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JP6863027B2 - 立体物検出処理装置 - Google Patents
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JP6863027B2 - 立体物検出処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、立体物検出処理装置に関する。
車両が道路を走行する際に前方に存在する立体物をLIDAR(light detection and ranging ,laser imaging detection and ranging ;レーザレーダ)を用いて検出する物体検出装置がある。例えば自動車の車室前面部にレーザレーダを設けて、前方の路面に向けて照射してその反射光により距離を測定している。
自車から前方の様々な方向に向けて測定点までの距離を検出し、距離が等しい測定点が複数存在する場合に、その高さ寸法を算出することで前方の立体物の存在を検出することができる。これにより、レーザレーダの位置を原点とした極座標グリッドで示すセルにおいて、原点側から動径方向に順に探索したときに初めて立体物が存在するセルが検出された場合に、立体物より原点側のセルは路面であることも判定することができる。
そして、この後、極座標グリッドに対応して検出した立体物のセル、路面のセルについて、データを路面に対応する直交座標グリッドのセルに変換することで過去に得られたデータに加算し確率的に道路上の立体物の存在を判定する。
しかしながら、極座標グリッドのセルを直交座標のセルに変換する処理は、座標変換を伴う処理となるので一般的に計算コストが高くなる。このため、制御装置のCPUの処理能力と装置のリアルタイム性の要求を考慮すると、粗い間隔のグリッドにせざるを得ないため、解像度が低下するという課題がある。
特開2013−140515号公報 特開2011−123551号公報 特開2011−150633号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、極座標グリッドで検出されたセルの情報を直交座標グリッドに変換する際の処理負荷を軽減させることができ、これによって、同等の処理能力で検出の分解能の向上を図ることができるようにした立体物検出処理装置を提供することにある。
請求項1に記載の立体物検出処理装置は、所定角度と距離範囲で複数のセルに区切る極座標グリッドを設定し、車両の周囲の検出範囲について3次元距離検出部により取得した極座標による3次元距離情報から、立体物が存在する立体物セルを検出する立体物検出部と、前記極座標グリッドのセルの情報を2次元で所定距離毎に複数のセルに区切る直交座標グリッドを設定し、前記極座標グリッドに含まれる前記立体物セルを直交座標グリッドのセルに対応付けて立体物セルを設定する座標変換部と、前記直交座標グリッドの各セルについて立体物セルに該当するときに路面に該当する路面セルを指定する路面セル設定テーブルを記憶する記憶部と、前記座標変換部により直交座標に変換された前記立体物セルの位置に対応して前記記憶部から前記路面セル設定テーブルを読み出して路面セルを設定する路面セル設定部とを備えている。
上記構成を採用することにより、3次元距離検出部は、車両の周囲の検出範囲で極座標による3次元距離情報を取得し、立体物検出部は、立体物が存在する立体物セルを極座標グリッド上で検出する。座標変換部は、極座標グリッドに含まれる立体物セルを直交座標グリッドのセルに対応付けて立体物セルを設定する。路面セル設定部は、座標変換部により直交座標に変換された立体物セルの位置に対応して記憶部から路面セル設定テーブルを読み出して路面セルを設定する。
これにより、座標変換処理を行う極座標グリッドの対象セルが立体物セルだけとなるので処理負荷を軽減することができる。また、直交座標グリッド上の立体物セルに対して、記憶部に記憶された路面セル設定テーブルを読み出して路面セルを設定するので、読み出しおよび設定処理だけで路面セルを対応付けて設定することができ、処理負担を軽減することができる。換言すれば、同じ処理負荷であれば、グリッドの区切りを多くして分解能の向上を図ることができる。
第1実施形態を示す機能ブロック構成図 3次元距離検出部の検知範囲と極座標グリッドを示す立面図 3次元距離検出部の検知範囲と極座標グリッドを示す平面図 極座標グリッドに有点距離情報を示した例を示す図 直交座標グリッドの配置図 データ変換処理のフローチャート 路面セル設定処理のフローチャート 極座標グリッド内における立体物の高さ検出の作用説明図 立体物の高さ検出の作用説明図 立体物セルを直交座標グリッドに変換する場合の作用説明図 直交座標グリッドで立体物セルを検出する場合の探索経路の作用説明図 路面セル設定テーブルの作成方法を示す作用説明図 路面セル設定テーブルのマップで示す作用説明図 立体物セルに基いて路面セル、不明セルを設定する場合の作用説明図 第2実施形態の直交座標グリッドで路面セルを設定する探索経路の作用説明図 探索経路テーブルの作成方法を示す作用説明図(その1) 探索経路テーブルの作成方法を示す作用説明図(その2) 探索経路テーブルの設定例を示す図 第3実施形態の探索経路テーブルの作成方法を示す作用説明図(その1) 探索経路テーブルの作成方法を示す作用説明図(その2) 探索経路テーブルの作成方法を示す作用説明図(その3) 探索経路テーブルの設定例を示す図 探索経路テーブルの作成過程を示す作用説明図 第4実施形態を示す機能ブロック構成図 データ変換処理のフローチャート 立体物セルを直交座標グリッドに変換する場合の作用説明図 作用説明図 第5実施形態を示す極座標グリッドに立体物セルを示す図(その1) 立体物セルの記録方式の一例を示す図(その1) 極座標グリッドに立体物セルを示す図(その2) 立体物セルの記録方式の一例を示す図(その2)
