本発明の態様に係るデバイス製造方法について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。なお、本発明の態様は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様な変更または改良を加えたものも含まれる。つまり、以下に記載した構成要素には、実質的に同一のもの、または、当業者が容易に想定できるものが含まれ、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態のデバイス製造システム(処理システム)10の概略的な構成を示す概略構成図である。図1に示すデバイス製造システム10は、例えば、電子デバイスとしてのフレキシブル・ディスプレイを製造するライン(フレキシブル・ディスプレイ製造ライン)である。フレキシブル・ディスプレイとしては、例えば、有機ELディスプレイまたは液晶ディスプレイ等がある。このデバイス製造システム10は、可撓性のシート基板(以下、基板)Pをロール状に巻回した供給用ロールFR1から、該基板Pが送り出され、送り出された基板Pに対して各種処理を連続的に施した後、処理後の基板Pを回収用ロールFR2で巻き取る、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式となっている。この基板Pは、基板Pの移動方向(搬送方向)が長尺となり、幅方向が短尺となる帯状の形状を有する。第1の実施の形態のデバイス製造システム10では、フィルム状のシートである基板Pが供給用ロールFR1から送り出され、供給用ロールFR1から送り出された基板Pが、少なくとも処理装置PR1、PR2、PR3、PR4、PR5を経て、回収用ロールFR2に巻き取られるまでの例を示している。図1では、X方向、Y方向およびZ方向が直交する直交座標系となっている。X方向は、水平面内において、基板Pの搬送方向であり、供給用ロールFR1および回収用ロールFR2を結ぶ方向である。Y方向は、水平面内においてX方向に直交する方向であり、基板Pの幅方向である。Z方向は、X方向とY方向とに直交する方向(鉛直方向)である。
この処理装置PR1は、供給用ロールFR1から搬送されてきた基板Pを長尺方向に沿った搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、基板Pに対してプラズマ表面処理の処理工程を行う表面処理装置である。この処理装置PR1によって、基板Pの表面が改質され、感光性機能層の接着性が向上する。処理装置(第1の処理装置)PR2は、処理装置PR1から搬送されてきた基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、感光性機能層の成膜処理の処理工程(第1処理工程)を行う成膜装置である。処理装置PR2は、基板Pの表面に感光性機能液を選択的または一様にすることで、基板Pの表面に感光性機能層(感光性薄膜、被覆層、被膜層)を選択的または一様に形成する。また、処理装置(第2の処理装置)PR3は、処理装置PR2から送られてきた表面に感光性機能層が形成された基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、露光処理の処理工程(第2処理工程)を行う露光装置である。処理装置PR3は、基板Pの表面(感光面)にディスプレイパネル用の回路または配線等のパターンに応じた光パターンを照射する。これにより、感光性機能層に前記パターンに対応した潜像(改質部)が形成される。処理装置(第3の処理装置)PR4は、処理装置PR3から搬送されてきた基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、湿式による現像処理の処理工程(第3処理工程)を行う現像装置である。これにより、感光性機能層に潜像に応じた前記パターンが形成される。処理装置PR5は、処理装置PR4から搬送されてきた基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、パターンが形成された感光性機能層をマスクとしてエッチング処理の処理工程を行うエッチング装置である。これにより、基板P上にパターンが出現する。
処理装置PR2と処理装置PR3との間には、基板Pを所定長に亘って蓄積可能な第1蓄積装置(第1蓄積部)BF1が設けられ、処理装置PR3と処理装置PR4との間には、基板Pを所定長に亘って蓄積可能な第2蓄積装置(第2蓄積部)BF2が設けられている。したがって、処理装置PR3には、第1蓄積装置BF1を介して処理装置PR2から送られてきた基板Pが搬入し、処理装置PR3は、第2蓄積装置BF2を介して基板Pを処理装置PR4に搬出する。処理装置PR1〜PR5は、製造工場の設置面に配置される。この設置面は、設置土台上の面であってもよく、床であってもよい。処理装置PR3、第1蓄積装置(蓄積装置)BF1、および、第2蓄積装置(蓄積装置)BF2は、パターン形成装置12を構成する。
上位制御装置14は、デバイス製造システム10の各処理装置PR1〜PR5、第1蓄積装置BF1、および、第2蓄積装置BF2を制御する。この上位制御装置14は、コンピュータと、プログラムが記憶された記憶媒体とを含み、該コンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することで、本第1の実施の形態の上位制御装置14として機能する。なお、本第1の実施の形態のデバイス製造システム10は、5つの処理装置PRを備えるようにしたが、2以上の処理装置PRを備えるものであればよい。例えば、本第1の実施の形態のデバイス製造システム10は、処理装置PR2、PR3、または、処理装置PR4、PR5の計2つ処理装置PRを備えるものであってもよいし、処理装置PR2〜PR4の計3つの処理装置PRを備えるものであってもよい。
次に、デバイス製造システム10の処理対象となる基板Pについて説明する。基板Pは、例えば、樹脂フィルム、ステンレス鋼等の金属または合金からなる箔(フォイル)等が用いられる。樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂のうち1または2以上を含んだものを用いてもよい。また、基板Pの厚みや剛性(ヤング率)は、搬送される際に、基板Pに座屈による折れ目や非可逆的なシワが生じないような範囲であればよい。電子デバイスとして、フレキシブルなディスプレイパネル、タッチパネル、カラーフィルター、電磁波防止フィルタ等を作る場合、厚みが25μm〜200μm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)等の樹脂シートが使われる。
基板Pは、例えば、基板Pに施される各種処理において受ける熱による変形量が実質的に無視できるように、熱膨張係数が顕著に大きくないものを選定することが望ましい。また、ベースとなる樹脂フィルムに、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化ケイ素等の無機フィラーを混合すると、熱膨張係数を小さくすることもできる。また、基板Pは、フロート法等で製造された厚さ100μm程度の極薄ガラスの単層体であってもよいし、この極薄ガラスに上記の樹脂フィルム、またはアルミや銅等の金属層(箔)等を貼り合わせた積層体であってもよい。
ところで、基板Pの可撓性とは、基板Pに自重程度の力を加えてもせん断したり破断したりすることはなく、その基板Pを撓めることが可能な性質をいう。また、自重程度の力によって屈曲する性質も可撓性に含まれる。また、基板Pの材質、大きさ、厚さ、基板P上に成膜される層構造、温度、湿度等の環境等に応じて、可撓性の程度は変わる。いずれにしろ、本実施の形態によるデバイス製造システム10内の搬送路に設けられる各種の搬送用ローラ、回転ドラム等の搬送方向転換用の部材に基板Pを正しく巻き付けた場合に、座屈して折り目がついたり、破損(破れや割れが発生)したりせずに、基板Pを滑らかに搬送できれば、可撓性の範囲と言える。
このように構成された基板Pは、ロール状に巻回されることで供給用ロールFR1となり、この供給用ロールFR1が、デバイス製造システム10に装着される。供給用ロールFR1が装着されたデバイス製造システム10は、電子デバイスを製造するための各種の処理を、供給用ロールFR1から送り出される基板Pに対して繰り返し実行する。このため、処理後の基板Pは、複数の電子デバイスが連なった状態となる。つまり、供給用ロールFR1から送り出される基板Pは、多面取り用の基板となっている。
電子デバイスは、複数のパターン層(パターンが形成された層)が重ね合わされることで構成されており、デバイス製造システム10の少なくとも各処理装置PR1〜PR5を経て、1つのパターン層が生成されるので、電子デバイスを生成するために、図1に示すようなデバイス製造システム10の各処理装置PR1〜PR5の処理を少なくとも2回は経なければならない。
処理後の基板Pは、ロール状に巻回されることで回収用ロールFR2として回収される。回収用ロールFR2は、図示しないダイシング装置に装着されてもよい。回収用ロールFR2が装着されたダイシング装置は、処理後の基板Pを、電子デバイスごとに分割(ダイシング)することで、複数個の電子デバイスにする。基板Pの寸法は、例えば、幅方向(短尺となる方向)の寸法が10cm〜2m程度であり、長さ方向(長尺となる方向)の寸法が10m以上である。なお、基板Pの寸法は、上記した寸法に限定されない。
図2は、処理装置PR2の構成を示す図である。処理装置PR2は、案内ローラR1、R2、エッジポジションコントローラEPC1、テンション調整ローラRT1、RT2、回転ドラムDR1、駆動ローラNR1、NR2、アライメント顕微鏡AU、ダイコータヘッドDCH、インクジェットヘッドIJH、乾燥装置16、および、下位制御装置18を備える。回転ドラムDR1、および、駆動ローラNR1、NR2によって基板Pが搬送される。
案内ローラR1は、処理装置PR1から処理装置PR2に搬送された基板PをエッジポジションコントローラEPC1に案内する。エッジポジションコントローラEPC1は、複数のローラを有し、所定のテンションが掛けられた状態で搬送されている基板Pの幅方向の両端部(エッジ)における位置が、基板Pの幅方向においてばらつかないように目標位置に対して±十数μm〜数十μm程度の範囲(許容範囲)に収まるように、基板Pを幅方向に移動させて、基板Pの幅方向における位置を修正しながら、基板Pを案内ローラR2に向かって搬送する。案内ローラR2は、搬送されてきた基板Pを回転ドラムDR1に案内する。エッジポジションコントローラEPC1は、回転ドラムDR1に搬入する基板Pの長尺方向が、回転ドラムDR1の中心軸AX1の軸方向と直交するように、基板Pの幅方向における位置を調整する。
回転ドラムDR1は、Y方向に延びる中心軸AX1と、中心軸AX1から一定半径の円筒状の外周面とを有し、外周面(円周面)に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX1を中心に回転して基板Pを+X方向に搬送する。回転ドラムDR1は、アライメント顕微鏡AUによって撮像される基板P上の領域(部分)、および、ダイコータヘッドDCHやインクジェットヘッドIJHによって処理される基板P上の領域(部分)を円周面で支持する。
アライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)は、図4に示す基板P上に形成されたアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)を検出するためのものであり、Y方向に沿って3つ設けられている。このアライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)の検出領域は、回転ドラムDR1の円周面上にY方向に並ぶように一列で配置されている。アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)は、電子デバイスが形成される基板P上の露光領域となる電子デバイス領域(デバイス形成領域)Wと基板Pとを相対的に位置合わせする(アライメントする)ための基準マークである。アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)は、基板Pの幅方向の両端部に、基板Pの長尺方向に沿って一定間隔で形成されているとともに、基板Pの長尺方向に沿って並んだデバイスが形成される電子デバイス領域W間で、且つ、基板Pの幅方向中央に形成されている。
アライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)は、アライメント用の照明光を基板Pに投影して、CCD、CMOS等の撮像素子でその反射光を撮像することで、アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)を検出する。つまり、アライメント顕微鏡AU1は、アライメント顕微鏡AU1の検出領域(撮像領域)内に存在する基板Pの+Y方向側の端側に形成されたアライメントマークKs1を撮像する。アライメント顕微鏡AU2は、アライメント顕微鏡AU2の検出領域内に存在する基板Pの−Y方向側の端部に形成されたアライメントマークKs2を撮像する。アライメント顕微鏡AU3は、アライメント顕微鏡AU3の検出領域内に存在する基板Pの幅方向中央に形成されたアライメントマークKs3を撮像する。このアライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)が撮像した画像データは、下位制御装置18に送られ、下位制御装置18は、画像データに基づいてアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の基板P上の位置を算出(検出)することになる。このアライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)の検出領域の基板P上の大きさは、アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の大きさやアライメント精度に応じて設定されるが、100〜500μm角程度の大きさである。
図4に示すように、基板Pの位置を精密に検出するためのアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)は、一般的にはデバイス形成領域Wの外周部に設けられるが、必ずしも外周部である必要はなく、デバイス形成領域W内であってもデバイス用の回路パターンが存在しない空白部分に設けてもよい。さらに、デバイス形成領域W内に形成される回路パターンの一部のうち、特定の位置に形成されるパターン(画素領域、配線部、電極部、端子部、ビアホール部等の部分パターン)自体をアライメントマークとして画像認識して位置検出するようなアライメント系を用いてもよい。
ダイコータヘッドDCHは、感光性機能液を基板Pに対して幅広く一様に塗布する。インクジェットヘッドIJHは、感光性機能液を基板Pに対して選択的に塗布する。ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHは、アライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)を用いて検出されたアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の基板P上の位置に基づいて、感光性機能液を基板Pに塗布する。ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHは、電子デバイス領域Wに感光性機能液を塗布する。ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHは、アライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)に対して基板Pの搬送方向の下流側(+X方向側)に設けられており、インクジェットヘッドIJHは、ダイコータヘッドDCHに対して基板Pの搬送方向の下流側(+X方向側)に設けられている。インクジェットヘッドIJHは、基板Pの搬送方向(+X方向)に沿って複数設けられている。ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHによって感光性機能液が塗布される基板P上の領域は、回転ドラムDR1の円周面で支持されている。
乾燥装置16は、ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHに対して基板Pの搬送方向の下流側(+X方向側)に設けられており、ダイコータヘッドDCHおよびインクジェットヘッドIJHにより塗布された基板P上の感光性機能液を乾燥させることで、基板P上に感光性機能層を形成する。乾燥装置16は、熱風またはドライエアー等の乾燥用エアーを吹き付けることで、感光性機能液に含まれる溶質(溶剤または水)を除去して感光性機能液を乾燥させる。
