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JP6854205B2 - 魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプール - Google Patents
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JP6854205B2 - 魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプール - Google Patents

魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプール Download PDF

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本発明は魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプールに関する。
従来、両軸受け型等の魚釣用リールにおいて、スプールに釣糸を巻回する際には、巻き始め部分となる釣糸の端部をスプールに巻き付けて結びつけている。
上記のように、スプールに釣糸を結び付ける作業は、煩わしく手間の掛かる作業である。また、結び瘤が生じるため、糸巻状態が乱れたり、不使用となる死糸が発生する等の不具合も生じ易い。
特に近年では、繊細なアプローチや釣りを行うために、浅溝のスプールを用い、細い釣糸を使用している。浅溝のスプールでは、細い釣糸を使用すること、および浅溝によって巻回量が少なくなることから、ほんの小さな結び瘤が存在しても糸巻状態が乱れる等の影響が発生し易い。このため、これを防止したいという要望があった。
従来、このような糸巻状態の乱れを防止する魚釣用リールとして、特許文献1に記載のものが知られている。
この魚釣用リールでは、スプールに貫通孔を設けるとともに、スプールの内側に釣糸の端部を挟着固定するための釣糸固定部材を設けている。この魚釣用リールによれば、貫通孔を通じてスプールの内側に導いた釣糸を、釣糸固定部材に挟着して固定することができ、結び瘤による糸巻状態の乱れを防止できる。
特開2000−262191号公報
しかしながら、特許文献1の魚釣用リールでは、スプールの内側に釣糸固定部材を設ける構成であるため、部品点数が増加してコストアップに繋がるおそれがある。加えて、スプールの重量が増加するため、キャスティングに影響を及ぼすおそれもあった。また、釣糸固定部材の形状によっては、高速回転する際にスプールのバランスが崩れるおそれがあった。
本発明は、結び瘤による糸巻状態の乱れを防止しつつ、コスト低減およびキャスティング性を向上でき、さらに高速回転する際のバランス性に優れた魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプールを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の魚釣用リールは、リール本体に回転可能に支持されるスプールを備えた魚釣用リールである。前記スプールは、糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両端部から径方向外側に立ち上がるフランジ部と、を備えている。前記糸巻胴部の外周面には、釣糸の端部を引っ掛けて留める糸留め溝が形成されている。前記糸留め溝は、前記スプールの軸方向に沿って開口する左右対称形状の一対の溝部により構成されている。前記一対の溝部の溝幅は、前記糸巻胴部の軸方向の両端部側から中央部側に向けてそれぞれ狭くなっている。
この魚釣用リールでは、糸巻胴部に形成された糸留め溝に釣糸の端部を挿入し、釣糸の端部に形成した結び瘤を糸留め溝に引っ掛けて留めたり、釣糸の端部を糸留め溝に直接挟持したりして留めることができる。つまり、釣糸の端部に結び瘤を形成した場合でもこれを糸巻胴部内に配置できるので、糸巻胴部の表面に結び瘤が露出することによる糸巻状態の乱れを防止できる。また、釣糸の端部を糸留め溝に直接挟持した場合には、結び瘤を作る必要がないので、これによる糸巻状態の乱れが生じない。
また、この魚釣用リールでは、糸巻胴部に対して糸留め溝を形成するだけでよいので、従来のように、釣糸の端部を固定するための部材をスプールの内側に設ける必要がなくなり、コスト低減を図ることができる。さらに、この魚釣用リールでは、釣糸の端部を固定するための部材をスプールの内側に設ける必要がないので、スプールの重量の増加を防止してキャスティング性を向上でき、かつ高速回転する際のバランス性に優れる。
