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JP6874858B2 - 損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム - Google Patents
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JP6874858B2 - 損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム - Google Patents

損傷診断装置、損傷診断方法、及び、損傷診断プログラム Download PDF

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Description

本願発明は、車両の通行によって橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、当該橋梁に発生した損傷を診断する技術に関する。
近年、老朽化した橋梁等の構造物において発生した損傷に起因して事故が発生することを未然に防止することができるように、構造物に発生した損傷をより正確に診断する技術への期待が高まってきている。
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、構造物の振動を検出する振動検出手段、および、その振動検出手段により取得した振動波形データについて演算処理を行う演算手段を含む、構造物の状態判定装置が開示されている。この装置における演算手段は、当該振動波形データにおける、ピークの絶対値が最大の時点以降の振動波形データについて、減衰波形解析を行ない、その解析結果に基づいて、構造物の状態を判定する。
また、特許文献2には、載荷によって曲げが生じるコンクリート構造物のひび割れ発生診断方法が開示されている。この診断方法では、コンクリート構造物に対して曲げが発生する載荷を行い、その載荷によって生じる変位を経時的に測定する。この方法では、測定した変位から生成された振動波形を、正側振幅と負側振幅とに分解し、正側振幅と負側振幅とをそれぞれ構成する各半波長の時間間隔となる半周期をそれぞれ算出する。そしてこの方法では、半周期から各半波長が発生する時点での振動数となる瞬間振動数を算出し、正側振幅の瞬間振動数と負側振幅の瞬間振動数とを比較することによって、コンクリート構造物のひび割れ発生状況を判定する。
また、特許文献3には、道路管理に必要な車両通過台数、走行速度、車両重量を一種類のセンサを用いて検知する道路監視システムが開示されている。このシステムは、道路の路盤内に車両の走行方向に間隔をあけて設置された振動センサを備え、当該振動センサによる振動検知回数をカウントして車両の通過台数を求める。またこのシステムは、当該振動センサによる検知時間差に基づいて車両の走行速度を求め、さらに、検知した振動の振幅の大きさと走行速度に基づいて、車両の重量を推定する。
また、特許文献4には、回転体、振動体などの被測定対象物における変位、速度、加速度、音圧等の物理量に関する振動測定データを可視化表示する特性表示システムが開示されている。このシステムは、それらの測定データから、被測定対象における特定振動成分を除去、極小化、または抽出したのち、それらの測定データをキャンベル線図表示する。
国際公開第2013/190973号 特開2013-053770号公報 特開2004-252520号公報 特開2001-074547号公報
「固有振動数を用いた橋梁の健全性試験方法」、中野泰宏、久保元樹、久保元、金田重夫、土木学会年次学術講演会講演概要集、第66巻、VI-252号、503-504項、2011年9月
一般的な構造物は、損傷が発生してその損傷が進展(悪化)することによって、その機械特性(剛性、粘性等)が変化するので、構造物に発生する振動に着目することによって、その構造物に発生した損傷を診断することができる。損傷の診断対象が橋梁である場合、例えば非特許文献1に記載されている通り、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に発生する自由振動を測定することによって、損傷を診断することができる。
しかしながら、上述した方法によって橋梁の損傷を診断する場合、下記の要因によって誤診断する虞がある。即ち、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に自由振動が発生している状態において、別車両(当該車両に後続する車両)が橋梁を走行した場合、その別車両の走行によって発生する振動が当該自由振動に混入するので、当該自由振動を正確に測定することが困難になる。あるいは、当該車両が例えば大型車でない(重量が基準を満たさない)場合、発生する自由振動が小さいことから、当該自由振動が示す、橋梁の機械特性の変化を高い精度で抽出することが困難になる。
即ち、本発明者は、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に発生する自由振動を測定することによって橋梁の損傷を診断する場合において、上述した誤診断の要因を排除することが課題であることを見出した。特許文献1乃至4は、この課題について言及していない。本願発明の主たる目的は、この課題を解決する損傷診断装置等を提供することである。
本願発明の一態様に係る損傷診断装置は、橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知手段と、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定手段と、前記検知手段が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定手段が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断手段と、を備える。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の一態様に係る損傷診断方法は、情報処理装置によって、橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定し、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する。