感光性機能液の典型的なものはフォトレジストであるが、現像処理が不要な材料として、紫外線の照射を受けた部分の親撥液性が改質される感光性シランカップリング剤(SAM)、或いは、紫外線の照射を受けた部分にメッキ還元基が露呈する感光性還元剤等がある。感光性機能液として感光性シランカップリング剤を用いる場合は、基板P上の紫外線で露光されたパターン部分が撥液性から親液性に改質される。そのため、親液性となった部分の上に導電性インク(銀や銅等の導電性ナノ粒子を含有するインク)や半導体材料を含有した液体等を選択塗布することで、パターン層を形成することができる。感光性機能液として、感光性還元剤を用いる場合は、基板P上の紫外線で露光されたパターン部分が改質されてメッキ還元基が露呈する。そのため、露光後、基板Pを直ちにパラジウムイオン等を含むメッキ液中に一定時間浸漬することで、パラジウムによるパターン層が形成(析出)される。このようなメッキ処理はアディティブ(additive)なプロセスであるが、その他、サブトラクティブ(subtractive)なプロセスとしてのエッチング処理を前提にする場合は、処理装置PR3に送られる基板Pは、母材をPETやPENとし、その表面にアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属製薄膜を全面または選択的に蒸着し、さらにその上にフォトレジスト層を積層したものであってもよい。本第1の実施の形態では、感光性機能層としてフォトレジストが用いられる。
乾燥装置16には、基板P上に形成された感光性機能層の膜厚を計測する膜厚計測装置16aが設けられている。この膜厚計測装置16aは、電磁式、過電流式、過電流位相式、蛍光X線式、電気抵抗式、β線後方散乱式、磁気式、または、超音波式等によって接触または非接触に膜厚を計測する。乾燥装置16によって、感光性機能層が形成された基板Pは、駆動ローラNR1に導かれる。駆動ローラNR1は、基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、基板Pを駆動ローラNR2に導く。駆動ローラNR2は、基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、駆動ローラNR1によって搬送された基板Pを第1蓄積装置BF1に供給する。テンション調整ローラRT1は、−Z方向に付勢されており、回転ドラムDR1に搬送される基板Pに対して所定のテンションを付与している。テンション調整ローラRT2は、−X方向に付勢されており、駆動ローラNR2に搬送される基板Pに対して所定のテンションを付与している。基板Pを搬送する駆動ローラNR1、NR2、および、回転ドラムDR1は、下位制御装置18によって制御されるモータや減速機等を有する回転駆動源(図示略)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR1、NR2、および、回転ドラムDR1の回転速度によって、処理装置PR2内の基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR1、NR2、および、回転ドラムDR1等に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(基板Pの搬送速度信号)は、下位制御装置18に送られる。
下位制御装置18は、上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR2の各部を制御する。例えば、下位制御装置18は、処理装置PR2内で搬送される基板Pの搬送速度、エッジポジションコントローラEPC1、ダイコータヘッドDCH、インクジェットヘッドIJH、および、乾燥装置16を制御する。また、下位制御装置18は、アライメント顕微鏡AU(AU1〜AU3)によって検出された基板P上のアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の位置情報、膜厚計測装置16aが検出した膜厚情報、回転速度情報(処理装置PR2内の基板Pの搬送速度情報)等を上位制御装置14に出力する。下位制御装置18は、コンピュータと、プログラムが記憶された記憶媒体とを含み、該コンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することで、本第1の実施の形態の下位制御装置18として機能する。この下位制御装置18は、上位制御装置14の一部であってもよく、上位制御装置14とは別の制御装置であってもよい。
図3は、パターン形成装置12の構成を示す図である。パターン形成装置12の第1蓄積装置BF1は、駆動ローラNR3、NR4と複数のダンサーローラ20とを有している。駆動ローラNR3は、処理装置PR2から送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転して、基板Pを第1蓄積装置BF1内に搬入する。駆動ローラNR4は、基板Pの表裏両面を挟持しながら回転して、第1蓄積装置BF1内の基板Pを処理装置PR3に搬出する。複数のダンサーローラ20は、駆動ローラNR3と駆動ローラNR4との間に設けられ、基板Pに対して所定のテンションを付与するものである。複数のダンサーローラ20は、Z方向に移動可能であり、上側(+Z方向側)のダンサーローラ20(20a)は、+Z方向側に付勢され、下側(−Z方向側)のダンサーローラ20(20b)は、−Z方向側に付勢されている。このダンサーローラ20aとダンサーローラ20bとはX方向に関して交互に配置されている。
第1蓄積装置BF1に搬入する基板Pの搬送速度が、第1蓄積装置BF1から搬出する基板Pの搬送速度に対して相対的に速くなると、第1蓄積装置BF1に蓄積される基板Pの長さ(蓄積長)は増加する。第1蓄積装置BF1の蓄積長が長くなると、付勢力によってダンサーローラ20aが+Z方向に、ダンサーローラ20bが−Z方向に移動する。これにより、第1蓄積装置BF1の蓄積量が増加した場合であっても、基板Pに所定のテンションを付与した状態で、基板Pを所定長に亘って蓄積することができる。逆に、第1蓄積装置BF1に搬入する基板Pの搬送速度が、第1蓄積装置BF1から搬出する基板Pの搬送速度に対して相対的に遅くなると、第1蓄積装置BF1に蓄積される基板Pの長さ(蓄積長)は減少する。第1蓄積装置BF1の蓄積長が減少すると、付勢力に抗してダンサーローラ20aが−Z方向に、ダンサーローラ20bが+Z方向に移動する。いずれにせよ、第1蓄積装置BF1は、基板Pに所定のテンションを付与した状態で基板Pを蓄積することができる。駆動ローラNR3、NR4は、下位制御装置24によって制御されるモータや減速機等を有する回転駆動源(図示略)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR3の回転速度によって、第1蓄積装置BF1に搬入する基板Pの搬送速度が規定され、駆動ローラNR4の回転速度によって、第1蓄積装置BF1から搬出する基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR3、NR4に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号は、パターン形成装置12の下位制御装置24に送られる。
パターン形成装置12の第2蓄積装置BF2は、駆動ローラNR5、NR6と複数のダンサーローラ22とを有している。駆動ローラNR5は、処理装置PR3から送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転して、基板Pを第2蓄積装置BF2内に搬入する。駆動ローラNR6は、基板Pの表裏両面を挟持しながら、第2蓄積装置BF2内の基板Pを処理装置PR4に搬出する。複数のダンサーローラ22は、駆動ローラNR5と駆動ローラNR6との間に設けられ、基板Pに対して所定のテンションを付与するものである。複数のダンサーローラ22は、Z方向に移動可能であり、上側(+Z方向側)のダンサーローラ22(22a)は、+Z方向に付勢されており、下側(−Z方向側)のダンサーローラ22(22b)は、−Z方向に付勢されている。このダンサーローラ20aとダンサーローラ20bとはX方向に関して交互に配置されている。このような構成を有することにより、第2蓄積装置BF2は、第1蓄積装置BF1と同様に、基板Pに所定のテンションを付与した状態で、基板Pを蓄積することができる。なお、第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2の構成は同一とする。駆動ローラNR5、NR6は、下位制御装置24によって制御されるモータや減速機等を有する回転駆動源(図示略)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR5の回転速度によって、第2蓄積装置BF2に搬入する基板Pの搬送速度が規定され、駆動ローラNR6の回転速度によって、第2蓄積装置BF2から搬出する基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR5、NR6に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号は、下位制御装置24に送られる。
パターン形成装置12の処理装置PR3は、マスクを用いない直描方式の露光装置EX、いわゆるラスタースキャン方式の露光装置EXであり、第1蓄積装置BF1を介して処理装置PR2から供給された基板Pに対して、ディスプレイ用の回路や配線等のパターンに応じた光パターンを照射する。ディスプレイ用の回路や配線のパターンとしては、ディスプレイを構成するTFTのソース電極およびドレイン電極とそれに付随する配線等のパターン、または、TFTのゲート電極とそれに付随する配線等のパターン等が挙げられる。処理装置PR3は、基板PをX方向に搬送しながら、露光用のレーザ光LBのスポット光を基板P上で所定の走査方向(Y方向)に1次元走査しつつ、スポット光の強度をパターンデータ(描画データ)に応じて高速に変調(オン/オフ)することによって、基板Pの表面(感光面)に光パターンを描画露光する。つまり、基板Pの+X方向への搬送(副走査)と、スポット光の走査方向(Y方向)への走査(主走査)とで、スポット光が基板P上で2次元走査されて、基板Pにパターンに対応した光エネルギー(エネルギー線)が照射される。これにより、感光性機能層に所定のパターンに対応した潜像(改質部)が形成される。このパターンデータは、パターン形成装置12の下位制御装置24の記憶媒体に記憶されていてもよいし、上位制御装置14の記憶媒体に記憶されていてもよい。
処理装置PR3は、搬送部30、光源装置32、光導入光学系34、および、露光ヘッド36を備えている。搬送部30は、第1蓄積装置BF1を介して処理装置PR2から搬送される基板Pを、処理装置PR4に向けて搬送する。搬送部30は、基板Pの搬送方向に沿って上流側(−X方向側)から順に、エッジポジションコントローラEPC2、案内ローラR3、テンション調整ローラRT3、回転ドラムDR2、テンション調整ローラRT4、および、エッジポジションコントローラEPC3を有する。
エッジポジションコントローラEPC2は、エッジポジションコントローラEPC1と同様に、複数のローラを有し、基板Pの幅方向の両端部(エッジ)が、基板Pの幅方向においてばらつかないように目標位置に対して±十数μm〜数十μm程度の範囲(許容範囲)に収まるように、基板Pを幅方向に移動させて、基板Pの幅方向における位置を修正しながら、基板Pを回転ドラムDR2に向かって搬送する。エッジポジションコントローラEPC2は、回転ドラムDR2に搬入する基板Pの長尺方向が、回転ドラムDR2の中心軸AX2の軸方向と直交するように、基板Pの幅方向における位置を調整する。案内ローラR3は、エッジポジションコントローラEPC2から送られてきた基板Pを回転ドラムDR2に案内する。
回転ドラムDR2は、Y方向に延びる中心軸AX2と、中心軸AX2から一定の半径の円筒状の外周面とを有し、外周面(円周面)に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX2を中心に回転して基板Pを+X方向に搬送する。回転ドラムDR2は、基板P上で光パターンが露光される部分をその円周面で支持する。
エッジポジションコントローラEPC3は、エッジポジションコントローラEPC1と同様に、複数のローラを有し、基板Pの幅方向の両端部(エッジ)が、基板Pの幅方向においてばらつかないように目標位置に対して±十数μm〜数十μm程度の範囲(許容範囲)に収まるように、基板Pを幅方向に移動させて、基板Pの幅方向における位置を修正しながら、基板Pを処理装置PR4に向かって搬送する。テンション調整ローラRT3、RT4は、−Z方向側に付勢されており、回転ドラムDR2に巻き付けられて支持されている基板Pに所定のテンションを与えている。回転ドラムDR2は、下位制御装置24によって制御されるモータや減速機等を有する回転駆動源(図示略)からの回転トルクが与えられることで回転する。この回転ドラムDR2の回転速度によって、処理装置PR3内の基板Pの搬送速度が規定される。また、回転ドラムDR2等に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(基板Pの搬送速度信号)は、下位制御装置24に送られる。
光源装置32は、レーザ光源を有し、露光に用いられる紫外線のレーザ光(照射光、露光ビーム)LBを射出するものである。このレーザ光LBは、370nm以下の波長帯域にピーク波長を有する紫外線光であってもよい。レーザ光LBは、発光周波数Fsで発光したパルス光であってもよい。光源装置32が射出したレーザ光LBは、光導入光学系34に導かれて露光ヘッド36に入射するとともに、強度センサ37に入射する。この強度センサ37は、レーザ光LBの強度を検出するセンサである。
露光ヘッド36は、光源装置32からのレーザ光LBがそれぞれ入射する複数の描画ユニットU(U1〜U5)を備えている。つまり、光源装置32からのレーザ光LBは、反射ミラーやビームスプリッタ等を有する光導入光学系34に導かれて複数の描画ユニットU(U1〜U5)に入射する。露光ヘッド36は、回転ドラムDR2の円周面で支持されている基板Pの一部分に、複数の描画ユニットU(U1〜U5)によって、パターンを描画露光する。露光ヘッド36は、構成が同一の描画ユニットU(U1〜U5)を複数有することで、いわゆるマルチビーム型の露光ヘッド36となっている。描画ユニットU1、U3、U5は、回転ドラムDR2の中心軸AX2に対して基板Pの搬送方向の上流側(−X方向側)に配置され、描画ユニットU2、U4は、回転ドラムDR2の中心軸AX2に対して基板Pの搬送方向の下流側(+X方向側)に配置されている。
各描画ユニットUは、入射したレーザ光LBを基板P上で収斂させてスポット光にし、且つ、そのスポット光を走査ラインに沿って走査させる。各描画ユニットUの走査ラインLは、図4に示すように、Y方向(基板Pの幅方向)に関して互いに分離することなく、繋ぎ合わされるように設定されている。図4では、描画ユニットU1の走査ラインLをL1、描画ユニットU2の走査ラインLをL2で表している。同様に、描画ユニットU3、U4、U5の走査ラインLをL3、L4、L5で表している。このように、描画ユニットU1〜U5全部で電子デバイス領域(露光領域)Wの幅方向の全てをカバーするように、各描画ユニットUは走査領域を分担している。なお、例えば、1つの描画ユニットUによるY方向の描画幅(走査ラインLの長さ)を20〜50mm程度とすると、奇数番の描画ユニットU1、U3、U5の3個と、偶数番の描画ユニットU2、U4の2個との計5個の描画ユニットUをY方向に配置することによって、描画可能なY方向の幅を100〜250mm程度に広げている。
この描画ユニットUは、国際公開第2013/146184号(図36参照)に開示されているように公知技術であるが、図5を用いて描画ユニットUについて簡単に説明する。なお、各描画ユニットU(U1〜U5)は、同一の構成を有することから、描画ユニットU2についてのみ説明し、他の描画ユニットUについては説明を省略する。
図5に示すように、描画ユニットU2は、例えば、集光レンズ50、描画用光学素子(光変調素子)52、吸収体54、コリメートレンズ56、反射ミラー58、シリンドリカルレンズ60、反射ミラー64、ポリゴンミラー(光走査部材)66、反射ミラー68、f−θレンズ70、および、シリンドリカルレンズ72を有する。
描画ユニットU2に入射するレーザ光LBは、鉛直方向の上方から下方(−Z方向)に向けて進み、集光レンズ50を介して描画用光学素子52に入射する。集光レンズ50は、描画用光学素子52に入射するレーザ光LBを描画用光学素子52内でビームウエストとなるように集光(収斂)させる。描画用光学素子52は、レーザ光LBに対して透過性を有するものであり、例えば、音響光学変調素子(AOM:Acousto-Optic Modulator)が用いられる。
描画用光学素子52は、下位制御装置24からの駆動信号(高周波信号)がオフの状態のときは、入射したレーザ光LBを吸収体54側に透過し、下位制御装置24からの駆動信号(高周波信号)がオンの状態のときは、入射したレーザ光LBを回折させて反射ミラー58に向かわせる。吸収体54は、レーザ光LBの外部への漏れを抑制するためにレーザ光LBを吸収する光トラップである。このように、描画用光学素子52に印加すべき描画用の駆動信号(超音波の周波数)をパターンデータ(白黒)に応じて高速にオン/オフすることによって、レーザ光LBが反射ミラー58に向かうか、吸収体54に向かうかがスイッチングされる。このことは、基板P上で見ると、感光面に達するレーザ光LB(スポット光SP)の強度が、パターンデータに応じて高レベルと低レベル(例えば、ゼロレベル)のいずれかに高速に変調されることを意味する。
