以下、一実施形態に係る電力制御システムを説明するために、まず、公知の電力制御システムの動作について説明する。
図1は、公知の電力制御システムの概略構成例を示すブロック図である。以下の開示において、従来公知の機能部については、詳細な説明は、適宜省略する。
図1に示す電力制御システムは、第1分散電源100と、第2分散電源20と、分電盤40とを含んで構成される。第1分散電源100は、第1電源11と、第1電力制御装置120とを備える。また、第2分散電源20は、第2電源21と、第2電力制御装置22とを備える。
第1分散電源100は、非再生可能エネルギー電源とすることができ、例えば電源として蓄電池(図1においてBTと記す)を用いるものとしてよい。以下、第1分散電源100は、例えば第1電源11のような蓄電池を電源とした蓄電装置であるものとして説明する。また、第2分散電源20は、再生可能エネルギー電源とすることができ、例えば電源として太陽電池(図1においてPVと記す)を用いるものとしてよい。以下、第2分散電源20は、例えば第2電源21のような太陽電池を電源とした太陽光発電装置であるものとして説明する。
図1に示すように、第1電源11が出力する電力は、第1電力制御装置120に供給される。第1電力制御装置120は、公知のパワーコンディショナ(インバータ)で構成することができる。第1電力制御装置120は、第1電源11である蓄電池から出力(放電)された直流電力の電圧を昇圧又は降圧して、交流電力に変換する。第1電力制御装置120において交流に変換された電力は、連系リレー32又は自立運転リレー34を経て、分電盤40に供給される。分電盤40は、系統50及び負荷60に接続されている。
連系リレー32及び自立運転リレー34は、任意の切替スイッチなどで構成することができる。連系リレー32及び自立運転リレー34は、基本的に一方を開にして他方を閉にするように制御される。すなわち、系統連系時は、連系リレー32を閉にして自立運転リレー34を開にする(図1参照)。また、自立運転時は、連系リレー32を開にして自立運転リレー34を閉にする(図2参照)。このような制御は、第1電力制御装置120が行ってもよいし、他の制御部又は制御装置などが行ってもよい。
分電盤40は、負荷60並びに第1分散電源100及び第2分散電源20から系統50を切り離す主ブレーカー31を備える。第1分散電源100の自立運転は、主ブレーカー31によって系統50が解列されているときに行われる。近年では、分電盤40に停電検知機能を備え、自動的に主ブレーカー31を解列するものもある。本例においては、分電盤40は、第1分散電源100が発信する命令によって連系運転時と自立運転時とを切り替える切替リレー42を備えている。これにより、主ブレーカー31が自動的に解列されなくても、第1分散電源100の自立運転の出力を負荷60に供給できるようにしている。
図1に示すように、連系リレー32と切替リレー42とを接続する送電ラインを、送電ラインPL1と記す。送電ラインPL1は、さらに系統50に接続されている。また、自立運転リレー34と切替リレー42とを接続する送電ラインを、送電ラインPL2と記す。さらに、切替リレー42と負荷60とを接続する送電ラインを、送電ラインPL3と記す。切替リレー42は、連系運転時は、送電ラインPL1と送電ラインPL3とを接続する(図1参照)。また、切替リレー42は、自立運転時は、送電ラインPL2と送電ラインPL3とを接続する(図2参照)。このような切替リレー42の制御も、第1電力制御装置120が行ってもよいし、他の制御部又は制御装置などが行ってもよい。
系統50は、一般的な商用電力系統(グリッド)とすることができる。
負荷60は、電力制御システムから電力が供給される、ユーザが使用する家電製品などの各種の機器とすることができる。図1においては、負荷60は1つの構成として示してあるが、1つの構成には限定されず、任意の個数の各種機器とすることができる。また、負荷60は、屋内配線のコンセントとしてもよい。
また、第1電力制御装置120は、双方向インバータとしてもよい。この場合、第1電力制御装置120は、例えば系統50から供給された交流電力を直流に変換して、直流電力の電圧を昇圧又は降圧して、第1電源11である蓄電池に供給(充電)することもできる。
第2電源21が出力する電力は、第2電力制御装置22に供給される。第2電力制御装置22も、公知のパワーコンディショナ(インバータ)で構成することができる。第2電力制御装置22は、第2電源21から出力された直流電力の電圧を昇圧又は降圧して、交流電力に変換する。第2電力制御装置22から出力された交流電力は、送電ラインPL1に接続される。
図1に示す電力制御システムは、連系運転時の状態を示している。すなわち、上述のように、図1においては、連系リレー32は閉にされ、自立運転リレー34は開にされ、切替リレー42は送電ラインPL1と送電ラインPL3とを接続する。このような動作状態において、第1分散電源100の出力及び第2分散電源20の出力の少なくとも一方は、負荷60に供給され得る。また、負荷60は、系統50から電力を供給され得る。さらに、第1分散電源100は、系統50及び第2分散電源20の少なくとも一方から供給される電力を充電することもできる。また、第2分散電源20が発電した電力は、状況によっては、系統50に売電することもできる。このように、図1に示す電力制御システムによれば、複数の分散電源の電力を制御することができる。
図2は、図1に示した電力制御システムの自立運転時の概略構成例を示すブロック図である。
図1に示した電力制御システムは、例えば停電などが検知されると、図2に示すような動作状態になる。図2に示す電力制御システムは、自立運転時の状態を示している。すなわち、上述のように、図2においては、連系リレー32は開にされ、自立運転リレー34は閉にされ、切替リレー42は送電ラインPL2と送電ラインPL3とを接続する。
より詳細には、図1に示す電力制御システムにおいて停電が検知されると、第1電力制御装置120は、連系リレー32を開にする。そして、切替リレー42によって送電ラインPL2と送電ラインPL3とが接続され、自立運転リレー34が閉にされる(図2参照)と、第1分散電源100は、自立運転の出力を開始して、負荷60に電力を供給する。このとき、第1分散電源100の自立運転の出力から電力を得て、切替リレー42を動作させることができる。図1に示す電力制御システムにおいて、停電が検知されてから、切替リレー42が作動するまでの動作は、10秒程度とすることができる。このような動作状態において、停電時であっても、第1分散電源100の蓄電池に充電された電力を、自立運転出力によって負荷60に供給することができる。