また、上記目的を達成する更なる見地において、本願発明の一態様に係る損傷診断プログラムは、橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知処理と、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定処理と、前記検知処理が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定処理が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
更に、本願発明は、係る損傷診断プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
本願発明は、車両の通行によって橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて当該橋梁に発生した損傷を診断する際の診断精度を向上することを可能とする。
本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断システム1の構成を概念的に示すブロック図である。 本願発明の第1の実施形態に係る加速度センサ30−1により測定された、橋梁20を通行する車両により発生した振動の加速度時刻歴波形140を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る加速度センサ30−nにより測定された、橋梁20を通行する車両により発生した振動の加速度時刻歴波形140を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る検知部11が、図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41が橋梁20を退場したのち、橋梁20を通行する別車両42が存在しないことを検知する例を説明する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る判定部12が、図2Aに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たさないと判定する例を説明する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る判定部12が、図2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たさないと判定する例を説明する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る判定部12が、図2Aに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たすと判定する例を説明する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る判定部12が、図2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たすと判定する例を説明する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断装置10の動作を示すフローチャート(1/2)である。 本願発明の第1の実施形態に係る損傷診断装置10の動作を示すフローチャート(2/2)である。 本願発明の第2の実施形態に係る損傷診断装置50の構成を概念的に示すブロック図である。 本願発明の各実施形態に係る損傷診断装置を実行可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る損傷診断システム1の構成を概念的に示すブロック図である。損傷診断システム1は、大別して、損傷診断装置10、加速度センサ30−1乃至30−n(nは3以上の任意の整数)、及び、測定データ集約器31を含んでいる。尚、加速度センサ30−1乃至30−nは、後述するように、伸縮装置21及び22の近傍に設置されるものと、診断部13が診断を行なう際に使用する加速度時刻歴波形140を表す情報(加速度時刻歴特性)に関する測定データを収集するものと、合わせて少なくとも3つ存在する。尚、本願では以降、加速度時刻歴波形140を表す情報も含めて、単に、加速度時刻歴波形140と称する。損傷診断装置10は、橋梁20に発生した損傷を診断する装置である。損傷診断装置10は、車両41が橋梁20を通過した後に橋梁20に発生した自由振動を測定したデータに基づいて、橋梁20に発生した損傷を診断する。
本実施形態では、説明の便宜上、橋梁20を走行する車両41の走行方向は一方向とし、車両41に対向する(車両41とは反対方向に走行する)車両は、例えば、橋梁20とは構造物として異なる橋梁を走行することとする。橋梁20へ車両41が入場(進入)する部分には伸縮装置21が設置され、橋梁20から車両41が退場(退出)する部分には伸縮装置22が設置されている。伸縮装置21及び22は、橋梁20の路面端部(橋梁20への入場部分及び橋梁20からの退場部分)に設置され、気温の変化による橋梁20の伸縮や、車両41の通行に伴う橋梁20の変形などを吸収する装置である。
図1に例示する通り、伸縮装置21の近傍には加速度センサ30−1が設置され、伸縮装置22の近傍には加速度センサ30−nが設置されている。加速度センサ30−1乃至30−nのうちの、加速度センサ30−1及び30−nを除く加速度センサは、橋梁20における、伸縮装置21と伸縮装置22との間のいずれかの場所に設置されている。加速度センサ30−1乃至30−nは橋梁20が振動する加速度を測定可能なセンサである。即ち、加速度センサ30−1及び30−nは、順に、伸縮装置21及び22の近傍において、橋梁20が振動する加速度を測定する。
測定データ集約器31は、加速度センサ30−1乃至30−nと、例えば無線通信を行うことによって、加速度センサ30−1乃至30−nにより収集された橋梁20が振動する加速度に関する測定データを所定のタイミングに取得する。測定データ集約器31は、取得した測定データを、例えば無線通信によって、所定のタイミングに損傷診断装置10に送信する。
損傷診断装置10は、検知部11、判定部12、診断部13、記憶部14、及び、通信部15を備えている。
通信部15は、測定データ集約器31と例えば無線通信を行うことによって、加速度センサ30−1乃至30−nにより収集された橋梁20が振動する加速度に関する測定データを受信する。
