JP6901995B2 - 膜厚測定方法、窒化物半導体積層物の製造方法および窒化物半導体積層物 - Google Patents
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Description
関する。
非破壊で膜厚測定を行える手法として、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)が知ら
れている(例えば、特許文献1参照)。
いては、これまで転位散乱による影響が大きく、特に1×1017cm‐3以下の低キャ
リア濃度における赤外域(IR)の吸収係数の差が無かったため、基板と同一組成の結晶
からなるホモエピタキシャル膜の場合、原理的に膜厚測定が困難である。
017cm‐3以下の低キャリア濃度の場合であっても、FT−IR法等を利用した膜厚
測定を行うことを可能にする膜厚測定方法、窒化物半導体積層物の製造方法および窒化物
半導体積層物を提供することを目的とする。
III族窒化物半導体の結晶からなる基板上に薄膜がホモエピタキシャル成長されてな
る窒化物半導体積層物における前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定方法であって、
前記基板として、当該基板におけるキャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を
有するものを用い、
前記薄膜の膜厚を、フーリエ変換赤外分光法または赤外分光エリプソメトリ法を利用し
て測定する
膜厚測定方法が提供される。
1×1017cm‐3以下の低キャリア濃度の場合であっても、キャリア濃度に依存して
IRの吸収係数に違いが生じるようになり、FT−IR法等を利用した膜厚測定を行うこ
とができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、本実施形態に係る窒化物半導体積層物1の構成例を説明する。
アダイオード(SBD)としての半導体装置を製造する際に基体として用いられる基板状
の構造体である。半導体装置の基体として用いられることから、以下、窒化物半導体積層
物1のことを「中間体」または「中間前駆体」ということもある。
、基板10と、その基板10上に形成された薄膜である半導体層20と、を備えて構成さ
れている。
続いて、窒化物半導体積層物(中間体)1を構成する基板10について詳しく説明する
。なお、以下において、基板等の主面は、主に基板等の上側主面のことをいい、基板等の
表面ということもある。また、基板等の裏面は、基板等の下側主面のことをいう。
結晶、具体的には例えば窒化ガリウム(GaN)の単結晶からなるものである。
ただし、例えば、000−1面(−c面、N極性面)であっても良い。
なお、基板10を構成するGaN結晶は、基板10の主面に対して所定のオフ角を有し
ていても良い。オフ角とは、基板10の主面の法線方向と、基板10を構成するGaN結
晶の主軸(c軸)とのなす角度のことをいう。具体的には、基板10のオフ角は、例えば
、0°以上1.2°以下である。また、これよりも大きく、2°以上4°以下とすること
も考えられる。さらには、例えば、a方向およびm方向のそれぞれにオフ角を有する、い
わゆるダブルオフであっても良い。
。基板10の主面における転位密度が5×106個/cm2超であると、基板10上に形
成される後述の半導体層20において局所的な耐圧を低下させてしまう可能性がある。こ
れに対して、本実施形態のように、基板10の主面における転位密度を5×106個/c
m2以下とすることにより、基板10上に形成される半導体層20において局所的な耐圧
の低下を抑制することができる。
粗さRa)は、例えば、10nm以下、好ましくは5nm以下である。
ある。基板10の直径Dが25mm未満であると、その基板10を用いて半導体装置を製
造する際の生産性が低下しやすくなる。このため、基板10の直径Dは、25mm以上で
あることが好ましい。また、基板10の厚さTは、例えば、150μm以上2mm以下で
ある。基板10の厚さTが150μm未満であると、基板10の機械的強度が低下し自立
状態の維持が困難となる可能性がある。このため、基板10の厚さTは、150μm以上
とすることが好ましい。ここでは、例えば、基板10の直径Dが2インチとし、基板10
の厚さTを400μmとする。
るn型不純物としては、例えば、シリコン(Si)およびゲルマニウム(Ge)が挙げら
れる。また、n型不純物としては、SiおよびGeの他に、例えば、酸素(O)、Oおよ
びSi、OおよびGe、O並びにSiおよびGe等が挙げられる。基板10中にn型不純
物がドーピングされていることにより、基板10中には、所定濃度の自由電子が生成され
ている。
本実施形態において、基板10は、赤外域の吸収係数について所定の要件を満たしてい
る。これにより、基板10は、詳細を後述するように、基板10におけるキャリア濃度と
赤外域の吸収係数との間に依存性を有するものとなる。
以下、詳細を説明する。
製造する際等には、例えば、後述のように、基板10上に半導体層20をエピタキシャル
成長させる工程や、該半導体層20中の不純物を活性化させる工程などのように、該基板
10を加熱する工程が行われることがある。例えば、基板10に対して赤外線を照射して
基板10を加熱する場合には、基板10の吸収係数に基づいて加熱条件を設定することが
重要となる。
℃)を示し、縦軸は黒体輻射のピーク波長(μm)を示している。図3に示すウィーンの
変位則によれば、黒体温度に対して黒体輻射のピーク波長が反比例する。ピーク波長をλ
(μm)、温度をT(℃)としたとき、λ=2896/(T+273)との関係を有する
。基板10を加熱する工程における所定の加熱源からの輻射が黒体輻射であると仮定する
と、加熱温度に対応するピーク波長を有する赤外線が、加熱源から基板10に対して照射
されることとなる。例えば、温度が約1200℃のときに、赤外線のピーク波長λは2μ
mとなり、温度が約600℃のときに、赤外線のピーク波長λは3.3μmとなる。
る吸収(自由キャリア吸収)が生じ、これにより、基板10が加熱されることとなる。
赤外域の吸収係数が、以下の所定の要件を満たしている。
℃)で測定した吸収係数の、自由電子濃度依存性を示す図である。なお、図4は、後述の
製造方法によってSiをドープして製造されるGaN結晶からなる基板の測定結果を示し
ている。図4において、横軸は波長(nm)を示し、縦軸はGaN結晶の吸収係数α(c
m−1)を示している。また、GaN結晶中の自由電子濃度をNeとし、所定の自由電子
濃度NeごとにGaN結晶の吸収係数αをプロットしている。図4に示すように、後述の
製造方法によって製造されるGaN結晶では、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波
長範囲において、自由キャリア吸収に起因して、長波長に行くにしたがってGaN結晶に
おける吸収係数αが大きくなる(単調に増加する)傾向を示す。また、GaN結晶中の自
由電子濃度Neが高くなるにしたがって、GaN結晶における自由キャリア吸収が大きく
なる傾向を示す。
るため、結晶歪みが小さく、また、酸素(O)やn型不純物以外の不純物(例えば、n型
不純物を補償する不純物等)をほとんど含んでいない状態となっている。これにより、上
記図4のような吸収係数の自由電子濃度依存性を示す。その結果、本実施形態の基板10
では、以下のように、赤外域の吸収係数を自由キャリア濃度および波長の関数として近似
することができる。
、基板10中の自由電子濃度をNe(cm−3)、Kおよびaをそれぞれ定数としたとき
に、本実施形態の基板10では、少なくとも1μm以上3.3μm以下(好ましくは1μ
m以上2.5μm以下)の波長範囲における吸収係数αが、以下の式(1)により近似さ
れる。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、1.5×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3)
(1)により近似されることを意味する。つまり、上記規定は、吸収係数が式(1)と完
全に一致する(式(1)を満たす)場合だけでなく、所定の誤差の範囲内で式(1)を満
たす場合も含んでいる。なお、所定の誤差は、例えば、波長2μmにおいて±0.1α以
内、好ましくは±0.01α以内である。
。
1.5×10−19Neλ3≦α≦6.0×10−19Neλ3 ・・・(1)’
(すなわち低不純物濃度)の基板では、上記波長範囲における吸収係数αは、以下の式(
1)’’により近似される(式(1)’’を満たす)。
α=2.2×10−19Neλ3 ・・・(1)’’
、吸収係数が式(1)’と完全に一致する(式(1)’を満たす)場合だけでなく、所定
の誤差の範囲内で式(1)’を満たす場合も含んでいる。なお、所定の誤差は、例えば、
波長2μmにおいて±0.1α以内、好ましくは±0.01α以内である。
実測値を細線で示している。具体的には、自由電子濃度Neが1.0×1017cm−3
のときの吸収係数αの実測値を細い実線で示し、自由電子濃度Neが1.2×1018c
m−3のときの吸収係数αの実測値を細い点線で示し、自由電子濃度Neが2.0×10
18cm−3のときの吸収係数αの実測値を細い一点鎖線で示している。一方で、上述の
図4では、上記式(1)の関数を太線で示している。具体的には、自由電子濃度Neが1
.0×1017cm−3のときの式(1)の関数を太い実線で示し、自由電子濃度Neが
1.2×1018cm−3のときの式(1)の関数を太い点線で示し、自由電子濃度Ne
が2.0×1018cm−3のときの式(1)の関数を太い一点鎖線で示している。図4
に示すように、後述の製造方法によって製造されるGaN結晶における吸収係数αの実測
値は、式(1)の関数によって精度良くフィッティングすることができる。なお、図4の
場合(Siドープの場合)では、K=2.2×10−19としたときに、吸収係数αが式
(1)に精度良く近似される。
吸収係数を、基板10中の自由電子の濃度Neに基づいて精度良く設計することができる
。
いて、基板10の吸収係数αは、以下の式(2)を満たす。
0.15λ3≦α≦6λ3 ・・・(2)
、基板10の加熱が不安定となる可能性がある。これに対し、0.15λ3≦αとするこ
とにより、基板10に対して赤外線を充分に吸収させることができ、基板10を安定的に
加熱することができる。一方で、6λ3<αであると、後述のように基板10中のn型不
純物の濃度が所定値超(1×1019at・cm−3超)であることに相当し、基板10
の結晶性が低下する可能性がある。これに対し、α≦6λ3とすることにより、基板10