ここで、第1電力制御装置120(あるいは第1分散電源100)と、第2電力制御装置22(あるいは第2分散電源20)とは、相互に通信する機能を有さないものとする。また、図2に示す第2電力制御装置22は、単独運転防止機能を有するものとする。さらに、第2電力制御装置22は、独自に系統50の停電を検知することができるものとする。したがって、第2電力制御装置22は、系統50の停電を独自に検知して、単独運転防止機能によって第2分散電源20の単独運転は回避される。このため、停電時に第2分散電源20が発電した電力が、系統50に逆潮流することはない。
しかしながら、図2に示す電力制御システムにおいて、第2分散電源20は、負荷60に接続されていない。したがって、図2に示す動作状態において、たとえ第2分散電源20が発電できる状態であったとしても、第2分散電源20が出力する電力を、負荷60に供給することはできない。この場合、第2電力制御装置22に自立運転出力が可能な専用コンセントが設けられていれば、当該専用コンセントから、第2電源21である太陽電池が発電した電力を供給することはできる。しかしながら、第2分散電源20が出力する電力を、そのまま負荷60に供給することはできない。
そこで、一実施形態に係る電力制御システムにおいては、第2分散電源20の接続態様を変更する。さらに、一実施形態に係る電力制御システムにおいては、第1電力制御装置120の構成を変更する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る電力制御システムについて説明する。図3は、第1実施形態に係る電力制御システムの概略構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、第1実施形態に係る電力制御システム1は、図1に示した公知の電力制御システムにおいて、第1電力制御装置120の構成を変更するものである。図3に示すように、第1実施形態に係る電力制御システム1は、図1に示した第1電力制御装置120に代えて、第1電力制御装置12を備える。このように、一実施形態において、電力制御システム1は、第1分散電源10と、第2分散電源20とを含んで構成される。第1分散電源10は、第1電源11と、第1電力制御装置12とを備える。また、第2分散電源20は、第2電源21と、第2電力制御装置22とを備える。ここで、第1電力制御装置12は、第1電源11が出力する電力を制御する。また、第2電力制御装置22は、第2電源21が出力する電力を制御する。
また、図1に示した電力制御システムにおいて、第2分散電源20は、送電ラインPL1に接続されていた。これに対し、図3に示すように、第1実施形態に係る電力制御システム1において、第2分散電源20は、送電ラインPL3に接続される。
さらに、図3に示すように、第1実施形態に係る電力制御システム1において、第1電力制御装置12から送電ラインPL2に流れる電流を検出する第1電流検出部CT1が設けられてもよい。また、第1実施形態に係る電力制御システム1において、送電ラインPL3を経て負荷60に流れる電流を検出する第2電流検出部CT2が設けられてよい。第1電流検出部CT1及び第2電流検出部CT2は、例えば、CT(Current Transformer:変流器)などのような電流センサとすることができる。しかしながら、第1電流検出部CT1及び第2電流検出部CT2は、電流を検出することができる要素であれば、任意のものを採用することができる。また、第1電流検出部CT1及び第2電流検出部CT2は、検出した電流を基に電力を算出して、算出した電力の情報を第1電力制御装置12に送信するものであってもよい。
上述した以外の構成については、図1に示した電力制御システムと同様とすることができるため、より詳細な説明は省略する。また、以降の実施の形態において、主ブレーカーの説明及び図示は省略する。
次に、第1実施形態に係る電力制御システム1が備える第1電力制御装置12について、さらに説明する。図4は、第1実施形態に係る電力制御システムの概略構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、第1電力制御装置12は、DC/DCコンバータ13、DC/ACインバータ14、制御部15、及び記憶部16を備えている。第1電力制御装置12は例えばパワーコンディショナである。
DC/DCコンバータ13は、第1電源11から供給される直流電力の電圧を昇圧又は降圧する。DC/DCコンバータ13によって電圧を昇圧又は降圧された直流電力は、DC/ACインバータ14に供給される。このDC/DCコンバータ13は、公知のものを用いて構成することができる。
DC/ACインバータ14は、DC/DCコンバータ13から供給される直流電力を交流電力に変換する。DC/ACインバータ14によって変換された交流電力は、連系運転時は、連系リレー32及び送電ラインPL1を経て、分電盤40を経由して負荷60(図4においては省略)に供給される。また、DC/ACインバータ14によって変換された交流電力は、自立運転出力時は、自立運転リレー34及び送電ラインPL2を経て、分電盤40を経由して負荷60(図4においては省略)に供給される。
第1電源11が蓄電池である場合、系統50から分電盤を経て供給される電力を充電することができる。この場合、DC/ACインバータ14は、系統50から供給される交流電力を直流電力に変換する。そして、DC/DCコンバータ13は、DC/ACインバータ14から供給された直流電力の電圧を昇圧又は降圧して、蓄電池である第1電源11に供給する。第1電源11は、このようにして供給された直流電力を充電することができる。
制御部15は、第1電力制御装置12を構成する各機能部をはじめとして、第1電力制御装置12の全体を制御及び管理する。制御部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)などを含めて構成することができる。第1実施形態に係る制御部15の動作については、さらに後述する。
第1電力制御装置12は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、制御部15として、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)として、又は複数の通信可能に接続された集積回路、及び/又はディスクリート回路(discrete circuits)として実現されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術に従って実現されることが可能である。