コリメートレンズ56は、描画用光学素子52から反射ミラー58に向かうレーザ光LBを平行光にする。反射ミラー58は、入射したレーザ光LBを−X方向に反射させて、シリンドリカルレンズ60を介して反射ミラー64に照射する。反射ミラー64は、入射したレーザ光LBをポリゴンミラー66に照射する。ポリゴンミラー(回転多面鏡)66は、回転することでレーザ光LBの反射角を連続的に変化させて、基板P上に照射されるレーザ光LBの位置を走査方向(基板Pの幅方向)に走査する。ポリゴンミラー66は、下位制御装置24によって制御される図示しない回転駆動源(例えば、モータや減速機構等)によって一定の速度で回転する。また、ポリゴンミラー66に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(スポット光SPの走査速度信号)は、下位制御装置24に送られる。
反射ミラー58と反射ミラー64との間に設けられたシリンドリカルレンズ60は、前記走査方向と直交する非走査方向(Z方向)に関してレーザ光LBをポリゴンミラー66の反射面上に集光(収斂)する。このシリンドリカルレンズ60によって、前記反射面がZ方向に対して傾いている場合(XY面の法線と前記反射面との平衡状態からの傾き)があっても、その影響を抑制することができ、基板P上に照射されるレーザ光LBの照射位置がX方向にずれることを抑制する。
ポリゴンミラー66で反射したレーザ光LBは、反射ミラー68によって−Z方向に反射され、Z軸と平行な光軸AXuを有するf−θレンズ70に入射する。このf−θレンズ70は、基板Pに投射されるレーザ光LBの主光線が走査中は常に基板Pの表面の法線となるようなテレセントリック系の光学系であり、それによって、レーザ光LBをY方向に正確に等速度で走査することが可能になる。f−θレンズ70から照射されたレーザ光LBは、母線がY方向と平行となっているシリンドリカルレンズ72を介して、基板P上に直径数μm程度(例えば、3μm)の略円形の微小なスポット光SPとなって照射される。スポット光(走査スポット光)SPは、ポリゴンミラー66によって、Y方向に延びる走査ラインL2に沿って一方向に1次元走査される。
また、処理装置PR3は、図3および図4に示すように、アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)を検出するための3つのアライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)が設けられている。このアライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)の検出領域Vw(Vw1〜Vw3)は、回転ドラムDR2の円周面上でY軸方向に一列に並ぶように配置されている。アライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)は、アライメント用の照明光を基板Pに投影して、CCD、CMOS等の撮像素子でその反射光を撮像することで、アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)を検出する。つまり、アライメント顕微鏡AM1は、検出領域(撮像領域)Vw1内に存在する基板Pの+Y方向側の端部に形成されたアライメントマークKs1を撮像する。アライメント顕微鏡AM2は、検出領域Vw2内に存在する基板Pの−Y方向側の端部に形成されたアライメントマークKs2を撮像する。アライメント顕微鏡AM3は、検出領域Vw3内に存在する基板Pの幅方向中央に形成されたアライメントマークKs3を撮像する。
このアライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)が撮像した画像データは、下位制御装置24内に設けられる画像処理部に送られ、下位制御装置24の画像処理部は、画像データに基づいてアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の位置を算出(検出)する。この検出領域Vw(Vw1〜Vw3)の基板P上の大きさは、アライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の大きさやアライメント精度に応じて設定されるが、100〜500μm角程度の大きさである。また、アライメント用の照明光は、基板P上の感光性機能層に対してほとんど感度を持たない波長域の光、例えば、波長幅500〜800nm程度のブロードバンド光、或いは紫外域の波長を含まない白色光等である。
下位制御装置24は、上位制御装置14の制御にしたがって、パターン形成装置12を構成する第1蓄積装置BF1、第2蓄積装置BF2、および、処理装置PR3の各部を制御する。例えば、下位制御装置24は、処理装置PR3内で搬送される基板Pの搬送速度、エッジポジションコントローラEPC2、EPC3、光源装置32、ポリゴンミラー66の回転、および、描画用光学素子52等を制御する。また、下位制御装置24は、アライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)によって検出された基板P上のアライメントマークKs(Ks1〜Ks3)の位置情報、回転速度情報(処理装置PR3内の基板Pの搬送速度情報、スポット光SPの走査速度情報)、強度センサ37が検出したレーザ光LBの強度情報等を上位制御装置14に出力する。下位制御装置24は、コンピュータと、プログラムが記憶された記憶媒体とを含み、該コンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することで、本第1の実施の形態の下位制御装置24として機能する。この下位制御装置24は、上位制御装置14の一部であってもよく、上位制御装置14とは別の制御装置であってもよい。
図6は、処理装置PR4の構成を示す図である。処理装置PR4は、現像液が貯留される処理槽BTと、基板Pが処理槽BTに貯留された現像液に浸されるように基板Pの搬送経路を形成する案内ローラR4〜R7と、駆動ローラNR7、NR8と、下位制御装置80とを有する。処理槽BTの底部には、現像液の温度を調整するためのヒータH1、H2が設けられており、ヒータH1、H2は、下位制御装置80の制御の下、ヒータ駆動部82によって駆動して発熱する。
駆動ローラNR7は、第2蓄積装置BF2を介して処理装置PR3から送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転して基板Pを案内ローラR4に導く。案内ローラR4は、+X方向に搬送されてきた基板Pを−Z方向側に折り曲げて案内ローラR5に導く。案内ローラR5は、−Z方向に搬送されてきた基板Pを+X方向側に折り曲げて案内ローラR6に導く。案内ローラR6は、+X方向に搬送されてきた基板Pを+Z方向側に折り曲げて案内ローラR7に導く。案内ローラR7は、+Z方向に搬送されてきた基板Pを+X方向側に折り曲げて駆動ローラNR8に導く。駆動ローラNR8は、送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら、基板Pを処理装置PR5に搬送する。この案内ローラR5、R6によって、基板Pが現像液に浸漬される。駆動ローラNR7、NR8は、下位制御装置80によって制御されるモータや減速機等を有する回転駆動源(図示略)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR7、NR8の回転速度によって、処理装置PR4内の基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR7、NR8に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(基板Pの搬送速度信号)は、下位制御装置80に送られる。なお、処理装置PR4内には、現像された基板Pの表面を撮像する撮像装置83が設けられている。この撮像装置83は、駆動ローラNR8に対して基板Pの搬送方向の下流側(+X方向側)に設けられている。撮像装置83は、現像によって感光性機能層に形成されたパターンを撮像する。
案内ローラR4、R5は、可動部材84に設けられており、可動部材84は、リニアモータ等の駆動部を有し、ガイドレール86に沿ってX方向に移動可能である。可動部材84には、可動部材84のX方向における位置を検出する位置センサ87が設けられており、位置センサ87が検出した可動部材84の位置情報は、下位制御装置80に送られる。この可動部材84がガイドレール86に沿って−X方向側に移動すると、案内ローラR5、R6間の距離は長くなるので、基板Pが現像液に浸漬する時間(浸液時間)は長くなる。また、可動部材84が+X方向側に移動すると、案内ローラR5、R6間の距離は短くなるので、基板Pが現像液に浸漬する時間(浸漬時間)は短くなる。このようにして、基板Pが現像液に浸漬する時間を調整することができる。また、処理装置PR4は、現像液の温度を検出する温度センサTs、現像液の濃度を検出する濃度センサCsを有する。基板Pが現像液に浸漬されることで、感光性機能層に形成された潜像(改質部)に応じたパターンが感光性機能層に形成される。感光性機能層がポジ型のフォトレジストの場合は、紫外線が照射された部分が改質され、改質部が現像液によって溶解し除去される。また、感光性機能層がネガ型のフォトレジストの場合は、紫外線が照射された部分が改質され、紫外線が照射されていない非改質部が現像液によって溶解し除去される。本第1の実施の形態では、感光性機能層はポジ型として説明する。なお、図示しないが処理装置PR4は、処理装置PR5に搬送される基板Pに対して、基板Pに付着している現像液を除去する乾燥機構を有してもよい。
下位制御装置80は、上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR4の各部を制御する。例えば、下位制御装置80は、処理装置PR4内で搬送される基板Pの搬送速度、ヒータ駆動部82、および、可動部材84等を制御する。また、下位制御装置80は、温度センサTsおよび濃度センサCsによって検出された現像液の温度情報、濃度情報、位置センサ87が検出した可動部材84の位置情報、撮像装置83が検出した画像データ、および、回転速度情報(処理装置PR4内の基板Pの搬送速度情報)等を上位制御装置14に出力する。下位制御装置80は、コンピュータと、プログラムが記憶された記憶媒体とを含み、該コンピュータが記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することで、本第1の実施の形態の下位制御装置80として機能する。この下位制御装置80は、上位制御装置14の一部であってもよく、上位制御装置14とは別の装置であってもよい。
なお、感光性機能層が感光性シランカップリング剤や感光性還元剤の場合は、処理装置PR4の処理槽BTには、現像液の代わりに、例えば、パラジウムイオン等の電子デバイス用の材料(金属)を含むメッキ液が貯留される。つまり、この場合は、処理装置PR4は、メッキ処理の処理工程(第3処理工程)を行うメッキ装置となる。基板Pをメッキ液に浸漬することで、感光性機能層に形成された潜像(改質部)に応じて電子デバイス用の材料が析出され、基板Pに金属層(導電性)のパターンが形成される。
エッチングを行う処理装置PR5は、基本的に、処理装置PR4と同一の構成を有しているので図示しないが、処理槽BTには、現像液に代えてエッチング液(腐食液)を貯留している。したがって、処理装置PR5の可動部材84が−X方向側に移動すると、基板Pがエッチング液に浸漬する時間(浸漬時間)は長くなり、可動部材84が+X方向側に移動すると、基板Pがエッチング液に浸漬する時間(浸漬時間)は短くなる。また、処理装置PR5の温度センサTsによってエッチング液の温度が検出され、濃度センサCsによってエッチング液の濃度が検出される。この処理装置PR5によって基板Pがエッチング液に浸漬することで、パターンが形成された感光性機能層をマスクとして、感光性機能層の下層に形成された金属性薄膜(AlまたはCu等)がエッチングされる。これにより、基板P上に金属層のパターンが出現する。処理装置PR5の撮像装置83は、エッチングによって基板P上に形成された金属層のパターンを撮像する。処理装置PR5によって処理が行われた基板Pは、次の処理を行う処理装置PRに送られる。処理装置PR4で、メッキ処理が行われた場合は、エッチング処理は不要となるので、処理装置PR5の代わりに別の処理装置PR、例えば、乾燥等を行う処理装置PRが設けられる。
ここで、デバイス製造システム10によって、基板Pに所望する金属層のパターンを出現させるために、各処理装置PR1〜PR5は、設定条件にしたがって基板Pに対して各処理を行う。例えば、処理装置PR1の設定条件として、プラズマを射出するための電圧およびプラズマを照射する照射時間等を規定する処理条件と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。処理装置PR1は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつ基板Pに対してプラズマ表面処理を行う。処理装置PR2の設定条件(第1の設定条件)として、感光性機能層を形成する領域を規定する領域条件および感光性機能層の膜厚を規定する膜厚条件等を含む処理条件(第1処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。処理装置PR2は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつ感光性機能層の成膜処理を行う。
処理装置PR3の設定条件(第2の設定条件)として、レーザ光LBの強度を規定する強度条件、スポット光SPの走査速度(ポリゴンミラー66の回転速度)を規定する走査速度条件、多重露光回数を規定する露光回数条件、および、描画するパターンを規定するパターン条件(パターンデータ)等を含む処理条件(第2処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。処理装置PR3は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつ基板Pに対して露光処理を行う。処理装置PR4の設定条件(第3の設定条件)として、現像液の温度を規定する温度条件、現像液の濃度を規定する濃度条件、および、浸漬時間を規定する浸漬時間条件等を含む処理条件(第3処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。処理装置PR4は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつ現像処理を行う。処理装置PR5の設定条件として、エッチング液の温度を規定する温度条件、濃度を規定する濃度条件、および、浸漬時間を規定する浸漬時間条件等を含む処理条件と、基板Pの搬送速度条件とが設定されており、処理装置PR5は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつエッチング処理を行う。なお、処理装置PR4がメッキ処理を行う場合は、処理装置PR4の設定条件(第3の設定条件)として、メッキ液の温度を規定する温度条件、メッキ液の濃度を規定する濃度条件、および、浸漬時間を規定する浸漬時間条件等を含む処理条件(第3処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。したがって、処理装置PR4は、該設定条件にしたがって基板Pを搬送しつつ、メッキ処理を行うことになる。
この各処理装置PR1〜PR5の設定条件は、各処理装置PR1〜PR5によって施される実処理(実際の処理)の状態が、目標の処理状態となるように予め設定されている。各処理装置PR1〜PR5の設定条件は、各処理装置PR1〜PR5に設けられた図示しない記憶媒体に記憶されていてもよく、上位制御装置14の図示しない記憶媒体に記憶されていてもよい。また、デバイス製造システム10内では、基板Pは一定の速度で搬送されるので、各処理装置PR1〜PR5で設定されている設定条件の搬送速度条件は、基本的には同一の速度(例えば、5mm/秒〜50mm/秒の範囲の一定速度)となっている。
各処理装置PR1〜PR5は、設定条件にしたがって基板Pに対して処理を行っているが、実処理(実際の処理)の状態が、目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを生じる場合がある。例えば、経年劣化等によって光源装置32のレーザ光源が発光するレーザ光LBの強度が低下したり、現像液、エッチング液の温度・濃度が低下したりする場合があるため、実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを生じる場合がある。例えば、レーザ光LBの強度が低下した場合は露光量が低下するので、フォトレジストの場合は、スポット光SPを照射した領域の一部分、つまり、スポット光SPを照射した領域の外周部分の感光性機能層(フォトレジスト層)が深部まで改質されない。そのため、現像処理によって感光性機能層に形成されるパターンの線幅が所望するパターンの線幅(目標線幅)に対して太くなってしまう。つまり、光が照射されて改質された部分が現像によって溶解し、残ったレジスト層の部分(非改質部)の領域がディスプレイパネル用の回路または配線等の金属層(導電性)のパターンとしてエッチング後に残留するので、露光量が低下するとパターンの線幅が太くなってしまう。その結果、基板Pに出現する金属層のパターンが所望のパターンとは異なってしまう。
現像液の温度・濃度が低下した場合若しくは現像液の浸漬時間が短くなった場合は、現像液による感光性機能層の改質部の除去を十分に行うことができない。そのため、処理装置PR4が感光性機能層に形成された潜像に応じて、感光性機能層に形成するパターンの線幅が目標線幅からずれてくる。その結果、基板Pに出現する金属層のパターンは所望のパターンとはならない。
