JP6855997B2 - トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係るトナーは、例えば正帯電性トナーとして、静電潜像の現像に好適に用いることができる。本実施形態のトナーは、複数のトナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)を含有する粉体である。トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、混合装置(例えば、ボールミル)を用いてトナーとキャリアとを混合して2成分現像剤として使用してもよい。
面積割合S2(%)=100×SA/(SA+SB)・・・(1)
個数割合NR(%)=100×N2/Nt・・・(2)
以下、図1を参照して、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子(より具体的には、第1粒子及び第2粒子)の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るトナーに含まれる第1粒子及び第2粒子の断面構造の一例を示す図である。
次に、本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の要素について説明する。詳しくは、第1粒子及び第2粒子について順に説明する。
第1粒子は、結着樹脂及び着色剤を含む第1コアと、第1コアの表面を覆う第1シェル層とを備える。第1コアは、必要に応じて、結着樹脂及び着色剤以外に、内添剤(より具体的には、離型剤、電荷制御剤、磁性粉等)を含有してもよい。また、第1粒子は、第1シェル層の表面に付着した外添剤を更に備えてもよい。
第1コアは、成分の大部分(例えば、80質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質が第1コア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、水酸基価、酸価、Tg、Tm等)を調整することができる。結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、第1コアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、第1コアはカチオン性になる傾向が強くなる。
第1コアは、着色剤を含有する。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
第1コアは、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
第1コアは、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電させることができるか否かの指標になる。
第1コアは、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル等)及びその合金、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、二酸化クロム等)、並びに強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された材料が挙げられる。本実施形態では、一種の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
第1コアの製造方法としては、例えば、凝集法及び粉砕法が挙げられる。
第1粒子のシェル層(第1シェル層)は、粒状感のない膜であってもよいし、粒状感のある膜であってもよい。第1シェル層を形成するための材料として樹脂粒子を使用した場合、材料(樹脂粒子)が完全に溶けて膜状の形態で硬化すれば、第1シェル層として、粒状感のない膜が形成されると考えられる。他方、材料(樹脂粒子)が完全に溶けずに膜状の形態で硬化すれば、第1シェル層として、樹脂粒子が二次元的に連なった形態を有する膜(粒状感のある膜)が形成されると考えられる。また、第1シェル層全体が一体的に形成されるとは限らない。第1シェル層は、単一の膜であってもよいし、互いに離間して存在する複数の膜(島)の集合体であってもよいし、樹脂粒子及び樹脂膜の双方を含んでいてもよい。
第1粒子は、第1シェル層の表面に付着した外添剤(複数の外添剤粒子)を更に備えてもよい。第1シェル層の表面に外添剤を付着させる方法としては、例えば、第1コアが第1シェル層で覆われたトナー母粒子(粉体)と外添剤粒子(粉体)とを一緒に攪拌することで、トナー母粒子の表面に外添剤粒子を付着させる方法が挙げられる。
