JP6874290B2 - 2次元又は3次元の像形成方法 - Google Patents
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Description
なお、本発明でいう(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物を構成するメタクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸エステルは、組成物を低粘度化し、良好な硬化性を発現する成分である。
また、活性エネルギー線硬化型組成物を構成する前記メタクリル酸エステルを単官能モノマーBと称する。単官能モノマーBは良好な硬化性を発現することが好ましい。
また、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、前記単官能モノマーBは5〜50質量%であることが好ましく、20〜50質量%であることがより好ましい。
これらの配合量を満たす場合、活性エネルギー線硬化型組成物を低粘度にすることができ、より良好な硬化性を発現させることができる。
(1)LLNA法(Local Lymph Node Assay)による皮膚感さ性試験において、感さ性の程度を示すStimulation Index(SI値)が3未満である化合物
(2)MSDS(化学物質安全性データシート)において、「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価された化合物
(3)文献〔例えば、Contact Dermatitis 8 223−235(1982)〕において「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価された化合物
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。中でも硬化性向上の観点から、2(ジメチルアミノ)2(4メチルベンジル)1(4モルホリノフェニル)ブタン1オン(Irgacure379)、2ベンジル2(ジメチルアミノ)1(4モルホリノフェニル)1ブタノン(Irgacure369)が好ましい。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン化合物が好ましく、その含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含有していてもよい。色材としては、本発明における組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。色材の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、組成物の総質量(100質量%)に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。なお、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、必要に応じてその他の公知の成分を含んでもよい。その他成分としては、特に制限されないが、例えば、従来公知の、界面活性剤、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤などが挙げられる。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調整手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調整することができる。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3〜40mPa・sが好ましく、5〜15mPa・sがより好ましく、6〜12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34'×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明における活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
本発明の像の形成方法は、活性エネルギー線硬化型組成物を基材に吐出する吐出工程と、前記基材に吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を加温する加温工程と、前記加温された活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、を有している。本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線硬化型組成物を基材に吐出する吐出手段と、前記基材に吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を加温する加温手段と、前記加温された活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化手段と、を有している。また、活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部を備えていてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。