記憶部14は、例えば電子メモリあるいは磁気ディスク等の記憶デバイスである。記憶部14は、通信部15が受信した、加速度センサ30−1乃至30−nにより収集された橋梁20が振動する加速度に関する測定データを記憶する。本実施形態では、記憶部14は、当該測定データに基づいて生成される加速度時刻歴波形140を記憶することとする。加速度時刻歴波形140は、時間の経過とともに変動する振動の加速度を表す波形であり、加速度センサ30−1乃至30−nにより収集された測定データに基づいて、例えば、測定データ集約器31、あるいは損傷診断装置10等によって生成されることとする。記憶部14は、後述する、検知部11、判定部12、及び、診断部13によって生成された情報(データ)を記憶可能である。
図2A及び2Bは、本実施形態に係る加速度センサ30−1及び30−nにより測定された、橋梁20を通行する車両41により発生した振動に関する加速度時刻歴波形140を例示する図である。図2Aは、橋梁20への入場側(伸縮装置21の近傍)に設置された加速度センサ30−1により測定された、車両41により発生した振動に関する加速度時刻歴波形140を表す。図2Bは、橋梁20からの退場側(伸縮装置22の近傍)に設置された加速度センサ30−nにより測定された、車両41により発生した振動に関する加速度時刻歴波形140を表す。加速度時刻歴波形140を表すグラフの縦軸は振動の加速度(メートル/毎秒毎秒)を表し、横軸は経過時間(秒)を表す。
図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140は、3台の車両(車両A、車両B、車両C)が、橋梁20を順番に通行したときの加速度時刻歴波形を表している。図2A及び2Bに例示する通り、加速度時刻歴波形140は、ピーク点(振動の加速度が、時間軸において近接するある期間内において最大となる瞬間を示す点)を含んでいる。図2Aにおけるピーク点は、車両41が備えるある車軸(タイヤの対)が伸縮装置21の上部を通過した瞬間を表す点である。図2Bにおけるピーク点は、車両41が備えるある車軸が伸縮装置22の上部を通過した瞬間を表す点である。尚、図2A及び2Bに示す例では、加速度の正の値側における振動の加速度が最大となる瞬間を示す点をピーク点としているが、加速度の負の値側における振動の加速度(絶対値)が最大となる瞬間を示す点をピーク点としてもよい。
このピーク点は、車両ごとに、その車両が備える車軸数分存在する。即ち、例えば一般的な乗用車は2つの車軸(即ち4つのタイヤ)を備えるので、乗用車が伸縮装置21あるいは伸縮装置22の上部を通過したことにより発生するピーク点は「2」となる。また、例えばトラック等の3つの車軸(即ち6つのタイヤ)を備える大型車が伸縮装置21あるいは伸縮装置22の上部を通過したことにより発生するピーク点は「3」となる。
また、橋梁20を通行する車両41により発生する振動は、車両41の重量が大きいほど大きくなる。従って、図2A及び2Bに示す加速度時刻歴波形140は、車両A及び車両Cは重量が大きい車両であり、車両Bは重量が小さい車両であることを示している。
図1に示す検知部11は、記憶部14に記憶された加速度時刻歴波形140におけるピーク点を抽出するために、加速度時刻歴波形140について周波数帯域制限処理を施すことによって、帯域制限信号(周波数帯域制限処理を施した後の加速度時刻歴波形)を生成する。但し、周波数帯域制限処理とは、例えば、FIR(Finite Impulse Response)型あるいはIIR(Infinite Impulse Response)型のバンドパスフィルター処理のことである。
検知部11は、生成した帯域制限信号について、隣り合うサンプル点に関する差分値を算出し、その差分値の符号が正から負へ反転した点をピーク点として抽出する。即ち、検知部11は、一次導関数の符号変化点を抽出するピークピッキング処理を行うことによって、ピーク点を抽出する。
検知部11は、あるいは、生成した帯域制限信号における異なる複数の期間に関して、加速度を時間に関して積分した積分情報を生成し、生成した複数の積分情報に基づいて、ピーク点を抽出してもよい。より具体的には、検知部11は、例えば10秒間の帯域制限信号を0.1秒毎の100個の期間に分け、その期間ごとに時間に関して積分した積分値を求める。検知部11は、この際その積分値を、例えば、各期間に含まれる異なる複数のサンプル点の時刻における加速度について、式1に示す通り二乗平均平方根を算出することによって求めてもよい。
Figure 0006874858
・・・・・・(式1)
但し、式1において、Nは、各期間(上述した例では0.1秒の期間)に含まれるサンプル点の数を表す。式1において、xは、各サンプル点の時刻における加速度を表す。
そして検知部11は、求めた積分値に関する時刻歴波形を生成し、生成した時刻歴波形について、隣り合うサンプル点に関する差分値を算出し、その差分値の符号が正から負へ反転した点をピーク点として抽出する。
検知部11は、加速度時刻歴波形140から抽出したピーク点に基づいて、抽出したピーク点が示す車両41が橋梁20を退場したタイミングと、抽出したピーク点が示す車両41に後続する別車両42が橋梁20へ入場したタイミングとの関係が、所定の条件を満たすことを検知する。この所定の条件は、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことに相当する条件である。
尚、加速度時刻歴波形140は、車両41が備える個々の車軸に紐付けられる複数のピーク点を含んでいる。車両41が備える個々の車軸に紐付けられる複数のピーク点は、時間軸において近接するので、検知部11及び後述する判定部12は、これらの複数のピーク点が、1つの車両41に関するものであり、別車両42に関するピーク点と区別することは容易である。即ち、検知部11及び後述する判定部12は、加速度時刻歴波形140に含まれる各ピーク点が、どの車両に関するものであるかを、正確に区別可能である。
本実施形態に係る検知部11は、例えば、車両41が橋梁20を退場してから別車両42が橋梁20へ入場するまでの時間間隔が第一の時間間隔以上であることを、上述した所定の条件とする。この第一の時間間隔は、本実施形態にかかる損傷診断装置10が、車両41の通行によって橋梁20に発生した自由振動によって橋梁に発生した損傷を高い精度で診断するために十分な測定データを取得するために、車両41が橋梁20を退場してから、別車両42が橋梁20に入場するまでの時間間隔として、最低限必要となる値に相当する。