一実施形態において、プロセッサは、1以上のデータ計算手続又は処理を実行するために構成された、1以上の回路又はユニットを含む。例えば、プロセッサは、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらのデバイス若しくは構成の任意の組み合わせ、又は他の既知のデバイス若しくは構成の組み合わせを含むことにより、後述の機能を実行してもよい。
記憶部16は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されてよい。記憶部16は、各種情報及び制御部15で実行されるプログラム等を記憶する。記憶部16は、制御部15のワークメモリとして機能してよい。また、記憶部16は、制御部15に含まれてもよい。
図4に示すように、第1電流検出部CT1は、第1電力制御装置12のDC/ACインバータ14から送電ラインPL2に流れる電流を検出する。第1電流検出部CT1が検出した結果は、制御部15に送信され、DC/ACインバータ14の出力側電圧と乗算されて電力値を算出する。また、第2電流検出部CT2は、図3に示したように、送電ラインPL3を経て負荷60に流れる電流を検出する。第2電流検出部CT2が検出した結果も、制御部15に送信され、DC/ACインバータ14の出力側電圧と乗算されて電力値を算出する。本例においては、以降の制御部15における制御は、算出された電力値を基に行われるものとする。一実施形態において、電力値は、第1電流検出部CT1及び/又は第2電流検出部CT2のような電流検出部が検出した電流を基に算出されるものとしてよい。また、電力値は、電力を一意的に計測する電力計によって求められるものとしてもよい。
制御部15は、分電盤40における切替リレー42の切替を制御してもよい。また、制御部15は、連系リレー32及び/又は自立運転リレー34の切替を制御してもよい。
図3に示す電力制御システム1は、連系運転時の状態を示している。すなわち、図3においては、連系リレー32は閉にされ、自立運転リレー34は開にされ、切替リレー42は送電ラインPL1と送電ラインPL3とを接続する。このような動作状態において、第1分散電源10の出力及び第2分散電源20の出力の少なくとも一方は、負荷60に供給され得る。また、負荷60は、系統50から電力を供給され得る。さらに、第1電源11である蓄電池は、系統50及び第2分散電源20の少なくとも一方から供給される電力を充電することもできる。また、第2分散電源20である太陽光発電装置が発電した電力は、状況によっては、系統50に売電することもできる。このように、図3に示す電力制御システム1によれば、連系運転時は、図1に示した電力制御と同様に、複数の分散電源の電力を制御することができる。
図5は、図3に示した電力制御システム1の自立運転時の概略構成例を示すブロック図である。
図3に示した電力制御システム1は、例えば停電などを検知すると、図5に示すような動作状態になる。図5に示す電力制御システムは、自立運転時の状態を示している。すなわち、図5においては、第1電力制御装置12及び第2電力制御装置22は停電を検知して出力を停止した後に、連系リレー32は開にされ、自立運転リレー34は閉にされ、切替リレー42は送電ラインPL2と送電ラインPL3とを接続する。
ここで、第1電力制御装置12と、第2電力制御装置22とは、相互に通信する機能を有さないものとしてよい。また、図5に示す第2電力制御装置22は、単独運転防止機能を有するものとする。さらに、第2電力制御装置22は、独自に系統50の停電を検知することができるものとする。
図5に示すように、第2分散電源20は、自立運転時においても、負荷60に接続されている。したがって、図5に示す動作状態において、第2電源21である太陽電池が発電できる状態であれば、第2分散電源20が出力する電力を、負荷60に供給し得る。このように、一実施形態において、電力制御システム1は、系統50から解列された自立運転時に、第1電源11(例えば蓄電池)及び第2電源21(例えば太陽電池)が出力する電力を、負荷60に供給可能に構成される。
一方、上述のように、第2電力制御装置22は、単独運転防止機能を有し、独自に系統50の停電を検知することができる。すなわち、一実施形態において、第2電力制御装置22は、第2分散電源20の単独運転を防止する単独運転防止機能を有する。このため、第2電力制御装置22は、系統50の停電を独自に検知すると、単独運転防止機能によって第2分散電源20の出力を停止してしまう。このような場合、停電時に、第2電源21である太陽電池が発電した電力を、負荷60に供給することができない。
より詳細には、図5に示す動作状態において、第1電力制御装置12は制御を自立運転モードに切り替え、蓄電池である第1電源11の出力に基づく第1電力制御装置12からの交流出力を開始する。自立運転モードは、単独運転防止機能の検知を行わないので、第1電力制御装置12は出力を継続する。この第1電力制御装置12の交流出力を基準波形として、第2分散電源20の第2電力制御装置22は出力を開始する。しかしながら、第2電力制御装置22は、単独運転防止機能の能動検知によって、基準波形が系統50以外の電源によるものと判定する。この場合、第2電力制御装置22は、系統50は停電していると判定して、第2電力制御装置22の出力を停止させてしまう。
このように、第2分散電源20を送電ラインPL3に接続して、発電電力を負荷60に供給可能に接続したとしても、停電時には、第2分散電源20が出力する電力を、送電ラインPL3を経て負荷60に供給できないことも想定される。特に、第2電力制御装置22が、第1電力制御装置12又は分電盤40などから自立運転状態である旨の情報を取得できない場合、停電時に第2電源21の出力を負荷60に供給できないことが想定される。また、第2電力制御装置22が、単独運転防止機能を無効にできない(能動検知を止める機能がない)機器である場合も、停電時に第2電源21の出力を負荷60に供給できない。また、このような場合、第2電力制御装置22が、第2電源21の発電電力を一時的に出力しては停止するというチャタリング動作が繰り返されるという問題も生じ得る。
また、近年、停電時においても、自立運転の出力を例えば家庭内コンセントに供給可能にするように、送電ラインPL3側に電力を供給することが望まれている。しかし、停電時において、蓄電池のような非再生可能エネルギー電源は容量が限られているため、蓄電池の出力のみで負荷を賄い続けることは困難なことも想定される。このため、蓄電池の出力に合わせて、太陽電池のような再生可能エネルギー電源の発電電力の活用度を高めることができれば、電力制御システムの優位性を高めることができる。