エッチング液の温度・濃度が低下した場合若しくはエッチング液の浸漬時間が短くなった場合は、パターンが形成された感光性機能層をマスクとして感光性機能層の下層に形成された金属性薄膜(導電性の薄膜)のエッチングを十分に行うことができない。そのため、処理装置PR5がエッチングにより形成する金属層のパターンの線幅が目標線幅からずれてくる。つまり、エッチングにより金属性薄膜が除去されなかった部分がディスプレイパネル用の回路または配線等のパターンとなるので、パターンが形成された感光性機能層をマスクとしてエッチングが十分に行われない場合は、パターンの線幅が太くなる。その結果、基板Pに出現する金属層のパターンは所望のパターンとはならない。
また、感光性機能層(フォトレジスト)の膜厚が厚くなると、スポット光SPが照射された領域の感光性機能層の深部が改質され難くなるので、現像液による改質部の除去により、感光性機能層に形成されるパターンの線幅が目標値からずれてくる。その結果、基板Pに出現する金属層のパターンは所望のパターンとはならない。
このように、各処理装置PR1〜PR5が設定条件にしたがって基板Pに対して施した実処理の状態のいずれか1つが目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを有している場合には、基板Pに所望の金属層のパターンを出現させることはできず、パターンの形状または寸法が変動してしまう。そこで、本第1の実施の形態では、上位制御装置14は、各処理装置PR1〜PR5の各々において基板Pに施される実処理の状態の少なくとも1つが、目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを呈する場合は、処理誤差Eを発生する処理装置PR以外の他の処理装置PRの設定条件を処理誤差Eに応じて変化させる。この処理誤差Eは、基板Pに形成されるパターンの形状または寸法が目標のパターンの形状または寸法に対してどの程度変化しているかを示すものである。
処理誤差Eを呈する設定条件が、処理装置PR3の設定条件の場合は、まず、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、処理装置PR3の設定条件を変更する。そして、処理装置PR3の設定条件を変更しただけでは対応することができない場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、他の処理装置PR(PR1、PR2、PR4、PR5)の設定条件をさらに変更する。このとき、他の処理装置PRの設定条件の変更完了後に、処理装置PR3の設定条件を元に戻してもよい。また、処理誤差Eを呈する設定条件が処理装置PR3以外の処理装置PRの場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、優先的に処理装置PR3の設定条件を変更させる。
図1に示した上位制御装置14は、処理装置PR1〜PR5毎に処理の目標値となるような設定条件(レシピ)を設定したり、それらの設定条件を修正したり、各処理装置PR1〜PR5の処理状況をモニターしたりするための操作装置を備えている。その操作装置は、データ、パラメータ、コマンド等を入力するキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置と、処理装置PR1〜PR5毎の設定条件、処理状態、処理誤差Eの発生状況、その処理誤差Eの補正のために設定条件の変更が可能な処理装置PRの候補、その補正の規模(補正量、補正時間等)等を表す情報、および基板Pの搬送速度の調整に関する情報を表示するモニター装置(ディスプレイ)とで構成される。
以下、各処理装置PR1〜PR5が設定条件にしたがって基板Pに対して施した実処理の状態のいずれか1つが目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを有した場合のデバイス製造システム10の動作について詳しく説明する。図7は、許容範囲を超えて処理誤差Eが発生している処理装置PRを判定するためのデバイス製造システム10の動作を示すフローチャートである。まず、上位制御装置14は、感光性機能層の膜厚が許容範囲内であるか否かを判断する(ステップS1)。つまり、実際に形成された感光性機能層の膜厚が、目標の処理状態となるように設定した膜厚条件(以下、目標の膜厚条件)に対して許容範囲内にあるか否かを判断する。この判断は、膜厚計測装置16aが計測した膜厚に基づいて行う。すなわち、ステップS1では、処理装置PR2の設定条件に起因して基板Pに形成されるパターンの品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)が目標に対して許容範囲を超えて変化(低下)しているか否かを検知している。ステップS1で、膜厚計測装置16aが計測した膜厚が目標の膜厚に対して許容範囲内にないと判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR2に許容範囲を超えて処理誤差E(E2)が発生していると判定する(ステップS2)。つまり、処理装置PR2が施した実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差E2を有していると判定する。
一方、ステップS1で、膜厚計測装置16aが計測した膜厚が許容範囲内にあると判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR3によって基板P上に照射されたレーザ光LBの露光量が目標の露光量に対して許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS3)。この判断は、強度センサ37が検出したレーザ光LBの強度が目標の処理状態となるように設定した強度条件(以下、目標の強度条件)に対して許容範囲内にあるか否かを判断することで行う。つまり、レーザ光LBの強度に応じて感光性機能層に形成されるパターンの線幅も変わってくるので、露光量を示すレーザ光LBの強度に基づいて、露光量が許容範囲内にあるか否かを判断する。なお、ステップS3では、露光量を示す他の情報、例えば、スポット光SPの走査速度等が目標の処理状態となるように設定した走査速度条件(以下、目標の走査速度条件)に対して許容範囲内にあるか否かを判断してもよい。また、複数の情報(レーザ光LBの強度およびスポット光SPの走査速度等)に基づいて露光量が許容範囲内にあるか否かを判断してもよい。すなわち、ステップS3では、処理装置PR3の設定条件に起因して基板Pに形成されるパターンの品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)が目標に対して許容範囲を超えて変化(低下)しているか否かを検知している。ステップS3で、露光量が目標の露光量(目標の処理状態となるように設定された処理条件)に対して許容範囲内にないと判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR3に許容範囲を超えて処理誤差E(E3)が発生していると判定する(ステップS4)。つまり、処理装置PR3が施した実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差E3を有していると判定する。
一方、ステップS3で、露光量が許容範囲内にあると判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR4が現像処理を行うことによって感光性機能層に形成されたパターンの線幅が許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS5)。上位制御装置14は、処理装置PR4内に設けられた撮像装置83が撮像した画像データに基づいて感光性機能層に形成されたパターンの線幅を計測する。原則として感光性機能層に形成されるパターンの線幅が目標線幅となるように処理装置PR4の設定条件が定められているが、例えば、現像液の温度、濃度、または、浸漬時間が目標の処理状態となるように設定した温度条件(以下、目標の温度条件)、濃度条件(以下、目標の濃度条件)、または、浸漬時間条件(以下、目標の浸漬時間条件)より低く若しくは短くなった場合は、形成されるパターンの線幅が目標線幅よりずれてしまう。すなわち、ステップS5では、処理装置PR4の設定条件に起因して基板Pに形成されるパターンの品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)が目標に対して許容範囲を超えて変化(低下)しているか否かを検知している。ステップS5で、感光性機能層に形成したパターンの線幅が目標線幅に対して許容範囲内にないと判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR4に許容範囲を超えて処理誤差E(E4)が発生していると判定する(ステップS6)。つまり、処理装置PR4が施した実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差E4を有していると判定する。
一方、ステップS5で、感光性機能層に形成されたパターンの線幅が許容範囲内にあると判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR5がエッチングすることによって基板P上に出現した金属層のパターンの線幅が許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS7)。上位制御装置14は、処理装置PR5内に設けられた撮像装置83が撮像した画像データに基づいて金属層のパターンの線幅を計測する。原則として金属層のパターンの線幅が目標線幅となるように処理装置PR5の設定条件が定められているが、例えば、エッチング液の温度、濃度、または、浸漬時間が、目標の処理状態となるように設定した温度条件(以下、目標の温度条件)、濃度条件(以下、目標の濃度条件)、または、浸漬時間条件(以下、目標の浸漬時間条件)より低く若しくは短くなった場合は、形成される金属層のパターンの線幅は目標線幅よりずれてしまう。すなわち、ステップS7では、処理装置PR5の設定条件に起因して基板Pに形成されるパターンの品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)が目標に対して許容範囲を超えて変化(低下)しているか否かを検知している。ステップS7で、金属層のパターンの線幅が目標線幅に対して許容範囲内にないと判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR5に許容範囲を超えて処理誤差E(E5)が発生していると判定する(ステップS8)。つまり、処理装置PR5が施した実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差E5を有していると判定する。一方、ステップS7で、金属層のパターンの線幅が許容範囲内にあると判断すると、処理装置PR2〜PR5に処理誤差Eが発生していないと判定する(ステップS9)。
図7のステップS4で、処理装置PR3に許容範囲を超えて処理誤差E3が発生していると判定された場合のデバイス製造システム10の動作を説明する。図8は、処理装置PR3に許容範囲を超えて処理誤差E3が発生している場合のデバイス製造システム10の動作を示すフローチャートである。上位制御装置14は、処理装置PR3に処理誤差E3が発生している場合は、処理装置PR3の設定条件のうち、処理条件を変更することで該処理誤差E3をカバーすることができるか否かを判断する(ステップS11)。つまり、処理条件を変更することで処理誤差E3を無くすことができるか若しくは処理誤差E3を許容範囲に収めることができるか否かを判断する。例えば、露光量が目標の露光量に対して許容範囲を超えて少ない場合には、露光量を目標の露光量まで多くする必要があり、処理条件を変えることで目標の露光量にすることができるか否かを判断する。この露光量は、レーザ光LBの強度およびスポット光SPの走査速度等によって決まるので、ステップS11では、強度条件および走査速度条件等を変更することで、実際の露光量を目標の露光量まで上げることができるか否かを判断する。
ステップS11で、処理条件を変更することでカバーすることができると判断すると、上位制御装置14は、処理誤差E3に応じて処理装置PR3の設定条件の処理条件(強度条件や走査速度条件、パターン条件等)を変更する(ステップS12)。一方、ステップS11で、処理条件を変更するだけではカバーできないと判断すると、上位制御装置14は、処理誤差E3に応じて処理装置PR3の処理条件と搬送速度条件とを変更する(ステップS13)。例えば、実際の露光量が目標の露光量に対して許容範囲を超えて少ない場合は、処理条件を変更するとともに、基板Pの搬送速度が遅くなるように搬送速度条件を変更する。搬送速度条件を遅くすることで、露光量を増やすことができる。なお、処理誤差E3のうち、処理条件を変えることによってカバーできる処理誤差をE3aとし、搬送速度条件を変えることによってカバーできる処理誤差をE3bとする。したがって、E3=E3a+E3b、となる。処理条件のみを変えることによって処理誤差E3をカバーできる場合は、E3a=E3となり、E3b=0となる。また、処理条件を変更することができない場合、例えば、現在設定されている強度条件が最大の強度となっている場合等は、処理誤差E3に応じて搬送速度条件のみを変えて対応することになる。この場合は、E3a=0となり、E3b=E3となる。
ここで、処理装置PR1〜PR5は、基板Pを一定の速度で搬送しているが、処理装置PR3は、第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2との間に設けられているので、処理装置PR3内での基板Pの搬送速度を独立して変更することができる。つまり、処理装置PR3の搬送速度と処理装置PR3以外の処理装置PRとの搬送速度の差を、第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2とで吸収することができる。処理装置PR3内の基板Pの搬送速度を一定の速度より遅く搬送させると、第1蓄積装置BF1の基板Pの蓄積量は徐々に増加し、第2蓄積装置BF2の蓄積量は徐々に低下する。逆に、処理装置PR3内の基板Pの搬送速度を一定の速度より速く搬送させると、第1蓄積装置BF1の基板Pの蓄積量は徐々に低下し、第2蓄積装置BF2の蓄積量は徐々に増加する。第1蓄積装置BF1または第2蓄積装置BF2の蓄積長が所定の蓄積長以下となると、第1蓄積装置BF1または第2蓄積装置BF2に基板Pが余分に蓄積されなくなるため、処理装置PR3内での基板Pの搬送速度を独立して変更することができなくなる。そのため、一時的に処理装置PR3内での基板Pの搬送速度を変えることはできても、一定の時間以上、基板Pの搬送速度を変えることはできない。
そのため、第1蓄積装置BF1および前記第2蓄積装置BF2の蓄積長を所定の範囲内に収めるために、処理装置PR3での基板Pの搬送速度を元に戻す必要がある。そのため、ステップS13で、処理装置PR3の処理条件と搬送速度条件とを変更すると、上位制御装置14は、いずれか1つの他の処理装置PRの処理条件を変更することで、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bをカバー(補間)することができる否かを判断する(ステップS14)。つまり、処理装置PR3の搬送速度を元に戻すと、露光量が減るので、それによって生じる不具合いを他の処理装置PRで補うことで、パターンの線幅を目標線幅にすることができるか否かを判断する。
ステップS14で、いずれか1つの他の処理装置PRの処理条件を処理誤差E3bに応じて変更することでカバーできると判断すると、カバーできると判断された当該他の処理装置PRの処理条件を、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bに応じて変更して(ステップS15)、ステップS17に進む。例えば、処理条件を変更することでカバーできると判断された他の処理装置PRが処理装置PR2の場合は、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3b(例えば、露光量不足)に応じて処理装置PR2の処理条件(膜厚条件等)を変更する。処理誤差E3が露光量不足の場合には、膜厚が薄くなるほど露光量が少なくても感光性機能層の深部まで改質されるので、膜厚条件の厚さを薄くすることで、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3b(露光量不足)をカバーすることができる。その結果、現像処理によって感光性機能層に形成されるパターンの線幅および出現する金属層のパターンの線幅を目標線幅にすることができる。
