JP6901952B2 - トンネル坑内非常警報システム - Google Patents
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Description
本発明はトンネル坑内非常警報システムに関するものであり、特に、トンネル坑内において非常事態が発生した場合に確実かつ適切な警報を発生することができるようにしたシステムに関するものである。
従来のトンネル坑内には、非常電話、押しボタン式非常警報装置が一定間隔に設置されており、非常時の緊急通報を行っていた。現在は、さらにその非常警報装置の設置場所にWi−Fiルータを設置することで、坑内ネットワークを構築するケースもある。
例えば、厚生労働省労働基準局長通達(基発第523号)では、「トンネル内には、電話、非常ベル、手動式サイレン等の通報設備を設けるものとし、非常ベル、手動式サイレンを用いる場合は、あらかじめ警報音の種類を定めておくものとする。また、電源を必要とする通報設備には、停電時における機能の保持を図るため、非常電源を設けるものとする。」と記載されている。この通達に対応するため、トンネル内で火災が発生した場合に、警報を発生するための装置が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1に記載された技術は、トンネル内で火災が発生したことを走行中の運転者に告知するためのトンネル火災告知設備に関するものである。このトンネル火災告知設備は、トンネル内の走行方向に所定間隔で発煙装置を配置して、火災検出時に、制御装置により火災発生区画及びその進入側の区画に設置した発煙装置を作動して発煙させるようになっている。また、トンネル内の走行方向に所定間隔で配置したフラッシュライトや旋回警告灯を設置して、火災検出時に、制御装置は火災発生区画及びその進入側の区画に設置したフラッシュライトまたは旋回警告灯を作動させるようになっている。
このトンネル火災告知設備では、消火栓装置に設けている発信機及び応答表示灯並びに火災検出器は、信号線により、防災センタなどに設置されている防災受信盤に信号線接続されている。また、ETC装置が搭載されている自動車では、路側無線装置に対し火災告知電文を出力し、この火災告知電文は路側無線装置から無線送信されて、車両検出器で検出された通過車両のETC装置に受信させる。そして、火災告知電文を復調し、トンネル内の前方で火災が発生していることを音声メッセージにより運転者に知らせることができるとしている。
特許文献2に記載された技術は、トンネル内で発生した異常への対処をユーザに通報するためのトンネル警報システムに関するするものである。このトンネル警報システムは、トンネル内に、作動時に通報信号を起動及び発信する通報装置と、通報装置からの通報信号の入力に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するとともに、通報信号に基づく警報信号を送信する第1の警報装置と、警報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力する第2の警報装置とを備えている。
また、トンネル内に複数の通報装置及び複数の警報装置を備えることにより、複数の通報装置のうちの1つの通報装置が作動された場合に該1つの通報装置が通報信号を起動するとともに他の通報装置に通報信号を伝送し、1つの通報装置及び他の通報装置の全部又は一部が通報信号を無線送信する。そして、複数の警報装置の各々が、無線送信された通報信号の受信に応じて、自装置の位置を表す警報位置情報に基づく警報を表示出力するようになっている。このような構成を備えることにより、通報装置間で通報信号が伝送され、所定の通報装置から警報装置に通報信号が無線送信されるので、警報装置間の信号配線が不要となるとされている。
ところで、トンネルの構築現場において、作業員が災害を発見した場合には、非常警報装置が設置された場所まで移動して通報を行う必要がある。さらに、災害場所の特定は発見者に委ねられており、状況に応じた避難誘導が適切に実施されない可能性がある。
また、トンネル坑内の非常警報装置として設置されている非常電話および押しボタン式非常警報装置は、例えば、200m以下の間隔で設置してある。また、配線の敷設やセントルの移動に伴う各種機器及び電線の盛替え作業が必要となる。さらに、有線LAN(もしくは電話回線)が切断された場合や非常電源を有してない場合には、その切断箇所もしくは非常電源を有してない非常警報装置から先の切羽側は、適切な避難指示ができない可能性がある。
なお、上述した特許文献1に記載された技術では、警報装置を有線信号線で接続する必要があり、有線信号線の切断に対しては何ら考慮されていない。また、特許文献2に記載された技術では、通報装置間で通報信号が無線通信されるとしているが、当該技術はトンネルが完成して運用されている場合における警報システムに関するものであり、トンネルの構築現場において、作業員が非常事態の発生を発見した際に、適切かつ確実に非常事態の発生を報知することについては言及されていない。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、トンネルの構築現場において災害が発生した場合に、発見者が適切かつ確実に災害の発生を報知することが可能なトンネル坑内非常警報システムを提供することを目的とする。
