以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載されている装置の構造は、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられているものである。以下説明では、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
図1を参照して、コンロ1について説明する。コンロ1は、ビルトインタイプのガスコンロである。コンロ1は筐体2と天板3を備える。筐体2は上部が開口した略直方体状に形成される(図2参照)。天板3は、右コンロバーナ4、左コンロバーナ5及び奥コンロバーナ6を挿通させるための開口(図示略)を有しており、筐体2の開口部分に天板3が設置されると、天板3の右手前に右コンロバーナ4、左手前に左コンロバーナ5、中央奥側に奥コンロバーナ6が配置される。天板3の後方部には、筐体2内に設置されたグリル庫25(図2参照)からの燃焼排気を外部に排出する排気口7が設けられる。
コンロ1の前面の略中央には、グリル扉8が設けられる。グリル扉8は、グリル庫25の前側開口部分を開閉する。グリル扉8の右側の領域には、正面視円形状の2つの操作つまみ11、12が左右方向に並んで設けられる。グリル扉8の左側の領域には、操作つまみ11、12と同じ高さの位置に、同一形状の2つの操作つまみ13、14が左右方向に並んで設けられる。操作つまみ11〜14のそれぞれは、右コンロバーナ4、グリル庫25内の上火バーナ255(図8参照)及び下火バーナ256(図9参照)、奥コンロバーナ6、左コンロバーナ5の点火、消火及び火力調節を行うために操作される。以下では、上火バーナ255及び下火バーナ256を総称して、グリルバーナという。操作つまみ11〜14は、それぞれ、燃料供給装置51〜54(図4参照)の前端部に取り付けられる。
図2を参照して、筐体2の内部の構造について説明する。筐体2は、筐体2の右側壁、左側壁、前側壁及び後側壁をなす、右側壁部21、左側壁部22、前側壁部23及び後側壁部24を備える。筐体2の内側上部に、右側壁部21と左側壁部22との間を左右方向に延びる細長板状の第一架設部材41及び第二架設部材42が設けられる。第一架設部材41は前側に、第二架設部材42は後側に配置され、互いに略平行に設けられている。第一架設部材41の左右方向略中央部と第二架設部材42の左右方向略中央部との間に、前後方向に延びる細長板状の第三架設部材43が架設される。第一架設部材41、第二架設部材42及び第三架設部材43は、筐体2を補強し、右コンロバーナ4、左コンロバーナ5及び奥コンロバーナ6を筐体2の内側に支持する。第一架設部材41の上面右側に右コンロバーナ4が、上面左側に左コンロバーナ5が、第二架設部材42と第三架設部材43との接続部の上側に奥コンロバーナ6が、それぞれ支持される。
筐体2の内側の左右方向略中央部において、第一架設部材41、第二架設部材42及び第三架設部材43の下側に、略直方体状のグリル庫25が設けられる。右コンロバーナ4の下側及び左コンロバーナ5の下側に、受け部31,31が設けられる。右コンロバーナ4及び左コンロバーナ5の使用等により生じた煮こぼれ等の液体が、天板3の開口を介して筐体2の内部に滴下することがある。受け部31,31は、右コンロバーナ4及び左コンロバーナ5のそれぞれに対応する位置の天板3の開口から筐体2の内部に滴下する液体を受け止めるために設けられる。
図3から図6を参照して、受け部31の形状について説明する。なお、図3及び図4においては、図2に対して第一架設部材41、第二架設部材42、第三架設部材43、右コンロバーナ4、左コンロバーナ5及び奥コンロバーナ6の図示が省略されている。受け部31は、延設部301、突出部302及び前縁部308を主に備える。延設部301は、受け部31のうち下側の位置において延びる部分である。突出部302は、延設部301の前方において、延設部301から上方に突出する部分である。突出部302は、第一斜面部302A、第二斜面部302B及び第三斜面部302Cを備える。第一斜面部302Aは、延設部301の前端部から、延設部301の上面に対して斜め上方に折り返して延びる。第二斜面部302Bは、第一斜面部302Aの前端部から前方に僅かに上り傾斜して延びる。第三斜面部302Cは、第二斜面部302Bの前端部から下方に折り返して延びる。突出部302は、前後方向に同じ幅を有して左右方向に亘って延びる。前縁部308は、突出部302の前端部(第三斜面部302Cの下端部)から前方に、延設部301の上面と上下方向において略同じ高さで延び、受け部31の前縁部を構成する。前縁部308にはねじ孔309が設けられている。
