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JP6863206B2 - 鋳片分析装置、鋳片分析方法及びプログラム - Google Patents
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JP6863206B2 - 鋳片分析装置、鋳片分析方法及びプログラム - Google Patents

鋳片分析装置、鋳片分析方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、鋳片の分析を行う鋳片分析装置及び鋳片分析方法、並びに、当該鋳片分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
従来から、鋳片の断面をエッチング処理して偏析部を顕在化し、その大きさや数量等から、鋳片の内部品質を評価する手法が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。具体的に、下記の特許文献1には、エッチング処理が施された鋳片の断面を撮影して鋳片断面画像を撮影し、当該鋳片断面画像における明度コントラストに基づいて鋳片の偏析の有無や大きさを検出する技術が開示されている。
特開平7−306161号公報
しかしながら、鋳片の断面には、偏析の他にポロシティと呼ばれる欠陥が存在する場合があり、特許文献1に記載の技術のように、単に、鋳片断面画像における明度コントラストの観点からは、偏析とポロシティとを精度良く判別することが困難であるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、鋳片における偏析とポロシティとを精度良く判別できる仕組みを提供することを目的とする。
本発明の鋳片分析装置は、鋳片の分析を行う鋳片分析装置であって、鋳片の分析を行う鋳片分析装置であって、エッチング処理が施された前記鋳片の断面を撮影する撮影手段と、前記断面と交差する基準軸を挟むようにして配置された一対の照明手段と、前記一対の照明手段のうちのいずれか1つの照明手段から前記断面と前記基準軸との交点に向けて照明光を照射させ、当該照明光の正反射方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第1の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第1の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第2の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第2の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第3の断面画像を生成する断面画像生成手段と、前記第1の断面画像、前記第2の断面画像および前記第3の断面画像に基づいて、前記断面に形成された偏析とポロシティとを判別する判別手段とを有する。
また、本発明は、上述した鋳片分析装置による鋳片分析方法、及び、当該鋳片分析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
本発明によれば、鋳片における偏析とポロシティとを精度良く判別することができる。
本発明の実施形態に係る鋳片分析装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、図1に示す鋳片断面撮影機構の内部構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態における撮影モードごとに、図2に示す鋳片断面撮影機構の内部構成の様子を示した図である。 図3に示す撮影モードごとに行われる鋳片断面撮影機構の走査(移動)の一例を示す図である。 図1の断面画像生成部で生成される第1の断面画像、第2の断面画像、第3の断面画像及び第4の断面画像、並びに、図1の二値化処理部で生成される第1の二値画像及び第2の二値画像の一例を示す図である。 本発明の実施形態における全体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。 図6のステップS300における鋳片断面撮影及び断面画像生成処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 図6のステップS400における鋳片分析処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における実施例を示し、図1の断面画像生成部で生成した第1の断面画像、第2の断面画像、第3の断面画像及び第4の断面画像の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鋳片分析装置100の概略構成の一例を示す図である。この鋳片分析装置100は、鋳片200の分析(より具体的には、鋳片200の偏析及びポロシティに係る分析)を行う装置である。
本実施形態に係る鋳片分析装置100は、図1に示すように、鋳片断面撮影機構110と、画像処理・制御装置120と、入力装置130と、表示装置140を有して構成されている。また、本実施形態に係る鋳片分析装置100は、図1に示すように、外部装置Gと通信可能に接続されている。
まず、鋳片断面撮影機構110について説明を行う。
鋳片断面撮影機構110は、画像処理・制御装置120の制御に基づいて、例えば図1に示す例では紙面右側から紙面左側に移動しながら、エッチング処理が施された鋳片の断面201を撮影するための撮影機構である。なお、本実施形態においては、図1に示す例とは反対に、鋳片断面撮影機構110が鋳片200の左側に位置している場合には、鋳片断面撮影機構110は、画像処理・制御装置120の制御に基づいて、図1に示す紙面左側から紙面右側に移動しながら、エッチング処理が施された鋳片の断面201を撮影する。ここで、図1に示す鋳片200においては、その上面が、エッチング処理が施された鋳片の断面201となっている。本実施形態では、鋳片200を所定の位置に固定し静止させた状態で、鋳片断面撮影機構110を移動させることにより、鋳片の断面201の撮影を行う。
この鋳片断面撮影機構110は、図1に示すように、撮影装置111と、光学系112と、第1の照明装置113と、第2の照明装置114とを有して構成されている。
撮影装置111は、画像処理・制御装置120の制御に基づいて、光学系112を介して、エッチング処理が施された鋳片の断面201を撮影する装置である。ここで、本実施形態においては、撮影装置111は、例えばラインセンサカメラである。
光学系112は、撮影装置111から鋳片の断面201に至る光路の間に設けられ、画像処理・制御装置120によって撮影モードに応じてその配置等が設定される。
第1の照明装置113及び第2の照明装置114は、画像処理・制御装置120の制御に基づいて、撮影装置111が撮影する撮影領域を照明する一対の照明手段である。ここで、第1の照明装置113及び第2の照明装置114としては、例えばLEDを搭載した棒状の照明装置を用いることができる。また、本実施形態においては、第1の照明装置113及び第2の照明装置114は、同レベルの光量の光を照射する照明装置を用いることができる。
図2は、本発明の実施形態を示し、図1に示す鋳片断面撮影機構110の内部構成の一例を示す図である。なお、図2において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、図2は、図1に示す鋳片の断面201を横方向(水平方向)にとった図である。
撮影装置111は、エッチング処理が施された鋳片の断面201を光学系112を介して撮影する。ここで、本実施形態においては、光学系112は、図2に示すように、可動ミラー1121と、固定ミラー1122〜1123とを有して構成されている。
