以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一または類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
§1 適用例
まず、図1を用いて、本実施形態の一適用例について説明する。図1は、本実施形態に係るデータ生成装置の適用例を模式的に示す。このデータ生成装置100は、判定対象として予め定められた複数の状況項目のそれぞれについて、物理センシングデータに基づいて物理センサの周囲の人に関する状況の判定を行い、判定結果に応じた値を持つ仮想センシングデータ(以降、便宜的に第2の仮想センシングデータとも称する)を生成する。
以降の説明において、物理センサの周囲の状況とは、仮想センサのセンシング対象、例えば物理センサの周囲の空間における人若しくはその他の生物または無生物など、の状態を含み得る。また、物理センサの周囲とは、仮想センサの入力データのベースとして直接的または間接的に用いられる物理センシングデータを生成する物理センサの動作条件(例えば、精度、分解能、ダイナミックレンジなど)、当該物理センサのセンシング対象(例えば、光、音、温度など)およびその周囲の環境(例えば、空気中、水中、真空中など)の特性などに基づいて定められ得る。
状況項目は、例えば、状況を細分化して記述するための項目であり得る。具体的には、状況項目は、物理センサの周囲に人が存在するか否かの情報を扱う「人在」、物理センサの周囲での空調、電子レンジおよびTVのそれぞれの動作状況の情報を扱う「空調」、「電子レンジ」および「TV」、物理センサの周囲で人が調理しているか否かの情報を扱う「調理」などを含んでいてもよい。ここで、状況項目は、少なくとも人に関する状況に属する項目(例えば上記「人在」)を含むこととする。人に関する状況に属する項目の具体例は後述する。
このデータ生成装置100は、物理センシングデータ取得部101と、仮想センシングデータ取得部102と、判定基準取得部103と、判定基準選択部111と、状況判定部112とを含む。
物理センシングデータ取得部101は、物理センシングデータを取得する。物理センシングデータは、例えば、照度データ、音圧データ、加速度データ、ガスデータ、気圧データ、温度データ、湿度データなどを含み得る。物理センシングデータ取得部101は、データ生成装置100がセンサ装置に内蔵されている場合には、当該センサ装置内のセンサから物理センシングデータを取得してもよい。また、物理センシングデータ取得部101は、外部装置に内蔵された物理センサ部によって生成された物理センシングデータを受信してもよい。
仮想センシングデータ取得部102は、状況についての一次的な判定結果を表す第1の仮想センシングデータを取得する。第1の仮想センシングデータは、例えば上位システムなどの外部装置によって生成されたものであってよいし、データ生成装置100において生成されたものであってもよい。
判定基準取得部103は、状況項目に対して予め定められた判定基準を取得する。判定基準は、状況についての二次的な判定結果を表す第2の仮想センシングデータを生成するために適用される。ここで、第2の仮想センシングデータの示す状況は、少なくとも、人に関する状況を含む。なお、状況項目に対して複数の判定基準が定められてもよい。
ここで、第1の仮想センシングデータが一次的な判定結果を示し、第2の仮想センシングデータが二次的な判定結果を示すと述べたが、「一次的」および「二次的」なる修飾は、状況の判定が行われる順序を述べているに過ぎず、両者の間の優劣を含む何らの関係も定義することを意図していない。
所与の状況項目に対して複数の判定基準が定められている場合には、判定基準選択部111は、この状況項目に対して1つの判定基準を選択する。具体的には、判定基準選択部111は、第1の仮想センシングデータに対応する判定基準を選択し得る。
仮に、状況項目「人在」を判定するための判定基準として、状況項目「空調」が真(物理センサの周囲で空調がONである)である場合に用いられる判定基準1、状況項目「換気扇」が真(物理センサの周囲で換気扇がONである)である場合に用いられる判定基準2、状況項目「電子レンジ」が真(物理センサの周囲にある電子レンジがONである)である場合に用いられる判定基準3、および、状況項目「TV」が真(物理センサの周囲にあるTVがONである)である場合に用いられる判定基準4を含むこととする。ここで、判定基準選択部111は、第1の仮想センシングデータが物理センサの周囲で空調がONであることを示す場合には、判定基準1を選択してもよい。
なお、第1の仮想センシングデータに含まれる状況項目は、第2の仮想センシングデータに含まれる状況項目と一致していなくてもよい。両者が一致しない場合には、データ生成装置100は、第1の仮想センシングデータの状況項目の値を第2の仮想センシングデータの対応項目の値に変換するためのデータ変換部を備えてもよい。例えば、第1の仮想センシングデータが物理センサの周囲に存在する人数の情報を扱う状況項目「人数」の値を含む場合に、このデータ変換部は「人数」の値を、上記状況項目「人在」の値へ変換してもよい。
判定基準は、状況項目についての判定のために参照されるべき物理センシングデータの生データとその加工済データとのうち少なくとも1つに対する基準値を含んでいてもよい。例えば、基準値は、照度データの生データに対して200[lx]、30秒間に音圧が50[dB]を超える時間割合に対して50[%]、などであってよい。基準値は、例えば、当該判定基準が対象とする状況項目に該当する状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データとそうでない状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データとを分析することで設計可能である。
この場合に、状況判定部112は、判定基準を適用するために必要なデータ、すなわち、基準値が定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備する。物理センシングデータの生データの加工済データは、物理センシングデータに含まれていてもよいし、状況判定部112またはデータ生成装置100に含まれる他の構成要素が計算してもよいし、外部装置が計算してもよい。状況判定部112は、このようにして準備されたデータを基準値と比較し、比較結果に応じて第2の仮想センシングデータにおける状況項目の値を設定する。
或いは、判定基準は、状況項目についての判定のために用いられる学習済みモデルを含んでもよい。この学習済みモデルは、状況を学習用物理センシングデータから判定する機械学習を行うことで作成されてよい。例えば、上記判定基準2としての学習済みモデルは、物理センサの周囲で換気扇がONであり、かつ、物理センサの周囲に人が存在する時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、正解ラベル付きの学習データとして用いて教師付き学習を行うことで作成可能である。また、物理センサの周囲で換気扇がONであり、かつ、物理センサの周囲に人が存在しない時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、不正解ラベル付きの学習データとして用いてもよい。
この場合に、状況判定部112は、判定基準を適用するために必要なデータ、すなわち、判定基準としての学習済みモデルが設定されたニューラルネットワークへ入力するための物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備する。状況判定部112は、このようにして準備されたデータを、判定基準としての学習済みモデルが設定されたニューラルネットワークに与え、その出力値に基づいて状況項目の値を設定する。なお、学習済みモデルは、複数の状況項目について同時に判定を行う能力を獲得するための機械学習を通じて作成されていてもよい。この場合には、これら複数の状況項目間で共通の判定基準が定められることになる。
以上説明したように、適用例に係るデータ生成装置100は、状況の一次的な判定結果を表す第1の仮想センシングデータに基づいて、人に関する状況についての判定を行うために用いる判定基準を選択する。故に、このデータ生成装置100によれば、第1の仮想センシングデータの示す状況によるノイズ等の影響が考慮された判定基準を用いることができるので、物理センサの周囲の人に関する状況を正確に判定することが可能となる。
§2 構成例
[ハードウェア構成]
次に、図2を用いて、本実施形態に係るデータ生成装置200のハードウェア構成の一例について説明する。図2は、本実施形態に係るデータ生成装置200のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
図2に例示するように、本実施形態に係るデータ生成装置200は、制御部211と、記憶部212と、通信インタフェース213と、入力装置214と、出力装置215と、外部インタフェース216と、ドライブ217とが電気的に接続されたコンピュータであってよい。なお、図2では、通信インタフェース及び外部インタフェースをそれぞれ、「通信I/F」及び「外部I/F」と記載している。
