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JP6868458B2 - 浸透探傷試験用速乾式現像剤及び該現像剤を使用した浸透探傷試験方法 - Google Patents
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JP6868458B2 - 浸透探傷試験用速乾式現像剤及び該現像剤を使用した浸透探傷試験方法 - Google Patents

浸透探傷試験用速乾式現像剤及び該現像剤を使用した浸透探傷試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、各種金属部材表面に存在する開口欠陥部を検出する浸透探傷試験に使用する速乾式現像剤に関する。詳しくは、該現像剤は、塗布直後から現像剤層が白くて隠蔽性があるため、現像剤の乾燥を待たずに明瞭な欠陥指示模様が現れて開口欠陥部を検出することができると共に、塗布した箇所が目視により判別できるから作業効率に優れ、また、乾燥後には微細な開口欠陥部を検出でき、しかも、乾燥時間が短い浸透探傷試験用速乾式現像剤に関する。
周知の通り、浸透探傷試験は、非破壊検査方法の一種でありJIS Z 2343-1〜6に規格化されている。その基本的態様は、染料を溶解させた浸透性の強い染色浸透液や蛍光浸透液(以下「浸透液」と言う)を被検査物表面に付着させて開口欠陥部に浸透させた後、当該欠陥部内に浸透せずに被検査物表面に残留している余剰浸透液を除去し、次いで、当該被検査物表面に炭酸マグネシウム粉末や炭酸カルシウム粉末などの無機質白色粉末(当業者間では「現像剤」と呼ばれている)の薄層(以下「現像剤層」と言う)を形成し、該現像剤層によって開口欠陥部内に浸透している浸透液を現像剤層表面に吸い出させることによって欠陥指示模様を現出させ、染色浸透液の場合は自然光又は白色光の下、デジタルカメラ等で撮影した画像を観察し、また、蛍光浸透液の場合はブラックライト等の照射の下、デジタルカメラ等で撮影した画像を観察して当該欠陥指示模様によって開口欠陥部の存在・位置を検出するというものである。
浸透探傷試験における現像とは、現像剤層に含まれる粒子(以下「現像材粒子」と言う)間に空間が存在することにより生じる毛細管現象によって、開口欠陥部に残留した浸透液を現像剤層表面に吸い出し、吸い出された際の模様で欠陥部を検出しようとするものである。
したがって、染色浸透液を使用した浸透探傷試験において、明瞭な欠陥指示模様を得るには現像剤層には白さ、即ち、隠蔽性が求められる。
しかし、通常、現像剤は、塗布した直後は白く現れず、乾燥するにつれ白く現れるから、塗布した現像剤が乾燥するまで探傷作業を待たなければならない。
また、乾燥するまで塗布した箇所が分かり難く、塗布直後に被検査物表面が完全に塗布されているかどうか判別することは困難である。
そこで、分散媒に揮発性が非常に高いシクロヘキサンを使用した乾燥時間が短い超速乾式現像剤が開発されている。
しかしながら、超速乾式は乾燥が早いため、塗布作業を素早く行わなければならず、また、均一な現像剤層を形成し難いといった問題がある。
現像剤層が均一でなく、現像材粒子間の隙間が偏って存在したり、隙間が全く存在しない部分ができると、浸透液が偏って吸い出されたり、全く吸い出されなかったりするため、正確に開口欠陥部の位置や大きさを検出することが難しくなる。
また、いかに速乾式であったとしても、乾燥するまで待たなければ探傷作業が行えず、また、塗布直後は白くないから、塗布した箇所を判別し難いといった問題もある。
そこで、現像剤を塗布した直後から現像剤層が白く、乾燥を待たずに明瞭な欠陥指示模様が現れて開口欠陥部を検出することができると共に、塗布直後から塗布した箇所を目視により正確に判別でき、また、乾燥した後は均一な現像剤層になって微細な開口欠陥部を検出することができる現像剤の開発が望まれている。
特開2000−298104
特許文献1には、主成分がアルコールで、窒素含有非イオン性界面活性剤を含む分散媒に珪酸微粉末や炭酸マグネシウムを分散させた現像剤が開示されている。
特許文献1に開示される現像剤は、分散剤が揮発性のアルコールであるから乾燥時間は短いが、塗布した直後は白く現れずに隠蔽性がないから、塗布した現像剤が乾燥するまで探傷作業を行うことができず、また、乾燥するまで塗布した箇所の判別が難しいといった問題がある。
本発明者らは、前記諸問題点を解決することを技術的課題とし、試行錯誤的な数多くの試作・実験を重ねた結果、酸化チタン6〜20重量%と炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウム6〜20重量%とが揮発性有機溶剤に分散してなる浸透探傷試験用速乾式現像剤であれば、塗布直後から現像剤層が白くて隠蔽性があるため、染色浸透液を用いた浸透探傷試験において、現像剤の乾燥を待たずに明瞭な欠陥指示模様が現れて開口欠陥部を検出することができると共に、塗布した箇所が目視により判別できて作業効率に優れ、また、乾燥後には微細な開口欠陥部を検出でき、しかも乾燥時間の短い速乾式現像剤になるという刮目すべき知見を得て、前記技術的課題を達成したものである。