本発明に係るトンネル坑内非常警報システムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明に係るトンネル坑内非常警報システムは、トンネル坑内において非常事態が発生した場合に、作業者からの通報により警報を発生するためのシステムであって、信号中継手段と、信号送受信手段と、携帯情報端末とを備えたことを特徴とするものである。
信号中継手段は、無線通信により信号を中継して伝達するための手段であり、トンネル坑内に所定間隔で複数設けられている。信号送受信手段は、信号中継手段間で使用する無線通信よりも指向性が低い無線通信を使用して、各信号中継手段から、それぞれ所定の到達範囲内で信号を送受信可能な手段である。携帯情報端末は、作業者が所持し、信号送受信手段との間で相互に信号を送受信可能であるとともに、警報信号を発信可能な手段である。
上述した構成のトンネル坑内非常警報システムにおいて、携帯情報端末は、警報信号発信手段と、警報信号発信報知手段と、警報信号発信停止手段を備えることが可能である。警報信号発信手段は、作業者の操作に基づいて警報信号を発信するための手段である。警報信号発信報知手段は、警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、作業者に対して、警報信号を発信開始した旨を報知するための手段である。警報信号発信停止手段は、警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、警報信号の発信を停止させるための手段である。
上述した構成のトンネル坑内非常警報システムにおいて、携帯情報端末は、警報信号の発信に際して、非常事態の種類を特定するための信号を発信する非常事態種類特定信号発信手段を備えることが可能である。
上述した構成のトンネル坑内非常警報システムにおいて、警報信号を発信した携帯情報端末の位置情報を取得して、取得した位置情報に基づく位置情報信号を発信するための位置情報信号発信手段を備えることが可能である。
上述した構成のトンネル坑内非常警報システムにおいて、位置情報信号発信手段から受信した位置情報信号に基づいて非常事態の発生場所を特定し、作業者に対して該非常事態の発生場所から遠ざかる方向への避難を指示する避難方向指示手段を備えることが可能である。
本発明に係るトンネル坑内非常警報システムでは、複数の信号中継手段により、無線通信を用いて信号を中継して伝達するとともに、信号送受信手段を介して作業者が所持する携帯情報端末と信号を送受信することができる。そして、作業者が所持する携帯情報端末により、信号送受信手段に対して警報信号を発信することができるとともに、非常事態に関する情報を受信することができる。
したがって、作業者が非常事態を認識した場合に、自らが所持する携帯情報端末を用いて警報信号を発信し、当該警報信号を信号送受信手段で受信した後、信号中継手段を介して、管理コンピュータに警報信号を送信することができる。この際、信号の送受信には無線通信が使用されているので、断線により信号の送受信が途絶えるおそれがない。また、隣り合う信号中継手段の間に、セントル等の移動機器が存在しても、信号中継手段の設置場所を適宜変更することにより、各種機器及び電線の盛替え作業が不要となる。
このように、本発明に係るトンネル坑内非常警報システムによれば、トンネルの構築現場において非常事態が発生した場合に、発見者が適切かつ確実に非常事態の発生を報知することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル坑内非常警報システムを説明する。図1〜図8は本発明の実施形態に係るトンネル坑内非常警報システムを説明するもので、図1はシステムの模式図、図2は機能ブロック図、図3は携帯情報端末のメイン画面の模式図、図4は携帯情報端末の警報信号発信報知画面の模式図、図5は携帯情報端末の避難方向指示画面の模式図、図6は警報管理画面の模式図、図7は警報発生処理のフローチャート、図8は警報管理画面の拡大図である。
<トンネル坑内非常警報システムの概要>
本発明の実施形態に係るトンネル坑内非常警報システムは、図1に示すように、主要な構成として、2系統の無線通信手段(信号中継手段10、信号送受信手段20)を用いて、作業者がトンネル坑内で発生した非常事態を発見した場合に、迅速かつ確実に非常事態の発生を報知して、警報を発生することができるようになっている。
本発明の実施形態に係るトンネル坑内非常警報システムは、図1に示すように、主要な構成として、2系統の無線通信手段(信号中継手段10、信号送受信手段20)を用いて、作業者がトンネル坑内で発生した非常事態を発見した場合に、迅速かつ確実に非常事態の発生を報知して、警報を発生することができるようになっている。
