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JP6890417B2 - キャリヤリングおよび横断セグメントを備える駆動ベルト - Google Patents
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キャリヤリングおよび横断セグメントを備える駆動ベルト Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の前段に規定されたような、自動車用の無段変速機用の駆動ベルトに関する。
このような駆動ベルトは公知であり、例えば、欧州特許出願公開第0329206号明細書および欧州特許出願公開第0626526号明細書に記載されている。公知の駆動ベルトは、複数の横断セグメントと、少なくとも1つの無端またはリング状キャリヤとから成り、無端またはリング状キャリヤは、各セグメントの凹所を通って延びており、各セグメントの凹所によって支持されている。横断セグメントは、互いに固定されておらず、キャリヤリングにも固定されていないので、少なくともキャリヤの周方向または長さ方向にキャリヤに対して移動することができる。駆動ベルトにおいて、隣接する横断セグメントは、それぞれの前側および後側の本体面を介して互いに当接しており、これらの本体面は、少なくとも主として、前記周方向に面している。通常、横断セグメントおよびキャリヤリングは鋼から形成されている。キャリヤリングは、通常、一方が他方の周囲にぴったりとはめ合わされた複数の個々のバンドから成る。
横断セグメントの公知の設計では、3つの基本部分、すなわち、ほぼ台形の基部と、頭部と、それらの間に設けられかつ基部と頭部とを接続するウェブ部分とを認識することができる。ウェブ部分の幅寸法は、基部および頭部の対応する幅よりも小さく、これにより、前記凹所が前記基部と頭部との間に形成されており、この凹所を通ってキャリヤが駆動ベルトにおいて延びている。
基部のそれぞれの側において、公知の横断セグメントには摩擦面が設けられており、これらの摩擦面は、製造時に厳しく制御された角度で互いに向き付けられている。これらの摩擦面によって、ドライブの横断セグメントは、変速機の駆動プーリおよび被動プーリと(摩擦)接触し、これにより、駆動プーリの回転は、同様の回転する駆動ベルトを介して被動プーリに伝達することができる。さらに、基部には、本体面のうちの1つの面の凸面状に湾曲した部分の形式のいわゆる揺動エッジが設けられており、この凸面状の面部分は、基部の一方の軸方向側から他方の軸方向側まで幅方向に、すなわち、前記摩擦面の間に延びている。揺動エッジよりも半径方向内側、すなわち揺動エッジの下側の駆動ベルトにおいて、横断セグメントの基部は、少なくとも有効にテーパされている。一緒に、横断セグメントの揺動エッジおよびこのようなテーパした下側は、駆動ベルトにおける隣接するセグメントが、揺動エッジの位置において相互接触したまま相互に回転することを可能にし、これにより、駆動ベルトはその長さ方向で湾曲する。
揺動エッジの下側の基部の部分において、基部に1つまたは複数の貫通部、すなわち孔を提供することも公知である。このような孔は、横断セグメント(ひいては駆動ベルト全体)の重量を減じるためおよび/または変速機における駆動ベルト作動中の駆動ベルトの潤滑および/または冷却特性を高めるためなど、複数の目的を果たすことができ、後者の目的は、欧州特許出願公開第2938904号明細書のトピックである。欧州特許出願公開第2938904号明細書によれば、作動中、すなわち駆動ベルト回転中に潤滑/冷却油を循環させるために必要とされる労力は、好ましくは、このような孔の適切な形状、数、サイズおよび/または位置を備える横断セグメントを提供することによって減じることができる。