延設部301の左右方向略中央部には、第一部分305及び第二部分306が設けられる。第一部分305は、延設部301の上面よりも一段下方に、平面視で略正方形状に窪んだ部分である。第二部分306は、第一部分305の右側後部から後方に延びる溝状である。第二部分306は、前方から後方に向かうほど、延設部301に対して下方にU字状に窪んで形成される。すなわち、第二部分306は、第一部分305の側から受け部31の後端部の側に向けて下り傾斜する。延設部301の右側部分301A及び左側部分301Bは、それぞれ、第一部分305の中央部に向けて僅かに下り傾斜した形状に設けられる。延設部301の上面と第一部分305との境界部は、丸みを帯びて形成され、延設部301と第一部分305とが滑らかに接続する。第一部分305と第二部分306との境界部も丸みを帯びて形成され、第一部分305と第二部分306とが滑らかに接続する。
図3に示すように、受け部31の延設部301は、前縁部308がねじ孔309において筐体2の前側壁部23に対して所定のねじ(図示略)を用いてねじ止め固定されることで、右コンロバーナ4及び左コンロバーナ5のそれぞれの下方に配置される。右側の受け部31の右端部は筐体2の右側壁部21に接して配置され、左端部は、グリル庫25の上方に配置される。左側の受け部31の左端部は筐体2の左側壁部22に接して配置され、右端部は、グリル庫25の上方に配置される。
図6に示すように、延設部301の上面から突出部302の上端部までの長さ、すなわち突出部302の延設部301に対する高さを高さHとする。高さHは、グリル庫25の上面から第一架設部材41の下端部までの距離よりも大きい。受け部31,31が筐体2に対して固定された状態で、受け部31,31のそれぞれの前縁部308は、第一架設部材41の下端部と上下方向においてほぼ同じ位置に配置される。したがって、受け部31,31が筐体2に対して固定された状態で、受け部31,31それぞれの突出部302が、第一架設部材41の下端部よりも上方に配置される。また、第二部分306の後端部306Aの下端から延設部301の上面までの長さ、すなわち延設部301の上下方向の厚さを、厚さTとする。厚さTは、グリル庫25の上面から第一架設部材41の下端部までの距離よりも小さい。したがって、受け部31,31が筐体2に対して固定された状態で、受け部31,31それぞれの延設部301は、グリル庫25の上面と第一架設部材41との間の位置に配置される。
このような受け部31,31の配置及び形状により、右コンロバーナ4及び左コンロバーナ5に対応する位置の天板3の開口から筐体2の内部に向けて滴下する液体は、延設部301の上面によって受け止められる。延設部301の右側部分301A及び左側部分301Bが、第一部分305の中央部に向けて傾斜しているので、延設部301の上面に到達した液体は、第一部分305に移動する。右側部分301A及び左側部分301Bと第一部分305とが滑らかに接続されているので、左側部分301Bと第一部分305の上面から第一部分305に向けて液体が集まりやすい。第一部分305に接続する第二部分306は、第一部分よりも低い位置に設けられており、第一部分305と第二部分306とが滑らかに接続されているので、第一部分305に溜まった液体は第二部分306へ移動する。第二部分306は、第一部分305から離間して後方に向かうほど下方に位置するので、第二部分306に移動した液体は、第二部分306の上面を流下して、後端部306Aから延設部301の後方に向けて排出される。
なお、図5に示すように、延設部301の後端部のうち、第二部分306が設けられない部分には、延設部301の上面から斜め上方に折り返された折返し部303,304が設けられる。このため、延設部301に受け止められた液体が、第二部分306の後端部306A以外の部分から延設部301の後方に排出されることが防止される。図6のW1領域内に示すように、第二部分306の後端部306Aは、前方から後方に向けて溝部の径が拡大するように形成されている。このように、後端部306Aが前方から後方に向けて拡径するラッパ状に形成されているので、後端部306Aから延設部301の後方に排出される液体が、後端部306Aの下側に回って第二部分306の下面を伝うことが防止される。したがって、第二部分306の後端部306Aから排出される液体は、確実に受け部31よりも後方に排出される。