制御部211は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。CPUは、記憶部212に格納されたプログラムをRAMに展開する。そして、CPUがこのプログラムを解釈および実行することで、制御部211は、様々な情報処理、例えば、機能構成の項目において説明される構成要素の処理または制御を実行可能となる。
記憶部212は、いわゆる補助記憶装置であり、例えば、内蔵または外付けの、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、若しくはフラッシュメモリなどの半導体メモリであり得る。記憶部212は、制御部211で実行されるプログラム(例えば、データ生成処理を制御部211に実行させるためのプログラム)、制御部211によって使用されるデータ(例えば、各種物理センシングデータ、各種仮想センシングデータ、判定基準)などを記憶する。
通信インタフェース213は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、移動通信(3G、4Gなど)およびWLAN(Wireless Local Area Network)などのための各種無線通信モジュールであって、ネットワークを介して無線通信を行うためのインタフェースであってよい。また、通信インタフェース213は、無線通信モジュールに加えて、または、無線通信モジュールに代えて、有線LANモジュールなどの有線通信モジュールをさらに備えていてもよい。
入力装置214は、例えばタッチスクリーン、キーボード、マウスなどのユーザ入力を受け付けるための装置を含んでもよい。また、入力装置214は、所定の物理量を測定し、物理センシングデータを生成および入力するセンサを含んでもよい。出力装置215は、例えば、ディスプレイ、スピーカなどの出力を行うための装置である。
外部インタフェース216は、USB(Universal Serial Bus)ポート、メモリカードスロットなどであり、外部装置と接続するためのインタフェースである。
ドライブ217は、例えば、CD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)ドライブなどである。ドライブ217は、記憶媒体218に記憶されたプログラムおよび/またはデータを読み込み、制御部211に渡す。なお、前述の記憶部212に記憶され得ると説明したプログラムおよびデータの一部または全部がドライブ217によって、記憶媒体218から読み込まれてもよい。
記憶媒体218は、コンピュータを含む機械が読み取り可能な形式で、プログラムおよび/またはデータを、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。記憶媒体218は、例えば、CD、DVD、BDなどの着脱可能なディスク媒体であるが、これに限られず、フラッシュメモリまたはその他の半導体メモリであり得る。
なお、データ生成装置200の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部211は、複数のプロセッサを含んでもよい。データ生成装置200は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置であってもよいし、汎用の情報処理装置、例えば、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ラップトップPC、デスクトップPCなどであってもよい。また、データ生成装置200は、複数台の情報処理装置などで構成されてもよい。
[機能構成]
次に、図3を用いて、本実施形態に係るデータ生成装置200の機能構成の一例を説明する。図3は、データ生成装置200の機能構成の一例を模式的に示す。
図3に示されるとおり、データ生成装置200は、物理センシングデータ取得部301と、仮想センシングデータ取得部302と、判定基準取得部303と、第1の仮想センシングデータ生成部310と、第2の仮想センシングデータ生成部320と、データ出力部330とを含む。
このデータ生成装置200は、仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12(前述の第2の仮想センシングデータに相当する)を生成し、これらを出力する。
なお、データ生成装置200は、仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12のうち一部を生成しなくてもよい。仮想センシングデータ11を生成しない場合には、第1の仮想センシングデータ生成部310は省略可能である。仮想センシングデータ12を生成しない場合には、第2の仮想センシングデータ生成部320は省略可能である。仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12は、例えばマーケティング活動など様々な事業領域で活用することができる。
仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12は、データ生成装置200から直接的に利用側へ提供されてもよいし、以下に説明するデータ流通システムを通して利用側へ提供されてもよい。いずれの場合にも、データ生成装置200は、(物理)センサ装置、サーバ、アプリケーション装置などに組み込まれてもよいし、これらとは独立した情報処理装置として構成されてもよい。
前述のように、このデータ生成装置200は、データ流通市場を形成する種々の装置のいずれかに組み込まれてもよい。すなわち、データ生成装置200は、物理センシングデータを生成するセンサ装置に組み込まれてもよいし、物理センシングデータをプラットフォームサーバ、マッチングサーバまたは利用側のアプリケーション装置などへ中継する通信装置(例えば、スマートフォン、各種PCなど)に組み込まれてもよいし、プラットフォームサーバ、マッチングサーバまたはアプリケーション装置に組み込まれてもよい。この場合に、データ生成装置200は、当該データ生成装置200が組み込まれた装置のハードウェアを使用できる。或いは、データ生成装置200は、これらの装置とは独立した情報処理装置として構成されてもよい。
図4に、データ生成装置200が含まれるデータ流通システムの一例を概略的に示す。データ流通システムは、センサ装置400−1,・・・,400−5と、通信装置410−1,・・・,410−3と、サーバ420と、アプリケーション装置430−1,・・・,430−3とを含む。なお、図4に例示される各装置の数は例示に過ぎない。よって、各装置の符号に付された枝番号は特に区別せずに説明を続ける。
センサ装置400は、物理量を測定するセンサと、当該センサの測定値をディジタル化した物理センシングデータを送信する通信I/Fと、センサおよび通信I/Fを制御する制御部とを含む。センサ装置400は、例えばWBAN(Wireless Body Area Network)、WPAN(Wireless Personal Area Network)などの通信技術を用いて通信装置410と接続する。センサ装置400は、物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)を通信装置410へ送信する。
通信装置410は、例えばスマートフォンまたは各種PCであってよい。通信装置410は、データの送受信を行う通信I/Fと、当該通信I/Fを制御する制御部とを含む。通信装置410は、センサ装置400から物理センシングデータを受信する。そして、通信装置410は、WLAN、WMAN(Wireless Metropolitan Area Network)、WWAN(Wireless Wide Area Network)などの通信技術を用いて、ゲートウェイまたは基地局経由でサーバ420へ物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)を送信する。また、通信装置410は、センシングデータの売買マッチングを行うための提供側データカタログ(DC)をサーバ420へ送信してもよい。
提供側データカタログは、例えば、データカタログの番号、センシングデータの提供者、センシングデータの名称、センシングデータの測定日時・測定場所、観測対象・特性、イベントデータ仕様、センシングデータの提供期間、取引条件、データ売買条件などの種々の項目を含むことができる。
アプリケーション装置430は、例えばスマートフォン、各種PCまたはサーバであってよい。アプリケーション装置430は、データの送受信を行う通信I/Fと、当該通信I/Fを制御する制御部とを含む。アプリケーション装置430は、センシングデータの売買マッチングを行うための利用側データカタログ(DC)をサーバ420へ送信してもよい。
ここで、利用側データカタログは、例えば、データカタログの識別情報、センシングデータの利用者、センシングデータの名称、センシングデータの測定日時・測定場所、観測対象・特性、イベントデータ仕様、センシングデータの利用期間、取引条件、データ売買条件などの種々の項目を含むことができる。
アプリケーション装置430は、売買マッチングを通じて購入した物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)をサーバ420から受信する。そして、アプリケーション装置430は、個々の利活用の目的に応じて物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)を処理する。