一対の照明手段である第1の照明装置113及び第2の照明装置114は、鋳片の断面201と交差する基準軸301を挟むようにして配置されている。ここで、本実施形態においては、基準軸301として、鋳片の断面201と直交する直交軸を適用した例について説明する。第1の照明装置113は、鋳片の断面201と基準軸301との交点302に向けて照明光を照射するものであり、図2では、その照明光の光中心軸303が基準軸301に対して角度θ1の斜角となることを示している。また、第2の照明装置114は、鋳片の断面201と基準軸301との交点302に向けて照明光を照射するものであり、図2では、その照明光の光中心軸304が基準軸301に対して角度θ2の斜角となることを示している。即ち、本実施形態においては、第1の照明装置113及び第2の照明装置114が、基準軸(具体的に本実施形態では、直交軸)301を挟むようにして配置されているため、鋳片の断面201と基準軸301との交点302に向けて照射される照明光は、鋳片の断面201に対して斜角に入射することになる。
また、図2において、第2の照明装置114による照明光の角度θ2を第1の照明装置113による照明光の角度θ1と異ならせているのは、角度θ2と角度θ1とを等しくすると、第1の照明装置113から照射された照明光が鋳片の断面201で正反射した際に第2の照明装置114に遮られてしまい、この正反射した照明光に基づく撮影を撮影装置111で行えなくなるからである。
なお、図2では、第1の照明装置113及び第2の照明装置114から交点302に向けて照明光を照射する例として、それぞれの照明光の光中心軸303及び304が交点302と一致する例を示しているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、本発明において、第1の照明装置113及び第2の照明装置114から交点302に向けて照明光を照射することには、第1の照明装置113及び第2の照明装置114から所定の広がりをもって照明光が照射された際に、それぞれの照明光の光中心軸303及び304が交点302と一致していなくても、それぞれの照明光が交点302の位置に照射される場合も、含まれるものとする。
図3は、本発明の実施形態における撮影モードごとに、図2に示す鋳片断面撮影機構110の内部構成の様子を示した図である。なお、図3において、図2に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。
図3(a)に示す撮影モードは、可動ミラー1121を光路から外し、第2の照明装置114を消灯した上で、第1の照明装置113を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、当該照明光が鋳片の断面201で正反射する正反射方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する撮影モードである。本実施形態では、この図3(a)に示す撮影モードを「正反射撮影モード」と称する。また、この図3(a)には、第1の照明装置113から照射された照明光が鋳片の断面201で反射(正反射)してから撮影装置111に入射するまでの第1の光路310を示している。
なお、図3(a)では、第1の照明装置113から照射された照明光の正反射方向から撮影装置111に撮影させる例として、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致するような例を示しているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、本発明において、第1の照明装置113から照射された照明光の正反射方向から撮影装置111に撮影させることには、図3(a)に示す状態で、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致していなくても撮影装置111で交点302の位置が撮影できる場合も、含まれるものとする。
図3(b)に示す撮影モードは、可動ミラー1121を光路に入れ、第2の照明装置114を消灯した上で、第1の照明装置113を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する撮影モードである。本実施形態では、この図3(b)に示す撮影モードを「第1のステレオ撮影モード」と称する。また、この図3(b)には、第1の照明装置113から照射された照明光が鋳片の断面201で反射(拡散反射(乱反射))してから撮影装置111に入射するまでの第2の光路320を示している。
なお、図3(b)では、基準軸301に沿った方向から撮影装置111に撮影させる例として、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致するような例を示しているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、本発明において、基準軸301に沿った方向から撮影装置111に撮影させることには、図3(b)に示す状態で、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致していなくても撮影装置111で交点302の位置が撮影できる場合も、含まれるものとする。
図3(c)に示す撮影モードは、可動ミラー1121を光路に入れ、第1の照明装置113を消灯した上で、第2の照明装置114を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する撮影モードである。本実施形態では、この図3(c)に示す撮影モードを「第2のステレオ撮影モード」と称する。また、この図3(c)には、第2の照明装置114から照射された照明光が鋳片の断面201で反射(拡散反射(乱反射))してから撮影装置111に入射するまでの第3の光路330を示している。
なお、図3(c)では、基準軸301に沿った方向から撮影装置111に撮影させる例として、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致するような例を示しているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、本発明において、基準軸301に沿った方向から撮影装置111に撮影させることには、図3(c)に示す状態で、撮影装置111の光学中心軸が交点302と一致していなくても撮影装置111で交点302の位置が撮影できる場合も、含まれるものとする。
また、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードと図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにより、照度差ステレオ撮影が実現される。また、図3(a)〜図3(c)に示すように、可動ミラー1121を光路に対して挿抜する設定を行うことによって、各撮影モードによる撮影が行われる。
図4は、図3に示す撮影モードごとに行われる鋳片断面撮影機構110の走査(移動)の一例を示す図である。なお、図4において、図1〜図3に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。
図4(a)は、図3(a)に示す正反射撮影モードにおける鋳片断面撮影機構110の走査(移動)の一例を示している。この図4(a)に示す例では、鋳片の断面201に対して鋳片断面撮影機構110を紙面右側から紙面左側に走査(移動)させる様子が示されている。即ち、この場合、撮影装置111による撮影位置を示す図3(a)の交点302も、鋳片の断面201に対して紙面右側から紙面左側に移動することになる。