即ち、例えば、車両41が橋梁20を退場する前に別車両42が橋梁20に入場した場合、車両41が橋梁20を退場してから別車両42が橋梁20へ入場するまでの時間間隔が負の値となるので、検知部11は、上述した所定の条件を満たさないと判定する。あるいは例えば、車両41が橋梁20を退場した後に別車両42が橋梁20に入場した場合であっても、車両41が橋梁20を退場してから別車両42が橋梁20へ入場するまでの時間間隔が短い(第一の時間間隔未満である)場合は、検知部11は、上述した所定の条件を満たさないと判定する。
図3は、本実施形態に係る検知部11が、図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41が橋梁20を退場したのち、橋梁20を通行する別車両42が存在しないことを検知することを説明する図である。図3に示す加速度時刻歴波形は、図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140を、時間軸を合わせて重ねて表示したものである。
図3に示す例では、車両Aと車両Aに後続する車両Bとが近接して走行しているので、車両Aが橋梁20を退場してから車両Bが橋梁20へ入場するまでの時間間隔が第一の時間間隔未満となっている。したがって、この場合、検知部11は、上述した所定の条件を満たさないと判定する。
図3に示す例では、また、車両Bと車両Bに後続する車両Cとが離れて走行しているので、車両Bが橋梁20を退場してから車両Cが橋梁20へ入場するまでの時間間隔が第一の時間間隔以上となっている。したがって、この場合、検知部11は、上述した所定の条件を満たすことを検知する。検知部11は、上述した検知結果を診断部13へ通知する。
検知部11は、この検知結果を記憶部14へ格納してもよい。
図1に示す判定部12は、記憶部14に記憶された加速度時刻歴波形140におけるピーク点を、上述した検知部11と同様の処理を行うことによって抽出する。そして判定部12は、加速度時刻歴波形140から抽出したピーク点に基づいて、橋梁20を通行する車両41の重量が基準を満たすか否かを判定する。本実施形態に係る判定部12は、加速度時刻歴波形140から抽出したピーク点が示す車両41の車軸数に基づいて、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定する。
図4A及び4Bは、本実施形態に係る判定部12が、図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たさないと判定する例を説明する図である。図4A及び図4Bは、それぞれ、図2A及び図2Bに示す加速度時刻歴波形140を、車両Bによる振動を表す部分について、時間軸方向及び加速度軸方向に拡大して表示した図である。
判定部12は、図4A及び4Bに例示する通り、車両41の車軸数を求める際に基準とする第二の時間間隔におけるピーク点の数を求める。この第二の時間間隔は、車両41が備える一番前(先頭)の車軸が伸縮装置21(あるいは伸縮装置22)の上部を通過してから、車両41が備える一番後ろ(末尾)の車軸が伸縮装置21(あるいは伸縮装置22)の上部を通過するまでに要する一般的な時間を示す値である。
図4A及び4Bに示す加速度時刻歴波形140では、第二の時間間隔におけるピーク点の数が「2」であるので、車両41(車両B)の車軸数も「2」である。この場合、判定部12は、車両41が大型車でなく、車両41の重量が基準を満たさないと判定する。
図5A及び5Bは、本実施形態に係る判定部12が、図2A及び2Bに例示する加速度時刻歴波形140に基づいて、車両41の重量が基準を満たすと判定する例を説明する図である。図5A及び図5Bは、それぞれ、図2A及び図2Bに示す加速度時刻歴波形140を、車両Cによる振動を表す部分について、時間軸方向及び加速度軸方向に拡大して表示した図である。
判定部12は、図5A及び5Bに例示する通り、第二の時間間隔におけるピーク点の数を求める。
図5A及び5Bに示す加速度時刻歴波形140では、第二の時間間隔におけるピーク点の数が「3」であるので、車両41(車両C)の車軸数も「3」である。この場合、判定部12は、車両41が大型車であり、車両41の重量が基準を満たすと判定する。
判定部12は、上述した判定結果を診断部13へ通知する。判定部12は、この判定結果を記憶部14へ格納してもよい。
図1に示す診断部13は、条件を満たす場合に、車両41の通行によって橋梁20に発生した自由振動を表す加速度時刻歴波形140に基づいて、橋梁20に発生した損傷を診断する。但し、当該条件は、検知部11による検知結果が、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことに相当する条件を満たし、かつ、判定部12による判定結果が、車両41の重量が基準を満たすことである。
診断部13は、加速度時刻歴波形140に含まれる、車両41に関する橋梁20からの退場を示すピーク点を始点とする、車両41の通行によって橋梁60に発生した自由振動が時間の経過とともに減衰することを示す減衰部分に基づいて、橋梁20に発生した損傷を診断する。診断部13は、この際、橋梁20における特定の位置の加速度時刻歴波形140を用いる。但し、橋梁20における特定の位置とは、橋梁20の両端(即ち、伸縮装置21及び22が設置された場所)と中央部とを除く位置とする。即ち、診断部13は、加速度センサ30−2乃至加速度センサ30−(n−1)のうちの少なくともいずれかの加速度センサによる測定データに基づく加速度時刻歴波形140を使用する。診断部13は、橋梁20における上述した特定の位置の加速度時刻歴波形140をフーリエ変換することによって、周波数スペクトルを算出する。
診断部13は、求めた周波数スペクトルにおけるピーク位置を抽出する。診断部13は、そのピーク位置における周波数または減衰率(ピークの先鋭度)を抽出する。診断部13は、抽出した周波数または減衰率について、周波数または減衰率の基準値からの変化率を算出する。但し、周波数または減衰率の基準値とは、例えば、橋梁20において注目すべき損傷が発生していないときに得られた周波数または減衰率の値である。
診断部13は、算出した変化率が閾値以上である場合、橋梁20に注目すべき(対処すべき)損傷が発生していると診断する。診断部13は、算出した変化率が閾値未満である場合、橋梁20に注目すべき損傷は発生していないと診断する。
上述した診断部13による、周波数スペクトルのピーク位置における周波数または減衰率に関するその基準値からの変化率に基づいて橋梁20に発生した損傷を診断する技術は、既存の技術であるので、本願では、その技術に関するより詳細な説明を省略する。尚、診断部13が、橋梁20に発生した損傷を診断する際に、上述した既存技術を用いるのは一例であり、診断部13が用いる技術は、上述した既存技術に限定されない。