2系統の無線通信手段とは、トンネル坑内のほぼ全域にわたって信号の送受信を行うための複数の信号中継手段10と、各信号中継手段10の無線通信範囲内に居る作業者からの非常事態発生の通知信号を受信する信号送受信手段20のことである。信号中継手段10は、隣り合う信号中継手段10の間で確実に信号の送受信を行うために、指向性が高い無線通信(例えば、長距離Wi−Fi)を用いる。また、信号送受信手段20は、信号の送受信を担当する各エリア内で、作業者が所持する携帯情報端末30との間で信号の送受信を確実に行うことができるように、指向性が低い無線通信(例えば、近距離Wi−Fi)を用いる。
このように、本発明の実施形態に係るトンネル坑内非常警報システムは、信号中継手段10をLAN接続する基幹ネットワークと、信号送受信手段20と携帯情報端末30とをLAN接続する近距離ネットワークにより構成されている。
<信号中継手段>
信号中継手段10は、無線通信により信号を中継して伝達するための装置であり、例えば、指向性が高い(隣り合う信号中継手段10の近辺のみに電波が届く)長距離Wi−Fiを使用して無線通信を行う無線通信機器からなる。この信号中継手段10は、図1に示すように、例えば、500m〜600mの間隔で複数設置されており、電源ケーブル40により電源が供給されている。
信号中継手段10は、無線通信により信号を中継して伝達するための装置であり、例えば、指向性が高い(隣り合う信号中継手段10の近辺のみに電波が届く)長距離Wi−Fiを使用して無線通信を行う無線通信機器からなる。この信号中継手段10は、図1に示すように、例えば、500m〜600mの間隔で複数設置されており、電源ケーブル40により電源が供給されている。
なお、各信号中継手段10は、それぞれUPS(無停電電源装置/図示せず)を備えており、電源ケーブル40を介した電源の供給が途絶えた場合であっても、所定時間、稼働可能となっている。UPSによる稼働時間は、UPSの性能に依存するが、非常警報システムを維持するために、30分〜2時間程度の稼働時間を確保できるUPSを用いることが好ましい。
また、図1に示すように、坑口側の信号中継手段10にはSIPサーバー50が接続されており、信号中継手段10及び信号送受信手段20を用いて、携帯情報端末30との間で電話通信を行うことができる。さらに、信号中継手段10は、電話及び警報ボタンを備えていてもよい。
<信号送受信手段>
信号送受信手段20は、信号中継手段10で使用する無線通信よりも指向性が低い無線通信を使用して、各信号中継手段10から、それぞれ所定の到達範囲内で信号を送受信可能な装置であり、例えば指向性が低い(広範囲に電波が届く/無指向性)の短距離無線Wi−Fiを使用して無線通信を行う無線機器からなる。この信号送受信手段20は、図1に示すように、各信号中継手段10とほぼ同位置に設置されている。
信号送受信手段20は、信号中継手段10で使用する無線通信よりも指向性が低い無線通信を使用して、各信号中継手段10から、それぞれ所定の到達範囲内で信号を送受信可能な装置であり、例えば指向性が低い(広範囲に電波が届く/無指向性)の短距離無線Wi−Fiを使用して無線通信を行う無線機器からなる。この信号送受信手段20は、図1に示すように、各信号中継手段10とほぼ同位置に設置されている。
この信号送受信手段20は、信号中継手段10と同様に電源ケーブル40により電源が供給されるとともに、各信号中継手段10に設置したUPS(無停電電源装置)からも電源が供給されるようになっている。信号中継手段10と信号送受信手段20とがほぼ同位置に設置されているため、両者間の通信は有線通信であってもよいし、無線通信であってもよいし、両者を併用して通信を行ってもよい。例えば、通常の状態では有線通信で信号を送受信し、断線が生じた場合には無線通信で信号を送受信する。
信号送受信手段20は、作業者が所持する携帯情報端末30と、相互に信号を送受信できるようになっている。すなわち、信号送受信手段20と携帯情報端末30とは、近距離Wi−FiによりLAN接続されている。
<携帯情報端末>
携帯情報端末30は、作業者が所持しており、信号送受信手段20との間で相互に信号を送受信可能であるとともに、警報信号を発信可能となっている。本実施形態の携帯情報端末30は、携帯性が高いため、スマートフォンを用いるが、タブレット端末、モバイルPC等であってもよい。上述したように、信号送受信手段20と携帯情報端末30とは、近距離Wi−FiによりLAN接続されている。また、一時的な入坑者(例えば、見学者)に、小型受信機を貸与することにより、当該小型受信機を携帯情報端末30として機能させてもよい。このような構成とした場合には、一時的な入坑者も作業者と同様に、非常事態の発生を知ることができるとともに、避難方向の指示を受けることができる。