第2粒子は、離型剤を含む第2コアと、第2コア表面を覆う第2シェル層とを備える。第2コアは、必要に応じて、離型剤以外に、結着樹脂及び内添剤(より具体的には、着色剤、電荷制御剤、磁性粉等)の少なくとも1つを含有してもよい。また、第2粒子は、第2シェル層の表面に付着した外添剤を更に備えてもよい。第2コアに含まれる離型剤は、第1コアの説明で述べた離型剤と同様である。第2コアの任意成分である結着樹脂及び内添剤は、第1コアの説明で述べた結着樹脂、着色剤及び内添剤と同様である。第2シェル層は、第1シェル層と同様である。第2粒子の任意成分である外添剤は、第1粒子の説明で述べた外添剤と同様である。以下、第1粒子の説明と重複する内容については、説明を省略する。
以下、第2コアの好適な製造方法について説明する。まず、容器に離型剤を入れた後、加熱することにより離型剤を溶融させる。次いで、溶融した離型剤に、適量のpH調整剤を添加する。pH調整剤としては、例えばイソプロパノールアミンが挙げられる。次いで、離型剤を攪拌しながら熱水を加え、転相乳化を行うことにより粗乳化物を得る。次いで、得られた粗乳化物を保温しながらホモミキサーで攪拌した後、ホモジナイザーで処理する。その後、攪拌しながら冷却することにより、第2コアの分散液が得られる。
第2実施形態に係るトナーの製造方法は、第1実施形態に係るトナーの好適な製造方法であって、溶融混練工程と粉砕工程とシェル層形成工程とを備える。溶融混練工程及び粉砕工程により、複数の第1コアを得る。シェル層形成工程では、複数の第1コアの表面、及び離型剤を含む複数の第2コアの表面のそれぞれにシェル層を形成して、複数の第1粒子及び複数の第2粒子を得る。第2実施形態のトナーの製造方法は、別の工程(例えばシェル層表面に外添剤を付着させる工程)を更に含んでもよい。第2実施形態の製造方法により得られるトナーは、体積基準の粒度分布の標準偏差が1.28以下である。第2実施形態の製造方法により得られるトナーは、第2コアの断面撮影像における離型剤が占める面積割合が50%以上である。第2実施形態の製造方法により得られるトナーは、第2粒子の個数割合が、第1粒子及び第2粒子の合計の個数に対して5%以上25%以下である。以下、各工程について説明する。なお、上述した第1実施形態に係るトナーの説明と重複する内容については、説明を省略する。
溶融混練工程は、第1実施形態に係るトナーの説明で述べた溶融混練工程と同様である。よって、溶融混練工程により、結着樹脂と、着色剤と、必要に応じて添加する内添剤とを含む溶融混練物が得られる。なお、溶融混練工程の前に、第1実施形態で述べた混合工程を実施してもよい。
粉砕工程は、第1実施形態に係るトナーの説明で述べた粉砕工程と同様である。よって、粉砕工程により、粉砕物(第1コア)が得られる。なお、粉砕工程後に、第1実施形態で述べた微粉砕工程及び分級工程の少なくとも一方を実施してもよい。
シェル層の形成方法の例としては、in−situ重合法、液中硬化被膜法、及びコアセルベーション法が挙げられる。好適な具体例としては、以下に示す方法が挙げられる。
[非結晶性ポリエステル樹脂R1の合成]
温度計(熱電対)、流下式コンデンサー、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量10Lの4つ口フラスコ内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)100gと、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)100gと、テレフタル酸50gと、アジピン酸30gと、2−エチルヘキサン酸錫(II)54gとを入れた。そして、フラスコ内を235℃まで昇温させた後、同温度でフラスコ内の原料(モノマー)が全て溶解するまで反応を行った。次いで、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度235℃の条件で、ガラス転移点(Tg)が30℃に達し、かつ軟化点(Tm)が90℃に達するまで反応を行い、非結晶性ポリエステル樹脂R1を得た。