サーバ420は、データの送受信を行う通信I/Fと、データを保存する記憶部と、当該記憶部および通信I/Fを制御したり後述される売買マッチングを行ったりする制御部とを含む。サーバ420は、通信装置410から物理センシングデータを受信する。そして、サーバ420は、この物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)を蓄積する。
また、サーバ420は、提供側データカタログおよび利用側データカタログをそれぞれ取得して保存し、両者を比較して売買マッチングを行う。提供側データカタログおよび利用側データカタログは、通信装置410、アプリケーション装置430または他の通信装置から受信することで取得されてもよいし、例えば直接入力などの他の手段により取得されてもよい。サーバ420は、利用側データカタログとマッチする提供側データカタログを発見すると、当該提供側データカタログに対応する物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)を利用側に提供する。すなわち、サーバ420は、物理センシングデータ(および、もしあれば仮想センシングデータ)をアプリケーション装置430へ送信する。
なお、データ流通システムの形態は、図4の例に限定されない。例えば、センサ装置400は、例えばWLAN、WMAN、WWANなどの通信技術を用いて、通信装置410を介することなく、ゲートウェイまたは基地局経由でサーバ420またはアプリケーション装置430へ直接的に物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを送信してもよい。
また、サーバ420は、売買マッチングの成立後即座に物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータをアプリケーション装置430へ送信せず、一旦は提供側または利用側に売買の承認を求めてもよい。また、サーバ420は、物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータをアプリケーション装置430へ送信せずに、データフロー制御を行ってもよい。例えば、サーバ420は、物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを購入したアプリケーション装置430へ当該物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを送信するようにセンサ装置400または通信装置410に指図してもよい。或いは、サーバ420は、売買マッチングを行うサーバと物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを蓄積するサーバとに分割されてもよい。
さらに、サーバ420は、売買マッチングを直接的に行わずに、図示されないマッチングサーバに売買マッチングを委ねてもよい。このマッチングサーバは、複数のプラットフォームを横断した売買マッチングを行うことで、プラットフォームを区別しない流通市場を実現してもよいし、プラットフォームを介さずに提供される物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータ(例えば、個人的に設置されたセンサ装置400から収集されるデータ)を売買マッチングの対象に加えることで、データの出所を区別しない流通市場を実現してもよい。
以下、図3に例示されるデータ生成装置200の個々の構成要素を説明する。
物理センシングデータ取得部301は、物理センシングデータを取得し、第1の仮想センシングデータ生成部310および第2の仮想センシングデータ生成部320へ送る。物理センシングデータは、例えば、照度データ、音圧データ、加速度データ、ガスデータ、気圧データ、温度データ、湿度データなどを含み得る。物理センシングデータは、生データであってもよいし、生データの加工済データであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
データ生成装置200がセンサ装置400に組み込まれている場合には、物理センシングデータ取得部301は当該センサ装置400に含まれるセンサから物理センシングデータを取得してもよい。他方、データ生成装置200がセンサ装置400に組み込まれていない場合には、物理センシングデータ取得部301は当該センサ装置400を送信元とする物理センシングデータを外部装置から受信することで、物理センシングデータを取得できる。なお、物理センシングデータの全てが同一のセンサ装置400から取得される必要はなく、例えばある物理センシングデータと別の物理センシングデータとが異なるセンサ装置400から取得されてもよい。
仮想センシングデータ取得部302は、状況についての一次的な判定結果を示す仮想センシングデータ13(すなわち、第1の仮想センシングデータ)を取得し、第2の仮想センシングデータ生成部320へ送る。仮想センシングデータ13は、例えば上位システム、センサ装置400、通信装置410、サーバ420、アプリケーション装置430などの外部装置によって生成されたものであってよいし、第1の仮想センシングデータ生成部310によって生成された仮想センシングデータ11であってもよい。
或いは、仮想センシングデータ取得部302は、第2の仮想センシングデータ生成部320によって生成された仮想センシングデータ12を仮想センシングデータ13として取得することもあり得る。例えば、第2の仮想センシングデータ生成部320が、所与の状況を繰り返し判定する場合には、生成した仮想センシングデータ12を繰り返し利用することも想定される。具体的には、第2の仮想センシングデータ生成部320は、仮想センシングデータ12を繰り返し利用して、単純または概略的な状況項目から複雑または詳細な状況項目へと段階的に状況を判定してもよい。
判定基準取得部303は、状況項目に対して予め定められた判定基準を取得する。判定基準は、仮想センシングデータ11を生成するために適用されるもの(以降、第1の判定基準とも呼ぶ)と、仮想センシングデータ12を生成するために適用されるもの(以降、第2の判定基準とも呼ぶ)とを含む。第1の判定基準および第2の判定基準それぞれに個別に判定基準取得部が設けられてもよい。第1の判定基準および第2の判定基準は、一部共通であってもよいし、完全に異なっていてもよい。判定基準取得部303は、第1の判定基準を第1の仮想センシングデータ生成部310へ送り、第2の判定基準を第2の仮想センシングデータ生成部320へ送る。
判定基準取得部303は、データ生成装置200に内蔵された判定基準記憶部(図3には示されない)に保存された判定基準を読み出すことで判定基準を取得してもよいし、外部装置から送信された判定基準を受信することで判定基準を取得してもよい。
第1の仮想センシングデータ生成部310は、物理センシングデータ取得部301から物理センシングデータを受け取り、判定基準取得部303から判定基準(第1の判定基準)を受け取る。第1の仮想センシングデータ生成部310は、判定基準を用いて、物理センシングデータに基づいて状況を判定し、仮想センシングデータ11を生成する。仮想センシングデータ11は、状況、例えば人に関する状況についての判定結果を状況項目毎に示し得る。第1の仮想センシングデータ生成部310は、仮想センシングデータ11をデータ出力部330へ送る。
仮想センシングデータ11の具体的な生成法は後述されるが、例えば、ある状況項目について定められた判定基準が、物理センシングデータの生データまたはその加工済データに対する基準値を含む場合には、第1の仮想センシングデータ生成部310は、基準値に対応する物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、両者を比較することで当該状況項目についての判定を行ってもよい。或いは、判定基準が1または複数の状況項目について判定を行うための学習済みモデルである場合には、第1の仮想センシングデータ生成部310はこの学習済みモデルをニューラルネットワークに設定し、当該ニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、準備したデータを当該ニューラルネットワークに与えて判定を行ってもよい。
第2の仮想センシングデータ生成部320は、物理センシングデータ取得部301から物理センシングデータを受け取り、仮想センシングデータ取得部302から仮想センシングデータ13を受け取り、判定基準取得部303から判定基準(第2の判定基準)を受け取る。第2の仮想センシングデータ生成部320は、所与の状況項目に複数の判定基準が定められている場合には、当該複数の判定基準から仮想センシングデータ13に対応する1つを選択する。そして、第2の仮想センシングデータ生成部320は、選択した判定基準を用いて、物理センシングデータに基づいて、人に関する状況を判定し、仮想センシングデータ12を生成する。仮想センシングデータ12は、状況、例えば人に関する状況についての判定結果を状況項目毎に示し得る。第2の仮想センシングデータ生成部320は、仮想センシングデータ12をデータ出力部330へ送る。
