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JP6900637B2 - 製本 - Google Patents
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本発明は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を接着に用いた製本に関する。
製本用接着剤は、製本に使用される紙葉と表紙とを接着するために広く利用されており、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)接着剤及び湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤(RHM)がその大半を占めている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、これまで知られているEVA接着剤は、満足する接着強度を発現するために塗布膜を厚くする必要があり、その結果、製本の見開き性が不良である問題があった。
一方、従来の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、高粘度であり、高速で塗布すると糊箱から接着剤が溢れたり飛び散るものや、低粘度であるが硬いものしかなく、いずれも製本強度及び見開き性を満足するものはなかった。
特開2000−225782号公報
本発明が解決しようとする課題は、見開き性、及び、製本強度に優れる製本を提供することである。
本発明は、紙葉と表紙とを接着剤で接着させた製本であって、前記接着剤が、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の発泡物であることを特徴とする製本を提供するものである。
本発明の製本は、見開き性、及び、製本強度に優れるものである。また、接着剤として湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の発泡物を用いることにより、その優れた柔軟性により、接着剤層を厚膜にした場合にも優れた塗工性を有し、また、接着剤層が凸凹とならず平滑性を有するため、製本の生産性に優れるものである。更に紙葉として、比較的厚い紙葉の束や、表面にコーティング処理がなされている紙葉の束を用いた場合でも優れた見開き性、及び製本強度を得ることができる。
本発明の製本は、紙葉と表紙とを、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の発泡物からなる接着剤により接着させたものである。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤としては、例えば、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを用いることができる。
前記ポリオール(A)としては、例えば、ポリエーテルポリオール(a1)、ポリエステルポリオール(a2)、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ダイマージオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、優れた低粘度性及び柔軟性により、一層優れた見開き性が得られる点、並びに、優れた初期強度により、一層優れた製本強度が得られる点から、ポリエーテルポリオール(a1)、及びポリエステルポリオール(a2)を含有することが好ましい。
前記ポリエーテルポリオール(a1)としては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール等を用いることができる。これらのポリエーテルポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオール(a1)を用いる場合の使用量としては、より一層優れた見開き性及び製本強度が得られる点から、ポリオール(A)中10〜70質量%の範囲であることが好ましく、15〜50質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリエステルポリオール(a1)としては、例えば、水酸基を2個以上有する化合物と多塩基酸との反応物を用いることができる。
前記水酸基を2個以上有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチルプロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族化合物;ビスフェノールA、ビスフェノールF、これらのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物等の芳香族化合物を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記多塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の脂肪族多塩基酸;オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族多塩基酸などを用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステルポリオール(a2)としては、前記した中でも、適度な結晶性を有するポリエステルポリオールが得られ、発泡物中の泡が微細化すること、及び泡が抜けにくくなることにより、一層きれいな仕上がりを有する製本が得られるから、芳香環を有するものを用いることが好ましく、水酸基を2個以上有する脂肪族化合物と芳香族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物、又は、水酸基を2個以上有する芳香族化合物と脂肪族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物を用いることがより好ましい。また、同様の理由から、前記芳香族多塩基酸としては、フタル酸を用いることが好ましく、イソフタル酸、及び/又はテレフタル酸を用いることがより好ましく、前記脂肪族多塩基酸としては、セバシン酸を用いることが好ましい。
前記ポリエステルポリオール(a2)を用いる場合の使用量としては、一層優れた製本強度が得られる点から、ポリオール(A)中10〜80質量%の範囲であることが好ましく、20〜60質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリエーテルポリオール(a1)及び前記ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量としては、より一層優れた見開き性、及び製本強度が得られる点から、500〜10,000の範囲であることが好ましく、700〜8,000の範囲がより好ましく、800〜5,000の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリエーテルポリオール(a1)及び前記ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリオール(A)としては、ポリエーテルポリオール(a1)、及びポリエステルポリオール(a2)を含有することで、一層優れた見開き性及び製本強度が得られるが、製本強度がより一層求められる場合には、更に、初期強度が向上するアクリルポリオールを含有することが好ましい。