携帯情報端末30は、作業者が所持しており、信号送受信手段20との間で相互に信号を送受信可能であるとともに、警報信号を発信可能となっている。本実施形態の携帯情報端末30は、携帯性が高いため、スマートフォンを用いるが、タブレット端末、モバイルPC等であってもよい。上述したように、信号送受信手段20と携帯情報端末30とは、近距離Wi−FiによりLAN接続されている。また、一時的な入坑者(例えば、見学者)に、小型受信機を貸与することにより、当該小型受信機を携帯情報端末30として機能させてもよい。このような構成とした場合には、一時的な入坑者も作業者と同様に、非常事態の発生を知ることができるとともに、避難方向の指示を受けることができる。
また、携帯情報端末30は、本来の通信機能や電話機能の他に、図2に示すように、警報信号発信手段31、警報信号発信報知手段32、警報信号発信停止手段33、非常事態種類特定信号発信手段34、位置情報信号発信手段35、避難方向指示手段36としての機能を有している。各手段は、携帯情報端末30にインストールされたアプリケーションプログラムが、携帯情報端末30に内蔵されたCPU等のハードウエアと協働して動作することにより機能を発揮する。
<携帯情報端末の表示装置>
携帯情報端末30の表示装置(液晶表示装置)には、電話、カレンダー、メール等の一般的な操作アイコンの他に、図3〜図6に示すように、本実施形態で使用するための操作アイコンや各種の画面が表示されるようになっている。例えば、図3に示すように、メイン画面には、警報信号を発信させるための警報信号発信アイコン31aが表示される。また、携帯情報端末30の表示装置には、メイン画面から遷移して、図4に示すように、警報信号発信アイコン31aを操作した後に表示される警報信号発信報知画面が表示される。この警報信号発信報知画面には、警報信号の発信を停止させるための警報信号発信停止アイコン33aが表示される。
携帯情報端末30の表示装置(液晶表示装置)には、電話、カレンダー、メール等の一般的な操作アイコンの他に、図3〜図6に示すように、本実施形態で使用するための操作アイコンや各種の画面が表示されるようになっている。例えば、図3に示すように、メイン画面には、警報信号を発信させるための警報信号発信アイコン31aが表示される。また、携帯情報端末30の表示装置には、メイン画面から遷移して、図4に示すように、警報信号発信アイコン31aを操作した後に表示される警報信号発信報知画面が表示される。この警報信号発信報知画面には、警報信号の発信を停止させるための警報信号発信停止アイコン33aが表示される。
また、図示しないが、非常事態種類特定信号を発信させるための非常事態種類特定画面を表示してもよい。さらに、図5に示すように、避難方向を指示するための避難方向指示画面を表示してもよい。また、携帯情報端末30に内蔵された音声発生手段(音源記憶装置、音声合成装置、音声増幅装置、スピーカー等)により、上述した操作に対応した音声を発生してもよい。
<警報信号発信手段>
警報信号発信手段31は、作業者の操作に基づいて警報信号を発信するための手段であり、図3に示すように、携帯情報端末30の表示装置に表示される警報信号発信アイコン31aと、この警報信号発信アイコン31aを操作(例えばタップ)することにより、警報信号を発信させるためのプログラムからなる。作業者が非常事態を発見した場合に、携帯情報端末30の表示装置に表示される警報信号発信アイコン31aを操作することにより、警報信号が発信される。
警報信号発信手段31は、作業者の操作に基づいて警報信号を発信するための手段であり、図3に示すように、携帯情報端末30の表示装置に表示される警報信号発信アイコン31aと、この警報信号発信アイコン31aを操作(例えばタップ)することにより、警報信号を発信させるためのプログラムからなる。作業者が非常事態を発見した場合に、携帯情報端末30の表示装置に表示される警報信号発信アイコン31aを操作することにより、警報信号が発信される。
<警報信号発信報知手段>
警報信号発信報知手段32は、警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、作業者に対して、警報信号を発信開始した旨を報知するための手段であり、図4に示すように、携帯情報端末30の表示装置に警報信号を発信した旨の警報信号発信報知画面が表示されるとともに、内蔵スピーカーから警報音を発生させる。
警報信号発信報知手段32は、警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、作業者に対して、警報信号を発信開始した旨を報知するための手段であり、図4に示すように、携帯情報端末30の表示装置に警報信号を発信した旨の警報信号発信報知画面が表示されるとともに、内蔵スピーカーから警報音を発生させる。
この警報信号発信報知画面には、内蔵スピーカーからの音声発生とともに点滅する警報信号発信表示32a(ベルの鳴動を表現する画像)と、警報信号の発信を停止させるための警報信号発信停止アイコン33a(「STOP」画像)と、災害発生位置の変更を行うための位置変更アイコン35a(「位置変更」画像)が表示される。また、この警報信号発信報知画面から、発生した災害の種類を特定するための非常事態種類特定画面(図示せず)に遷移させてもよいし、非常事態種類特定アイコン(火災、出水、崩落、傷病者の発生等を選択させるためのアイコン)を表示してもよい。