図4(b)は、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードにおける鋳片断面撮影機構110の走査(移動)の一例を示している。この図4(b)に示す例は、例えば図4(a)に示す正反射撮影モードにおける鋳片断面撮影機構110の走査(移動)が終了した後に行う場合を想定しており、鋳片の断面201に対して鋳片断面撮影機構110を紙面左側から紙面右側に走査(移動)させる様子が示されている。即ち、この場合、撮影装置111による撮影位置を示す図3(b)の交点302も、鋳片の断面201に対して紙面左側から紙面右側に移動することになる。
図4(c)は、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにおける鋳片断面撮影機構110の走査(移動)の一例を示している。この図4(c)に示す例は、例えば図4(b)に示す第1のステレオ撮影モードにおける鋳片断面撮影機構110の走査(移動)が終了した後に行う場合を想定しており、鋳片の断面201に対して鋳片断面撮影機構110を紙面右側から紙面左側に走査(移動)させる様子が示されている。即ち、この場合、撮影装置111による撮影位置を示す図3(c)の交点302も、鋳片の断面201に対して紙面右側から紙面左側に移動することになる。
ここで、再び、図1の説明に戻る。
画像処理・制御装置120は、撮影装置111による撮影で得られた鋳片の断面201に係る断面画像の画像処理を行うとともに、本実施形態に係る鋳片分析装置100の動作を統括的に制御する。
この画像処理・制御装置120は、図1に示すように、断面画像生成部121と、二値化処理部122と、判別部123と、判別結果出力部124を有して構成されている。
断面画像生成部121は、撮影装置111による撮影で得られた鋳片の断面201に係る断面画像を生成するものであり、図1に示すように、第1の断面画像生成部1211と、第2の断面画像生成部1212と、第3の断面画像生成部1213と、第4の断面画像生成部1214を有して構成されている。
第1の断面画像生成部1211は、図3(a)に示す正反射撮影モードにおける撮影制御を行って、鋳片の断面201に係る第1の断面画像を生成する。具体的に、第1の断面画像生成部1211は、図3(a)に示すように、可動ミラー1121を光路から外し、第2の照明装置114を消灯した上で、第1の照明装置113を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、当該照明光の正反射方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する制御を行って、鋳片の断面201に係る第1の断面画像を生成する。この第1の断面画像の具体例については、図5を用いて後述する。
第2の断面画像生成部1212は、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードにおける撮影制御を行って、鋳片の断面201に係る第2の断面画像を生成する。具体的に、第2の断面画像生成部1212は、図3(b)に示すように、可動ミラー1121を光路に入れ、第2の照明装置114を消灯した上で、第1の照明装置113を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する制御を行って、鋳片の断面201に係る第2の断面画像を生成する。この第2の断面画像の具体例については、図5を用いて後述する。
第3の断面画像生成部1213は、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにおける撮影制御を行って、鋳片の断面201に係る第3の断面画像を生成する。具体的に、第3の断面画像生成部1213は、図3(c)に示すように、可動ミラー1121を光路に入れ、第1の照明装置113を消灯した上で、第2の照明装置114を点灯させて交点302に向けて照明光を照射し、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で鋳片の断面201を撮影する制御を行って、鋳片の断面201に係る第3の断面画像を生成する。この第3の断面画像の具体例については、図5を用いて後述する。
第4の断面画像生成部1214は、第2の断面画像生成部1212で生成された第2の断面画像と、第3の断面画像生成部1213で生成された第3の断面画像とを差分処理して、第4の断面画像を生成する。この第4の断面画像の具体例については、図5を用いて後述する。
二値化処理部122は、第1の断面画像生成部1211で生成された第1の断面画像を第1の二値化閾値を用いて二値化処理して第1の二値画像を生成するとともに、第4の断面画像生成部1214で生成された第4の断面画像を第2の二値化閾値を用いて二値化処理して第2の二値画像を生成する。この第1の二値画像及び第2の二値画像の具体例については、図5を用いて後述する。
図5は、図1の断面画像生成部121で生成される第1の断面画像、第2の断面画像、第3の断面画像及び第4の断面画像、並びに、図1の二値化処理部122で生成される第1の二値画像及び第2の二値画像の一例を示す図である。
まず、図5(a)には、鋳片の断面201における表面形状である鋳片の断面形状510が示されている。また、図5(a)に示す鋳片の断面形状510には、ポロシティ511と、偏析512の形状が示されている。ここで、ポロシティ511とは、例えば、鋳片200の内部に包含されているガスによる鋳造欠陥である。
図5(a)に示すように、ポロシティ511と偏析512は、両者とも凹部の形状であるが、ポロシティ511の凹部の深さが小さくとも数百μmであるのに対し、エッチングによりできる偏析512の凹部の深さは数十μm程度である。また、ポロシティ511及び偏析512の両者とも、凹部には細かい凹凸が存在しているが、ポロシティ511や偏析512以外の部位(以下、「母材部」と称する)513は、研磨により平坦となっている。なお、図5(b)及び図5(c)では、図5(a)に示す鋳片の断面形状510に相当する情報を縦方向に揃えて図示している。
図5(b)には、第1の断面画像生成部1211において、図5(a)に示す鋳片の断面201について、図3(a)に示す正反射撮影モードの撮影制御を行うことにより生成した第1の断面画像520が示されている。図3(a)に示す正反射撮影モードでは、母材部513で正反射した照明光が撮影装置111に直接入射するため、撮影装置111で得られる画像において母材部513の部分は非常に明るく(白っぽく)なる。これに対して、ポロシティ511や偏析512では、図5(a)に示す凹部の内部における凹凸により、照明光の反射輝度が低下するため、撮影装置111で得られる画像においてポロシティ511や偏析512の部分は母材部513の部分よりも暗く(黒っぽく)なる。
そして、第1の断面画像生成部1211は、例えば、上述した撮影装置111で得られた画像の平均輝度が白と黒との間の中間色に係る所定の輝度になるように当該画像の輝度補正を行って、図5(b)に示す第1の断面画像520を生成する。この図5(b)に示す第1の断面画像520には、図5(a)のポロシティ511に相当する画像領域521、図5(a)の偏析512に相当する画像領域522、及び、図5(a)の母材部513に相当する画像領域523が示されている。
また、図5(b)には、第1の断面画像520における輝度を表した輝度グラフ530が示されている。この輝度グラフ530には、二値化処理部122で第1の断面画像520を二値化処理する際の第1の二値化閾値531の一例が示されている。
また、図5(b)には、二値化処理部122において、第1の断面画像520を第1の二値化閾値531を用いて二値化処理することにより生成した第1の二値画像540が示されている。具体的に、二値化処理部122は、第1の断面画像520において、第1の二値化閾値531未満の輝度値の領域を二値のうちの一方の値(例えば0)に係る黒色領域(第1領域)とし、第1の二値化閾値531以上の輝度値の領域を二値のうちの他方の値(例えば1)に係る白色領域(第2領域)として、第1の二値画像540を生成する。この第1の二値画像540では、図5(a)のポロシティ511に相当する領域に黒色領域(第1領域)541が存在し、図5(a)の偏析512に相当する領域に黒色領域(第1領域)542が存在し、図5(a)の母材部513に相当する領域に白色領域(第2領域)543が存在している。