仮想センシングデータ12の具体的な生成法は後述されるが、例えば、ある状況項目について選択された判定基準が、物理センシングデータの生データまたはその加工済データに対する基準値を含む場合には、第2の仮想センシングデータ生成部320は、基準値に対応する物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、両者を比較することで当該状況項目についての判定を行ってもよい。或いは、判定基準が1または複数の状況項目について判定を行うための学習済みモデルである場合には、第2の仮想センシングデータ生成部320はこの学習済みモデルをニューラルネットワークに設定し、当該ニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、準備したデータを当該ニューラルネットワークに与えて判定を行ってもよい。
データ出力部330は、第1の仮想センシングデータ生成部310から仮想センシングデータ11を受け取り、第2の仮想センシングデータ生成部320から仮想センシングデータ12を受け取る。データ出力部330は、受け取った仮想センシングデータをデータ生成装置200の外へ出力する。また、データ出力部330は、仮想センシングデータを成形したり、仮想センシングデータの出力タイミングを制御したりしてもよい。
以下、図5乃至図20を用いて第1の仮想センシングデータ生成部310をさらに説明する。
図5に例示されるように、第1の仮想センシングデータ生成部310は、状況判定部311を含む。状況判定部311は、物理センシングデータ取得部301から物理センシングデータを受け取り、判定基準取得部303から判定基準(第1の判定基準)を受け取る。状況判定部311は、判定基準を用いて、物理センシングデータに基づいて状況を判定し、仮想センシングデータ11を生成する。状況判定部311は、仮想センシングデータ11をデータ出力部330へ送る。
仮想センシングデータ11に含まれる状況項目は、例えば図6に示されるように、「人に関する状況」に属し得る。なお、図6に示した状況項目は一例に過ぎず、これとは異なる状況項目が用いられてもよい。また、仮想センシングデータ11は、図6に例示した「人に関する状況」に属しない状況項目を含み得るし、図6に挙げられた状況項目が「人に関する状況」に属しないと解釈する余地もある。図6は、「人に関する状況」に属する状況項目と、当該状況項目について判定を行うために使用される物理センシングデータとを例示する。
図6において、物理センシングデータの欄に列挙される物理センシングデータは、生データに限られずその加工済データを含み得る。ここで、加工済データの例として、生データの統計量のほか、生データにフーリエ変換を施して生成された周波数スペクトル、温度データおよび湿度データの生データから算出された熱中症危険度、加速度の生データから算出された震度などがあり得る。同様に、物理センシングデータの欄に列挙される物理センシングデータは、例示に過ぎない。
例えば、状況判定部311は、状況項目「人在」についての判定基準として図8に例示される判定チャートを取得したとする。ここで、判定チャートとは、例えば、判定に用いられる基準値の一覧表である。基準値は、例えば、判定基準が対象とする状況項目に該当する状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データとそうでない状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データとを分析することで設計可能である。
状況判定部311は、少なくとも図8において基準値の定められている(すなわち、状況項目「人在」についての判定に用いられる)物理センシングデータの生データまたはその加工済データを、図7に例示されるデータチャートとして準備してもよい。ここで、データチャートとは、例えば、判定に用いられる物理センシングデータの生データおよびその加工済データの一覧表である。なお、物理センシングデータが、生データの加工済データを含まない場合には、状況判定部311は、必要な加工済データを生成してもよい。
状況判定部311は、図7のデータチャートと図8の判定チャートとを比較し、図9に例示される比較結果を得る。図9では、データチャートの対応欄の値が判定チャートに定められた基準値以上である場合には「○」が、基準値を下回っている場合には「×」が、判定チャートに定められた基準値が存在しない場合には「−」がそれぞれ付されている。
状況判定部311は、例えば、「○」および「×」をそれぞれ「1(真)」または「0(偽)」として、若しくはその逆として換算し、判定基準の一部として定められた論理式または関係式に代入するなどして、状況項目の値を設定する。状況項目の値は2値、例えば「1(真)」または「0(偽)」として定められてもよいし、3以上の多値、例えば確率値、パーセンテージ、スコアなどとして定められてもよい。
なお、前述のように、判定基準は、学習済みモデルを含み得る。判定基準が学習済みモデルを含む場合には、状況判定部311は、当該学習済みモデルをニューラルネットワークに設定し、当該ニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、準備したデータを当該ニューラルネットワークに与えて判定を行ってもよい。
この学習済みモデルは、状況を学習用物理センシングデータから判定する機械学習を行うことで作成されてよい。例えば、状況項目「人在」について判定を行うための学習済みモデルは、物理センサの周囲に人が存在する時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、正解ラベル付きの学習データとして用いて教師付き学習を行うことで作成可能である。また、物理センサの周囲に人が存在しない時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、不正解ラベル付きの学習データとして用いてもよい。
以下、図10乃至図20を用いて、様々な状況項目についての判定の具体例を説明する。ここで説明される具体例は全て、基準値を用いた判定を行っているが、前述のように学習済みモデルを用いた判定を適宜行ってよい。
図10は、状況項目「人在」および「人数」について判定を行うために使用される物理センシングデータ「照度」および「ガス」の生データ、ならびに「音圧」の生データおよびその加工済データを示す。前述のように、状況項目「人在」は、物理センサの周囲に人が存在するか否かの情報を扱い得る。
例えば、物理センサの周囲(屋内)に人が存在すれば、活動のために照明をONにする可能性がある。そこで、物理センシングデータ「照度」の生データについて、照明のON/OFFを区別するための値、例えば「200[lx]」が基準値として設定されてもよい。
物理センサの周囲に人が存在すれば、その呼吸により周囲の揮発性有機化合物(VOC)またはCO2の濃度が上昇する可能性がある。そこで、物理センシングデータ「ガス」の生データについて、人が存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「50[ppm]」が基準値として設定されてもよい。さらに、物理センサの周囲に存在する人が多くなるほど、その呼吸により周囲のVOCまたはCO2の濃度が上昇する可能性があるので、状況項目「人数」について、物理センサの周囲に人が複数人存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「100[ppm]」が基準値として設定されてもよい。
物理センサの周囲に人が存在すれば、話し声または活動音による音圧が検出できる可能性がある。そこで、状況判定部311は、物理センシングデータ「音圧」の生データが50[dB]を超えている時間割合を所定の分析期間、例えば直近30秒間、に亘って計算した加工済データ(以降、単に「割合」とも呼ぶ)を準備してもよい。この割合について、人が存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「50[%]」が基準値として設定されてもよい。さらに、物理センサの周囲に存在する人が多くなるほど、上記割合が上昇する可能性があるので、状況項目「人数」について、物理センサの周囲に人が3人以上存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「70[%]」が基準値として設定されてもよい。
同様に、物理センシングデータ「音圧」の変化(例えば、1秒前または他の所定秒前の値との差)を判定に用いることもできる。具体的には、状況判定部311は、物理センシングデータ「音圧」の生データの変化が「±20[dB]」を超えた変化数を例えば直近30秒間に亘って計算した加工済データ(以降、単に「変化数」とも呼ぶ)を準備してもよい。この変化数について、人が存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「5[回]」が基準値として設定されてもよい。さらに、物理センサの周囲に存在する人が多くなるほど、上記変化数が上昇する可能性があるので、状況項目「人数」について、物理センサの周囲に人が3人以上存在する場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「10[回]」が基準値として設定されてもよい。