次に、図6A及び図6Bのフローチャートを参照して、本実施形態に係る損傷診断装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
検知部11及び判定部12は、加速度センサ30−1及び30−nにより得られた加速度時刻歴波形140に対して、前述した周波数帯域制限処理を行うことによって、帯域制限信号を生成する(ステップS101)。検知部11及び判定部12は、生成した帯域制限信号における、異なる複数の期間に関して、加速度を時間に関して積分することによって、複数の積分情報を生成する(ステップS102)。検知部11及び判定部12は、生成した積分情報に基づいて、加速度時刻歴波形140における、車両41及び別車両42の各車軸が伸縮装置21及び22を通過するピーク点を抽出する(ステップS103)。
検知部11は、抽出したピーク点に基づいて、車両41が橋梁20を退場してから別車両42が橋梁20へ入場するまでの時間間隔を求める(ステップS104)。求めた時間間隔が第一の時間間隔以上でない場合(ステップS105でNo)、診断部13は、その車両41に関する加速度時刻歴波形140に基づく損傷の診断を対象外と判定し(ステップS108)、全体の処理は終了する。
求めた時間間隔が第一の時間間隔以上である場合(ステップS105でYes)、判定部12は、第二の時間間隔に含まれる、抽出したピーク点の数に基づいて、車両41の車軸数を求める(ステップS106)。求めた車軸数が「3」以上でない(即ち「2」以下である)場合(ステップS107でNo)、診断部13は、その車両41に関する加速度時刻歴波形140に基づく損傷の診断を対象外と判定し(ステップS108)、全体の処理は終了する。
求めた車軸数が「3」以上である場合(ステップS107でYes)、診断部13は、橋梁20における特定位置に設置された加速度センサ(加速度センサ30−2乃至及び30−(n−1)の少なくともいずれか)により得られた加速度時刻歴波形140における、車両41に関する橋梁20からの退場を示すピーク点を始点とする減衰部分に対して、フーリエ変換を行なうことによって、周波数スペクトルを算出する(ステップS109)。
診断部13は、当該特定位置における周波数スペクトルのピーク位置を特定する(ステップS110)。診断部13は、当該ピーク位置における周波数または減衰率(ピークの先鋭度)を抽出する(ステップS111)。
診断部13は、抽出した周波数または減衰率について、周波数または減衰率の基準値からの変化率を算出し、算出した変化率が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS112)。算出した変化率が閾値以上でない場合(ステップS113でNo)、診断部13は、橋梁20において、注目すべき損傷は発生していないと診断し(ステップS114)、全体の処理は終了する。算出した変化率が閾値以上である場合(ステップS113でYes)、診断部13は、橋梁20において、注目すべき損傷が発生していると診断し(ステップS115)、全体の処理は終了する。
本実施形態に係る損傷診断装置10は、車両の通行によって橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて当該橋梁の損傷を診断する際の診断精度を向上することができる。その理由は、損傷診断装置10は、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生しておらず、かつ、車両41の重量が基準を満たす場合に、車両41の通行によって橋梁20に発生した自由振動を表す加速度時刻歴波形140に基づいて、橋梁20の損傷を診断するからである。
以下に、本実施形態に係る損傷診断装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
橋梁の損傷を診断する場合、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に発生する自由振動を測定することによって、損傷を診断することができる。しかしながらこの場合、下記の要因によって誤診断する虞がある。即ち、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に自由振動が発生している状態において、別車両が橋梁を走行した場合、当該別車両の走行によって発生する振動が当該自由振動に混入するので、当該自由振動を正確に測定することが困難になる。あるいは、当該車両の重量が基準を満たさない場合、発生する自由振動が小さいことから、当該自由振動が示す、橋梁の機械特性の変化を高い精度で抽出することが困難になる。従って、車両が橋梁を通過した後に当該橋梁に発生する自由振動を測定することによって橋梁の損傷を診断する場合において、上述した誤診断の要因を排除することが課題である。
このような課題に対して、本実施形態に係る損傷診断装置10は、検知部11と、判定部12と、診断部13とを備え、例えば図1乃至図6(図6A及び6B)を参照して上述した通り動作する。即ち、検知部11は、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことを検知する。判定部12は、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定する。そして診断部13は、検知部11が、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことを検知し、かつ、判定部12が、車両41の重量が基準を満たすと判定した場合に、車両41の通行によって橋梁20に発生した自由振動を表す加速度時刻歴波形140に基づいて、橋梁20の損傷を診断する。
即ち、損傷診断装置10が橋梁20に発生した損傷を診断する際に使用する、自由振動を表す加速度時刻歴波形140は、別車両42が橋梁20を走行することによって発生する振動が混入しておらず、かつ、重量が基準を満たす車両41が橋梁20を走行することによって発生した自由振動を表すものである。従って、本実施形態に係る損傷診断装置10は、車両の通行によって橋梁に発生した自由振動を表す加速度時刻歴波形に基づいて当該橋梁に発生した損傷を診断する際の診断精度を向上することができる。