図5(c)には、第2の断面画像生成部1212において、図5(a)に示す鋳片の断面201について、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードの撮影制御を行うことにより生成した第2の断面画像550が示されている。図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードでは、基準軸301の左側に配設された第1の照明装置113から基準軸301に対して斜角に照明光が照射され、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で撮影するため、撮影装置111で得られる画像において、深さの深い凹部からなるポロシティ511では、照明光が直接照射する右側の部分が明るく(白っぽく)なり、深さの深い凹部で影となる中央から左側の部分が暗く(黒っぽく)なる。これに対して、偏析512は、ポロシティ511のように影ができるほど凹部が深くないため、第1の照明装置113からの照明光が内部に入射し且つ内部の凹凸により拡散反射(乱反射)するため、撮影装置111で得られる画像においては、明るく(白く)表示されることになる。また、母材部513は、偏析512よりも粗度が細かく鏡面に近いため、第1の照明装置113から基準軸301に対して斜角に照射された照明光の大部分が正反射してしまい、基準軸301の方向に拡散反射(乱反射)する照明光は少なくなるため、撮影装置111で得られる画像においては、偏析512よりも少し暗く(黒っぽく)表示されることになる。
そして、第2の断面画像生成部1212は、例えば、上述した撮影装置111で得られた画像の平均輝度が白と黒との間の中間色に係る所定の輝度になるように当該画像の輝度補正を行って、図5(c)に示す第2の断面画像550を生成する。この図5(c)に示す第2の断面画像550には、図5(a)のポロシティ511の右側の部分に相当する画像領域551、図5(a)のポロシティ511の中央から左側の部分に相当する画像領域552、図5(a)の偏析512に相当する画像領域553、及び、図5(a)の母材部513に相当する画像領域554が示されている。
また、図5(c)には、第3の断面画像生成部1213において、図5(a)に示す鋳片の断面201について、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードの撮影制御を行うことにより生成した第3の断面画像560が示されている。図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードでは、基準軸301の右側に配設された第2の照明装置114から基準軸301に対して斜角に照明光が照射され、基準軸301に沿った方向から撮影装置111で撮影するため、撮影装置111で得られる画像において、深さの深い凹部からなるポロシティ511では、照明光が直接照射する左側の部分が明るく(白っぽく)なり、深さの深い凹部で影となる中央から右側の部分が暗く(黒っぽく)なる。これに対して、偏析512は、ポロシティ511のように影ができるほど凹部が深くないため、第2の照明装置114からの照明光が内部に入射し且つ内部の凹凸により拡散反射(乱反射)するため、撮影装置111で得られる画像においては、明るく(白く)表示されることになる。また、母材部513は、偏析512よりも粗度が細かく鏡面に近いため、第2の照明装置114から基準軸301に対して斜角に照射された照明光の大部分が正反射してしまい、基準軸301の方向に拡散反射(乱反射)する照明光は少なくなるため、撮影装置111で得られる画像においては、偏析512よりも少し暗く(黒っぽく)表示されることになる。
そして、第3の断面画像生成部1213は、例えば、上述した撮影装置111で得られた画像の平均輝度が白と黒との間の中間色に係る所定の輝度になるように当該画像の輝度補正を行って、図5(c)に示す第3の断面画像560を生成する。この図5(c)に示す第3の断面画像560には、図5(a)のポロシティ511の左側の部分に相当する画像領域561、図5(a)のポロシティ511の中央から右側の部分に相当する画像領域562、図5(a)の偏析512に相当する画像領域563、及び、図5(a)の母材部513に相当する画像領域564が示されている。
また、図5(c)には、第4の断面画像生成部1214において、第2の断面画像550と第3の断面画像560とを差分処理(2つの断面画像の輝度値の差分を取った上で輝度の中間値(例えば輝度の最大値が255である場合には、128)を加える処理)することにより生成した第4の断面画像570が示されている。なお、図5(c)に示す例では、第4の断面画像570として、第3の断面画像560から第2の断面画像550を差分処理して生成された断面画像を示している。この第4の断面画像570では、ポロシティ511に相当する領域に、白っぽい画像領域571と黒っぽい画像領域572(更には、中央部に中間色の画像領域573)が存在し、また、偏析512に相当する領域と母材部513に相当する領域に、中間色の画像領域574が存在している。ここで、第4の断面画像570において偏析512に相当する領域は、第2の断面画像550の画像領域553と第3の断面画像560の画像領域563がともに同じように白っぽい画像領域であるため、差分画像では中間色をとることになる。
また、図5(c)には、第4の断面画像570における輝度を表した輝度グラフ580が示されている。この輝度グラフ580には、二値化処理部122で第4の断面画像570を二値化処理する際の第2の二値化閾値583の一例が示されている。また、図5(c)に示すように、本実施形態の第2の二値化閾値583としては、上限閾値581と下限閾値582が設定される。
また、図5(c)には、二値化処理部122において、第4の断面画像570を第2の二値化閾値583を用いて二値化処理することにより生成した第2の二値画像590が示されている。具体的に、二値化処理部122は、第4の断面画像570において、上限閾値581以上または下限閾値582未満の輝度値の領域を二値のうちの一方の値(例えば0)に係る黒色領域(第1領域)とし、上限閾値581未満で且つ下限閾値582以上の輝度値の領域を二値のうちの他方の値(例えば1)に係る白色領域(第2領域)として、第2の二値画像590を生成する。この第2の二値画像590では、図5(a)のポロシティ511に相当する領域に黒色領域(第1領域)591が存在し、図5(a)の偏析512や母材部513に相当する領域に白色領域(第2領域)592が存在している。
なお、図5(c)に示す例では、第4の断面画像570として、第3の断面画像560から第2の断面画像550を差分処理して生成された断面画像を示しているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではない。例えば、第4の断面画像570として、第2の断面画像550から第3の断面画像560を差分処理して生成された断面画像を適用する態様も、本実施形態として適用可能である。この態様を採用する場合、第4の断面画像570は、図5(a)に示すものとは反対に、画像領域571が黒っぽい画像領域となり、画像領域572が白っぽい画像領域となる。その結果、輝度グラフ580も、その輝度値の大きさが上下反対となるが、第2の二値化閾値583として上限閾値581と下限閾値582を設定しているため、二値化処理部122において第2の二値化閾値583を用いて第4の断面画像570を二値化処理することにより生成される第2の二値画像は、図5(c)に示す第2の二値画像590と同様になると考えられる。