中のn型不純物の濃度が所定値以下であることに相当し、基板10の良好な結晶性を確保
することができる。
ましい。
0.15λ3≦α≦3λ3 ・・・(2)’
0.15λ3≦α≦1.2λ3 ・・・(2)’’
これにより、基板10を安定的に加熱可能としつつ、基板10のより良好な結晶性を確
保することができる。
いて、基板10の主面内での吸収係数αの最大値と最小値との差(最大値から最小値を引
いた差。以下、「基板10の面内吸収係数差」ともいう)をΔαとしたとき、Δα(cm
−1)は、式(3)を満たす。
Δα≦1.0 ・・・(3)
Δα>1.0であると、赤外線の照射による加熱効率が基板10の主面内で不均一とな
る可能性がある。これに対し、Δα≦1.0とすることにより、赤外線の照射による加熱
効率を基板10の主面内で均一にすることができる。
Δα≦0.5 ・・・(3)’
Δα≦0.5とすることにより、赤外線の照射による加熱効率を基板10の主面内で安
定的に均一にすることができる。
mにおける規定に置き換えることができる。
.2cm−1以上48cm−1以下である。なお、基板10における波長2μmでの吸収
係数は、1.2cm−1以上24cm−1以下であることが好ましく、1.2cm−1以
上9.6cm−1以下であることがより好ましい。
の最大値と最小値との差は、1.0cm−1以内、好ましくは0.5cm−1以内である
。
数差の下限値は、小さければ小さいほどよいため、ゼロであることが好ましい。なお、基
板10の面内吸収係数差が0.01cm−1であっても、本実施形態の効果を充分に得る
ことができる。
において、基板10の吸収係数の要件を規定した。しかしながら、基板10の吸収係数に
ついて上記要件を満たすことによる効果は、温度が約1200℃であるときに限定される
ものではない。というのも、加熱源から照射される赤外線のスペクトルは、ステファン−
ボルツマンの法則に従って所定の波長幅を有し、温度が1200℃以外であったとしても
波長2μmの成分を有している。このため、温度が1200℃に相当する波長2μmにお
いて基板10の吸収係数が上記要件を満たせば、温度が1200℃以外に相当する波長に
おいても、基板10の吸収係数や、基板10の主面内における吸収係数の最大値と最小値
との差は、所定の範囲内となる。これにより、温度が1200℃以外であったとしても、
基板10を安定的に加熱するとともに、基板10に対する加熱効率を主面内で均一にする
ことができる。
る。このため、基板10を加熱する工程での所定の温度条件下における基板10の吸収係
数を考える場合には、所定の温度条件下におけるGaN結晶の自由キャリア吸収が、室温
の温度条件下におけるGaN結晶の自由キャリア吸収に対してどのように変化するのかを
考慮する必要がある。
うに、基板10を構成するGaN結晶では、温度が高くなるにつれて、バンド間(価電子
帯と伝導帯との間)で熱励起される真性キャリア濃度Niの濃度が高くなる。しかしなが
ら、たとえGaN結晶の温度が1300℃付近となったとしても、GaN結晶のバンド間
で熱励起される真性キャリア濃度Niの濃度は、7×1015cm−3未満であり、n型
不純物のドーピングによってGaN結晶中に生成される自由キャリアの濃度(例えば1×
1017cm−3)よりも充分に低い。すなわち、GaN結晶の自由キャリア濃度は、G
aN結晶の温度が1300℃未満の温度条件下で、n型不純物のドーピングによって自由
キャリア濃度が定まる、いわゆる外因性領域内となっていると言える。
工程での温度条件下(室温(27℃)以上1250℃以下の温度条件下)において基板1
0のバンド間で熱励起される真性キャリアの濃度が、室温の温度条件下においてn型不純
物のドーピングによって基板10中に生じる自由電子の濃度よりも低い(例えば1/10
倍以下)。これにより、基板10を加熱する工程での所定の温度条件下での基板10の自
由キャリア濃度が、室温の温度条件下での基板10の自由キャリア濃度とほぼ等しいと考
えることができ、所定の温度条件下での自由キャリア吸収が、室温での自由キャリア吸収
とほぼ等しいと考えることができる。つまり、上述したように、室温において、基板10
における赤外域の吸収係数が上記所定の要件を満たす場合、所定の温度条件下においても
、基板10における赤外域の吸収係数が上記所定の要件をほぼ維持していると考えること
ができる。
おける吸収係数αが式(1)により近似されることから、所定の波長λでは、基板10の
吸収係数αは、自由電子濃度Neに対してほぼ比例する関係を有している。
る自由電子濃度に対する波長2μmでの吸収係数の関係を示す図である。図6(a)にお
いて、下側の実線(α=1.2×10−18n)は、K=1.5×10−19およびλ=
2.0を式(1)に代入した関数であり、上側の実線(α=4.8×10−18n)は、
K=6.0×10−19およびλ=2.0を式(1)に代入した関数である。また、図6
(a)では、SiをドープしたGaN結晶だけでなく、GeをドープしたGaN結晶も示
している。また、透過測定により吸収係数を測定した結果と、分光エリプソメトリ法によ
り吸収係数を測定した結果とを示している。図6(a)に示すように、波長λを2.0μ
mとしたとき、後述の製造方法によって製造されるGaN結晶の吸収係数αは、自由電子
濃度Neに対してほぼ比例する関係を有している。また、後述の製造方法によって製造さ
れるGaN結晶における吸収係数αの実測値は、1.5×10−19≦K≦6.0×10
−19の範囲内で、式(1)の関数によって精度良くフィッティングすることができる。
なお、後述の製造方法によって製造されるGaN結晶は高純度(すなわち低不純物濃度)
で、かつ、熱物性および電気特性が良好であるため、吸収係数αの実測値は、K=2.2
×10−19としたときの式(1)の関数、すなわち、α=1.8×10−18nによっ
て精度よくフィッティングすることができる場合が多い。
ことに基づいて、基板10中における自由電子濃度Neが、以下の所定の要件を満たして
いる。
cm−3以上1.0×1019cm−3以下である。これにより、式(1)より、基板1
0における波長2μmでの吸収係数を1.2cm−1以上48cm−1以下とすることが
できる。なお、基板10中における自由電子濃度Neは、1.0×1018cm−3以上
5.0×1018cm−3以下であることが好ましく、1.0×1018cm−3以上2
.0×1018cm−3以下であることがより好ましい。これにより、基板10における
波長2μmでの吸収係数を、好ましくは1.2cm−1以上24cm−1以下とし、より
好ましくは1.2cm−1以上9.6cm−1以下とすることができる。
αとし、基板10の主面内における自由電子濃度Neの最大値と最小値との差をΔNeと
し、波長λを2.0μmしたとき、式(1)を微分することにより、以下の式(4)が求
められる。
Δα=8KΔNe ・・・(4)
値との差ΔNeは、8.3×1017cm−3以内、好ましくは4.2×1017cm−
3以内である。これにより、式(4)より、波長2μmでの吸収係数の最大値と最小値と
の差Δαを、1.0cm−1以内、好ましくは0.5cm−1以内とすることができる。
よいため、ゼロであることが好ましい。なお、ΔNeが8.3×1015cm−3であっ
ても、本実施形態の効果を充分に得ることができる。
等しくなっており、基板10中のn型不純物の濃度が、以下の所定の要件を満たしている
。
at・cm−3以上1.0×1019at・cm−3以下である。これにより、基板10
中における自由電子濃度Neを、1.0×1018cm−3以上1.0×1019cm−
3以下とすることができる。なお、基板10中におけるn型不純物の濃度は、1.0×1
018at・cm−3以上5.0×1018at・cm−3以下であることが好ましく、
1.0×1018at・cm−3以上2.0×1018at・cm−3以下であることが
より好ましい。これにより、基板10中における自由電子濃度Neを、好ましくは1.0
×1018cm−3以上5.0×1018cm−3以下とし、より好ましくは1.0×1
018cm−3以上2.0×1018cm−3以下とすることができる。
と最小値との差(以下、n型不純物の面内濃度差ともいう)は、8.3×1017at・
cm−3以内、好ましくは4.2×1017at・cm−3以内である。これにより、基
板10の主面内における自由電子濃度Neの最大値と最小値との差ΔNeを、n型不純物
の面内濃度差と等しく、8.3×1017cm−3以内、好ましくは4.2×1017c
m−3以内とすることができる。
の下限値は、小さければ小さいほどよいため、ゼロであることが好ましい。なお、n型不
純物の面内濃度差が8.3×1015at・cm−3であっても、本実施形態の効果を充
分に得ることができる。
いる。
御が比較的難しいOの濃度が極限まで低くなっており、基板10中のn型不純物の濃度は
、添加量の制御が比較的容易であるSiおよびGeの合計濃度によって決定されている。
て無視できるほど低く、例えば、1/10以下である。具体的には、例えば、基板中10
のOの濃度は1×1017at・cm−3未満であり、一方で、基板10中のSiおよび
Geの合計の濃度は1×1018at・cm−3以上1.0×1019at・cm−3以
下である。これにより、基板10中のn型不純物の濃度を、添加量の制御が比較的容易で
あるSiおよびGeの合計濃度によって制御することができる。その結果、基板10中の
自由電子濃度Neを、基板10中のSiおよびGeの合計の濃度と等しくなるよう精度良
く制御することができ、基板10の主面内における自由電子の濃度の最大値と最小値との
差ΔNeを、所定の要件を満たすよう精度良く制御することができる。
n型不純物の濃度(すなわちSiおよびGeの合計の濃度)に対して無視できるほど低く
、例えば、1/10以下である。具体的には、例えば、基板中10のn型不純物以外の不
純物の濃度は1×1017at・cm−3未満である。これにより、n型不純物からの自
由電子の生成に対する阻害要因を低減することができる。その結果、基板10中の自由電
子濃度Neを、基板10中のn型不純物の濃度と等しくなるよう精度良く制御することが
でき、基板10の主面内における自由電子の濃度の最大値と最小値との差ΔNeを、所定
の要件を満たすよう精度良く制御することができる。
度を、上記要件を満たすよう安定的に制御することができることを確認している。
t・cm−3未満まで低減させることができ、さらには、基板10中の鉄(Fe)、クロ
ム(Cr)、ボロン(B)等の各濃度を1×1015at・cm−3未満まで低減させる
ことが可能であることが分かっている。また、この方法によれば、これら以外の元素につ
いても、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass S