なお、受け部31,31が筐体2に固定された状態で、受け部31,31の後端部は、燃料供給装置51〜54よりも後方に配置される。このため、受け部31の右端部が右側壁部21に接した状態で受け部31が筐体2に対して固定された場合、受け部31は、燃料供給装置51,52の上側全体を覆う。また、受け部31の左端部が左側壁部22に接した状態で受け部31が筐体2に対して固定された場合、受け部31は、燃料供給装置53,54の上側全体を覆う。このため、受け部31,31によって受け止められた液体は、それぞれの第一部分305及び第二部分306を介して、第二部分306の後端部306Aから燃料供給装置51〜54よりも後方に排出される。よって、コンロ1は、燃料供給装置51〜54に液体がかかりにくくし、燃料供給装置51〜54の故障を防止できる。
受け部31,31のそれぞれの突出部302が第一架設部材41と前側壁部23との間の位置に配置されることで、受け部31,31が、第一架設部材41の下側をくぐるように配置される(図2参照)。このとき、受け部31,31それぞれの突出部302が、第一架設部材41に沿って左右方向に延びた状態で上方に突出する。このため、作業者は、筐体2の前側壁部23に対して固定される前の受け部31を、第一架設部材41に沿って右側壁部21と左側壁部22との間を左右方向にスライドさせることができる。受け部31,31は、互いに同一形状であるので、受け部31,31は、上下方向にぴったりと互いに重ね合わせられる。
図4は、一方の受け部31を他方の受け部31の上側にして重ね合された受け部31,31が、グリル庫25の上側に配置された状態を示す。重ね合わせた状態の二つの受け部31,31の延設部301同士がなす上下方向の厚さは、一つの受け部31の延設部301の厚さTに、もう一つの受け部31の金属板の厚み等を加えたものとなる。この厚さは、厚さTとほぼ同じ厚さとなる。本実施形態では、この厚さが、グリル庫25の上面から第一架設部材41の下端部までの距離よりも小さい。したがって、作業者は、グリル庫25の上側にスライドさせた受け部31,31を、上下方向に互いに重ね合わせることで、重なり合う受け部31,31をグリル庫25の上側に配置できる。
コンロ1の組み立て作業時には、作業者は、燃料供給装置51〜54において燃料漏れ等の不具合が生じていないことを確認する作業を行う必要がある。燃料漏れの有無を確認する作業(以下、「確認作業」という。)は、例えば、コンロ1にガスが供給された状態で、燃料供給装置51〜54及び燃料供給装置51〜54に接続する燃料配管等に、ライターの火等の種火を近接させることで行われる。図2に示すように、受け部31,31が筐体2に対して固定された状態では、受け部31,31が燃料供給装置51〜54の上側を覆っている。このような状態では、作業者は燃料供給装置51〜54を視認することが難しく、確認作業を行いにくい。本実施形態では、受け部31,31が筐体2に対して固定される前の状態において、受け部31,31を第一架設部材41に沿って左右方向に容易に移動できる。よって、作業者は、受け部31,31を筐体2に対して固定する前に、受け部31,31を、燃料供給装置51〜54の上側からグリル庫25の上側に退避させることができる。これにより、作業者は、確認作業を円滑に行うことができる。
図4に示すように、燃料供給装置51は、操作つまみ11の後方に配置され、右コンロバーナ4に燃料であるガスを供給する。燃料供給装置52は、操作つまみ12の後方に配置され、グリルバーナにガスを供給する。燃料供給装置53は、操作つまみ13の後方に配置され、奥コンロバーナ6にガスを供給する。燃料供給装置54は、操作つまみ14の後方に配置され、左コンロバーナ5にガスを供給する。燃料供給装置51,52は、筐体2の右側壁部21と、グリル庫25の右側部251との間に配置される。燃料供給装置53,54は、筐体2の左側壁部22と、グリル庫25の左側部252との間に配置される。グリル庫25の右側部251は、グリル庫25の右側部を構成し、筐体2の右側壁部21に対向して配置される。グリル庫25の左側部252は、グリル庫25の左側部を構成し、筐体2の左側壁部22に対向して配置される。