また、本実施形態においては、画像処理・制御装置120は、図3(a)に示す正反射撮影モードにおける第1の光路310と、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードにおける第2の光路320と、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにおける第3の光路330の各光路における光路長が等しくなるように、光学系112を設定することが好適である。このようにすることにより、各断面画像の1画素当たりの撮影対象(鋳片の断面201)の大きさを同じにすることができる。
ここで、再び、図1の説明に戻る。
判別部123は、断面画像生成部121で生成された第1の断面画像と、断面画像生成部121で生成された第2の断面画像及び第3の断面画像に基づく第4の断面画像とに基づいて、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別する処理を行う。具体的に、判別部123は、二値化処理部122で生成された、第1の断面画像に基づく第1の二値画像と第4の断面画像に基づく第2の二値画像とを用いて、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別する処理を行う。この判別部123による判別方法について図5を用いて説明する。判別部123は、第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)541及び黒色領域(第1領域)542のうち、第2の二値画像590の対応する領域に黒色領域(第1領域)が存在している場合には、当該第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)にポロシティ511が形成されていると判定し、第2の二値画像590の対応する領域に黒色領域(第1領域)が存在していない場合には、当該第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)に偏析512が形成されていると判定する。図5に示す例では、判別部123は、第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)541にポロシティ511が形成されていると判定し、第1の二値画像590における黒色領域(第1領域)542に偏析512が形成されていると判定して、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別する処理を行う。
以下、図1の説明を続ける。
判別結果出力部124は、判別部123による上述した判別結果(鋳片200の偏析512及びポロシティ511に係る判別結果)を鋳片200の分析結果として、例えば鋳片の断面201に係る各断面画像とともに、表示装置140に出力して表示させたり、外部装置Gに出力したりする。
入力装置130は、画像処理・制御装置120に対してユーザからの情報の入力や鋳片の断面201における撮影指示の入力等を行うものである。この入力装置130は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスであるマウス等から構成されている。
表示装置140は、画像処理・制御装置120による制御に基づいて、判別結果出力部124から出力された情報等を表示する。また、外部装置Gは、画像処理・制御装置120と相互に通信可能に構成されている。
次に、本発明の実施形態に係る鋳片分析装置100による鋳片分析方法の処理手順について説明を行う。
図6は、本発明の実施形態における全体的な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS100において、例えば外部装置Gの一種である研磨装置は、鋳片の断面201を研磨して、鋳片の断面201をフラットにする。
続いて、ステップS200において、例えば外部装置Gの一種であるエッチング処理装置は、ステップS100で研磨された鋳片の断面201を、例えばピクリン酸を用いてエッチング処理を行う。その後、必要に応じて、鋳片の断面201の汚れを研磨により除去する。
続いて、ステップS300において、鋳片分析装置100の画像処理・制御装置120は、例えば入力装置130から入力された鋳片の断面201における撮影指示に基づいて、鋳片分析装置100の鋳片断面撮影機構110を制御して、エッチング処理が施された鋳片の断面201を撮影して、断面画像を生成する処理を行う。
続いて、ステップS400において、鋳片分析装置100の画像処理・制御装置120は、ステップS300の処理の結果得られた断面画像を画像処理して、鋳片200の分析(より具体的には、鋳片200の偏析512及びポロシティ511に係る分析)を行う。
続いて、ステップS500において、鋳片分析装置100の画像処理・制御装置120或いは外部装置Gは、ステップS400における分析結果に基づいて、次工程以降の処理(例えば、そのまま圧延するか振り替えするか等)を決定する。
例えば、偏析512が少数且つ少量でポロシティ511が存在する鋳片200の場合には、偏析512による強度低下が考え難く、また、ポロシティ511は圧延により消失することも考えられるため、次工程以降の処理としてそのまま圧延することを決定する。なお、この次工程以降の処理として圧延を行う場合に、当初は板厚の厚い製品向けとしていたが、ポロシティ511の大きさが大きく当該板厚の圧延ではポロシティ511が消失しないと考えられる場合には、当該ポロシティ511が消失すると考えられる板厚の薄い他の製品に振り替えることを決定することも適用可能である。
また、例えば、偏析512が多数且つ大量に存在する鋳片200の場合には、偏析512による強度低下が考えられるため、当初は強度に関して品質基準の厳しい製品向けとしていたものを、強度に関して品質基準の緩い他の製品に振り替えることを決定する。
さらに、偏析512とポロシティ511とでは、その発生原因が異なるため、偏析512及びポロシティ511の数や大きさ等に応じて、当該鋳片200の製造工程におけるフィードバック先を決定するようにしてもよい。
次に、図6のステップS300における鋳片断面撮影及び断面画像生成処理の詳細な処理手順について説明する。
図7は、図6のステップS300における鋳片断面撮影及び断面画像生成処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図7のフローチャートの説明において、撮影モードには、図3(a)に示す正反射撮影モードと、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードと、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードとがあるものとする。また、図7のフローチャートの説明において、撮影モードの設定は、図3(a)に示す正反射撮影モード、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モード、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードの順に設定される形態について説明するが、本発明においてはこの形態に限定されるものではなく、他の撮影モードの順番で設定してもよい。また、図7のフローチャートの開始の際には、第1の照明装置113及び第2の照明装置114は、ともに消灯しているものとする。
まず、ステップS301において、画像処理・制御装置120は、最初の撮影モードを設定する。本実施形態では、上述したように、図3(a)に示す正反射撮影モード、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モード、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードの順に撮影モードを設定することを想定しているため、ここでは、最初の撮影モードとして、図3(a)に示す正反射撮影モードを設定する。