温度計(熱電対)、流下式コンデンサー、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量10Lの4つ口フラスコ内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)100gと、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイドの平均付加モル数:2モル)100gと、テレフタル酸60gと、2−エチルヘキサン酸錫(II)54gとを入れた。そして、フラスコ内を235℃まで昇温させた後、同温度でフラスコ内の原料(モノマー)が全て溶解するまで反応を行った。次いで、フラスコ内に無水トリメリット酸10gを入れた後、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度235℃の条件で、ガラス転移点(Tg)が50℃に達し、かつ軟化点(Tm)が110℃に達するまで反応を行い、非結晶性ポリエステル樹脂R2を得た。
温度計(熱電対)、流下式コンデンサー、窒素導入管、及び攪拌装置を備えた容量10Lの4つ口フラスコ内に、エチレングリコール69gと、セバシン酸214gと、2−エチルヘキサン酸錫(II)54gとを入れた。そして、窒素雰囲気下、マントルヒーター中でフラスコ内を235℃まで昇温させた(昇温時間:2時間)。その後、235℃にて反応を行い、反応率が95%に到達した後、フラスコ内を160℃まで冷却した。次いで、フラスコ内に、スチレン156gとメタクリル酸ブチル195gとジブチルパーオキサイド0.5gとの混合溶液を1時間かけて滴下した。次いで、フラスコ内の温度を160℃で30分間保持した後、200℃まで昇温させた。次いで、減圧雰囲気(圧力8kPa)かつ温度200℃の条件で1時間反応させた後、フラスコ内を180℃まで冷却した。その後、フラスコ内に、ラジカル重合禁止剤である4−t−ブチルカテコール1.0gを加え、2時間かけて210℃まで昇温させた。その後、210℃にて1時間反応させた後、更に、圧力40kPaかつ温度210℃の条件で1時間反応を行って、結晶性ポリエステル樹脂とスチレン−メタクリル酸ブチル共重合体との複合樹脂(以下、複合樹脂R3と記載する。)を得た。
[コアC1A−1の作製]
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20B」)を用いて、35質量部の非結晶性ポリエステル樹脂R1と、35質量部の非結晶性ポリエステル樹脂R2と、12質量部の複合樹脂R3と、9質量部の離型剤(エステルワックス:日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−8」)と、9質量部の着色剤(カーボンブラック:三菱化学株式会社製「MA−100」)とを混合した。続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて、材料供給速度100g/分、軸回転速度150rpm、シリンダー温度100℃の条件で溶融混練した。その後、得られた溶融混練物を冷却した。続けて、冷却された溶融混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて、設定粒子径2mmの条件で粗粉砕した(粉砕工程)。続けて、得られた粗粉砕物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミルRS型」)を用いて微粉砕した(微粉砕工程)。続けて、得られた微粉砕物を、分級機(コアンダ効果を利用した分級機:日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6.7μmのコアC1A−1が得られた。なお、コアC1A−1は、上述した第1コアに相当する。
容器に、酸価20mgKOH/gかつ融点95℃の酸化ポリエチレンワックス(三井化学株式会社製「ハイワックス4252E」)25.0質量部を入れた後、100℃で加熱することにより酸化ポリエチレンワックスを溶融させた。次いで、溶融した酸化ポリエチレンワックスにイソプロパノールアミン2.0質量部を添加し、これらを攪拌しながら90℃の熱水73.0質量部を1分間かけて加え、転相乳化を行った。転相乳化終了後、得られた粗乳化物を90℃で保温しながら、ホモミキサー(プライミクス株式会社製「T.K.ホモミクサー」)を用いて回転速度3,000rpmで1分間攪拌した。続いて、攪拌後の粗乳化物を、ホモジナイザー(APV GAULIN,INC.製「15MR−STA」)を用いて圧力400kg/cm2の条件で処理した。その後、攪拌しながら38℃まで冷却して、体積中位径(D50)6.8μm、融点86℃のコアC2A−1の分散液を得た。得られた分散液中のコアC2A−1の濃度は、25質量%であった。また、コアC2A−1は、着色剤及び界面活性剤を含有していなかった。なお、コアC2A−1は、上述した第2コアに相当する。
