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JP6866779B2 - 圧力測定装置 - Google Patents
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JP6866779B2 - 圧力測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体の管腔内に挿入されて、管腔内の流体の圧力を測定する圧力測定装置に関する。
生体の管腔内の流体の圧力、例えば、冠状動脈における血圧を測定する方法として、圧力センサを有するガイドワイヤを血管内に挿入する方法が知られている。特許文献1には、ガイドワイヤの先端部に設けられたハウジングの内部に、圧力検出用のセンサチップが配置されたセンサ付きガイドワイヤが開示されている。
上述のセンサチップは、ウェーハで構成されたダイヤフラムと、このダイヤフラムに設けられたピエゾ抵抗要素と、を備えている。血管内に挿入されたガイドワイヤのダイヤフラムには、血圧が加わる。血圧によってダイヤフラムが撓むと、ピエゾ抵抗要素の電気抵抗値が変化する。ピエゾ抵抗要素に電流が流されることにより、血圧に応じて、ピエゾ抵抗要素を流れる電流量が変化する。電流量の変化に基づいて、血圧が演算される。
特表2010−540114号公報
血圧の測定精度を向上させるためには、センサのゲイン(電圧又は電流の入出力比)は大きいことが望ましい。他方、ゲインの増大のために、センサが大型化することは望ましくない。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサのゲインの増大を実現できる圧力測定装置を提供することである。
(1) 本発明に係る圧力測定装置は、可撓性を有し、生体の管腔内に挿入可能なガイドワイヤと、上記ガイドワイヤ内に設けられたセンサと、を備える圧力測定装置であって、上記ガイドワイヤは、上記センサを収容する筒形状のハウジングを有しており、上記センサは、上記ガイドワイヤの軸方向の遠位側に面する遠位端面を有するセンサ本体と、上記遠位端面上に配置されたダイヤフラムと、上記遠位端面上に配置され、上記ダイヤフラムを囲むブリッジ回路と、上記ブリッジ回路と接続された4つの導電線と、を具備する。上記ブリッジ回路は、上記ダイヤフラムの外周部に固定され、上記ダイヤフラムの弾性変形に伴って電気抵抗値が変化する4つの抵抗体と、上記4つの抵抗体及び上記4つの導電線と接続された4つの端子と、を備える。
上記構成によれば、4つの抵抗体がダイヤフラムの外周部に固定されているので、管腔内の流体の圧力によってダイヤフラムが弾性変形すると、4つの抵抗体の電気抵抗値がそれぞれ変化する。したがって、センサのゲインが増大する。
(2) 好ましくは、上記センサの上記遠位端面より遠位側に空間が形成されている。
上記構成によれば、ガイドワイヤの遠位端部と管腔内の壁面との接触による振動が、センサに伝達されにくいので、センサの検出精度が高くなる。さらに上記空間より遠位側に先端ガイド部や螺旋体等を有することによって、管腔内の壁面との接触がより緩衝され、振動がセンサに伝達されにくくなるので、加えてセンサの検出精度が高くなる。
(3) 好ましくは、上記ダイヤフラムの形状は、円板形状である。
上記構成によれば、ダイヤフラムの形状が円板形状であるので、ダイヤフラムが弾性変形したときに、ダイヤフラムの外周部の変形量が周方向の位置によらず均一である。抵抗体の電気抵抗値の変化量は、その抵抗体が固定された位置におけるダイヤフラムの変形量に比例する。そのため、例えば製造上のばらつきなどにより、ダイヤフラムに対する抵抗体の位置に多少のズレが発生しても、抵抗体の抵抗変化特性、すなわち圧力変化に対する電気抵抗値の変化量が大きく変動しない。4つの抵抗体において、抵抗変化特性が均一に保たれるので、製造上のばらつきによるセンサのゲインの変動が小さい。
(4) 上記各端子は、上記4つの抵抗体のうち隣り合う2つの抵抗体の間に配置されている。
上記構成によれば、各端子が隣り合う2つの抵抗体の間に配置されているので、各端子が2つの抵抗体の間から外れた位置に配置される場合と比べて、ブリッジ回路の経路長さが短縮される。これにより、センサの小型化が実現される。
(5) 上記センサ本体は、上記軸方向の近位側に面する近位端面と、上記遠位端面及び上記近位端面に開口しており、上記軸方向に沿って形成された4つの貫通孔と、上記遠位端面のうち上記4つの貫通孔の開口の周囲にそれぞれ積層された4つの導電層と、を有しており、上記各端子は、上記各導電層である。