続いて、ステップS302において、画像処理・制御装置120は、現在設定されている撮影モードが正反射撮影モードであるか否かを判断する。
ステップS302の判断の結果、現在設定されている撮影モードが正反射撮影モードである場合には(S302/YES)、ステップS303に進む。
ステップS303に進むと、第1の断面画像生成部1211は、図3(a)に示すように、可動ミラー1121を光路から外す処理を行う。
続いて、ステップS304において、第1の断面画像生成部1211は、第2の照明装置114の消灯を維持した上で、第1の照明装置113を点灯させる処理を行う。
続いて、ステップS305において、第1の断面画像生成部1211は、図4(a)に示すように鋳片断面撮影機構110を走査(移動)させながら、図3(a)に示すように、第1の照明装置113から交点302に向けて照明光を照射させ、当該照明光の正反射方向から鋳片の断面201を撮影装置111に撮影させる制御を行う。
続いて、ステップS306において、第1の断面画像生成部1211は、ステップS305の撮影により得られた画像に対して、上述した輝度補正を行って、第1の断面画像を生成する。ここでは、例えば、図5(b)に示す第1の断面画像520を生成する。
ステップS306の処理が終了すると、ステップS307に進む。
ステップS307に進むと、画像処理・制御装置120は、図3(a)に示す正反射撮影モード、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モード及び図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにおける全ての撮影モードが終了したか否かを判断する。ここでは、最初の撮影モードである図3(a)に示す正反射撮影モードが終了した段階であるため、否定判断されることになる。
ステップS307の判断の結果、全ての撮影モードについては未だ終了していない場合には(S307/NO)、ステップS308に進む。
ステップS308に進むと、画像処理・制御装置120は、次の撮影モードを設定する。ここでは、最初の撮影モードである図3(a)に示す正反射撮影モードが終了した段階であるため、次の撮影モードとして、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードを設定する。この図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードの設定に伴い、現在点灯させている照明装置(ここでは、第1の照明装置113)を消灯する処理も行う。
ステップS308の処理が終了すると、ステップS302に戻る。
ここでは、現在設定されている撮影モードが図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードであるとして説明を行う。この場合、ステップS302において、現在設定されている撮影モードが正反射撮影モードでないと判断され(S302/NO)、ステップS309に進む。
ステップS309に進むと、第2の断面画像生成部1212は、図3(b)に示すように、可動ミラー1121を光路に入れる処理を行う。
続いて、ステップS310において、画像処理・制御装置120は、現在設定されている撮影モードが第1のステレオ撮影モードであるか否かを判断する。ここでは、現在設定されている撮影モードが図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードであるため、肯定判断されることになる。
ステップS310の判断の結果、現在設定されている撮影モードが第1のステレオ撮影モードである場合には(S310/YES)、ステップS311に進む。
ステップS311に進むと、第2の断面画像生成部1212は、第2の照明装置114の消灯を維持した上で、第1の照明装置113を点灯させる処理を行う。
続いて、ステップS312において、第2の断面画像生成部1212は、図4(b)に示すように鋳片断面撮影機構110を走査(移動)させながら、図3(b)に示すように、第1の照明装置113から交点302に向けて照明光を照射させ、基準軸301に沿った方向から鋳片の断面201を撮影装置111に撮影させる制御を行う。
続いて、ステップS313において、第2の断面画像生成部1212は、ステップS312の撮影により得られた画像に対して、上述した輝度補正を行って、第2の断面画像を生成する。ここでは、例えば、図5(c)に示す第2の断面画像550を生成する。
その後、ステップS307に進むが、ここでは、2番目の撮影モードである図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードが終了した段階であるため、否定判断されて(S307/NO)、ステップS308に進み、次の撮影モードとして、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードを設定する。この図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードの設定に伴い、現在点灯させている照明装置(ここでは、第1の照明装置113)を消灯する処理も行う。
ステップS308の処理が終了すると、ステップS302に戻る。
ここでは、現在設定されている撮影モードが図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードであるとして説明を行う。この場合、ステップS302において、現在設定されている撮影モードが正反射撮影モードでないと判断され(S302/NO)、ステップS309に進む。
ステップS309に進むと、第3の断面画像生成部1213は、図3(c)に示すように、可動ミラー1121を光路に入れる処理を行う。
続いて、ステップS310において、画像処理・制御装置120は、現在設定されている撮影モードが第1のステレオ撮影モードであるか否かを判断する。ここでは、現在設定されている撮影モードが図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードであるため、否定判断されることになる。
ステップS310の判断の結果、現在設定されている撮影モードが第1のステレオ撮影モードでない場合には(S310/NO)、現在設定されている撮影モードが第2のステレオ撮影モードであるとして、ステップS314に進む。
ステップS314に進むと、第3の断面画像生成部1213は、第1の照明装置113の消灯を維持した上で、第2の照明装置114を点灯させる処理を行う。
続いて、ステップS315において、第3の断面画像生成部1213は、図4(c)に示すように鋳片断面撮影機構110を走査(移動)させながら、図3(c)に示すように、第2の照明装置114から交点302に向けて照明光を照射させ、基準軸301に沿った方向から鋳片の断面201を撮影装置111に撮影させる制御を行う。
続いて、ステップS316において、第3の断面画像生成部1213は、ステップS315の撮影により得られた画像に対して、上述した輝度補正を行って、第3の断面画像を生成する。ここでは、例えば、図5(c)に示す第3の断面画像560を生成する。
その後、ステップS307に進み、ここでは、最後(3番目)の撮影モードである図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードが終了した段階であるため、肯定判断される(S307/YES)。そして、画像処理・制御装置120は、現在点灯させている照明装置(ここでは、第2の照明装置114)を消灯する処理を行った上で、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
次に、図6のステップS400における鋳片分析処理の詳細な処理手順について説明する。