図4、図7から図9を参照して、ガバナ装置81の配置について説明する。なお、図7においては、グリル庫25、第一架設部材41、第二架設部材42及び第三架設部材43等の図示が省略されている。図8においては、図2に対して、第一架設部材41、右コンロバーナ4、右側の受け部31及びガバナカバー61の図示が省略されている。ガバナ装置81は、グリルバーナに供給されるガスの供給圧を調整する装置である。グリルバーナのうち、上火バーナ255は、グリル庫25内部の上壁部から下方に向けて多数の火炎を形成可能であり、下火バーナ256は、グリル庫内部の底壁部から上方に向けて多数の火炎を形成可能である。上火バーナ255及び下火バーナ256は、燃料供給装置52とガバナ装置81とを介して外部から供給されるガスを燃焼する。ガバナ装置81は、燃料供給装置51,52の後方に配置される。ガバナ装置81と燃料供給装置52とはガス管81Aによって接続される。ガバナ装置81とグリルバーナとはガス管81Bによって接続される。
図7及び図8に示すように、ガバナ装置81は、ガスガバナ811とガス分配装置812とを備える。ガスガバナ811は、燃料供給装置52からガス管81Aを介して供給されるガスの供給圧を調圧してガス分配装置812に供給する。ガス分配装置812は、ガスガバナ811が調圧したガスを、ガス管81Bを介してグリルバーナに供給する。ガス分配装置812は、上火バーナ255及び下火バーナ256のそれぞれにガスを分配するための複数の電磁弁812A(図7参照)等を備える。電磁弁812Aは、操作つまみ12の操作の度合いに応じて駆動し、上火バーナ255及び下火バーナ256の火力を調節する。ガバナ装置81のうちガスガバナ811は受け部31の後端部よりも前方に配置され、ガス分配装置812は受け部31の後端部よりも後方に配置される。すなわち、ガバナ装置のうちガスガバナ811の部分が受け部31の下側に配置される。
図4に示すように、ガバナ装置81の上側に、ガバナカバー61が設けられる。ガバナカバー61は、受け部31よりも下側の位置において、ガバナ装置81の上側を右側壁部21から左方に向けて延びる平面視矩形状の金属板である。ガバナカバー61は、筐体2内部に浸入した液体がガバナ装置81にかかることを防止するために設けられている。ガバナカバー61の前端部61Aは、平面視で受け部31の後端部より前方に配置される。すなわち、ガバナカバー61の前端部61Aは、右側の受け部31の後端部の下側に配置される。また、ガバナカバー61の前端部61Aは、平面視でガスガバナ811の後部の位置に配置される。ガバナカバー61の後端部61Bは、平面視でガバナ装置81の後端部よりも後方まで延びる。したがって、ガバナ装置81のうちガスガバナ811の後部の位置からガス分配装置812の後方までが、ガバナカバー61によって上側から覆われる。ガバナカバー61は、水平部611と斜面部612とを備える。なお、ガバナ装置81に対しても前述の確認作業が行われるので、ガバナカバー61は確認作業時に取り外ししやすいように、ガバナ装置81に液体がかからない大きさを保ちつつ、小型に設けられることが好ましい。
図9のW2領域に示すように、水平部611は、筐体2の上下方向における略中央部の位置において、右側壁部21から左方に向けて延びる。水平部611は所定のねじ孔を備え、筐体2の右側壁部21の上下方向における中央部よりもやや上方の位置から左方に延びるリブ21Aに対してねじ止め固定される。斜面部612は、水平部611の右端部から筐体2の左側壁部22に向けて下り傾斜する。斜面部612の下端部612Aは、筐体2の上下方向略中央部の位置において、僅かに左方に略水平に延びる。斜面部612の右端部(水平部611と斜面部612との境目)は、ガバナ装置81の左右方向における略中央部に配置される。右側壁部21から斜面部612の右端部までの長さを、長さL1とする。右側壁部21から斜面部612の左端部(下端部612Aの左端)までの長さを、長さL2とする。また、図4に示すように、左側壁部22からグリル庫25の左側部252までの長さを、長さL3とする。