前記技術的課題は、次のとおり本発明によって解決できる。
本発明は、浸透探傷試験用速乾式現像剤であって、前記現像剤は、酸化チタン6重量%以上、かつ、20重量%以下と炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウム6重量%以上、かつ、20重量%以下とがシクロヘキサンとアルコールとからなる揮発性有機溶剤に分散してなり、前記現像剤における前記シクロヘキサンの含有量が20重量%以上、かつ、68重量%未満である浸透探傷試験用速乾式現像剤である。
また、本発明は、分散剤及び/又は樹脂を添加した浸透探傷試験用速乾式現像剤である。
また、本発明は、前記アルコールが、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールから選択される1以上からなる浸透探傷試験用速乾式現像剤である。
また本発明は、前記浸透探傷試験用速乾式現像剤を用いて現像することを特徴とする浸透探傷試験方法である。
また本発明は、前記浸透探傷試験方法であって、前記浸透探傷試験用速乾式現像剤が乾燥する前に探傷することを特徴とする浸透探傷試験方法である。
本発明における速乾式現像剤は、酸化チタンを含有するので、塗布直後から現像剤層が白くて隠蔽性がある。
したがって、染色浸透液を用いた浸透探傷試験において、塗布直後から明瞭な欠陥指示模様が得られるから、乾燥を待たずに開口欠陥部を検出することができる。
また、炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウムも含有するから乾燥後は微細な開口欠陥部も正確に検出できる。
また、塗布直後から現像剤層が白いので、既に塗布した箇所と未だ塗布していない箇所を目視により正確に判別できるから、塗布作業性に優れる。
また、分散媒が揮発性有機溶剤であるから、乾燥時間が短くて液だれが起こり難く、乾燥後は均一な現像剤層になる。
実施例のタイプ3対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 実施例のタイプ3対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 実施例のタイプ3対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 実施例のタイプ1対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 実施例のタイプ1対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 比較例のタイプ3対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 比較例のタイプ3対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 比較例のタイプ1対比試験片の塗布直後と10分後の写真である。 市販の現像剤を使用したタイプ3対比試験片の写真である(参考例)。
本発明に係る現像剤は酸化チタン、及び、炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウムからなる現像材粒子が、揮発性有機溶剤に分散する現像剤である。
本発明に係る速乾式現像剤が含有する酸化チタンは6〜20重量%であることが好ましい。
6重量%未満であると、均一な薄膜を形成し難く、また、20重量%を超えて含有させたとしても隠蔽性は変わらず、また、分散性が悪くなって均一な現像剤層になり難いからである。
本発明が含有する炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウムは6〜20重量%であることが好ましい。
6重量%未満であると、均一な薄膜を形成し難く、また、20重量%を超えて含有させたとしても隠蔽性は変わらず、また、分散性が悪くなって均一な現像剤層になり難いからである。
本発明に係る速乾式現像剤には、現像材粒子の分散性を向上させるために、分散剤を添加することができる。
添加できる分散剤は特に限定されるものではないが、トーホール(登録商標)N220(東邦化学工業株式会社製)DISPERBYK(登録商標)-111(ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が好適である。
分散剤の添加量は0.5〜5.0重量%が好ましい。
本発明に係る現像剤には、樹脂を添加することができる。欠陥指示模様が広がる、いわゆるニジミを抑制して、明瞭な欠陥指示模様が得られるからである。
添加できる樹脂は特に限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルセルロース、アルキルアセタ−ルカポリビニルアルコ−ルが好適である。
樹脂の添加量は0.1〜2.0重量%が好ましい。
本発明に係る揮発性有機溶剤はシクロヘキサンとアルコールとからなる。アルコールは、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールから選択される1以上であることが好ましい。現像材粒子の分散性が良く、また、速乾性であるので、現像剤が液だれし難く、均一な現像剤層を形成できるからである。