このほか、例えば、物理センシングデータ「加速度」に基づいて人が歩くことによる床の振動や、物理センシングデータ「温度」に基づいて人数が増えることによる室温の上昇を捉えることで、状況項目「人在」または「人数」についてより正確に判定できる可能性がある。
状況判定部311は、状況項目「人在」についての判定基準として図12に例示される判定チャートを取得したとする。状況判定部311は、少なくとも図12において基準値の定められている物理センシングデータの生データまたはその加工済データを、図11に例示されるデータチャートとして準備する。
状況判定部311は、図11のデータチャートと図12の判定チャートとを比較し、図13に例示される比較結果を得る。図13では、データチャートの対応欄の値が判定チャートに定められた基準値以上である場合には「○」が、基準値を下回っている場合には「×」が、判定チャートに定められた基準値が存在しない場合には「−」がそれぞれ付されている。
この例では、照度、VOC(またはCO2)濃度、ならびに音圧の割合および変化数のいずれも基準値を下回っている。故に、状況判定部311は、状況項目「人在」の値に、例えば物理センサの周囲に人が存在しないことを示す「0(偽)」を設定し得る。
同様に、状況判定部311は、状況項目「人数」についての判定基準として例えば図15に例示される判定チャートを取得したとする。なお、図15の判定チャートは、物理センサの周囲に人が3人以上存在するか否かを判定するために用いることを想定したものである。状況判定部311は、少なくとも図15において基準値の定められている物理センシングデータの生データまたはその加工済データを、図14に例示されるデータチャートとして準備する。
状況判定部311は、図14のデータチャートと図15の判定チャートとを比較し、図16に例示される比較結果を得る。図16では、データチャートの対応欄の値が判定チャートに定められた基準値以上である場合には「○」が、基準値を下回っている場合には「×」が、判定チャートに定められた基準値が存在しない場合には「−」がそれぞれ付されている。
この例では、照度、VOC(またはCO2)濃度、ならびに音圧の割合および変化数のいずれも基準値以上である。故に、状況判定部311は、状況項目「人数」の値に、例えば物理センサの周囲に人が3人以上存在することを示す「1(真)」を設定し得る。
図17は、状況項目「ドア開閉」について判定を行うために使用される物理センシングデータ「加速度」および「音圧」のそれぞれ生データおよびその加工済データを示す。状況項目「ドア開閉」は、物理センサの周囲で例えば直近30秒間にドア開閉があったか否かの情報を扱い得る。
例えば物理センサの周囲でドア開閉があれば、ドアを開けた時と閉めた時にそれぞれ有意な振動が検出できる可能性がある。そこで、状況判定部311は、物理センシングデータ「加速度」の生データについて「50[mg]」を超えたピークを例えば直近30秒間に亘って探索し、当該30秒間のうちの任意の10秒間の領域に入るピークの最大数を計算した加工済データ(以降、単に「生値数」とも呼ぶ)を準備してもよい。この加速度の生値数について、ドア開閉があった場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「2[回]」が基準値として設定されてもよい。ここで、領域の長さである10秒間は、ドアを開けてから閉めるまでの推定所要時間であり、適宜変更可能である。
同様に、物理センシングデータ「加速度」の生データの変化を判定に用いることもできる。具体的には、状況判定部311は、物理センシングデータ「加速度」の生データの変化について「±15[mg]」を超えたピークを例えば直近30秒間に亘って探索し、当該30秒間のうちの任意の10秒間の領域に入るピークの最大数を計算した加工済データ(以降、単に「変化数」とも呼ぶ)を準備してもよい。この加速度の変化数について、ドア開閉があった場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「4[回]」が基準値として設定されてもよい。
物理センサの周囲でドア開閉があれば、ドアを開けた時と閉めた時にそれぞれ有意な音圧が検出できる可能性がある。そこで、状況判定部311は、物理センシングデータ「音圧」の生データについて「50[dB]」を超えたピークを例えば直近30秒間に亘って探索し、当該30秒間のうちの任意の10秒間の領域に入るピークの最大数を計算した加工済データ(以降、単に「生値数」とも呼ぶ)を準備してもよい。この音圧の生値数について、ドア開閉があった場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「2[回]」が基準値として設定されてもよい。また、物理センシングデータ「音圧」の生データについて、「50[dB]」が基準値として設定されてもよい。
同様に、物理センシングデータ「音圧」の生データの変化を判定に用いることもできる。具体的には、状況判定部311は、物理センシングデータ「音圧」の生データの変化について「±15[dB]」を超えたピークを例えば直近30秒間に亘って探索し、当該30秒間のうちの任意の10秒間の領域に入るピークの最大数を計算した加工済データ(以降、単に「変化数」とも呼ぶ)を準備してもよい。この音圧の変化数について、ドア開閉があった場合とそうでない場合とを区別するための値、例えば「4[回]」が基準値として設定されてもよい。
このほか、例えば、物理センシングデータ「気圧」に基づいてドアの開閉に伴う空気の出入りによる気圧の変化を捉えることで、状況項目「ドア開閉」についてより正確に判定できる可能性がある。
状況判定部311は、状況項目「ドア開閉」についての判定基準として図19に例示される判定チャートを取得したとする。状況判定部311は、少なくとも図19において基準値の定められている物理センシングデータの生データまたはその加工済データを、図18に例示されるデータチャートとして準備する。
状況判定部311は、図18のデータチャートと図19の判定チャートとを比較し、図20に例示される比較結果を得る。図20では、データチャートの対応欄の値が判定チャートに定められた基準値以上である場合には「○」が、基準値を下回っている場合には「×」が、判定チャートに定められた基準値が存在しない場合には「−」がそれぞれ付されている。
この例では、加速度の生値数および変化数、ならびに音圧の生データ、生値数および変化数のいずれも基準値以上である。故に、状況判定部311は、状況項目「ドア開閉」の値に、例えば物理センサの周囲でドア開閉があったことを示す「1(真)」を設定し得る。
以下、図21および図22を用いて第2の仮想センシングデータ生成部320をさらに説明する。
図21に例示されるように、第2の仮想センシングデータ生成部320は、判定基準選択部321と、状況判定部322とを含む。
判定基準選択部321は、仮想センシングデータ取得部302から仮想センシングデータ13を受け取り、判定基準取得部303から判定基準(第2の判定基準)を受け取る。判定基準選択部321は、所与の状況項目に複数の判定基準が定められている場合には、当該複数の判定基準から仮想センシングデータ13に対応する1つを選択し、選択した判定基準を状況判定部322へ送る。
状況判定部322は、物理センシングデータ取得部301から物理センシングデータを受け取り、判定基準選択部321から選択された判定基準を受け取る。状況判定部322は、選択された判定基準を用いて、物理センシングデータに基づいて状況を判定し、仮想センシングデータ12を生成する。状況判定部322は、仮想センシングデータ12をデータ出力部330へ送る。
仮想センシングデータ11と同様に、仮想センシングデータ12に含まれる状況項目は、例えば図6に示されるように、「人に関する状況」に属し得る。なお、図6に示した状況項目は一例に過ぎず、これとは異なる状況項目が用いられてもよい。また、仮想センシングデータ11は、図6に例示した「人に関する状況」に属しない状況項目を含み得るし、図6に挙げられた状況項目が「人に関する状況」に属しないと解釈する余地もある。
図6において、物理センシングデータの欄に列挙される物理センシングデータは、生データに限られずその加工済データを含み得る。同様に、物理センシングデータの欄に列挙される物理センシングデータは、例示に過ぎない。
例えば、判定基準選択部321は、状況項目「人在」について、状況項目「空調」が真である場合に用いられる判定基準1、状況項目「換気扇」が真である場合に用いられる判定基準2、状況項目「電子レンジ」が真である場合に用いられる判定基準3、および、状況項目「TV」が真である場合に用いられる判定基準4をそれぞれ判定チャートとして取得したとする。ここで、判定チャートとは、例えば、判定に用いられる基準値の一覧表である。判定基準に含まれる基準値は、例えば、(1)当該判定基準が対応付けられる(仮想センシングデータ13の示す)状況に合致し、かつ、当該判定基準が対象とする状況項目に該当する状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データと、(2)当該判定基準が対応付けられる状況に合致するが、当該判定基準が対象とする状況項目には該当しない状況の下で生成される物理センシングデータの生データまたはその加工済データとを分析することで設計可能である。判定基準選択部321は、第1の仮想センシングデータが物理センサの周囲で換気扇がONであることを示す場合には、判定基準1を選択してもよい。