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1〜図14を参照して説明する。
図2および図3に示している物体検出装置1は、例えば車両Aの前面部上部に搭載されるもので、車室内のフロントガラスの内側上部などに設けられる。物体検出装置1は、図1に示すように、制御装置2を主体として3次元距離検出部3、データ処理部4および出力部5を備えている。
制御装置2は、CPU、ROM、RAMおよびインタフェースなどを備えたもので、車載ECUに組み込まれたものでも良いし、別途設ける構成のもでも良い。制御装置2は、物体検出プログラムに基づいて3次元距離検出部3により検出された距離情報から車両Aの前方に存在する立体物を検出する。図1には、制御装置2の機能による構成を示している。機能的な構成要素としては、データ処理部4のほかに立体物判定部2aを有する。データ処理部4は、立体物検出処理装置に相当するもので、立体検出部4a、座標変換部4b、路面セル設定部4c、記憶部4dを備えている。
3次元距離検出部3は、いわゆるレーザレーダ(LIDAR)と言われるもので、例えば車両Aの前方の様々な方向に向けて測距用のレーザ光を照射して前方の走行範囲の距離を3次元的に検出するものである。記憶部4dは、制御装置2内に設けることもできるし、外部に別途設ける構成とすることもできる。記憶部4dは、制御装置2により実行される物体検出プログラムが記憶されると共に、後述する路面セル設定テーブルが記憶されている。出力部5は、立体物の検出結果を表示するもので、車室内に設けられたディスプレイなどを利用して表示させることができる。
3次元距離検出部3は、図2に示すように、車両Aの前方路面RS上にレーザ光を照射する。車両Aの前面直下の位置を原点(O)として近点側から路面RS上の距離r1、r2、…、rnのように、照射点Pをほぼ等間隔で遠点側に移動させながら反射光の到達時間を検出して距離を算出している。また、3次元距離検出部3は、図3に示すように、前方r方向を中心として左右に方向を変化させてレーザ光を振って扇型の検出エリアで距離を測定している。
この場合、レーザ光が路面RSに照射される場合には、その路面RSの照射点Pに対応する距離の情報が得られる。一方、路面RS上に立体物などの物体が存在する場合には、レーザ光が路面RSに到達する前に立体物に照射され、その反射光を受光して距離を算出するので、路面RSの照射点Pよりも近い位置の距離情報が得られる。
3次元距離検出部3により得られる距離情報は、図3に示しているように、レーザ光の照射範囲に応じて車両Aに対応して極座標グリッドGで分割した複数のセルGθn(例えば、方向θ:a〜e、距離n:0〜4)に分けて立体物の判定を行う。極座標グリッドGは、車両Aの進行方向を示すr軸に対して、このr軸を含んだ所定角度の範囲を車両Aに近い側から所定距離毎にセルGa0〜Ga4のように区切っている。同様にして、車両Aの進行方向に対してセルGa0〜Ga4の左側の所定角度範囲にセルGb0〜Gb4、さらにその左側にセルGc0〜Gc4を設定するように区切っている。また、車両Aの進行方向に対してセルGa0〜Ga4の右側の所定角度範囲にセルGd0〜Gd4、さらにその右側にセルGe0〜Ge4を設定するように区切っている。
レーザ光の反射により得られる距離情報は、図4に示すように、距離に応じて極座標グリッドGのセルGθnに対応付けられる。図中には対応するセルに距離情報を示す位置を黒丸(ドット)で示している。
一方、立体物の判定には、図5に示すように、路面RSに対応して変換する直交座標グリッドSが用いられる。直交座標グリッドSは、自車の立体物検出装置1の位置を原点Oとし、車両の進行方向と直交する方向をx、進行方向をyとするとき、x方向およびy方向の位置に対応して矩形マトリクス状に配置されるセルC(x,y)などが設定されている。図5では車両Aの物体検出装置1の位置が直交座標グリッドS上に示され、第1象限および第2象限の一部が示されている。
次に、物体検出装置1による物体検出処理について、図6を参照して説明する。この物体検出処理のフローチャートは、物体検出プログラムとして記憶部4dに記憶されているものである。制御装置2は、物体検出処理を開始するにあたり、記憶部4dから物体検出プログラムを読み出す。
制御装置2は、プログラムを開始すると、まずステップS1で極座標グリッドGおよび直交座標グリッドS上のデータを初期化し、車両Aの位置に対応して前方の路面RSを含む領域に路面側の直交座標グリッドを設定する。次に、制御装置2は、ステップS2に進むと、3次元距離検出部3のレーザレーダにより車両Aの前方(極座標グリッドGではr方向;直交座標グリッドSではy方向)を中心として所定角度範囲に向けてレーザ光を照射して距離情報を極座標グリッドGの位置に対応して取得する。この場合、制御装置2は、3次元距離検出部3により得られる距離情報の点群情報を取得する。点群情報はレーザ光の照射角度と距離との情報であり、3次元距離検出部3の位置を中心とした極座標の情報である。
制御装置2は、ステップS3で、取得した点群情報を極座標グリッドGにマッピングする。このとき、距離の情報が路面RS上での距離よりも短いときには、距離に応じたセルGθnにマッピングする。例えば、図8に示すように、路面RS近くの点Paに対して、これよりも遠い位置に対応する点Pbの距離がほぼ同じであるとすると、ここにレーザ光を遮って反射させる立体物が存在することが推定できる。
このときの高さT1が、しきい値として設定される所定以上、例えば5〜10センチ以上あるときには、車両Aが進行すると乗り上げる障害物となる可能性がある。このような場合には、立体物があることが検出できる。このように同じセルGθnに属する距離情報の点Pを図4に示すように、極座標グリッドGの各セルGθnに対応付ける。