た、釣糸は、釣糸の繰り出し方向または釣糸の巻き取り方向と略直交する方向に留められる。このため、糸留め溝を用いてスプールに釣糸を留めた後は、スプールから釣糸が脱落し難くなり、スプールに釣糸を巻き付ける作業が行い易い。また、キャスティング時にスプールから釣糸が全て繰り出されてしまっても、釣糸の端部が糸留め溝から脱落し難く、仕掛けをロストし難い。
前記課題を解決する本発明の魚釣用リールのスプールは、リール本体に回転可能に支持される魚釣用リールのスプールである。前記スプールは、糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両端部から径方向外側に立ち上がるフランジ部と、を備えている。前記糸巻胴部の外周面には、釣糸の端部を引っ掛けて留める糸留め溝が形成されている。前記糸留め溝は、前記スプールの軸方向に沿って開口する左右対称形状の一対の溝部により構成されている。前記一対の溝部の溝幅は、前記糸巻胴部の軸方向の両端部側から中央部側に向けてそれぞれ狭くなっている。
この魚釣用リールのスプールでは、糸巻胴部に形成された糸留め溝に釣糸の端部を挿入し、釣糸の端部に形成した結び瘤を糸留め溝に引っ掛けて留めたり、釣糸の端部を糸留め溝に直接挟持したりして留めることができる。つまり、釣糸の端部に結び瘤を形成した場合でもこれを糸巻胴部内に配置できるので、糸巻胴部の表面に結び瘤が露出することによる糸巻状態の乱れを防止できる。また、釣糸の端部を糸留め溝に直接挟持した場合には、結び瘤を作る必要がないので、これによる糸巻状態の乱れが生じない。
また、この魚釣用リールでは、糸巻胴部に対して糸留め溝を形成するだけでよいので、従来のように、釣糸の端部を固定するための部材をスプールの内側に設ける必要がなくなり、コスト低減を図ることができる。さらに、この魚釣用リールでは、釣糸の端部を固定するための部材をスプールの内側に設ける必要がないので、スプールの重量の増加を防止してキャスティング性を向上でき、かつ高速回転する際のバランス性に優れる。
本発明によれば、結び瘤による糸巻状態の乱れを防止しつつ、コスト低減およびキャスティング性を向上でき、さらに高速回転する際のバランス性に優れた魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプールが得られる。
本発明の第1実施形態に係る魚釣用リールおよび魚釣用リールに適用されるスプールを示す平面図である。 (a)はスプールの平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図である。 (a)(b)は釣糸の糸留め手順を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図である。 本発明の第3実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図である。 本発明の第4実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図である。 本発明の第5実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図、(c)は変形例の糸留め溝を示す拡大平面図である。 本発明の第6実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝および肉抜き穴を示す縦断面図、(c)は釣糸の糸留め手順を示す説明図である。 本発明の第7実施形態に係る魚釣用リールに適用されるスプールを示す図であり、(a)は平面図、(b)は糸留め溝を示す拡大平面図、(c)は図9(b)におけるA−A線拡大断面図である。
以下、本発明に係る魚釣用リールおよびスプールの実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とする。各実施形態において、同様の部分には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、魚釣用リール100を、例えば、両軸受け型のリールで説明すると、左右フレーム2,3を備えたリール本体1を有している。リール本体1の後部において、左右フレーム2,3間にはスプール軸4が回転可能に支持されている。スプール軸4には釣糸が巻回されるスプール10が一体的に固定されている。
スプール軸4の両端は、図1、図2(a)に示すように、スプール10の左右に延出している。両端部は、図示しないベアリング等を介して左右フレーム2,3(図1参照)に支持されている。
リール本体1の右フレーム3および右側板3aには、図1に示すように、ハンドル軸5aを介してハンドル5が回転可能に取り付けられている。右側板3aの内側には、ハンドル5の回転駆動力をハンドル軸5aからスプール軸4に伝達する公知の駆動力伝達機構(不図示)が配設されている。また、ハンドル軸5aと駆動力伝達機構との間には、公知のドラグ機構(不図示)が配設されている。ドラグ機構では、ドラグ調整体6の締め込み具合により、ハンドル5の回転駆動力の伝達、およびスプール10から釣糸が引き出される際の制動力が調整される。