図1では加温手段は図示を省略しており、加温工程及び加温手段については後述する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22(基材)にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22(基材)は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明におけるインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2では加温手段は図示を省略しており、加温工程及び加温手段については後述する。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
本発明の像形成方法は、活性エネルギー線硬化型組成物を基材に吐出する吐出工程と、前記基材に吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を加温する加温工程と、前記加温された活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、を有している。以下、基材に吐出され、硬化する前の活性エネルギー線硬化型組成物をwet塗膜と称して説明を行う。
ステージ加熱プレヒートでは、吐出工程の前に基材とステージを加温しておき、加温された基材に活性エネルギー線硬化型組成物が吐出されることにより加温される。
また、加温した結果、wet塗膜が30〜60℃に加温されることが好ましい。上記範囲から外れる場合、黄変が生じやすくなる。
本実施形態では、吐出工程、加温工程、硬化工程の順に各工程を行うことを特徴の一つとしている。硬化工程の後に加温することをポストヒートと称することがあるが、プレヒートを行わず、ポストヒートのみを行う場合、得られた画像が黄変しやすくなってしまう。例えば、得られた画像に対してL*a*b*表色系におけるb*を測定した場合、プレヒートを行うとb*の値は小さく、黄変が抑制されるのに対し、プレヒートを行わずにポストヒートのみを行う場合、b*の値は大きく、黄変が生じてしまう。なお、本来の入力した画像に対しての違和感を与えないという点でb*≦5.0が好ましく、b*≦3.0がより好ましい。この場合、黄変が十分に抑制されているといえる。
さらに、加温の温度を上記の好適な温度範囲にすることで、黄変の抑制をより向上させることができる。
(A1)ジエチレングリコールジメタクリレート(SI値=1.1)(新中村化学製、NKエステル2G)
(A2)トリメチロールプロパントリメタクリレート(SI値=1.9)(新中村化学製、NKエステルTMPT)
(A3)エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート(SI値=1.0)(新中村化学製、NKエステルTMPT-3EO)
(A4)グリセロールジメタクリレート(SI値=1.2)(新中村化学製、NKエステル701)
(A5)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MSDSとして陰性)(日本化薬製、DPCA-60)
(A6)トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(SI値=1.3)(新中村化学製、NKエステルDCP)
(B1)t−ブチルメタクリレート(皮膚感さ性は下記文献で陰性)(共栄社化学製、ライトエステルTB)
(B2)n−ペンチルメタクリレート(皮膚感さ性は下記文献で陰性)(Zhangjiagang Render Chemical製「n−AmylMethacrylate」
(B3)n−ヘキシルメタクリレート(皮膚感さ性は下記文献で陰性)(東京化成製「n−HexylMethacrylate」)
なお、上記文献における皮膚感さ性の試験方法はマキシマイゼーション法である。
(C1)2(ジメチルアミノ)2(4メチルベンジル)1(4モルホリノフェニル)ブタン1オン(BASFジャパン社製、Irgacure379)
(D1)ホワイト顔料(TiO2(酸化チタン))
なお、照度・積算光量はEIT社製、UVパワーパックを用いて、UVA領域にて判定した。
温風プレヒートについては八光熱風発生機HAP3050(八光電機社製)を用い、赤外線プレヒートについては短波長赤外線ヒータZKB600/80G(ヘレウス社製)を用い、ステージ加熱プレヒートについてはホットプレートを用いた。
実施例では、吐出されたwet塗膜を10℃上昇させ、35℃にする試験と、吐出されたwet塗膜を30℃上昇させ、55℃にする試験を行った。
得られた画像について、市販のめん棒にて得られた画像の表面を触れることによって擦過痕が生じるかの判定を行うことによりタックフリー硬化性を測定・評価した。測定にあたっては、UV硬化に用いた上記UV照射機の積算光量の値[mJ/cm2]を徐々に上げていき、擦過痕が生じなくなったの値を測定値とした。1200mJ/cm2以下が合格レベルであり、1000mJ/cm2以下がより好ましい。
非接触式温度計(ポータブル非接触温度計PT-2LD THERMO-HUNTER(R)、OPTEX社製を用い、)にて、wet塗膜の温度を測定した。温度上昇の値の測定に当たっては、光源24のランプを点灯させずに測定し、測定位置は光源24直下にて行った。