pectrometry)による測定における検出下限値未満の濃度にまで低減させるこ
とが可能であることが分かっている。
ャリア吸収による吸収係数が従来の基板の吸収係数よりも小さいことから、本実施形態の
基板10では、従来の基板よりも、移動度(μ)が高くなっていると推定される。これに
より、本実施形態の基板10中の自由電子濃度が従来の基板中の自由電子濃度と等しい場
合であっても、本実施形態の基板10の抵抗率(ρ=1/eNeμ)は、従来の基板の抵
抗率よりも低くなっている。具体的には、基板10中における自由電子濃度Neが1.0
×1018cm−3以上1.0×1019cm−3以下であるとき、基板10の抵抗率は
、例えば、2.2mΩ・cm以上17.4mΩ・cm以下である。
次に、窒化物半導体積層物(中間体)1を構成する半導体層20について詳しく説明す
る。
ものである。半導体層20は、III族窒化物半導体の単結晶、具体的には基板10と同
様に例えばGaNの単結晶からなるものである。また、半導体層20は、基板10上にエ
ピタキシャル成長されるものなので、その面方位が、基板10と同様に、例えば、(00
01)面(+c面、Ga極性面)、または、000−1面(−c面、N極性面)となる。
半導体層20を構成するGaN結晶のオフ角についても、基板10の場合と同様である。
を満たしている。具体的には、半導体層20の表面の反射率は、少なくとも1μm以上3
.3μm以下の波長範囲において、5%以上30%以下である。これにより、基板10(
半導体積層物1)を加熱する工程において、基板10に赤外線を充分に行き届かせること
ができる。その結果、基板10を安定的に加熱することができる。
0nm以下である。これにより、半導体層20の表面の反射率を、少なくとも1μm以上
3.3μm以下の波長範囲において、5%以上30%以下とすることができる。
2と、を有して構成されている。
下地n型半導体層21は、基板10の結晶性を引き継いでドリフト層22を安定的にエ
ピタキシャル成長させるバッファ層として、基板10の主面に接するよう設けられている
。また、下地n型半導体層12は、n型不純物を含むn型GaN層として構成されている
。下地n型半導体層12中に含まれるn型不純物としては、基板10と同様に、例えば、
SiおよびGeが挙げられる。下地n型半導体層12中のn型不純物の濃度は、基板10
とほぼ等しく、例えば、1.0×1018at・cm−3以上1.0×1019at・c
m−3以下である。
m以上3μm以下である。
ドリフト層22は、下地n型半導体層21上に設けられ、低濃度のn型不純物を含むn
型GaN層として構成されている。ドリフト層22中のn型不純物としては、下地n型半
導体層21中のn型不純物と同様に、例えば、SiおよびGeが挙げられる。
れのn型不純物濃度よりも低く、例えば、1.0×1015at・cm−3以上5.0×
1016at・cm−3以下である。ドリフト層22のn型不純物濃度を1.0×101
5at・cm−3以上とすることにより、半導体装置のオン抵抗を低減することができる
。一方で、ドリフト層22のn型不純物濃度を5.0×1016at・cm−3以下とす
ることにより、半導体装置の所定の耐圧を確保することができる。
1よりも厚く設けられている。具体的には、ドリフト層22の厚さは、例えば、3μm以
上40μm以下である。ドリフト層22の厚さを3μm以上とすることにより、半導体装
置の所定の耐圧を確保することができる。一方で、ドリフト層22の厚さを40μm以下
とすることにより、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。
次に、基板10上に半導体層20が形成されてなる窒化物半導体積層物1について、そ
の構成上の特徴を説明する。
、いずれも、III族窒化物半導体の結晶(具体的には、例えばGaN単結晶)からなる
ものである。つまり、基板10上には、その基板1と同一組成の結晶からなる薄膜である
半導体層20がエピタキシャル成長によって形成されている。したがって、窒化物半導体
積層物1は、基板10上に半導体層20がホモエピタキシャル成長されてなるものに相当
する。
要件を満たしており、これにより基板10における自由電子濃度(キャリア濃度)と赤外
域の吸収係数との間に依存性を有するものとなっている。ここでいう依存性を有するとは
、二つまたはそれ以上の事象の間に特別な相関関係(必然性)があることであり、例えば
、ある事象が起こると、それに依存して、特定の事象が必ず出現することである。
具体的には、既に説明したように、赤外域の吸収係数を自由キャリア濃度および波長の
関数として近似することができるようになっている。さらに詳しくは、基板10における
依存性は、波長をλ(μm)、27℃における基板10の吸収係数をα(cm−1)、基
板10中の自由電子濃度(キャリア濃度)をNe(cm−3)、Kおよびaをそれぞれ定
数としたときに、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における吸収係数αが
、既述の式(1)により近似される。式(1)は、再掲すると、以下のとおりである。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、1.5×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3)
ア濃度の減少に依存して吸収係数が減少するといった一定の相関関係がある場合を含み得
る。
は、ホモエピタキシャル成長されてなる半導体層20の膜厚管理が非常に重要である。そ
のためには、半導体層20について、非接触および非破壊で膜厚測定を行える手法が必要
となる。ホモエピタキシャル成長されてなる薄膜を非接触および非破壊で測定する手法と
しては、例えば、FT−IR法が知られている。
に、同じくGaN結晶からなる半導体層20がホモエピタキシャル成長されてなる、いわ
ゆるGaN−on−GaN基板である。GaN結晶に代表されるIII族窒化物半導体の
結晶については、これまで転位散乱による影響が大きく、特に1×1017cm‐3以下
の低キャリア濃度における赤外域の吸収係数の差が無い。そのため、基板10と半導体層
20が同一組成のGaN結晶からなるGaN−on−GaN基板の場合、原理的にFT−
IR法による膜厚測定が困難というのが従来の技術常識である。さらに詳しくは、例えば
、波数500cm−1以下の遠赤外域の光を用いた測定が試みられていても、波数100
0cm−1以上(特に、波数1500cm−1以上)の赤外域の光については、吸収の量
が非常に小さく、吸収係数の差が顕在化し難いため、このような赤外域の光を用いた膜厚
測定が困難である、というのが今までの技術常識である。
する基板10の主面における転位密度が、例えば、5×106個/cm2以下といったよ
うに、低転位なものとなっている。しかも、窒化物半導体積層物1を構成する基板10は
、赤外域の吸収係数について所定の要件を満たしており、これにより基板10におけるキ
ャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を有するものとなっている。そして、本実
施形態では、このような基板10を用い、その基板10の上に半導体層20をホモエピタ
キシャル成長させて、窒化物半導体積層物1を構成している。ホモエピタキシャル成長さ
せることで、半導体層20を構成するGaN結晶は、その基になった基板10を構成する
GaN結晶に準じたものとなる。つまり、半導体層20は、基板10との間でキャリア濃
度の違いがあるとしても、その基板10と同様に、低転位で、かつ、キャリア濃度と赤外
域の吸収係数との間に依存性を有するものとなる。
3以下の低キャリア濃度であっても、基板10と半導体層20との間でのキャリア濃度の
差に依存して赤外域の吸収係数に違いが生じるようになり、その結果としてFT−IR法
を利用した波数1000cm−1以上(特に、波数1500cm−1以上)の赤外域の光
による膜厚測定を行うことが可能となる。つまり、窒化物半導体積層物1がGaN−on
−GaN基板である場合であっても、上述した従来の技術常識を覆して、FT−IR法に
よる膜厚測定を可能にするのである。
により近似される関係を満足するので、その基板10の上にホモエピタキシャル成長され
る半導体層20においても、キャリア濃度Neと吸収係数αとの関係性が成り立つことに
なる。したがって、例えば1×1017cm−3以下の低キャリア濃度であっても、少な
くとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲(すなわち、波数3030cm−1以上10
000以下の範囲)においては、確実にキャリア濃度Neに依存して吸収係数αに違いが
生じるようになり、FT−IR法を利用した膜厚測定を行う上で非常に好適なものとなる
。
−IR法による膜厚測定が可能であることは、換言すると、その窒化物半導体積層物1が
、以下に述べるように構成されていることを意味する。
ルを得る。ここでいう反射スペクトルは、赤外光を照射したときに反射した光量を波長(
波数)に対してプロットしたものである。そして、FT−IR法では、得られた反射スペ
クトル中のフリンジパターンを分析することで、被解析物についての膜厚測定を行う。こ
こでいうフリンジパターンは、光の干渉によって光量の大きい箇所と小さい箇所が交互に
生じるフリンジ(干渉縞)の存在を表すパターンのことであり、反射スペクトルを得る際
の光路長の可変に応じて生じるパターンのことである。
10上の半導体層20に対して赤外光を照射して得られるFT−IR法による反射スペク
トル中にフリンジパターンを有していることになる。反射スペクトル中にフリンジパター
ンを有していれば、そのフリンジパターンを分析することで、半導体層20についての膜
厚測定を行うこと、すなわちFT−IR法を利用した膜厚測定を行うことが可能となる。
次に、FT−IR法による膜厚測定を含む、上述した構成の窒化物半導体積層物1を製
造する際の手順、すなわち本実施形態に係る窒化物半導体積層物1の製造方法を説明する
。
、基板作成工程(ステップ110、以下ステップを「S」と略す。)と、半導体層成長工
程(S120)と、膜厚測定工程(S130)と、を備える。
基板作成工程(S110)では、基板10の作製を行う。基板10の作製は、以下に示
すハイドライド気相成長装置(HVPE装置)200を用いて行う。
ここで、基板10の製造に用いるHVPE装置200の構成について、図8を参照しな
がら詳しく説明する。
。成膜室201内には、インナーカバー204が設けられているとともに、そのインナー
カバー204に囲われる位置に、種結晶基板(以下、「種基板」ともいう)5が配置され
る基台としてのサセプタ208が設けられている。サセプタ208は、回転機構216が