前記アクリルポリオール(a−4)としては、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を必須として含有する(メタ)アクリル化合物の重合物を用いることができる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル化合物」とは、メタクリル化合物及び/又はアクリル化合物を示し、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレート及び/又はアクリレートを示し、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸及び/又はアクリル酸を示す。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
その他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(メタ)アクリル酸アルキルエステル;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する(メタ)アクリル化合物;イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シジクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する(メタ)アクリル化合物;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する(メタ)アクリル化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−メチル−[1,3]−ジオキソラン−4−イル−メチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。これらの(メタ)アクリル化合物は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期強度、及び製本強度が得られる点から、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物及び前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いることが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート及びn−ブチル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上の(メタ)アクリル化合物を用いることが好ましい。
前記アクリルポリオールの数平均分子量としては、より一層優れた初期強度、及び製本強度が得られる点から、5,000〜50,000の範囲であることが好ましく、10,000〜30,000の範囲がより好ましい。なお、前記アクリルポリオールの数平均分子量は、前記ポリエーテルポリオール(a1)及びポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量と同様に測定した値を示す。
また、前記アクリルポリオールのガラス転移温度としては、より一層優れた初期強度、及び製本強度が得られる点から、30〜120℃の範囲であることが好ましく、50〜80℃の範囲がより好ましい。なお、前記アクリルポリオールのガラス転移温度は、JISK7121−1987に準拠し、DSCにより測定した値を示し、具体的には、示差走査型熱量計装置内に前記アクリルポリオールを入れ、(ガラス転移温度+50℃)まで昇温速度10℃/分で昇温した後、3分間保持し、その後急冷し、得られた示差熱曲線から読み取った中間点ガラス転移温度(Tmg)を示す。
前記アクリルポリオールを用いる場合の使用量としては、より一層優れた初期強度、及び製本強度が得られる点から、ポリオール(A)中1〜40質量%の範囲であることが好ましく、5〜30質量%の範囲がより好ましい。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、反応性及び接着強度の点から、芳香族ポリイソシアネートを用いることが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記ウレタンプレポリマーは、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるものであり、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される基材中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基を有するものである。
前記ウレタンプレポリマーの製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)の混合物を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際には、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(A)が有する水酸基の当量比(イソシアネート基/水酸基)が、接着強度及び柔軟性をより一層向上できる点から、1.1〜5の範囲が好ましく、1.5〜3の範囲がより好ましい。
以上の方法によって得られたウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、接着強度をより一層向上できる点から、1.7〜5の範囲であることが好ましく、1.8〜3の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーのNCO%は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は前記ウレタンプレポリマーを含有するが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、硬化触媒、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス、熱可塑性樹脂等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
以上の方法により得られる前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を、コーンプレート粘度計により測定した際の120℃における溶融粘度としては、高速塗布適性、断裁適性及び製本強度の点から、1,000〜10,000mPa・sの範囲であることが好ましく、2,000〜9,000mPa・sの範囲がより好ましく、3,000〜8,000mPa・sの範囲が更に好ましい。なお、前記溶融粘度の測定方法は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を120℃で1時間溶融した後に、1mlをサンプリングし、コーンプレート粘度計(40Pコーン、ローター回転数;50rpm)にて溶融粘度を測定した値を示す。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を発泡させて発泡物とする方法としては、例えば、予め例えば100〜140℃で加熱溶融させた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に、ギヤーポンプ、中圧発泡機、ウルトラフォームミックス等の発泡機を使用して、窒素ガス、二酸化炭素ガス等の不活性ガスを注入・混合する方法が挙げられる。更に、該不活性ガスにより注入された発泡体をミキサー等により更に微細化してもよい。本発明においては、どの発泡方法を使用してもよく、この発泡工程を経ることにより、接着剤層が柔軟化すことで優れた見開き性が得られ、また応力が集中しなくなることから、優れた製本強度を得ることができる。更に、接着剤層を厚膜にした場合にも優れた塗工性を有し、また、接着剤層が凸凹とならず平滑性を有するため、生産性良く製本を得ることができる。