次に、制御装置2は、ステップS4で、立体物検出部4aにより立体物検出処理を行う。ここでは、図7で説明したように、一つのセルGθn内に入る距離情報について、複数の距離情報が存在していてその高さHを算出し、しきい値以上の高さがある場合に立体物の存在を検出する。具体的には、制御装置2は、セルGθn内に複数の距離情報が存在するものについて、そのセルGθn内の距離情報に基づいて測定点の高さを求める。
ここでは、制御装置2は、複数の測定点の高さ情報から、最低の高さHPaの点Paと最高の高さHPbのPbとの間の差を演算して高さT1(=HPb−HPa)を求める。制御装置2は、得られた高さT1の値が立体物を判定するしきい値Tth以上である場合に、セルGθn内に立体物が存在することを判定する。
具体的には、図9に示すように、最低の高さHPaの点Paが例えば路面RS上にある場合には、3次元距離検出部3による検出距離は路面RSの検出距離raとなる。また、最高の高さHPbの点Pbが点Paの上方にある場合には、立体物が存在することで3次元距離検出部3による検出距離は検出距離raに近い値となっているが、立体物が存在しない場合には路面RSの検出距離rbの位置が検出される。
この結果、3次元距離検出部3により路面RSの点が検出される場合の距離情報ra、rbに基いて、立体物の高さT1を次式(1)のように算出することができる。
T1=T0×(rb−ra)/rb …(1)
ただし、T0:3次元距離検出部3の高さ、ra、rbは、立体物が存在しないときの点Paの路面RSでの検出距離、同じく点Pbの路面Rsでの検出距離である。
このようにして、制御装置2は、極座標グリッドGの全てのセルについて立体物の存在の有無を算出し、立体物が検出されたセルについて立体物セル(○印)としてマッピングする。ここでは、例えば図10上段に示すように、極座標グリッドGの各セルのうち、セルGa3、Gb3、Gc3、Gd3、Gd4、Ge4が立体物セルとして検出されている。
次に、制御装置2は、ステップS5で、座標変換部4bにより、極座標グリッドGで立体物セルと判定したセルについて、直交座標グリッドSに変換する処理を行う。ここでは、上記のように立体物セルと判定したセルGa3、Gb3、Gc3、Gd3、Gd4、Ge4のそれぞれについて、座標変換処理を行って、各セルが直交座標グリッドS上で重畳するセルについて立体物セルとして判定する。これにより、例えば、図10中段に示すように、次の各セルが立体物セル(○印)としてマッピングされる。
図10中段に示す直交座標グリッドSにおいて、第1象限では、セルC(1,4)、セルC(2,4)、セルC(2,5)、セルC(3,3)、セルC(3,4)、セルC(4,3)が立体物セルである。第2象限では、セルC(−1,4)、セルC(−2,4)、セルC(−3,2)、セルC(−4,2)、セルC(−4,3)が立体物セルである。
この場合、この座標変換処理では、通常の処理に比べると制御装置2の処理負荷が大きいが、変換対象となるセル数は、直交座標グリッドSの全体のセル数に比べると少ないので、全体としては処理負担が軽減されている。
次に、制御装置2は、ステップS6に進んで、路面セル設定部4cにより、直交座標グリッドS内の立体物セルに基いて路面セルを設定する処理を行う。図10下段は路面セルおよび不明セルを直交座標グリッドS上にマッピングした状態を示している。図示の状態では、直交座標グリッドSを、物体検出装置1の位置Oに対して、第1象限および第2象限の一部を示しているが、車両Aの後方についても立体物セルを検出する場合には、第3象限、第4象限についても同様の処理を行う。
制御装置2は、路面セル設定処理については、図7に示すフローチャートに従って路面セルの設定を行う。また、この処理では、制御装置2は、記憶部4dに記憶されている路面セル設定テーブルを参照する。路面セル設定テーブルは、後述するようにして予め記憶部4dに記憶されており、このデータを参照することで直交座標グリッドS上の路面セルおよび不明セルを設定することができる。
制御装置2は、まず、直交座標グリッドSの立体物セルを探索する処理を行う。この場合、制御装置2は、ステップS61で、複数の象限のうちの第1象限を探索領域として指定する。次に、制御装置2は、ステップS62で、探索経路として図11に示すように、例えば第1象限であれば、まず探索経路A1に沿って探索する。探索経路A1は、原点セルC(1,1)を開始セルとして、x方向に1セルずつ移動して右端のセルC(8,1)まで探索する。続いて、制御装置2は、探索経路A2では、y方向に1段上がって、セルC(1,2)からx方向に1セルずつ移動して探索する。このようにして制御装置2は、最上段のセルC(1,8)からx方向に探索経路A8に沿って探索すると、第1象限の探索を終了する。
以下、同様に第2象限では、探索経路B1は、第2象限の原点セルC(−1,1)を開始セルとして、xの負方向に1セルずつ移動して左端のセルC(−8,1)まで探索する。続いて、制御装置2は、探索経路B2では、y方向に1段上がって、セルC(−1,2)からxの負方向に1セルずつ移動して探索する。第3象限および第4象限についても探索経路C1〜C8、D1〜D8が設定されている。
制御装置2は、各探索経路中の各セルについて、次のステップS63で立体物セルであるか否かを判断している。制御装置2は、ステップS63で、対象のセルが立体物セルである場合には、YESと判断してその立体物セルについて、路面セル設定テーブルを読み出して参照し、路面セルおよび不明セルを直交座標グリッドSに設定する。
ここで、記憶部4dから読み出す路面セル設定テーブルは、該当セルが立体物セルであった場合に、これに対応して路面セルあるいは不明セルに該当するセルのデータが予め記憶されている。従って、制御装置2は、読み出した路面セルおよび不明セルのデータを直交座標グリッドにあてはめることで設定できる。これにより、制御装置2は、個々のセルについて演算処理を行うことで路面セルや不明セルを判定して設定するという処理が不要となり、簡単かつ迅速に該当するセルの設定をすることができる。