上記構成によれば、各導電線は、各導電層のうちのセンサ本体の遠位端面に積層された部分に接続されている。したがって、センサ本体の外周面に導電線が配置されることがない。
(6) 好ましくは、上記センサは、上記4つの導電層及び上記4つの導電線の一部を被覆し、かつ上記各導電層と上記各導電線との間の各接続部を少なくとも被覆する被覆部材を備える。
上記構成によれば、接続部に管腔内の流体が接触しないので、接続部の劣化が抑制され、また接続部が防水絶縁される。
(7) 好ましくは、上記ガイドワイヤは、コアワイヤと、上記コアワイヤの遠位端部に固定されたテーパピンとを備え、上記テーパピンは上記被覆部材に連結されている。
本発明に係る圧力測定装置によれば、センサのゲインの増大が実現できる。
図1は、本発明の実施形態に係る圧力測定装置の模式図である。 図2は、図1のII−II切断線における拡大断面図である。 図3は、図1のIII−III切断線における拡大断面図である。 図4は、圧力センサの斜視図である。 図5は、図4のV−V切断線における各断面図である。 図6は、図4の矢視VIから視た図である。 図7は、本発明の実施形態に係るブリッジ回路の回路図である。
以下、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、本実施形態は、本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様が変更できることは言うまでもない。
[本実施形態の構成]
<圧力測定装置10>
図1に示されるように、本実施形態に係る圧力測定装置10は、ガイドワイヤ30と、ガイドワイヤ30に設けられた圧力センサ11とを備える。ガイドワイヤ30の一端に、演算制御部40が電気的に接続されている。図1において、ガイドワイヤ30の両端のうち、固定端(演算制御部40に接続された端)が近位端(図1における右側)であり、自由端(血管へ挿入されるときの先端)が遠位端(図1における左側)である。以下、ガイドワイヤ30において、近位端のある側を近位側とし、遠位端のある側を遠位側とする。
ガイドワイヤ30は、細長な索体であり、冠状動脈等の血管(生体の管腔の一例)内に挿入可能である。圧力センサ11は、ガイドワイヤ30の遠位側の端部に設けられている。演算制御部40は、圧力センサ11から出力される電気情報(電圧値)に基づいて、血圧(管腔内の流体の圧力の一例)を演算する。つまり、圧力測定装置10は、血圧の測定に使用される。
図1から図3には、ガイドワイヤ30の軸心線30Lが示されている。本明細書では、ガイドワイヤ30を構成する部品に関する方向、すなわち軸方向30A、径方向30R、及び周方向30Cが、以下のように定義されている。軸方向30A、径方向30R、及び周方向30Cは、ガイドワイヤ30が撓んだり湾曲したりせず、真っ直ぐな状態の軸心線30L、つまり直線である軸心線30Lに基づいて、定義されている。軸方向30Aは、軸心線30Lと平行な方向であって、遠位向き及び近位向きの双方を含む方向である。径方向30Rは、軸心線30Lに直交する全ての方向である。周方向30Cは、軸心線30L周りの方向である。
<ガイドワイヤ30>
図1に示されるように、ガイドワイヤ30は、コアワイヤ31と、先端ガイド部32と、第1螺旋体33と、ハウジング34と、第2螺旋体35と、ガイドチューブ38と、を備える。図2に示されるように、ガイドワイヤ30は、テーパピン39を備える。図3に示されるように、ガイドワイヤ30は、連結壁36と、先端ワイヤ37と、を備える。
図1に示されるように、コアワイヤ31は、ガイドワイヤ30の骨格を構成する部材である。コアワイヤ31は、ガイドワイヤ30が屈曲することなく血管内に挿入できるように、ガイドワイヤ30が湾曲することに対して一定の機械的強度を付与する。コアワイヤ31は、円筒状の線材であり、近位端から遠位側へ延びている。コアワイヤ31の材質は、例えば、医療用ステンレス綱である。コアワイヤ31の軸心線は、軸心線30Lと平行である。
コアワイヤ31は、遠位側が近位側よりも撓みやすい。コアワイヤ31は、遠位側に位置する小径部31aと、近位側に位置する大径部31bと、小径部31a及び大径部31bを連結するテーパ部31cと、を有する。小径部31a及び大径部31bはそれぞれ一定の外径を有し、大径部31bの外径は、小径部31aの外径よりも大きい。テーパ部31cの外径は、近位端において大径部31bの外径に等しく、近位端から遠位端に向けて徐々に小さくなり、遠位端において小径部31aの外径に等しい。遠位側へ向かってコアワイヤ31の外径が次第に小さくなることにより、コアワイヤ31の剛性は、大径部31b、テーパ部31c、小径部31aの順に小さくなっている。