また、本実施形態に係る損傷診断装置10は、加速度時刻歴波形140からピーク点を抽出することによって、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことを検知するとともに、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定する。即ち、本実施形態に係る損傷診断装置10は、加速度時刻歴波形140に基づいて、上述した検知や判定を行なうことができるので、簡易な構成によって、橋梁に発生した損傷を診断する際の診断精度を向上することを実現できる。
また、本実施形態に係る判定部12は、一般的に、乗用車等の重量が小さい車両は2つの車軸を備え、トラック等の重量が大きい車両は3つ以上の車軸を備えるという傾向があることに着目することによって、車両41の重量が基準を満たすか否かを、簡易な構成により判定することができる。
尚、上述した本実施形態では、検知部11と判定部12との両方が、加速度時刻歴波形140におけるピーク点を抽出する機能を備えるが、検知部11と判定部12とのいずれか一方が、ピーク点を抽出する機能を備えるようにしてもよい。即ち、例えば、検知部11のみがピーク点を抽出する機能を備える場合、検知部11は、抽出したピーク点を示す情報を、判定部12に入力すればよい。
また、本実施形態に係る検知部11は、例えば、外部の撮像装置(カメラ)が橋梁20を撮影した映像を解析することによって、橋梁20を通行した車両41が橋梁20から退場したのち、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことを検知するようにしてもよい。尚、橋梁20を撮影するカメラは、車両の通行の検知、あるいは車両種類の判定が可能であれば、赤外線カメラでもよい。
また、本実施形態に係る判定部12は、例えば、橋梁20が撮影された映像、あるいは、橋梁20に設置された重量センサによって取得された情報に基づいて、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定するようにしてもよい。この場合、判定部12は、例えば、橋梁20が撮影された映像に含まれる車両41を表す画像を、車両41を表す画像と車両41の重量とを関連付ける情報(データベース)と照合することによって、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定すればよい。判定部12は、例えば、近年の画像解析技術を用いることによって、映像に含まれる車両41の種別(モデル名等)を識別することができる。判定部12は、あるいは、車両41を表す画像を解析することによって得られた車両41の車軸数に基づいて、上述した本実施形態が示すように、車両41の重量が基準を満たすか否かを判定することも可能である。
また、本実施形態に係る検知部11及び判定部12の少なくともいずれかは、橋梁20における入場部(伸縮装置21)に関する加速度時刻歴波形140と、橋梁20における退場部(伸縮装置22)に関する加速度時刻歴波形140とを、例えば図3に示す通り、時間軸を合わせて重ねて表示装置(図1に不図示)に表示するようにしてもよい。即ち、本実施形態に係る損傷診断装置10は、加速度時刻歴波形140をユーザに分かりやすく提示することによって、ユーザの利便性を向上することができる。
尚、上述した本実施形態に係る損傷診断装置10は、一方通行の車線を備える橋梁20を診断対象としているが、損傷診断装置10は、両方向の車線(対向車線)を備える橋梁を診断対象としてもよい。この場合、検知部11は、いずれかの車線を通行した車両41が橋梁20を退場したのち、当該車線及び対向車線の両方について、別車両42が橋梁20を通行することが発生していないことを、両方向の車線に関する加速度時刻歴波形140に基づいて検知すればよい。
<第2の実施形態>
図7は、本願発明の第2の実施形態に係る損傷診断装置50の構成を概念的に示すブロック図である。
本実施形態に係る損傷診断装置50は、検知部51、判定部52、及び、診断部53を備えている。
検知部51は、橋梁60を通行した車両71が橋梁60から退場したのち、別車両72が橋梁60を通行することが発生していないことを検知する。
判定部52は、車両71の重量が基準を満たすか否かを判定する。
診断部53は、検知部51が、別車両72が橋梁60を通行することが発生していないことを検知し、かつ、判定部52が、車両71の重量が基準を満たすと判定した場合に、車両71の通行によって橋梁60に発生した自由振動を表す情報530を表す情報に基づいて、橋梁60の損傷を診断する。
本実施形態に係る損傷診断装置50は、車両の通行によって橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて当該橋梁の損傷を診断する際の診断精度を向上することができる。その理由は、損傷診断装置50は、橋梁60を通行した車両71が橋梁60から退場したのち、別車両72が橋梁60を通行することが発生していなく、かつ、車両71の重量が基準を満たす場合に、車両71の通行によって橋梁60に発生した自由振動を表す情報530に基づいて、橋梁60の損傷を診断するからである。
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図7に示した損傷診断装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図7において、少なくとも、下記構成は、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・検知部11及び51、
・判定部12及び52、
・診断部13及び53。
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図8を参照して説明する。
図8は、本願発明の各実施形態に係る損傷診断装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図8は、図1、及び、図7に示した損傷診断装置10及び50を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
図8に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・外部装置との通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD−ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・入出力インタフェース909(表示装置等を含む)。
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
