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JP6904111B2 - 放電ランプ - Google Patents
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Description

本発明の実施形態は、放電ランプに関する。
従来、半導体の露光工程や、紫外線インクや紫外線塗料の乾燥工程、樹脂の硬化工程等に用いられる紫外線照射装置が知られている。紫外線照射装置は、発光管内に設けられた電極が放電することで光を発する放電ランプを備える。
特開2009−259790号公報
しかしながら、従来の放電ランプでは、放電の安定性を向上させる点で改善の余地があった。具体的には、電流を供給する電源の特性上、電極の極性を切り替える際、電流が一時的に休止する期間があり、かかる期間が長くなると、放電を維持できず、ランプが消灯するおそれがあった。
さらに、近年、放電ランプの大出力化に伴って電極が太径化する傾向にある。電極が太径化すると、供給する電力を落とす待機モード時に放電を維持できず、ランプが消灯するおそれがあった。
本発明が解決しようとする課題は、放電の安定性を向上させることができる放電ランプを提供することを目的とする。
実施形態に係る放電ランプは、発光管と、電極とを具備する。前記電極は、前記発光管内で放電を行う。また、前記放電ランプに供給される電流の半周期における前記電極の極性の切り替えに伴う前記電流の休止期間の割合に対する前記電極の電流密度の割合が0.3以上である。
本発明によれば、放電の安定性を向上させることができる。
実施形態に係る放電ランプの断面図である。 実施形態に係る放電ランプの点灯波形を示す図である。 実施形態に係る電流休止期間、電流密度および放電ランプの立ち消えの関係を示す図である。 実施形態に係る電極径、電流および放電ランプの黒化の関係を示す図である。 実施形態に係る電極径、電流および電流密度の関係を示す図である。
以下で説明する実施形態に係る放電ランプは、発光管と、電極とを具備する。電極は、発光管内で放電を行う。また、放電ランプに供給される電流の半周期における電極の極性の切り替えに伴う電流の休止期間の割合に対する電極の電流密度の割合が0.3以上である。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプにおいて、放電ランプには、電流密度が、1.5A/mm以上、かつ、15A/mm以下となる電流が供給される。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプにおいて、放電ランプは、通常点灯モードと、通常点灯モードよりも供給される電流値が低い待機モードとで点灯される。また、放電ランプは、通常点灯モードの場合、電流密度が15A/mm以下となる電流が供給され、待機モードの場合、電流密度が1.5A/mm以上となる電流が供給される。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプにおいて、放電ランプには、矩形波の電流が供給される。
以下、図面を参照して、実施形態に係る放電ランプについて説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る放電ランプ1の構成例について説明する。図1は、実施形態に係る放電ランプ1の断面図である。
図1に示した放電ランプ1は、例えば、紫外線照射装置において、紫外線を発する光源として用いられる。また、紫外線照射装置は、例えば、半導体の露光工程や、紫外線硬化型インクや紫外線硬化塗料の乾燥工程、紫外線硬化型樹脂の硬化工程等の紫外線による光化学反応を必要とする工程で用いられる。
また、放電ランプ1は、例えば、水銀ランプやメタルハライドランプといった、いわゆる高輝度放電ランプ(HID:High Intensity Discharge lamp)である。図1に示すように、実施形態に係る放電ランプ1は、発光管2と、電極3と、口金部材4と、リード線5とを含んで構成されている。
発光管2は、透過光性を有する石英ガラスによって円筒状に形成されており、内部に放電空間2aを有する。放電空間2aには、アルゴンやキセノン等の希ガス、水銀が封入され、これらに加えて、鉄、錫、ヨウ素等の金属ハロゲン化物が封入されている。
また、発光管2の両端部には、例えば、円柱状の封止部2bが形成される。封止部2bは、電極3の一部、導線6の一部および金属箔7を封止している。導線6は、後述するリード線5と金属箔7とを電気的に接続する。金属箔7は、モリブデン等で構成される。
電極3は、発光管2の両端に互いに対向して設けられ、発光管2の放電空間2aにおいて放電を行う。電極3は、電極軸31と、コイル32とを有する。電極軸31は、例えばタングステンを含む金属部材であり、一端である先端部31aが発光管2の放電空間2aに配置され、他端が金属箔7に接続されるとともに封止部2bによって封止されている。
コイル32は、放電空間2aに設けられるとともに、電極軸31に巻回される。また、コイル32は、電極軸31のうち、先端部31a以外の部分に巻回される。これにより、電極軸31のうち、先端部31aのみで放電が行われる。つまり、電極軸31のうち、コイル32が巻回された部分は、放電しない。これにより、電極3の温度上昇を抑えることができる。