図2に示されるように、テーパピン39は、コアワイヤ31の遠位端部から遠位側に配置されている。テーパピン39も、コアワイヤ31と同様にガイドワイヤ30の骨格を構成する部材であり、ガイドワイヤ30が湾曲することに対して一定の機械的強度を付与する。
テーパピン39は、近位側に位置する軸部39aと、軸部39aから遠位側に伸びるテーパ部39bとを備える。軸部39aの外径は一定である。軸部39aは、コアワイヤ31の小径部31aに挿入されている。軸部39aは、例えばレーザー溶接又は接着剤により、小径部31aに固定されている。テーパ部39bの外径は、遠位側に向けて先細りに形成されている。そのため、テーパ部39bの剛性は、遠位側に向けて徐々に小さくなっている。このテーパピン39が配置されたガイドワイヤ30の遠位端部が容易に曲がるので、ガイドワイヤ30は、血管に沿って案内されやすい。また、テーパピン39の近位端からテーパ部39bの近位側部分まで軸方向30Aと平行に、テーパピン39の外周面に開口する溝39cが形成されている。圧力センサ11の4つの導電線15(後述)は、この溝39cを経由してコアワイヤ31内を通過し、演算制御部40に接続されている。
図1、図2に示されるように、ガイドチューブ38は、コアワイヤ31の小径部31aの径方向30Rの外側に位置し、小径部31aの近位側部分を覆っている。ガイドチューブ38の形状は、円筒形状である。ガイドチューブ38の軸心線は、軸心線30Lと平行である。ガイドチューブ38は、コアワイヤ31の小径部31aの外周面に固定されている。ガイドチューブ38は、可撓性を有する。ガイドチューブ38は、例えば、医療用合成樹脂であり、例えば、コアワイヤ31の外周面に熱溶着されている。
図1、図3に示されるように、先端ガイド部32は、ガイドワイヤ30の遠位端に配置されている。先端ガイド部32は、ガイドワイヤ30が血管内へ挿入されるときに、血管壁に当接することにより、ガイドワイヤ30の進行方向を血管に沿うように案内する部位である。先端ガイド部32は、遠位側に位置する半球部32aと、半球部32aから近位側に延びる円柱部32bとを備える。半球部32aは、血管壁を損傷しないように、遠位側に突出した半球形状である。半球部32aの外径は第2螺旋体35の外径とほぼ同等である。円柱部32bは、半球部32aから近位側へ突出しており、半球部32aの外径よりも小さな外径の円柱形状である。円柱部32bが第2螺旋体35内に挿入されることにより先端ガイド部32が第2螺旋体35に対して位置決めされて、半球部32a及び第2螺旋体35の外面が段差なく滑らかに連続する。先端ガイド部32の材質は、例えば、医療用ステンレスである。
図1、図3に示されるように、ガイドワイヤ30の遠位側には、第1螺旋体33及び第2螺旋体35が設けられている。第1螺旋体33及び第2螺旋体35は、テーパピン39より曲げ剛性が弱い、すなわち曲がりやすい。第1螺旋体33は、螺旋形状に巻回された線材によって構成されている。第1螺旋体33の材質は、例えば、医療用ステンレス綱である。第1螺旋体33の軸心線は、軸心線30Lと平行である。図2に示されるように、テーパピン39のテーパ部39bは、第1螺旋体33内に挿入されている。第1螺旋体33は、近位端部33a(図2)及び遠位端部33b(図3)を有する。図2に示されるように、近位端部33aは、テーパピン39のテーパ部39bの外周面に、例えば、レーザー溶接又は接着剤により固定されている。これにより、第1螺旋体33の曲げ剛性が、テーパピン39により補強される。
図1、図3に示されるように、ハウジング34は、その内部空間34Sに圧力センサ11を収納する筐体である。ハウジング34は、円筒形状であり、上記内部空間34Sを有する。ハウジング34の材質は、例えば、医療用ステンレス綱である。ハウジング34の軸心線は、軸心線30Lと平行である。ハウジング34の近位端部には、第1螺旋体33の遠位端部33bが、例えば、レーザー溶接又は接着剤により固定されている。
ハウジング34は、複数の貫通孔34aを有する。本実施形態では、ハウジング34は、2つの貫通孔34aを有する。貫通孔34aは、径方向30Rに沿ってハウジング34の円筒形状の壁を貫通する。貫通孔34aを介して、ハウジング34の内部空間34Sと外部とが連通している。2つの貫通孔34aは、ガイドワイヤ30の周方向30Cに沿って、軸心線30L周りに180度ずつの間隔を空けて、配置されている。