そこで、第1実施形態において、第1電力制御装置12は、自立運転時に、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が動作しないように制御する。以下、第1実施形態に係る第1電力制御装置12の動作について、さらに説明する。
ここで、第2電力制御装置22の単独運転防止機能は、安全などの理由から搭載された機能である。このため、以下の説明において、自立運転時に、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が動作しないように制御する場合、第2分散電源20が系統50から解列されているものとする。
図6は、第1実施形態に係る第1電力制御装置12の動作を説明するフローチャートである。
以下の説明において、第1電源11から出力された電力を第1電力制御装置12によって負荷60に供給される電力を、「第1分散電源10の出力」と略記する。第1分散電源10の出力の電流値は、第1電流検出部CT1によって検出することができる。同様に、第2電源21から出力された電力を第2電力制御装置22によって負荷60に供給される電力を、「第2分散電源20の出力」と略記する。第2分散電源20の出力の電流値は、第2電流検出部CT2による検出値から第1電流検出部CT1による検出値を引くことにより算出できる。各電流値は、第1電力制御装置12において電力値又は電力波形の情報に変換されて、制御に用いられる。
図6に示す動作が開始するのは、例えば系統50が停電するなどの原因により、系統50から電力制御システム1に電力が供給されなくなった時点とすることができる。また、図6に示す動作が開始するのは、例えば系統50の停電などにより、電力制御システム1の動作が一旦停止した後で、第1電力制御装置12が第1電源11から出力される電力の供給を再開する時点としてもよい。ここで、電力制御システム1の動作が一旦停止する際には、第1電力制御装置12は第1電源11から出力される電力の供給を停止して、さらに第2電力制御装置22は第2電源21から出力される電力の供給を停止してもよい。
図6に示す動作が開始すると、第1電力制御装置12の制御部15は、自機すなわち第1電力制御装置12の単独運転防止機能を無効化する(ステップS11)。このように、第1実施形態に係る第1電力制御装置12は、制御部15の制御により、自機すなわち第1電力制御装置12の単独運転防止機能を無効化することができるものとする。一方、第1電力制御装置12と、第2電力制御装置22とは、相互に通信する機能を有さないものとする。したがって、第1電力制御装置12(の制御部15)は、第2電力制御装置22の単独運転防止機能を無効化するような制御はできないものとする。
ステップS11において単独運転防止機能を無効化したら、制御部15は、第1電源11の出力(放電)を開始するように、第1電力制御装置12を制御する(ステップS12)。ステップS12においては、第2分散電源20の出力はまだ開始されていないものとする。
ステップS12において第1分散電源10の出力(言い換えれば、第1電力制御装置12の出力)が開始されたら、制御部15は、ステップS13の処理を行う。ステップS13において、制御部15は、第2分散電源20の出力(言い換えれば、第2電力制御装置22の出力)に対する第1分散電源10の出力の割合(以下、「所定の割合」と記す)を、記憶部16から読み出す。以下、所定の割合は、一例として200%とする。記憶部16には、所定の割合は200%である旨が記憶されているものとする。そして、ステップS13において、制御部15は、第2分散電源20の出力に対し、所定の割合以上になる第1分散電源10の出力を算出する。
以下、上述のような例について、さらに説明する。図7は、ステップS13の一例を説明する図である。図7においては、第1分散電源10の出力の電力値が、第2分散電源20の出力の電力値に対して200%以上となる値を示している。
図7は、左の列から右の列に向かって順に、負荷60に供給される電力値、第2分散電源20の出力の電力値、そして第1分散電源10の出力の電力値を示している。ステップS13において、制御部15は、第2分散電源20の出力の電力値に基づいて、第1分散電源10の出力の電力値を算出してよい。
図7に示すように、第2分散電源20の出力の電力値が500[W]である場合、制御部15は、第1分散電源10の出力の電力値を1000[W]以上にしてよい。つまり、第1分散電源10の出力の電力値が、第2分散電源20の出力の電力値に対して200%以上になるようにする。この場合、負荷60に供給される電力は1500[W]になる。また、第2分散電源20の出力の電力値が300[W]である場合、制御部15は、第1分散電源10の出力の電力値を600[W]以上にしてよい。図7の例においては、第1分散電源10の出力の電力値は700[W]であり、この場合、負荷60に供給される電力は1000[W]になる。また、第2分散電源20の出力の電力値が150[W]である場合、制御部15は、第1分散電源10の出力の電力値を300[W]以上にしてよい。図7の例においては、第1分散電源10の出力の電力値は350[W]であり、この場合、負荷60に供給される電力は500[W]になる。また、第2分散電源20の出力の電力値が100[W]である場合、制御部15は、第1分散電源10の出力の電力値を200[W]以上にしてよい。この場合、負荷60に供給される電力は300[W]になる。
上述の実施形態において、所定の割合は200%であるものとして説明した。しかしながら、一実施形態において、所定の割合は200%に限定されない。例えば、所定の割合は、第2電源21(太陽電池)に接続された第2電力制御装置22の単独運転防止機能が能動検知により停電を検知しない範囲で、適宜増減させてよい。所定の割合は、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が単独運転を能動検知する際に発する無効電力の交流波形を無効にできる電力値を、予め実験などによって把握することにより決定することができる。上述した例においては、第1分散電源10の出力が第2分散電源20の出力の200%以上であれば、第2分散電源20の第2電力制御装置22は単独運転防止機能が作動しないものとして説明した。
ステップS13の処理が行われたら、制御部15は、ステップS13において算出した割合の出力に向けて、第1分散電源10の出力を減少させるように制御する(ステップS14)。ステップS14において、制御部15は、第1分散電源10の出力が減少するように、第1電力制御装置12を制御する。ステップS14において、制御部15は、第1分散電源10から出力される電力を、電力値によって制御してよい。