得られた画像について、X−Rite eXact(X−Rite社製)を用いてb*を測定することにより、黄変の評価を行った。b*≦5.0が好ましく、b*≦3.0がより好ましい。
また、プレヒートを行わず、UV硬化後に加温するポストヒートのみを行った場合のb*についても測定を行った(後述の試験例1〜14)。
上記SI値はLLNA法(Local Lymph Node Assay)による皮膚感さ性試験に従い、以下のようにして測定した。
《陽性対照物質》
陽性対照物質としては、α−ヘキシルシンナムアルデヒド(HCA;和光純薬工業社製)を使用した。
《媒体》
媒体としては、アセトン(和光純薬工業社製)とオリーブ油(フヂミ製薬所製)を、体積比4:1で混合した混合液を使用した。
《使用動物》
被検物質、陽性対照、媒体対照のそれぞれについて、マウスの雌に対し6日間の検疫を含む8日間の馴化を行った。検疫、馴化期間中、全ての動物に異常は認められなかった。感さ開始2日前に測定した体重を用いて、体重層別無作為抽出法で、個体の体重が全体の平均体重±20%以内となるように2群(4匹/群)に群分けした。感さ開始時の動物の週齢は8〜9週齢であった。群分けにより外れた動物は試験から除外した。
使用した動物は、試験期間を通して尾部への油性インク塗布により識別し、併せてケージはラベルをつけて識別した。
《飼育環境》
使用動物は、検疫、馴化期間中を含む全飼育期間を通して、温度21〜25℃、相対湿度40〜70%、換気回数10〜15回/時間、明暗サイクル12時間感覚(7時点灯〜19時消灯)に設定したバリアーシステムの飼育室で飼育した。
飼育ケージはポリカーボネート製ケージを使用した。使用動物は4匹/ケージで飼育した。
飼料は、実験動物用固形飼料MF(オリエンタル酵母工業社製)を使用し、使用動物に自由摂取させた。飲料水は、塩素濃度が略5ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム(ピューラックス、オーヤラックス社製)を添加した水道水を、給水びんにより、使用動物に自由摂取させた。床敷はサンフレーク(モミ材、電気かんな削りくず、日本チャールス・リバー社製)を使用した。飼料及び飼育用器材は、オートクレープ滅菌(121℃、30分間)したものをそれぞれ使用した。
ケージ及び床敷は、群分け時及び耳介リンパ節摂取日(飼育室からの搬出時)に交換し、給水びん及びラックは、群分け時に交換した。
《群構成》
SI値の測定試験で使用した群構成を、表1に示す。
《被験物質》
表2に被験物質の秤量条件を示す。被験物質をメスフラスコに秤量し、媒体を加えながら1mLに定容した。調製液は、遮光した気密容器(ガラス製)に入れた。
略0.25gのHCAを正確に秤量し、媒体を加えながら1mLとして25.0w/v%液を調製した。調製物は、遮光した気密容器(ガラス製)に入れた。
《BrdU》
5−ブロモ−2′−デオキシウリジン(BrdU、ナカライテスク社製)200mgをメスフラスコに正確に秤量し、生理食塩液(大塚製薬工業社製)を加えて超音波照射し、溶解させた。その後、20mLに定容して10mg/mL液(BrdU調製液)を調製した。調製液は、滅菌濾過フィルターを用いて濾過滅菌し、滅菌容器に入れた。
《調製時期及び保管期間》
陽性対照物質調製液は感さ開始前日に調製し、使用時以外は冷所で保管した。媒体及び被験物質調製液は各感さ日に調製した。BrdU液は、投与の2日前に調製し、投与日まで冷所に保管した。
《感さ》
各被験物質及び陽性対照物質の調製液及び媒体を動物の両耳介にそれぞれ25μLずつ塗布した。塗布には、マイクロピペッターを用いた。この操作を1日1回、3日連続して行った。
《BrdUの投与》
最終感さの略48時間後に1回、BrdU調製液を動物1匹あたり0.5mL、腹腔内投与した。
《一般状態》
試験に使用した全動物について、感さ開始日から耳介リンパ節採取日(飼育室からの搬出日)まで、1日1回以上観察した。なお、観察日の起算法は、感さ開始日をDay1とした。
《体重測定》
感さ開始日及び耳介リンパ節採取日(飼育室からの搬出日)に体重を測定した。また、群ごとの体重の平均値及び標準誤差を算出した。
《耳介リンパ節の採取及び重量測定》
BrdU投与の略24時間後に動物を安楽死させ、耳介リンパ節を採取した。周囲組織を取り除き、両側耳介リンパ節を一括して重量測定した。また、群ごとの耳介リンパ節重量の平均値及び標準誤差を算出した。重量測定後、個体毎に−20℃に設定されたバイオメディカルフリーザーで凍結保存した。
《BrdU取り込み量の測定》
耳介リンパ節を室温に戻した後、生理食塩液を加えながらすり潰し、懸濁させた。この懸濁液を濾過した後、個体ごとに3wellずつ、96wellマイクロプレートに分注し、ELISA法によりBrdU取り込み量の測定を行った。試薬は、市販のキット(Cell Proliferation ELISA、BrdU colorimetric、Cat.No.1647229、ロシュ・ダイアグノスティックス社製)を使用し、マルチプレートリーダー(FLUOstar OPTIMA、BMG LABTECH社製)より得られた各個体の吸光度(OD370nm‐OD492nm、BrdU取り込み量)について、3wellの平均値を各個体のBrdU測定値とした。
《Stimulation Index(SI)の算出》
下記式で示すように、各個体のBrdU測定値を、媒体対照群のBrdU測定値の平均値で徐して、各個体のSI値を算出した。各試験群のSI値は、各個体のSIの平均値とした。なお、SI値は、小数点以下第2位を四捨五入して小数点第1位まで表示した。