制御装置2は、ステップS64を実行した後、あるいは対象のセルが立体物セルではなかった場合で、ステップS63でNOの場合には、ステップSS65に進み、全てのセルについて探索が終了しているか否かを判断する。制御装置2は、ステップS65でNOの場合にはステップS62に戻って上記の処理を繰り返して実行する。
なお、上記のステップS64の路面セルあるいは不明セルの設定処理では、繰り返し立体物セルについて設定を行う際に、既に設定済みのセルについても設定すべきデータが存在する場合がある。この場合に、データが、そのセルの設定済みの状態と異なる設定をするものである場合がある。このような場合には、書き換えルールとして優先順位が設定されている。ここでは、優先順位が高い順に、立体物セル、路面セル、不明セルが指定されている。従って、既に設定されたセルの優先順位が新に設定しようとするデータの優先順位よりも高い場合だけ書き換えるように判断することとしている。
このようにして、直交座標グリッドS内の全ての立体物セルについて上記した図7のプログラムに従って路面セル設定処理を行うことで、全てのセルが立体物セル、路面セル、不明セルの何れかに設定することができる。全てのセルについて探索が終了すると、制御装置2は、ステップS65でYESと判断して図6のプログラムのステップS7に進む。
制御装置2は、ステップS7では、直交座標グリッドSの各セルについて立体物確率を設定する。ここでは、立体物確率の値として、例えば立体物セルは「+1」、路面セルは「−1」、不明セルは「0」に設定する。これにより、立体物確率を設定した直交座標グリッドSを得ることができる。
制御装置2は、続くステップS8で、このようにして得られた直交座標グリッドSでの立体物確率のマップ情報を、路面RSに対応した静止直交座標グリッドに対して車両Aの位置に合わせて重ねて加算する処理を行う。次に、制御装置2は、車両Aが移動しているので、ステップS9で、自車位置のシフト処理を行い、再びステップS2に戻り、上記の処理を繰り返し実行する。
制御装置2は、上記の処理とは別に、立体物の判定処理を行っている。上記の処理を繰り返した結果、路面RSに対応した静止直交座標グリッドのセルには、立体物確率が加算されていくことで、路面RS上に静止している立体物が存在する場合には、そのセルの立体物確率の値が増加していく。これにより、制御装置2は、路面RSに存在する静止した立体物を正確に推定することができる。
また、他の車両などの移動する立体物が存在する場合には、他の車両の移動とともに立体物が移動するため、立体物確率の値は増加するのではなく、セル間を移動するようになる。さらに、無点領域に立体物が存在していなかった場合には、複数回の加算処理で立体物確率の値が増加することがないため、立体物の存在は判定されない。
次に、上記した路面セル設定テーブルの作り方と、探索処理による路面セルの設定について図12〜図14を参照して詳述する。図12は、直交座標グリッドSの第1象限について、一つのセルが立体物セルであった場合に、これに対応する路面セル、不明セルの設定手順を示している。図12(a)では、例えばセルC(3,4)が立体物セルであった場合のテーブルC(3,4)で示すセルのデータをグリッド上にマッピングしたものを示している。なお、図示では、立体物セルを「○」印で示し、路面セルを「△」印で示し、不明セルを「×」印で示している。
この分布の作り方としては、図12(b)に示すように、原点Oから立体物セルC(3,4)を見たときに、セルの範囲となる両端部に端点X1、X2をつける。次に、図12(c)に示すように、原点Oと端点X1、原点Oと端点X2を結ぶ領域線L1、L2を引く。続いて、図12(d)に示すように、領域線L1、L2で囲まれる領域を基準として対象セルを設定している。
得られた対象セルのうち、立体物セルC(3,4)よりも原点Oに近い側に位置するセルを路面セルとする。立体物セルの位置まで立体物が検出されていないことから、路面セルであると判定できるからである。ここでは、セルC(1,1)、C(1,2)、C(2,2)、C(2,3)が路面セルとなる。
また、得られた対象セルのうち、立体物セルC(3,4)よりも原点Oから遠い側に位置するセルを不明セルとする。車両Aに最も近い位置の立体物セルが特定されることで、それよりも遠い位置のセルについて情報を得る必要がないため、原点Oから立体物セルより遠い位置のセルは立体物で隠れている場合や、その位置に立体物が存在することでその立体物セルの後ろ側のセルについては不明セルとするのである。
ここでは、セルC(3,5)、C(3,6)、C(4,4)、C(4,5)、C(4,6)、C(4,7)、C(4,8)、C(5,5)、C(5,6)、C(5,7)、C(5,8)、C(6,6)、C(6,7)、C(6,8)、C(7,7)、C(7,8)、C(8,8)が不明セルとなる。
図13は、上述のようにして、直交座標グリッドSの第1象限の各セルC(x,y)について路面セル、不明セルを設定したテーブルC(x,y)についてマップで示したものである。なお、ここでは第1象限についてテーブルC(x,y)のマップを示しているが、同様にして第2象限以降についても設定しておくことで、対応することができる。
図14は、直交座標グリッドS上の立体物セルの探索により、路面セルおよび不明セルをマッピングした場合の具体例を示している。直交座標グリッドSの第1象限において、図14(a)には、極座標グリッドGで検出された立体物セルがセルC(4,3)、C(4,4)、C(5,1)、C(5,2)、C(5,3)であった場合を示している。