第2螺旋体35は、螺旋形状に巻回された線材によって構成されている。第2螺旋体35の材質は、例えば、医療用ステンレス綱である。第2螺旋体35の軸心線は、軸心線30Lと平行である。第2螺旋体35は、近位端部35a及び遠位端部35bを有する。第2螺旋体35の近位端部35aは、ハウジング34の遠位端部に固定されている。第2螺旋体35とハウジング34とは、例えば、レーザー溶接又は接着剤により固定されている。第2螺旋体35の遠位端部35bには、先端ガイド部32の円柱部32bが挿入されている。遠位端部35bは、円柱部32bの外周面に固定されている。第2螺旋体35と先端ガイド部32とは、例えば、レーザー溶接又は接着剤により固定されている。
連結壁36は、先端ワイヤ37をハウジング34に連結するための部材である。連結壁36は、ハウジング34の遠位端部に固定されている。連結壁36は、例えば、金属ハンダ材料によって構成される。
先端ワイヤ37は、第2螺旋体35の曲げ剛性を補強するものである。先端ワイヤ37は、例えば、医療用ステンレス綱の線材である。先端ワイヤ37の軸心線は、軸心線30Lと平行である。先端ワイヤ37の近位端部は連結壁36に固定されている。先端ワイヤ37の遠位端部は、先端ガイド部32の円柱部32bに、例えば、レーザー溶接又は接着剤により固定されている。
上述した構成により、テーパピン39及び先端ガイド部32は、第1螺旋体33、ハウジング34及び第2螺旋体35を介して連結されている。また、ハウジング34及び先端ガイド部32は、先端ワイヤ37を介して連結されている。テーパピン39はコアワイヤ31に固定されている。このようにして、(コアワイヤ31を除く)ガイドワイヤ30自体が、コアワイヤ31によって支持され、機械的強度が付与されている。
このような構成により、近位端においてガイドワイヤ30を血管へ送り出す操作が行われたときに、この操作に追従して、ガイドワイヤ30が屈曲することなく血管内を進行する。また、先端ガイド部32が血管壁に接触した場合に、ガイドワイヤ30は、その血管壁に沿って湾曲する。
<圧力センサ11>
図3に示されるように、圧力センサ11は、ハウジング34の内部空間34S内に配置されている。内部空間34Sの近位側部分は、圧力センサ11によって殆ど埋められている。一方、内部空間34Sの遠位側部分、つまり圧力センサ11の遠位側に位置する内部空間34Sは、空間のまま存在している。この内部空間34Sの遠位側部分に、ハウジング34の貫通孔34aは開口している。
図3から図6に示されるように、圧力センサ11は、センサ本体12と、ダイヤフラム13と、ブリッジ回路14と、4つの導電線15と、被覆部材16と、を備える。
図4に示されるように、センサ本体12の形状は円柱形状である。センサ本体12には、ダイヤフラム13、ブリッジ回路14、及び4つの導電線15が取り付けられている。センサ本体12の軸心線は、軸心線30Lと平行である。センサ本体12は、遠位側に面する遠位端面12aと、近位側に面する近位端面12bと、径方向30Rに面する外周面12cと、を有する。
図5に示されるように、センサ本体12は、凹部21を有する。凹部21は、ダイヤフラム13が管腔内の流体の圧力によって変形しやすくなるように、センサ本体12に設けられている。凹部21は、遠位端面12aに開口している。センサ本体12の遠位側から視て、凹部21の形状は、円形である。軸方向30Aにおける凹部21の深さは、一定である。凹部21の軸心線は、センサ本体12の軸心線に一致している。
図4から図6に示されるように、センサ本体12は、4つの貫通孔22を有する。4つの貫通孔22は、センサ本体12に後述の4つの端子18を設けるために、センサ本体12に形成されている。4つの貫通孔22は、周方向30Cに沿って、センサ本体12の軸心線の周りに90度ずつの間隔を空けて、配置されている。各貫通孔22は、軸方向30Aに沿って伸びており、センサ本体12の遠位端面12a及び近位端面12bの双方に開口している。軸方向30Aから視て、貫通孔22の形状は、円形である。
図4から図6に示されるように、ダイヤフラム13は、センサ本体12の遠位端面12a上に配置され且つ固定されている。ダイヤフラム13の形状は、円板形状である。より詳しくは、ダイヤフラム13の形状は、軸方向30Aから視て円形形状であり、径方向30Rから視て長方形形状である。ダイヤフラム13の軸心線とセンサ本体12の軸心線は一致している。遠位端面12a、ダイヤフラム13、凹部21は同軸に配置されている。ダイヤフラム13の外径は、凹部21の内周面の径よりも大きい。ダイヤフラム13は、凹部21の開口の全体を覆っている。
図4、図6、図7に示されるように、ブリッジ回路14は、4つの抵抗体17(17A、17B)と、4つの端子18(18A、18B、18C、18D)と、4つの接続体19とを備える。ブリッジ回路14は、ダイヤフラム13を囲んでいる。