有する回転軸215に接続されており、その回転機構216の駆動に合わせて回転可能に
構成されている。
るガス供給管232a、インナーカバー204内へアンモニア(NH3)ガスを供給する
ガス供給管232b、インナーカバー204内へ後述するドーピングガスを供給するガス
供給管232c、インナーカバー204内へパージガスとして窒素(N2)ガスおよび水
素(H2)ガスの混合ガス(N2/H2ガス)を供給するガス供給管232d、および、
成膜室201内へパージガスとしてのN2ガスを供給するガス供給管232eが接続され
ている。ガス供給管232a〜232eには、上流側から順に、流量制御器241a〜2
41e、バルブ243a〜243eがそれぞれ設けられている。ガス供給管232aの下
流には、原料としてのGa融液を収容するガス生成器233aが設けられている。ガス生
成器233aには、HClガスとGa融液との反応により生成された塩化ガリウム(Ga
Cl)ガスを、サセプタ208上に配置された種基板5等に向けて供給するノズル249
aが設けられている。ガス供給管232b,232cの下流側には、これらのガス供給管
から供給された各種ガスをサセプタ208上に配置された種基板5等に向けて供給するノ
ズル249b,249cがそれぞれ接続されている。ノズル249a〜249cは、サセ
プタ208の表面に対して交差する方向にガスを流すよう配置されている。ノズル249
cから供給されるドーピングガスは、ドーピング原料ガスとN2/H2ガス等のキャリア
ガスとの混合ガスである。ドーピングガスについては、ドーピング原料のハロゲン化物ガ
スの熱分解を抑える目的でHClガスを一緒に流してもよい。ドーピングガスを構成する
ドーピング原料ガスとしては、例えば、シリコン(Si)ドープの場合であればジクロロ
シラン(SiH2Cl2)ガスまたはシラン(SiH4)ガス、ゲルマニウム(Ge)ド
ープの場合であればジクロロゲルマン(GeCl4)ガスまたはゲルマン(GeH4)ガ
スを、それぞれ用いることが考えられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
。排気管230には、ポンプ(あるいはブロワ)231が設けられている。気密容器20
3の外周には、ガス生成器233a内やサセプタ208上の種基板5等を領域別に所望の
温度に加熱するゾーンヒータ207a,207bが設けられている。また、気密容器20
3内には成膜室201内の温度を測定する温度センサ(ただし不図示)が設けられている
。
については、後述するような低不純物濃度の結晶成長を行うことを可能にすべく、例えば
、以下に述べるように構成されている。
容器203のうち、ゾーンヒータ207a,207bの輻射を受けて結晶成長温度(例え
ば1000℃以上)に加熱される領域であって、種基板5に供給するガスが接触する領域
である高温領域を構成する部材として、石英非含有およびホウ素非含有の材料からなる部
材を用いることが好ましい。具体的には、高温領域を構成する部材として、例えば、炭化
ケイ素(SiC)コートグラファイトからなる部材を用いることが好ましい。その一方で
、比較的低温領域では、高純度石英を用いて部材を構成することが好ましい。つまり、比
較的高温になりHClガス等と接触する高温領域では、高純度石英を用いず、SiCコー
トグラファイトを用いて各部材を構成する。詳しくは、インナーカバー204、サセプタ
208、回転軸215、ガス生成器233a、各ノズル249a〜249c等を、SiC
コートグラファイトで構成する。なお、気密容器203を構成する炉心管は石英とするし
かないので、成膜室201内には、サセプタ208やガス生成器233a等を囲うインナ
ーカバー204が設けられているのである。気密容器203の両端の壁部や排気管230
等については、ステンレス等の金属材料を用いて構成すればよい。
183706 (2014)」によれば、950℃で成長することにより、低不純物濃度
のGaN結晶の成長が実現可能なことが開示されている。ところが、このような低温成長
では、得られる結晶品質の低下を招き、熱物性、電気特性等において良好なものが得られ
ない。
Clガス等と接触する高温領域では、SiCコートグラファイトを用いて各部材を構成し
ている。これにより、例えば、1050℃以上というGaN結晶の成長に適した温度域に
おいても、石英やステンレス等に起因するSi、O、C、Fe、Cr、Ni等の不純物が
結晶成長部へ供給されることを遮断することができる。その結果、高純度で、かつ、熱物
性および電気特性においても良好な特性を示すGaN結晶を成長させることが実現可能で
ある。
ーラ280に接続されており、コントローラ280上で実行されるプログラムによって、
後述する処理手順や処理条件が制御されるように構成されている。
続いて、上述のHVPE装置200を用いて種基板5上にGaN単結晶をエピタキシャ
ル成長させ、その後、成長させた結晶をスライスして基板10を取得するまでの一連の処
理について、図8を参照しながら詳しく説明する。以下の説明において、HVPE装置2
00を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
テップと、搬出ステップと、スライスステップと、を有している。
具体的には、先ず、反応容器203の炉口を開放し、サセプタ208上に種基板5を載
置する。サセプタ208上に載置する種基板5は、基板10を製造するための基(種)と
なるもので、窒化物半導体の一例であるGaNの単結晶からなる板状のものである。
態の種基板5の表面、すなわちノズル249a〜249cに対向する側の主面(結晶成長
面、下地面)が、GaN結晶の(0001)面、すなわち+C面(Ga極性面)となるよ
うにする。
本ステップでは、反応室201内への種基板5の搬入が完了した後に、炉口を閉じ、反
応室201内の加熱および排気を実施しながら、反応室201内へのH2ガス、或いは、
H2ガスおよびN2ガスの供給を開始する。そして、反応室201内が所望の処理温度、
処理圧力に到達し、反応室201内の雰囲気が所望の雰囲気となった状態で、ガス供給管
232a,232bからのHClガス、NH3ガスの供給を開始し、種基板5の表面に対
してGaClガスおよびNH3ガスをそれぞれ供給する。
結晶がエピタキシャル成長し、GaN結晶6が形成される。このとき、SiH2Cl2ガ
スを供給することで、GaN結晶6中に、n型不純物としてのSiを添加することが可能
となる。
板5の温度が500℃に到達した時点、或いはそれ以前から、反応室201内へのNH3
ガスの供給を開始するのが好ましい。また、GaN結晶6の面内膜厚均一性等を向上させ
るため、本ステップは、サセプタ208を回転させた状態で実施するのが好ましい。
む反応室201内の上流側の部分を加熱するヒータ207aでは例えば700〜900℃
の温度に設定し、サセプタ208を含む反応室201内の下流側の部分を加熱するヒータ
207bでは例えば1000〜1200℃の温度に設定するのが好ましい。これにより、
サセプタ208は1000〜1200℃の所定の温度に調整される。本ステップでは、内
部ヒータ(ただし不図示)はオフの状態で使用してもよいが、サセプタ208の温度が上
述の1000〜1200℃の範囲である限りにおいては、内部ヒータを用いた温度制御を
実施しても構わない。
処理圧力:0.5〜2気圧
GaClガスの分圧:0.1〜20kPa
NH3ガスの分圧/GaClガスの分圧:1〜100
H2ガスの分圧/GaClガスの分圧:0〜100
SiH2Cl2ガスの分圧:2.5×10−5〜1.3×10−3kPa
給管232a〜232bのそれぞれから、キャリアガスとしてのN2ガスを添加してもよ
い。N2ガスを添加してノズル249a〜249bから供給されるガスの吹き出し流速を
調整することで、種基板5の表面における原料ガスの供給量等の分布を適切に制御し、面
内全域にわたり均一な成長速度分布を実現することができる。なお、N2ガスの代わりに
ArガスやHeガス等の希ガスを添加するようにしてもよい。
種基板5上に所望の厚さのGaN結晶6を成長させたら、反応室201内へNH3ガス
、N2ガスを供給しつつ、また、反応室201内を排気した状態で、ガス生成器233a
へのHClガスの供給、反応室201内へH2ガスの供給、ゾーンヒータ207a、20
7bによる加熱をそれぞれ停止する。そして、反応室201内の温度が500℃以下に降
温したらNH3ガスの供給を停止し、反応室201内の雰囲気をN2ガスへ置換して大気
圧に復帰させる。そして、反応室201内を、例えば200℃以下の温度、すなわち、反
応容器203内からのGaNの結晶インゴット(主面上にGaN結晶6が形成された種基
板5)の搬出が可能となる温度へと降温させる。その後、結晶インゴットを反応室201
内から外部へ搬出する。
その後、搬出した結晶インゴットを例えばGaN結晶6の成長面と平行な方向にスライ
スすることにより、図9(b)に示すように、1枚以上の基板10を得ることができる。
基板10の各種組成や各種物性等は、上述した通りであるので説明を割愛する。このスラ
イス加工は、例えばワイヤソーや放電加工機等を用いて行うことが可能である。基板10
の厚さは250μm以上、例えば400μm程度の厚さとする。その後、基板10の表面
(+c面)に対して所定の研磨加工を施すことで、この面をエピレディなミラー面とする
。なお、基板10の裏面(−c面)はラップ面あるいはミラー面とする。
度と赤外域の吸収係数との間に依存性を有する基板10が作製される。
基板作成工程(S110)で基板10を作製した後は、次いで、半導体層成長工程(S
120)を行う。半導体層成長工程(S120)では、基板10上にGaN結晶をホモエ
ピタキシャル成長させて半導体層20を形成する。
anic Vapor Phase Epitaxy)法により行う。なお、半導体層2
0の形成に用いるMOVPE装置については、公知のものであればよく、ここではその詳
細な説明を省略する。
なくとも赤外線を照射し、基板10上に半導体層20を構成するGaN結晶をエピタキシ
ャル成長させる。
このとき、基板10が赤外域の吸収係数について上記要件を満たすことで、基板10へ
の赤外線の照射によって基板10を安定的に加熱し、基板10の温度を精度よく制御する
ことができる。また、赤外線の照射による加熱効率を該基板10の主面内で均一にするこ
とができる。その結果、半導体層20を構成するGaN結晶の結晶性、厚さ、各種不純物
濃度等を精度良く制御し、基板10の主面内で均一にすることができる。
置する。保持部材300は、例えば、3つの凸部300pを有し、当該3つの凸部300
pによって基板10を保持するよう構成されている。これにより、基板10を加熱する際