そして、上述した実施形態を例に説明した本願発明は、図8に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、及び、図7)における上述した構成、或いはフローチャート(図6A及び6B)の機能である。本願発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD−ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本願発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本願発明を説明した。しかしながら、本願発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本願発明は、本願発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
尚、上述した各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかしながら、上述した各実施形態により例示的に説明した本願発明は、以下には限られない。
(付記1)
橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知手段と、
前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記検知手段が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定手段が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断手段と、
を備える損傷診断装置。
(付記2)
前記自由振動に関する加速度時刻歴波形を表す情報の生成に必要な情報を取得可能な加速度センサが、前記車両及び前記別車両が前記橋梁へ入場したこと及び前記橋梁から退場したことを示す、前記加速度時刻歴波形におけるピーク点を表す情報を取得する場合に、
前記検知手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる複数の前記ピーク点を抽出し、抽出した前記ピーク点が示す前記車両が前記橋梁を退場したタイミングと、抽出した前記ピーク点が示す前記別車両が前記橋梁へ入場したタイミングとの関係が、所定の条件を満たすことを検知する、
付記1に記載の損傷診断装置。
(付記3)
前記自由振動に関する加速度時刻歴波形を表す情報の生成に必要な情報を取得可能な加速度センサが、前記車両が備える複数の車軸の個々が、前記橋梁における所定の場所を通過したことを示す、前記加速度時刻歴波形におけるピーク点を表す情報を取得する場合に、
前記判定手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる複数の前記ピーク点を抽出し、抽出した前記ピーク点が示す前記車軸の個数が所定の条件を満たす場合に、前記車両の重量が基準を満たすと判定する、
付記1に記載の損傷診断装置。
(付記4)
前記検知手段及び前記判定手段の少なくともいずれかは、前記加速度時刻歴波形を表す情報に対して周波数帯域制限処理を行うことによって帯域制限信号を生成したのち、生成した前記帯域制限信号に基づいて、前記ピーク点を抽出する、
付記2または付記3に記載の損傷診断装置。
(付記5)
前記検知手段及び前記判定手段の少なくともいずれかは、前記帯域制限信号における、異なる複数の期間に関して、加速度を時間に関して積分することによって、複数の積分情報を生成したのち、生成した前記複数の積分情報に基づいて、前記ピーク点を抽出する、 付記4に記載の損傷診断装置。
(付記6)
前記積分情報は、前記期間に含まれる異なる複数の時刻における前記加速度について二乗平均平方根を求めた値を示す、
付記5に記載の損傷診断装置。
(付記7)
前記検知手段は、前記橋梁が撮影された映像を解析することによって、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する、
付記1に記載の損傷診断装置。
(付記8)
前記判定手段は、前記橋梁が撮影された映像、あるいは、前記橋梁に設置された重量センサによって取得された情報に基づいて、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する、
付記1に記載の損傷診断装置。
(付記9)
前記判定手段は、前記橋梁が撮影された映像に含まれる前記車両を表す画像を、前記車両を表す画像と前記車両の重量とを関連付ける情報と照合することによって、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する、
付記8に記載の損傷診断装置。
(付記10)
前記映像は、赤外線カメラによって撮影されている、
付記7乃至付記9のいずれか一項に記載の損傷診断装置。
(付記11)
前記診断手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる、前記車両に関する前記橋梁からの退場を示す前記ピーク点を始点とする、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した前記自由振動が時間の経過とともに減衰することを示す減衰部分に基づいて、前記橋梁に発生した損傷を診断する、
付記2乃至付記6のいずれか一項に記載の損傷診断装置。
(付記12)
前記診断手段は、前記減衰部分をフーリエ変換することによって周波数スペクトルを算出し、算出した前記周波数スペクトルにおけるピーク位置を特定し、特定した前記ピーク位置における周波数あるいは減衰率に関して、基準とする周波数あるいは減衰率に対する変化率を算出し、算出した前記変化率が閾値以上であるか否かを判定する、
付記11に記載の損傷診断装置。
(付記13)
前記検知手段及び前記判定手段の少なくともいずれかは、前記橋梁における入場部に関する前記加速度時刻歴波形と、前記橋梁における退場部に関する前記加速度時刻歴波形とを、時間軸を合わせて重ねて表示装置に表示する、
付記2または付記3に記載の損傷診断装置。
(付記14)
付記2または3に記載の損傷診断装置と、
前記加速度センサと、
を有する損傷診断システム。
(付記15)
情報処理装置によって、
橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、