前記のようにして発泡させた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤により製本する方法としては、例えば、前記接着剤を複数の紙葉の束の貼り合せ面、及び/又は、表紙の貼り合せ面に塗布し、紙葉と表紙とを貼り合せる方法が挙げられる。
前記紙葉としては、例えば、アート紙、コート紙、マット紙、上質紙、中質紙等を用いることができる。これらの紙葉は単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、本発明においては、接着剤として、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の発泡物を用いることにより、一般的に製本強度が出にくいと言われる、比較的厚い紙葉の束や、アート紙、コート紙のような表面にコーティング処理がなされている紙葉の束を用いても優れた見開き性、及び製本強度を得ることができる。前記比較的厚い紙葉としては、例えば、1枚の紙葉の厚さが0.1〜0.5mmの範囲であり、好ましくは0.11〜0.3mmの範囲であり、より好ましくは0.12〜0.2mmの範囲である。
前記接着剤を前記貼り合せ面に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等のコーター方式;ディスペンサー、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の精密方式;ノズル塗布などを使用することができる。
前記紙葉と表紙とを貼り合せた後は、使用する接着剤の種類に応じて乾燥、養生を公知の方法で行うことが好ましい。
前記接着剤による接着剤層の厚さとしては、例えば0.001〜0.5cmの範囲で適宜決定することができる。
以上の方法により得られる発泡構造を有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤層の密度としては、外観、塗布性、接着性及び機械的強度の点から、0.1〜0.8g/cmの範囲であることが好ましく、0.2〜0.6g/cmの範囲がより好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
攪拌機、温度計を備えた4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(1,6−ヘキサンジオール、テレフタル酸、及びセバシン酸を反応させたもの、数平均分子量:2,000、以下「HG/tPA/SebA」と略記する。)を30質量部、ポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量:1,000、以下「PPG」と略記する。)を34質量部、アクリルポリオール(メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートを重合させたもの、数平均分子量;20,000、以下「MMA/BMA/HEMA」と略記する。)を15質量部入れ混合し、100℃で減圧加熱してフラスコ内の水分が0.05質量%となるまで脱水した。フラスコ内を90℃に冷却した後、70℃で溶融した4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する。)を21質量部加え、窒素雰囲気下でNCO%が一定となるまで110℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー(120℃における溶融粘度;4,500mPa・s、NCO%:2.6質量%)を得、湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤を得た。
次いで、得られた湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤をノードソン株式会社製「ウルトラフォームミックス キューブ」を使用して、発泡倍率3倍で発泡させ、100枚の紙葉(アート紙、1枚の厚さ:0.15mm)の束側面に1mm厚にて塗布し、表紙と貼り合せ、その後、23℃、湿度50%の条件下で2日放置し、製本サンプルを得た。
[実施例2〜3]
用いるポリオール(A)の種類及び量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得、製本サンプルを得た。
[実施例4]
用いる紙葉を1枚の厚さ0.09mmの上質紙に変更した以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得、製本サンプルを得た。
[実施例5]
用いる紙葉を1枚の厚さ0.09mmの上質紙に変更した以外は、実施例2と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得、製本サンプルを得た。
[実施例6]
用いる紙葉を1枚の厚さ0.09mmの上質紙に変更した以外は、実施例3と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得、製本サンプルを得た。
[比較例1]
湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を発泡させないで用いた以外は、実施例4と同様にして製本サンプルを得た。
[見開き性の評価方法]
実施例、及び比較例で得られた製本サンプルを手で開いて以下のように見開き性の評価を行った。
「T」:本を開いた後、放置しても本が閉じず、紙葉も浮き上がらない。
「F」:本を開いた後、手を離すと本が閉じてしまう。
[製本強度の評価方法]
実施例、及び比較例で得られた製本サンプルに対して、株式会社島津製作所製の精密万能試験機「AG−10NX」を使用して接着強度(N/25mm)を測定し、製本強度を以下のように評価した。
「T」:接着強度が30(N/25mm)以上である。
「F」:接着強度が30(N/25mm)未満である。
Figure 0006900637
表1中の略語は、以下のものを示す。
「BisA(6PO)/iPA/SebA」:ビスフェノールAのプロピレンオキサイド6モル付加物、イソフタル酸、及びセバシン酸を反応させたもの、数平均分子量:2,000
本発明の製本は、優れた見開き性、及び製本強度を有することが分かった。
一方、比較例1は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を発泡しない態様であるが、見開き性、製本強度共に不良であった。

Claims (2)

  1. 紙葉と表紙とを接着剤で接着させた製本であって、前記接着剤が、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の発泡物であり、
    前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有するものであり、
    前記ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a1)、芳香環を有するポリエステルポリオール(a2)、及びアクリルポリオールを含有するものであり、
    接着剤層の密度が、0.1〜0.8g/cm の範囲であることを特徴とする製本。
  2. 前記ポリエステルポリオール(a2)が、水酸基を2個以上有する脂肪族化合物と芳香族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物、又は、水酸基を2個以上有する芳香族化合物と脂肪族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物である請求項記載の製本。
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