<警報信号発信停止手段>
警報信号発信停止手段33は、警報信号の発信開始から所定時間(例えば、30秒間)経過するまでの間、警報信号の発信を停止させるための手段である。この警報信号発信停止手段33は、作業者が誤操作により警報信号を発信させてしまった場合や、非常事態が発生しても直ちに解消できた場合等に、警報信号の発信を停止させるための手段である。上述したように、警報信号発信停止アイコン33a(STOP画像)は、図4に示すように、警報信号発信報知画面内に表示されるが、別画面として表示してもよい。
警報信号発信停止手段33は、警報信号の発信開始から所定時間(例えば、30秒間)経過するまでの間、警報信号の発信を停止させるための手段である。この警報信号発信停止手段33は、作業者が誤操作により警報信号を発信させてしまった場合や、非常事態が発生しても直ちに解消できた場合等に、警報信号の発信を停止させるための手段である。上述したように、警報信号発信停止アイコン33a(STOP画像)は、図4に示すように、警報信号発信報知画面内に表示されるが、別画面として表示してもよい。
<非常事態種類特定信号発信手段>
非常事態種類特定信号発信手段34は、警報信号の発信に際して、非常事態の種類を特定するための信号を発信するための手段である。非常事態の種類とは、例えば、火災、出水、崩落、傷病者の発生等のことである。上述したように、警報信号発信報知画面(図4)から、発生した災害の種類を特定するための非常事態種類特定画面(図示せず)に遷移させてもよいし、非常事態種類特定アイコン(火災、出水、崩落、傷病者の発生等を選択させるためのアイコン/図示せず)を表示してもよい。
非常事態種類特定信号発信手段34は、警報信号の発信に際して、非常事態の種類を特定するための信号を発信するための手段である。非常事態の種類とは、例えば、火災、出水、崩落、傷病者の発生等のことである。上述したように、警報信号発信報知画面(図4)から、発生した災害の種類を特定するための非常事態種類特定画面(図示せず)に遷移させてもよいし、非常事態種類特定アイコン(火災、出水、崩落、傷病者の発生等を選択させるためのアイコン/図示せず)を表示してもよい。
また、非常事態の種類を特定する際に、発見者と非常事態が発生した位置との関係を報知することが好ましい。例えば、非常事態の発生場所が、発見者から坑口側なのか、切羽側なのかを報知することにより、避難方向を指示する際に有効な情報となる。非常事態の発生場所は、携帯情報端末30の電話機能を用いた会話や、カメラ機能を用いて撮影した映像により推定すればよい。また、ジャイロ及びコンパスを用いて、所定時間だけ、非常事態発生場所に携帯情報端末30を向けることにより非常事態の発生場所を報知するようにしてもよい。
<位置情報信号発信手段>
位置情報信号発信手段35は、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報を取得して、取得した位置情報に基づく位置情報信号を発信するための手段である。一般的に、トンネル内ではGPS機能を使用することができないため、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報は、当該携帯情報端末30と情報の送受信を行っている信号送受信手段20における受信強度に基づいて推定される。また、携帯情報端末30に近距離無線機能を持たせておき、携帯情報端末30の識別IDを情報送受信手段20(信号中継手段10)が受信することにより、携帯情報端末30を識別して、その位置情報を得るようにしてもよい。
位置情報信号発信手段35は、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報を取得して、取得した位置情報に基づく位置情報信号を発信するための手段である。一般的に、トンネル内ではGPS機能を使用することができないため、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報は、当該携帯情報端末30と情報の送受信を行っている信号送受信手段20における受信強度に基づいて推定される。また、携帯情報端末30に近距離無線機能を持たせておき、携帯情報端末30の識別IDを情報送受信手段20(信号中継手段10)が受信することにより、携帯情報端末30を識別して、その位置情報を得るようにしてもよい。
例えば、作業者が、SSIDがM1の信号送受信手段20とSSIDがM2の信号送受信手段20との間に居て、警報信号を発信させた場合に、M1における受信強度とM2における受信強度に基づいて、M1からの距離及びM2からの距離を推定することができる。これにより、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報を特定することができる。