また、同じく右側板3aの内側には、スプール軸4を動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える公知のクラッチ機構(不図示)が配設されている。クラッチ機構は、スプール10の後方の操作部材7を押し下げ操作することで、クラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換える。また、クラッチ機構は、ハンドル5を回転操作することによって、クラッチOFF状態からクラッチON状態に復帰される。
リール本体1の前部には、往復移動して釣糸をスプール10に均一に巻回させる公知のレベルワインド機構8が配置されている。レベルワインド機構8は、駆動力伝達機構を介して駆動され、左右に往復動される釣糸案内体8aを備えている。
次に、スプール10について説明する。スプール10は、図2(a)に示すように、中空円筒状の糸巻胴部11と、糸巻胴部11の左右両端部から径方向外側に立ち上がる左右のフランジ部12,12と、を備えている。スプール10は、例えば、アルミニウム合金製であり、削り出しにより一体に形成されている。なお、スプール10は、CFRP、GFRP等の繊維強化樹脂等によって形成することもできる。
糸巻胴部11の内部中央部には、図3(a)に示すように、円板状のリブ部13が一体に設けられている。リブ部13は、糸巻胴部11の内面に直交する状態に設けられている。なお、軽量化のため、リブ部13に複数の孔(不図示)を形成してもよい。リブ部13の中央部には、円筒形状のスプール軸支持部14が一体に設けられている。スプール軸支持部14には、スプール軸4が回り止め嵌合状態で挿通されている。
糸巻胴部11の外周面には、図2(a)に示すように、糸留め溝20が形成されている。糸留め溝20は、スプール軸4の軸方向に沿って延びるスリット状の一対の溝部21,22によって構成されている。一対の溝部21,22は、左右対称の形状となっており、互いの延長線上に位置し合っている。各溝部21,22は、糸巻胴部11の内側と外側とを連通する貫通溝である。
溝部21と溝部22とは、左右対称な構成のため、以下では左側の溝部21について説明し、溝部22の説明を省略する。
溝部21は、図2(b)に示すように、左端部から右端部に向けて溝幅が狭くなっており、左端部の溝幅L1に比べて右端部の溝幅L2が小さく形成されている。
溝部21の左端部の溝幅L1は、釣糸Sの端部を結んで形成した結び瘤S1を挿通可能な大きさとなっている(図3(a)(b)参照)。結び瘤S1は、例えば、単純な止め結びで形成することができる。また、右端部の溝幅L2は、図2(b)に示すように、スプール10に巻回される釣糸Sの糸径に対応した大きさ、または少し小さめの大きさとなっている。これにより、図3(b)に示すように、溝部21の右端部では、その内側縁部21aに結び瘤S1をしっかりと引っ掛けて留めることができる。
なお、両溝部21,22とも、両端部分がアール状に形成されている。
次に、スプール10へ釣糸Sを留める手順について、図3を参照して説明する。
まず、釣糸Sの端部を結んで、釣糸Sの端部に結び瘤S1を作る(図3(a)参照)。
その後、形成した結び瘤S1を、例えば、一方の溝部21の左端部から溝内に挿入する。この場合、溝部21の左端部の溝幅L1は、結び瘤S1を挿通可能な大きさとなっているので、溝内に釣糸Sの端部および結び瘤S1をスムーズに挿入することができる(図2(b)参照)。溝部21を通過した結び瘤S1は、図3(b)に二点鎖線で示すように、糸巻胴部11の内側に位置する。
その後、結び瘤S1を糸巻胴部11の内側に位置させたまま、釣糸Sの端部を溝部21の左端部から右端部に向けてスライド移動させる(図3(b)矢印参照)。そして、釣糸Sの端部が溝部21の右端部に移動したら釣糸Sを引っ張る。そうすると、溝部21の右端部の内側縁部21aに結び瘤S1が引っ掛かり、釣糸Sが溝部21に抜け止め保持される。
このようにして、スプール10の糸巻胴部11に釣糸Sの端部を留めることができる。
その後、ハンドル5を巻き取り操作することで、釣糸Sをスプール10に巻き付けることができる。
以上説明した本実施形態では、糸巻胴部11に形成された糸留め溝20(溝部21,22)に釣糸Sの端部に形成した結び瘤S1を引っ掛けて留めることができる。つまり、糸巻胴部11内に釣糸Sの端部の結び瘤S1を配置できるので、糸巻胴部11の表面に結び瘤S1が露出することによる糸巻状態の乱れを防止できる。
