値パターンを選定する。
次に、他に設定する昼光導入量があるか否かを判定する(S6)。他に設定する昼光導入量がある場合は(S6:YES)、次に、設定昼光導入量を設定変更して(S7)、再度上述したステップS3〜S6を行う。一方、他に設定する昼光導入量が無い場合は(S6:NO)、照明制御テーブル5の作成を終了する。
このように、本実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法では、複数の制御値パターン候補を設定し、設定昼光導入量の昼光が導入された場合に制御値パターン候補で照明器具群を点灯制御した場合の空間Sの明るさ感指標値を取得する。このため、明るさ感指標値に基づいて昼光導入量と制御値パターンとが対応付けられた照明制御テーブル5を作成することができる。このため、照明システム1の点灯制御部6は、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、窓部11から導入される昼光導入量に応じて所望の明るさ感が得られるように複数の照明器具群2を容易に点灯制御することができる。
そして、明るさ感指標値に基づいて複数の制御値パターン候補から設定昼光導入量に対応する照明制御テーブル5の制御値パターンを選定するため、明るさ感指標値を基づいて昼光導入量と制御値パターンとが対応付けられた照明制御テーブル5を作成することができる。
また、昼光導入量と制御値パターンとが一対一で対応付けられた照明制御テーブル5を作成する場合は、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、昼光導入量に応じて制御値パターンが必然的に決定されるため、簡易に照明機器群の点灯制御を行うことができる。
一方、一つの昼光導入量に複数の制御値パターンが対応付けられた照明制御テーブル5を作成する場合は、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、点灯制御の自由度が高くなるため、つまり、複数の制御値パターンから最適な制御値パターンを選択することができるため、状況に応じたきめ細やかな点灯制御を行うことが可能となる。
また、明るさ感指標値及び目標明るさ感指標値に基づいて設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定するため、適切に制御値パターンを選定することができる。
また、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となる制御値パターン候補の中から設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定するため、照明システム1の点灯制御部6は、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、昼光導入可能な窓部11を有する空間Sにおいて、十分な明るさ感が得られるように複数の照明器具群2を点灯制御することができる。
また、全ての制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得するため、より最適な制御値パターンを選定することができる。
また、複数の制御値パターン候補の設定条件として、照明器具群2の制御値の上限、照明器具群2の制御値の下限、及び照明器具群2間での制御値の差の上限を設定することで、過度に不均一な照明パターンが設定されないよう、制限することができる。また、このようにすることで、設定する制御値パターン候補の数が過大となるのを抑制することができる。
また、平均輝度、AD値及びCD値から明るさ感指標値を算出することで、明るさ感指標値を高精度に算出することができる。
また、平均輝度、AD値及びCD値を輝度分布画像から算出することで、平均輝度、AD値及びCD値を高精度に算出することができる。
また、平均輝度を平均輝度計、照度計又は輝度計アレイの計測値から求めることで、平均輝度を迅速に求めることができる。
また、AD値を照度計アレイ又は輝度計アレイの計測値から求めることで、AD値を迅速に求めることができる。
また、CD値を輝度計アレイの計測値から求めることで、CD値を迅速に求めることができる。
[第二実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法]
次に、第二実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法について説明する。
第二実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法は、基本的に第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様であり、全ての制御値パターン候補ではなく一部の制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得する点のみ、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する。このため、以下では、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する事項のみを説明し、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様の説明を省略する。
第二実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法では、制御値パターン候補に優先順位を付けるとともに、優先順位の高い順から明るさ感指標値と目標明るさ感指標値とを比較していき、初めに明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となった制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブルの制御値パターンとして選定する。
具体的に説明すると、図15に示すように、パターン候補設定ステップS3が終わると、次に、優先順位付与ステップS21を行う。優先順位付与ステップS21では、パターン候補設定ステップS3で設定した複数の制御値パターン候補に優先順位を付ける(設定する)。
制御値パターン候補の優先順位は、特に限定されるものではないが、明るさ感に影響を与える可能性のある指標にもとづいて優先順位を決めることが好ましい。例えば、図16に示すように、照明器具群2の調光率のばらつきが小さいほど、優先順位を高くしてもよい。調光率のばらつきは、例えば、調光率の分散により表すことができる。そして、調光率のばらつきが小さくなるほど、調光率が均一になる。また、図17に示すように、一番目に設定した照明器具群2の調光率が小さいほど、更には、二番目に設定した照明器具群2の調光率が小さいほど、優先順位を高くしてもよい。一番目に設定する照明器具群2としては、例えば、予め効率が悪いと分かっている照明器具群とすることができ、図17では照明器具群Cとしている。二番目に設定する照明器具群2としては、例えば、一番目に設定する照明器具群2の次に効率が悪いと分かっている照明器具群とすることができ、図17では照明器具群Bとしている。
次に、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補を選択する(S22)。ステップS22では、優先順位付与ステップS21において付した優先順位の高い順に、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補を選択する。ステップS22を初めて行う場合は、優先順位付与ステップS21において最も高い優先順位を付した制御値パターン候補を選択する。
指標値取得ステップS4では、パターン候補設定ステップS3で設定した全ての制御値パターン候補の明るさ感指標値ではなく、ステップS22で選択した制御値パターン候補の明るさ感指標値のみを取得する。
パターン選定ステップS5では、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値(ステップS22で選択した制御値パターン候補の明るさ感指標値)と目標指標値設定ステップS2で設定した目標明るさ感指標値とを比較する。そして、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上である場合は、ステップS22で選択した制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブル5の制御値パターンとして選定する。