状況判定部322は、判定基準選択部321によって選択された判定チャートにおいて少なくとも基準値の定められている物理センシングデータの生データまたはその加工済データを、データチャートとして準備してもよい。ここで、データチャートとは、例えば、判定に用いられる物理センシングデータの生データおよびその加工済データの一覧表である。なお、物理センシングデータが、生データの加工済データを含まない場合には、状況判定部322は、必要な加工済データを生成してもよい。
状況判定部322は、データチャートと判定チャートとを比較し、比較結果を得る。状況判定部322は、それぞれの基準値についての比較結果をそれぞれ「1(真)」または「0(偽)」として、若しくはその逆として換算し、判定基準の一部として定められた論理式または関係式に代入するなどして、状況項目の値を設定する。状況項目の値は2値、例えば「1(真)」または「0(偽)」として定められてもよいし、3以上の多値、例えば確率値、パーセンテージ、スコアなどとして定められてもよい。
なお、前述のように、判定基準は、学習済みモデルを含み得る。判定基準が学習済みモデルを含む場合には、状況判定部322は、当該学習済みモデルをニューラルネットワークに設定し、当該ニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データを準備し、準備したデータを当該ニューラルネットワークに与えて判定を行ってもよい。
この学習済みモデルは、状況を学習用物理センシングデータから判定する機械学習を行うことで作成されてよい。例えば、仮想センシングデータ13における状況項目「TV」の値が真(物理センサの周囲にあるTVがONである)である場合に状況項目「人在」について判定を行うための学習済みモデルは、物理センサの周囲でTVがONであり、かつ、物理センサの周囲に人が存在する時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、正解ラベル付きの学習データとして用いて教師付き学習を行うことで作成可能である。また、物理センサの周囲でTVがONであり、かつ、物理センサの周囲に人が存在しない時に生成された各学習用物理センシングデータの生データおよび/またはその加工済データを、不正解ラベル付きの学習データとして用いてもよい。
なお、状況判定部322は、仮想センシングデータ12に含まれる状況項目の一部または全部について判定基準を用いた判定を行わなくてもよい。具体的には、状況判定部322は、一部または全部について、仮想センシングデータ取得部302から取得した仮想センシングデータ13に基づいて判定を行ってもよい。
例えば、状況判定部322は、仮想センシングデータ13の値をそのまま、または変換し、仮想センシングデータ12に含まれる特定の状況項目の値として用いてもよい。また、状況判定部322は、仮想センシングデータ12に含まれる状況項目についての判定を、仮想センシングデータ13における対応項目を物理センシングデータに基づいて補うことで行ってもよい。
図22は、「人に関する状況」に属する状況項目と、当該状況項目に対応する仮想センシングデータ13(第1の仮想センシングデータ)の項目と当該項目を補うために用いられる物理センシングデータとを例示する。
<その他>
データ生成装置200の各機能に関しては後述する動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、データ生成装置200の各機能がいずれも汎用のCPUによって実現される例について説明している。しかしながら、以上の機能の一部又は全部が、1または複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、データ生成装置200の機能構成に関して、実施形態に応じて、適宜、機能の省略、置換及び追加が行われてもよい。
§3 動作例
次に、図23および図24を用いて、データ生成装置200の動作例を説明する。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
図23は、第1の仮想センシングデータ生成部310の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、物理センシングデータ取得部301が物理センシングデータを取得し、判定基準取得部303が判定基準(第1の判定基準)を取得する(ステップS501)。状況判定部311がこれら物理センシングデータおよび判定基準を受け取り、処理はステップS502へと進む。
ステップS502において、状況判定部311は、仮想センシングデータ11に含まれる状況項目(例えば図6に示された項目)のうち未選択の項目を選択する。なお、判定基準次第では、複数の状況項目について同時に判定を行うことができる。例えば、判定基準は、複数の状況項目について同時に判定を行う機械学習によって作成された学習済みモデルを含み得る。このような場合には、ステップS502において複数の項目が選択され得る。
状況判定部311は、ステップS502において選択した状況項目(ここでは単に選択項目と呼ぶ)に対して定められた判定基準を適用するために必要な物理センシングデータの生データおよびその加工済データを準備する(ステップS503)。ここで、判定基準を適用するために必要な物理センシングデータは、例えば、判定基準に含まれる基準値が定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データであってもよいし、判定基準に含まれる学習済みモデルの設定されたニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データであってもよい。
状況判定部311は、選択項目に対して定められた判定基準を、ステップS503において準備したデータに適用することで、状況が選択項目に該当するか否かを判定する(ステップS504)。判定基準をデータに適用することは、判定基準に含まれる基準値と対応するデータとを比較することであってもよいし、判定基準に含まれる学習済みモデルの設定されたニューラルネットワークにデータを与えることであってもよい。
状況判定部311は、ステップS504の判定結果に応じて、仮想センシングデータ11における選択項目の値を設定する(ステップS505)。ステップS505の終了時点で全ての状況項目についての処理が終了していれば図23の動作は終了し、そうでなければ処理はステップS502へ戻る(ステップS506)。
図24は、第2の仮想センシングデータ生成部320の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、物理センシングデータ取得部301が物理センシングデータを取得し、仮想センシングデータ取得部302が仮想センシングデータ13を取得し、判定基準取得部303が判定基準(第2の判定基準)を取得する(ステップS511)。判定基準選択部321がこれら仮想センシングデータ13および判定基準を受け取り、状況判定部322がこの物理センシングデータを受け取り、処理はステップS512へと進む。
ステップS512において、判定基準選択部321は、仮想センシングデータ12に含まれる状況項目(例えば図6に示された項目)のうち未選択の項目を選択する。なお、判定基準次第では、複数の状況項目について同時に判定を行うことができる。例えば、判定基準は、複数の状況項目について同時に判定を行う機械学習によって作成された学習済みモデルを含み得る。このような場合には、ステップS512において複数の項目が選択され得る。
判定基準選択部321は、ステップS512において選択した状況項目(ここでは単に選択項目と呼ぶ)に対して複数の判定基準が定められている場合には、ステップS511において取得された仮想センシングデータ13に対応する1つを選択する(ステップS513)。なお、選択項目に対して1つだけ判定基準が定められている場合にはステップS513はスキップされてよい。
状況判定部322は、ステップS513において選択された判定基準を適用するために必要な物理センシングデータの生データおよびその加工済データを準備する(ステップS514)。ここで、判定基準を適用するために必要な物理センシングデータは、例えば、判定基準に含まれる基準値が定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データであってもよいし、判定基準に含まれる学習済みモデルの設定されたニューラルネットワークの入力データとして定められた物理センシングデータの生データまたはその加工済データであってもよい。
状況判定部322は、ステップS513において選択された判定基準を、ステップS514において準備したデータに適用することで、状況が選択項目に該当するか否かを判定する(ステップS515)。判定基準をデータに適用することは、判定基準に含まれる基準値と対応するデータとを比較することであってもよいし、判定基準に含まれる学習済みモデルの設定されたニューラルネットワークにデータを与えることであってもよい。