口金部材4は、例えば有底円筒状に形成されており、例えば内部に接着部材が充填されることで、発光管2の封止部2bに接合される。リード線5は、発光管2の外部に配置され、一端が導線6に接続されるとともに、他端が点灯回路100に接続される。リード線5と導線6とは、例えば溶接により形成された接続部4aを介して接続される。
点灯回路100は、電極3に電流を供給する。具体的には、点灯回路100は、図示しない電源部に接続され、電源部から供給される交流電流をリード線5を介して電極3へ供給する。また、点灯回路100は、通常点灯モードと待機モードを有する。換言すると、放電ランプ1は、通常点灯モードと待機モードとで点灯される。
通常点灯モードは、例えば、図示しない被照射物に対して放電ランプ1の光が照射されるタイミングで用いられるモードであり、比較的高い電力で点灯するモードである。待機モードは、例えば、コンベア上を流れる複数の被照射物の間の区間で用いられるモードであり、比較的低い電力で点灯するモードである。つまり、待機モードは、通常点灯モードと比べて、供給される電流値が小さい。なお、通常点灯モードおよび待機モードの詳細については、後述する。
次に、図2を用いて、放電ランプ1の点灯波形について説明する。図2は、実施形態に係る点灯波形を示す図である。図2では、点灯回路100が放電ランプ1の電極3へ供給する交流電流の波形を示している。
図2に示すように、点灯回路100は、矩形波の電流を供給する。換言すると、放電ランプ1には、矩形波の電流が供給される。点灯回路100により放電ランプ1に供給される電流値は、図2に示すように、時間の経過とともに「+A」、「−A」と変化する。矩形波の電流は、電流値がゼロを中心に「+A」と「−A」の間で変動する。つまり、電極3は、かかる電流の変動に伴って極性が切り替わる。なお、点灯回路100が放電ランプ1に供給する電流、換言すると、放電ランプ1に供給される電流は、矩形波に限定されず、高周波であれば正弦波や、三角波、のこぎり波等であってもよい。
また、電流値がゼロを起点にして「+A」および「−A」を経て再びゼロに戻る期間が点灯1周期である。具体的には、点灯1周期は、ゼロから「+A」を経てゼロに戻る点灯半周期と、ゼロから「−A」を経てゼロに戻る点灯半周期W1と含む。
また、点灯半周期W1には、電流休止期間W2が含まれる。言い換えると、点灯回路100が放電ランプ1に供給する電流には、電流の半周期(点灯半周期W1)に対して所定の割合で電流休止期間W2が存在する。電流休止期間W2とは、電極3の極性の切り替わりに伴う電流の休止区間である。電流休止期間W2中は、電流値がゼロであるため、放電も停止する。なお、電流休止期間W2は、ごく短時間のため、放電が停止したとしても肉眼では放電ランプ1の点灯が継続しているように見える。
ここで、電流休止期間W2は、図示しない電源部における回路の品質に応じて長さが異なる。一般に、電源部から点灯回路100に電力を供給する回路が高品質であるほど、電流休止期間W2は短くなり、回路の品質が低いるほど、電流休止期間W2は長くなる。つまり、回路品質の低い電源部に接続されると、電流休止期間W2が長くなることで、放電の安定性が低くなり、ランプが消灯するおそれがある。
加えて、近年、放電ランプ1の大出力化に伴い電極3が太径化の傾向にある。そして、電極3が太径化すると、待機モード等の供給電力を落すモードでは、放電を維持できず、ランプが消灯するおそれがある。このように、放電ランプ1における放電の安定性を向上させることが望まれている。
そこで、実施形態に係る放電ランプ1は、点灯半周期W1における電流休止期間W2の割合に対する電流密度の割合が0.3以上となる電流が供給される。かかる点について、図3を用いて説明する。
図3は、実施形態に係る電流休止期間W2、電流密度および放電ランプ1の立ち消えの関係を示す図である。なお、電流密度は、電流実効値(A)/電極先端表面積(mm)によって算出される。電極先端表面積は、電極3における先端部31aの半径を用いて、電極先端表面積=半径×半径×πによって算出される。つまり、先端部31aの円面積を電極先端表面積として算出する。
図3に示すテーブルには、「電流密度/X」、「点灯1000時間中立ち消え数」、「立ち消え発生率」といった項目を含む。「電流密度/X」は、点灯半周期W1における電流休止期間W2の割合(X)に対する電流密度の割合を示す。
「点灯1000時間中立ち消え数」は、10本の放電ランプ1のうち立ち消えした本数を示す。「立ち消え発生率」は、「点灯1000時間中立ち消え数」の百分率である。
例えば、「電流密度/X」が「1.0」の場合、立ち消えた放電ランプ1は0本、つまり、立ち消え率は、0%であることを示す。一方、図3に示す例では、「電流密度/X」が「0.2」の場合、立ち消えた放電ランプ1は10本、つまり、立ち消え率は、100%であることを示す。
つまり、図3に示すように、点灯回路100は、「電流密度/X」が0.3以上となる電流を供給することが好ましい。これにより、放電ランプ1における放電の安定性を向上させることができる。さらに、より好ましくは、点灯回路100は、「電流密度/X」が0.4以上となる電流を供給する。これにより、放電の安定性をより高めることができる。