次に、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上であるか否かを判定する(S23)。つまり、ステップS23では、パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定されているか否かを判定する。指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上ではない(パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定されていない)と判定すると(S23:NO)、ステップS22に戻り、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補として、次に優先順位の高い制御値パターン候補を選択する(S22)。そして、上記と同様の処理を再度行う。
一方、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上である(パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定された)と判定すると(S23:YES)、他に設定する昼光導入量があるか否かを判定する(S6)。他に設定する昼光導入量がある場合は(S6:YES)、次に、設定昼光導入量を設定変更して(S7)、再度上述したステップS3〜S6を行う。一方、他に設定する昼光導入量が無い場合は(S6:NO)、照明制御テーブル5の作成を終了する。
このように、優先順位の高い順から明るさ感指標値と目標明るさ感指標値とを比較していき、初めに明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となった制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定するため、必ずしも全ての制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得しなくても、照明制御テーブル5を作成することができる。このため、効率的に照明制御テーブル5を作成することができる。
[第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法]
次に、第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法について説明する。
第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法は、基本的に第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様であり、消費電力にも基づいて複数の制御値パターン候補から設定昼光導入量に対応する照明制御テーブルの制御値パターンを選択する点のみ、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する。このため、以下では、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する事項のみを説明し、第一実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様の説明を省略する。
図18に示すように、パターン候補設定ステップS3が終了すると、次に、消費電力取得ステップS31を行う。消費電力取得ステップS31では、パターン候補設定ステップS3で設定した制御値パターン候補で照明器具群2を点灯制御した場合の消費電力を取得する。つまり、消費電力取得ステップS31では、パターン候補設定ステップS3で設定した制御値パターン候補毎に、消費電力を取得する。消費電力の算出方法は、例えば次のように行うことができる。まず、照明器具群2について、所定の調光率で点灯させた場合の消費電力を計算しておく。そして、制御値パターン候補で点灯制御する場合の照明器具群2の消費電力を合計する。これにより、制御値パターン候補の消費電力を取得することができる。図19に、消費電力取得ステップS31で取得した消費電力の一例を示す。なお、図19では、消費電力を空間Sの面積で割った値で表わしており、その単位を(W/m2)としている。但し、取得する消費電力は、必ずしも空間Sの面積で割った値である必要は無く、空間Sの面積で割らないそのままの値で表わし、その単位を(W)としてもよい。
パターン選定ステップS5では、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値及び目標指標値設定ステップS2で設定した目標明るさ感指標値の他に、消費電力取得ステップS31で取得した消費電力にも基づいて、パターン候補設定ステップS3で設定した複数の制御値パターン候補から、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブル5の制御値パターンを選定する。
設定昼光導入量に対応する制御値パターンの選定は、例えば、以下の方法により行うことができる。
パターン選定ステップS5では、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力が設定消費電力以下の制御値パターン候補の中から、設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定する。明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力が設定消費電力以下の制御値パターン候補が複数ある場合は、何れの制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。例えば、明るさ感指標値が最も小さい制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよく、明るさ感指標値が最も大きい制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。また、パターン選定ステップS5では、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力が最も小さい制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。また、パターン選定ステップS5では、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力(又は、消費電力の増加量)に対する明るさ感指標値(又は、明るさ感指標値の増加量)の割合が最も大きい制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定してもよい。
このように、本実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法では、消費電力にも基づいて設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定するため、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、複数の照明器具群2の消費電力を低減することができる。
また、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力が設定消費電力以下の制御値パターン候補の中から設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定するため、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、消費電力の増大を抑制して十分な明るさ感が得られるように複数の照明器具群2を点灯制御することができる。
また、明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上、かつ、消費電力が最も小さい制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定するため、作成した照明制御テーブル5を参照して点灯制御することで、消費電力の増大を抑制して十分な明るさ感が得られるように複数の照明器具群2を点灯制御することができる。