イソプロパノールアミンの添加量を2.5質量部とし、熱水の添加量を72.5質量部としたこと以外は、コアC2A−1と同様に処理を行い、体積中位径(D50)7.4μm、融点85℃のコアC2A−2の分散液を得た。得られた分散液中のコアC2A−2の濃度は、25質量%であった。また、コアC2A−2は、着色剤及び界面活性剤を含有していなかった。なお、コアC2A−2は、上述した第2コアに相当する。
以下の点を変更したこと以外は、コアC2A−1と同様に処理を行い、体積中位径(D50)6.7μm、融点85℃のコアC2A−3の分散液を得た。得られた分散液中のコアC2A−3の濃度は、25質量%であった。また、コアC2A−3は、着色剤及び界面活性剤を含有していなかった。なお、コアC2A−3は、上述した第2コアに相当する。
コアC2A−1で用いた酸化ポリエチレンワックスを、酸価10mgKOH/gかつ融点95℃の酸化ポリエチレンワックス(三井化学株式会社製試作品)に変更した。イソプロパノールアミンの添加量を3.0質量部に変更した。熱水の添加量を72.0質量部に変更した。
イソプロパノールアミンの添加量を1.5質量部とし、熱水の添加量を73.5質量部としたこと以外は、コアC2A−1と同様に処理を行い、体積中位径(D50)4.8μm、融点84℃のコアC2B−1の分散液を得た。得られた分散液中のコアC2B−1の濃度は、25質量%であった。また、コアC2B−1は、着色剤及び界面活性剤を含有していなかった。なお、コアC2B−1は、上述した第2コアに相当する。
イソプロパノールアミンの添加量を3.0質量部とし、熱水の添加量を72.0質量部としたこと以外は、コアC2A−1と同様に処理を行い、体積中位径(D50)8.7μm、融点87℃のコアC2B−2の分散液を得た。得られた分散液中のコアC2B−2の濃度は、25質量%であった。また、コアC2B−2は、着色剤及び界面活性剤を含有していなかった。なお、コアC2B−2は、上述した第2コアに相当する。
[トナーTA−1の作製]
(トナー母粒子T1の作製)
温度計及び攪拌羽根を備えた3つ口フラスコにイオン交換水100.0質量部を入れた後、ウォータバスを用いてフラスコ内温を30℃に保持した。次いでフラスコ内に、シェル層の原料として8.0質量部のオキサゾリン基含有高分子水溶液(株式会社日本触媒製「エポクロスWS−300」)を投入し、攪拌した。次いでフラスコ内に、上述の方法で得たコアC1A−1(71.8質量部)と、上述の方法で得たコアC2A−1の分散液(20.2質量部)とを添加し、フラスコの内容物を200rpmの回転速度で1時間攪拌した。次いで、フラスコ内にイオン交換水100.0質量部を添加し、更にアンモニア水溶液(濃度1質量%)2.0質量部を添加した後、フラスコの内容物を回転速度150rpmで攪拌しながら、0.5℃/分の昇温速度でフラスコ内温を60℃まで上げた。フラスコ内温が60℃に到達した後、フラスコ内に、ポリアクリル酸水溶液(株式会社日本触媒製「HL−415」、固形分濃度45質量%)を精製水で10質量%に希釈した水溶液2.0質量部を投入し、温度60℃、回転速度100rpmの条件でフラスコの内容物を1時間攪拌した。攪拌終了後、フラスコ内に1質量%のアンモニア水溶液を加えてフラスコ内容物のpHを7に調整し、25℃まで冷却して、多数のトナー母粒子T1を含む分散液を得た。
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、回転速度3,500rpmかつジャケット温度20℃の条件で、100質量部のトナー母粒子T1と、3質量部の乾式シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA90」)とを、5分間混合した。これにより、トナー母粒子T1の表面に外添剤(乾式シリカ微粒子)を付着させた。続けて、得られた粉体を、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、多数のトナー粒子を含むトナーTA−1が得られた。
以下の点を変更した以外は、トナーTA−1と同様の方法で、トナーTA−2〜TA−5及びトナーTB−1〜TB−5を作製した。
トナーTA−1の作製において、第1コアとして使用したコアC1A−1の使用量を表1に示す使用量に変更した。トナーTA−1の作製において、第2コアとして使用したコアC2A−1を表1に示すコアに変更すると共に、その使用量を表1に示す使用量に変更した。トナーTA−1の作製において、シェル層の原料として使用したオキサゾリン基含有高分子水溶液の使用量を表1に示す使用量に変更した。なお、表1において、「第2コア」の欄「使用量」の数値は、何れも使用した第2コアの分散液(上述の方法で得た第2コアの分散液)の使用量を示す。
[標準偏差SD]