、保持部材300から基板10への熱伝達ではなく、主に、基板10に対して赤外線を照
射することにより、基板10の加熱を行うことができる。ここで、基板10の加熱を板状
の保持部材からの熱伝達によって行う場合(或いは熱伝達を組み合わせて行う場合)、基
板10の裏面状態や保持部材の表面状態によっては、基板10をその面内全域にわたって
均一に加熱することが困難となる。また、基板10の加熱に伴って基板10に反りが生じ
、基板10と保持部材との接触具合が徐々に変化する可能性がある。このため、基板10
の加熱条件がその面内全域にわたって不均一になる場合もある。これに対し、本実施形態
では、上記のような保持部材300を用い、基板10の加熱を、主に基板10に対して赤
外線を照射することによって行うことにより、このような課題を解消することができ、基
板10を主面内で安定的に均一に加熱することができる。
、基板10の被支持面の5%以下、好ましくは3%以下の大きさとなるように、凸部30
0pの形状や寸法を適正に選択することが好ましい。
よびNH3ガス(さらにN2ガス)を供給し、所定の加熱源(例えばランプヒータ)から
基板10に対して赤外線を照射し、基板10を加熱する。基板10の温度が所定の成長温
度(例えば1000℃以上1100℃以下)となったら、例えば、III族有機金属原料
としてトリメチルガリウム(TMG)と、V族原料としてNH3ガスとを、基板10に対
して供給する。これと同時に、例えば、n型不純物原料としてSiH4ガスを基板10に
対して供給する。これにより、基板10上に、n型GaN層としての下地n型半導体層2
1をエピタキシャル成長させる。
含むn型GaN層としてのドリフト層22をエピタキシャル成長させる。
とを停止する。そして、基板10の温度が500℃以下となったら、V族原料の供給を停
止する。その後、MOVPE装置の処理室内の雰囲気をN2ガスへ置換して大気圧に復帰
させるとともに、処理室内を基板搬出可能な温度にまで低下させた後、成長後の基板10
を処理室内から搬出する。
れる。
半導体層成長工程(S120)を経る場合を例に挙げたが、これらの各工程に加えて、例
えば、アニール工程を経るようにしても構わない。
気下で、基板10に対して少なくとも赤外線を照射し、窒化物半導体積層物1をアニール
する。これにより、例えば、窒化物半導体積層物1を構成する半導体層20の活性化や結
晶ダメージの回復等を行うことができる。
の赤外線の照射によって基板10を安定的に加熱し、基板10の温度を精度よく制御する
ことができる。また、赤外線の照射による加熱効率を該基板10の主面内で均一にするこ
とができる。その結果、半導体層20中の不純物の活性化具合(活性化率、自由正孔濃度
)を精度良く制御し、基板10の主面内で均一にすることができる。
加熱すれば、保持部材300から基板10への熱伝達ではなく、主に、基板10に対して
赤外線を照射することにより、基板10の加熱を行うことができる。その結果、基板10
を主面内で安定的に均一に加熱することができる。
基板作成工程(S110)および半導体層成長工程(S120)を経て窒化物半導体積
層物1を製造した後は、次いで、膜厚測定工程(S130)を行う。膜厚測定工程(S1
30)では、窒化物半導体積層物1を構成する半導体層20の形成膜厚を測定する。
0についての膜厚管理を厳密に行い得るようになる。具体的には、例えば、半導体層20
の膜厚を測定して所定の基準値と比較することで、製造した窒化物半導体積層物1の良否
を判定することができる。また、例えば、膜厚測定工程(S130)で得た測定値に基づ
いて、窒化物半導体積層物1を製造する際の各種処理条件の適否を判断するといったこと
も考えられる。
よび非破壊で膜厚測定を行える手法であるFT−IR法を利用して測定する。
以下に、FT−IR法による膜厚測定方法の詳細を説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る膜厚測定方法は、少なくとも、前処理工程(S
210)と、測定工程(S220)と、スペクトル分析工程(S230)と、分析結果に
基づく膜厚値の特定および出力工程(S240)と、を備える。前処理工程(S210)
は、基板に関する各種データの特定工程(S211)と、演算によるベースラインの特定
工程(S212)と、リファレンスとして登録工程(S213)と、を有する。また、測
定工程(S220)は、測定対象のセット工程(S221)と、赤外光の照射工程(S2
22)と、反射スペクトルの取得工程(S223)と、を有する。以下、これらの各工程
について順に説明する。
前処理工程(S210)では、FT−IR法による膜厚測定のために予め行っておくこ
とが必要である処理を、測定工程(S220)に先立つ前処理として行う。
ここで、先ず、前処理工程(S210)の前提となる、測定対象物(試料)の誘電関数
のモデル化について説明する。データ解析には試料の誘電関数が必要となるが、試料の誘
電関数が未知の場合、誘電関数のモデル化が必要になる。
、具体的には基板10上に半導体層20が形成されてなる窒化物半導体積層物1である。
窒化物半導体積層物1は、半導体層20が下地n型半導体層21とドリフト層22の二
層構造となっている。このような積層構造の窒化物半導体積層物1について、光の反射と
透過の関係は、図12(a)に示す光学モデルのようになる。
ただし、かかる積層構造の窒化物半導体積層物1においては、例えば、屈折率が高い材
料から低い材料へ光が入射した場合に、各層の界面で殆ど反射が起こらない。そのため、
測定対象物となる窒化物半導体積層物1は、図12(a)に示す光学モデルではなく、図
12(b)に示す光学モデルのように簡略化することができる。
以下、測定対象物となる窒化物半導体積層物1については、図12(b)に示すように
、媒質N0/エピ層N1/基板N2からなる光学モデルに近似して考える。
たr012となる。この振幅反射係数r012は、フレネル方程式を用いた以下の式(5
)によって求めることができる。
式(6)において、θ1およびθ0は、いずれも光の入射角である(図12参照)。また
、N1は、エピ層の複素屈折率である。
ように簡略化した光学モデルを考え、最上層の誘電関数だけを考慮する仮想基板近似を用
いることで、比較的容易に解析を行うことができる。
なお、ここでは詳細な説明を省略するが、解析にあたっては、エピ層N1の表面からの
一次反射係数r01およびエピ層N1がない場合の基板N2からの一次反射係数r02に
ついても、公知の演算式を利用して、計算を行うものとする。
、光は、試料に入射する光の電場方向によってp偏光とs偏光に区別され、それぞれ異な
る反射を示す。
なる。
ようになる。
た、Ntiは、媒質iから媒質tに入射する光の複素屈折率で、以下の式(9)で定義さ
れる。なお、式(9)において、nは複素屈折率の実数部、kは消衰係数であり、k>0
である。
10)で定義される。
具体的には、例えば、垂直入射(θi=0°)の場合は、媒質N0が真空(N=1−i
0)であれば、誘電体(N=n−ik)との界面反射率Rが、以下の式(11)のように
なる。
いて振幅反射係数r01,p,r01,S,r012,p,r012,Sをそれぞれ計算し
た上で、誘電体(N=n−ik)との界面反射率Rが、以下の式(12)のようになる。
義される。
が成り立つことがわかる。
の式(16)および(17)によって与えられる。
すべき誘電関数モデルを検討すると、自由キャリア吸収があることから、ドルーデ(Dr
ude)モデルまたはローレンツ−ドルーデ(Lorentz−Drude)モデルを適
用することが考えられる。
(18)によって求めることができる。
のカップリングをも考えたモデルであり、誘電率εを以下の式(19)によって求めるこ
とができる。
、ωLO、ωTOは、それぞれ、プラズマ周波数、LOフォノン周波数、TOフォノン周
波数である。γおよびΓは、いずれも、減衰定数である。なお、式(19)では、LOフ
ォノンとTOフォノンの減衰定数は、Γ=ΓLO=ΓTOと仮定している。また、プラズ
マ周波数ωpについては以下の式(20)で、減衰定数γについては以下の式(21)で
、それぞれ与えられる。
た、式(21)において、μはドリフト移動度である。
モデルのように簡略化した上で、誘電関数モデルとしてドルーデモデルまたはローレンツ
−ドルーデモデルの少なくとも一方を適用することを決定する。そして、ドルーデモデル
またはローレンツ−ドルーデモデルの少なくとも一方を用いて、以下に述べる各ステップ
の処理を行う。なお、ドルーデモデルとローレンツ−ドルーデモデルとのどちらを適用す
るか、またはこれらの両方を適用するかについては、特に限定されることはなく、適宜決
定すればよい。
上述のように誘電関数モデルを特定した後は、先ず、その誘電関数モデルを用いた演算
処理を行うために必要となる各種データの特定を行う。具体的には、上記の式(18)ま
たは(19)を用いた演算処理に必要となる各種データを特定する。
板N2およびエピ層N1のそれぞれに関する物性値(特性値)に相当する。ただし、基板
N2およびエピ層N1は、窒化物半導体積層物1における基板10およびドリフト層22
をモデル化したものである。そのため、特定すべき各種データは、基板10およびドリフ
ト層22に関する物性値(特性値)に基づいて特定することが可能である。
しかも赤外域の吸収係数について所定の要件を満たすものとなっている。つまり、基板1
0は、自由キャリア濃度の制御性が高く構成されており、これにより各種の物性値(特性
値)についての信頼性が高いものとなっている。このことは、基板10の上にエピタキシ
ャル成長されるドリフト層22についても、同様のことがいえる。したがって、基板10
およびドリフト層22に関する物性値(特性値)に基づいて、誘電関数モデルを用いた演
算処理に必要な各種データを特定すれば、その各種データは、現実の物(すなわち、製造
された窒化物半導体積層物1)に則したものとなり、非常に信頼性の高いものとなる。
晶からなる場合であれば、以下のような具体例が挙げられる。
具体的には、例えば、ドルーデモデルを適用する場合であれば、ε∞=5.35、me
=0.22、ωp_sub=390.4cm−1(μ=320cm2V−1s−1)、ω
p_epi=23.1cm−1(μ=1200cm2V−1s−1)、γsub=132
.6cm−1、γepi=35.4cm−1といったものがある。
また、例えば、ローレンツ−ドルーデモデルを適用する場合であれば、ε∞=5.35
、me=0.22、ωLO=746cm−1、ωTO=560cm−1、ωp_sub=
390.4cm−1(μ=320cm2V−1s−1)、ωp_epi=23.1cm−
1(μ=1200cm2V−1s−1)、Γ=ΓLO=ΓTO=1.27cm−1、γs
ub=132.6cm−1、γepi=35.4cm−1といったものがある。