ブリッジ回路14は、4つの抵抗体17の全てが測定用の歪みゲージとして機能するフルブリッジ回路である。そのため、4つの抵抗体17は、抵抗変化特性の異なる2種類の抵抗体からなっている。2種類の抵抗体は、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bである。本明細書において、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bを区別する必要がない場合には、これらが抵抗体17と称される。
4つの抵抗体17は、ダイヤフラム13の遠位側の面に固定されている。軸方向30Aから視て、4つの抵抗体17は、ダイヤフラム13の外周部に固定されている。4つの抵抗体17は、周方向30Cに沿って、センサ本体12の軸心線の周りに90度ずつの間隔を空けて、配置されている。ここで、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bが、周方向30Cに沿って、交互に配置されている。
第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bは、共に、ピエゾ抵抗効果を利用した半導体である。抵抗体17は、ダイヤフラム13に固定されているので、ダイヤフラム13の弾性変形に伴って、弾性変形する。抵抗体17が弾性変形すると、抵抗体17の電気抵抗値が変化する。
第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bの形状は、互いに異なっている。第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bのダイヤフラム13に対する姿勢も、互いに異なっている。このような形状及び姿勢の違いにより、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bの間で、上述した抵抗変化特性の相違がもたらされている。
軸方向30Aから視て、第1抵抗体17Aの形状は、Π字形状である。ダイヤフラム13に対する姿勢において、第1抵抗体17Aは、周方向成分51と、2つの径方向成分52と、を備える。周方向成分51は、概ねダイヤフラム13の周方向に沿って伸びている。径方向成分52は、概ねダイヤフラム13の径方向に沿って伸びている。第1抵抗体17Aは、加圧時のダイヤフラム13の変形に伴ってその電気抵抗値が増加するように構成されている。
軸方向30Aから視て、第2抵抗体17Bの形状は、長方形形状である。ダイヤフラム13に対する姿勢において、第2抵抗体17Bは、概ねダイヤフラム13の周方向に沿って伸びる周方向成分によって構成されている。第2抵抗体17Bは、加圧時のダイヤフラム13の変形に伴ってその電気抵抗値が減少するように構成されている。
図6、図7に示されるように、4つの端子18は、ブリッジ回路14における2つの入力端子18A、18C及び2つの出力端子18B、18Dである。本明細書において、入力端子18A、18C及び2つの出力端子18B、18Dを区別する必要がない場合には、これらが端子18と称される。図5に示されるように、4つの端子18は、それぞれ、センサ本体12の4つの貫通孔22に対応して設けられた4つの導電層である。導電層は、遠位端面12aにおける各貫通孔22の開口の周辺に積層された遠位導電層24からなる。
図4、図6に示されるように、4つの端子18は、径方向30Rにおいて、ダイヤフラム13の外側に配置されている。4つの端子18は、周方向30Cに沿って、センサ本体12の軸心線の周りに90度ずつの間隔を空けて、配置されている。4つの端子18及び4つの抵抗体17は、周方向30Cにおいて、交互に配置されている。各端子18は、4つの抵抗体17のうち隣り合う2つの抵抗体17の間に配置されている。
図4から図6に示されるように、4つの接続体19は、それぞれ、4つの端子18に対応して設けられている。各接続体19は、遠位端面12aにおける各貫通孔22の開口の周辺に積層された導電層である。各接続体19は、隣り合う2つの抵抗体17と、この隣り合う2つの抵抗体17の間に位置する端子18とを、電気的に接続する。このようにして、4つの抵抗体17と4つの端子18とが、交互に電気的に接続されている。
図6に示されるように、ブリッジ回路14において、2つの入力端子18A、18Cは、互いに180度の間隔を空けて配置され、2つの出力端子18B、18Dは、互いに180度の間隔を空けて配置されている。図6、図7に示されるように、ブリッジ回路14は、一方の入力端子18Aから他方の入力端子18Cに向けて、2つの経路、一方経路27および他方経路28を有する。一方経路27は、第1抵抗体17A、一方の出力端子18B、第2抵抗体17Bを経由する経路である。他方経路28は、第2抵抗体17B、他方の出力端子18D、第1抵抗体17Aを経由する経路である。ここで、一方の入力端子18Aが高圧側、他方の入力端子18Cが低圧側である。