図8は、図6のステップS400における鋳片分析処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS401において、第4の断面画像生成部1214は、ステップS313で生成された第2の断面画像と、ステップS316で生成された第3の断面画像とを差分処理して、第4の断面画像を生成する。ここでは、例えば、図5(c)に示す第4の断面画像570を生成する。
続いて、ステップS402において、二値化処理部122は、ステップS306で生成された第1の断面画像520を第1の二値化閾値531を用いて二値化処理して、第1の二値画像を生成する。ここでは、例えば、図5(b)に示す第1の二値画像540を生成する。
続いて、ステップS403において、二値化処理部122は、ステップS401で生成された第4の断面画像570を第2の二値化閾値583を用いて二値化処理して、第2の二値画像を生成する。ここでは、例えば、図5(c)に示す第2の二値画像590を生成する。
続いて、ステップS404において、ステップS402で生成された第1の二値画像540と、ステップS403で生成された第2の二値画像とを用いて、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別する処理を行う。
このステップS404の判別部123による判別方法について図5を用いて説明する。判別部123は、第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)541及び黒色領域(第1領域)542のうち、第2の二値画像590の対応する領域に黒色領域(第1領域)が存在している場合には、当該第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)にポロシティ511が形成されていると判定し、第2の二値画像590の対応する領域に黒色領域(第1領域)が存在していない場合には、当該第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)に偏析512が形成されていると判定する。図5に示す例では、判別部123は、第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)541にポロシティ511が形成されていると判定し、第1の二値画像540における黒色領域(第1領域)542に偏析512が形成されていると判定して、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別する処理を行う。
その後、判別結果出力部124は、判別部123による上述した判別結果(鋳片200の偏析512及びポロシティ511に係る判別結果)を鋳片200の分析結果として、例えば鋳片の断面201に係る各断面画像とともに、表示装置140に出力して表示させたり、外部装置Gに出力したりする。
以上の処理が終了すると、図8に示すフローチャートの処理を終了する。
[実施例]
次に、本発明の実施形態における実施例について説明する。
本発明の実施形態における実施例では、図2に示す撮影装置111として、8192画素のラインカメラを適用した。さらに、撮影装置111は、レンズとして焦点距離が50mmのものを使用し、レンズと被写体である鋳片の断面201との光路長(ここでは、図3に示す第1の光路310、第2の光路320及び第3の光路330の全ての光路における光路長)を380mmとし、画像分解能を50μmとした。
また、本発明の実施形態における実施例では、図2において、角度θ1を40°とし、また、角度θ2を45°とした。また、測定対象としては、鋳片の断面201を研磨し、ピクリン酸を用いて3時間程度のエッチング処理をしたものを用いた。
図9は、本発明の実施形態における実施例を示し、図1の断面画像生成部121で生成した第1の断面画像、第2の断面画像、第3の断面画像及び第4の断面画像の一例を示す図である。
図9(a)は、破線領域901内に径が0.8mm程度のポロシティ511が存在する場合の第1の断面画像910、第2の断面画像920、第3の断面画像930及び第4の断面画像940を示している。また、図9(b)は、破線領域902内に径が0.5mm程度のポロシティ511が存在する(図9(b)では、上下に複数のポロシティが存在している)場合の第1の断面画像950、第2の断面画像960、第3の断面画像970及び第4の断面画像980を示している。具体的に、第4の断面画像940及び980において、図5を用いて説明したように、白と黒を含む画像領域にポロシティ511が存在している。
正反射撮影モードの撮影により得られた第1の断面画像910及び950では、図5を用いて説明したように、偏析512とポロシティ511とはともに黒っぽく映るため、当該第1の断面画像のみからは偏析512とポロシティ511との判別は困難である。これに対して、図5を用いて説明したように、第4の断面画像940及び980では、ポロシティ511は白と黒を含む画像領域として表されるのに対して、偏析512は中間色の画像領域として表されるため、当該第4の断面画像と第1の断面画像から、偏析512とポロシティ511とを判別することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る鋳片分析装置100は、第1の断面画像520に基づき生成された第1の二値画像540と、第2の断面画像550及び第3の断面画像560に基づく第4の断面画像570に基づき生成された第2の二値画像590とを用いて、鋳片の断面201に形成された偏析512とポロシティ511とを判別するようにしている。かかる構成によれば、図5を用いて説明したように、鋳片における偏析とポロシティとを精度良く判別することができる。
また、本実施形態に係る鋳片分析装置100では、図3(a)に示す正反射撮影モードにおける第1の光路310と、図3(b)に示す第1のステレオ撮影モードにおける第2の光路320と、図3(c)に示す第2のステレオ撮影モードにおける第3の光路330の各光路における光路長が等しくなるように、光学系112を設定するようにしている。かかる構成によれば、各断面画像の1画素当たりの撮影対象(鋳片の断面201)の大きさを同じにすることができるため、より高精度で鋳片における偏析とポロシティとを判別することができる。
(その他の実施形態)
上述した本発明の実施形態では、正反射撮影モードによる撮影の際に第1の照明装置113から照明光を照射する形態について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、図2に示す撮影装置111及び光学系112の配置を変更して、第2の照明装置114から照明光を照射することによって正反射撮影モードによる撮影を行う形態も、本発明に含まれる。即ち、本発明においては、一対の照明手段である第1の照明装置113及び第2の照明装置114のうちのいずれか1つの照明装置から照明光を照射することによって正反射撮影モードによる撮影を行う形態であればよい。
また、上述した本発明の実施形態では、鋳片断面撮影機構110と鋳片の断面201とを相対的に移動させて撮影を行う形態として、図4に示すように鋳片の断面201に対して鋳片断面撮影機構110を移動させる形態について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、図4に示す例とは反対に、鋳片断面撮影機構110に対して鋳片の断面201を移動させて撮影を行う形態も、本発明に適用可能である。