処理条件を変更することでカバーできると判断された他の処理装置PRが処理装置PR4の場合は、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bに応じて処理装置PR4の処理条件(温度条件、濃度条件、浸漬時間条件)を変更する。例えば、現像液の温度・濃度が高いほど、また、基板Pが現像液に浸漬する浸漬時間が長いほど、感光性機能層が溶解し除去される領域が広がるので、感光性機能層を深部まで除去することができる。したがって、処理誤差E3が露光量不足の場合には、温度条件、濃度条件、および、浸漬時間条件の少なくとも1つを高く若しくは長くすることで、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3b(露光量不足)をカバーすることができ、パターンの線幅を目標線幅にすることができる。処理装置PR4の下位制御装置80は、温度条件にしたがって、処理装置PR4のヒータH1、H2を制御し、浸漬時間条件にしたがって、処理装置PR4の可動部材84を移動させる。また、処理装置PR4の処理槽BTには、処理槽BTにある現像液を回収するとともに、処理槽BTに新たな現像液を供給する循環系が設けられ、処理装置PR4の下位制御装置80は、該処理槽BTに供給する現像液の濃度を濃度条件によって変更させる。
処理条件を変更することでカバーできると判断された他の処理装置PRが処理装置PR5の場合は、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bに応じて処理装置PR5の処理条件(温度条件、濃度条件、浸漬時間条件)を変更する。例えば、パターンが形成された感光性機能層をマスクとして感光性機能層の下層に形成された金属性薄膜がエッチングされるが、エッチング液の温度・濃度が高いほど、また、基板Pがエッチング液に浸漬する浸漬時間が長いほど、エッチングされる部分が広がる。したがって、処理誤差E3が露光量不足の場合には、エッチング液の温度条件、濃度条件、および、浸漬時間条件の少なくとも1つを高く若しくは長くすることで、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3b(露光量不足)をカバーすることができ、パターンの線幅を目標線幅にすることができる。処理装置PR5の下位制御装置80は、温度条件にしたがって、処理装置PR5のヒータH1、H2を制御し、浸漬時間条件にしたがって、処理装置PR5の可動部材84を移動させる。また、処理装置PR5の処理槽BTには、処理槽BTにあるエッチング液を回収するとともに、処理槽BTに新たなエッチング液を供給する循環系が設けられ、処理装置PR5の下位制御装置80は、該処理槽BTに供給するエッチング液の濃度を濃度条件によって変更させる。
ここで、処理装置PR3の搬送速度条件を変更せずに、初めから処理装置PR3以外の他の処理装置PRの処理条件を変更することで処理装置PR3に発生した処理誤差E3bをカバーすることも考えられる。しかしながら、処理装置PR3(露光装置EX等のパターニング装置)においては、処理条件が変わるとそれに応じて実処理の処理状態を瞬時に変えることが可能であるが、処理装置PR3の以外の他の処理装置PR(主に湿式処理装置)においては、処理条件を変更しても実際に実処理の状態が変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態となるまでにはある程度の時間がかかり、処理装置PR3で発生した処理誤差E3bを迅速にカバーすることができない。例えば、処理装置PR2の処理条件(膜厚条件等)を変えても、基板Pに成膜される感光性機能層の膜厚は時間の経過とともに徐々に変わる。また、処理装置PR4、PR5の処理条件(温度条件、濃度条件、浸漬時間条件)を変えても、現像液およびエッチング液の温度・濃度、浸漬時間が時間の経過とともに徐々に変わる。そのため、他の処理装置PRの実処理の状態が変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態となるまでは、処理装置PR3の基板Pの搬送速度を徐々に変えることで処理誤差E3bに対処している。他の処理装置PRの処理条件の変更後は、当該他の処理装置PRによる実処理の処理状態が変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に徐々に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3内での基板Pの搬送速度条件を徐々に戻す。上位制御装置14は、膜厚計測装置16a、温度センサTs、濃度センサCs、位置センサ87等の検出結果に基づいて処理装置PR3内での基板Pの搬送速度条件を変更前の搬送速度条件に徐々に近づける。
なお、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bをカバーすることができる処理装置PRが複数ある場合は、処理装置PR3に近い処理装置PRの処理条件を変更させてもよい。例えば、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bをカバーすることができる処理装置PRが、処理装置PR2と処理装置PR5の場合には、処理装置PR3に近い処理装置PR2の処理条件を変更してもよい。また、ステップS14では、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bを、他の処理装置PRでカバーできるか否かを判断したが、処理装置PR3に発生した処理誤差E3、つまり、処理装置PR3の処理条件と搬送速度条件とを元に戻した場合に発生する処理誤差E3を、他の処理装置PRでカバーできるか否かを判断してもよい。このときは、ステップS15では、カバーできると判断された他の処理装置PRの処理条件を変更することで、処理装置PR3に発生した処理誤差E3をカバーする。この場合は、他の処理装置PRの処理条件の変更後は、当該他の処理装置PRによる実処理の処理状態が変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に徐々に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3の搬送速度条件に加えて処理条件も徐々に戻すことになる。
一方、ステップS14で、いずれか1つの他の処理装置PRの処理条件を変更するだけでは、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3b(例えば、露光量不足)をカバーすることができないと判断すると、上位制御装置14は、複数の他の処理装置PRの処理条件を、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻した場合に発生する処理誤差E3bに応じて変更して(ステップS16)、ステップS17に進む。この場合は、複数の他の処理装置PRの実処理の処理状態は、時間の経過とともに変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3内での基板Pの搬送速度条件を徐々に元に戻す。
なお、複数の他の処理装置PRの処理条件を、処理装置PR3に発生した処理誤差E3に応じて変更してもよい。この場合は、複数の他の処理装置PRの処理条件の変更後は、実処理の処理状態が変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に徐々に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3の搬送速度条件に加えて処理条件も徐々に戻すことになる。
ステップS17に進むと、上位制御装置14は、処理条件の変更が完了したか否かを判断する。つまり、ステップS15またはS16で処理条件が変更された処理装置PRによる実処理の状態が、変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態になったか否かを判断する。この判断は、膜厚計測装置16a、温度センサTs、濃度センサCs、位置センサ87等の検出結果に基づいて行う。ステップS17で、処理条件の変更が完了していないと判断すると、ステップS17に留まり、処理条件の変更が完了したと判断すると、処理装置PR3の搬送速度条件を元に戻す(ステップS18)。なお、処理装置PR3に発生した処理誤差E3を他の処理装置PRでカバーした場合は、処理装置PR3の搬送速度条件に加えて処理条件も元に戻す。
なお、ステップS16で、複数の他の処理装置PRの処理条件を変更しても、処理装置PR3の処理誤差E3bをカバーすることができない場合は、複数の他の処理装置PRの搬送速度条件を変更することができるか否かを判断し、変更できる場合は、全ての処理装置PR1〜PR5の搬送速度条件が同一となるように、変更してもよい。例えば、処理装置PR1、PR2、PR4、PR5の搬送速度条件をステップS13で変更した処理装置PR3の搬送速度条件と同一となるように変更してもよい。
次に、図7のステップS2、S6、または、S8で、処理装置PR3以外の処理装置PR(PR2、PR4、または、PR5)に許容範囲を超えて処理誤差E(E2、E4、または、E5)が発生していると判定された場合のデバイス製造システム10の動作を説明する。図9は、処理装置PR3以外の処理装置PRに許容範囲を超えて処理誤差Eが発生している場合のデバイス製造システム10の動作を示すフローチャートである。上位制御装置14は、処理装置PR3以外の処理装置PRに処理誤差E(E2、E4、または、E5)が発生している場合は、処理装置PR3の処理条件を変更することでこの処理誤差E(E2、E4、または、E5)をカバーすることができるか否かを判断する(ステップS21)。例えば、処理誤差Eが発生した他の処理装置PRが処理装置PR2の場合であって、実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件より厚い場合は、処理装置PR4で感光性機能層に形成されるパターンの線幅は太くなるので、処理装置PR3の処理条件を変更することで、露光量を増やして感光性機能層に形成されるパターンの線幅を目標線幅にできるか否かを判断する。また、処理誤差Eが発生した他の処理装置PRが処理装置PR4、PR5の場合であって、実際の現像液、エッチング液の温度、濃度、または、浸漬時間が、目標の温度条件、濃度条件、または、浸漬時間条件より低い若しくは短い場合は、感光性機能層に形成されるパターン、金属層のパターンの線幅は太くなるので、処理装置PR3の処理条件を変更することで、露光量を増やして感光性機能層に形成されるパターン、金属層のパターンの線幅を目標線幅にできるか否かを判断する。
ステップS21で、処理装置PR3の処理条件を変更することで対応可能であると判断すると、上位制御装置14は、処理誤差E(E2、E4、または、E5)に応じて処理装置PR3の処理条件(強度条件や走査速度条件、パターン条件等)を変更する(ステップS22)。一方、ステップS21で、処理条件を変更することで対応できないと判断すると、上位制御装置14は、処理誤差E(E2、E4、または、E5)に応じて処理装置PR3の処理条件と搬送速度条件とを変更する(ステップS23)。なお、処理条件を変更することができない場合、例えば、現在設定されている強度条件が最大の強度となっている場合等は、処理誤差E(E2、E4、または、E5)に応じて搬送速度条件のみを変えて対応することになる。
次いで、上位制御装置14は、処理誤差E(E2、E4、または、E5)が発生している処理装置PR(PR2、PR4、または、PR5)の処理条件を変更することで、処理装置PR3の設定条件を元に戻した場合でも処理誤差E(E2、E4、または、E5)をカバーすることができるか判断する(ステップS24)。つまり、処理誤差Eが発生している処理装置PRの処理条件を変更することで、処理装置PR3の設定条件を元に戻した場合でも発生した処理誤差Eを無くすことができるか否かを判断する。例えば、処理誤差Eを発生した処理装置PRが処理装置PR2の場合であって、実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件に対して処理誤差E2を呈する場合は、処理誤差E2に応じて膜厚条件を変えることができるか否かを判断する。また、処理誤差Eを発生した他の処理装置PRが処理装置PR4、PR5の場合であって、実際の現像液、エッチング液の温度、濃度、または、浸漬時間が、目標の温度条件、濃度条件、または、浸漬時間条件に対して処理誤差E4、E5を呈する場合は、処理誤差E4、E5に応じて、温度条件、濃度条件、または、浸漬時間条件を変えることができるか否かを判断する。
ステップS24で、処理誤差Eが発生している処理装置PRの処理条件を変更することで、処理装置PR3の設定条件を元に戻した場合でもこの処理誤差Eをカバーできると判断すると、上位制御装置14は、処理誤差Eを発生している処理装置PRの処理条件を変更する(ステップS25)。例えば、処理誤差Eが発生した他の処理装置PRが処理装置PR2の場合であって、実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件に対して厚い場合は、処理誤差E2に応じて膜厚条件を薄くする。また、処理誤差Eが発生した処理装置PRが処理装置PR4またはPR5の場合であって、実際の現像液、エッチング液の温度、濃度、および、浸漬時間の少なくとも1つの処理条件が、目標の温度条件、濃度条件、浸漬時間条件に対して低い若しくは短い場合は、処理誤差E4またはE5に応じて、温度条件、濃度条件、および、浸漬時間の少なくも1つの処理条件を高く若しくは長くする。この場合は、処理誤差Eを発生している処理装置PRの実処理の処理状態は、時間の経過とともに変化していくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3の設定条件を徐々に元に戻す。
一方、ステップS24で、処理誤差E(E2、E4、または、E5)が発生している処理装置PR(PR2、PR4、または、PR5)の処理条件を変更しても処理誤差E(E2、E4、または、E5)を無くすことができないと判断すると、上位制御装置14は、他の処理装置PR(処理装置PR3を除く)の処理条件を変更することでこの処理誤差Eをカバーすることができるかを判断する(ステップS26)。例えば、処理誤差Eを発生した処理装置PRが処理装置PR2の場合であって、実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件に対して許容範囲を超えて処理誤差E2を呈する場合は、処理装置PR4またはPR5の処理条件を変更することで処理誤差E2をカバーできるか否かを判断する。実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件より厚い場合は、パターンの線幅は太くなるので、現像液またはエッチング液の温度・濃度、浸漬時間を高く若しくは長くすることで、パターンの線幅を目標線幅にすることができるかどうかを判断する。
ステップS26で、他の処理装置PRの処理条件を変更することで対応可能であると判断すると、上位制御装置14は、処理誤差Eに応じて当該他の処理装置PRの処理条件を変更して(ステップS27)、ステップS29に進む。例えば、処理誤差Eを発生した処理装置PRが処理装置PR2の場合であって、実際に形成されている感光性機能層の膜厚が目標の膜厚条件に対して厚い場合は、処理誤差E2に応じて処理装置PR4またはPR5の温度条件、濃度条件、および、浸漬時間の少なくとも1つの処理条件を高く若しくは長くする。この場合は、他の処理装置PRの実処理の処理状態は、時間の経過とともに変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3の設定条件を徐々に元に戻す。
一方、ステップS26で、他の処理装置PRの処理条件を変更しても対応することができないと判断すると、上位制御装置14は、処理装置PR3以外の複数の他の処理装置PRの処理条件をこの処理誤差Eに応じて変更して(ステップS28)、ステップS29に進む。この場合は、複数の他の処理装置PRの実処理の処理状態は、時間の経過とともに変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態に近づいていくので、上位制御装置14は、それに応じて処理装置PR3の設定条件を徐々に元に戻す。
ステップS29に進むと、上位制御装置14は、処理条件の変更が完了したか否かを判断する。つまり、ステップS25、S27、または、S28で処理条件が変更された処理装置PRによる実処理の状態が、変更後の処理条件によって定められる目標の処理状態になったか否かを判断する。この判断は、膜厚計測装置16a、温度センサTs、濃度センサCs、位置センサ87等の検出結果に基づいて行う。ステップS29で、処理条件の変更が完了していないと判断すると、ステップS29に留まり、処理条件の変更が完了したと判断すると、処理装置PR3の設定条件を元に戻す(ステップS30)。
なお、ステップS22で、処理装置PR3の処理条件のみを変更した場合は、図8に示す動作と同様に、図9に示す動作を終了してもよい。つまり、この場合は、ステップS24〜S30の動作は不要となる。また、ステップS30では、処理装置PR3の設定条件を元に戻すようにしたが、処理装置PR3の搬送速度条件のみを元に戻すようにしてもよい。この場合は、ステップS25、S27、または、S28では、処理装置PR3の搬送速度条件のみを元に戻した場合に発生する処理誤差に応じて処理条件が変更される。