状況判定部322は、ステップS515の判定結果に応じて、仮想センシングデータ12における選択項目の値を設定する(ステップS516)。ステップS516の終了時点で全ての状況項目についての処理が終了していれば図24の動作は終了し、そうでなければ処理はステップS512へ戻る(ステップS517)。
[作用・効果]
以上説明したように、本実施形態では、データ生成装置は、判定基準を用いて、物理センシングデータに基づいて、当該人に関する状況を判定する。従って、このデータ生成装置によれば、人に関する状況についての判定結果を示す仮想センシングデータを生成することができる。
また、データ生成装置は、自己の生成した、または外部装置によって生成された、状況の一次的な判定結果を表す第1の仮想センシングデータに基づいて、人に関する状況の判定を行うために用いる判定基準を選択してもよい。これにより、第1の仮想センシングデータの示す状況によるノイズ等の影響が考慮された判定基準を用いることができるので、物理センサの周囲の人に関する状況を正確に判定することが可能となる。
このデータ装置によれば、利用側の要求に合致した仮想センシングデータを柔軟に提供することができる。故に、この仮想センシングデータによれば、利用側におけるセンシングデータの利活用が促進される可能性がある。
§4 変形例
以上、本開示の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本開示の例示に過ぎない。本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
<4.1>
例えば、データ生成装置200はセンサ装置に組み込まれ得る。図25は、データ生成装置200を組み込んだセンサ装置の機能構成の一例を模式的に示す。なお、このセンサ装置のハードウェア構成は、図2に示した構成例と同一または類似であり得る。
図25のセンサ装置は、データ生成装置200と、物理センサ制御部601と、物理センサ部610と、送信部621と、判定基準記憶部622と、受信部623とを含む。
物理センサ制御部601は、物理センサ部610の動作を制御する。
物理センサ部610は、物理センサ制御部601によって制御され、1種類または複数種類の物理量を測定し、当該物理量を表す物理センシングデータを生成する。物理センサ部610は、物理センシングデータを送信部621およびデータ生成装置200へ送る。
物理センサ部610は、例えば、照度を測定する照度センサ611、音圧を測定する音圧センサ612、加速度を測定する加速度センサ613、VOCまたはCO2などのガス濃度を測定するガスセンサ614、気圧を測定する気圧センサ615などを含み得る。ただし、ここに列挙された各種物理センサは例示に過ぎず、物理センサ部610は、これらのセンサとは異なるセンサを含んでもよいし、これらのセンサの一部または全部を含まなくてもよい。
送信部621は、物理センサ部610から物理センシングデータを受け取り、データ生成装置200から仮想センシングデータを受け取る。送信部621は、この物理センシングデータおよび仮想センシングデータを、上位の通信装置若しくはサーバ、またはアプリケーション装置へ送信する。なお、送信部621は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータを結合してから送信してもよいし、別個のデータのまま送信してもよい。また、送信部621は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータの宛先および/または経路を異ならせてもよい。
判定基準記憶部622は、データ生成装置200によって用いられる判定基準を保存する。判定基準記憶部622に保存された判定基準は、データ生成装置200(に含まれる判定基準取得部303)によって、必要に応じて読み出される。判定基準は、判定基準記憶部622にプリセットされていてもよいし、図25のセンサ装置の内部で作成されてもよいし、外部装置(例えば、サーバ)によって作成され受信部623によって受信されてもよい。
受信部623は、例えば、外部装置(例えば、サーバ)によって作成された判定基準を、判定基準記憶部622へ送る。この判定基準は、判定基準記憶部622に保存される。このほか、受信部623は、外部装置(例えば、上位の通信装置またはサーバ)から仮想センシングデータを受信し、この仮想センシングデータをデータ生成装置200へ送ってもよい。この仮想センシングデータは、例えば仮想センシングデータ13として利用することもできる。
データ生成装置200は、物理センサ部610から物理センシングデータを取得し、判定基準記憶部622から判定基準を取得する。さらに、データ生成装置200は、受信部623から、外部装置によって生成された仮想センシングデータを取得し得る。データ生成装置200は、前述のように動作することで、仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12の一部または全部を生成し、送信部621へ送る。
以上説明したように、変形例<4.1>では、実施形態に係るデータ生成装置200がセンサ装置に組み込まれる。故に、この変形例によれば、物理センシングデータに加えて仮想センシングデータを生成するインテリジェントなセンサ装置を提供することができる。また、この変形例によれば、データ生成装置200を、センサ装置のプロセッサおよびメモリなどのハードウェア資源を利用して実現することができる。
<4.2>
例えば、データ生成装置200は通信装置に組み込まれ得る。図26は、データ生成装置200を組み込んだ通信装置の機能構成の一例を模式的に示す。なお、この通信装置のハードウェア構成は、図2に示した構成例と同一または類似であり得る。
図26の通信装置は、例えばスマートフォンまたは各種PCであってよい。この通信装置は、データ生成装置200と、受信部701と、判定基準記憶部702と、送信部703とを含む。
受信部701は、外部装置(例えば、センサ装置)から物理センシングデータを受信し、これをデータ生成装置200および送信部703へ送る。また、受信部701は、外部装置(例えば、上位の通信装置またはサーバ)から仮想センシングデータを受信し、これをデータ生成装置200に送り得る。この仮想センシングデータは、例えば仮想センシングデータ13として利用することもできる。同様に、受信部701は、外部装置(例えば、サーバ)から判定基準を受信し、これを判定基準記憶部702に送り得る。この判定基準は、判定基準記憶部702に保存される。
判定基準記憶部702は、データ生成装置200によって用いられる判定基準を保存する。判定基準記憶部702に保存された判定基準は、データ生成装置200(に含まれる判定基準取得部303)によって、必要に応じて読み出される。判定基準は、判定基準記憶部702にプリセットされていてもよいし、図26の通信装置の内部で作成されてもよいし、外部装置(例えば、サーバ)によって作成され受信部701によって受信されてもよい。
送信部703は、受信部701から物理センシングデータを受け取り、データ生成装置200から仮想センシングデータを受け取る。送信部703は、この物理センシングデータおよび仮想センシングデータを、上位の通信装置若しくはサーバ、またはアプリケーション装置へ送信する。なお、送信部703は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータを結合してから送信してもよいし、別個のデータのまま送信してもよい。また、送信部703は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータの宛先および/または経路を異ならせてもよい。
データ生成装置200は、受信部701から物理センシングデータを取得し、判定基準記憶部702から判定基準を取得する。さらに、データ生成装置200は、受信部701から、外部装置によって生成された仮想センシングデータを取得し得る。データ生成装置200は、前述のように動作することで、仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12の一部または全部を生成し、送信部703へ送る。
以上説明したように、変形例<4.2>では、実施形態に係るデータ生成装置200が通信装置に組み込まれる。故に、この変形例によれば、センサ装置が、前述の仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12の少なくとも一部を生成できない場合にも、必要な仮想センシングデータを補充してSDTM上で流通させることができる。また、この変形例によれば、データ生成装置200を、通信装置のプロセッサおよびメモリなどのハードウェア資源を利用して実現することができる。
<4.3>
例えば、データ生成装置200はサーバに組み込まれ得る。図27は、データ生成装置200を組み込んだサーバの機能構成の一例を模式的に示す。なお、このサーバのハードウェア構成は、図2に示した構成例と同一または類似であり得る。
図27のサーバは、データ生成装置200と、受信部801と、判定基準記憶部802と、仮想センシングデータ記憶部803と、物理センシングデータ記憶部804と、提供側データカタログ記憶部805と、利用側データカタログ記憶部806と、マッチング部807と、データ管理部808と、送信部809とを含む。