特にシクロヘキサンの含有量が20〜68重量%未満であることが好ましい。速乾性が高くなるからである。
本発明における速乾式現像剤を使用した浸透探傷試験方法の一形態を示す。
まず、染色浸透液を被検査物表面に塗布して開口欠陥部に浸透させる(浸透処理)。
次いで、当該被検査物表面を水道水又はエコチェック(登録商標)ER−ST(マークテック株式会社製)等の洗浄剤を使用し、ウエスによって開口欠陥部内に浸透せずに被検査物表面に残っている余剰浸透液を洗浄・除去する(洗浄処理)。
被検査物表面に本発明おける速乾式現像剤を塗布した直後、現像剤が乾燥する前に自然光又は白色光の下、デジタルカメラ等で撮影して観察することにより開口欠陥部の数、大きさ、形などを検出する。
50μm以上の開口欠陥部であれば、現像剤を塗布した直後に検出できる。
したがって、50〜1000μmの開口欠陥部の検出が目的である自動車部品(鋳造部品)等であれば、現像剤直後から探傷作業を行えるので、試験時間を短縮することができる。
また、現像剤が乾燥するまで待って自然光又は白色光の下、デジタルカメラ等で撮影して観察することにより開口欠陥部の数、大きさ、形などを検出することもできる。
現像剤が乾燥するまで待てば、30μm以上の開口欠陥部の検出を行うことができる。
本発明を実施例及び比較例を挙げてより詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
表1記載の原料を用いて、本発明の実施例及び比較例の速乾式現像剤を作製した。組成(単位はg)は表3及び表4に示したとおりである。
Figure 0006868458
実施例及び比較例の速乾式現像剤を使用して感度試験を行った。
試験片は、JIS Z 2343−3に規定されているタイプ3対比試験片とタイプ1対比試験片50μmを使用した。
視認試験にはタイプ3対比試験片を用い、また、検出率にはタイプ1対比試験片を用いた。
染色浸透液はエコチェック(登録商標)EP−ST、除去剤はエコチェックER−ST(いずれもマークテック株式会社製)を使用した。
試験は次のとおり行った。
<浸透処理>
刷毛塗り法により試験片に染色浸透液を塗布し5分間浸透させた。
<除去処理>
ウエスにより拭き取った後、除去剤を付けたウエスにより拭き取った。
<現像処理>
現像剤をエアーガンにより塗布した。
<観察>
白色光の下でデジタルカメラにより、現像直後と10分経過後を撮影した。
実施例及び比較例の各速乾式現像剤を表2記載の項目について評価を行った。
Figure 0006868458
隠蔽性については、市販の現像剤(エコチェックED−ST マークテック株式会社製)と比較した。
分散性は30分間放置した後ハードケーキの形成があったものを×、それ以外を○として評価した。
総合評価は現像剤として使用可能なものを○、不可能なものを×として評価した。
実施例の結果を表3、比較例の結果を表4に示す。
Figure 0006868458
Figure 0006868458
表3及び表4、図1〜8に示すとおり、本発明における速乾式現像剤であれば、現像剤を塗布した直後から開口欠陥部が検出でき、また、現像剤が乾いた後にはさらに微細な開口欠陥部も検出できることが証明された。
本発明に係る現像剤は、塗布直後から現像剤層が白くて隠蔽性があるため、染色浸透液を用いた浸透探傷試験において、乾燥を待たずに開口欠陥部を検出することができると共に、塗布した箇所が視認できるから作業効率に優れ、また、乾燥後には微細な開口欠陥部を検出でき、しかも乾燥時間の短い速乾式現像剤であって、50μm以上の開口欠陥部を検出する浸透探傷試験においては特に試験時間を短縮できる速乾式現像剤である。
よって、本発明の産業上の利用可能性は高いと言える。

Claims (5)

  1. 浸透探傷試験用速乾式現像剤であって、前記現像剤は、酸化チタン6重量%以上、かつ、20重量%以下と炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウム6重量%以上、かつ、20重量%以下とがシクロヘキサンとアルコールとからなる揮発性有機溶剤に分散してなり、前記現像剤における前記シクロヘキサンの含有量が20重量%以上、かつ、68重量%未満である浸透探傷試験用速乾式現像剤。
  2. 前記アルコールが、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールから選択される1以上からなる請求項1記載の浸透探傷試験用速乾式現像剤。
  3. 分散剤及び/又は樹脂をさらに添加した請求項1又は2記載の浸透探傷試験用速乾式現像剤。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載の浸透探傷試験用速乾式現像剤を用いて現像することを特徴とする浸透探傷試験方法。
  5. 請求項4記載の浸透探傷試験方法であって、前記浸透探傷試験用速乾式現像剤が乾燥する前に探傷することを特徴とする浸透探傷試験方法。
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