また、上述した本発明の実施形態では、基準軸301として、鋳片の断面201と直交する直交軸を適用する形態について説明を行ったが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。本発明においては、基準軸301として直交軸を適用することが好適ではあるが、鋳片の断面201と交差する軸であれば鋳片の断面201と略直交する軸などの他の軸を適用することも可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した本発明の実施形態に係る鋳片分析装置100の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:鋳片分析装置、110:鋳片断面撮影機構、111:撮影装置、112:光学系、113:第1の照明装置、114:第2の照明装置、120:画像処理・制御装置、121:断面画像生成部、1211:第1の断面画像生成部、1212:第2の断面画像生成部、1213:第3の断面画像生成部、1214:第4の断面画像生成部、122:二値化処理部、123:判別部、124:判別結果出力部、130:入力装置、140:表示装置、200:鋳片、201:鋳片の断面、G:外部装置、510:鋳片の断面形状、511:ポロシティ、512:偏析、513:母材部、520:第1の断面画像、530:輝度グラフ、540:第1の二値画像、550:第2の断面画像、560:第3の断面画像、570:第4の断面画像、580:輝度グラフ、590:第2の二値画像

Claims (10)

  1. 鋳片の分析を行う鋳片分析装置であって、
    エッチング処理が施された前記鋳片の断面を撮影する撮影手段と、
    前記断面と交差する基準軸を挟むようにして配置された一対の照明手段と、
    前記一対の照明手段のうちのいずれか1つの照明手段から前記断面と前記基準軸との交点に向けて照明光を照射させ、当該照明光の正反射方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第1の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第1の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第2の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第2の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第3の断面画像を生成する断面画像生成手段と、
    前記第1の断面画像、前記第2の断面画像および前記第3の断面画像に基づいて、前記断面に形成された偏析とポロシティとを判別する判別手段と
    を有することを特徴とする鋳片分析装置。
  2. 前記断面画像生成手段は、前記第2の断面画像と前記第3の断面画像とを差分処理して、第4の断面画像を更に生成し、
    前記判別手段は、前記第1の断面画像と前記第4の断面画像とに基づいて、前記断面に形成された偏析とポロシティとを判別することを特徴とする請求項1に記載の鋳片分析装置。
  3. 前記第1の断面画像を第1の二値化閾値を用いて二値化処理して第1の二値画像を生成するとともに、前記第4の断面画像を第2の二値化閾値を用いて二値化処理して第2の二値画像を生成する二値化処理手段を更に有し、
    前記判別手段は、前記第1の二値画像と前記第2の二値画像とを用いて、前記断面に形成された偏析とポロシティとを判別することを特徴とする請求項2に記載の鋳片分析装置。
  4. 前記二値化処理手段は、
    前記第1の二値画像を生成する際に、前記第1の断面画像において前記第1の二値化閾値未満の輝度値の領域を二値のうちの一方の値に係る第1領域とし、前記第1の断面画像において前記第1の二値化閾値以上の輝度値の領域を二値のうちの他方の値に係る第2領域とし、
    前記第2の二値画像を生成する際に、前記第2の二値化閾値として上限閾値と下限閾値とを設定し、前記第4の断面画像において前記上限閾値以上または前記下限閾値未満の輝度値の領域を二値のうちの一方の値に係る第1領域とし、前記第4の断面画像において前記上限閾値未満で且つ前記下限閾値以上の輝度値の領域を二値のうちの他方の値に係る第2領域とし、
    前記判別手段は、前記第1の二値画像における第1領域のうち、前記第2の二値画像の対応する領域に第1領域が存在している場合には、当該第1の二値画像における第1領域にポロシティが形成されていると判定し、前記第2の二値画像の対応する領域に第1領域が存在していない場合には、当該第1の二値画像における第1領域に偏析が形成されていると判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の鋳片分析装置。
  5. 前記撮影手段は、光学系を介して前記断面を撮影するものであり、
    前記断面画像生成手段は、前記光学系の設定によって前記正反射方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて前記第1の断面画像を生成し、前記光学系の設定によって前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて前記第2の断面画像を生成し、前記光学系の設定によって前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて前記第3の断面画像を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の鋳片分析装置。
  6. 前記光学系は、可動ミラーと固定ミラーとを含み構成されており、
    前記第1の照明手段または前記第2の照明手段から照射された照明光が前記断面で反射して前記撮影手段に入射するまでの光路に対して、前記可動ミラーを挿抜する設定を行うことによって、前記第1の断面画像、前記第2の断面画像および前記第3の断面画像が生成されることを特徴とする請求項5に記載の鋳片分析装置。
  7. 前記第1の断面画像を生成する際の撮影において照明光が前記断面で反射してから前記撮影手段に入射するまでの第1の光路と、前記第2の断面画像を生成する際の撮影において照明光が前記断面で反射してから前記撮影手段に入射するまでの第2の光路と、前記第3の断面画像を生成する際の撮影において照明光が前記断面で反射してから前記撮影手段に入射するまでの第3の光路の各光路における光路長が等しくなるように、前記光学系を設定することを特徴とする請求項5または6に記載の鋳片分析装置。
  8. 前記撮影手段および前記一対の照明手段を含む撮影機構が設けられており、
    前記断面画像生成手段は、前記撮影機構と前記断面とを相対的に移動させながら、前記第1の断面画像、前記第2の断面画像および前記第3の断面画像を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の鋳片分析装置。
  9. 鋳片の分析を行う鋳片分析装置による鋳片分析方法であって、
    前記鋳片分析装置は、エッチング処理が施された前記鋳片の断面を撮影する撮影手段と、前記断面と交差する基準軸を挟むようにして配置された一対の照明手段と、を備えており、
    前記一対の照明手段のうちのいずれか1つの照明手段から前記断面と前記基準軸との交点に向けて照明光を照射させ、当該照明光の正反射方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第1の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第1の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第2の断面画像を生成し、前記一対の照明手段のうちの第2の照明手段から前記交点に向けて照明光を照射させ、前記基準軸に沿った方向から前記断面を前記撮影手段に撮影させて第3の断面画像を生成する断面画像生成ステップと、
    前記第1の断面画像、前記第2の断面画像および前記第3の断面画像に基づいて、前記断面に形成された偏析とポロシティとを判別する判別ステップと
    を有することを特徴とする鋳片分析方法。
  10. 請求項9に記載の鋳片分析方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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