本開示は、基部に設けられた孔を備えるこのような公知の横断セグメントから出発し、横断セグメントの設計をさらに改良することを目的とする。特に、本開示によれば、孔は、別の目的を果たすことができ、それに関して、孔の設計をさらに最適化することができる。本開示による駆動ベルトは、本開示に添付された請求項のセットに定義されている。特に本開示によれば、孔のうちの1つまたは複数の上側、すなわち半径方向外側の限界面または下側、すなわち半径方向内側の限界面のうちの少なくとも一方に、1つまたは複数の波形が設けられている。1つまたは複数のこのような波形により、1つまたは複数のそれぞれの孔のそれぞれの表面の表面積が増大され、これにより、好ましくは横断セグメントからその周囲への熱伝達、すなわち横断セグメントの冷却が高められる。
横断セグメントのより詳細な実施の形態では、1つまたは複数の孔の上面または下面のうちの一方のみに1つまたは複数の波形が設けられている。これにより、孔のこのような波形の側の最も近くに配置された横断セグメントの基部の部分は、孔の他方の波形でない側におけるこのような部分よりも有効に冷却される。
本開示のこの後者の特徴は、横断セグメントの製造において特に有効である。このような製造の一部として、横断セグメントは通常、焼入れ硬化され、この公知のプロセスは、オーステナイト化の後に急冷のプロセスステップを含む。急冷において、横断セグメントは、油、水またはガスなどの急冷媒体への浸漬によってオーステナイト化温度から急速に冷却される。横断セグメントの様々な部分は、急冷媒体へのそれらの部分の相対的な接触に応じて、異なる冷却速度を生じる。理論上、結果的に横断部材全体にわたって生じる温度差により、望ましくない局所的な塑性変形が生じることもある。明らかに、このような塑性変形は、横断セグメントの製造精度にとって有害であり、場合によっては、駆動ベルト全体の作動性能にとっても有害である。しかしながら、実際には、これに関して実質的な問題点は報告されておらず、少なくとも過去の欧州特許出願公開第1531284号明細書の開示の中では報告されていない。
本開示の基礎となっているのは、横断セグメントの基部に1つまたは複数の孔を提供することによって、急冷における局所的な冷却速度が少なくとも横断セグメントの幾つかの特定の設計において横断セグメントの好ましくない変形を生じる可能性があるという発見である。特に、摩擦面の間の前記角度は、このような孔が設けられていない場合よりも変化することが分かった。前記好ましくない変形を最小限に減じるために、または潜在的に回避するために、孔の上面または下面のうちの一方のみに1つまたは複数の波形を提供することが現時点で提案される。特に、これらの表面波形は、基部の局所的な冷却速度がさもなければ(すなわちこのような表面波形が存在しない場合に)より遅くなるような孔の側に設けられる。より具体的には、これらの表面波形は上面に設けられる。少なくとも、横断セグメントのほとんどの既存の設計の場合、体積と外側表面積との比は、孔の下側に配置された横断セグメントの基部の部分と比較して、孔の上側に配置された横断セグメントの基部の部分のほうが大きい。すなわち、横断セグメントのこの特定の実施の形態では、孔の半径方向外側の限界面に設けられた波形は、横断セグメントに設けられた孔の下側および上側における横断セグメントの基部の冷却速度を等しくすることを助ける。
本開示の基礎となっている上述の技術的原理、およびそれによって実現される横断セグメントの詳細な実施の形態は、図面を参照した以下の説明に基づいて、例としてさらに説明される。
2つのプーリおよび駆動ベルトを備える公知の無段変速機の概略的な図である。 図1に示した駆動ベルトの横断セグメントを、横断セグメントの正面図および側面図で示している。 横断セグメントの第1の新規な実施の形態を、横断セグメントの概略的な正面図で示している。 横断セグメントの第2の新規な実施の形態を、横断セグメントの概略的な正面図で示している。
図面において、同一の符号は、同一または少なくとも同等の技術的特徴に関する。
図1は、エンジンと、エンジンの駆動輪との間において個人車両の動力伝達経路において一般的に適用される公知の無段変速機の中央部分を示している。変速機は、それぞれ2つのプーリシーブ4,5が設けられた2つのプーリ1,2と、プーリのそれぞれのプーリシーブ4,5の間に締め付けられながら配置された、前記プーリ1,2の周囲に巻き掛けられた駆動ベルト3とを有する。プーリシーブ4,5は概して円錐形に形成されており、少なくとも一方のプーリシーブ4は、シーブが配置されているそれぞれのプーリ軸6,7に沿って軸方向に可動に変速機に組み込まれている。変速機は、通常、作動手段を有する。作動手段は、前記少なくとも1つのシーブ4に、それぞれの他方のシーブ5に向かって方向付けられた、軸方向に向けられた力Faxを加え、これにより、ベルト3が両者の間に締め付けられ、回転運動と、それに付随するトルクとを、プーリの間で可変の変速比で伝達することができる。変速機の作動中、摩擦を減じ、かつ駆動ベルト3などの変速機の可動部分を冷却するために、潤滑油が循環させられる。