ここで具体例として挙げた各種データは、GaNに固有の物性値、または、その物性値
を基に上述の各式を用いた演算により算出した値に相当する。すなわち、いずれのデータ
も、GaN結晶であれば一義的に定まる値である。
なお、本実施形態では、演算によるデータ算出を行う場合に、予めC−V測定によりエ
ピタキシャル層のキャリア濃度を求めておき、その値を一定の(固定的な)のフィッティン
グパラメータとして使用している。その場合であっても、例えば、基板10の自由キャリ
ア濃度が1.0〜1.5×1018cm−3程度、ホモエピタキシャル層である半導体層
20の自由キャリア濃度が2.0×1018cm−3程度といったように、それぞれが非
常に高く制御されていることを考慮すると、データ算出で得られた各種データは、非常に
信頼性の高いものとなる。
このように、本実施形態では、想定されるキャリア濃度を求めた上で、各種データの特
定を行い、その後に、後述するようなFT−IR法による膜厚測定を行う。このことは、
例えば、将来的にFT−IR測定自体の精度が向上した場合に、キャリア濃度と膜厚との
二つを、それぞれ測定によって得られる可能性があることを示唆するものである。
上述のように各種データを特定した後は、続いて、特定した各種データを用いて、誘電
関数モデルによる演算処理を行う。
ての屈折率nおよび消衰係数kを求める。
各種データを用いて、上記の式(18)による演算処理を行い、誘電率εを求める。そし
て、その演算結果と上記の式(13)〜(17)とを用いて、基板N2およびエピ層N1
のそれぞれについて、屈折率nおよび消衰係数kを求める。その演算結果は、例えば、図
13(a)および(b)に示すようなものとなる。
定した各種データを用いて、上記の式(19)による演算処理を行い、誘電率εを求める
。そして、その演算結果と上記の式(13)〜(17)とを用いて、基板N2およびエピ
層N1のそれぞれについて、屈折率nおよび消衰係数kを求める。その演算結果は、例え
ば、図14(a)および(b)に示すようなものとなる。
は(12)とを用いて反射率Rを演算し、その演算結果から特定される反射スペクトルを
求める。
反射スペクトルは、例えば、垂直入射(θi=0°)の場合であれば、ドルーデモデル
に関しては図15(a)に示すようなものとなり、またローレンツ−ドルーデモデルに関
しては図15(b)に示すようなものとなる。
また、反射スペクトルは、例えば、非垂直入射(θi≠0)の場合、さらに具体的には
θi=30°の場合であれば、ドルーデモデルに関しては図16(a)に示すようなもの
となり、またローレンツ−ドルーデモデルに関しては図16(b)に示すようなものとな
る。
板N2からなる光学モデルについてのもの(図15中および図16中の実線参照)と、反
射係数r01に基づく媒質N0とエピ層N1との界面についてのもの(図15中および図
16中の破線参照)と、エピ層N1がない場合の反射係数r02に基づく媒質N0と基板
N2との界面についてのもの(図15中および図16中の点線参照)と、のそれぞれにつ
いて求めることが可能である。これらのうち、反射係数r02に基づく基板N2の界面に
ついてのものが、FT−IR法により反射スペクトルを解析する際の基準となるベースラ
インに相当することになる。
ション等の演算処理により求め、その反射スペクトルをFT−IR法による膜厚測定に用
いるベースラインとして特定する。
性値)を基にして行う。そして、その基板10は、自由キャリア濃度の制御性が高く構成
されており、これにより各種の物性値(特性値)についての信頼性が高いものとなってい
る。このように、ベースラインを特定するために用いる各種データが信頼性の高いもので
あることから、本実施形態では、ベースラインをシミュレーション等の演算処理を利用し
て確実に特定することができるのである。
T−IR法による測定を行って得られた反射スペクトルについても、併せて掲載している
(図中における矢印「FT−IR」参照)。その反射スペクトルを、媒質N0/エピ層N
1/基板N2からなる光学モデルについての反射スペクトル(図中の実線参照)と比較す
ると、それぞれが近似していることがわかる(特に、図16(b)に示すローレンツ−ド
ルーデモデルの場合)。このことからも、本実施形態において演算処理で得られる反射ス
ペクトルは、非常に信頼性が高いものであることがわかる。
行われているように、これをフーリエ変換することで、エピ層N1の膜厚の算出に供する
ことが可能である。具体的に、図15または図16の例について、エピ層N1の膜厚を算
出すると、ドルーデモデルの場合は膜厚depi=13.6μmとなり、ローレンツ−ド
ルーデモデルの場合は膜厚depi=12.87μmとなる。このように、各モデルで算
出結果に差が生じるのは、ドルーデモデルではLOフォノンの項がないので、ローレンツ
−ドルーデモデルに比べて屈折率nが大きくなり、膜厚が厚く計算されるためと推察され
る。また、実用上の留意点を挙げれば、図16(a)から明らかなように、ドルーデモデ
ルの場合には、膜厚算出に使用する波数範囲によって値が変動する。このような傾向を踏
まえた上で、ドルーデモデルとローレンツ−ドルーデモデルとのどちらを適用するか、ま
たはこれらの両方を適用するかについて、決定するようにしても構わない。
上述のようにベースラインを特定した後は、次いで、特定したベースラインに関するデ
ータをFT−IR法による膜厚測定で用いるリファレンスデータ(基準データ)とし、そ
のリファレンスデータの登録を行う。
レンスデータを記憶させるか、またはFT−IR測定装置がアクセス可能な外部記憶装置
にリファレンスデータを記憶させることで行えばよい。
前処理工程(S210)を終了したら、その後、測定工程(S220)を行うことが可
能となる。測定工程(S220)では、測定対象物である窒化物半導体積層物1について
、FT−IR法による膜厚測定のために必要となる反射スペクトルの取得処理を行う。反
射スペクトルの取得処理は、FT−IR測定装置を用いて行う。
ここで、FT−IR測定装置50の概要について簡単に説明する。
図17に示すように、FT−IR測定装置50は、赤外域(IR)の光を出射する光源
51と、ハーフミラー52と、固定配置された固定ミラー53と、移動可能に配置された
移動ミラー54と、反射ミラー55と、光を受光して検出するディテクタ56と、ディテ
クタ56に接続するコンピュータ装置等からなる解析制御部57と、を備えて構成されて
いる。
に斜め入射して、透過光と反射光の二つの光束に分割される。二つの光束は、固定ミラー
53と移動ミラー54とのそれぞれで反射されハーフミラー52に戻り、再び合成されて
、干渉波(インターフェログラム)を発生させる。このとき、移動ミラー54の位置(光
路差)によって、異なる干渉波が得られることになる。得られた干渉波は、反射ミラー5
5によって光路が変えられて、測定対象物(具体的には窒化物半導体積層物1)に照射さ
れる。そして、干渉波の照射に応じて測定対象物で発生した反射光(または透過光)が、
再び反射ミラー55によって光路が変えられた後に、ディテクタ56によって受光されて
検出される。その後、ディテクタ56での検出結果が解析制御部57で解析される。具体
的には、詳細を後述するように、解析制御部57において、フーリエ変換を用いたスペク
トル解析が行われる。
ついて具体的に説明する。
測定工程(S220)に際しては、先ず、測定対象物となる窒化物半導体積層物1を、
FT−IR測定装置50における干渉波の被照射箇所にセットする。窒化物半導体積層物
1の被照射箇所へのセットは、FT−IR測定装置50の仕様に応じたものであれば、そ
の手法が特に限定されるものではない。つまり、FT−IR測定装置50における試料載
置台(ただし不図示)の仕様や構成等に応じて、測定対象物である窒化物半導体積層物1
のセットを行えばよい。
窒化物半導体積層物1をセットした後は、続いて、光源51から赤外域(IR)の光を
出射するとともに、移動ミラー54を適宜移動させて、干渉波(インターフェログラム)
を発生させ、その干渉波を窒化物半導体積層物1に対して照射する。これにより、窒化物
半導体積層物1からは、干渉波に応じた反射光が発せられることになる。
その後は、窒化物半導体積層物1から発せられた反射光をディテクタ56で受光して検
出する。つまり、ディテクタ56での受光および検出により、窒化物半導体積層物1から
の反射光の干渉波形(インターフェログラム)を空間または時間の関数として観測するこ
とで、FT−IR法による膜厚測定のために必要となる反射スペクトルを、当該窒化物半
導体積層物1から取得するのである。ここでいう反射スペクトルは、窒化物半導体積層物
1に対して干渉波を照射したときに反射した光量を波長(波数)に対してプロットしたも
のである。
が低転位で、かつ、キャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を有するものとなっ
ている。また、基板10上にホモエピタキシャル成長されてなる半導体層20についても
同様である。
る反射スペクトルは、その干渉波の影響が反映されたものとなる。具体的には、反射スペ
クトルは、光の干渉によって光量の大きい箇所と小さい箇所が交互に生じるフリンジ(干
渉縞)の存在を表すパターンであるフリンジパターンを有したものとなる。
を分析することで、測定対象物である窒化物半導体積層物1についての膜厚測定を行うこ
と、すなわちFT−IR法を利用した膜厚測定を行うことが可能となる。
射スペクトルを取得したら、測定工程(S220)を終了する。
測定工程(S220)の終了後は、次いで、スペクトル分析工程(S230)を行う。
スペクトル分析工程(S230)では、測定工程(S220)で取得した反射スペクトル
について、前処理工程(S210)で登録済みのリファレンスデータを用いつつ、フーリ
エ変換を行って波長(波数)成分に数学的に分離する分析(解析)処理を行う。
ず、窒化物半導体積層物1から取得した反射スペクトルをサンプルスペクトルとし、リフ
ァレンスデータによって特定されるベースライン(反射スペクトル)をバックグランドス
ペクトルとする。そして、サンプルスペクトルおよびバックグランドスペクトルのそれぞ
れに対してフーリエ変換を施して、それぞれのシングルビームスペクトル(SB)を得た
上で、例えば以下の式(22)に基づき、サンプルスペクトルの強度をバックグランドス
ペクトルの強度で除することで、反射干渉パターンを算出する。
(22)
赤外領域でのフリンジ間隔から、窒化物半導体積層物1における半導体層20(具体的に
は、例えば半導体層20を構成するドリフト層22)の膜厚を推定することが可能となる
。
スペクトル分析工程(S220)の終了後は、次いで、分析結果に基づく膜厚値の特定
および出力工程(S240)を行う。