2つの入力端子18A、18C間に電圧が印加された状態では、一方経路27では、第1抵抗体17A、第2抵抗体17Bの順に電圧降下が発生し、他方経路28では、第2抵抗体17B、第1抵抗体17Aの順に電圧降下が発生する。
ダイヤフラム13が加圧されていない状態では、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bは変形していない。このとき、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bの電気抵抗値は同一である。したがって、2つの出力端子18B、18Dの間に電位差が発生しない。
一方、ダイヤフラム13が加圧された状態では、第1抵抗体17A及び第2抵抗体17Bは変形している。上述したように、加圧時に、第1抵抗体17Aの電気抵抗値が増加し、第2抵抗体17Bの電気抵抗値が減少する。つまり、第1抵抗体17Aにおける電圧降下量が、第2抵抗体17Bにおける電圧降下量よりも大きくなる。したがって、2つの出力端子18B、18Dの間に電位差が発生する。
ガイドワイヤ30が血管内に挿入されて、圧力センサ11に血圧が加わった状態では、その血圧に応じて、2つの出力端子18B、18Dの間に電位差が発生する。この電位差に基づいて、血圧の大きさが特定できる。
図5に示されるように、4つの導電線15は、それぞれ、4つの端子18に電気的に接続されている。端子18は、上述したように、遠位端面12a上に積層された遠位導電層24を有する。この遠位導電層24に、各導電線15が接続されている。導電線15は、導体で構成された導電線本体15aと、絶縁体で構成された絶縁カバー15bとを有する。絶縁カバー15bは、導電線本体15aの両端部を除いて導電線本体15aを被覆する。導電線15の遠位端部において、導電線本体15aが遠位導電層24に、ハンダ付けにより電気的かつ機械的に接続されている。このハンダにより、導電線本体15aと遠位導電層24との間に、接続部26が形成されている。
図3から図5に示されるように、被覆部材16は、センサ本体12の近位側に設けられている。被覆部材16は、本実施形態では、接着剤によって構成されている。被覆部材16は、センサ本体12の近位端面12bに固定され、近位端面12bから近位側に突出している。被覆部材16の一部は、センサ本体12の4つの貫通孔22内に進入しており、近位端面12bにおける4つの貫通孔22の開口を塞いでいる。4つの導電線15の遠位側端部と、4つの接続部26とが、被覆部材16によって被覆され、且つ被覆部材16に固定されている。ここで、絶縁カバー15bから露出している導電線本体15aの全体が、被覆部材16によって被覆されている。
図4、図6に示されるように、4つの導電線本体15aと、4つの接続部26は、被覆部材16によって被覆され、且つ被覆部材16に固定されているが、説明のために図4、図6から被覆部材16は省略されている。被覆部材16の構成は、接着剤に限らず、ハンダまたはソルダーペースト等であってもよい。
図4に示されるように、テーパピン39は、被覆部材16に連結され、且つテーパピン39に固定されている。これにより、センサ本体12がテーパピン39に対して固定されている。
<演算制御部40>
図1に示されるように、演算制御部40は、圧力センサ11に電気的に接続された4つの導電線15と、圧力センサ11に電流を供給する電源部41と、圧力センサ11から出力される電気情報を演算処理する演算部42と、4つの導電線15に接続されたコネクタ43と、を有する。
図1に示されるように、電源部41は、2つの入力端子18A、18Cに繋がる2つの導電線15を通じて、圧力センサ11のブリッジ回路14に電圧を印加するように構成されている。
演算部42は、2つの出力端子18B、18Dに繋がる2つの導電線15を通じて、圧力センサ11のブリッジ回路14から出力される電圧値を取得する。演算部42は、取得された出力電圧値の変化に基づいて、圧力センサ11に作用する血圧を演算する。演算部42は、メモリ42aを備えている。演算部42は、より詳しくは、以下のようにして血圧を演算する。
メモリ42aは、上述の出力電圧値と血圧との対応関係を、例えば一対一対応のデータとして、記憶している。そのため、出力電圧値が得られると、演算部42は、メモリ42aに記憶された対応関係に基づいて、その出力電圧値に対応する血圧を特定できる。このようにして、演算部42は、圧力センサ11から出力される電圧値に基づいて、圧力センサ11に作用する血圧を演算できる。