前述のように、探索経路A1で原点セルC(1,1)からx軸方向に移動していくと、制御装置2は、セルC(5,1)を立体物セルとして検出する。この立体物セルC(5,1)に対応して、制御装置2は、図13に示した路面セル設定テーブルからテーブルC(5,1)のデータを読み出し、路面セルおよび不明セルを設定する。図14(b)では路面セルおよび不明セルを記号でマッピングした状態を示している。
次に、探索経路A2でセルC(1,2)からx軸方向に移動していくと、制御装置2は、セルC(5,2)を立体物セルとして検出する。この立体物セルC(5,2)に対応して、制御装置2は、路面セル設定テーブルからテーブルC(5,2)のデータを読み出し、路面セルおよび不明セルを図14(c)のように設定する。このとき、セルの設定で重複する場合には、前述の優先順位で書き換える。
すなわち、既に立体物セルであるか、あるいは路面セルあるいは不明セルとして設定したセルであった場合については、立体物セルあるいは路面セルの場合はそのまま書き換えることなく設定を生かす。また、不明セル出会った場合には、設定するセルが路面セルの場合は書き換える。
同様にして探索経路A3、A4と処理を繰り返すことで図14(d)に示すように設定を行い、最終的に図14(e)に示すように第1象限の全てのセルについて設定が完了する。また、他の象限についても同様の探索処理をすることで全てのセルについて設定が完了する。
このような第1実施形態によれば、制御装置2により、極座標グリッドG上で立体物セルだけを検出し、これを直交座標グリッドSに座標変換するようにした。この後、直交座標グリッドS上の立体物セルについて、路面セル設定テーブルに指定された路面セルおよび不明セルを設定することで、迅速に全てのセルについて立体物セル、路面セル、不明セルを特定することができる。
制御装置2による座標変換処理の対象となるセル数を立体物セルだけとしたので、処理負担を大幅に低減することができ、これによって、リアルタイム処理を迅速に行うことができ、さらには、セル数を増やして検出精度を向上させても処理負担を増大させることがなくなる。
また、立体物セルによる路面セルおよび不明セルの設定で、書き換えが発生した場合には、優先順位を高い順から立体物セル、路面セル、不明セルとしているので、競合を無くして確実に路面セルの設定処理を行うことができるようになる。
なお、本実施形態を適用した場合の効果についてシミュレーションを行ったところ、次のような具体的な効果を確認することができた。例えば、レーザレーダの解像度を1万(立体物50%、路面25%、不明点25%)とし、極座標グリッドGの解像度を5万、直交座標グリッドSの解像度を4万とした場合である。レーザレーダによる観測点1万点に対して、極座標グリッドの全てのセルについて座標変換処理を行うと5万点が対象となるのに対して、本実施形態では直交座標に変換する極座標グリッドの立体物セルは、立体物が検出されたセルに限定されるので、例えば5千点程度であった。従って、座標変換処理については、約10分の1に処理負荷を低減することができた。このため、他の処理を含めても大幅な処理負荷の低減を図ることができる。
(第2実施形態)
図15〜図18は第2実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、探索経路を原点Oを中心として放射状に移動する経路として設定している。
前述のように、路面セル設定テーブルでは、立体物セルの位置に応じて、前述の図13に示したように、原点Oの位置に対して近い側に路面セル、遠い側に不明セルを設定するようにしているので、この設定原理に近い探索経路を第1象限については探索経路R1〜R15として設定している。つまり、レーザレーダによる投光方向に沿う探索経路を設定している。
図15は、直交座標グリッドSでの基本的な探索経路R1〜R15を破線矢印で示している。具体的には、この探索経路を示す破線矢印が通過するセルを探索経路のセルとして設定するものである。また、この探索経路R1〜R15は、それぞれ、直交座標グリッドSにおいて、第1象限では、原点Oから周辺に位置するセルC(8,1)、C(8,2)、C(8,3)、C(8,4)、C(8,5)、C(8,6)、C(8,7)、C(8,8)、C(7,8)、C(6,8)、C(5,8)、C(4,8)、C(3,8)、C(2,8)、C(1,8)に向けてセルを移動するように設定している。
図16および図17はその具体例を示している。例えば原点OからセルC(8,3)に向かう探索経路R3では、図16に示すように、原点セルC(1,1)から探索経路R3の矢印が通過するセルは、C(2,1)、C(3,1)、C(3,2)、C(4,2)、C(5,2)、C(6,2)、C(6,3)、C(7,3)、C(8,3)である。図17は、これらの通過セルを探索経路R3として探索経路テーブルに記載した例を示している。
以下、同様にして他の周辺のセルについても探索経路R1〜R15として設定したものが、図18に示す探索経路テーブルである。これらの探索経路テーブルのうち、探索経路R1〜R7は、セルの移動がx方向あるいはy方向に隣接するセルとなるが、探索経路R8は、例外的に斜めに隣接するセルに移動するので、例外処理として個別に探索経路を示している。また、探索経路R9〜R15は、探索経路R8を対称軸として折り返したものであるから、それぞれ対称位置の探索経路R7〜R1で設定したセルのxとyの値を入れ替えたものとなる。
このようにして設定した探索経路R1〜R15に沿って立体物セルを探索することで、探索処理では次のような利点がある。すなわち、路面セル設定テーブルでは、前述のように原点Oから立体物セルまでを結んだ方向を基準として路面セルおよび不明セルを設定するルールで規定している。従って、探索経路R1〜R15で順次探索処理を進める場合に、立体物セルが検出された時点で、それ以前のセルが路面セル、それ以降のセルは不明セルとすることができるので、現在の探索経路での探索処理を終了することができる。つまり、全てのセルを探索する必要がなくなり、時間を短縮し、かつ処理負荷も低減することができるのである。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、探索経路R1〜R15を原点Oから外周部のセルに向かう方向に沿って設定するので、立体物セルが検出されるとそれ以降のセルについて探索をする必要がなくなり、探索処理の処理時間を短縮して処理負担を軽減することができる。