このように、処理装置PR2〜PR5のいずれかの処理装置PRによる実処理の状態(実処理結果)が目標の処理状態(設計値)に対して処理誤差Eを有する場合は、処理誤差Eに応じた他の処理装置PRの設定条件を動的に変更するので、製造ラインを止めることなく、継続して安定した品質の電子デバイスを製造することができる。また、処理装置PRとして、露光装置(描画装置)EXやインクジェット印刷機のようなパターニング装置では、基板P上に既に形成されている下地層のパターンに対して重ね合わせ露光や重ね合わせ印刷を行う。その重ね合わせの精度は、薄膜トランジスタの層構造(ゲート電極層、絶縁装置、半導体層、ソース/ドレイン電極層)等を作るときに特に重要である。例えば、薄膜トランジスタの層構造において、層間の相対的な重ね合わせ精度やパターン寸法の忠実度(線幅再現性)は、パターニング装置の性能(位置決め精度、露光量、インク吐出量等)に依存する。そのパターニング装置の性能は、何らかの重大なトラブルによって突然大きく劣化する場合を除き、一般的には徐々に劣化する。第1の実施の形態によれば、そのように徐々に性能劣化するパターニング装置の状態をモニターして、他の処理装置PRの処理条件を調整したりするので、パターニング装置の性能が許容範囲内で変動する場合、または許容範囲外に至った場合であっても、最終的に基板P上に形成されるパターンの寸法(線幅)精度を目標とする範囲に収めることができる。
なお、本第1の実施の形態においては、処理装置PR3の前後に第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2とを配置することで、処理装置PR3の基板Pの搬送速度を自由に変更できるようにしたが、例えば、処理装置PR2または処理装置PR4の前後に第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2とを配置し、処理装置PR2または処理装置PR4の基板Pの搬送速度を自由に変更できるようにしてもよい。また、例えば、複数の処理装置PRの前後に第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2とを配置することで、複数の処理装置PRで基板Pの搬送速度を自由に変更できるようにしてもよい。このように、複数の処理装置PRの各々での搬送速度条件を変えることは、各々の処理装置PRの実処理の状態が変わることを意味する。例えば、処理装置PR2に関して、仮に膜厚条件を含む処理条件を変更しなくても、搬送速度条件を遅くすることで、形成される感光性機能層の膜厚を厚くすることができる。逆に、搬送速度条件を速くすることで、形成される感光性機能層の膜厚を薄くすることができる。また、処理装置PR4、PR5に関して、仮に、浸漬時間条件等の処理条件を変更しなくても、搬送速度条件を遅くすることで、結果的に、基板Pが現像液またはエッチング液に浸漬する時間が長くなる。逆に搬送速度条件を速くすることで、結果的に、基板Pが現像液またはエッチング液に浸漬する時間が短くなる。この場合も、各々の第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2の蓄積長が所定の範囲内に収まるように、各処理装置PRの搬送速度条件の設定が変更される。
また、図7のステップS3では、露光量が許容範囲内にあるか否かを判断したが、感光性機能層に形成されたパターンの線幅が許容範囲内にあるか否かを判断してもよい。この場合は、パターンの線幅が許容範囲内にないと判断すると、ステップS4で処理装置PR3に処理誤差E3が発生していると判断し、パターンの線幅が許容範囲内にあると判断するとステップS5を飛ばしてステップS7に進むようにしてもよい。したがって、この場合は、ステップS5およびステップS6の動作は不要となる。現像処理の条件によってパターンの線幅も変わるが、パターンの線幅は、処理装置PR3の実処理の状態によって大きく変わると考えられるため、感光性機能層に形成されたパターンの線幅に基づいて、処理装置PR3に処理誤差E3が発生しているか否かを判断する。
また、現像後のフォトレジスト層に形成されるパターンの線幅変化は、露光量の変化やレジスト層の厚み変化に対して比較的に敏感で線形性を持つ。それに対して、感光性シランカップリング材等による感光性機能層は、その厚みとはほとんど無関係に、一定の露光量(照度)が与えられたか否かで、非改質状態から改質状態に切り替わる。そのため、感光性機能層の厚み調整や露光量の調整による線幅の補正は実質的には難しい。ただし、必要以上の露光量を与えた場合は、改質すべき部分の線幅が若干太くなる傾向はある。したがって、感光性シランカップリング材等の感光性機能層を用いた場合は、例えばメッキ処理後に析出した金属性のパターンの線幅測定値に基づいて、メッキ処理の条件を修正したり、感光性機能層を露光する際のパターンの線幅自体を設計値に対して修正(描画データを修正)したりすることが有効である。
以上、本発明の第1の実施態様によれば、複数の処理装置PRのうち、実処理の状態が目標の処理状態に対して処理誤差Eを発生している処理装置PRがある場合は、処理誤差Eに応じた他の処理装置PRの設定条件を変更するので、製造ラインを止めることなく、継続して電子デバイスを製造することができる。すなわち、複数の処理装置PRによってシート基板P上に電子デバイスの層構造やパターン形状を順次形成していく過程において、特定の処理装置PRによる実処理結果が、予め設定される設定条件(設計値)に対して誤差を発生した場合でも、特定の処理装置PR自体がその誤差を抑えるように自己制御するだけでなく、特定の処理装置PRに対して上流側または下流側に位置する他の処理装置PRが、その誤差に起因する不具合を結果的に打ち消す、または抑制するように処理条件を動的に変更する。これによって、製造ライン中のどこかの工程で発生する誤差に起因した処理装置PRの処理中断、および製造ライン全体の一時停止の確率を大幅に抑制することができる。
また、本発明の第1の実施態様は、必ずしも3つの異なる処理装置PR(処理部)が基板Pの搬送方向(長尺方向)に並ぶ製造ラインに限られず、基板Pを順次処理する少なくとも2つの処理装置PR(処理部)が並んでいれば、適用可能である。その場合、2つの処理装置PR間で、予め設定される設定条件に対して発生した誤差に起因する不具合(線幅変化等)を結果的に打ち消す、または抑制するように2つの処理装置PRの各処理条件の動的な調整、或いは2つの処理装置PRの各々での基板Pの搬送速度の一時的な変更を行えばよい。この場合、第1の実施態様が適用される2つの処理装置PR(処理部)は、必ずしも基板Pの搬送方向(長尺方向)に相前後して配置される必要はなく、第1の実施態様が適用される2つの処理装置PR(処理部)の間に少なくとも1つの別の処理装置PR(処理部)を配置した構成であってもよい。例えば、露光処理の後に現像処理を行う場合、第1の実施態様では基板Pを露光部を通して直ちに現像部に送るとしたが、露光後のフォトレジスト層を比較的に高い温度で加熱するポストベーク処理を施してから現像する場合、そのポストベーク処理用の加熱装置(加熱部)等が、その別の処理装置PRに対応し得る。
なお、上記第1の実施の形態では、説明を簡単にするため、実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを呈する処理装置PRが1つの場合を例に挙げて説明したが、実処理の処理状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを呈する処理装置PRが2つ以上であってもよい。この場合も、上述したように、処理誤差Eが生じた処理装置PRが処理装置PR3を含まない場合は、優先的に処理装置PR3の設定条件を変える。また、処理誤差Eを発生した処理装置PRが処理装置PR3を含む場合は、まず、処理装置PR3の設定条件を変更する。
[第1の実施の形態の変形例]
上記第1の実施の形態は、以下のように変形してもよい。
(変形例1)以上の第1の実施の形態では、図1に示したデバイス製造システム(製造ライン)に設置される複数の処理装置PR(PR1〜PR5)の各々が、各処理装置PRの処理条件や設定条件の調整に応じて、各処理装置を通るシート状の基板Pの搬送速度を処理動作中に調整可能とした。しかしながら、各処理装置PRを通る基板Pの搬送速度は、その処理装置PR毎に一定とし、処理装置PR間での基板Pの搬送速度の差に起因する基板Pの搬送量(搬送長)の過不足は、処理装置PR間に設けた第1蓄積装置BF1、或いは第2蓄積装置BF2で吸収する構成としてもよい。このような構成の場合、処理装置PR間での基板Pの搬送速度の差の許容範囲は、概ね、連続処理すべき基板Pの全長Lfと、第1蓄積装置BF1、または、第2蓄積装置BF2の最大の蓄積長とによって決まる。
例えば、第1蓄積装置BF1の上流側の処理装置PR2での基板Pの搬送速度をVa、第1蓄積装置BF1の下流側(すなわち、第2蓄積装置BF2の上流側)の処理装置PR3(露光装置EX等のパターニング装置)での基板Pの搬送速度をVb、第2蓄積装置BF2の下流側の処理装置PR4(または処理装置PR5)での基板Pの搬送速度をVcとする。この場合、全長Lfの基板Pの連続処理の間に必要な第1蓄積装置BF1の必要蓄積長Lac1は、搬送速度Va、VbがVa>Vbの関係の場合は、Lac1=Lf(1−Vb/Va)となり、Vb>Vaの場合は、Lac1=Lf(1−Va/Vb)となる。同様に、全長Lfの基板Pの連続処理の間に必要な第2蓄積装置BF2の必要蓄積長Lac2は、搬送速度Vb、VcがVb>Vcの関係の場合は、Lac2=Lf(1−Vc/Vb)となり、Vc>Vbの場合は、Lac2=Lf(1−Vb/Vc)となる。
そこで、処理装置PR2〜PR4の各々の処理条件の下で適切に設定される基板Pの目標となる搬送速度Va、Vb、Vcが決められたら、上記の計算により、第1蓄積装置BF1の必要蓄積長Lac1と第2蓄積装置BF2の必要蓄積長Lac2を求め、その必要蓄積長Lac1、Lac2が確保できるように、第1蓄積装置BF1と第2蓄積装置BF2の各々の最大の蓄積長を調整する。最大の蓄積長の調整は、図3中の第1蓄積装置BF1内の複数のダンサーローラ20、および、第2蓄積装置BF2内の複数のダンサーローラ22で基板Pを折り返す回数(基板Pを支持するダンサーローラ20、22の本数)を異ならせることで可能である。ダンサーローラ20、22による基板Pの折り返し回数を少なくすることは、基板Pに形成される薄膜層や電子デバイス用のパターンにダメージを与える可能性、異物(塵埃)の付着可能性を低減させるので望ましい。また、個々のダンサーローラ20、22の位置を、最大の蓄積長に応じて変えることができるようにしておく。つまり、ダンサーローラ20、22の各々を個別にZ方向に移動して、その位置を調整することができるアクチュエータを第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2内に設ける。このアクチュエータは、上位制御装置14または下位制御装置24によって制御される。
なお、図3に示した第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2も同様)は、それ自体が単体のユニットとして取り外し可能、または、タンデム(直列)に増設可能な構成にすることができる。したがって、上記の計算で得られた必要蓄積長Lac1(Lac2)が長くなる場合は、第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)の複数をタンデムに接続することで、基板Pの最大蓄積長を容易に増やせる。その後、供給用ロールFR1から引き出された基板Pの先端を、順次、処理装置PR1〜PR5、および、蓄積装置BF1、BF2に通して回収用ロールFR2に巻き付け、蓄積装置BF1、BF2での基板Pの蓄積長を初期状態に設定してから、各処理装置PR1〜PR5による処理動作(搬送速度Va、Vb、Vcによる基板Pの搬送)が開始される。本変形例1の場合も、処理装置PR2〜PR4の各々が設定された一定の搬送速度Va、Vb、Vcで基板Pを搬送し続ける間、基板Pに形成されるパターンの品質が、例えば、図6中の撮像装置83によるパターンの画像データ解析結果に基づいて、変化している(低下している)と検知されたときは、処理装置PR2〜PR4の各々の搬送速度以外の処理条件(設定条件)の変更可否の判定、処理条件を変更可能な処理装置PRの特定、変更する条件の程度の演算等が、例えば、上位制御装置14によって適宜行われる。上位制御装置14は、特定された処理装置PRに設定条件の変更内容、変更タイミング等を指令する。これによって、基板P上に形成される電子デバイス用のパターン等の品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)を、基板Pの全長Lfに渡って所定の許容範囲内に収めることができる。
(変形例2)第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)を増設しない場合、1つの第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)の最大蓄積長は有限である為、連続処理する基板Pの全長Lfが長かったり、搬送速度の比Va:Vb(Vb:Vc)が大きかったりすると、全長Lfに渡る連続処理の途中で、第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)での基板Pの蓄積長が満杯になったり、蓄積長がゼロになったりする。そこで、本変形例2では、予め定められる第1蓄積装置BF1、第2蓄積装置BF2の最大蓄積長Lm1、Lm2に基づいて、全長Lfに渡る基板Pの連続処理を滞る(一時停止する)こと無く実施するように、処理装置PR2〜PR4の各々での基板Pの搬送速度Va、Vb、Vcを予め設定する。すなわち、第1蓄積装置BF1の最大蓄積長Lm1が、Lm1≧Lf(1−Vb/Va)、または、Lm1≧Lf(1−Va/Vb)の条件を満たし、第2蓄積装置BF2の最大蓄積長Lm2が、Lm2≧Lf(1−Vc/Vb)、または、Lm2≧Lf(1−Vb/Vc)の条件を満たすように、各搬送速度Va、Vb、Vcを予め設定する。
そして、処理装置PR2〜PR4の各々は、設定された基板Pの搬送速度Va、Vb、Vcにおいて最適な処理を施すように、各部の設定条件を予め調整しておく。少なくとも全長Lfの基板Pを連続処理する間、すなわち処理装置PR2〜PR4の各々が設定された搬送速度Va、Vb、Vcで基板Pを搬送し続ける間、基板Pに形成されるパターンの品質が低下する傾向にあることが検知された場合は、処理装置PR2〜PR4の各々の搬送速度以外の処理条件(設定条件)の変更可否の判定、処理条件を変更可能な処理装置PRの特定、変更する条件の程度の演算等を、例えば、上位制御装置14によって適宜行いながら、基板Pを処理することができる。これによって、基板P上に形成される電子デバイス用のパターン等の品質(形状や寸法の忠実度や均一性等)を、基板Pの全長Lfに渡って所定の許容範囲内に収めることができる。
また、変形例1、変形例2のように、処理装置PR2〜PR4の各々における基板Pの搬送速度Va、Vb、Vcを予め設定してから、基板Pの全長Lfに渡る連続処理を開始した後に、例えば、処理装置PR2によって塗布されるレジスト層の厚み変動によって、処理装置PR4(PR5)の後に出現するパターンの品質が目標値に対して変動してきた場合、処理装置PR3、処理装置PR4(PR5)の各々における各種処理条件(設定条件)を調整する。その際、上述の第1の実施形態のように、処理装置PR3や処理装置PR4に予め設定された基板Pの搬送速度Vb、Vcを微調整するモードを組み込んだ制御方法に移行することもできる。なお、変形例1や変形例2は、3つの処理装置PR2、PR3、PR4(PR5)と2つの蓄積装置BF1、BF2とを前提に説明したが、2つの処理装置PRと、その間に設けられた1つの蓄積装置とで構成される製造システムの場合でも同様に適用可能である。また、変形例1、変形例2において、処理装置PR2〜PR4の各々における基板Pの搬送速度Va、Vb、Vcは、可能であれば、所定の誤差範囲内(例えば、±数%以内)で互いに等しく設定するのが望ましい。
以上の変形例1、変形例2においては、長尺の可撓性のシート状の基板Pを長尺方向に沿って搬送しながら、基板Pに電子デバイス用のパターンを形成する際に、基板Pに対して互いに異なる処理を施す第1処理工程(例えば、処理装置PR2による成膜工程)、第2処理工程(例えば、処理装置PR3による露光工程と処理装置PR4、PR5による現像工程、メッキ工程等)の順番で基板Pを搬送する搬送工程と、第1処理工程の処理装置PRに設定される第1処理条件の下で、基板Pの表面に被膜層(感光性機能層)を選択的または一様に成膜することと、第2処理工程の処理装置PRに設定される第2処理条件の下で、被膜層にパターンに対応した改質部を生成し、改質部と非改質部のいずれか一方を除去する処理、または改質部と非改質部のいずれか一方に電子デバイス用の材料を析出する処理を施して基板P上にパターンを出現させることと、第2処理工程において出現したパターンが、目標となる形状または寸法に対して変動する傾向(品質が低下する傾向)を示す場合は、その傾向に応じて、第1処理条件と第2処理条件の少なくとも一方の条件の変更可否を判定することと、を行うことで、製造ライン全体を止める可能性を低減させたデバイス製造方法が実施できる。すなわち、第1処理条件と第2処理条件の少なくとも一方の条件の変更が可能であると判定された場合は、基板P上に形成されるパターンの品質を維持した製造ラインの稼働が継続可能であることを事前に通報できることを意味する。その為、生産現場のオペレータが製造ラインを早計に止めることを回避できる。このことは、先の第1の実施形態でも同様である。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上記第1の実施の形態と同一の構成については、同一の参照符号を付してその説明を省略する。図10は、本第2の実施の形態のデバイス製造システム10の概略的な構成を示す概略構成図である。なお、図10においては、第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2の図示を省略している。