評価に用いるトナー20mgと、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mLと、電解液(ベックマン・コールター株式会社製「ISOTON−2」)50mLとを混合した。続けて、得られた混合物に対して、超音波分散器(アズワン株式会社販売「VS−D100」)を用いて、周波数24kHzで3分間超音波照射を行った。その結果、評価用分散液が得られた。続けて、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「マルチサイザー3」)を用いて、アパーチャ径100μm、測定粒子数50,000の条件で、評価用分散液におけるトナーの体積粒度分布を測定した。そして測定された体積粒度分布から、標準偏差SDを求めた。結果を表2に示す。
(面積割合S2)
まず、面積割合S2の測定方法について説明する。評価に用いるトナーと、トナーの作製に使用した離型剤粉末とを光硬化性のエポキシ樹脂(東亞合成株式会社製「アロニックス(登録商標)LCR D−800」)中に十分に分散させた後、温度40℃の雰囲気下、紫外線照射しながら2日間硬化させた。硬化後、ダイヤモンドナイフをセットしたミクロトームを用いて得られた硬化物を切削することで薄片を作製した。得られた薄片を、銅メッシュ上で四酸化ルテニウム水溶液(濃度0.5質量%)の蒸気中に5分間暴露して、ルテニウム染色した。続けて、染色された薄片試料の断面を、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製「JSM−6700F」)を用いて撮影した。染色の有無によって離型剤が占める領域と、離型剤以外が占める領域とで画像輝度に差が見られる事から、断面撮影像を画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)で解析し、離型剤が占める領域と、離型剤以外が占める領域とを識別した。具体的には、まず、離型剤粉末の断面画像から離型剤の輝度を解析し、離型剤の最低輝度値(以下、LB値と記載する。)を確認した。次に、トナーの断面撮影像内の各コアの画像輝度を解析し、LB値以上の領域を離型剤が占める領域(染色されないため明るい領域)とし、LB値未満の領域(染色されるため暗い領域)を離型剤以外が占める領域とした。次いで、断面撮影像内の各コアについて、離型剤が占める領域の面積割合が50%以上であるコア(第2コア)を500個選別した。次いで、上記画像解析ソフトウェアを用いて、500個の第2コアの断面撮影像における離型剤が占める面積の個数平均値SAと、500個の第2コアの断面撮影像における離型剤以外の領域が占める面積の個数平均値SBとを算出した。そして、下記式(1)で示される算出式により、面積割合S2を算出した。結果を表2に示す。
面積割合S2(%)=100×SA/(SA+SB)・・・(1)
上記面積割合S2と同様の方法で断面撮影像を画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)で解析し、断面撮影像内の各コアについて、離型剤が占める領域の面積割合が50%未満であるコア(第1コア)を500個選別した。次いで、上記画像解析ソフトウェアを用いて、500個の第1コアの断面撮影像における離型剤が占める面積の個数平均値と、500個の第1コアの断面撮影像における離型剤以外の領域が占める面積の個数平均値とを算出した。そして、上記面積割合S2と同様に面積割合S1を算出した。結果を表2に示す。
上記面積割合S2と同様の方法で断面撮影像を画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)で解析し、断面撮影像内の粒子を任意に500個選択した。選択した500個の粒子において第2コアを有する粒子を、上記面積割合S2と同様の方法で識別し、その個数N2を計数した。そして、下記式(2)で示される算出式により個数割合NRを算出した。結果を表2に示す。なお、下記式(2)中、Ntは、500個である。
個数割合NR(%)=100×N2/Nt・・・(2)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、評価に用いるトナー10質量部とを、ボールミルにて30分間混合して、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。