(第3実施形態)
図19〜図23は第3実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、探索経路R1〜R15の設定をした探索経路テーブルのデータ量を低減させるものである。
図19〜図21は探索経路R3、R13についてその記述方法を示している。例えば第2実施形態では、図16および図17に示したように、探索経路R3は、図16で示した矢印R3が通過するセルを図17に示すように順次記載するようにしていた。これに対して、第3実施形態では、図19で示される探索経路R3の矢印R3が通過するセルに対して、図20に示すようにセル間を移動する方向が変化するセルを記述するようにしている。
探索経路R3では、第1象限の原点セルC(1,1)からx方向に移動した場合を「→」で示し、y方向に移動する場合を「↑」で示すと、x方向のセル番号で「3」、「6」が移動方向が変化しているセルである。図21は、このようにy方向への移動するセルの番号を記述することで探索経路R3を記述するようにしている。
この記述原理を利用すると、前述した図18に示した探索経路テーブルについて、各探索経路R1〜R7では、図23に示すように、第1象限の原点セルC(1,1)からx方向に移動する状態からy方向に移動する状態に変化したセルを網掛けで示している。そして、このy方向へ移動するセルのx値を変化セルとして取り出すと、図22に示すような探索経路テーブルを得ることができる。なお、前述と同様に、探索経路R8は、例外処理としてそのまま探索すべきセルを記述している。
また、探索経路R9〜R15については、探索経路R8を対称軸として折り返したものであるから、ここでは、y方向への移動を基本方向とし、x方向へ移動するときのセルのy値を記述する。例えば、探索経路13では、第1象限の原点セルC(1,1)からy方向に移動した場合を「↑」で示し、x方向に移動する場合を「→」で示すと、y方向のセル番号で「3」、「6」が移動方向が変化しているセルである。
図21では、このようにx方向へ移動するセルの番号を記述することで探索経路R13を記述しているが、データとしては探索経路R3と全く同じとなっている。以下、同様にして残りの探索経路R9〜R15についてもx方向へ移動するセルの番号を記述することで探索経路を簡略して記述することができる。この結果、探索経路R9〜R15は、R1〜R7で設定したセルのxとyの値を入れ替えたものとなって、探索経路テーブルとして示すと、それぞれR7〜R1と同じデータが設定されることとなる。したがって、探索経路の対応と探索方向の情報だけを記述しておくことで、探索経路R9〜R15の具体的な記述は不要となる。
このような第3実施形態によれば、探索経路テーブルを移動方向が変化するセルのx値あるいはy値を用いて記述する方式とすることで、データ量をさらに低減することができる。
(第4実施形態)
図24から図27は第4実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、図24に示すように、物体検出装置10は、制御装置11を主体として3次元距離検出部3、データ処理部12および出力部5を備えている。制御装置11の機能構成として、データ処理部12は、立体物検出部4a、座標変換部4b、路面セル設定部4c、記憶部4dに加えて、立体物検出部4aと座標変換部4bとの間に、ノイズ立体物除去部4eを備えている。ノイズ立体物除去部4eは、立体物検出部4aで検出された立体物のセルに対して、車両が必要とする立体物セル以外をノイズとして除去する機能を有する。
図25は、この実施形態における立体物検出処理の流れを示すもので、ステップS4とS5との間に新たにステップS4aを設けている。ステップS4aは、制御装置11により、ノイズ立体物除去部4eによる処理内容を実行するステップである。
すなわち、制御装置11は、ステップS4で立体物検出部4aにより立体物検出処理を実施した後、ステップS4aに進んでノイズ立体物除去処理を実施する。このとき、ステップS4では、図26の上段に示しているように、極座標グリッドGの各セルのうち、セルGa3、Gb3、Gc3、Gd3、Gd4、Ge4が立体物セルとして検出されている。ここで、極座標の各径方向Rnについて立体物セルを見ると、2個のセルGd3およびセルGd4が同じ径方向で検出されている。
制御装置11は、ステップS4aで、上記した同じ径方向で検出された複数の立体物のセルGd3およびセルGd4について、近い位置のセルGd3を有効とし、遠い位置のセルGd4をノイズ立体物として除去することを判定し、立体物が存在しないセルとして設定する。これにより、各径方向に対して立体物セルは最大1個となる。
制御装置11は、この後、ステップS5に進んで、座標変換部4bにより、極座標グリッドGで立体物セルと判定したセルについて直交座標グリッドSに変換する処理を行う。ここでは、座標変換の対象となるセルが、第1実施形態で示した場合よりも少ないので、制御装置11の処理負荷がさらに軽減されている。
すなわち、図26の下段に示しているように、極座標グリッドGのセルGd4が除去されたので、ここでは、制御装置11による直交座標グリッドSのセルC(2,5)への変換処理が不要となっている。このように、極座標グリッドGでの立体物セルの数が少なくなると、制御装置11の座標変換処理が軽減されるので、有効なセルについての変換処理時間を全体として短縮することができるようになる。
次に、図27を参照して、上記の処理負担軽減効果について、具体的に説明する。