<圧力測定装置10の使用例>
圧力測定装置10は、例えば、冠動脈内において血圧を測定するために使用される。ガイドワイヤ30は、先端ガイド部32が設けられた遠位端を、血管への挿入向きの先頭として冠動脈内に挿入される。冠動脈におけるガイドワイヤ30の位置は、血管のX線透視画像に映し出される先端ガイド部32の位置に基づいて把握される。
圧力センサ11が、冠動脈内における血圧の測定位置に到達すると、ガイドワイヤ30の挿入が中断される。このような状態で、ユーザの操作によって、電源部41から、圧力センサ11に一定の電圧が供給される。
血管内では、ハウジング34の内部空間34S内に血液が流入し、圧力センサ11のダイヤフラム13の表面に血圧が作用する。これにより、ダイヤフラム13が弾性変形し、それに伴って4つの抵抗体17の電気抵抗値が変化する。
血流には、心臓の動きによって血圧の上昇及び下降が繰り返される脈動が生じている。4つの抵抗体17は、血流の脈動に追従して弾性変形する。これにより、脈動する血流の血圧に対応して、4つの抵抗体17の電気抵抗値が変化する。
演算制御部40の演算部42は、圧力センサ11から出力される電気情報を取得する。演算部42は、上述したように、この電気情報に基づいて、圧力センサ11に作用する血圧を演算する。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態に係る圧力測定装置10によれば、4つの抵抗体17がダイヤフラム13の外周部に固定されているので、管腔(血管)内の流体の圧力(血圧)によってダイヤフラムが弾性変形すると、4つの抵抗体17の電気抵抗値がそれぞれ変化する。したがって、センサ11のゲインが増大する。
ダイヤフラム13の形状が円板形状であるので、ダイヤフラム13が弾性変形したときに、ダイヤフラム13の外周部の変形量が周方向の位置によらず均一である。抵抗体17の電気抵抗値の変化量は、その抵抗体17が固定された位置におけるダイヤフラム13の変形量に比例する。そのため、例えば製造上のばらつきなどにより、ダイヤフラム13に対する抵抗体17の位置に多少のズレが発生しても、抵抗体17の抵抗変化特性、すなわち圧力変化に対する電気抵抗値の変化量が大きく変動しない。4つの抵抗体17において、抵抗変化特性が均一に保たれるので、製造上のばらつきによるセンサ11のゲインの変動が小さい。
各端子18が隣り合う2つの抵抗体17の間に配置されているので、各端子18が2つの抵抗体17の間から外れた位置に配置される場合と比べて、ブリッジ回路14の経路長さが短縮される。これにより、センサ11の小型化が実現される。
各導電線15は、センサ本体12の遠位端面12aに積層された部分(遠位導電層24)に接続されている。したがって、センサ本体12の外周面12cに導電線15が配置されることがない。
接続部26に管腔内の流体が接触しないので、接続部26の劣化が抑制され、また接続部26が防水絶縁される。
ガイドワイヤ30の遠位端部(先端ガイド部32)と管腔内の壁面との接触による振動が、センサ11に伝達されにくいので、センサ11の検出精度が高くなる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本実施形態に係る圧力測定装置10の各構成要素に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。また、上記圧力測定装置10の各構成要素の形状及び大きさも、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。例えば、以下の変更が可能である。
本実施形態では、センサ本体12の形状は円柱形状であり、遠位端面12aはガイドワイヤ30の軸方向30Aに対して垂直である。センサ本体12は、遠位側に面する遠位端面12aを有すればよく、センサ本体12の形状及び遠位端面12aの軸方向30Aに対する角度は、限定されない。センサ本体12の形状は、例えば、角柱形状であってもよく、遠位端面12aは軸方向30Aに対して傾斜していてもよい。
本実施形態では、ダイヤフラム13の形状は、円板形状である。ダイヤフラム13の形状は、ダイヤフラム13に加わる圧力変化に応じて、ダイヤフラム13が弾性変形しうる形状であれば、限定されない。ダイヤフラム13は板状部材であって、この板状部材を軸方向30Aから視た形状が任意の形状であってもよい。任意の形状は、例えば、多角形形状であって、四角形状、六角形状、八角形状などを含む。
本実施形態では、被覆部材16は、接着剤によって構成されているが、これに限定されない。被覆部材16は、例えば、剛体の部品であって、センサ本体12の近位端面12bに固定される部品であってもよい。