析工程(S220)での分析結果として得た反射干渉パターンに基づき、窒化物半導体積
層物1における半導体層20(例えば、ドリフト層22)の膜厚値を特定する。具体的に
は、スペクトル分析工程(S220)で算出した反射干渉パターンには、光が干渉により
強め合うことで現れるバーストが存在しており、バースト間の距離が各反射光成分の光路
差に対応していることから、そのバースト間の距離を半導体層20の屈折率の値で除する
ことにより、半導体層20(例えば、ドリフト層22)の膜厚値を特定する。
。膜厚値の出力は、例えば、FT−IR測定装置50が備える図示せぬディスプレイ部や
、FT−IR測定装置50と接続する図示せぬプリンタ装置等を利用して行えばよい。
0の利用者は、窒化物半導体積層物1における半導体層20の膜厚の測定結果を認識する
ことができる。つまり、窒化物半導体積層物1の半導体層20について、FT−IR法を
利用した膜厚測定を行うことができるようになる。
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
を有するものを用い、その基板10上に半導体層20をホモエピタキシャル成長させて、
窒化物半導体積層物1を構成している。そのため、その窒化物半導体積層物1については
、基板10と半導体層20との間でのキャリア濃度の差に依存して赤外域の吸収係数に違
いが生じるようになり、FT−IR法を利用した膜厚測定を行うことが可能となる。
cm2以下といったように低転位であり、しかも基板10が赤外域の吸収係数について所
定の要件を満たしており、これにより基板10におけるキャリア濃度と赤外域の吸収係数
との間に依存性を有するものとなっている。また、半導体層20についても、基板10上
にホモエピタキシャル成長させることで、その半導体層20を構成するGaN結晶が基板
10を構成するGaN結晶に準じたものとなる。つまり、半導体層20は、基板10との
間でキャリア濃度の違いがあるとしても、その基板10と同様に、低転位で、かつ、キャ
リア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を有するものとなる。
したがって、本実施形態の窒化物半導体積層物1であれば、例えば1×1017cm‐
3以下の低キャリア濃度であっても、基板10と半導体層20との間でのキャリア濃度の
差に依存して赤外域の吸収係数に違いが生じるようになり、その結果としてFT−IR法
を利用した膜厚測定を行うことが可能となる。
膜である半導体層20について、例えば1×1017cm‐3以下の低キャリア濃度の場
合であっても、キャリア濃度に依存してIRの吸収係数に違いが生じるようになり、FT
−IR法を利用して非接触および非破壊で膜厚測定を行うことができる。したがって、半
導体層20の膜厚管理を行う上で非常に有用であり、その膜厚管理を通じて、窒化物半導
体積層物1を用いて構成される半導体装置の特性向上や信頼性向上等に寄与することが実
現可能となる。
係を満足するもの、すなわち基板10における依存性が上記式(1)によって規定される
ものであれば、その基板10の上にホモエピタキシャル成長される半導体層20において
も、キャリア濃度Neと吸収係数αとの関係性が確実に成り立つことになる。したがって
、例えば1×1017cm‐3以下の低キャリア濃度であっても、少なくとも1μm以上
3.3μm以下の波長範囲においては、確実にキャリア濃度Neに依存して吸収係数αに
違いが生じるようになり、FT−IR法を利用した膜厚測定を行う上で非常に好適なもの
となる。
、結晶歪みが小さく、また、Oやn型不純物以外の不純物(例えば、n型不純物を補償す
る不純物等)をほとんど含んでいない状態となっているからである。これにより、本実施
形態の基板10では、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における吸収係数
αを所定の定数Kおよび定数aを用いて式(1)(α=NeKλa)により近似すること
ができる。
、上記式(1)によって上記規定の定数Kおよび定数aを用いて精度良く近似することが
困難である。
る図である。図6(b)において、本実施形態の製造方法により製造されるGaN結晶の
吸収係数だけでなく、論文(A)〜(D)に記載されたGaN結晶の吸収係数も示してい
る。
論文(A):A.S. Barker Physical Review B 7 (
1973) p743 Fig.8
論文(B):P. Perlin, Physicsl Review Letter
75 (1995) p296 Fig。1 0.3GPaの曲線から推定。
論文(C):G. Bentoumi, Materical Science En
gineering B50 (1997) p142−147 Fig.1
論文(D):S. Porowski, J. Crystal Growth 18
9−190 (1998) p.153−158 Fig.3 ただし、T=12K
係数αは、本実施形態の製造方法により製造されるGaN結晶の吸収係数αよりも大きか
った。また、従来のGaN結晶における吸収係数αの傾きは、本実施形態の製造方法によ
り製造されるGaN結晶の吸収係数αの傾きと異なっていた。なお、論文(A)および(
C)では、吸収係数αの傾きが、自由電子濃度Neが大きくなるにしたがって変化してい
るようにも見受けられた。このため、論文(A)〜(D)に記載の従来のGaN結晶では
、吸収係数αを、上記式(1)によって上記規定の定数Kおよび定数aを用いて精度良く
近似することが困難であった。具体的には、例えば、定数Kが上記規定の範囲よりも高く
なっていたり、定数aが3以外の値となっていたりする可能性があった。
に起因して、大きな結晶歪みが生じていたと考えられる。GaN結晶中に結晶歪みが生じ
ていると、GaN結晶中に転位が多くなる。このため、従来のGaN結晶では、転位散乱
が生じ、転位散乱に起因して、吸収係数αが大きくなったり、ばらついたりしたと考えら
れる。または、従来の製造方法によって製造されるGaN結晶では、意図せずに混入する
Oの濃度が高くなっていたと考えられる。GaN結晶中にOが高濃度に混入すると、Ga
N結晶の格子定数aおよびcが大きくなる(参考:Chris G. Van de W
alle, Physical Review B vol.68, 165209 (
2003))。このため、従来のGaN結晶では、Oによって汚染された部分と、比較的
純度の高い部分との間で、局所的な格子不整合が生じ、GaN結晶中に結晶歪みが生じて
いたと考えられる。その結果、従来のGaN結晶では、吸収係数αが大きくなったり、ば
らついたりしたと考えられる。または、従来の製造方法によって製造されるGaN結晶で
は、n型不純物を補償するp型の補償不純物が意図せずに混入し、補償不純物の濃度が高
くなっていたと考えられる。補償不純物の濃度が高いと、所定の自由電子濃度を得るため
に、高濃度のn型不純物が必要となる。このため、従来のGaN結晶では、補償不純物お
よびn型不純物を含む合計の不純物濃度が高くなり、結晶歪みが大きくなっていたと考え
られる。その結果、従来のGaN結晶では、吸収係数αが大きくなったり、ばらついたり
したと考えられる。なお、実際にOを含み格子が歪んだGaN自立基板では、同じ自由電
子濃度を有する本実施形態の基板10と比較して、(移動度が低く)吸収係数αが高いこ
とを確認している。
上記規定の定数Kおよび定数aを用いて精度良く近似することが困難であった。つまり、
従来のGaN結晶では、吸収係数を自由電子の濃度Neに基づいて精度良く設計すること
は困難であった。このため、従来のGaN結晶からなる基板では、基板に対して少なくと
も赤外線を照射し基板を加熱する工程において、基板によって加熱効率がばらつき易く、
基板の温度を制御することが困難となっていた。その結果、基板ごとの温度の再現性が低
くなる可能性があった。
また、Oやn型不純物以外の不純物をほとんど含んでいない状態となっている。本実施形
態の基板10の吸収係数は、結晶歪み起因の散乱(転位散乱)による影響が小さく、主に
イオン化不純物散乱に依存している。これにより、基板10の吸収係数αのばらつきを小
さくすことができ、基板10の吸収係数αを所定の定数Kおよび定数aを用いて上記式(
1)により近似することができる。基板10の吸収係数αが上記式(1)により近似可能
であることで、基板10の吸収係数を、基板10中へのn型不純物のドーピングによって
生じる自由電子の濃度Neに基づいて精度良く設計することができる。基板10の吸収係
数を自由電子の濃度Neに基づいて精度良く設計することで、基板10に対して少なくと
も赤外線を照射し基板10を加熱する工程において、加熱条件を容易に設定することがで
き、基板10の温度を精度良く制御することができる。その結果、基板10ごとの温度の
再現性を向上させることができる。このようにして、本実施形態では、基板10を精度良
くかつ再現性良く加熱することが可能となる。
する基板10についての誘電関数モデルを特定した上で、特定した誘電関数モデルに基づ
き基板10が単体のときの反射スペクトル(ベースライン)を演算処理により求め、求め
た反射スペクトルをリファレンスデータ(基準データ)として用いるようになっている。
つまり、基板10が低転位で高品質なものであり、その基板10におけるキャリア濃度N
eと吸収係数αとの関係の制御性が高い(すなわち、キャリア濃度Neに関する信頼性が
高い)ことから、ベースラインとなる反射スペクトルを演算処理(シミュレーション)に
より求めることができる。したがって、FT−IR法を利用した膜厚測定にあたり、誘電
関数モデルとキャリア濃度から反射スペクトルを求めてその計算値をリファレンスとして
いるので、例えば基板単体からのリファレンスとなる反射スペクトルの実測が不要となり
、その膜厚測定の効率向上を実現することが可能となる。
N−on−GaN基板について、FT−IR法を利用した膜厚測定を行う。つまり、本実
施形態によれば、従来は原理的に膜厚測定が困難であると考えられていたGaN−on−
GaN基板であっても、FT−IR法を利用した膜厚測定を行うことが実現可能となる。
赤外光を照射して得られるFT−IR法による反射スペクトル中にフリンジパターンを有
している。このように、反射スペクトル中にフリンジパターンを有していれば、そのフリ
ンジパターンを分析することで、半導体層20についての膜厚測定を行うこと、すなわち
FT−IR法を利用した膜厚測定を行うことが可能となる。したがって、本実施形態にお
ける窒化物半導体積層物1は、FT−IR法を利用して非接触および非破壊で膜厚測定を
行うことが可能であり、その測定結果に基づく膜厚管理を通じて、窒化物半導体積層物1