なお、携帯情報端末30の位置情報を発信するための位置情報信号発信手段35は、携帯情報端末30の機能としてもよいし、位置情報信号を受信した信号送受信手段20の機能としてもよい。
<避難方向指示手段>
避難方向指示手段36は、位置情報信号発信手段35から受信した位置情報信号に基づいて非常事態の発生場所を特定し、作業者に対して、当該非常事態の発生場所から遠ざかる方向への避難を指示するための手段である。この避難方向指示手段36による避難方向指示は、例えば、携帯情報端末30の表示装置において行われる。すなわち、図5に示すように、携帯情報端末30の表示装置に、非常事態種類表示36a(図5に示す例では火災)、発生場所(坑口から300m付近)及び避難方向指示表示36b(坑口方向への避難)等の情報を表示するとともに、内蔵スピーカーから警報音を発生したり、上述した情報を音声案内したりする。
避難方向指示手段36は、位置情報信号発信手段35から受信した位置情報信号に基づいて非常事態の発生場所を特定し、作業者に対して、当該非常事態の発生場所から遠ざかる方向への避難を指示するための手段である。この避難方向指示手段36による避難方向指示は、例えば、携帯情報端末30の表示装置において行われる。すなわち、図5に示すように、携帯情報端末30の表示装置に、非常事態種類表示36a(図5に示す例では火災)、発生場所(坑口から300m付近)及び避難方向指示表示36b(坑口方向への避難)等の情報を表示するとともに、内蔵スピーカーから警報音を発生したり、上述した情報を音声案内したりする。
また、図示しないが、坑内の適宜箇所に、矢印ランプ、音声発生装置等を設置して、作業者に避難方向を指示してもよい。この場合には、これらの装置も避難方向指示手段36として機能する。なお、避難方向の指示は、警報信号を発信させた作業者だけではなく、坑内に居るすべての作業者に対して行われる。この際、各作業者の位置情報は、位置情報信号発信手段35の機能により取得することができる。
<管理コンピュータ>
信号中継手段10は、管理コンピュータ60に接続されており、相互に信号を送受信可能となっている。管理コンピュータ60は、トンネル坑外の管理事務所等に設置されており、信号中継手段10(信号送受信手段20)との間における信号の送受信、種々の判断処理、判断処理に基づく指示信号の発信等を行う。すなわち、本実施形態では、トンネル坑内で収集した種々の情報を管理コンピュータ60に送信して判断処理を行い、判断結果に基づいて、非常警報に関する種々の処理を行う。なお、坑口に一番近い信号中継手段10と管理コンピュータ60とは有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
信号中継手段10は、管理コンピュータ60に接続されており、相互に信号を送受信可能となっている。管理コンピュータ60は、トンネル坑外の管理事務所等に設置されており、信号中継手段10(信号送受信手段20)との間における信号の送受信、種々の判断処理、判断処理に基づく指示信号の発信等を行う。すなわち、本実施形態では、トンネル坑内で収集した種々の情報を管理コンピュータ60に送信して判断処理を行い、判断結果に基づいて、非常警報に関する種々の処理を行う。なお、坑口に一番近い信号中継手段10と管理コンピュータ60とは有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
図示しないが、管理コンピュータ60は、CPU等からなる演算手段、HDD等の記憶手段、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段、送受信手段、液晶表示装置、プリンタ等の出力手段をはじめとして、管理コンピュータ60としての機能を発揮するための種々の手段を備えている。
<SIPサーバー>
本実施形態では、SIPサーバー50が信号中継手段10(坑口に一番近い信号中継手段10)に接続されており、LAN接続された信号中継手段10及び信号送受信手段20を介して、携帯情報端末30に電話機能を持たせている。
本実施形態では、SIPサーバー50が信号中継手段10(坑口に一番近い信号中継手段10)に接続されており、LAN接続された信号中継手段10及び信号送受信手段20を介して、携帯情報端末30に電話機能を持たせている。
<電源ケーブル/LANケーブル、UPS>
通常時には、信号中継手段10及び信号送受信手段20には電源ケーブル40を介して電源が供給されている。また、信号中継手段10はLANケーブルを介して、管理コンピュータ60とLAN接続されている。ケーブルを介した電源の供給と、有線LAN接続は、通常時の使用を前提としたものであり、本発明に係るトンネル坑内非常警報システムは、非常事態が発生した際に、長距離Wi−Fiと短距離Wi−Fiを用いて、作業者が所持する携帯情報端末30と管理コンピュータ60をLAN接続して、非常事態の発生に対して確実に適応することが可能である。