次に、図4および図5を用いて、電極3の半径、電流値および放電ランプ1の黒化の関係について説明する。図4は、実施形態に係る電極径、電流および放電ランプ1の黒化の関係を示す図である。図5は、実施形態に係る電極径、電流および電流密度の関係を示す図である。黒化とは、放電による負荷に伴って電極3を構成する物質が飛散して発光管2に付着して起こる現象である。
図4では、点灯1000時間後の放電ランプ1の黒化状態を3段階で評価した結果を示している。「○」は、ほとんど黒化していない状態であり、「△」は、一部黒化した状態であり、「×」は、著しく黒化した状態を示す。また、図5では、かかる評価の際の電流密度を示す。なお、図4および図5では、「電流密度/X」(図3参照)が0.3以上であることとする。
図4および図5に示すように、電流密度が、1.5A/mm以上、かつ、15A/mm以下である場合に、放電ランプ1は黒化していない良好な状態である。つまり、放電ランプ1に供給される電流密度を、1.5A/mm以上、かつ、15A/mm以下にすることで、放電ランプ1の寿命を延ばすことができる。さらに、より好ましくは、放電ランプ1に供給される電流密度が、2.0A/mm以上、かつ、8.5A/mm以下にする。これにより、放電ランプ1の寿命をより延ばすことができる。
より具体的には、点灯回路100は、通常点灯モードの場合、電流密度が15A/mm以下となる電流を供給し、待機モードの場合、電流密度が1.5A/mm以上となる電流を供給する。換言すると、放電ランプ1には、通常点灯モードの場合、電流密度が15A/mm以下となる電流が供給され、待機モードの場合、電流密度が1.5A/mm以上となる電流が供給される。
図5に示す結果を参照した場合、「電極径」が1.5mmにおいて、通常点灯モードの「電流」を、15Aとした場合、待機モードの「電流」を4Aまで落としたとしても放電ランプ1を黒化させることなく良好な状態を保つことができる。また、図5では、「電流密度/X」(図3参照)が0.3以上であるため、放電ランプ1が立ち消えることもない。
すなわち、放電の安定性の向上および放電ランプ1の寿命延長を両立することができる。また、待機モードでも安定した放電を行えるので、省電力化を実現できる。
上述したように、実施形態に係る放電ランプ1は、発光管2と、電極3とを具備する。電極3は、発光管2内で放電を行う。また、放電ランプ1に供給される電流の半周期(点灯半周期W1)における電極3の極性の切り替えに伴う電流の休止期間(電流休止期間W2)の割合に対する電極3の電流密度の割合が0.3以上である。これにより、放電ランプ1における放電の安定性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、紫外線照射装置に用いられる放電ランプ1について説明したが、紫外線照射装置の放電ランプ1に限定されず、電極間で放電を行う放電ランプであればいかなる放電ランプであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 放電ランプ
2 発光管
2a 放電空間
2b 封止部
3 電極
4 口金部材
5 リード線
6 導線
7 金属箔
31 電極軸
32 コイル
100 点灯回路
W1 点灯半周期
W2 電流休止期間

Claims (4)

  1. 発光管と、前記発光管内で放電を行う電極と;を具備する放電ランプであって、
    前記放電ランプに供給される電流の半周期における前記電極の極性の切り替えに伴う前記電流の休止期間の割合に対する前記電極の電流密度の割合が0.3以上であり、
    前記電流密度は、
    前記電流の実効値を前記電極の先端の表面積で除した値であり、前記値の範囲が0.8A/mm 以上、かつ、19.1A/mm 以下であり、
    前記電流は、
    時間の経過とともに、電流値がゼロから正の振幅を経てゼロに戻る第1の前記半周期と、前記電流値がゼロから負の振幅を経てゼロに戻る第2の前記半周期と、を有し、
    前記第1の半周期と前記第2の半周期との間には、前記電流値がゼロとなる前記休止期間を有する
    放電ランプ。
  2. 前記放電ランプには、
    前記電流密度が、1.5A/mm以上、かつ、15A/mm以下となる前記電流が供給される
    請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記放電ランプは、
    通常点灯モードと、当該通常点灯モードよりも供給される電流値が低い待機モードとで点灯され、
    前記通常点灯モードの場合、前記電流密度が15A/mm以下となる前記電流が供給され、前記待機モードの場合、前記電流密度が1.5A/mm以上となる前記電流が供給される
    請求項2に記載の放電ランプ。
  4. 前記放電ランプには、
    矩形波の前記電流が供給される
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の放電ランプ。
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