を用いて構成される半導体装置の特性向上や信頼性向上等に寄与することが実現可能とな
る。
以上、本発明の実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態で説
明した基板10を用いて窒化物半導体積層物1を構成した場合、TOフォノン(560c
m−1)より低波数側では消衰係数kが自由キャリア吸収のために比較的大きくなるので
、FT−IR法のみならず、赤外分光エリプソメトリ法によっても、膜厚測定を行うこと
が可能である。なお、赤外分光エリプソメトリ法は、光学測定手法の一つであり、試料で
の光反射による偏光状態の変化を測定することで、膜厚測定等を行う技術である。
合について説明したが、基板10および半導体層20は、GaNに限らず、他のIII族
窒化物半導体の結晶からなるものであってもよい。他のIII族窒化物半導体としては、
例えば、窒化インジウム(InN)や窒化インジウムガリウム(InGaN)等が挙げら
れる。さらには、AlN、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化アルミニウム
インジウムガリウム(AlInGaN)等がであってもよい。このように、III族窒化
物半導体は、AlxInyGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1
)の組成式で表されるものを含む。つまり、本発明は、GaN−on−GaN基板のみな
らず、例えば、AlN基板上にAlN層がホモエピタキシャル成長されてなるAlN−o
n−AlN基板についても、また他のIII族窒化物半導体によるホモエピタキシャル成
長基板についても、全く同様に適用することが可能である。なお、Al組成を含むものに
ついては、分光エリプソメトリ法によっても膜厚測定を行うことが考えられる。
板5を用いて基板10を作製する場合について説明したが、基板10を以下の方法により
作製してもよい。例えば、サファイヤ基板等の異種基板上に設けられたGaN層を下地層
として用い、ナノマスク等を介してGaN層を厚く成長させた結晶インゴットを異種基板
から剥離させ、この結晶インゴットから複数の基板10を切り出してもよい。
導体層20を形成する場合について説明したが、HVPE法などの他の気相成長法や、フ
ラックス法やアモノサーマル法などの液相成長法により半導体層20を形成してもよい。
る場合について説明したが、半導体装置は、n型不純物を含む基板10を用いていれば、
他のデバイスとして構成されていてもよい。例えば、半導体装置は、発光ダイオード、レ
ーザダイオード、ジャンクションバリアショットキーダイオード(JBS)、バイポーラ
トランジスタ等であってもよい。
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
III族窒化物半導体の結晶からなる基板上に薄膜がホモエピタキシャル成長されてな
る窒化物半導体積層物における前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定方法であって、
前記基板として、当該基板におけるキャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を
有するものを用い、
前記薄膜の膜厚を、フーリエ変換赤外分光法または赤外分光エリプソメトリ法を利用し
て測定する
膜厚測定方法が提供される。
付記1に記載の膜厚測定方法において、好ましくは、
前記基板における前記依存性は、波長をλ(μm)、27℃における前記基板の吸収係
数をα(cm−1)、前記基板中のキャリア濃度をNe(cm−3)、Kおよびaをそれ
ぞれ定数としたときに、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における前記吸
収係数αが、以下の式(1)により近似される。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、2.0×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3)
付記2に記載の膜厚測定方法において、好ましくは、
前記式(1)を満足する前記基板についての誘電関数モデルを特定した上で、特定した
誘電関数モデルに基づき前記基板が単体のときの反射スペクトルを演算処理により求め、
求めた前記反射スペクトルを前記フーリエ変換赤外分光法または前記赤外分光エリプソ
メトリ法により膜厚測定を行う際のリファレンスとして用いる。
付記1から3のいずれか1つに記載の膜厚測定方法において、好ましくは、
前記III族窒化物半導体の結晶が窒化ガリウムの結晶である。
本発明の他の態様によれば、
III族窒化物半導体の結晶からなる基板上に薄膜がホモエピタキシャル成長されてな
る窒化物半導体積層物の製造方法であって、
前記基板として、当該基板におけるキャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を
有するものを用い、当該基板上に前記薄膜をホモエピタキシャル成長させる成長工程と、
前記基板上に形成された前記薄膜の膜厚を測定する測定工程と、
を備え、
前記測定工程では、前記薄膜の膜厚を、フーリエ変換赤外分光法または赤外分光エリプ
ソメトリ法を利用して測定する
窒化物半導体積層物の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
III族窒化物半導体の結晶からなる基板と、
前記基板上にホモエピタキシャル成長されてなる薄膜と、
を備え、
前記基板上の前記薄膜に対して赤外光を照射して得られるフーリエ変換赤外分光法によ
る反射スペクトル中にフリンジパターンを有する
窒化物半導体積層物が提供される。
付記6に記載の窒化物半導体積層物において、好ましくは、
前記基板は、当該基板におけるキャリア濃度と赤外域の吸収係数との間に依存性を有す
る。
付記7に記載の窒化物半導体積層物において、好ましくは、
前記基板における前記依存性は、波長をλ(μm)、27℃における前記基板の吸収係
数をα(cm−1)、前記基板中のキャリア濃度をNe(cm−3)、Kおよびaをそれ
ぞれ定数としたときに、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における前記吸
収係数αが、以下の式(1)により近似される。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、2.0×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3)
付記6から8のいずれか1つに記載の窒化物半導体積層物において、好ましくは、
前記III族窒化物半導体の結晶が窒化ガリウムの結晶である。
導体層、22…ドリフト層
Claims (6)
- III族窒化物半導体の結晶からなる基板上に薄膜がホモエピタキシャル成長されてなる窒化物半導体積層物における前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定方法であって、
前記基板として、
波長をλ(μm)、27℃における前記基板の吸収係数をα(cm−1)、前記基板中のキャリア濃度をNe(cm−3)、Kおよびaをそれぞれ定数としたときに、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における前記吸収係数αは、最小二乗法で以下の式(1)により近似され、
波長2μmにおいて、前記式(1)から求められる前記吸収係数αに対する、実測される前記吸収係数の誤差は、±0.1α以内であるものを用い、
前記薄膜の膜厚を、フーリエ変換赤外分光法または赤外分光エリプソメトリ法を利用して測定する
膜厚測定方法。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、1.5×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3) - 前記式(1)を満足する前記基板についての誘電関数モデルを特定した上で、特定した誘電関数モデルに基づき前記基板が単体のときの反射スペクトルを演算処理により求め、
求めた前記反射スペクトルを前記フーリエ変換赤外分光法または前記赤外分光エリプソメトリ法により膜厚測定を行う際のリファレンスとして用いる
請求項1に記載の膜厚測定方法。 - 前記III族窒化物半導体の結晶が窒化ガリウムの結晶である
請求項1または2に記載の膜厚測定方法。 - III族窒化物半導体の結晶からなる基板上に薄膜がホモエピタキシャル成長されてなる窒化物半導体積層物の製造方法であって、
前記基板上に前記薄膜をホモエピタキシャル成長させる成長工程と、
前記基板上に形成された前記薄膜の膜厚を測定する測定工程と、
を備え、
前記成長工程では、前記基板として、
波長をλ(μm)、27℃における前記基板の吸収係数をα(cm−1)、前記基板中のキャリア濃度をNe(cm−3)、Kおよびaをそれぞれ定数としたときに、少なくとも1μm以上3.3μm以下の波長範囲における前記吸収係数αは、最小二乗法で以下の式(1)により近似され、
波長2μmにおいて、前記式(1)から求められる前記吸収係数αに対する、実測される前記吸収係数の誤差は、±0.1α以内であるものを用い、
前記測定工程では、前記薄膜の膜厚を、フーリエ変換赤外分光法または赤外分光エリプソメトリ法を利用して測定する
窒化物半導体積層物の製造方法。
α=NeKλa ・・・(1)
(ただし、1.5×10−19≦K≦6.0×10−19、a=3) - III族窒化物半導体の結晶からなる基板と、
前記基板上に、前記基板とはキャリア濃度の異なる1層以上のIII族窒化物半導体薄膜をホモエピタキシャル成長させてなる半導体層と、
を備え、
前記基板は、
波長2μmの赤外線に対する吸収係数が1.2cm-1以上48cm-1以下であり、
波長2μmの赤外線に対する吸収係数の基板面内ばらつきが1.0cm-1以内であり、
前記基板と前記半導体層は、波長1μm以上3.3μm以下の赤外線に対する吸収係数がそれぞれ異なっており、
前記基板上の前記半導体層に対して赤外光を照射して得られるフーリエ変換赤外分光法による反射スペクトル中にフリンジパターンを有し、
前記半導体層の表面は、波長1μm以上3.3μm以下の赤外線に対する反射率が5%以上30%以下である
窒化物半導体積層物。 - 前記基板中の酸素および炭素の各濃度が5×1015at・cm-3未満であり、
前記基板中の鉄、クロムおよびボロンの各濃度が1×1015at・cm-3未満である
請求項5に記載の窒化物半導体積層物。
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