前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定し、
前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する、
損傷診断方法。
(付記16)
橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知処理と、
前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定処理と、
前記検知処理が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定処理が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断処理と、
をコンピュータに実行させるための損傷診断プログラムが格納された記録媒体。
この出願は、2017年12月7日に出願された日本出願特願2017−234804を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 損傷診断システム
10 損傷診断装置
11 検知部
12 判定部
13 診断部
14 記憶部
140 加速度時刻歴波形
15 通信部
20 橋梁
21及び22 伸縮装置
30−1乃至30−n 加速度センサ
31 測定データ集約器
41 車両
42 別車両
50 損傷診断装置
51 検知部
52 判定部
53 診断部
530 自由振動を表す情報
60 橋梁
71 車両
72 別車両
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース

Claims (10)

  1. 橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知手段と、
    前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記検知手段が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定手段が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断手段と、
    を備える損傷診断装置。
  2. 前記自由振動に関する加速度時刻歴波形を表す情報の生成に必要な情報を取得可能な加速度センサが、前記車両及び前記別車両が前記橋梁へ入場したこと及び前記橋梁から退場したことを示す、前記加速度時刻歴波形におけるピーク点を表す情報を取得する場合に、
    前記検知手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる複数の前記ピーク点を抽出し、抽出した前記ピーク点が示す前記車両が前記橋梁を退場したタイミングと、抽出した前記ピーク点が示す前記別車両が前記橋梁へ入場したタイミングとの関係が、所定の条件を満たすことを検知する、
    請求項1に記載の損傷診断装置。
  3. 前記自由振動に関する加速度時刻歴波形を表す情報の生成に必要な情報を取得可能な加速度センサが、前記車両が備える複数の車軸の個々が、前記橋梁における所定の場所を通過したことを示す、前記加速度時刻歴波形におけるピーク点を表す情報を取得する場合に、
    前記判定手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる複数の前記ピーク点を抽出し、抽出した前記ピーク点が示す前記車軸の個数が所定の条件を満たす場合に、前記車両の重量が基準を満たすと判定する、
    請求項1に記載の損傷診断装置。
  4. 前記検知手段及び前記判定手段の少なくともいずれかは、前記加速度時刻歴波形を表す情報に対して周波数帯域制限処理を行うことによって帯域制限信号を生成したのち、生成した前記帯域制限信号に基づいて、前記ピーク点を抽出する、
    請求項2または請求項3に記載の損傷診断装置。
  5. 前記検知手段は、前記橋梁が撮影された映像を解析することによって、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する、
    請求項1に記載の損傷診断装置。
  6. 前記判定手段は、前記橋梁が撮影された映像、あるいは、前記橋梁に設置された重量センサによって取得された情報に基づいて、前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する、
    請求項1に記載の損傷診断装置。
  7. 前記診断手段は、前記加速度時刻歴波形に含まれる、前記車両に関する前記橋梁からの退場を示す前記ピーク点を始点とする、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した前記自由振動が時間の経過とともに減衰することを示す減衰部分に基づいて、前記橋梁に発生した損傷を診断する、
    請求項2乃至請求項のいずれか一項に記載の損傷診断装置。
  8. 前記検知手段及び前記判定手段の少なくともいずれかは、前記橋梁における入場部に関する前記加速度時刻歴波形と、前記橋梁における退場部に関する前記加速度時刻歴波形とを、時間軸を合わせて重ねて表示装置に表示する、
    請求項2または請求項3に記載の損傷診断装置。
  9. 情報処理装置によって、
    橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、
    前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定し、
    前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する、
    損傷診断方法。
  10. 橋梁を通行した車両が前記橋梁から退場したのち、別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知する検知処理と、
    前記車両の重量が基準を満たすか否かを判定する判定処理と、
    前記検知処理が、前記別車両が前記橋梁を通行することが発生していないことを検知し、かつ、前記判定処理が、前記車両の重量が基準を満たすと判定した場合に、前記車両の通行によって前記橋梁に発生した自由振動を表す情報に基づいて、前記橋梁の損傷を診断する診断処理と、
    をコンピュータに実行させるための損傷診断プログラム。
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