通常時には、信号中継手段10及び信号送受信手段20には電源ケーブル40を介して電源が供給されている。また、信号中継手段10はLANケーブルを介して、管理コンピュータ60とLAN接続されている。ケーブルを介した電源の供給と、有線LAN接続は、通常時の使用を前提としたものであり、本発明に係るトンネル坑内非常警報システムは、非常事態が発生した際に、長距離Wi−Fiと短距離Wi−Fiを用いて、作業者が所持する携帯情報端末30と管理コンピュータ60をLAN接続して、非常事態の発生に対して確実に適応することが可能である。
また、信号中継手段10及び信号送受信手段20にはUPS(無停電電源装置)が接続されており、電源ケーブル40が切断し、あるいは停電が発生した場合であっても、信号中継手段10及び信号送受信手段20の電源をバックアップすることができるようになっている。したがって、不測の災害が発生して電源ケーブル40からの電源供給が途絶えた場合であっても、作業者が通報、避難を行うために必要な所定時間の間は、トンネル坑内非常警報システムを稼働させることができる。
<セントルへの適用>
トンネルを構築中には覆工の施工作業があり、覆工を施工するためのセントルが設置されるのが一般的である。一般的なセントルは10.5m毎に覆工を施工するようになっており、トンネルの延長方向に移動させながら覆工を施工する。従来の技術では、トンネル内にセントルが存在すると、セントルを移動する度に各種機器及び電線の盛替え作業が必要となっていた。
トンネルを構築中には覆工の施工作業があり、覆工を施工するためのセントルが設置されるのが一般的である。一般的なセントルは10.5m毎に覆工を施工するようになっており、トンネルの延長方向に移動させながら覆工を施工する。従来の技術では、トンネル内にセントルが存在すると、セントルを移動する度に各種機器及び電線の盛替え作業が必要となっていた。
これに対して、本発明に係るトンネル坑内非常警報システムでは、セントルに対して、信号中継手段10及び信号送受信手段20を設置することにより、各種機器及び電線の盛替え作業が不要となり、作業時間を短縮することができだけではなく、各種機器及び電線の盛替え作業等によりトンネル坑内非常警報システムが停止することがないので、非常事態の発生に対する安全性を高めることができる。
<非常警報の発生手順>
図3〜図8を参照して、上述したトンネル坑内非常警報システムを用いた非常警報の発生手順について説明する。
図3〜図8を参照して、上述したトンネル坑内非常警報システムを用いた非常警報の発生手順について説明する。
トンネル坑内の適宜箇所(例えば、500m〜600m毎)に信号中継手段10及び信号送受信手段20を設置しておく。また、セントルによる覆工の施工作業中には、セントルにも信号中継手段10及び信号送受信手段20を設置しておく。そして、図7に示すように、作業者(発見者)が非常事態の発生(火災、出水、崩落、傷病者等)を発見すると(S1)、携帯情報端末30(スマートフォン)の非常警報アプリケーションを起動して、非常警報信号を発信させる(S2)。
この際、非常事態の種類(火災、出水、崩落、傷病者の発生等)を選択させるためのアイコン)を表示して、発見者に非常事態の種類を特定さることが好ましい。さらに、警報信号を発信した携帯情報端末30の位置情報を取得することにより、非常事態の発生場所(通報場所)を特定することができる。また、発見者が電話機能を用いて非常事態の種類や発生場所を通報してもよいし、携帯情報端末30に内蔵された撮像手段(カメラ機能)により非常事態の発生場所を撮影し、撮影画像を送信してもよい(S2)。
具体的には、図3に示すように、携帯情報端末30の表示装置(メイン画面)の警報信号発信アイコン31aを操作すると、表示装置に警報信号発信報知画面が表示される。この警報信号発信報知画面は、図4に示すように、携帯情報端末30の表示装置に警報信号を発信した旨を表示するための画面であり、同時に内蔵スピーカーから警報音が発生する。
そして、発見者が警報信号発信報知画面において、所定時間内に警報信号発信停止アイコン33a(STOP画像)を操作しないと、警報信号の発信が継続される。一方、所定時間内に警報信号発信停止アイコン33a(STOP画像)が操作されると(S3)、発見者による誤操作であるか、あるいは非常事態が解消したものとして、警報信号の発信を停止する(S4)。
非常事態が発生した場合の各種の情報は、管理コンピュータ60に送信され、適宜な処理が実施される。すなわち、管理コンピュータ60が各種の非常信号を受信すると、坑内に居る作業者全員の携帯情報端末30(スマートフォン)に対して、非常事態の発生を報知するための情報を送信して、図5に示すように、表示装置に非常事態の発生を表示するとともに、内蔵スピーカーから非常事態の発生を報知するための音声を発生させる(S5)。
すなわち、携帯情報端末30の表示装置に、図5に示すように、非常事態の種類(火災)、発生場所(坑口から300m付近)、作業者の避難方向(坑口方向への避難)等の情報を表示するとともに、内蔵スピーカーから警報音を発生する(S5)。また、坑内に設置したサイレンや信号中継手段10に設けた警報ベルを鳴動させるとともに、警告灯を点灯あるいは点滅させて警告表示を行ってもよい。さらに、矢印ランプや表示装置等により、避難方向を指示してもよい。