ステップS14において、制御部15は、ステップS13において算出した割合の出力に向けて第1分散電源10の出力を減少させる。この時、制御部15は、第1分散電源10の出力を減少させる際に、ステップS13において算出した割合の出力を下回らないように制御する。第1分散電源10の出力がステップS13において算出した割合の出力を下回ると、第2分散電源20の第2電力制御装置22の単独運転防止機能が作動し得るからである。
また、ステップS14において、制御部15は、第1分散電源10の出力を急峻に減少させずに、徐々に減少させるようにしてよい。ステップS14において第1分散電源10の出力が急峻に減少すると、負荷60の消費電力が不足して電圧の低下が生じるため、第1分散電源10の第1電力制御装置12の過負荷保護機能が作動して出力を非常停止するおそれも考えられる。したがって、一実施形態において、制御部15は、後述のステップS16に基づくループによって、第1分散電源10の出力を徐々に減少させてよい。例えば、ステップS14において、負荷60を構成する負荷機器が停止しない程度に、第1分散電源10の出力を徐々に減少させてよい。この場合の減少幅は、例えば数十ワットとしてもよい。また、出力を減少させるループの繰り返しは、例えば1秒ごととしてもよい。
ステップS14において第1分散電源10の出力を減少させたら、制御部15は、第2分散電源20の出力を取得する(ステップS15)。ステップS15において、制御部15は、第2電流検出部CT2が検出する電流値(電力値)から、第1電流検出部CT1が検出する電流値(電力値)を引くことにより、第2分散電源20の出力の電力値を求めることができる。
ステップS15において第2分散電源20の出力が取得されたら、制御部15は、第2分散電源20の出力の増大分が、第1分散電源10の出力の減少分よりも小さいか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16における判定が否定される場合(No)、制御部15は、ステップS14に戻って処理を続行する。ステップS16における判定が否定されるのは、第2分散電源20の出力の増大分が、第1分散電源10の出力の減少分以上となる場合である。この場合、第1分散電源10の出力を減少させても、その減少分を第2分散電源20の出力によって補うことができている。したがって、この場合、第2分散電源20の出力はまだ余裕があると想定して、第1分散電源10の出力を減少させる。このため、制御部15は、ステップS14に戻って、ステップS13において算出した割合の出力に向けて、第1分散電源10の出力をさらに減少させる。
一方、ステップS16における判定が肯定される場合(Yes)、制御部15は、第1分散電源10の出力を増大させる(ステップS17)。ステップS16における判定が肯定されるのは、第2分散電源20の出力の増大分が、第1分散電源10の出力の減少分より小さくなる場合である。ステップS16における判定が肯定されるのは、例えば日射が不足しているため、第2分散電源20の出力が十分でないような場合などが考えられる。また、ステップS16における判定が肯定されるのは、例えば負荷60の消費電力が増大したような場合なども考えられる。このような場合、第1分散電源10の出力の減少分を、第2分散電源20の出力によって補うことができない、すなわち第2分散電源20の出力は不足している。したがって、この場合、第2分散電源20の出力の不足分を、第1分散電源10の出力を増大させることにより補ってよい。
ステップS17において、制御部15は、第1分散電源10の出力を、予め定められた初期値などに戻すことによって増大させてもよい。また、制御部15は、例えばステップS14において第1分散電源10の出力を減少させる前の出力を記憶部16に記憶しておいてもよい。この場合、制御部15は、ステップS17において第1分散電源10の出力を増大させる際、ステップS14において第1分散電源10の出力を減少させる前の出力に戻すように増大させてもよい。
以上説明したような動作を制御部15が行う手順は、記憶部16に予めプログラムとして記憶しておいてよい。
このように、第1実施形態に係る第1電力制御装置12(言い換えれば、第1電源11を含む第1分散電源10)は、自立運転時に、第2電力制御装置22(言い換えれば、第2電源21を含む第2分散電源20)の単独運転防止機能が動作しないように制御する。この場合、第1実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電力のうち第2分散電源20によって供給される電力の大きさに基づいて、第1分散電源10が出力する電力の大きさを制御する。
ここで、第1分散電源10が出力する電力を第1電力とする。また、第2電流検出部CT2によって検出される電流から算出される電力から、第1電力を引いた電力を第2電力とする。上述のように、第1実施形態に係る第1電力制御装置12において、制御部15は、第1電力の第2電力に対する割合が所定値以上となるように、第1分散電源10が出力する電力を制御してよい。
第1実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、太陽光発電装置のような分散電源の単独運転防止機能を作動させずに、その分散電源の出力を、蓄電装置の自立運転の出力に合わせて、負荷60に供給し続けることができる。したがって、第1実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、蓄電装置の出力に合わせて、太陽光発電装置のような再生可能エネルギー電源の発電電力の活用度を高めることができる。このため、第1実施形態に係る第1電力制御装置12は、電力制御システムの優位性を高めることができる。
また、第1実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60の消費電力が増減しても、第1電力制御装置12の出力を、第2電力制御装置22の出力との比率によって制御する。このため、第1実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、例えば太陽光発電装置とする第2分散電源側に出力が偏ることを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る電力制御システムについて説明する。