図3及び図4に示すように、受け部31の左右方向の長さは、グリル庫25の右側部251と左側部252との間の長さ、すなわち、グリル庫25の左右方向の長さよりも短い。受け部31の右端部から第二部分306の右側端部までの長さを、長さM1とする。受け部31の左端部から第二部分306の左側端部までの長さを、長さM2とする。長さM1は、長さL1以上である。また、長さM1は、長さL2以下である。このため、図3に示すように、受け部31の右端部を筐体2の右側壁部21に接した状態で受け部31が筐体2に対して固定された場合、受け部31の第二部分306の後端部306Aが、ガバナカバー61の斜面部612の上方に配置される。
右側の受け部31の延設部301に受け止められ、第二部分306の後端部306Aから排出される液体は、ガバナカバー61の斜面部612に受け止められる。これにより、第二部分306の後端部306Aから排出される液体の勢いが斜面部612によって弱められる。斜面部612に受け止められた液体は、斜面部612に沿って流下し、斜面部612の下端部612Aから下方に滴下する。本実施形態では、長さL2が、右側壁部21からガバナ装置81の左端部までの長さよりも長くされている。このため、斜面部612の下端部612Aから滴下する液体がガバナ装置81にかかりにくい。また、仮に、右側の受け部31からガバナカバー61の斜面部612に勢いよく液体が滴下し、斜面部612において液体が跳ね返った場合であっても、跳ね返った液体はガバナ装置81から遠ざかる方向に移動する。よって、ガバナ装置81に液体がかかることが防止される。なお、図9に示すように、ガバナカバー61の後端部61Bのうち斜面部612の後部は、斜面部612に対して略垂直に上方に折り返されている。図示しないが、ガバナカバー61の前端部61Aのうち斜面部612の前部も同様に、斜面部612から略垂直に上方に折り返されている。このため、斜面部612に沿って流下する液体が、ガバナカバー61よりも前方及び後方に排出されることが防止される。
また、長さM2は、長さL3以下である。このため、図3に示すように、左側の受け部31の第二部分306の後端部306Aが、左側壁部22とグリル庫25の左側部252との間の位置であり、燃料供給装置53,54の後端部よりも後方に配置される。よって、左側の受け部31の延設部301に受け止められ、第二部分306の後端部306Aから排出される液体は、グリル庫25にかかることなく、燃料供給装置53,54の後方の位置に向けて滴下する。よって、コンロ1は、グリル庫25の故障を防止できる。また、このような受け部31の形状及び配置によって、コンロ1は、受け部31を、燃料供給装置51,52の上側と、燃料供給装置53,54の上側とで共通化できる。
図4、図8及び図9を参照して、グリル傾斜板71の形状及びガバナカバー61とグリル傾斜板71との配置の関係を説明する。図4及び図8に示すように、グリル傾斜板71は、グリル庫25の右側部251の右側に配置される金属製の板状部材であり、平面視で前後方向に長さを有する細長い矩形状である。グリル傾斜板71は、グリル庫25の右側部251の前後方向における中央部分に沿って配置される。グリル傾斜板71は、取付部711と傾斜部712とを備える。
図9のW2領域に示すように、グリル傾斜板71は、グリル庫25の右側部251の上下方向における略中央部から右方に延びるリブ251Aに取り付けられる。取付部711は、グリル傾斜板71の左部を構成し、リブ251Aの上側を略水平に延びる。取付部711及びリブ251Aのそれぞれは所定のねじ孔を備え、ねじ孔において互いにねじ止め固定される。傾斜部712は、取付部711の右端部から筐体2の右側壁部21に向けて下り傾斜する。傾斜部712の左端部(取付部711と傾斜部712との境目)は、ガバナカバー61の左端部(下端部612Aの左端)よりも左方に配置される。傾斜部712の右端部は、ガバナカバー61の左端部(下端部612Aの左端)よりも右方に配置される。すなわち、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aは、グリル傾斜板71の傾斜部712の上方に配置される。