デバイス製造システム10は、基板Pに情報を形成(付与)する情報形成装置ST(ST1〜ST5)と、基板Pに形成(付与)されている情報を読み取って、情報を収集する情報収集装置90とを有する。情報形成装置ST(ST1〜ST5)は、インクジェット方式によって基板Pに印刷することで情報を形成してもよいし、基板Pに刻印することで情報を形成してもよい。また、情報形成装置ST(ST1〜ST5)は、形成したい情報の内容をそのまま基板Pに形成してもよいし、形成した情報の内容を暗号化(例えば、バーコード化、QRコード化)して基板Pに形成してもよい。
情報形成装置ST1は、処理装置PR1が基板Pに施した処理状態に関する情報を基板Pに形成する。処理装置PR1が基板Pに施した処理状態は、プラズマを射出するために印加した電圧およびプラズマを照射した照射時間等の実処理の状態である。情報形成装置ST1は、処理装置PR1の図示しない下位制御装置または上位制御装置14の制御にしたがって、基板Pに処理装置PR1の処理状態に関する情報を基板Pに形成する。この情報形成装置ST1は、基板Pの搬送方向に沿って、処理装置PR1と処理装置PR2との間に設けられているが、処理装置PR1の内部に設けられていてもよい。情報形成装置ST1は、電子デバイス領域W毎に、処理装置PR1が電子デバイス領域Wに施した処理状態に関する情報を基板Pに形成してもよく、電子デバイス領域Wに施した処理状態の傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、電子デバイス領域Wに施した処理状態に関する情報を基板Pに形成してもよい。
情報形成装置ST2は、処理装置PR2が基板Pに施した処理状態または処理誤差E2に関する情報を基板Pに形成する。処理装置PR2が基板Pに施した処理状態は、実際に成膜した感光性機能層の膜厚等の実処理の状態である。処理誤差E2は、実際に成膜した感光性機能層の膜厚の目標の膜厚条件に対する処理誤差等である。情報形成装置ST2は、処理装置PR2の下位制御装置18または上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR2の処理状態または処理誤差E2に関する情報を基板Pに形成する。この情報形成装置ST2は、基板Pの搬送方向に沿って、処理装置PR2と第1蓄積装置BF1または処理装置PR3との間に設けられているが、処理装置PR2の内部であって、乾燥装置16の下流側に設けられていてもよい。情報形成装置ST2は、電子デバイス領域W毎に、処理装置PR2が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E2に関する情報を基板Pに形成してもよく、また、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E2の傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E2に関する情報を基板Pに形成してもよい。
情報形成装置ST3は、処理装置PR3が基板Pに施した処理状態または処理誤差E3に関する情報を基板Pに形成する。処理装置PR3が基板Pに施した処理状態は、レーザ光LBの強度およびスポット光SPの走査速度等の実処理の状態である。処理誤差E3は、実際に照射したレーザ光LBの強度の目標の強度条件に対する処理誤差やスポット光SPの走査速度の目標の走査速度条件に対する処理誤差等である。情報形成装置ST3は、パターン形成装置12の下位制御装置24または上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR3の処理状態または処理誤差E3に関する情報を基板Pに形成する。この情報形成装置ST3は、基板Pの搬送方向に沿って、処理装置PR3と第2蓄積装置BF2または処理装置PR4との間に設けられているが、処理装置PR3の内部であって、回転ドラムDR2の下流側に設けられていてもよい。情報形成装置ST3は、電子デバイス領域W毎に、処理装置PR3が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E3に関する情報を基板Pに形成してもよく、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E3の傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E3に関する情報を基板Pに形成してもよい。
情報形成装置ST4は、処理装置PR4が基板Pに施した処理状態または処理誤差E4に関する情報を基板Pに形成する。処理装置PR4が基板Pに施した処理状態は、現像液の温度・濃度、浸漬時間等の実処理の状態である。処理誤差E4は、実際の現像液の温度の目標の温度条件に対する処理誤差、実際の現像液の濃度の目標の濃度条件に対する処理誤差、実際の浸漬時間の目標の浸漬時間条件に対する処理誤差等である。情報形成装置ST4は、処理装置PR4の下位制御装置80または上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR4の処理状態または処理誤差E4に関する情報を基板Pに形成する。この情報形成装置ST4は、基板Pの搬送方向に沿って、処理装置PR4と処理装置PR5との間に設けられているが、処理装置PR4の内部であって、案内ローラR7の下流側に設けられていてもよい。情報形成装置ST4は、電子デバイス領域W毎に、処理装置PR4が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E4に関する情報を基板Pに形成してもよく、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E4の傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E4に関する情報を基板Pに形成してもよい。
情報形成装置ST5は、処理装置PR5が基板Pに施した処理状態または処理誤差E5に関する情報を基板Pに形成する。処理装置PR5が基板Pに施した処理状態は、エッチング液の温度・濃度、浸漬時間等の実処理の状態である。処理誤差E5は、実際のエッチング液の温度の目標の温度条件に対する処理誤差、実際のエッチング液の濃度の目標の濃度条件に対する処理誤差、実際の浸漬時間の目標の浸漬時間条件に対する処理誤差等である。情報形成装置ST5は、処理装置PR5の下位制御装置80または上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR5の処理状態または処理誤差E5に関する情報を基板Pに形成する。この情報形成装置ST5は、基板Pの搬送方向に沿って、処理装置PR5の下流側に設けられているが、処理装置PR5の内部であって、案内ローラR7の下流側に設けられていてもよい。情報形成装置ST5は、電子デバイス領域W毎に、処理装置PR5が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E5に関する情報を基板Pに形成してもよく、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E5の傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差E5に関する情報を基板Pに形成してもよい。
この情報形成装置ST1〜ST5は、図11に示すように、基板Pの電子デバイス領域W以外の領域に情報を形成する。図11のSi1は、情報形成装置ST1によって形成された情報を示し、Si2は、情報形成装置ST2によって形成された情報を示す。同様に、Si3、Si4、Si5は、情報形成装置ST3、ST4、ST5によって形成された情報を示す。情報形成装置ST1〜ST5は、互いに異なる基板P上の領域に情報Si1〜Si5を形成する。これにより、基板P上に情報Siが形成された領域に基づいて、その情報Siがどの情報形成装置ST1〜ST5によって形成されたのかを容易に認識することができる。
なお、基板P上に形成する情報Si1〜Si5は、電子デバイス領域Wの内部に形成してもよい。その場合は、電子デバイス領域W内でデバイス用の配線や半導体素子、或いは画素領域等に影響を与えないように、情報Si1〜Si5の形成面積を十分に小さくして電子デバイス領域W内の空白領域に配置するようにする。或いは、電子デバイス領域W内で、外部回路との接続のために比較的大きな電極パッドが形成される場合は、そのパッドの内部に情報Si1〜Si5を形成してもよい。
情報収集装置90は、基板Pに形成(付与)された情報Siを読み取る情報読取部MT(MT1〜MT5)と、情報読取部MT(MT1〜MT5)が読み取った情報Siを収集する情報収集部92とを備える。情報読取部MT(MT1〜MT5)は、基板Pを撮像することで基板Pに形成された情報Siを読み取る。情報読取部MT1は、処理装置PR1の図示しない下位制御装置または上位制御装置14の制御にしたがって、処理装置PR1より前の工程で基板Pに施された処理状態または処理誤差に関する情報Siを読み取る。情報読取部MT1は、基板Pの搬送方向に沿って処理装置PR1よりも上流側に設けられているが、処理装置PR1の内部に設けられていてもよい。
情報読取部MT2は、処理装置PR2の下位制御装置18または上位制御装置14の制御にしたがって、情報形成装置ST1が基板Pに形成した処理状態に関する情報Si1を読み取る。情報読取部MT2は、基板Pの搬送方向に沿って処理装置PR1と処理装置PR2との間であって、情報形成装置ST1より下流側に設けられている。なお、情報読取部MT2は、情報形成装置ST1より下流側に設けられていればよいので、例えば、処理装置PR2の内部に設けられていてもよい。情報読取部MT3は、パターン形成装置12の下位制御装置24または上位制御装置14の制御にしたがって、情報形成装置ST2が基板Pに形成した処理状態または処理誤差E2に関する情報Si2を読み取る。情報読取部MT3は、基板Pの搬送方向に沿って処理装置PR2または第1蓄積装置BF1と処理装置PR3との間であって、情報形成装置ST2より下流側に設けられている。なお、情報読取部MT3は、情報形成装置ST2より下流側に設けられていればよいので、例えば、処理装置PR3の内部に設けられていてもよい。
情報読取部MT4は、処理装置PR4の下位制御装置80または上位制御装置14の制御にしたがって、情報形成装置ST3が基板Pに形成した処理状態または処理誤差E3に関する情報Si3を読み取る。情報読取部MT4は、基板Pの搬送方向に沿って処理装置PR3または第2蓄積装置BF2と処理装置PR4との間であって、情報形成装置ST3より下流側に設けられている。なお、情報読取部MT4は、情報形成装置ST3より下流側に設ければよいので、例えば、処理装置PR4の内部に設けられていてもよい。情報読取部MT5は、処理装置PR5の下位制御装置80または上位制御装置14の制御にしたがって、情報形成装置ST4が基板Pに形成した処理状態または処理誤差E4に関する情報Si4を読み取る。情報読取部MT5は、基板Pの搬送方向に沿って処理装置PR4と処理装置PR5との間であって、情報形成装置ST4より下流側に設けられている。なお、情報読取部MT5は、情報形成装置ST4より下流側に設けられていればよいので、例えば、処理装置PR5の内部に設けられていてもよい。情報形成装置ST5が基板Pに形成した情報Si5は、次の工程の処理を行う際に読み取られる。
情報収集部92は、情報読取部MT1〜MT5が読み取った情報Siを収集し、上位制御装置14に出力する。上位制御装置14は、情報読取部MT1〜MT5が読み取った情報Siを元に、各処理装置PR1〜PR5の実処理の状態が目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eが発生しているか否かを判断し、許容範囲を超えて処理誤差Eが発生している場合は、上記第1の実施の形態で説明したように、処理装置PRの設定条件を変更する。本第2の実施の形態では、電子デバイス領域W毎に各処理装置PR1〜PR5が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差Eに関する情報Si1〜Si5が基板Pに形成され、または、電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差Eの傾向が一定の範囲を超えて変わった時点で、各処理装置PR1〜PR5が電子デバイス領域Wに施した処理状態または処理誤差Eに関する情報Si1〜Si5が基板Pに形成される。したがって、上位制御装置14は、電子デバイス領域W毎に、各処理装置PR1〜PR5によって施された処理状態または処理誤差Eを簡単に管理することができる。したがって、電子デバイス領域W毎に形成されるパターンを所望のパターンにすることができる。
また、基板Pはシート状の基板のため、基板Pのデバイス形成領域Wに形成した電子デバイス用のパターンが不良品の場合は、基板Pを切断して基板Pの一部分(不良品の部分、例えば、不良品のデバイス形成領域Wの部分)を除去し、残った基板Pを接合して1枚の基板Pにする場合もある。また、切断して除去した部分に他の基板Pを繋いで基板Pを接合するという場合もある。このように、基板Pを切断、接合することで、電子デバイス領域Wの順番が大きく変わり、各電子デバイス領域Wに施された実処理の状態を把握することが困難となる。例えば、1、2、3、4、5、6、7、・・・・、という順番で電子デバイス領域Wが基板Pの長尺方向に沿って連なっている基板Pの4番目と5番目の電子デバイス領域Wを切断して除去し、その替わりに、a、b、c、d、という順番で電子デバイス領域Wが基板Pの長尺方向に沿って連なっている基板Pを繋ぐと、繋がれた後の基板Pは、1、2、3、a、b、c、d、6、7、・・・・、という順番で電子デバイス領域Wが連なった1枚の基板Pとなる。この場合は、この基板Pの各電子デバイス領域Wに施された実処理の状態を把握することが困難となるが、上記第2の実施の形態では、各処理装置PR1〜PR5の処理状態または処理誤差Eに関する状態を基板Pに形成するので、このような場合であっても各電子デバイス領域Wに施された実処理の状態を容易に把握することができる。
以上、本発明の第2の実施態様によれば、複数の処理装置PR1〜PR5のうち、実処理の状態が目標の処理状態に対して処理誤差Eを発生している処理装置PRが処理誤差Eに関する情報を基板P上の所定位置に形成していくので、特に後工程を実施する処理装置PRは、基板P上の情報を読み取ることによって、前工程で発生していた処理誤差Eがリカバー可能か否かを判定したり、リカバー可能な場合はその処理条件を導出したりして、後工程を継続して実施することができる。そのため、製造ラインを止めることなく、継続して電子デバイスを製造することができる。
また、本発明の第2の実施態様は、必ずしも3つの異なる処理装置PR(処理部)が基板Pの搬送方向(長尺方向)に並ぶ製造ラインに限られず、基板Pを順次処理する少なくとも2つの処理装置PR(処理部)が並んでいれば、実施可能である。この場合、第2の実施態様が適用される2つの処理装置PR(処理部)は、必ずしも基板Pの搬送方向(長尺方向)に相前後して配置される必要はなく、適用される2つの処理装置PR(処理部)の間に少なくとも1つの別の処理装置PR(処理部)を配置した構成であってもよい。例えば、露光処理の後に現像処理を行う場合、露光部を通った基板Pを直ちに現像部に送るのではなく、露光後のフォトレジスト層を比較的に高い温度で加熱するポストベーク処理を施してから現像する場合、そのポストベーク処理用の加熱装置(加熱部)等が、その別の処理装置PRに対応し得る。
[第1および第2の実施の形態の変形例]
上記第1および第2の実施の形態は、以下のように変形してもよい。
(変形例1)変形例1では、処理装置PR3および処理装置PR4を1つの処理ユニットPU2として構成する。つまり、処理ユニットPU2は、処理装置PR2から搬送されてきた基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、露光処理および現像処理の処理工程(第2処理工程)を行う装置である。この露光処理によって、感光性機能層にパターンに対応した潜像(改質部)が形成され、現像処理によって、改質部または非改質部のいずれか一方が溶解し除去されて、感光性機能層にパターンが出現する。なお、処理ユニットPU2は、露光処理およびメッキ処理の処理工程を行う装置であってもよく、この場合は、メッキ処理によって、改質部または非改質部のいずれか一方にパラジウムイオン等の電子デバイス用の材料(金属)が析出される。
図12は、処理ユニットPU2の構成の示す図である。上記第1および第2の実施の形態と同一の構成については同様の符号を付して、その説明を省略するとともに、本変形例1を説明するのに特に必要のない構成についてはその図示を省略している。処理ユニットPU2は、搬送部100、露光ヘッド36、処理槽BT、および、乾燥部102を備える。なお、図示しないが、処理ユニットPU2は、光源装置32、光導入光学系34、強度センサ37、アライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)、ヒータH1、H2、ヒータ駆動部82、温度センサTs、濃度センサCs、および、撮像装置83等も有している。また、処理ユニットPU2は、図示しない下位制御装置によって制御される。第1蓄積装置BF1は、処理装置PR2と処理ユニットPU2との間に設けられ、第2蓄積装置BF2は、処理ユニットPU2と処理装置PR5との間に設けられている。