第2実施形態に係る電力制御システムは、図3〜図5において説明した第1実施形態に係る電力制御システム1と同様の構成によって実現することができる。第2実施形態に係る電力制御システムは、図3〜図5において説明した第1実施形態に係る電力制御システム1と同様に構成することができるが、第1実施形態に係る電力制御システム1とは一部異なる制御を行う。以下、図3〜図5において説明した第1実施形態に係る電力制御システム1と同様になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
上述のように、第2分散電源20の第2電力制御装置22は、自機が出力した無効電力を検知することにより、単独運転防止機能を作動させる。そこで、第2実施形態において、第1分散電源10の第1電力制御装置12は、第2電力制御装置22において無効電力の波形(電力又は電圧の位相)が検知されないようにできる大きさの出力電力の値を図6のフローチャートに基づいて決定する。しかしながら、実際には、第2電力制御装置22の無効電力の波形の検知には許容範囲が設けられているのが一般的であり、第2電力制御装置22が単独運転防止機能を作動させない電力値までは、出力を増加させることが可能である。すなわち、第1電力制御装置12は無効電力波形を検知しているが、予め設定された上限の値(以下、単に「上限値」と記す)として規定した「上限値」までは、第2電力制御装置22は単独運転防止機能を作動させない制御とする。ここで、第1電力制御装置12は、第2電力制御装置22と情報のやり取りをすることなく、上限値を決定してよい。上限値は、例えば、第1電力制御装置12の製造業者などが実測によって規定した上で、例えば製造段階で記憶部16に記憶させてよい。
次に、第2実施形態において、第1分散電源10の第1電力制御装置12は、上述した「上限値」以下の無効電力の値として、無効電力の「設定値」を設定する。この「設定値」までの無効電力は、上述した上限値以下の無効電力であるため、第2電力制御装置22が単独運転防止機能を作動させることはない。
上述した「上限値」は、第2分散電源20の出力にかかわらず固定された値となる。これに対し、第2実施形態において、上述の「設定値」は、第2分散電源20の出力に応じて変動させてよい。第2分散電源20の出力が小さい場合、例えば日射の急変などにより、第2電源21(太陽電池)の出力が急増(本来発電可能な出力まで急峻に回復)することも想定される。このような場合、第2電源21(太陽電池)に接続された第2電力制御装置22の無効電力が急速に増加し得る。そうすると、第1分散電源10の第1電力制御装置12が出力を増加させる制御を完了させるのが間に合わず、第2電力制御装置22が単独運転防止機能を作動させるおそれがある。
そこで、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、上述のような無効電力の急変に対応するため、上述した設定値を設定してよい。例えば、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、第2分散電源20の出力が小さいほど、上限値よりも低い設定値を設定してよい。設定値が低く設定されれば、第2電源21(太陽電池)の出力が小さい状態から急速に大きく変化しても、上限値に達するまでの電力余裕を増やすことで、第1電力制御装置12が出力を増加させる時間が確保できることによりリスクは低くなる。このため、第2電力制御装置22が単独運転防止機能を作動させるリスクは低くなる。
具体例として、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が3kWである時、設定値を7Wに設定してよい。この設定値は、図6のフローチャートに基づいて決定した出力電力の値に適する無効電力の許容値としてよい。また、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が5kWである時、設定値を12Wに設定してよい。また、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が10kWである時、設定値を25Wに設定してよい。
上述した例においては、無効電力の設定値を[W]の単位で設定した。しかしながら、第2実施形態において、無効電力の設定値は、第2分散電源20の出力の大きさに応じた無効電力として、理想波形に対する位相のずれ幅を用いて設定してもよい。
具体例として、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が1kWである時、設定値を0.5Hzに設定してよい。また、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が3kWである時、設定値を0.7Hzに設定してよい。また、第1電力制御装置12は、例えば第2分散電源20の出力が5kWである時、設定値を1.0Hzに設定してよい。
図8は、第2実施形態に係る第1電力制御装置12の動作を説明するフローチャートである。以下、第2実施形態に係る第1電力制御装置12の動作を説明する。図8に示す動作の前提は、図6において説明した第1実施形態と同様とすることができる。
図8に示すステップS21〜ステップS25の処理は、図6に示したステップS11〜ステップS15の処理と同様とすることができる。このため、ステップS21〜ステップS25の説明は省略する。
ステップS25において第2分散電源20の出力が取得されたら、制御部15は、第2分散電源20の出力が増大しているか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26において、制御部15は、例えば常時監視している第2分散電源20の出力が所定の時間において所定量以上に増大したか否かを判定してもよい。また、ステップS26において、制御部15は、例えば図8に示した動作が前回行われた際に取得された第2分散電源20の出力と、今回取得された第2分散電源20の出力とを比較して、増大したか否かを判定してもよい。
ステップS26における判定が肯定される場合(Yes)、制御部15は、上述した無効電力の設定値を設定する(ステップS27)。ステップS27においては、制御部15は、上述のように、第2分散電源20の出力が小さいほど、上限値よりも低い設定値を設定してよい。
ステップS27において設定値が設定されたら、制御部15は、第2分散電源20出力が設定値に達したか否かを判定する(ステップS28)。