また、この魚釣用リール100では、糸巻胴部11に対して糸留め溝20を形成するだけでよいので、従来のように、釣糸Sの端部を固定するための部材をスプール10の内側に設ける必要がなくなる。したがって、コスト低減を図ることができる。さらに、この魚釣用リール100では、釣糸Sの端部を固定するための部材をスプール10の内側に設ける必要がないので、スプール10の重量の増加を防止してキャスティング性を向上できる。また、スプール10が高速回転する際のバランス性に優れる。
また、糸留め溝20の一端側から釣糸Sの端部の結び瘤S1を挿入し、これを他端側に向けて移動することで、結び瘤S1を糸留め溝20に引っ掛けて留めることができる。したがって、糸巻胴部11に対して釣糸Sの端部を容易に留めることができる。
また、釣糸Sは、釣糸Sの繰り出し方向または釣糸Sの巻き取り方向と略直交する方向に留められる。このため、糸留め溝20を用いてスプール10に釣糸Sを留めた後は、スプール10から釣糸Sが脱落し難くなり、スプール10に釣糸Sを巻き付ける作業が行い易い。また、キャスティング時にスプール10から釣糸Sが全て繰り出されてしまっても、釣糸Sの端部が糸留め溝20から脱落し難く、仕掛けをロストし難い。
(第2実施形態)
次に、図4を参照して第2実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、糸留め溝20Aの軸方向中間部分に溝幅を絞る絞り部23を設けた点にある。
糸留め溝20Aは、第1実施形態と同様に、図4(a)に示すように、スプール軸4の軸方向に沿って延びるスリット状の一対の溝部21A,22Aによって構成されている。一対の溝部21A,22Aは、左右対称の形状となっており、互いの延長線上に位置し合っている。各溝部21A,22Aは、糸巻胴部11の内側と外側とを連通する貫通溝である。
溝部21Aと溝部22Aとは、左右対称な構成のため、以下では左側の溝部21Aについて説明し、溝部22Aの説明を省略する。
左側の溝部21Aは、図4(b)に示すように、全体的に左端部から右端部に向けて溝幅が狭くなっており、軸方向中間部分に溝幅を絞る絞り部23が設けられている。絞り部23の溝幅L3は、右端部の溝幅L2に比べて若干大きく形成されている。これにより、溝部21Aは、左端部から絞り部23にかけて溝幅が急激に窄まり、絞り部23から右端部にかけて溝幅が緩やかに窄まるようになっている。絞り部23の溝幅L3は、スプール10に巻回される釣糸の糸径よりも大きく、かつ、釣糸Sの端部の結び瘤S1の径よりも小さくなるように設定されている。つまり、溝部21の右端部の内側縁部に結び瘤S1を引っ掛けて留めることができる。
本実施形態では、絞り部23の溝幅L3がスプール10に巻回される釣糸の糸径よりも大きく、かつ、釣糸Sの端部の結び瘤S1の径よりも小さくなるように設定されているため、次のような作用効果を奏する。すなわち、釣糸Sの端部を溝部21Aの左端部から右端部に向けてスライド移動させる途中で、釣糸Sの結び瘤S1を絞り部23の内側縁部に位置させることができる。これにより、右端部に釣糸Sの端部を移動させる前段階で釣糸Sを抜け止め保持することができ、糸巻胴部11へ釣糸Sを留める作業がより行い易い。
(第3実施形態)
次に、図5を参照して第3実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態が前記第1,実施形態と異なるところは、糸留め溝20Bの径方向外側から視た形状が略三日月形状(略C字形状)を呈している点にある。
糸留め溝20Bは、図5(a)に示すように、スプール軸4の軸方向に並ぶ一対の溝部21B,22Bによって構成されている。一対の溝部21B,22Bは、左右対称の形状となっている。各溝部21B,22Bは、糸巻胴部11の内側と外側とを連通する貫通溝である。
溝部21Bと溝部22Bとは、左右対称な構成のため、以下では左側の溝部21Bについて説明し、溝部22Bの説明を省略する。
左側の溝部21Bは、図5(b)に示すように、左端部の最大幅となる溝幅L4に比べて右端部の溝幅L5,L5が小さく形成されている。
左端部の溝幅L4は、釣糸Sの結び瘤S1を挿通可能な大きさとなっている。また、右端部の溝幅L5,L5は、スプール10に巻回される釣糸Sの糸径に対応した大きさとなっている。つまり、溝部21Bの一方の右端部の内側縁部に結び瘤S1(不図示)を引っ掛けて留めることができる。
以上説明した本実施形態では、糸留め溝20Bが略三日月形状(略C字形状)を呈しているので、第1,2実施形態のものに比べて、軸方向における設置スペースを小さくすることができる。したがって、糸巻状態の乱れをより好適に防止することができる。また、釣糸Sを留める際の溝内における釣糸Sの移動距離が短くなるので、その分、釣糸Sを留める作業が行い易い。
(第4実施形態)