この場合、ガバナカバー61の斜面部612に受け止められ、斜面部612に沿って流下する液体は、下端部612Aから下方に滴下する。滴下した液体は、グリル傾斜板71の傾斜部712に受け止められる。これにより、下端部612Aから下方に滴下する液体の勢いが傾斜部712によって弱められる。傾斜部712によって受け止められた液体は、傾斜部712を沿って流下し、傾斜部712の下端部から下方に滴下する。仮に、コンロ1にグリル傾斜板71が設けられない場合には、ガバナカバー61の斜面部612を勢いよく流下し、下端部612Aから排出された液体がグリル庫25の右側部251等において跳ね返り、ガバナ装置81等に向けて飛び散る可能性がある。コンロ1は、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aを、グリル傾斜板71の傾斜部712の上方に配置することで、斜面部612の下端部612Aから滴下する液体の勢いをグリル傾斜板71の傾斜部712によって弱めることができる。これにより、その後に傾斜部712の上側を流下する液体の勢いが十分に弱められるので、コンロ1は、液体がガバナ装置81にかかることを防止できる。したがって、コンロ1は、ガバナカバー61を大型化することなく、ガバナ装置81の故障を防止できる。
なお、傾斜部712の下端部は、ガバナ装置81よりも左方に配置される。また、傾斜部712の下端部は、ガバナ装置81よりも下方に配置される。このため、傾斜部712に沿って流下し、傾斜部712の下端部から滴下する液体がガバナ装置81にかかることが防止される。
以上説明したように、右側の受け部31は、右コンロバーナ4の下側に配置されるので、右コンロバーナ4に対応する位置の天板3の開口から筐体2の内部に滴下する液体を受け止めることができる。右側の受け部31は、受け止めた液体を、第二部分306を介して後端部306Aからガバナカバー61に向けて排出する。受け部31から排出された液体の勢いは、ガバナカバー61に受け止められることによって弱められる。ガバナカバー61は、受け止めた液体を斜面部612に沿って流下させた後、下端部612Aからグリル傾斜板71に向けて排出する。ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aは、グリル傾斜板71の傾斜部712の上方に配置される。このため、斜面部612の下端部612Aから排出される液体は、グリル傾斜板71の傾斜部712によって受け止められる。斜面部612の下端部612Aから排出された液体の勢いは、傾斜部712によって弱められる。傾斜部712は、受け止めた液体を上面に沿って流下させた後、傾斜部712の下端部から筐体2の下部に向けて排出する。このように、コンロ1は、筐体2の内部に浸入した液体を、受け部31、ガバナカバー61及びグリル傾斜板71によって順に勢いが弱められながら流下させる。したがって、コンロ1は、ガバナカバー61を小型化しても、液体がガバナ装置81にかかりにくくできる。
右側の受け部31の第二部分306の後端部306Aは、ガバナカバー61の斜面部612の上側に配置される。したがって、受け部31によって受け止めた液体は、第一部分305に集められた後、第二部分306を介して後端部306Aからガバナカバー61の斜面部612に向けて排出される。このように、コンロ1は、筐体2の内部に浸入した液体を、受け部31からガバナカバー61の斜面部612に確実に移動させることで、斜面部612を流下する液体の勢いを弱めることができる。
筐体2の右側壁部21とグリル庫25の右側部251との間の位置に、燃料供給装置51,52が配置され、左側壁部22とグリル庫25の左側部252との間の位置に、燃料供給装置53,54が配置される。受け部31の右端部から第二部分306の右側端部までの長さM1は、筐体2の右側壁部21からガバナカバー61の斜面部612の右端部までの長さL1以上である。また、長さM1は、筐体2の右側壁部21からガバナカバー61の斜面部612の左端部(下端部612Aの左端)までの長さL2以下である。このため、受け部31の右端部を筐体2の右側壁部21に接した状態で受け部31が筐体2に対して固定された場合、受け部31の第二部分306の後端部306Aが、斜面部612の上方に必ず配置される。また、受け部31の左端部から第二部分306の左側端部までの長さM2は、筐体2の左側壁部22からグリル庫25の左側部252までの長さL3以下である。このため、受け部31の左端部を筐体2の左側壁部22に接した状態で受け部31が筐体2に対して固定された場合、受け部31の第二部分306の後端部306Aが、筐体2の左側壁部22とグリル庫25の左側部252との間の位置に必ず配置される。よって、コンロ1は、受け部31を、燃料供給装置51,52の上側と、燃料供給装置53,54の上側とのそれぞれに配置することで、グリル庫25及びガバナ装置81に液体がかかることを防止できる。また、このような受け部31の形状及び配置によって、コンロ1は、左右の受け部31,31を共通化できるので、コンロ1の製造コスト及びコンロ1の部品の管理コストを低減できる。