搬送部100は、基板Pの搬送方向の上流側(−X方向側)から順に、駆動ローラNR10、テンション調整ローラRT10、回転ドラムDR2、案内ローラR10、回転ドラムDR3、案内ローラR12、テンション調整ローラRT12、および、駆動ローラNR12を有する。駆動ローラNR10は、第1蓄積装置BF1を介して処理装置PR2から送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、基板Pを回転ドラムDR2に向かって搬送する。回転ドラムDR2は、外周面に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX2を中心に回転して基板Pを案内ローラR10に搬送する。案内ローラR10は、回転ドラムDR2から送られてきた基板Pを回転ドラムDR3に導く。
回転ドラムDR3は、Y方向に延びる中心軸AX3と、中心軸AX3から一定半径の円筒状の円周面とを有し、外周面(円周面)に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX3を中心に回転して基板Pを案内ローラR12に導く。回転ドラムDR3は、下側(−Z方向側、つまり、重力が働く方向側)の外周面の約半周面で基板Pを支持する。案内ローラR12は、送られてきた基板Pを駆動ローラNR12に向かって搬送する。駆動ローラNR12は、送られて基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、基板Pを処理装置PR5側に搬送する。テンション調整ローラRT10、RT12は、駆動ローラNR10と駆動ローラNR12との間で搬送される基板Pに対して所定のテンションを付与するものである。テンション調整ローラRT10は、+Z方向に付勢されており、テンション調整ローラRT12は、−Z方向に付勢されている。
駆動ローラNR10、NR12、回転ドラムDR2、DR3は、処理ユニットPU2の前記下位制御装置によって制御される回転駆動源(モータや減速機等)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR10、NR12、回転ドラムDR2、DR3の回転速度によって処理ユニットPU2内の基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR10、NR12、回転ドラムDR2、DR3に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(基板Pの搬送速度情報)は、処理ユニットPU2の前記下位制御装置を介して上位制御装置14に送られる。
回転ドラムDR3は、その円周面の一部が処理槽BTに貯留されている現像液に浸漬するように処理槽BTの上方に設けられている。したがって、回転ドラムDR3によって支持された基板Pを現像液に浸漬することができる。また、回転ドラムDR3(または処理槽BT)は、Z方向に移動可能となっており、回転ドラムDR3が+Z方向に移動(または処理槽BTが−Z方向に移動)すると、回転ドラムDR3の円周面が処理槽BTに貯留されている現像液に浸漬する面積が減少し、回転ドラムDR3が−Z方向に移動(または処理槽BTが+Z方向に移動)すると、回転ドラムDR3の円周面が処理槽BTに貯留されている現像液に浸漬する面積が増加する。これにより、回転ドラムDR3(または処理槽BT)をZ方向に移動することで、基板Pが現像液に浸漬する時間(浸漬時間)を変えることができる。この回転ドラムDR3(または処理槽BT)には、図示しないが回転ドラムDR3と処理槽BTとのZ方向の間隔(回転ドラムDR3の中心軸AX3と処理槽BT内の現像液の表面との間隔)を調整する駆動機構が設けられ、該駆動機構は、処理ユニットPU2の前記下位制御装置の制御によって駆動する。案内ローラR12は、乾燥部102に設けられ、乾燥部102は、回転ドラムDR3から案内ローラR12を介してテンション調整ローラRT12に搬送される基板Pに付着している現像液を除去する。
なお、感光性機能層が感光性シランカップリング剤や感光性還元剤の場合は、処理ユニットPU2の処理槽BTには、現像液の代わりに、例えば、パラジウムイオン等の電子デバイス用の材料(金属)を含むメッキ液が貯留される。つまり、この場合は、処理ユニットPU2は、露光処理とメッキ処理を行う装置となる。基板Pをメッキ液に浸漬することで、感光性機能層に形成された潜像(改質部)に応じて電子デバイス用の材料が析出され、基板Pにパターンが形成される。ポジ型の場合は、紫外線が照射された部分が改質され、紫外線が照射されていない非改質部に電子デバイス用の材料が析出される。ネガ型の場合は、紫外線が照射された部分が改質され、改質部に電子デバイス用の材料が析出される。これにより、基板Pに金属層(導電性)のパターンが出現する。ここでも、回転ドラムDR3と処理槽BTのZ方向の間隔を調整したり、処理槽BT内のメッキ液の量(液面高さ)を調整したりすることによって、基板Pのメッキ液への浸漬時間が調整でき、基板Pの表面に析出するパラジウムの金属核の濃度が調整できる。
処理ユニットPU2は、設定条件(第2の設定条件)にしたがって露光処理と現像処理(またはメッキ処理)を行う。処理ユニットPU2の設定条件として、レーザ光LBの強度を規定する強度条件、スポット光SPの走査速度(ポリゴンミラー66の回転速度)を規定する走査速度条件、多重露光回数を規定する露光回数条件、描画するパターンを規定するパターン条件(パターンデータ)、現像液(またはメッキ液)の温度を規定する温度条件、現像液(またはメッキ液)の濃度を規定する濃度条件、および、浸漬時間を規定する浸漬時間条件等を含む処理条件(第2処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。露光処理は、強度条件、走査速度条件、露光回数条件、および、パターン条件等にしたがって行われる。現像処理(またはメッキ処理)は、温度条件、濃度条件、浸漬時間条件等にしたがって行われる。この設定条件は、処理ユニットPU2によって施される実処理の状態が、目標の処理状態となるように予め設定される。
設定条件の変更については、上記第1の実施の形態で説明したので詳しくは説明しないが、上位制御装置14は、処理装置PR1、PR2、PR5、および、処理ユニットPU2の各々において基板Pに施される実処理の状態の少なくとも1つが、目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを呈する場合は、処理誤差Eを発生する処理装置PRまたは処理ユニットPU2以外の他の装置の設定条件を処理誤差Eに応じて変化させる。その理由は、言うまでもないが、処理装置PR1、PR2、PR5、および、処理ユニットPU2が設定条件にしたがって基板Pに対して施した実処理の状態のいずれか1つが目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを有している場合には、基板Pに所望の金属層のパターンを出現させることはできないからである。
処理誤差Eを呈する設定条件が、処理ユニットPU2の設定条件の場合は、まず、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、処理ユニットPU2の設定条件を変更する。そして、処理ユニットPU2の設定条件を変更しただけでは対応することができない場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、他の処理装置PR(PR2、PR5)の設定条件をさらに変更する。このとき、他の処理装置PRの設定条件の変更完了後に、少なくとも処理ユニットPU2の搬送速度条件を元に戻す。また、処理誤差Eを呈する設定条件が処理ユニットPU2以外の処理装置PRの場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、優先的に処理ユニットPU2の設定条件を変更させる。処理ユニットPU2によって基板Pに施された実処理の状態または処理誤差Eに関する情報は、図示しない情報形成装置STによって基板Pに形成される。また、この情報は、情報読取部MT5によって読み取られる。なお、第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2を、処理ユニットPU2の前後に設けるようにしたが、他の処理装置PRの前後に設けるようにしてもよい。
なお、図12のように、露光処理部(回転ドラムDR2、露光ヘッド36等)と湿式処理部(回転ドラムDR3、処理槽BT等)とを一体的に設けた処理ユニットPU2とした場合、処理ユニットPU2内でのシート基板Pの搬送速度は一定であり、露光処理部と湿式処理部とでシート基板Pの搬送速度を一時的に異ならせることができない。そのため、シート基板Pの搬送速度を一時的に異ならせたい場合は、案内ローラR10の位置に、図3で示したような蓄積装置BF1、BF2を設けることになる。つまり、処理ユニットPU2の前後に第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2を設けるとともに、回転ドラムDR2と回転ドラムDR3との間に、第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)と同様の構成を有する蓄積装置を1つ設ける。また、第1蓄積装置BF1を処理装置PR2と回転ドラムDR2との間に、第2蓄積装置BF2を回転ドラムDR2と回転ドラムDR3との間に設けてもよい。また、第1蓄積装置BF1を回転ドラムDR2と回転ドラムDR3との間に、第2蓄積装置BF2を回転ドラムDR3と処理装置PR5との間に設けてもよい。
(変形例2)変形例2では、処理装置PR2および処理装置PR3を1つの処理ユニットPU1として構成する。つまり、処理ユニットPU1は、処理装置PR1から搬送されてきた基板Pを搬送方向(+X方向)に搬送しつつ、成膜処理および露光処理の処理工程(第1処理工程)を行う装置である。この成膜処理によって、基板Pの表面に感光性機能液を選択的または一様に塗布することで、基板Pの表面に感光性機能層が選択的または一様に形成され、露光処理によって、感光性機能層にパターンに対応した潜像(改質部)が形成される。
図13は、処理ユニットPU1の構成を示す図である。上記第1および第2の実施の形態と同一の構成については同様の符号を付して、その説明を省略するとともに、本変形例2を説明するのに特に必要のない構成ついてはその図示を省略している。処理ユニットPU1は、搬送部110、ダイコータヘッドDCH、インクジェットヘッドIJH、乾燥装置112、および、露光ヘッド36を備える。なお、図示しないが、処理ユニットPU1は、光源装置32、光導入光学系34、強度センサ37、アライメント顕微鏡AM(AM1〜AM3)、膜厚計測装置16a等も有している。また、処理ユニットPU1は、図示しない下位制御装置によって制御される。第1蓄積装置BF1は、処理装置PR1と処理ユニットPU1との間に設けられ、第2蓄積装置BF2は、処理ユニットPU1と処理装置PR4との間に設けられている。
搬送部110は、基板Pの搬送方向の上流側(−X方向側)から順に、駆動ローラNR14、テンション調整ローラRT14、回転ドラムDR1、案内ローラR14、R16、テンション調整ローラRT16、回転ドラムDR2、案内ローラR18、および、駆動ローラNR16を有する。駆動ローラNR14は、第1蓄積装置BF1を介して処理装置PR1から送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、基板Pを回転ドラムDR1に向かって搬送する。回転ドラムDR1は、外周面(円周面)に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX1を中心に回転して基板Pを+X方向側に搬送する。案内ローラR14、R16は、回転ドラムDR1から送られてきた基板Pを回転ドラムDR2に搬送する。
回転ドラムDR2は、外周面に倣って基板Pの一部を長尺方向に支持しつつ、中心軸AX2を中心に回転して基板Pを案内ローラR18に搬送する。案内ローラR18は、回転ドラムDR2から送られてきた基板Pを駆動ローラNR16に搬送する。駆動ローラNR16は、送られてきた基板Pの表裏両面を挟持しながら回転することで、基板Pを処理装置PR4側に搬送する。テンション調整ローラRT14、RT16は、駆動ローラNR14と駆動ローラNR16との間で搬送される基板Pに対して所定のテンションを付与するものである。テンション調整ローラRT14、RT16は、−Z方向に付勢されている。
駆動ローラNR14、NR16、回転ドラムDR1、DR2は、処理ユニットPU1の前記下位制御装置によって制御される回転駆動源(モータや減速機等)からの回転トルクが与えられることで回転する。この駆動ローラNR14、NR16、回転ドラムDR1、DR2の回転速度によって処理ユニットPU1内の基板Pの搬送速度が規定される。また、駆動ローラNR14、NR16、回転ドラムDR1、DR2に設けられた図示しないエンコーダから送られてくる回転速度信号(基板Pの搬送速度情報)は、処理ユニットPU1の前記下位制御装置を介して上位制御装置14に送られる。
案内ローラR14は、乾燥装置112に設けられ、乾燥装置112は、回転ドラムDR1から案内ローラR14を介して案内ローラR16に搬送される基板Pに対して、熱風またはドライエアー等の乾燥用エアーを吹き付けることで、感光性機能液に含まれる溶質(溶剤または水)を除去して感光性機能液を乾燥させる。これにより、感光性機能層が形成される。
処理ユニットPU1は、設定条件(第1の設定条件)にしたがって成膜処理と露光処理を行う。処理ユニットPU1の設定条件として、感光性機能層を形成する領域を規定する領域条件、感光性機能層の膜厚を規定する膜厚条件、レーザ光LBの強度を規定する強度条件、スポット光SPの走査速度(ポリゴンミラー66の回転速度)を規定する走査速度条件、多重露光回数を規定する露光回数条件、および、描画するパターンを規定するパターン条件(パターンデータ)等を含む処理条件(第1処理条件)と、基板Pの搬送速度条件とが設定されている。成膜処理は、領域条件および膜厚条件等にしたがって行われる。露光処理は、強度条件、走査速度条件、露光回数条件、および、パターン条件等にしたがって行われる。この設定条件は、処理ユニットPU1によって施される実処理の状態が、目標とする状態となるように予め設定される。
設定条件の変更については、上記第1の実施の形態で説明したので詳しくは説明しないが、上位制御装置14は、処理装置PR1、PR4、PR5、および、処理ユニットPU1の各々において基板Pに施される実処理の状態の少なくとも1つが、目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを呈する場合は、処理誤差Eを発生する処理装置PRまたは処理ユニットPU1以外の他の装置の設定条件を処理誤差Eに応じて変化させる。その理由は、言うまでもないが、処理装置PR1、PR4、PR5、および、処理ユニットPU1が設定条件にしたがって基板Pに対して施した実処理の状態のいずれか1つが目標の処理状態に対して許容範囲を超えて処理誤差Eを有している場合には、基板Pに所望の金属層のパターンを出現させることはできないからである。
処理誤差Eを呈する設定条件が、処理ユニットPU1の設定条件の場合は、まず、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、処理ユニットPU1の設定条件を変更する。そして、処理ユニットPU1の設定条件を変更しただけでは対応することができない場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、他の処理装置PR(PR4、PR5)の設定条件をさらに変更する。このとき、他の処理装置PRの設定条件の変更完了後に、少なくとも処理ユニットPU1の搬送速度条件を元に戻す。また、処理誤差Eを呈する設定条件が処理ユニットPU1以外の処理装置PRの場合は、処理誤差Eが生じないように若しくは処理誤差Eが許容範囲に収まるように、優先的に処理ユニットPU1の設定条件を変更させる。処理ユニットPU1によって基板Pに施された実処理の状態または処理誤差Eに関する情報は、図示しない情報形成装置STによって基板Pに形成される。また、この情報は、情報読取部MT4によって読み取られる。なお、第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2を、処理ユニットPU1の前後に設けるようにしたが、他の処理装置PRの前後に設けるようにしてもよい。
以上の変形例2では、図13のように、塗布処理部(回転ドラムDR1、ダイコータヘッドDCH、インクジェットヘッドIJH等)、乾燥処理部(乾燥装置112等)、露光処理部(回転ドラムDR2、露光ヘッド36等)を一体的に設けた処理ユニットPU1としたので、処理ユニットPU1内での基板Pの搬送速度はどこでも同じである。しかしながら、塗布処理部、乾燥処理部、露光処理部の各々で、基板Pの搬送速度を一時的に異ならせる場合は、例えば乾燥処理部(乾燥装置112等)の位置に、図3で示したような蓄積装置BF1、BF2を設けることになる。つまり、処理ユニットPU1の前後に第1蓄積装置BF1および第2蓄積装置BF2を設けるとともに、回転ドラムDR1と回転ドラムDR2との間に第1蓄積装置BF1(第2蓄積装置BF2)と同様の構成を有する蓄積装置を1つ設ける。また、第1蓄積装置BF1を回転ドラムDR1と回転ドラムDR2との間に、第2蓄積装置BF2を回転ドラムDR2と処理装置PR4との間に設けてもよい。また、第1蓄積装置BF1を処理装置PR1と回転ドラムDR1との間に、第2蓄積装置BF2を回転ドラムDR1と回転ドラムDR2との間に設けてもよい。