次に、図6を参照して第4実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態は、前記第3実施形態の変形例であり、糸留め溝20Cに左角部24aおよび前後角部24b,24bを設けて、糸留め溝20Cの径方向外側から視た形状を大きくした点が異なる。
糸留め溝20Cは、図6(a)に示すように、スプール軸4の軸方向に並ぶ一対の溝部21C,22Cによって構成されている。一対の溝部21C,22Cは、左右対称の形状となっている。各溝部21C,22Cは、糸巻胴部11の内側と外側とを連通する貫通溝である。
溝部21Cと溝部22Cとは、左右対称な構成のため、以下では左側の溝部21Cについて説明し、溝部22Cの説明を省略する。
左側の溝部21Cは、図6(b)に示すように、左角部24aを備えていることにより、第3実施形態の溝部21Bに比べて左側に延在しており、その分、左端部の最大幅となる溝幅L6も大きくなっている。また、溝部21Cは、前後角部24b,24bを備えていることにより、第3実施形態の溝部21Bに比べて前後方向に大きくなっている。
以上説明した本実施形態では、第3実施形態の糸留め溝20Bに比べて糸留め溝20Cの形状が大きくなっているので、釣糸Sの結び瘤S1を溝内に挿入し易く、釣糸Sの留め作業がより一層行い易い。
(第5実施形態)
図7を参照して第5実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態が前記第1〜第4実施形態と異なるところは、スプール10を軽量化して慣性モーメントの低減を図るために糸巻胴部11に形成された孔部25を利用して糸留め溝20Dを設けた点が異なる。
糸巻胴部11の周方向には、複数の孔部25が形成されている。各孔部25の径方向外側から視た形状は、軸方向を長軸とした楕円形状を呈している。糸留め溝20Dは、複数の孔部25のうち、少なくとも一部の左孔部25aおよび右孔部25bの孔縁に設けられている。両糸留め溝20Dは、左右対称な構成のため、以下では左孔部25aの糸留め溝20Dについて説明し、右孔部25bの糸留め溝20Dの説明を省略する。
左孔部25aの糸留め溝20Dは、図7(b)に示すように、左孔部25aの右端部に設けられている。左孔部25aの糸留め溝20Dは、右方へ延在し、延在端に向けて緩やかに窄まっている。糸留め溝20Dの延在端は溝幅L2に設定されている。
なお、糸留め溝20Dは、前後方向に一つずれた左孔部25aと右孔部25bとに設けたが、軸方向に隣合う孔部25同士に設けてもよい。
また、孔部25の形状は、楕円形状のものに限られることはなく、円形状やその他の形状であってもよい。
以上説明した本実施形態では、孔部25を利用して糸留め溝20Dが設けられているので、孔部25を形成する際に一緒に糸留め溝20Dを設けることができる。したがって、糸留め溝20Dの形成が行い易い。また、孔部25は比較的大径に形成されているので、孔部25への釣糸Sの端部の挿入作業が行い易く、また、孔部25から糸留め溝20Dへの釣糸Sを留める作業も行い易い。
また、図7(c)に示すように、孔部25の回転方向前後の縁部に糸留め溝20D,20Dを設けてもよい。
(第6実施形態)
次に、図8を参照して第6実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態が前記第1〜第5実施形態と異なるところは、中実の糸巻胴部11Aに糸留め溝20を設けた点が異なる。
糸巻胴部11Aの内部には、図8(a)(b)に示すように、スプール軸4に沿う肉抜き穴26が周方向に複数形成されている。糸留め溝20を構成している一対の溝部21,22は、複数の肉抜き穴26のうち、2つの肉抜き穴26に対応して設けられており、当該肉抜き穴26に対して溝全体が連通するように設けられている。
スプール10へ釣糸Sを留める際には、例えば、一方の溝部21の左端部から溝内に釣糸Sの端部を挿入する。そうすると、図8(c)に示すように、結び瘤S1が溝部21を通じて肉抜き穴26内に位置する状態となる。その後、結び瘤S1を肉抜き穴26内に位置させたまま、釣糸Sの端部を溝部21の左端部から右端部に向けてスライド移動させる(図8(c)矢印参照)。そして、結び瘤S1を肉抜き穴26の右端部の内側縁部21aに位置させて釣糸Sを引っ張る。そうすると、溝部21の右端部の内側に結び瘤S1が引っ掛かり、釣糸Sが溝部21に抜け止め保持される。
このようにして、スプール10の糸巻胴部11に釣糸Sの端部を留めることができる。
以上説明した本実施形態では、中実の糸巻胴部11Aにおいても、肉抜き穴26を利用して糸留め溝20に釣糸Sの端部の結び瘤S1を引っ掛けて留めることができる。つまり、肉抜き穴26内に釣糸Sの端部の結び瘤S1を配置できるので、糸巻胴部11の表面に結び瘤S1が露出することによる糸巻状態の乱れを防止できる。
(第7実施形態)