図27では、市街地の道路を自車両XがP方向(図中上方向)に向けて走行中の状況を上方から見た状態で示している。道路には中央分離帯S、ガードレールG1、G2が配置され、建物B1、B2などが存在する状態である。また、中央分離帯Sを隔てた反対方向の車線には他の車両YがQ方向(図中下方向)に走行している。
検出エリアZの中で、領域Za〜Zdの範囲のうち、領域Za、Zcにおいては、立体物が2個以上検出されている。領域Zb、Zdでは「なし」あるいは1個の立体物が検出されている。
例えば、2個以上の立体物が検出された領域Zaでは、R1方向においてr1a、r1b、r1cの3個の立体物が検出されている。r1aは中央分離帯S、r1bは他の車両Y、r1cはガードレールG1である。また、R2方向において、r2a、r2b、r2cの3個の立体物が検出されている。r2aは中央分離帯S、r2bはガードレールG2、r2cは建造物B1ガードレールG1である。
また、1個以下の立体物が検出された領域Zbでは、R3方向において、中央分離帯Sがr3aとして検出されている。そして、2個以上の立体物が検出された領域Zcでは、R4方向において、r4a、r4bの2個の立体物が検出されている。r4aはガードレールG2、r4bは建造物B2である。
この実施形態の方式で処理を実施する場合には、各方向について複数の立体物が検出されている場合いは、最も近い位置のセルを残し、それよりも遠い位置のセルはノイズとして除去している。これによって、座標変換処理では、除去された分だけ変換処理が軽減される。
この場合の効果について、概略的に求めると次のようになる。いま、上記のような検出状態において、制御装置11により第1実施形態の方式で処理をした場合に、100%と処理負荷であるとする。これに対して、図27に示しているように、市街地を走行している状態で、検出エリアの50%以上の画角(角度範囲)で一方向に2個以上の立体物が検出されている場合を想定する。
この場合には、図27に示しているように、領域Za、Zcが一方向に2個以上の立体物が検出された領域であるから、50%以上の画角となる。この範囲では最低2個の立体物が検出されているので、本実施形態を適用した場合には座標変換をする対象は1個にすることができるので、制御装置11の計算処理負担は50%以下にすることができる。
これを踏まえて概算すると、次式(1)のように、座標変換に要する処理負担を求めることができる。すなわち、全体の50%は立体物が1個の領域であるから、処理負担はそのまま100%(1)であり、残りの50%が一方向に2個以上立体物が検出される領域となり、処理負担は最低でも50%(0.5)が軽減される。
50%×1+50%×0.5=75% …(1)
この結果、市街地などの立体物が多く存在する領域においては、座標変換処理の処理負担を最低でも25%軽減することができることがわかる。さらに、この処理負担の軽減効果は、同一方向での立体物の検出個数が多いほど高くすることができ、また、2個以上の立体物が検出される領域が広いほど高くすることができる。
このような本実施形態によれば、制御装置11にノイズ立体物除去部4eを設け、極座標グリッドGにおいて立体物検出部4aにより検出された立体物セルのうち、径方向に複数の立体物セルが存在する場合には、径方向の距離が最も短い立体物セルを除いた残りの立体物セルをノイズセルとして除去するようにした。
これにより、座標変換部4bにより極座標グリッドGの立体物セルを直交座標グリッドSに変換する処理負担を軽減することができるようになる。この結果、市街地などの建造物や立体物が多く存在する場所では複数の立体物が検出される率が高くなるので、処理負担の軽減効果をより高めることができる。
(第5実施形態)
図28から図31は第5実施形態を示すもので、以下、第1実施形態あるいは第4実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、極座標グリッドGにおけるデータの保持形式について示している。上記した第1実施形態あるいは第4実施形態においては、極座標グリッドGにおける立体物セルのデータの保持形式について特に示していないが、データ保持の形式によってはメモリアクセスの回数を増やすことになり、処理負荷が増大することになる。
そこで、この実施形態では、例えば第1実施形態においてステップS4で実施した立体物セル検出処理で図28に示すように立体物セル(○印)が検出された場合について説明する。ここでは、極座標グリッドGの各セルのうち、角度方向としてθ1方向にセルGc3、θ2方向にセルGb3、Gb4、θ3方向にセルGa3、Ga4、θ4方向にセルGd3、Gd4、θ5方向にセルGe4が立体物セルとして検出されている。
例えば、立体物セルGc3は、θ1方向で径方向の長さr1が「4」であるから、図29に示すように、角度方向セルインデックスθ1のr方向セルインデックス値r_idxを「4」とすることができる。同様にしてすべての角度方向セルインデックスについて立体物セルの径方向の長さをr方向セルインデックス値としてテーブルに記録することができる。
これによって、ステップS5での座標変換処理においては、角度方向セルインデックスに対するr方向セルのインデックス値を読み出すことで極座標グリッドGでの立体物セルを認識することができる。
また、上記したような方式で極座標グリッドGの立体物セルを記録することで、第4実施形態で示した場合においては、径方向において最も近い位置にある立体物セルだけを残すので、各角度方向セルインデックスについてr方向セルのインデックス値はそれぞれ1個ずつとなる。
図30は、図28のように検出された立体物セルについて、第4実施形態のステップS4aで実施した処理を行うことで得られる最も近い位置の立体物セルを残した状態である。従って、この場合においては、全ての角度方向セルインデックスについて立体物セルの径方向の最も短い長さr_minをr方向セルインデックス値r_min_idxとして図31に示すようにテーブルに記録することができる。