受信部801は、外部装置(例えば、センサ装置)から物理センシングデータを受信し、これをデータ生成装置200および物理センシングデータ記憶部804へ送る。また、受信部801は、外部装置から仮想センシングデータを受信し、これをデータ生成装置200に送り得る。この仮想センシングデータは、例えば仮想センシングデータ13として利用することもできる。同様に、受信部801は、外部装置から判定基準を受信し、これを判定基準記憶部802に送り得る。この判定基準は、判定基準記憶部802に保存される。
受信部801は、マッチングに用いられる提供側データカタログを外部装置(例えば、通信装置)から受信し、これを提供側データカタログ記憶部805へ送り得る。この提供側データカタログは、提供側データカタログ記憶部805に保存される。同様に、受信部801は、マッチングに用いられる利用側データカタログを外部装置(例えば、アプリケーション装置)から受信し、これを利用側データカタログ記憶部806へ送り得る。この利用側データカタログは、利用側データカタログ記憶部806に保存される。
判定基準記憶部802は、データ生成装置200によって用いられる判定基準を保存する。判定基準記憶部802に保存された判定基準は、データ生成装置200(に含まれる判定基準取得部303)によって、必要に応じて読み出される。判定基準は、判定基準記憶部802にプリセットされていてもよいし、図27のサーバの内部で作成されてもよいし、外部装置によって作成され受信部801によって受信されてもよい。
仮想センシングデータ記憶部803は、データ生成装置200によって生成された仮想センシングデータを保存する。仮想センシングデータ記憶部803に保存された仮想センシングデータは、データ管理部808によって、必要に応じて読み出される。
物理センシングデータ記憶部804は、受信部801によって受信された物理センシングデータを保存する。物理センシングデータ記憶部804に保存された物理センシングデータは、データ管理部808によって、必要に応じて読み出される。
提供側データカタログ記憶部805は、例えば、受信部801によって受信され、または直接入力された提供側データカタログを保存する。提供側データカタログ記憶部805に保存された提供側データカタログは、マッチング部807によって、必要に応じて読み出される。
利用側データカタログ記憶部806は、例えば、受信部801によって受信され、または直接入力された利用側データカタログを保存する。利用側データカタログ記憶部806に保存された利用側データカタログは、マッチング部807によって、必要に応じて読み出される。
マッチング部807は、提供側データカタログ記憶部805から提供側データカタログを読み出し、利用側データカタログ記憶部806から利用側データカタログを読み出す。マッチング部807は、提供側データカタログと利用側データカタログとの売買マッチングを行う。例えば、マッチング部807は、利用側データカタログに含まれる少なくとも一部の項目と提供側データカタログに含まれる対応項目とを比較し、利用側の要求に合致した提供側データカタログを抽出する。マッチング部807は、売買マッチングが成立した場合には、その旨をデータ管理部808に通知する。なお、マッチング部807は、利用側の要求に合致した提供側データカタログが発見された場合に、利用側および/または提供側にデータ売買についての承認を求めてから、売買マッチングの成立をデータ管理部808に通知してもよい。
データ管理部808は、マッチング部807から売買マッチングが成立したことを通知されると、提供側の物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを物理センシングデータ記憶部804および/または仮想センシングデータ記憶部803から読み出し、送信部809へ送る。
送信部809は、データ管理部808から物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータを受け取り、これをアプリケーション装置へ送信する。なお、送信部809は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータを結合してから送信してもよいし、別個のデータのまま送信してもよい。また、送信部809は、物理センシングデータおよび仮想センシングデータの宛先および/または経路を異ならせてもよい。
データ生成装置200は、受信部801から物理センシングデータを取得し、判定基準記憶部802から判定基準を取得する。さらに、データ生成装置200は、受信部801から、外部装置によって生成された仮想センシングデータを取得し得る。データ生成装置200は、前述のように動作することで、仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12の一部または全部を生成し、仮想センシングデータ記憶部803へ送る。この仮想センシングデータは仮想センシングデータ記憶部803に保存される。
以上説明したように、変形例<4.3>では、実施形態に係るデータ生成装置200がサーバに組み込まれる。故に、この変形例によれば、センサ装置などの下位の装置が、前述の仮想センシングデータ11および仮想センシングデータ12の少なくとも一部を生成できない場合にも、必要な仮想センシングデータを補充することができる。また、この変形例によれば、データ生成装置200を、サーバのプロセッサおよびメモリなどのハードウェア資源を利用して実現することができる。
なお、変形例<4.3>に係るサーバは、売買マッチングを直接的に行わずに、図示されないマッチングサーバに売買マッチングを委ねてもよい。或いは、売買マッチングが行われなくてもよい。これらの場合には、売買マッチングに関する構成要素、例えば、提供側データカタログ記憶部805、利用側データカタログ記憶部806およびマッチング部807は省略可能である。
<4.4>
例えば、データ生成装置200はアプリケーション装置に組み込まれ得る。このアプリケーション装置の機能構成は、例えば図26に示した通信装置における送信部703を物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータの利活用を行うための構成要素に置き換えたものに相当し得る。
この変形例<4.4>に係るアプリケーション装置によれば、前述の仮想センシングデータ11および仮想センシングデータの12の少なくとも一部を含まないデータが提供される場合にも、必要な仮想センシングデータを補充して利活用することができる。また、この変形例によれば、データ生成装置200を、アプリケーション装置のプロセッサおよびメモリなどのハードウェア資源を利用して実現することができる。
<4.5>
仮想センシングデータ11および/または仮想センシングデータ12は、物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータの測定環境を示すメタデータとして扱うこともできる。かかるメタデータを利用することで、物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータの利活用のための前処理を容易にすることができる。また、メタデータを利用することで、物理センシングデータおよび/または仮想センシングデータの整理、例えばテーブルの生成が容易となる。さらに、メタデータを利用することでイベントの検出も可能となる。
<4.6>
実施形態の説明では、学習済みモデルを設定したニューラルネットワークを用いて状況の判定および/または信頼性の算出を実現する例を紹介した。このようなAI(Artificial Intelligence)を利用したアプローチでは、因果関係モデル、決定木、サポートベクターマシン(SVM)などを利用することもできる。
ただし、ここまで説明した実施形態は全て、あらゆる点において本開示の例示に過ぎない。本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本開示の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、各実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語等で指定される。
上記各実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下に示すように記載することも可能であるが、これに限られない。
物理センサがセンシング対象を観測することよって得られた物理センシングデータを取得する第1の取得部(101)と、
前記物理センサの周囲の状況についての判定結果を表す第1の仮想センシングデータを取得する第2の取得部(102)と、
判定対象となる状況項目に対して定められた複数の判定基準を取得する第3の取得部(103)と、
取得された前記複数の判定基準から前記第1の仮想センシングデータに対応する1つの判定基準を選択する選択部(111)と、
前記状況項目のそれぞれについて、選択された前記判定基準を用いて、取得された前記物理センシングデータに基づいて前記物理センサの周囲の人に関する状況を判定し、当該人に関する状況についての判定結果を表す第2の仮想センシングデータを生成する判定部(112)と
を具備する、データ生成装置。