受け部31の第一部分305は、延設部301の上面よりも一段下方に窪んだ形状に設けられる。このため、延設部301によって受け止められた液体は、第一部分305に移動する。第一部分305に後方から接続する第二部分306は、第一部分305よりも低い位置に設けられているので、第一部分305に溜まった液体は、第二部分306に移動し、後端部306Aから延設部301の後方に向けて排出される。後端部306Aは、前方から後方に向けて拡径するラッパ状に形成されているので、後端部306Aから延設部301の後方に排出される液体が、後端部306Aの下側に回って第二部分306の下面を伝いにくい。よって、コンロ1は、後端部306Aから排出される液体が燃料供給装置51〜54及びガバナ装置81にかかることを防止できる。
本実施形態において、コンロ1が、本発明の「コンロ」に相当する。グリル庫25が、本発明の「グリル庫」に相当する。右コンロバーナ4、左コンロバーナ5及び奥コンロバーナ6が、本発明の「コンロバーナ」に相当する。筐体2が、本発明の「筐体」に相当する。上火バーナ255及び下火バーナ256が、本発明の「グリルバーナ」に相当する。燃料供給装置51〜54が、本発明の「燃料供給装置」に相当する。燃料供給装置51,52が「一部の燃料供給装置」に相当し、燃料供給装置53,54が「他の燃料供給装置」に相当する。受け部31,31が、本発明の「第一覆い部」に相当する。ガス管81Bが、本発明の「燃料配管」に相当する。ガバナ装置81が、本発明の「ガバナ装置」に相当する。右側壁部21及び左側壁部22が、本発明の「側壁」に相当する。右側壁部21が、「第一側壁」に相当し、左側壁部22が、「第二側壁」に相当する。ガバナカバー61が、本発明の「第二覆い部」に相当する。グリル傾斜板71が、板部材に相当する。傾斜部712が、本発明の「第一傾斜部」に相当する。斜面部612が、本発明の「第二傾斜部」に相当する。第一部分305が、本発明の「第一部分」に相当する。第二部分306が、本発明の「第二部分」に相当する。後端部306Aが、本発明の「後端部」に相当する。右側部251が、本発明の「第一側部」に相当する。左側部252が、本発明の「第二側部」に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、第二部分306の形状は、U字状に窪む溝状に限られず、例えば、下方に一つの頂点を有する逆三角形状に窪んだ形状等、様々な形状であってもよい。
上記実施形態では、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aと、グリル傾斜板71の取付部711とが、筐体2内部において略同じ高さに配置されている(図9参照)。グリル傾斜板71の取付部711は、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aよりも高い位置に設けられていてもよいし、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aよりも低い位置に設けられていてもよい。グリル傾斜板71の取付部711がいずれの高さに配置されていても、ガバナカバー61の斜面部612の下端部612Aが、グリル傾斜板71の傾斜部712の上方に配置されればよい。
グリルバーナは、上火バーナ255及び下火バーナ256のうち少なくともいずれかを備えていればよい。また、グリルバーナが上火バーナ255及び下火バーナ256以外の他のバーナを備えていてもよい。
ガバナカバー61は、少なくとも斜面部612を備えていればよい。ガバナカバー61に水平部611のような略水平に延びる部分が設けられなくてもよい。また、グリル傾斜板71は、少なくとも傾斜部712を備えていればよい。グリル傾斜板71に取付部711のような略水平に延びる部分が設けられなくてもよい。
ガバナ装置81は、右側の受け部31が筐体2に対して固定された状態で、ガスガバナ811の部分が受け部31の下側に配置されるが、ガバナ装置81の全体が受け部31よりも後方に配置されていてもよい。