また、消費電力に対する明るさ感指標値の割合に基づいて設定昼光導入量に対応する制御値パターンを選定するため、作成した照明制御テーブルを参照して点灯制御することで、消費電力の増大を抑制して十分な明るさ感が得られるように複数の照明器具群2を点灯制御することができる。
[第四実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法]
次に、第四実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法について説明する。
第四実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法は、基本的に第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様であり、全ての制御値パターン候補ではなく一部の制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得する点のみ、第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する。このため、以下では、第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と相違する事項のみを説明し、第三実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法と同様の説明を省略する。
第四実施形態に係る照明制御テーブルの作成方法では、制御値パターン候補に消費電力に基づく優先順位を付けるとともに、優先順位の高い順から明るさ感指標値と目標明るさ感指標値とを比較していき、初めに明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となった制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブルの制御値パターンとして選定する。
具体的に説明すると、図20に示すように、消費電力取得ステップS31が終わると、次に、優先順位付与ステップS41を行う。優先順位付与ステップS41では、パターン候補設定ステップS3で設定した複数の制御値パターン候補に、消費電力取得ステップS31で取得した消費電力に基づく優先順位を付ける(設定する)。
制御値パターン候補の優先順位は、消費電力に基づくものであれば特に限定されるものではない。例えば、消費電力に対する明るさ感指標値の割合が大きいほど、優先順位を高くしてもよい。また、消費電力が小さいほど、又は、消費電力が任意に設定される設定値に近いほど、優先順位を高くしてもよい。
次に、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補を選択する(S42)。ステップS42では、優先順位付与ステップS41において付した優先順位の高い順に、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補を選択する。ステップS42を初めて行う場合は、優先順位付与ステップS41において最も高い優先順位を付した制御値パターン候補を選択する。
指標値取得ステップS4では、パターン候補設定ステップS3で設定した全ての制御値パターン候補の明るさ感指標値ではなく、ステップS42で選択した制御値パターン候補の明るさ感指標値のみを取得する。
パターン選定ステップS5では、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値(ステップS42で選択した制御値パターン候補の明るさ感指標値)と目標指標値設定ステップS2で設定した目標明るさ感指標値とを比較する。そして、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上である場合は、ステップS42で選択した制御値パターン候補を、設定昼光導入量に対応する照明制御テーブルの制御値パターンとして選定する。
次に、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上であるか否かを判定する(S43)。つまり、ステップS43では、パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定されているか否かを判定する。指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上ではない(パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定されていない)と判定すると(S43:NO)、ステップS42に戻り、明るさ感指標値を取得する制御値パターン候補として、次に優先順位の高い制御値パターン候補を選択する(S42)。そして、上記と同様の処理を再度行う。
一方、指標値取得ステップS4で取得した明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上である(パターン選定ステップS5で制御値パターンが選定された)と判定すると(S43:YES)、他に設定する昼光導入量があるか否かを判定する(S6)。他に設定する昼光導入量がある場合は(S6:YES)、次に、設定昼光導入量を設定変更して(S7)、再度上述したステップS3〜S6を行う。一方、他に設定する昼光導入量が無い場合は(S6:NO)、照明制御テーブル5の作成を終了する。
このように、優先順位の高い順から明るさ感指標値と目標明るさ感指標値とを比較していき、初めに明るさ感指標値が目標明るさ感指標値以上となった制御値パターン候補を設定昼光導入量に対応する制御値パターンとして選定するため、必ずしも全ての制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得しなくても、照明制御テーブル5を作成することができる。このため、効率的に照明制御テーブル5を作成することができる。
また、消費電力に対する明るさ感指標値の割合が大きいほど優先順位を高くすることで、消費電力の増大を抑制して十分な明るさ感が得られる制御値パターンを選定することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、複数の制御値パターン候補を設定して、制御値パターン候補の明るさ感指標値を取得すれば、明るさ感指標値に基づいて昼光導入量と制御値パターンとが対応付けられた照明制御テーブルを作成することができるため、複数の制御値パターン候補を設定して、制御値パターン候補の明るさ感指標値を取得した後は、如何なる方法により照明制御テーブルを作成してもよい。例えば、設定した全ての制御値パターン候補をそのまま照明制御テーブルの設定昼光導入量に対応する制御値パターンとしてもよい。この場合、設定した制御値パターン候補と照明制御テーブルの設定昼光導入量に対応する制御値パターンとは同一となる。
また、上記実施形態では、輝度分布画像を周波数分解した際のAD値及びCD値の具体的な空間周波数を特定した。しかしながら、AD値は、明るさ感を低下させる明暗の空間的な周期が長い輝度対比の量であれば、如何なる空間周波数の成分であってもよい。同様に、CD値は、明るさ感を向上させる明暗の空間的な周期が短い輝度対比の量であれば、如何なる空間周波数の成分であってもよい。
また、上記実施形態では、照明制御テーブルの作成方法として、各ステップを実施する順番を特定したが、本発明の趣旨に反しない限り、これらのステップは、適宜順番を変えることができる。例えば、目標指標値設定ステップS2は、パターン選定ステップS5よりも前であれば、どの段階で実施してもよい。
また、第二実施形態及び第四実施形態では、制御値パターン候補に優先順位を付けて一部の制御値パターン候補について明るさ感指標値を取得するものとして説明したが、必ずしも制御値パターン候補に優先順位を付けなくてもよく、例えば、ランダムに明るさ感指標を取得する順序(目標明るさ感指標値と比較する順序)を設定し、この順序で明るさ感指標を取得するとともに取得した明るさ感指標値と目標明るさ感指標値とを比較してもよい。