ステップS28における判定が否定される場合(No)、制御部15は、ステップS24に戻って処理を続行する。ステップS28における判定が否定される場合、第2分散電源20の出力はまだ余裕があると想定して、第1分散電源10の出力を減少させる。このため、制御部15は、ステップS24に戻って、ステップS23において算出した割合の出力に向けて、第1分散電源10の出力をさらに減少させる。
一方、ステップS28における判定が肯定される場合(Yes)、制御部15は、第1分散電源10の出力を増大させる(ステップS29)。ステップS28における判定が肯定される場合、これ以上第1分散電源10の出力を減少させると、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が作動するリスクが高まると想定される。したがって、この場合、制御部15は、第1分散電源10の出力を増大させる。
ステップS29において、制御部15は、第1分散電源10の出力を、予め定められた初期値などに戻すことによって増大させてもよい。また、制御部15は、例えばステップS24において第1分散電源10の出力を減少させる前の出力を記憶部16に記憶しておいてもよい。この場合、制御部15は、ステップS29において第1分散電源10の出力を増大させる際、ステップS24において第1分散電源10の出力を減少させる前の出力に戻すように増大させてもよい。
また、ステップS26における判定が否定される場合(No)、制御部15は、ステップS29に進み、第1分散電源10の出力を増大させる(ステップS29)。ステップS26における判定が否定される場合とは、第2分散電源20の出力が増大していない場合に該当する。この場合、ステップ24で第1分散電源10が出力低下させた電力分を第2分散電源20の出力で補えていない状態であり、これ以上第1分散電源10の出力を減少させると、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が作動するリスクが高まると想定される。また、この場合は、負荷に供給する電力に余裕がない状態なので、負荷消費電力が増加した際に過負荷保護機能が作動するリスクも高まると想定される。したがって、この場合、制御部15は、ステップS29において、第1分散電源10の出力を増大させる。
このように、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が動作しない無効電力の上限値に基づいて、当該上限値以下の値となる無効電力の設定値を設定してよい。また、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電力のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値を超えないように、第1分散電源10が出力する電力を制御してよい。さらに、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電流のうち第2分散電源20によって供給される電力に応じて、前記設定値を設定してよい。また、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電流のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値に達したら、第1分散電源10が出力する電力を増大させてもよい。さらに、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電流のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値に達するまで、第1分散電源10が出力する電力を減少させてもよい。
第2実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、太陽光発電装置のような分散電源の単独運転防止機能を作動させずに、その分散電源の出力を、蓄電装置の自立運転の出力に合わせて、負荷60に供給し続けることができる。したがって、第2実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、蓄電装置の出力に合わせて、太陽光発電装置のような再生可能エネルギー電源の発電電力の活用度を高めることができる。このため、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、電力制御システムの優位性を高めることができる。また、第2実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、例えば日射の急変などにより、第2分散電源20の出力が小さい状態から急速に大きく変化しても、第2電力制御装置22が単独運転防止機能を作動させるリスクは低くなる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る電力制御システムについて説明する。
第3実施形態に係る電力制御システムは、上述した第2実施形態に係る電力制御システムにおいて制御の一部を変更するものである。以下、図3〜図8において説明した第1実施形態又は第2実施形態に係る電力制御システムと同様になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
上述した第2実施形態に係る電力制御システムにおいて、第1電力制御装置12は、第2分散電源20の出力に応じて、無効電力の設定値を設定した。特に、第2実施形態においては、第2分散電源20の出力が小さいほど、上限値よりも低い設定値を設定した。
これに対し、第3実施形態に係る電力制御システムにおいて、第1電力制御装置12は、第2分散電源20の出力によらず、予め設定値を設定する。特に、第3実施形態においては、上述した上限値以下の無効電力の値として、任意の設定値を設定してよい。例えば、第3実施形態においては、上述した上限値よりも所定値低くした値を、設定値として設定してよい。この場合、例えば、上述した上限値よりもわずかに低くした値を、設定値として設定してもよい。この規定値は、例えば、第1電力制御装置12の製造業者などが実測によって規定した上で、例えば製造段階で記憶部16に記憶させてよい。また、この規定値は、例えば第1電力制御装置12の動作中であって、第2電力制御装置22が第2分散電源20の出力を開始する前に設定してもよい。
図9は、第3実施形態に係る第1電力制御装置12の動作を説明するフローチャートである。以下、第3実施形態に係る第1電力制御装置12の動作を説明する。図9に示す動作の前提は、図6又は図8において説明した第1実施形態又は第2実施形態と同様とすることができる。