図9を参照して第7実施形態の魚釣用リールに適用されるスプールについて説明する。本実施形態が前記第1〜第6実施形態と異なるところは、糸留め溝20Eが釣糸Sの端部を直接挟持可能に構成されている点にある。
糸留め溝20Eは、第1実施形態と同様に、図9(a)に示すように、スプール軸4の軸方向に沿って延びるスリット状の一対の溝部21E,22Eによって構成されている。一対の溝部21E,22Eは、左右対称の形状となっており、互いの延長線上に位置し合っている。各溝部21E,22Eは、糸巻胴部11の内側と外側とを連通する貫通溝である。
溝部21Eと溝部22Eとは、左右対称な構成のため、以下では左側の溝部21Eについて説明し、溝部22Eの説明を省略する。
左側の溝部21Eは、図9(b)に示すように、全体的に左端部から右端部に向けて溝幅が狭くなる楔形状となっており、右端部の溝幅L7は、スプール10に巻回される釣糸の糸径よりも小さくなるように設定されている。つまり、溝部21Eの右端部よりも左方の位置において釣糸Sの端部が溝内に移動され、釣糸Sの外形状が変形して食い込む状態で直接挟持されて留められるようになっている。
スプール10へ釣糸Sを留める際には、釣糸Sの端部を、例えば、一方の溝部21Eの左端部から溝内に挿入し、そのまま、溝部21Eの右端部に向けて移動する。そうすると、溝部21Eの右端部よりも左方の位置において釣糸Sの端部が溝内に直接挟持されて留められる(図9(c)参照)。この場合、左端部から右端部に向けて若干勢い良く釣糸Sの端部を移動させることにより、釣糸Sの端部が溝内に好適に挟持される。
このようにして、スプール10の糸巻胴部11に釣糸Sの端部を留めることができる。
以上説明した本実施形態では、糸留め溝20Eが釣糸Sの端部を直接挟持可能に構成されているので、糸巻胴部11に釣糸Sを留める際に、結び瘤S1(図3(a)参照)をいちいち形成する必要がない。したがって、糸巻胴部11に釣糸Sを迅速に留めることができる。また、結び瘤S1を作る必要がないので、これによる糸巻状態の乱れも生じない。
なお、このような糸留め溝20Eは、糸巻胴部が中実に形成されたスプール10に対しても適用可能である。この場合には、糸巻胴部の外周面に糸留め溝20Eを凹設することで、釣糸Sの端部を直接挟持可能な有底状の溝として機能させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、前記各実施形態において、糸留め溝20,20A〜20Dは、一対設けたものを示したが、これに限られることはなく、いずれか一方のみ設けてもよい。また、糸巻胴部11の左右中央部分に一つ設けてもよい。
また、前記第1,第2実施形態において、糸留め溝20,20Aは、スプール軸4の軸方向に平行に設けたが、これに限られることはなく、スプール軸4に傾斜する角度で設けてもよい
また、前記各実施形態では、本発明を両軸受け型の魚釣用リールのスプールに適用した例を示したが、これに限られることはなく、魚釣用スピニングリールや他の形式のリールのスプールに対して本発明を適用してもよい。
1 リール本体
4 スプール軸
10 スプール
11,11A 糸巻胴部
12 フランジ部
20 糸留め溝
20A〜20D 糸留め溝
25 孔部
L1〜L6 溝幅
S 釣糸
S1 結び瘤

Claims (2)

  1. リール本体に回転可能に支持されるスプールを備えた魚釣用リールであって、
    前記スプールは、糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両端部から径方向外側に立ち上がるフランジ部と、を備え、
    前記糸巻胴部の外周面には、釣糸の端部を引っ掛けて留める糸留め溝が形成されており、
    前記糸留め溝は、前記スプールの軸方向に沿って開口する左右対称形状の一対の溝部により構成されており、
    前記一対の溝部の溝幅は、前記糸巻胴部の軸方向の両端部側から中央部側に向けてそれぞれ狭くなっていることを特徴とする魚釣用リール。
  2. リール本体に回転可能に支持される魚釣用リールのスプールであって、
    前記スプールは、糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両端部から径方向外側に立ち上がるフランジ部と、を備え、
    前記糸巻胴部の外周面には、釣糸の端部を引っ掛けて留める糸留め溝が形成されており、
    前記糸留め溝は、前記スプールの軸方向に沿って開口する左右対称形状の一対の溝部により構成されており、
    前記一対の溝部の溝幅は、前記糸巻胴部の軸方向の両端部側から中央部側に向けてそれぞれ狭くなっていることを特徴とする魚釣用リールのスプール。
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