本実施形態では、被覆部材16は、接続部26を覆うだけでなく、圧力センサ11をテーパピン39に対して固定している。被覆部材16は、接続部26を覆うだけでもよい。この場合、別の部材により、圧力センサ11は、テーパピン39に対して固定される。
本実施形態では、4つの抵抗体17は、センサ本体12の軸心線の周りに90度ずつの間隔を空けて、配置されている。4つの抵抗体17がダイヤフラム13の外周部に周方向30Cに沿って配置される限り、4つの抵抗体17の配置は、限定されない。4つの抵抗体17は、センサ本体12の軸心線の周りに、不均一な間隔、例えば、120度、60度、120度及び60度の間隔、あるいは60度、90度、30度、180度の間隔で、配置されてもよい。
本実施形態では、4つの端子18を設けるための4つの貫通孔22は、センサ本体12の軸心線の周りに90度ずつの間隔を空けて、配置されている。各貫通孔22が周方向30Cに沿って隣り合う2つの抵抗体17の間に配置される限り、4つの貫通孔22の配置は、限定されない。4つの貫通孔22は、4つの抵抗体17と同様に、センサ本体12の軸心線の周りに、不均一な間隔、例えば、120度、60度、120度及び60度の間隔、あるいは60度、90度、30度、180度の間隔で、配置されてもよい。また、本実施形態では、軸方向30Aから視られた貫通孔22の形状は、円形である。軸方向30Aから視られた貫通孔22の形状は、例えば多角形であってもよく、限定されない。
本実施形態では、センサ本体12のダイヤフラム13の可動を邪魔しない程度に防水絶縁コーティングをセンサ本体12外面の全部または一部にされていることが望ましい。特にパリレン(登録商標)コーティングが望ましいがそのコーティング方法は特に限定されない。
10・・・圧力測定装置
11・・・圧力センサ
12・・・センサ本体
12a・・・遠位端面
12b・・・近位端面
13・・・ダイヤフラム
14・・・ブリッジ回路
15・・・導電線
16・・・被覆部材
17・・・抵抗体
17A・・・第1抵抗体
17B・・・第2抵抗体
18・・・端子
18A、18C・・・入力端子
18B、18D・・・出力端子
22・・・貫通孔
24・・・遠位導電層(導電層のうちの遠位端面に積層された部分)
26・・・接続部
30・・・ガイドワイヤ
30A・・・軸方向
31・・・コアワイヤ
34・・・ハウジング
39・・・テーパピン

Claims (6)

  1. 可撓性を有し、生体の管腔内に挿入可能なガイドワイヤと、上記ガイドワイヤ内に設けられたセンサと、を備える圧力測定装置であって、
    上記ガイドワイヤは、上記センサを収容する筒形状のハウジングを有しており、
    上記センサは、
    上記ガイドワイヤの軸方向の遠位側に面する遠位端面及び当該軸方向の近位側に面する近位端面を有するセンサ本体と、
    上記遠位端面上に配置されたダイヤフラムと、
    上記遠位端面上に配置され、上記ダイヤフラムを囲むブリッジ回路と、
    上記ブリッジ回路と接続された4つの導電線と、を具備しており、
    上記ブリッジ回路は、上記ダイヤフラムの外周部に固定され、上記ダイヤフラムの弾性変形に伴って電気抵抗値が変化する4つの抵抗体と、
    上記4つの抵抗体及び上記4つの導電線と接続された4つの端子と、を備えており、
    上記センサ本体は、
    上記遠位端面及び上記近位端面に開口しており、上記軸方向に沿って形成された4つの貫通孔と、
    上記遠位端面のうち上記4つの貫通孔の開口の周囲にそれぞれ積層された4つの導電層と、を有しており、
    上記4つの端子の各々は、上記各導電層である圧力測定装置。
  2. 上記センサの上記遠位端面より遠位側に空間が形成されている請求項1に記載の圧力測定装置。
  3. 上記ダイヤフラムの形状は、円板形状である請求項1又は2に記載の圧力測定装置。
  4. 上記4つの端子の各々は、上記4つの抵抗体のうち隣り合う2つの抵抗体の間に配置されている請求項1から3のいずれかに記載の圧力測定装置。
  5. 上記センサは、上記4つの導電層及び上記4つの導電線の一部を被覆し、かつ上記各導電層と上記各導電線との間の各接続部を少なくとも被覆する被覆部材を備える請求項1から4のいずれかに記載の圧力測定装置。
  6. 上記ガイドワイヤは、コアワイヤと、上記コアワイヤの遠位端部に固定されたテーパピンとを備え、
    上記テーパピンは上記被覆部材に連結されている請求項に記載の圧力測定装置。
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