上記最低定着温度の測定と同様の条件で、大きさ25mm×25mmの黒色のソリッド画像(詳しくは、未定着のトナー像)を評価用紙に形成した。続けて、画像が形成された評価用紙を評価機の定着装置に通した。この際、定着装置の定着温度を130℃から2℃ずつ上昇させながら各定着温度についてオフセットの有無を目視で確認し、オフセットが発生しない最高温度(最高定着温度)を測定した。詳しくは、定着ローラーにトナーが付着したことに起因する汚れが評価用紙上にあれば、オフセットが発生したと判定した。そして、測定された最高定着温度から上記最低定着温度を差し引いた値を定着温度幅(単位:℃)とした。結果を表2に示す。定着温度幅が40℃以上であれば「良い」と評価し、定着温度幅が40℃未満であれば「良くない」と評価した。
上記最低定着温度の測定と同様の条件で、大きさ25mm×25mmの黒色のソリッド画像(詳しくは、未定着のトナー像)を評価用紙に形成した。続けて、画像が形成された評価用紙を評価機の定着装置に通した。この際、定着装置の定着温度を、評価するトナー毎に上記最低定着温度の測定で得られた最低定着温度に設定した。次いで、評価用紙に形成された画像のソリッド部の画像濃度(ID)を、反射濃度計(X−Rite社製「SpectroEye(登録商標)」)を用いて測定した。結果を表2に示す。画像濃度(ID)が1.2以上であれば「良い」と判断し、画像濃度(ID)が1.2未満であれば「良くない」と判断した。
上記最低定着温度の測定と同様の条件で、大きさ25mm×25mmの黒色のソリッド画像(詳しくは、未定着のトナー像)を評価用紙に形成した。続けて、画像が形成された評価用紙を評価機の定着装置に通した。この際、定着装置の定着温度を、評価するトナー毎に上記最低定着温度の測定で得られた最低定着温度に設定した。次いで、評価用紙に形成された画像のソリッド部の光沢度を、ハンディ光沢計(株式会社堀場製作所製「グロスチェッカーIG−331」)を用いて、測定角度60°の条件で測定した。結果を表2に示す。光沢度が25以上であれば「光沢性が高い」と評価し、光沢度が25未満であれば「光沢性が低い」と評価した。
11,21 コア
12,22 シェル層
20 第2粒子
Claims (6)
- トナー粒子として複数の第1粒子と複数の第2粒子とを含有するトナーであって、
前記第1粒子及び前記第2粒子は、それぞれ、コアと、前記コアの表面を覆うシェル層とを備え、
前記第1粒子のコアは、結着樹脂及び着色剤を含み、
前記第2粒子のコアは、離型剤を含み、
前記トナーの体積基準の粒度分布の標準偏差は、1.28以下であり、
前記第2粒子のコアの断面撮影像における前記離型剤が占める面積割合は、50%以上であり、
前記第2粒子の個数割合は、前記第1粒子及び前記第2粒子の合計の個数に対して、5%以上25%以下であり、
前記第1粒子のコアは、離型剤を更に含み、
前記第1粒子のコアの断面撮影像における前記離型剤が占める面積割合は、1%以上20%以下であり、
前記第2粒子のコアは、着色剤を含まない、トナー。 - 前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載のトナー。
- 前記第2粒子に含まれる前記離型剤の酸価は、5mgKOH/g以上25mgKOH/g以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記第2粒子の含有量は、前記第1粒子100質量部に対して、5質量部以上20質量部以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載のトナー。
- 前記第1粒子のコアの体積中位径(D50)と、前記第2粒子のコアの体積中位径(D50)との差の絶対値は、1.5μm以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載のトナー。
- トナー粒子として複数の第1粒子と複数の第2粒子とを含有するトナーの製造方法であって、
結着樹脂と着色剤とを溶融混練して、溶融混練物を得る溶融混練工程と、
前記溶融混練物を粉砕して、複数の第1コアを得る粉砕工程と、
複数の前記第1コアの表面、及び離型剤を含む複数の第2コアの表面のそれぞれにシェル層を形成して、複数の前記第1粒子及び複数の前記第2粒子を得るシェル層形成工程と
を備え、
前記トナーの体積基準の粒度分布の標準偏差は、1.28以下であり、
前記第2コアの断面撮影像における前記離型剤が占める面積割合は、50%以上であり、
前記第2粒子の個数割合は、前記第1粒子及び前記第2粒子の合計の個数に対して、5%以上25%以下であり、
前記第1粒子のコアは、離型剤を更に含み、
前記第1粒子のコアの断面撮影像における前記離型剤が占める面積割合は、1%以上20%以下であり、
前記第2粒子のコアは、着色剤を含まない、トナーの製造方法。
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