図9に示すステップS31〜ステップS36の処理は、図8に示したステップS21〜ステップS26の処理と同様とすることができる。このため、ステップS31〜ステップS36の説明は省略する。
ステップS36における判定が肯定される場合(Yes)、制御部15は、第2分散電源20出力が設定値に達したか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37における判定が否定される場合(No)、制御部15は、ステップS34に戻って処理を続行する。ステップS37における判定が否定される場合、第2分散電源20の出力はまだ余裕があると想定して、第1分散電源10の出力を減少させる。このため、制御部15は、ステップS34に戻って、ステップS33において算出した割合の出力に向けて、第1分散電源10の出力をさらに減少させる。
一方、ステップS37における判定が肯定される場合(Yes)、制御部15は、第1分散電源10の出力を増大させる(ステップS38)。ステップS37における判定が肯定される場合、これ以上第1分散電源10の出力を減少させると、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が作動するリスクが高まると想定される。したがって、この場合、制御部15は、第1分散電源10の出力を増大させる。
ステップS38において、制御部15は、図8に示した第2実施形態におけるステップS29と同様の処理を行うことができる。
また、ステップS36における判定が否定される場合(No)、制御部15は、ステップS38に進み、第1分散電源10の出力を増大させる(ステップS38)。ステップS36における判定が否定される場合とは、第2分散電源20出力が増大していない場合に該当する。この場合、ステップ34で第1分散電源10が出力低下させた電力分を第2分散電源20の出力で補えていない状態であり、これ以上第1分散電源10の出力を減少させると、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が作動するリスクが高まると想定される。また、この場合は、負荷に供給する電力に余裕がない状態なので、負荷消費電力が増加した際に過負荷保護機能が作動するリスクも高まると想定される。したがって、この場合、制御部15は、ステップS38において、第1分散電源10の出力を増大させる。
このように、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、第2電力制御装置22の単独運転防止機能が動作しない無効電力の上限値に基づいて、当該上限値以下の値となる無効電力の設定値を設定してよい。また、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電力のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値を超えないように、第1分散電源10が出力する電力を制御してよい。さらに、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電力のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値に達したら、第1分散電源10が出力する電力を増大させてもよい。また、第2実施形態に係る第1電力制御装置12は、負荷60に供給される電力のうち第2分散電源20によって供給される電力が前記設定値に達するまで、第1分散電源10が出力する電力を減少させてもよい。
第3実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、太陽光発電装置のような分散電源の単独運転防止機能を作動させずに、その分散電源の出力を、蓄電装置の自立運転の出力に合わせて、負荷60に供給し続けることができる。したがって、第3実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、蓄電装置の出力に合わせて、太陽光発電装置のような再生可能エネルギー電源の発電電力の活用度を高めることができる。また、第3実施形態に係る第1電力制御装置12によれば、第2実施形態に係る第1電力制御装置12よりも簡単な制御によって、第2実施形態に係る電力制御システムに準じた動作を行うことができる。このため、第3実施形態に係る第1電力制御装置12は、電力制御システムの優位性を高めることができる。
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能である。複数の機能部等は、1つに組み合わせられたり、分割されたりしてよい。上述した本開示に係る各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施され得る。
上述した各実施形態において、第1分散電源10は蓄電装置であるものとして説明した。また、上述した各実施形態において、第2分散電源20は太陽光発電装置であるものとして説明した。しかしながら、一実施形態において、第1分散電源10は蓄電装置に限定されず、第2分散電源20は太陽光発電装置に限定されない。一実施形態において、第1分散電源10は、各種の非再生可能エネルギー電源とすることができる。また、一実施形態において、第2分散電源20は、各種の再生可能エネルギー電源とすることができる。例えば、一実施形態において、第2分散電源20は、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell(SOFC))、又は固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell(PEFC))のような燃料電池装置としてもよい。また、例えば、一実施形態において、第1分散電源10を蓄電装置とした場合に、第2分散電源20を他の蓄電装置としてもよい。
また、上述した実施形態は、電力制御システム1としての実施に限定されない。例えば、上述した実施形態は、電力制御システム1に含まれる第1電力制御装置12のような電力制御装置として実施してもよい。また、例えば、上述した実施形態は、例えば第1電力制御装置12のような電力制御装置の電力制御方法として実施してもよい。
また、上述した実施形態は、1つの第1電力制御装置、又は1つの第2電力制御装置としての実施に限定されない。例えば、1台の第1電力制御装置に対して2台の第2電力制御装置が接続される構成としてもよい。この場合、第1電力制御装置は複数の第2電力制御装置の出力電力の合算、及び無効電力を合成した値を基に制御を行えばよい。