また、試験例1〜14として、プレヒートのみを行い、ポストヒートを行わなかった場合のb*と、プレヒートを行わず、ポストヒートのみを行った場合のb*とを比較する結果を表4に示す。試験例1〜14ではそれぞれ実施例1〜14と同じ活性エネルギー線硬化型組成物を用い、同様の加温手段を用いた。
実施例1〜3から、同等の温度上昇が得られるプレヒート条件においては、その方法によらず同等の硬化性の向上効果が得られ、また黄変が低減(b*≦3.0)されていることが分かった。
実施例4〜6、11〜13から、より温度上昇が高いプレヒート条件においては、より高い硬化性の向上効果が得られることが分かった。また、加温温度の異なる実施例4〜6、11〜13では実施例1〜3、8〜10に比べて黄変の低減効果がより向上していることが分かった。
実施例7及び14から、色材を含む系においても硬化性向上効果が得られることが分かった。なお、黄変の評価について色材(ホワイト顔料)を含むものについては、b*の測定とともに、目視により黄色に変色していないか確認を行った。実施例7及び14では黄変は確認されなかった。
実施例8〜14から、異なるモノマー組成系においてもプレヒートによる硬化性の向上効果及び黄変の低減効果が得られることが分かった。
また、表4の試験例1〜14から、ポストヒートのみを行う場合のb*よりもプレヒートを行う場合のb*が小さくなっているため、加温のタイミングが黄変の抑制に影響していることが分かった。
3 可動ステージ
4 活性エネルギー線
5 活性エネルギー線硬化型組成物
6 硬化層
21 供給ロール
22 被記録媒体
23a、23b、23c、23d 各色印刷ユニット
24a、24b、24c、24d 光源
25 加工ユニット
26 印刷物巻取りロール
27 加温手段
30 造形物用吐出ヘッドユニット
31、32 支持体用吐出ヘッドユニット
33、34 紫外線照射手段
35 立体造形物
36 支持体積層部
37 造形物支持基板
38 ステージ
39 像形成装置
Claims (5)
- 活性エネルギー線硬化型組成物を基材に吐出する吐出工程と、
前記基材に吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を加温する加温工程と、
前記加温された活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化工程と、を有し、
前記活性エネルギー線硬化型組成物は、t−ブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート及びn−ヘキシルメタクリレートから選ばれる少なくとも一つのメタクリル酸エステル(B)と、前記メタクリル酸エステル(B)以外の(メタ)アクリル酸エステル(A)と、を含み、
前記(メタ)アクリル酸エステル(A)は、
(A1)ジエチレングリコールジメタクリレート、
(A2)トリメチロールプロパントリメタクリレート、
(A3)エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、
(A4)グリセロールジメタクリレート、
(A5)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及び
(A6)トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートから選ばれる少なくとも一つを含み、
前記(メタ)アクリル酸エステル(A)と前記メタクリル酸エステル(B)の合計量が、前記活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して87.7質量%以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型組成物の全量に対して、前記(メタ)アクリル酸エステル(A)は61.4質量%以上含有され、前記メタクリル酸エステル(B)は17.5質量%以上含有されることを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法。 - 前記加温工程は、前記吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を温風又は赤外線により加温することを特徴とする請求項1に記載の2次元又は3次元の像形成方法。
- 前記加温工程は、前記吐出工程の前に、前記基材及び前記基材を保持するステージを加温することを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元又は3次元の像形成方法。
- 前記加温工程は、前記基材に吐出された活性エネルギー線硬化型組成物を前記硬化工程を行うまでに10℃以上40℃以下昇温させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の2次元又は3次元の像形成方法。
- 前記活性エネルギー線は紫外線であり、
前記活性エネルギー線硬化型組成物はラジカル重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の2次元又は3次元の像形成方法。
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