駆動ベルト3は、少なくとも1つの無端もしくはリング状のキャリヤ31と、複数の横断セグメント33とを有しており、この場合、キャリヤリング31は、横断セグメント33に設けられた凹所37を通って延びており、これにより、横断セグメントはキャリヤリング31の周方向に沿って可動である。
駆動ベルト3の断面図において図2の左側により詳細に示したように、キャリヤリング31は2つの部分31から成り、それぞれのこのような部分は、互いに内外にぴったりとはめ合わされた複数の個々のバンド32から成る。横断セグメント33は、基本的に、キャリヤリング31の周方向に面した金属プレートである。横断セグメント33は、3つの基本的な部分、すなわちほぼ台形の基部34と、頭部36と、それらの間に設けられた、基部34と頭部36とを接続するウェブ部分35とを有する。ウェブ部分35の幅寸法は、基部34および頭部36の対応する幅よりも小さく、これにより、前記凹所37が前記基部34と頭部36との間に形成されており、この凹所37を通ってキャリヤリング31が駆動ベルト3において延びている。図2の右側に一対の隣接する横断セグメント33に関して示したように、駆動ベルト3において、隣接する横断セグメント33は、横断セグメントのそれぞれの前側および後側の本体面38,41を介して互いに当接している。
横断セグメントの基部34のそれぞれの側において、公知の横断セグメント33には摩擦面43が設けられており、これらの摩擦面43は、製造時に厳しく制御された角度で互いに向き付けられており、これらの摩擦面43は、少なくとも作動中、変速機プーリ1,2のプーリシーブ4,5に摩擦式に係合するように機能する。さらに、公知の横断セグメント33は、前側の本体面38から突出したスタッド39と、後側の本体面41に設けられた凹所40とを有する。駆動ベルト3において、一対の隣接する横断セグメント33のうちの第1の横断セグメント33のスタッド39は、当該対の第2の横断セグメント33の凹所40に少なくとも部分的に挿入され、これにより、これらの横断セグメント33は、前記周方向に対して垂直で互いに相互に整列する。
駆動ベルト3を曲げる、すなわちプーリ1,2の周囲の湾曲した軌道を辿らせるために、横断セグメント33の半径方向で最も内側の部分は、半径方向内方へ、(図2の右側に示したように)徐々に、段状にまたはそれらの組合せでテーパしている。このような少なくとも事実上テーパした半径方向で最も内側の部分と、横断セグメント33の半径方向外側に配置されかつほぼ一定の厚さを有する、それぞれの横断セグメント33の別の部分との間の移行面42は、前側の本体面38において軸方向に基部34の一方の軸方向側から他方の軸方向側まで、すなわち横断セグメントの前記摩擦面43の間に延びている。この移行面42は、通常、凸面状に湾曲しており、隣接する横断セグメント33の各対の間の回転軸を規定している。このような移行面42は、一般的に当該技術分野において横断セグメント33の揺動エッジ42と呼ばれる。
横断セグメント33の基部34には、2つの貫通部、すなわち孔44が揺動エッジ42の下側、すなわち半径方向内側に設けられている。これらの孔44の数およびサイズによって、横断セグメント33(ひいては駆動ベルト3全体)の重量を調節することができるおよび/または摩擦面43から潤滑油への熱伝達に影響を与えることができる。
横断セグメント33の概略的な正面図において図3に示された横断セグメント33の第1の新規な実施の形態では、孔44を規定する横断セグメント33の面45,46には波形が設けられている。これにより、作動中に横断セグメント33からの熱伝達のために利用可能な横断セグメント33の外面の面積は、好ましくは、孔43の数またはサイズを増大することなく増大させられる。孔43の数またはサイズの増大は、特に横断セグメント33の基部34の強度および/または剛性を減じる。