これによって、ステップS5での座標変換処理においては、角度方向セルインデックスに対するr方向の最も短い距離のセルのインデックス値r_minを読み出すことで極座標グリッドGでの立体物セルを認識することができる。
この結果、制御装置11は、ステップS5の座標変換処理において、座標変換部4bで立体物情報をグリッドから参照し探し出してくる操作に要するメモリアクセス回数を減らすことができる。また、これによって、制御装置11の全体としての処理コストを低減することができるようになる。
従って、本実施形態によれば、制御装置11により、極座標グリッドGにおける立体物セルの記録方式を角度方向インデックスに対するr方向のインデックス値として記憶部4dにテーブルとして記憶することで、メモリアクセス回数の低減や処理負担の軽減を図ることができるようになる。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
上記各実施形態では、極座標グリッドGとして、車両Aの前方に向けた範囲を設定した場合を示したが、車両Aの側方や後方などにも向けた範囲を設定することもできる。この場合には、検出方向に対応して複数の3次元距離検出部を設けることができる。
極座標グリッドGの立体物セルを直交座標グリッドSに変換してから路面RSに対応する静止直交座標グリッドに変換する例を示したが、極座標グリッドGの立体物セルを直接路面RSに対応した静止直交座標グリッドに変換する処理を実施しても良い。
図面中、1、10は物体検出装置、2、11は制御装置、2aは立体物判定部、3は3次元距離検出部、4、12はデータ処理部、4aは立体物検出部、4bは座標変換部、4cは路面セル設定部、4dは記憶部、4eはノイズ立体物除去部、5は出力部である。

Claims (8)

  1. 所定角度と距離範囲で複数のセルに区切る極座標グリッドを設定し、自車両の周囲の検出範囲について3次元距離検出部(3)により取得した極座標による3次元距離情報から、立体物が存在する立体物セルを検出する立体物検出部(4a)と、
    前記極座標グリッドのセルの情報を2次元で所定距離毎に複数のセルに区切る直交座標グリッドを設定し、前記極座標グリッドに含まれる前記立体物セルを直交座標グリッドのセルに対応付けて立体物セルを設定する座標変換部(4b)と、
    前記直交座標グリッドの各セルについて立体物セルに該当するときに路面に該当する路面セルを指定する路面セル設定テーブルを記憶する記憶部(4d)と、
    前記座標変換部により直交座標に変換された前記立体物セルの位置に対応して前記記憶部から前記路面セル設定テーブルを読み出して路面セルを設定する路面セル設定部(4c)と
    を備えた立体物検出処理装置。
  2. 前記路面セル設定テーブルは、前記直交座標グリッドの各セルに対応してそのセルが立体物セルであったときの路面セルおよび不明セルを指定するデータとして設けられ、
    前記路面セル設定部は、3次元距離検出部の位置を原点として、原点位置に対応するセルから順に立体物セルを探索し、立体物セルを検出すると前記路面セル設定テーブルから路面セルのデータを読み出して直交座標グリッドに路面セルおよび不明セルを設定する請求項1に記載の立体物検出処理装置。
  3. 前記路面セル設定テーブルは、前記3次元距離検出部の位置となる原点を通るある傾きの探索直線が直交座標グリッド上で重なるセル群を探索セル群としたときに、前記探索直線の傾きを前記直交座標グリッドの探索範囲で変化させたときの傾き毎に得られる前記探索セル群として記憶されており、
    前記路面セル設定部は、前記探索直線の傾きを前記探索範囲で変化させ、前記路面セル設定テーブルの対応する前記探索セル群を読み出して前記原点側から探索し、前記立体物セルに到達すると、その立体物セルよりも原点側に位置するセルを路面セルとして設定すると共に、その立体物セルよりも原点から遠い側に位置するセルを不明セルとして設定する請求項1に記載の立体物検出処理装置。
  4. 前記路面セル設定テーブルは、前記探索セル群を記憶する情報として、前記原点の位置のセルを始点として前記探索直線に沿って移動する場合に、前記直交座標グリッドの2つの軸方向に対して移動軸方向が変化する位置のセルを指定するデータとしている請求項3に記載の立体物検出処理装置。
  5. 前記路面セル設定テーブルは、前記探索セル群を記憶する情報として、前記直交座標グリッドの2つの軸で句切られる各象限において、前記探索直線が一方の軸から傾きが45°変化するまでの第1範囲について移動軸方向が変化する位置のセルを指定するデータを設定し、残りの第2範囲については前記第1範囲のデータと2つの軸の関係を入れ替えたものを指定するデータとしている請求項4に記載の立体物検出処理装置。
  6. 前記路面セル設定部(4c)は、前記路面セル設定テーブルに基いて立体物セルに対して路面セル、不明セルを設定するときに、設定対象となるセルが既に設定されたセルであるときには、立体物セルを第1優先、路面セルを第2優先として優先順位の高いものに書き換えて設定する請求項1から5のいずれか一項に記載の立体物検出処理装置。
  7. 前記極座標グリッドにおいて前記立体物検出部(4a)により検出された立体物セルのうち、径方向に複数の立体物セルが存在する場合には、径方向の距離が最も短い立体物セルを除いた残りの立体物セルをノイズセルとして除去するノイズ立体物除去部(4e)を備えた請求項1から6のいずれか一項に記載の立体物検出処理装置。
  8. 前記立体物検出部(4e)は、検出した前記極座標グリッド上での立体物セルについて、方向インデックスに対して距離インデックスでデータを保持する請求項1から7のいずれか一項に記載の立体物検出処理装置。
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