また、図6及び図8に示すように、携帯情報端末30の表示装置や管理コンピュータ60に付帯した表示装置に、警報管理画面として、非常事態の発生場所、非常事態の状況、坑内に居る作業者の人数や位置等を表示することにより、作業者や管理者が適切な対応を取ることができるようにすることが好ましい(S6)。なお、作業員に対する警報の報知と、管理者に対する警報の報知は、同時に行うことが好ましい。
図6及び図8に示す例では、非常事態(火災)の発生位置、各作業員の位置を表示するとともに、作業員の人数に応じた大きさの作業員アイコンを表示している。例えば、管理者は、避難すべき方向とは異なる方向に移動している作業者が居る場合に、当該作業者の携帯情報端末30を用いて適切な避難方向を指示したり、救援要請を行ったりすることができる。
また、図6に示す例では、携帯情報端末30(スマートフォン)の表示装置に警報管理画面を表示した例を示しているが、警報管理画面は、管理コンピュータ60に付帯した表示装置に表示してもよい。管理コンピュータ60の表示装置に警報管理画面を表示する際には、図6及び図8に示す例よりも、さらに詳細な情報を表示することが可能である。例えば、各作業者の詳細な位置、非常事態の規模、作業者毎の対応状況、各種の警報装置の操作アイコン、関係官公庁への通報アイコンを表示することにより、総合的な警報管理を行うことができる。
10 信号中継手段
20 信号送受信手段
30 携帯情報端末
31 警報信号発信手段
31a 警報信号発信アイコン
32 警報信号発信報知手段
32a 警報信号発信表示
33 警報信号発信停止手段
33a 警報信号発信停止アイコン
34 非常事態種類特定信号発信手段
35 位置情報信号発信手段
35a 位置変更アイコン
36 避難方向指示手段
36a 非常事態種類表示
36b 避難方向指示表示
40 電源ケーブル
50 SIPサーバー
60 管理コンピュータ
20 信号送受信手段
30 携帯情報端末
31 警報信号発信手段
31a 警報信号発信アイコン
32 警報信号発信報知手段
32a 警報信号発信表示
33 警報信号発信停止手段
33a 警報信号発信停止アイコン
34 非常事態種類特定信号発信手段
35 位置情報信号発信手段
35a 位置変更アイコン
36 避難方向指示手段
36a 非常事態種類表示
36b 避難方向指示表示
40 電源ケーブル
50 SIPサーバー
60 管理コンピュータ
Claims (5)
- トンネル坑内において非常事態が発生した場合に、作業者からの通報により警報を発生するためのシステムであって、
無線通信により信号を中継して伝達する複数の信号中継手段と、
前記信号中継手段間で使用する無線通信よりも指向性が低い無線通信を使用して、各信号中継手段から、それぞれ所定の到達範囲内で信号を送受信可能な信号送受信手段と、
作業者が所持し、前記信号送受信手段との間で相互に信号を送受信可能であるとともに、警報信号を発信可能な携帯情報端末と、
を備えたことを特徴とするトンネル坑内非常警報システム。 - 前記携帯情報端末は、
作業者の操作に基づいて警報信号を発信する警報信号発信手段と、
前記警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、作業者に対して警報信号を発信開始した旨を報知する警報信号発信報知手段と、
前記警報信号の発信開始から所定時間経過するまでの間、警報信号の発信を停止させる警報信号発信停止手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内非常警報システム。 - 前記携帯情報端末は、
警報信号の発信に際して、非常事態の種類を特定するための信号を発信する非常事態種類特定信号発信手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル坑内非常警報システム。 - 前記警報信号を発信した携帯情報端末の位置情報を取得して、取得した位置情報に基づく位置情報信号を発信するための位置情報信号発信手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトンネル坑内非常警報システム。
- 前記位置情報信号発信手段から受信した位置情報信号に基づいて非常事態の発生場所を特定し、作業者に対して、当該非常事態の発生場所から遠ざかる方向への避難を指示する避難方向指示手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載のトンネル坑内非常警報システム。
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| JP2017201501A JP6901952B2 (ja) | 2017-10-18 | 2017-10-18 | トンネル坑内非常警報システム |
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