横断セグメント33の概略的な正面図において図4に示された横断セグメント33の第2の新規な実施の形態では、孔44の上側の、半径方向外側の限界面または境界面46のみが波形になっており、すなわち半径方向内方へ延びた複数の突出部47が設けられている。孔44の、下側の半径方向外向きの限界面または境界面45は、実質的に平坦な面である。この第2の実施の形態では、孔44の上側、すなわち半径方向外側に配置された横断セグメント33の基部34の部分は、孔34の下側に配置された横断セグメント33の部分よりも有効に冷却される。これにより、これらの孔44の下側よりも孔44の上側により多くの材料を有する、基部34のテーパした形状が考慮され、これらのそれぞれの部分の冷却速度が好ましくはより均等になる。
本開示は、前記説明の全ておよび添付図面の全ての詳細に加えて、添付の特許請求の範囲の全ての特徴にも関しかつこれらの特徴を含む。請求項における括弧書きの符号は、請求項の範囲を限定するのではなく、単に、それぞれの特徴の拘束しない例として提供されている。請求項に記載された特徴は、場合によって、任意の製品または任意の方法において別々に適用することができるが、これらの特徴の2つ以上のあらゆる組合せを適用することも可能である。
本開示によって表された発明は、明細書に明示的に言及された実施の形態および/または実施例に限定されるのではなく、その補正、変更および実用的な適用、特に当業者の到達範囲にあるものをも包含する。

Claims (2)

  1. 駆動ベルト(3)用の横断セグメント(33)であって、前記駆動ベルト(3)は、キャリヤリング(31)と、該キャリヤリング(31)に摺動可能に取り付けられた複数の前記横断セグメント(33)とを備え、前記駆動ベルト(3)は、内側と、当該内側の反対側の外側とを有する閉鎖されたループを形成し、前記横断セグメント(33)は各々、金属プレートであり、各横断セグメント(33)は、2つの摩擦面(43)であって当該2つの摩擦面(43)の間に前記横断セグメントが幅方向に延びている、2つの摩擦面(43)と、2つの本体面(38,41)であって当該2つの本体面(38,41)の間に前記横断セグメント(33)が厚さ方向に延びている、2つの本体面(38,41)とを備え、
    前記横断セグメント(33)は、前記横断セグメント(33)の前記駆動ベルト(3)に対して最も内側の部分と、前記横断セグメント(33)の前記駆動ベルト(3)に対して最も外側の部分との間で、前記幅方向および前記厚さ方向の両方に垂直に向けられた高さ方向に延びており、
    前記2つの本体面(38,41)のうちの少なくとも一方の本体面(38)には移行面(42)が設けられており、該移行面(42)は、前記幅方向に延びておりかつ、主として一定の厚さを備える前記横断セグメント(33)の前記最も外側の部分と、前記横断セグメント(33)の前記最も内側の部分であって当該最も内側の部分の厚さは前記移行面(42)から離れる前記高さ方向で減少している、前記横断セグメント(33)の前記最も内側の部分との間に、移行部を形成しており
    前記横断セグメント(33)の前記最も内側の部分に配置されている少なくとも1つの開口(44)であって、少なくとも1つの開口(44)は、前記横断セグメント(33)を完全に貫通して、前記横断セグメント(33)の前記厚さ方向に延びており、
    i)前記少なくとも1つの開口(44)の上側に配置された前記少なくとも1つの開口(44)の上側境界面(46)およびii)前記少なくとも1つの開口(44)の下側に配置された前記少なくとも1つの開口(44)の下側境界面(45)とが設けられており、前記上側境界面(46)のみに波形の突出部(47)が設けられており、前記下側境界面(45)は、ほぼ平坦な面である、
    駆動ベルト(3)用の横断セグメント(33)。
  2. 前記金属プレートは鋼プレートであり、当該鋼プレートは焼入れ硬化されている、請求項1記載の横断セグメント(33)。
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